このガイドでは、Sun JavaTM System Portal Server Secure Remote Access 7.2 サーバーの管理方法について説明します。
Sun Java System Portal Server Secure Remote Access (SRA) サーバーは、リモートユーザーがインターネットを通じて社内のネットワークおよびサービスに安全にアクセスできる環境を提供します。また、SRA は、組織にセキュリティー保護された内部ポータルを提供し、従業員、ビジネスパートナー、一般の人々など、あらゆるターゲットユーザー向けのコンテンツ、アプリケーション、データへのアクセスを提供します。
この章で説明する項目は次のとおりです。
『Sun Java System Portal Server Secure Remote Access 7.2 管理ガイド』は、Secure Remote Access サーバーを設定し、管理するユーザーを対象としています。
『Sun Java System Portal Server Secure Remote Access 7.2 管理ガイド』は、UNIX システムと TCP/IP ネットワークの管理に熟練したネットワーク管理者またはシステム管理者を想定して作成されています。Secure Remote Access サーバーの各種のコンポーネントをインストールする場合、必要なマシンに root でアクセスする必要はありません。ユーザーとサービスの設定など、その他の操作を実行するのに必要な管理権限が必要です。
Portal Secure Remote Access サーバーの管理者は、次のテクノロジを理解している必要があります。
Sun Java System Portal Server
Sun Java System Directory Server
Sun Java System Access Manager
使用している次のような Web コンテナ
Sun Java System Application Server 8.2
Sun Java System Web Server 7.0
使用しているオペレーティングシステム
基本的な UNIX® の管理手順
LDAP (Lightweight Directory Access Protocol)
Web Services for Remote Portlets (WSRP)
また、リライタ規則を記述するために、次の内容についても理解している必要があります。
HTML (Hypertext Markup Language) と HTML タグの理解
JavaScriptTM の正しい知識
XML (Extensible Markup Language) の基本的な知識
本書は次の章で構成されています。
パート I「Secure Remote Access サーバーコンポーネント」
第 1 章「Portal Server Secure Remote Access サーバーの概要」では、Sun Java System Portal Server と Portal Server Secure Remote Access の関係について説明します。
第 2 章「ゲートウェイの操作」では、ゲートウェイに関連する概念と、ゲートウェイの管理タスクについて説明します。
第 3 章「プロキシレットの操作」では、Web ページを解析せずにゲートウェイ経由でイントラネット Web ページにアクセスできるようにするプロキシレットについて説明します。
第 4 章「リライタの操作」では、プロキシレットおよびリライタを使用して、ゲートウェイ経由でイントラネット Web ページにアクセスする方法について説明します。
第 5 章「ネットファイルの操作」では、ネットファイルを使用してリモートファイルシステムおよびリモートディレクトリへのアクセスと操作を行う方法について説明します。
第 6 章「ネットレットの操作」では、ネットレットを使用して、インターネットなどのセキュリティーの弱いネットワークで一般的な TCP/IP サービスを安全に実行する方法について説明します。
パート II「Secure Remote Access サーバーの設定」
第 7 章「Secure Remote Access サーバーのアクセス制御の設定」では、Portal Server 管理コンソールへのアクセスを管理する方法について説明します。
第 8 章「Secure Remote Access ゲートウェイの設定」では、Portal Server 管理コンソールからゲートウェイ属性を設定する方法について説明します。
第 9 章「ゲートウェイサービスのリライタの設定」では、「リライタ」タブのゲートウェイサービスを使用してさまざまなタスクを実行する方法について説明します。
第 10 章「証明書の操作」では、証明書の管理、および認証局からの自己署名証明書のインストールについて説明します。
第 11 章「ネットレットの設定」では、Portal Server 管理コンソールからネットレット属性を設定する方法ついて説明します。
第 12 章「PDC (Private Domain Certificates) を使用する場合のネットレットの設定」では、ネットレットで PDC を使用できるように、クライアントブラウザの Java プラグインを設定する方法について説明します。
第 13 章「プロキシレットの設定」では、Portal Server 管理コンソールからプロキシレットを設定する方法について説明します。
第 14 章「ネットファイルの設定」では、Portal Server 管理コンソールを使用してネットファイルのオプションや権限などを設定する方法について説明します。
第 15 章「Secure Socket Layer アクセラレータの設定」では、Portal Server Secure Remote Access サーバーの各種アクセラレータの設定について説明します。
パート III「Secure Remote Access サーバーの管理」
第 16 章「ゲートウェイの管理」では、ゲートウェイプロファイルとゲートウェイインスタンスの作成方法について説明します。
第 17 章「連携管理の例」では、ネットワークアイデンティティー管理のさまざまなシナリオについて説明します。
付録 A 「設定属性」では、Portal Server 管理コンソールから各 Portal Server Secure Remote Access コンポーネントに対して設定できる、Sun Java System Portal Server Secure Remote Access の属性について説明します。
付録 B 「ログファイル」では、デバッグ情報などの情報について説明します。
付録 C 「国コード」では、認証管理の際に指定する必要がある 2 文字の国コードの一覧を示します。
Portal Server の概念とコンポーネントの概要については、『Sun Java System Portal Server 7.2 Technical Overview 』を参照してください。
サーバー関連のその他のドキュメントを次に示します。
Directory Server ドキュメント: http://docs.sun.com/coll/1224.1
Access Manager ドキュメント: http://docs.sun.com/coll/1292.2
Web Server ドキュメント: http://docs.sun.com/coll/1308.3
Application Server ドキュメント: http://docs.sun.com/coll/1310.3
Web Proxy Server ドキュメント: http://docs.sun.com/coll/1311.4
このマニュアルでは、第三者が提供している URL で関連する追加情報を参照します。
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Sun のサービス |
URL |
内容 |
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マニュアル |
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サポートおよびトレーニング |
技術サポート、パッチのダウンロード、および Sun のトレーニングコース情報を提供します。 |
このマニュアルでは、次のような字体や記号を特別な意味を持つものとして使用します。
表 P–1 表記上の規則
字体または記号 |
意味 |
例 |
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AaBbCc123 |
コマンド名、ファイル名、ディレクトリ名、画面上のコンピュータ出力、コード例を示します。 |
.login ファイルを編集します。 ls -a を使用してすべてのファイルを表示します。 machine_name% you have mail. |
|
AaBbCc123 |
ユーザーが入力する文字を、画面上のコンピュータ出力と区別して示します。 |
machine_name% su Password: |
|
aabbcc123 |
変数を示します。実際に使用する特定の名前または値で置き換えます。 |
ファイルを削除するには、rm filename と入力します。 |
|
『 』 |
参照する書名を示します。 |
『コードマネージャー・ユーザーズガイド』を参照してください。 |
|
「 」 |
参照する章、節、ボタンやメニュー名、強調する単語を示します。 |
第 5 章「衝突の回避」を参照してください。 この操作ができるのは、「スーパーユーザー」だけです。 |
|
\ |
枠で囲まれたコード例で、テキストがページ行幅を超える場合に、継続を示します。 |
|
コード例は次のように表示されます。
C シェル
machine_name% command y|n [filename] |
C シェルのスーパーユーザー
machine_name# command y|n [filename] |
Bourne シェルおよび Korn シェル
$ command y|n [filename] |
Bourne シェルおよび Korn シェルのスーパーユーザー
# command y|n [filename] |
[ ] は省略可能な項目を示します。上記の例は、filename は省略してもよいことを示しています。
| は区切り文字 (セパレータ) です。この文字で分割されている引数のうち 1 つだけを指定します。
キーボードのキー名は英文で、頭文字を大文字で示します (例: Shift キーを押します)。ただし、キーボードによっては Enter キーが Return キーの動作をします。
ダッシュ (-) は 2 つのキーを同時に押すことを示します。たとえば、Ctrl-D は Control キーを押したまま D キーを押すことを意味します。