ユーザーに共有ベース、機能、または優先ポリシーを定義する前には、ユーザー名を宣言する必要があります。「QMON を使用したポリシーに基づくリソース管理の構成」を参照してください。
ポリシーを定義する前に明示的にユーザー名を宣言したくない場合、Grid Engine システムでは、定義済みのデフォルト値に基づいて、自動的にユーザーを作成できます。自動的にユーザーを作成することで、多くのユーザーを抱えるサイトの管理上の負担を大幅に軽減できます。
システムにユーザーを自動的に作成させるには、「Cluster Settings」ダイアログボックスの「Enforce User」パラメータを「Auto」に設定します。自動的に作成されるユーザーのデフォルト値を設定するには、「Cluster Settings」ダイアログボックスで、次の「Automatic User Defaults」の値を指定します。
「Override Tickets」
「Functional Shares」
「Default Project」
「Delete Time」
クラスタ構成の詳細については、「基本クラスタ構成」を参照してください。
「QMON Main Control」ウィンドウで「User Configuration」ボタンをクリックしてから「User」タブをクリックします。「User」タブは次の図のようになっています。
新しいユーザーを追加するには、「User」リスト上のフィールドにユーザー名を入力してから、「Add」をクリックするか Return キーを押します。
ユーザーを削除するには、「User」リストでユーザー名を選択してから「Delete」をクリックします。
「Delete Time」カラムは読み取り専用です。このカラムには、自動的に作成されたユーザーが Grid Engine システムから削除される時間が表示されます。ゼロは、そのユーザーが削除されないことを示します。
各ユーザーにはデフォルトのプロジェクトを割り当てることができます。ユーザーが、アクセスできる別のプロジェクトを要求する場合を除き、ユーザーが発行する各ジョブにはデフォルトのプロジェクトが関連付けられます。詳細については、「プロジェクトの定義」を参照してください。
デフォルトのプロジェクトを割り当てるには、ユーザーを選択してから、「Default Project」カラムヘッダーをクリックします。「Project Selection」ダイアログボックスが表示されます。
選択状態のユーザーエントリのプロジェクトを選択します。
デフォルトのプロジェクトを割り当て、ダイアログボックスを閉じるには、「OK」をクリックします。デフォルトのプロジェクトを割り当てることなくダイアログボックスを閉じるには、「Cancel」をクリックします。
コマンド行からユーザーオブジェクトを構成するには、適切なオプションを使用して、次のコマンドを入力します。
# qconf オプション |
次のオプションを使用できます。
-auser オプション (ユーザーの追加) を使用すると、エディタでテンプレートユーザー構成が開かれます。user(5) のマニュアルページを参照してください。このエディタは、デフォルトの vi エディタか、EDITOR 環境変数により指定されたエディタのいずれかです。 変更を保存してエディタを終了すると、変更は sge_qmaster に登録されます。
-Auser オプション (ファイルからのユーザーの追加) を使用すると、指定したファイルが解析され、ユーザー構成が追加されます。
このファイルは、ユーザー構成テンプレートの形式を有する必要があります。
-duser オプション (ユーザーの削除) を使用すると、1 つ以上のユーザーオブジェクトが削除されます。
-muser オプション (ユーザーの変更) を使用すると、既存のユーザーエントリを変更できます。このオプションにより、ユーザー構成がエディタに読み込まれます。このエディタは、デフォルトの vi エディタか、EDITOR 環境変数により指定されたエディタのいずれかです。 変更を保存してエディタを終了すると、変更は sge_qmaster に登録されます。
-Muser オプション (ファイルからのユーザーの変更) を使用すると、指定したファイルが解析され、ユーザー構成が変更されます。
このファイルは、ユーザー構成テンプレートの形式を有する必要があります。
-suser オプション (ユーザーの表示) を使用すると、指定したユーザーの構成が表示されます。
-suserl オプション (ユーザーリストの表示) を使用すると、現在定義されているすべてのユーザーのリストが表示されます。