この章では、MOF コンパイラ の概要と使用方法について説明します。内容は次のとおりです。
MOF コンパイラ は、Managed Object Format で作成されたファイルを解析、ファイルを Java クラスに変換、抽出化されたクラスとインスタンスを CIM Repository に格納、などの処理を行います。
MOF コンパイラは、インストール時に SUNWwbcor パッケージから提供されます。インストールが終わると、/opt/SUNWconn/wbem/bin/ に置かれます。
mofcomp コマンドは、次のコマンド行パラメータを使用します。
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パラメータ |
説明 |
| -help |
マニュアルページを開き、MOF コンパイラのコマンドとパラメータの情報を表示する |
| -version |
MOF コンパイラのビルドバージョンを表示する |
| -v または -verbose |
冗長モード (ファイルコンパイル時にコンパイラメッセージを表示するモード) を有効にする |
| -c cimom_host |
CIM Object Manager を実行しているホストコンピュータの名前を指定する |
| -u |
ユーザー名とパスワードの認証で保護されたファイルをコンパイルする場合にユーザー名を指定する |
| -p |
ユーザー名とパスワードの認証で保護されたファイルをコンパイルする場合にパスワードを指定する |
% mofcomp filename. mof |
mofcomp は、MOF コンパイラを実行するコマンドです。filename.mof は、コンパイルされる MOF ファイル名です。
-p パラメータまたは -u と -p パラメータを使用してコマンドを実行しパスワードを指定すると、別のユーザーが ps コマンドまたは history コマンドを実行してそのパスワードを見つけ出せる状態になります。
パスワード入力が必要なコマンドを実行する場合は、そのコマンドを実行したあとですぐにパスワードを変更してください。
次に、-p パラメータを指定した mofcomp コマンドの例を示します。
mofcomp -p Log8Rif |
mofcomp -u molly -p Log8Rif |
パスワードを入力するオプションを使用して mofcomp コマンドを実行した場合は、必ずすぐにパスワードを変更してください。
MOF コンパイラを使用すると、すべての MOF ファイル (拡張子 .mof を持つ MOF ファイルおよび .mof を持たない MOF ファイル) をコンパイルできます。MOF コンパイラは、ファイルをコンパイルしたい任意のディレクトリで起動できます。CIM スキーマと Solaris スキーマを構成する MOF ファイルはすべて、パス /opt/SUNWconn/wbem/schema に入っています。
MOF コンパイラが置かれている位置にディレクトリを変更します。
% cd /opt/SUNWconn/wbem/bin/ |
パラメータを指定せずに MOF コンパイラ を実行するには、次のコマンドを入力します。
% mofcomp filename |
プロンプトで、コンパイルする MOF ファイルのパスと名前を入力します 。
(例: /opt/SUNWconn/wbem/schema/Solaris_Schema1.0.mof)。
指定した MOF ファイルがコンパイルされます。
次に、ファイルのコンパイルが終了したあとの MOF の出力例を示します。
Initializing CIMValue
Parsing input file
Parsing input file
Parsed input file
MofcBackend:
NamespaceTable:
{}End of NamespaceTable
QualifierTypesTable:
{}End of QualifierTypesTable
Syntax Errors: 0
Semantic Errors: 0
Warnings: 0
End of MofcBackend
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