この章では、Directory Server Enterprise Edition コンポーネント製品から削除されたか、または非推奨となった機能について説明します。また、Directory Server Enterprise Edition コンポーネント製品の機能のうち、削除される可能性がある機能と非推奨となる可能性がある機能についても説明します。
この章では、次の内容について説明します。
インタフェースの安定性の度合いについては、『Sun Directory Server Enterprise Edition 7.0 Man Page Reference 』において、マニュアルページのエントリごとに示されています。
Directory Server Enterprise Edition 7.0 では、次のプラットフォームのサポートが削除されました。
Windows 2000
Red Hat Advanced Server 3.0
J2SE プラットフォーム 1.4
SUSE 9
Solaris 10 (x86、32 ビット)
Windows 用のネイティブパッケージインストール
Red Hat 用のネイティブパッケージインストール
HP-UX 用のネイティブパッケージインストール
ネイティブパッケージのインストールは Solaris オペレーティングシステムでのみサポートされています。
version 7.0 でサポートされなくなったプラットフォームに Directory Server Enterprise Edition をインストールしている場合は、使用しているオペレーティングシステムを次の表に記載されているバージョンにアップグレードしてください。
以前のオペレーティングシステムのバージョン |
7.0 のインストールに必要なオペレーティングシステムの最小バージョン |
---|---|
Red Hat Enterprise Linux 3 (x86) |
Red Hat Enterprise Linux 4 (x86) |
Red Hat Enterprise Linux 3 (x64) |
Red Hat Enterprise Linux 4 (x64) |
SUSE Linux Enterprise Server 9 (32 ビット) |
SUSE Linux Enterprise Server 10 (32 ビット) |
SUSE Linux Enterprise Server 9 (x64) |
SUSE Linux Enterprise Server 10 (x64) |
Microsoft Windows 2000 Server |
Microsoft Windows 2003 Server |
Hewlett Packard HP-UX 11.11 |
Hewlett Packard HP-UX 11.23 |
サポートされているオペレーティングシステムについて詳しくは、「オペレーティングシステムの要件」を参照してください。
システム仮想化は、共有ハードウェア上で複数のオペレーティングシステム (OS) インスタンスを個別に動作させるためのテクノロジです。機能的には、仮想化環境で動作する OS に配備されるソフトウェアは、ベースとなるプラットフォームが仮想化されていることを認識しないのが一般的です。Sun では、代表的なシステム仮想化環境および OS を組み合わせて Sun 製品のテストを実施しています。テストの目的は、適切にサイジングおよび設定された仮想化環境上で、仮想化されていないシステム上での動作と同様に Sun 製品が正常な動作を継続することの検証です。仮想化環境での Sun 製品に対する Sun のサポートについては、System Virtualization Support in Sun Java System Productsを参照してください。
このリリースでは、Directory Server Enterprise Edition 7.0 ソフトウェアがすでにネイティブでサポートしている OS であれば、Sun Microsystems は VMware テクノロジ上で動作するすべての OS をサポートします。Sun Microsystems は、OS とハードウェアのすべての組み合わせを保証するわけではありませんが、基礎となる VMware テクノロジの実装に依存します。VMware テクノロジでの Directory Server Enterprise Edition 7.0 ソフトウェアの本稼働配備はお勧めしません。
このリリースの Directory Server Enterprise Edition でサポートされているハードウェアプラットフォームについては、「ハードウェア要件」を参照してください。
このリリースの Directory Server Enterprise Edition でサポートされているオペレーティングシステムと OS バージョンについては、「オペレーティングシステムの要件」を参照してください。
Directory Server Enterprise Edition 7.0 は、Solaris 10 Update 3 およびそれ以降のバージョンの SPARC プラットフォームで論理ドメイン (LDoms) をサポートしています。LDoms の詳細については、『Logical Domains (LDoms) 1.0.1 Administration Guide 』を参照してください。
仮想化環境での Identity Synchronization for Windows の インストールはサポートされていません。
次の Directory Server Enterprise Edition コンポーネントはこのリリースで削除されました。
Directory Editor
Sun Cluster サポート用のエージェント
Sun Java Web Console (Lockhart)
この節では、Directory Service Control Center (DSCC) の動作の変更点を説明します。
DSCC は、Sun Web Server 7、GlassFish 2.1、および BEA WebLogic プラットフォームでサポートされるようになりました。
DSCC の国際化バージョンが利用できるようになりました。
DSCC が Sun Java Web Console でサポートされなくなりました。Sun Java Web Console では DSCC の手動による WAR ファイル配備のみがサポートされます。
この節では、このリリースで削除されたか、または非推奨となった機能の一覧を示し、次のリリースで削除される可能性のある機能やコマンドを取り上げます。
パスワードポリシーでは、DS5-compatible-mode 相互運用モードが非推奨になりました。このバージョンでは、DS6–mode 相互運用モードを使用する必要があります。
『Sun Directory Server Enterprise Edition 7.0 Upgrade and Migration Guide』の「Command Line Changes」で説明されているとおり、version 5.2 の一部のコマンドが Directory Server 7.0 から削除されました。
次の従来のスクリプトが次のコマンドに置き換えられました。
従来のスクリプト |
新しいコマンド |
start-slapd |
dsadm start |
ldif2db |
dsadm import |
db2ldif |
dsadm export |
bak2db |
dsadm restore |
db2bak |
dsadm archive |
restart-slapd |
dsadm restart |
stop-slapd |
dsadm stop |
詳しくは、『Sun Directory Server Enterprise Edition 7.0 Upgrade and Migration Guide』の「Command Line Changes」を参照してください。
レプリケートされたサーバートポロジを移行する前に、『Sun Directory Server Enterprise Edition 7.0 Upgrade and Migration Guide』の第 5 章「Migrating a Replicated Topology」を確認してください。
Directory Server インスタンスを作成するとき、パスワードポリシーは初期状態で下位互換に設定されます。アップグレード後、より柔軟できめ細やかなパスワードポリシー構成を可能にするために、互換性モードを変更するべきです。ポリシー変換は Directory Server によって管理されます。下位互換のパスワードポリシー設定は、将来のリリースで削除される可能性があります。
Directory Server インスタンスを作成する場合、DN 変更操作のサポートは無効化されています。レプリケーショントポロジ内のすべてのサーバーインスタンスをアップグレードしたあと、DN 変更操作を正常にレプリケートできます。その時点で、各サーバーインスタンスで DN 変更操作のサポートを有効にすることができます。この目的には、dsconf set-server-prop moddn-enabled:on コマンドを使用します。
version 5.2 インスタンスとの互換性を提供するため、サーバーインスタンスの作成中は DN 変更操作が無効化されます。
db-path サフィックスプロパティー (dsconf set-suffix-prop suffix-name db-path:/new/directory および dsconf create-suffix --db-path) は将来のリリースで削除される可能性があります。db-path サーバープロパティーを使用してすべてのサフィックスをインスタンスディレクトリ以外のディレクトリに格納します。
Sun は現在、負荷のある状態での dsadm repack サブコマンドの安定性についての問題解決に取り組んでいます。安全措置として、Sun は 7.0 リリースの dsadm repack サブコマンドを一時的に無効化しています。
そのため、dsadm repck の実行を試みると、次のメッセージが表示されます。
:[19/Oct/2009:11:51:50 +0200] - WARNING<99999> - conn=-1 op=-1 msgId=-1 - The repack function is temporarily disabled for the 7.0 release. |
詳細については、ご購入先までお問い合わせください。
『Sun Directory Server Enterprise Edition 7.0 Developer’s Guide』の第 2 章「Changes to the Plug-In API Since Directory Server 5.2」では、プラグイン API の変更点について詳しく説明しています。これらの参照先で非推奨であることが示されているインタフェースは、将来のリリースで削除される可能性があります。
Identity Synchronization for Windows に対する Directory Server Enterprise Edition 7.0 の変更はありません。
Identity Synchronization for Windows 製品の最新バージョンは 6.0 です。
Identity Synchronization for Windows にアップグレードする前に、『Sun Directory Server Enterprise Edition 7.0 Upgrade and Migration Guide』の第 8 章「Migrating Identity Synchronization for Windows」をお読みください。
Directory Server Resource Kit に対する Directory Server Enterprise Edition 7.0 の変更はありません。
LDAP ユーティリティーに関する Sun Solaris システムのマニュアルページは、Directory Server Enterprise Edition で提供されるバージョンの LDAP ユーティリティー ldapsearch、 ldapmodify、ldapdelete、および ldapadd についての記述がありません。これらのコマンドは、Solaris システムで別々には提供されなくなり、代わりに将来のバージョンのオペレーティングシステムで提供されるコマンドに統合される可能性があります。LDAP クライアントツールのマニュアルページについては、『Sun Directory Server Enterprise Edition 7.0 Man Page Reference 』を参照してください。