この節では、WINS の動作に影響するもので Windows NT レジストリエディタを通じてのみ修正できる構成パラメタを紹介します。WINS がレジストリの変更を直ちに検出できるパラメタもありますが、変更を反映するために WINS を再起動する必要があるパラメタもあります。
レジストリエディタを使ってレジストリに間違った変更を行うと、WINS に障害が発生したり、動作不能になる可能性があります。可能な限り、レジストリエディタではなく WINS マネージャを使って構成変更を行ってください。レジストリエディタで値を変更しているときにエラーを起こしても、レジストリエディタは設定の不整合を認識しないため、警告されません。
以下の節では、レジストリエディタでエントリを追加したり値を変更したりすることによってのみ設定できる WINS パラメタの値のエントリについて説明します。
WINS サーバーのレジストリパラメタは次のキーの下で指定されます。
..¥SYSTEM¥CurrentControlSet¥Services¥Wins¥Parameters
これは、WINS サーバーを構成するために必要な非複製関連のすべてのパラメタをリストしています。これには、ローカルデータベースの初期化や再初期化を行うために WINS が読み取る必要があるすべてのファイルをリストしている ¥Datafiles サブキーも含まれます。
DoStaticDataInit
データタイプ = DoStaticDataInit 範囲 = 0 または 1 デフォルト = 0 (偽 - つまり WINS サーバーはそのデータベースを初期化しません) このパラメタが 0 以外の値に設定されている場合、WINS サーバーは ¥Datafiles サブキー下にリストされている 1 つまたは複数のファイルにリストされている記録を使ってそのデータベースを初期化します。初期化はプロセス呼び出し時、および ¥Parameters または ¥Datafiles キーの 1 つまたは複数の値に変更が行われたときは (その変更が DoStaticDataInit のデフォルト値を 0 に修正するものでない限り) 常に実行されます 。
このサブキーにある以下のパラメタは [WINS サーバーの構成] ダイアログボックスで使用できるオプションを使って設定できます。
BackupDirPath
DoBackupOnTerm
LogDetailedEvents
LoggingOn
MigrateOn
RefreshInterval
RplOnlyWCnfPnrs
TombstoneInterval (廃棄間隔)
TombstoneTimeout (廃棄タイムアウト)
VerifyInterval
また ¥Wins¥Parameters¥Datafiles キーは、WINS サーバーが静的記録を使ってそのローカルデータベースを初期化または再初期化するために読み込 む必要のある 1 つまたは複数のファイルをリストしています。ファイルのフルパスがリストされている場合、WINS サーバーの実行用のディレクトリにはデータファイルが含まれていると仮定されます。パラメタには任意の名前を付けることができます (例: DF1 または DF2 など)。そのデータタイプは REG_EXPAND_SZ または REG_SZ にする必要があります。
¥Wins¥Partners には ¥Pull と ¥Push の 2 つのサブキーがあり、その下にそれぞれの WINS サーバーのプッシュサーバーとプルサーバーのすべての IP アドレスに関するサブキーがあります。
¥Partners¥Pull キーの下にリストされているプッシュパートナーは、WINS サーバーが複製を引き出すところであり、また更新通知メッセージを受信するところでもあります。以下のパラメタは特定のプッシュパートナーの IP アドレスの下に表示されます。このパラメタはレジストリで値を変更することによってのみ設定できます。
MemberPrec
データタイプ = REG_DWORD 範囲 = 0 または 1デフォルト = None
この WINS パートナーの優先順位を指定します。0 は低い優先順位、1 は高い優先順位を表します。動的に登録された名前は常に高い優先順位になります。1C の名前がこの WINS パートナーから引き出されたとき、それに含まれるアドレスにはこの優先順位レベルが適用されます。値は 0 (低い) または 1 (高い) です。この WINS サーバーが地域的に近い場所のサーバーになっている場合はこの値を 1 に設定します。
以下のパラメタはこのサブキーの下に表示されるもので、[WINS サーバーの構成] ダイアログボックスで設定することができます。
..¥SYSTEM¥CurrentControlSet¥Services¥Wins¥Partners¥Pull
InitTimeReplication
CommRetryCount
以下のパラメタはこのサブキーの下に表示されるもので、[WINS マネージャの設定] ダイアログボックスを使って設定することができます。
..¥SYSTEM¥CurrentControlSet¥Services¥Wins¥Partners¥Pull¥<IP アドレス>
SpTime (プルパートナーのデフォルト構成の開始時間)
TimeInterval (複製間隔)
SpTime については、その日の設定時間がまだ過ぎていない場合はその時間に WINS が複製を行います。その後、TimeInterval で指定された秒数ごとに複製を行います。その日の SpTime がすでに過ぎている場合は、WINS は現在の時間から始めて TimeInterval で指定された秒数ごとに複製を行います (InitTimeReplication が 1 に設定されている場合)。
¥Partners¥Push キーの下にリストされている WINS サーバーのプルパートナーは、複製の要求を受信し、更新通知メッセージを送信する相手です。以下のパラメタはこのサブキーの下に表示されるもので、[WINS サーバーの構成] ダイアログボックスのオプションを使って設定することができます。
..¥SYSTEM¥CurrentControlSet¥Services¥Wins¥Partners¥Push
InitTimeReplication
RplOnAddressChg
以下のパラメタはこのサブキーの下に表示されるもので、[WINS マネージャの設定] ダイアログボックスのオプションを使って設定することができます。
..¥SYSTEM¥CurrentControlSet¥Services¥Wins¥Partners¥Push¥<IP アドレス>
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