SunLink Server のレジストリは階層構造にまとめられたデータベースです。このデータベースはサブツリーとそのキーおよび値のエントリで構成されています。キーにはさらにサブキーが含まれる場合があります。
次の表では、SunLink Server レジストリサブツリーを識別および定義します。
表 A-1 SunLink Server レジストリサブツリー
ルートキー名 |
説明 |
---|---|
HKEY_LOCAL_MACHINE |
バスタイプ、システムメモリー、デバイスドライバおよびスタートアップコントロールデータを含むオペレーティングシステムデータやハードウェアなど、ローカルコンピュータシステムに関する情報が含まれます。 |
HKEY_USERS |
現在ロードされているすべてのユーザープロファイルとデフォルトプロファイルが含まれます。リモートでサーバーにアクセスしているユーザーについては、サーバーのこのキーの中にプロファイルはありません。このようなプロファイルは、そのユーザーが使用しているコンピュータのレジストリにロードされています。 |
SunLink Server のレジストリは、SunLink Server コンピュータの /var/opt/lanman/datafiles ディレクトリに格納されています。
各レジストリキーには、値エントリと呼ばれるデータアイテムを格納することができます。キーはフォルダに似ており、エントリはフォルダの中のファイルに似ています。
値エントリは 3 つの部分に分かれており、常に値の名前、値のデータタイプ、実際の値の順に表示され、値はどのような長さでもかまいません。
REG_SZ または REG_EXPAND_SZ のようなデータタイプは、データの形式を表し、そのサイズは最大 1 メガバイトまでです。0 から 0x7fffffff までのデータタイプは、システムの定義のために予約されており、アプリケーションがこれらのタイプのデータを使用しないようにしてください。 0x80000000 から 0xffffffff までのデータタイプは、アプリケーションの使用のために予約されています。
次の表はシステムに現在使われているデータタイプの定義の一覧です。
表 A-2 レジストリのデータタイプ
データ タイプ |
解説 |
---|---|
REG_BINARY |
バイナリデータ。次に例を示します。 Component Information : REG_BINARY : 00 00 00... |
REG_DWORD |
バイト長の数で表されるデータ。デバイスドライバやサービスに関連する多くのキーがこのタイプであり、レジストリエディタに 2 進数、16 進数、10 進数の形式で表示することができます。たとえば、サービスのエラー制御に対するエントリのタイプは次のようになります。 ErrorControl : REG_DWORD : 0x1 |
REG_EXPAND_SZ |
アプリケーションによって呼び出されたときに変数と置き換えられるテキストを含む、拡張可能なデータ文字列。たとえば、次の %システムルート% という値は、SunLink Server システムファイルのあるディレクトリの位置と置き換えられます。 File : REG_EXPAND_SZ : %システムルート%¥file.exe |
REG_MULTI_SZ |
複数の文字列。人間が読むことのできるテキストで、値の一覧または複数の値が入るものは、一般にこのタイプです。エントリは NULL 文字で区切られます。 AlertNames : REG_MULTI_SZ : Administrator tom |
REG_SZ |
人間が読むことのできるテキストを表す文字列です。たとえば、コンポーネントの解説は一般にこのタイプです。 DisplayName : REG_SZ : Alerter |