アップグレードプロセスを開始する前に、次の情報を理解しておく必要があります。
詳細なアップグレード手順については、『Sun Identity Manager 8.1 Upgrade』を参照してください。
JDK または JRE をアップグレードする場合は、使用中の JDK と同じベンダーから提供される JDK または JRE を使用する必要があります。たとえば、これまで IBM の JDK を使用していた場合は、Sun JDK をインストールしないでください。異なるベンダーの JDK を混在させた場合、以前の JDK で暗号化されたデータは、別のベンダーの JDK で読み取ることができません。(ID-17800)
Identity Manager は次の順序でアップグレードします。
すべての Identity Manager サーバーインスタンスと Gateway インスタンスをアップグレードします。
すべての PasswordSync インスタンスをアップグレードします。
8.1 バージョンの Identity Manager サーバーは、古いバージョンの PasswordSync に対して、一時的なサポートを限定的に提供します。このサポートは、PasswordSync インスタンスをアップグレードしている間に、Identity Manager の実行を継続できるようにするためのものです。PasswordSync のすべてのインスタンスは、できるだけ早く Identity Manager サーバーと同じバージョンに更新してください。
PasswordSync をアンインストールするときは、Windows の「コントロール パネル」から「プログラムの追加と削除」機能を使用して、正しく削除されるようにします。アンインストール後に再起動が必要です。
PasswordSync をインストールするときは、インストール先のオペレーティングシステムに対応したバイナリを使用する必要があります。32 ビット Windows のバイナリは IdmPwSync_x86.msi、64 ビット Windows のバイナリは IdmPwSync_x64.msi という名前です。PasswordSync のインストール後に、再起動が必要です。
1 つの Identity Manager サーバーだけを使用して、update.xml をインポートしてください。
アップグレード中は、1 つの Identity Manager サーバーだけを動作させてください。アップグレード中にほかの Identity Manager サーバーを起動する場合は、それらのサーバーを使用可能な状態にする前に、サーバーを停止して再起動する必要があります。RepositoryConfiguration の変更は、Identity Manager サーバーを再起動するまで、そのサーバーに影響しません。
アップグレードプロセスで、デフォルトの configurator アカウントおよびパスワードでのログインに失敗した場合、ログファイルにはエラーが記録されますが、エラーのあとは何もログに記録されません。(ID-18929)
update.xml ファイルはアップグレードプロセスの間にインポートされます。インポート処理では、デフォルトのパスワードを使用して configurator としてログインを試みます。ログインに失敗するとエラーが表示され、アップグレードプログラムによって、正しいログイン情報の入力を求められます。正しい情報を入力すると、アップグレードは続行されます。アップグレードプロセスのログファイルを参照すると、デフォルトのログインが失敗したときのエラーメッセージは確認できますが、アップグレードに関するそれ以上の情報はログファイルで確認できません。この問題はアップグレードには影響せず、ログファイルのみに影響します。
現在の Identity Manager インストールに大量のカスタム作業がある場合は、アップグレードの計画と実行の支援を Sun のプロフェッショナルサービスにご相談ください。