次の節では、iPlanet Web Server のインストール方法を説明します。
警告 バージョン 4.x サーバは、3.6 サーバを含むサーバ ルート ディレクトリとは
別のサーバ ルート ディレクトリにインストールしてください。リモート パーティションのセキュリティおよびファイル ロック制限の理由から、
iPlanet Web Server は、NFS がマウントされたドライブにはインストールしな いでください。
正しいユーザとしてのログイン
次の両方の条件に該当しない場合、iPlanet Web Server のインストール前は、root
としてログインします。
この両条件に該当する場合は、サーバのインストール時に root としてログインする必要はなく、Administration
Server で使うユーザ アカウントとしてログインしますが、root としてログインすることもできます。
警告 簡易インストールを使う場合は、root としてログインする必要があります。
ファイルのアンパック
iPlanet Web Server ファイルの取得およびアンパックを行うには、次の手順を実行します。
CD-ROM からのインストール
- CD-ROM をドライブに挿入します。
- CD-ROM の iPlanet Web Server CD のディレクトリに移動します。
- コンピュータで使っている Unix オペレーティング システムのディレクトリに移動します
(「cd solaris」など)。
- 「cd entprise 」と入力し、インストール ディレクトリに移動します。
- ファイル entprise.tar を CD-ROM からホーム ディレクトリまたは一時ディレクトリにコピーします。
ノート ファイルを untar
すると、アプリケーションがファイルに書き込めなくな るようにインストール先ディレクトリのパーミッションが変更されます。 この問題を回避するには、パーミッションを変更できるディレクトリ内で
ファイルを untar する必要があります。たとえば、/tmp
の代わりに /tmp の下のサブディレクトリ
(たとえば、/tmp/iwsinstall)
を使います。
ファイルのコピーには時間がかかる場合があります。
- ファイルをコピーした先のコンピュータ上のディレクトリに移動します。
- 「tar -xvf entprise.tar」と入力し、ファイルを untar します。
このコマンドは、サーバ ファイルをアンパックし、現在のディレクトリに 一時ディレクトリを作成しますが、ファイルのアンパックには時間がかか
ることがあります。ファイルのアンパック後は、WebServer ディレクトリ、 および次のファイル LICENSE.txt、README.txt、setup、setup.inf
が作成されます。
ダウンロードしたサーバのインストール
- http://www.iplanet.comからファイルをダウンロードし、一時ディレクトリに保存します。
ノート ファイルを untar
すると、アプリケーションがファイルに書き込めなくな るようにインストール先ディレクトリのパーミッションが変更されます。 この問題を回避するには、パーミッションを変更できるディレクトリ内で
ファイルを untar する必要があります。たとえば、/tmp
の代わりに /tmp の下のサブディレクトリ
(たとえば、/tmp/iwsinstall)
を使います。
- ファイルを保存した先のコンピュータ上のディレクトリに移動します。
「gunzip filename.tar.gz」と入力して.gz
ファイルをアンパックし ます。ファイル名は、次の形式になります。
enterprise-4.1-security-internationalization.platform.tar.gz
例:
enterprise-4.1-domestic-us.sparc-sun-solaris2.7.tar.gz.
- 「tar -xvf filename.tar」と入力し、ファイルを
untar します。
このコマンドは、サーバ ファイルをアンパックし、現在のディレクトリ に一時ディレクトリを作成しますが、ファイルのアンパックには時間がか
かることがあります。ファイルのアンパック後は、WebServer ディレクト リ、および 4 つのファイル LICENSE.txt、README.txt、setup、
setup.inf が作成されます。
セットアップの実行
iPlanet Web Server をインストールするには、セットアップ プログラムを実行します。
インストールには、簡易、標準、カスタムの 3 種類がありますが、通常は、標準またはカスタム(この
2 つは類似) を選択します。標準インストールまたはカスタム インストールでは、インストールするコンポーネントの選択や各種の設定を柔軟に行うことができます。
簡易インストールは、経験の浅いユーザや製品評価を対象としており、ポート番号やインストールするコンポーネントなどが、自動的に設定されます。
インストーラでは、次のコマンドが使用できます。
標準インストールとカスタム インストール
通常は、標準インストールまたはカスタム インストールを選択します。
セットアップするには、次の手順を実行します。
- ファイルをアンパックしたディレクトリに移動します。
- 「./setup」と入力し、サーバのインストールを開始します。
root ユーザ (スーパーユーザ) としてログインしていない場合、または 適切な書き込みパーミッションがない場合は、エラーが発生します。
[Welcome] 画面が表示されます。
- Enter キーを押してインストールを継続します。
- ソフトウェアの使用許諾契約では、「Yes」と入力して継続するか、または「No」と入力して終了します。使用許諾契約をまだ読んでいない場合は、インストールをキャンセルし、setup
プログラムと同じディレクトリにあるファイル LICENSE.txt をお読みください。
- [Typical] または [Custom] を選択します。
Enter キーを押します。
- サーバ ルート ディレクトリを入力、またはデフォルト
(/usr/netscape/server4) を適用します。
これは、サーバ ファイルおよびディレクトリ構造がインストールされる ディレクトリになります。
このサーバは、このディレクトリへの書き込みアクセスを持つユーザ
(ディレクトリ オーナなど) として実行する必要があります。
既に iPlanet Web Server バージョン 4.0 をインストールしており、それを
アップグレードする場合は、4.0 サーバがインストールされているインス トール ディレクトリを選択する必要があります。インストール
プログラ ムによってサーバが 4.0 から 4.1 に自動的にアップグレードされます。
- [iPlanet Web Server]、[Enterprise Edition]、[all
components] を選択します。
Enter キーを押します。
- インストールする iPlanet Web Server、Enterprise Edition
のサブコンポーネントを選択します。
インストールしなかったサブコンポーネントが必要になった場合、インス トーラを再度実行して必要なサブコンポーネントをインストールするこ
とも可能ですが、インストールしたサブコンポーネントを個々にアンイン ストールすることはできません。
デフォルトでは、WAI サポート以外のすべてのサブコンポーネントがイン ストールされます。
iPlanet Web Server 4.0 からアップグレードする場合にサブコンポーネン
トをインストールするときは、4.0 にインストールしたすべてのサブコン ポーネントをインストールする必要があります。そうしないと、サブコン
ポーネントが正しくアップグレードされず、動作しない可能性がありま す。追加のサブコンポーネントもインストールすることができます。
インストール時に選択できるサブコンポーネントは、次の番号の付いた節 に記載されています。
- Server Core
Administration Server および iPlanet Web Server
の最初のインスタンスを インストールします。
警告 iPlanet Web Server を初めてインストールする場合は、必ず
Server Core サブコンポーネントをインストールしてください。後でサブコンポーネントを追加インストールする場合は、Core
サブコンポーネントを再度インストールする必要はありません。
- JRE (Java Runtime Environment)
Java を使う場合は、JRE (Java Runtime Environment) または
JDK (Java Development Kit) が必要になります。付属の JRE をインストール、または JDK を別途に用意します。詳細については、「Java
Development Kit の インストール」を参照してください。
警告
HP-UX を使っている場合は、JRE または JDK が必要になります。どちらもインストールされていない場合、HP-UX
iPlanet Web Server は実行できません。
- Java Support
このサブコンポーネントは、Java Servlet を使う場合にインストールします。
また、iPlanet Web Server の Java サポートを利用する場合も、JRE
または JDK が必要になるので、iPlanet Web Server 付属の JRE (前述のサブコン ポーネント参照) または
JDK をインストールします。
- SSJS Support
このサブコンポーネントは、サーバサイド JavaScript を使う場合にインス トールします。
- SSJS Database Support
このサブコンポーネントは、サーバサイド JavaScript データベース接続 (LiveWire)
を使う場合にインストールします。この機能を使う場合は、 サーバサイド JavaScript Support サブコンポーネント(項目
4)、および JRE (項目 2) または JDK をインストールする必要もあります。
- WebPublishing Support
このサブコンポーネントは、Web パブリッシング、Netshare、あるいは検 索機能のいずれかを使う場合にインストールします。
- WAI Support
このサブコンポーネントは、WAI (Web Application Interface)
のプログラム を使う場合にインストールします。WAI を使う場合は、ORB も同時に必要 となり、インストールの際に、システム上の
ORB のパスを指定します。
- SNMP Support
このサブコンポーネントは、SNMP を使う場合にインストールします。
- コンピュータ名を入力するか、またはデフォルトを適用します。
- iPlanet Web Server のデフォルト インスタンス実行時に使う Unix
のユーザ名とグループ名を入力します。
デフォルトのユーザとグループは、「nobody」です。SNMP を使う場合は ユーザ名が
root である必要があります。
ノート iPlanet Web
Server 4.0 からアップグレードする場合は、インストーラが アップグレード プログラムを検出したことと、ユーザが選択したコン
ポーネントをインストールするだけでなく、以前にインストールされたす べてのコンポーネントもアップグレードすることを知らせる画面が表示
されます。
インストールを続行するには Enter キーを押します。それ以上プロンプト に応答する必要はありません。インストーラが古いインストール
プログ ラムから情報を抽出します。手順 20に進みます。
アップグレードを続行しない場合は、CTRL + C キーを押してインストー ルプログラムを終了します。
- Administration Server の実行時に使う Unix のユーザ名を入力します。
通常このユーザは、「root」になります。
- 認証に使う Administration Server のユーザ名とパスワードを入力します。パスワードは
2 回入力します。
このユーザは Unix のユーザではなく、ディレクトリ サーバのユーザ名と パスワードになります。ディレクトリ
サーバに Administration Server の ユーザが存在し、ユーザ/グループ管理タスクを実行するためのディレク トリ
サーバへのアクセス権があることを確認してください。
- Administration Server のポート番号を入力するか、またはデフォルト値
8888 を適用します。
Administration Server のポート番号は、忘れないようにしてください。
柔軟性を重視する場合は、1024 より大きいポート番号を選択します。 Administration
Server のポート番号に 1024 未満を選択した場合、サーバを 起動するには root としてログインする必要があります。既に使用され
ているポートは使わないでください。
この iPlanet Web Server Administration Server
は、Netscape Console または 他のiPlanet/Netscape サーバ付属のAdministration Server
とは異なります。
ポートの詳細については、ポート番号の選択を参照してください。
- iPlanet Web Server のポート番号を入力します。デフォルトは 80
ですが、Administration Server のポートと異なる番号を指定してください。root
としてインストールしない場合は、示された範囲内 (1024〜65535) のポートを指定する必要があります。root
としてインストールする場合は、1024 未満のポート番号を使用できます。
デフォルト ポート (80) 以外を使う場合は、ホーム ページにアクセスする ための URL
が変化します。たとえば、コンピュータ www.mozilla.com に 対してポート 9753 を選択した場合、サーバの URL
は次のようになります。
http://www.mozilla.com:9753/
ポートの詳細については、ポート番号の選択を参照してください。
- LDAP ベースのディレクトリ サーバを使うかどうかを指定 (「Yes」または「No」を入力)
します。
LDAP ディレクトリ サーバは、iPlanet Web Server でユーザ/グループ機
能を利用する場合に使います。
LDAP ディレクトリ サーバを使う場合は、次の項目を入力します。
- サーバのコンテンツ ファイル (サーバにアクセスしているユーザに提供する画像、HTML
文書、およびデータ) を保存するルート ディレクトリ (デフォルトは server_root/docs) を入力します。
- 独自の JDK を使う場合は、「Yes」と入力します。
Java サポートをインストールする場合は、JRE または JDK が必要になり ます。付属の
JRE サブコンポーネントをインストール、または既にシステ ムにインストールされている JDK を使います。詳細は、Java
Development Kit のインストールを参照してください。
- Java サポートをインストールするにあたり、付属の JRE をインストールしない場合、または独自の
JDK を使う場合は、JDK をインストールしたシステム上のディレクトリの絶対パスを入力します。
指定されたディレクトリには、JDK が既にインストールされている必要が あります。
JDK のライブラリと CLASSPATH が、JDK ディレクトリの下にあるデフォ ルトのディレクトリ
(それぞれ、/jre/lib および /lib) に保存されている場 合は、JDK LIBPATH および JDK CLASSPATH
プロンプトで Enter を押しま す。ライブラリと CLASSPATH がそれぞれシステム内の別の場所に保存さ れている場合はパス名を入力します。ほとんどのシステムではこれらのプ
ロンプトにパス名を入力する必要はありません。
- WAI をインストールする場合は、ORB (Object Request Broker)
が保存されているディレクトリのパスを指定します。C++ ORB の Visibroker 3.3 または Java ORB の
Visibroker 3.4 を入手する方法は、Inprise (http://www.inprise.com/visibroker/download
) を参照してください。
- iPlanet Web Server コンポーネントの抽出およびインストールの完了後、Enter
キーを押します。
- サーバ ルート ディレクトリ (例 : /usr/netscape/server4)
の下の https-admserv
ディレクトリに移動し、「./start」と入力して Administration Server を起動します。また、サーバ ルート
ディレクトリから「./startconsole」と入力して起動することも可能です。
「startconsole」
と入力すると、Administration Server が起動し、 Administration Server の管理ページにアクセスするためのブラウザが起
動します。その後、Netscape Console をインストールし、登録している 場合は次の手順を実行します。
- iPlanet Web Server を設定する場合は、
URL : http://server_name:administration_port を使います。
例: http://mozilla:8888
管理ユーザ名とパスワードを入力します。
以上で、iPlanet Web Server の設定が可能になります。詳細については、『iPlanet
Web Server 管理者ガイド』を参照してください。
簡易インストール
簡易インストールは、経験の浅いユーザや製品評価を対象としており、ポート番号やインストールするコンポーネントなどが、自動的に設定されます。
警告 iPlanet Web Server 4.0 からアップグレードする場合は、簡易インストールではなく標準インストールまたはカスタム
インストールを使ってください。
次の表は、簡易インストールを使った場合の設定を表します。異なる設定でインストールする場合は、標準インストールまたはカスタム
インストールを選択してください。
インストール完了後、サーバで LDAP ユーザ/グループおよび JDK を使用する設定を行うことができます。変更方法の詳細については、『iPlanet
Web Server 管理者ガイド』を参照してください。
警告 簡易インストールを行う場合は、root としてログインする必要があります。
セットアップするには、次の手順を実行します。
- ファイルをアンパックしたディレクトリに移動します。
- 「./setup」と入力し、サーバのインストールを開始します。
[Welcome] 画面が表示されます。
- Enter キーを押してインストールを継続します。
- ソフトウェアの使用許諾契約では、「Yes」と入力して継続するか、または「No」と入力して終了します。使用許諾契約をまだ読んでいない場合は、インストールをキャンセルし、setup
プログラムと同じディレクトリにあるファイル LICENSE.txt
をお読みください。
- [Express] を選択して Enter キーを押します。
- サーバ ルート ディレクトリを入力、またはデフォルト
(/usr/netscape/server4) を適用します。
これは、サーバ ファイルおよびディレクトリ構造がインストールされる ディレクトリになります。root
はこのディレクトリへの書き込みアクセ スを持つ必要があります。
既に iPlanet Web Server バージョン 4.0 をインストールしており、それを
アップグレードする場合は、4.0 サーバがインストールされているインス トール ディレクトリを選択する必要があります。インストール
プログラ ムによってサーバが 4.0 から 4.1 に自動的にアップグレードされます。
- [iPlanet Web Server]、[Enterprise Edition]
を選択します。
Enter キーを押します。
- iPlanet Web Server のデフォルト インスタンス実行時に使う Unix
のユーザ名およびグループ名を入力します。
簡易インストールでは、このユーザは root、グループは root が属する グループである必要があります。
ノート iPlanet Web
Server 4.0 からアップグレードする場合は、インストーラが アップグレード プログラムを検出したことと、ユーザが選択したコン
ポーネントをインストールするだけでなく、以前にインストールされたす べてのコンポーネントもアップグレードすることを知らせる画面が表示
されます。
インストールを続行するには Enter キーを押します。それ以上プロンプト に応答する必要はありません。インストーラが古いインストール
プログ ラムから情報を抽出します。手順 11に進みます。
- Administration Server の実行時に使う Unix のユーザ名を入力します。
通常このユーザは、「root」になります。
- 認証に使う Administration Server のユーザ名とパスワードを入力します。パスワードは
2 回入力します。
Netscape Directory Server を使う場合は、ディレクトリ サーバに
Administration Server のユーザが存在し、ユーザおよびグループの管理 タスクを実行するためのディレクトリ サーバへのアクセス権があるこ
とを確認する必要があります。
- iPlanet Web Server コンポーネントの抽出およびインストールの完了後、Enter
キーを押します。
- サーバ ルート ディレクトリの https-adminserv
ディレクトリ (例:
/usr/netscape/server4) に移動し、「./start」と入力して
Administration Server を起動します。また、サーバ ルート ディレクトリから「./startconsole」と入力して起動することも可能です。アップグレードする場合は、サーバを再起動する必要があります。
「startconsole」
と入力すると、Administration Server が起動し、
Administration Server の管理ページにアクセスするためのブラウザが起動 します。その後、Netscape Console
をインストールし、登録している場 合は次の手順を実行します。
- iPlanet Web Server を設定する場合は、URL :
http://server_name:administration_port を使います。
例: http://mozilla:8888
管理ユーザ名とパスワードを入力します。
以上で iPlanet Web Server の設定が可能になります。詳細については、『iPlanet
Web Server 管理者ガイド』を参照してください。