これらのリリースノートでは、公開された時点での最新情報を示しています。ただし、英語版のリリースノートの公開日がほかの翻訳版より新しい場合、ほかの翻訳版には記載されていないより新しい情報で内容が更新されている可能性があります。最新情報を得るには、英語版のリリースノートを参照してください。
この節では、次の情報について説明します。
データベースエントリのサイズを縮小するため、既存のデータベースエントリの形式が変更されます。エントリの内部表現が ASCII LDIF 形式からタグ付きバイナリの形式に変更されました。データベースに格納されているデータは、dn: で始まるという特徴がなくなり、値となるエントリの 1 バイト目が 0xE0 より大きくなることもありません。つまり、0xE0 ~ 0xFF までのすべての値は、内部用として予約されていると見なされます。
互換性の理由から、エントリは LDIF とバイナリ表現の混在が可能ですが、変更操作をするとエントリはバイナリ形式で書き込まれます。
サフィックスエントリデータはディスクに書き込む際に圧縮して、ディスク容量を最小化できます。compression-mode および compression-entries プロパティーに従って圧縮が有効になっています。
詳細については、『Sun Directory Server Enterprise Edition 7.0 Developer’s Guide』の第 8 章「Writing Entry Store and Entry Fetch Plug-Ins」を参照してください。
ディスク容量を節約するため、ファイルをコピーする代わりに移動することでサーバーを復元できます。restore コマンドでフラグを設定することで、コピー不要の復元が実行できます。
詳細については、『Sun Directory Server Enterprise Edition 7.0 Administration Guide』の「Binary Restore」を参照してください。
Windows システムにインストールされたインスタンスがインターネットプロトコル version 6 をサポートするようになりました。
同様に、その他のオペレーティングシステムのサーバーインスタンスも IPv6 をサポートします。
dsutil コマンドによって、以前は ns-activate、ns-inactivate、および ns-accountstatus の各コマンドが提供していた機能を実行できるようになりました。
--flags verify-db オプションが指定された場合、バックアップ操作はアーカイブされたデータに対してデータベース検査を実行します。
インデックスフィルタアナライザは、インデックスを生成可能な最大エントリ数 (ALLID しきい値) を超過したエントリ数があるインデックスリストを特定し、そうしたインデックスリストを使用してユーザー検索を監視します。インデックスフィルタアナライザは、dsconf enable-index-filter-analyzer コマンドを使用して有効にします。
エントリ集約によって得られる結果を次に示します。
二次データビューへのクエリを最適化する
必要な場合、二次データビューを最初に検索する
大きな結果セット (VLV コントロール) をよりよく処理する
二次ソースに対するグループ化要求
JDBC データビューが Date 型と Blob 型をサポートするようになりました。
Directory Proxy Server は、複数コアのシステムに対してより効率的に動作する、新しいログ記録エンジンの実装を使用します。
LDAP グループに基づく新しい条件
最大スループットの管理
企業の合併など、より多くのユースケースに対応するための新しい種類のデータビュー。
詳細については、『Sun Directory Server Enterprise Edition 7.0 Administration Guide』の「Creating and Configuring Coordinator Data Views」を参照してください。
『Sun Directory Server Enterprise Edition 7.0 Administration Guide』の「Configuring Pattern Matching Distribution Algorithm」に記載されているように、強化された正規表現配布アルゴリズムが追加されました。
結合データビューの検索パフォーマンスを最適化するため、Directory Proxy Server は仮想リスト表示 (vlv) インデックスを活用します。これにより、あるデータソースには多数のエントリがあり、ほかのデータソースにはごく少数のエントリがあるために、検索がサイズの上限に達するという事態を回避しやすくなります。VLV インデックスを使用するには、『Sun Directory Server Enterprise Edition 7.0 Reference』の「Browsing Index」を参照してください。
この節では、このリリースで加えられた動作変更について説明します。
Directory Server Enterprise Edition 製品の配置は次のように変更されました。
すべてのコマンドは、install-path/dsee7/bin に配置されました。
プラグインは、install-path/dsee7/lib に配置されました。
ファイルの場所の完全なリストについては、『Sun Directory Server Enterprise Edition 7.0 Reference』の「Software Layout for Directory Server Enterprise Edition」を参照してください。
Directory Server Enterprise Edition 7.0 から、エクスポート処理 (dsadm export コマンド) は常に、エクスポートした LDIF ファイル内の最後のエントリとしてレプリカ更新ベクトル (RUV) を配置します。
Directory Server Enterprise Edition は Sun Microsystems プラグインのライブラリをソフトウェアがインストールされているパスからロードします。ライブラリは、LDIF に記載されているパスからはロードされなくなります。
新しいスレッドモデルにより、マルチコアマシンに対するインポートのパフォーマンスが向上しました。
インポートがマルチパスである場合、インデックスと一時ファイルを保持するのに十分なメモリーがあればインデックスのマージは並行して行われます。インデックスの並列マージによって、パフォーマンスが向上します。
検索操作によって、バイナリ転送を必要とする構文を持つ属性が返された場合、;binary 修飾子を属性名に付加します。RFC 4522 への準拠を無効にするには、compat-flag プロパティーを no-rfc4522 に設定します。
この節では、管理コマンドの動作変更について説明します。
dsadm および dpadm コマンドは、ローカルで実行しているサーバーを一覧表示および停止するために、新しい list-running-instances および stop-running-instances オプションを提供します。
dsadm および dpadm コマンドは、証明書を管理するための新しいオプションを提供します。--validity および --keysize オプションはdsadm(1M)およびdpadm(1M)で説明されています。
dsadm コマンドは、証明書を管理するための追加のオプションも提供しています。--sigalg、--phone、--email、および --dns オプションはdsadm(1M)で説明されています。
dpadm set-flags コマンドは 2 つの新しいフラグ jvm-path および server-umask をサポートします。これらについてはdpadm(1M)で説明されています。
Directory Server Enterprise Edition の以前のバージョンではいくつかのコマンドが利用できましたが、それらの機能はほかのコマンドによって提供されるようになりました。『Sun Directory Server Enterprise Edition 7.0 Upgrade and Migration Guide』の「Command Line Changes」で説明しています。
いくつかのコマンドが Directory Server Enterprise Edition から削除されました。『Sun Directory Server Enterprise Edition 7.0 Upgrade and Migration Guide』の「Command Line Changes」で説明しています。
バイナリバックアップは、データベースの復旧を実行することでバックアップファイルを変更します。これによってバックアップトランザクションログがバックアップデータベースにフラッシュされます。バックアップをそのまま残すには、--flags no-recovery オプションを使用します。
インデックスの再生成はより効率的に実行されるようになり、最新のインポート手法や速度の向上を繰り返し使えるようになりました。
dsconf info コマンドは、設定変更のあとなどに、どの属性のインデックスを再生成する必要があるかを示します。
ルート DSE には、セキュリティーライブラリでサポートされている暗号の一覧が含まれています。リリース 7.0 では、ルート DSE には enabledSSLCiphers 属性での SSL ネゴシエーションに利用できる暗号も含まれていて、デフォルトでサポートされているすべての暗号のサブセットになっています。