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iPlanet Application Server 6.5 入門ガイド



第 2 章   アプリケーションの展開


この章では、iPlanet Application Server 6.5 に付属している Hello DB のサンプルアプリケーションを展開するために必要な手順について説明します。

この章で扱うトピックは次のとおりです。

アプリケーションのビルドとパッケージングの詳細については、『iPlanet Application Server 開発者ガイド』を参照してください。



PointBase データベースサーバの起動



PointBase Network 3.5 は iPlanet Application Server に付属しているデータベースサーバで、アプリケーションをテストするためのものです。iPlanet Application Server をインストールしたあと、データベースサーバを停止したりシステムを再起動したことがない場合は、PointBase Database Server を起動する必要はありません。このガイドの例では、PointBase Database Server を実行していることを前提にしています。

PointBase Database Server が実行されていない場合は、次の手順で起動してから先へ進んでください。

  • Solaris では、installdir/pointbase/network/bin に移動し、次のコマンドを入力します。

    pointbaseServer Start

  • Windows では、「スタート」>「プログラム」>「PointBase Network 3.5」>「PointBase Server」を選択してください。



iPlanet Application Server の停止と起動

サーバはインストール中に自動的に起動するので、まずサーバを停止してから起動する必要があります。ここでは、Windows NT の場合と Solaris の場合について説明します。


Windows でサーバを停止して起動するには

iPlanet Application Server は Windows のサービスとして自動的にインストールされます。サーバを停止して起動し、サービスプロパティを設定するには、次の手順を実行します。

  1. 「スタート」メニューから次のパスを選択して「コントロールパネル」を開きます。

    「設定」>「コントロールパネル」

  2. 「サービス (Services)」をダブルクリックします。図 2-1 の画面が表示されます。

図 2-1    「サービス (Services)」画面


  1. iPlanet Application Server 6.5 を強調表示して、「スタートアップ (Startup)」をクリックします。

    図 2-2 の画面が表示されます。

図 2-2    「サービス (Services)」のパラメータ画面


  1. 「デスクトップとの対話をサービスに許可 (Allow Service to Interact with Desktop)」をオンにして、「OK」をクリックします。「サービス (Services)」画面 (図 2-1) に戻ります。

    (この手順はサーバの起動や停止には関係がありませんが、あとでアプリケーションの実行中にログを表示する場合に役に立ちます。)



    ヒント

    システム起動時に自動ではなく手動でサーバを起動する場合は、「スタートアップの種類 (Startup Type)」で「手動 (Manual)」を選択することもできます (図 2-2)。



  2. 「停止」ボタンをクリックします。

  3. サーバプロセスがすべて終了するまで 30 秒待ちます。

  4. 「起動 (Start)」ボタンをクリックします。

    デスクトップとの対話をサービスに許可しているので、デスクトップにはさらに 5 種類のポップアップウィンドウが表示されます。それぞれ別のコンポーネントのログが表示されます。

    ヒント

    サーバプロセスのログは膨大な量になることがあります。バッファサイズとログウィンドウのサイズを大きくした方が便利な場合もあります。設定を確認するには、ログウィンドウの左上にあるアイコンをクリックしてウィンドウメニューを表示します。「プロパティ (Properties)」の「レイアウト (Layout)」タブを選択します。表示される画面でバッファとウィンドウのサイズを変更できます。




Solaris でサーバを停止して起動するには

Solaris で iPlanet Application Server を停止して再起動するには、次の手順を実行します。

  1. 必ずルートユーザとしてログインしてください。

  2. 現在のディレクトリを次のように変更します。ias install directory/ias/bin/

  3. サーバを停止するには、次のコマンドを実行します。

./iascontrol stop

  1. サーバプロセスがすべて終了するまで 30 秒待ちます。

  2. サーバを再起動するには、次のコマンドを実行します。

./iascontrol start



データソースの登録



データベース情報を jdbc/hellodb/HelloDB という名前のデータソースとして iPlanet Application Server に登録します。

登録すると、アプリケーションに必要なデータベースへの接続パラメータが定義されます。


Solaris と Windows にデータベースを登録するには

  1. Solaris では、PATH 環境変数に installdir/ias/bin ディレクトリを追加します。installdir は iPlanet Application Server をインストールしたディレクトリです。

    Windows では、「スタート」メニューで「プログラム」->「コマンドプロンプト」を選択して DOS コマンドプロンプトを開きます。

  2. 次のコマンドを使って、現在のディレクトリを hellodb ソースディレクトリに変更します。

    Solaris の場合

    cd installdir/ias/ias-samples/database/hellodb/src/schema

    Win NT の場合

    cd installdir:¥ias¥ias-samples¥database¥hellodb¥src¥schema

  3. 次のコマンドを使って、データソースを登録します。

    iasdeploy regdatasource hellodb-pointbase-type4.xml

    ファイル hellodb-pointbase-type4.xml には、データソースの配置記述子が含まれています。ファイルを表示すると、JDBC 接続の確立に必要な情報がすべて含まれていることがわかります。



アプリケーションのビルド

これでアプリケーションをビルドする準備ができました。iPlanet Application Server の installdir/ias/ias-samples にはいくつかのサンプルが用意されています。iPlanet Application Server 6.5 には Java ベースのビルドツール Ant が付属しています。これは、従来の make file に似た XML ベースの設定ファイルを使用します。それぞれのサンプルには、コンポーネントにビルドを指示する build.xml が含まれています。


アプリケーションをビルドするには

アプリケーションをビルドするには、次の手順を実行します。

  1. Solaris を使う場合、次のディレクトリは PATH 環境変数の一部であることが必要です。

    installdir/ias/bin

    Windows NT を使う場合、この手順はインストール中に自動的に完了します。

  2. 次のコマンドを使って、現在のディレクトリを hellodb ソースディレクトリに変更します。

    Solaris の場合

    cd installdir/ias/ias-samples/database/hellodb/src/

    Windows の場合

    cd installdir¥ias¥ias-samples¥database¥hellodb¥src 

  3. 次のコマンドを使ってサンプルコンポーネントをビルドします。

    build all

    このコマンドは、サンプルの Java ソースファイルをすべてコンパイルし、WAR および JAR コンポーネントをビルドして EAR ファイルにまとめます。



    ヒント

    WAR、JAR、および EAR ファイルは標準の J2EE パッケージングコンポーネントです。



  4. 次のコマンドを使って、アプリケーションサーバにアプリケーションを展開します。

    build install

    このコマンドは、製品に同梱されている iasdeploy ユーティリティを使って hellodb アプリケーションを iPlanet Application Server に登録します。このユーティリティは、EAR ファイルに格納されているアプリケーションコンポーネントと配置記述子を使って、アプリケーションサーバに hellodb をインストールする方法を決定します。



アプリケーションの表示

これで hellodb アプリケーションのインストールが終了し、実行できるようになりました。

次の URL を入力します。[PORT_NUMBER] には Web サーバで使うネットワークポートの番号を入力します。

http://127.0.0.1:[PORT_NUMBER]/NASApp/hellodb/index.html

図 2-3 の画面が表示されます。

図 2-3    HelloDB サンプルアプリケーション




アプリケーションの展開の解除



iasdeploy を使ってアプリケーションの展開を完全に解除します。

次のようにします。iasdeploy removeapp application_ear_file

次のように、J2EE のアプリケーション名を引数として使うこともできます。

iasdeploy removeapp j2ee_app_name

このほかにも、次のようなオプションがあります。

  1. Web アプリケーションを削除する場合は、removeweb webapp_name

  2. EJB を削除する場合は、removeejb ejbjar_name

使用可能なオプションをすべて表示する場合は、iasdeploy -help コマンドを使います。


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最新更新日 2002 年 3 月 6 日