この例では、資源制御の機構である CPU 割当率、プロセス制限値、およびログイン制御を示します。さらに、l ノードを出力し、動作中の l ノードを表示するための表示ツールを扱います。
Solaris Resource Manager を管理します。
選択したユーザーの情報を出力します。
制限値に達したらメッセージを送信するようにデーモンに指示します。
もう 1 人のユーザー Sally が夜間にマシンを使用してアプリケーションを実行することを望んでいます。このアプリケーションは CPU をかなり使用するため、Joe のアプリケーションに影響を与えないためには、Sally の仮想メモリー使用量に対し、合計使用量と「プロセス当たり」使用量の観点から制限を設定する必要があります。
# limadm set memory.limit=50M sally # limadm set memory.plimit=25M sally |
Sally のアプリケーションが仮想メモリーの合計制限値かプロセスメモリーの制限値を超えそうになると、limdaemon コマンドは、限度値を超過した旨をコンソールで Sally とシステム管理者に通知します。
システムで動作するユーザーと現在までの使用量を示すレポートを生成するには、limreport コマンドを使用します。limreport は、通常、ある時点でだれがマシンを使用していて、それがユーザー階層の中でどこに位置するのかを知るために使用します。
% limreport 'flag.real' - uid sgroup lname cpu.shares cpu.usage |sort +1n +0n |
limreport にはいくつかのパラメータがあります。この例では、「flag.real」を検査し (実 l ノードまたはユーザー ID だけを探す)、次にダッシュ (-) を使い、出力書式のデフォルトとして最善と思われるものを使用するように指定します。「uid sgroup lname cpu.shares cpu.usage」のリストでは、「flag.real」が TRUE である l ノードごとに、これら 5 つのパラメータを出力するように limreport に指定します。出力では 2 つ目の列に対し UNIX の 1 次ソートを行い、最初の列に対し 2 次ソートを行なって、誰がサーバーを使用しているかが簡単にわかるようにします。
正しいパスとアクセス権を持つユーザーであれば、srmadm show コマンドを使って、いつでも Solaris Resource Manager の状態を検査できます。これによって、Solaris Resource Manager の現在の操作状態と主な構成パラメータが、書式化されたレポートとして出力されます。このレポートは、Solaris Resource Manager とすべての制御パラメータが動作中であるかどうかを検査するのに便利です。さらに、このレポートには、Solaris Resource Manager データストアの減少速度や場所など、大域パラメータの値が表示されます。
制限値や CPU スケジューリングを動作中にせずに Solaris Resource Manager を実行することができます。ただし、これらを動作中にしておくと、起動時に、デバッグや Solaris Resource Manager 製品の初期構成のために役立ちます。
# srmadm set share=n:limits=n |