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Oracle® Complex Event Processing Visualizerユーザーズ・ガイド
11g リリース1 (11.1.1)
B61655-01
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3 サーバーおよびドメインのタスク

この節では、Oracle CEP Visualizerで実行できる一般的なサーバー・タスクとドメイン・タスクについて説明します。

Oracle CEP Visualizerは非常に自明かつ直感的であるため、ここではすべてのタスクについて説明することはせず、最も一般的かつ典型的で、かつ他の似たタスクも類推可能となるようなタスクについてのみ説明します。

この章では次を説明します。

3.1 サーバーおよびドメイン・タスクの概要

Oracle CEP Visualizerを使用すると、様々なサーバー管理タスクを実行できます。具体的には次を管理できます。

3.1.1 デプロイメント

Oracle CEP Visualizerを使用すると、選択されたOracle CEPサーバーにデプロイされたアプリケーションおよびアプリケーション・ライブラリを表示できます。

詳細は、次を参照してください:

3.1.2 Jetty

Oracle CEPでは、HTTPサーブレットや静的リソースをデプロイするためのJava Webサーバーとして、Jetty(http://www.mortbay.org/jetty/を参照してください)がサポートされています。

Oracle CEPにおけるJettyのサポートは、バージョン1.2のOSGi HTTPサービスに基づいています。このAPIは、javax.servlet.Servletオブジェクトに実行時リソースと静的リソースを動的に登録したり登録解除したりする機能を提供します。

Oracle CEPでは、アプリケーションがどのような優先順位で作業を実行するかを構成できます。ユーザーが定義したルールと実際の実行時パフォーマンスのモニター結果に基づいて、アプリケーションのパフォーマンスが最適化され、サービス・レベル・アグリーメントが維持されます。ワーク・マネージャを定義して、アプリケーションに対してルールや制約を定義します。

詳細は、次を参照してください:

  • 3.3項「Jetty Webサーバーの管理」

  • 『Oracle CEP管理者ガイド』のOracle CEP用のJettyの構成に関する項

  • 『Oracle CEP管理者ガイド』のJettyワーク・マネージャに関する項

3.1.3 JMX

Oracle CEPは、Java Management Extensions (JMX)仕様に完全に準拠した標準ベースのインタフェースを提供します。ソフトウェア・ベンダーはこれらのインタフェースを使用して、Oracle CEP MBeanをモニターし、Oracle CEPドメインの構成を変更し、ドメイン内のすべてのサーバー・インスタンスへのこれらの変更の配布(アクティブ化)をモニターできます。

Oracle CEP Visualizerとwlevs.Adminコマンドライン・ツールの両方は、JMXを使用してサーバーに接続します。ただし、これらのツールや一般的なJMXインタフェースを使用するには、config.xmlファイル内にJMXの構成情報を指定してOracle CEPを構成する必要があります。

詳細は、次を参照してください:

3.1.4 データソース

Oracle CEPではリレーショナル・データベースへのアクセスのためJava Database Connectivity (JDBC) 3.0がサポートされています。

JDBC APIは、このAPIをサポートするデータベース・サーバーや他の種類の表形式リソースに接続したりそれらと通信したりするための、ベンダー中立な標準メカニズムを提供します。JDBCのjavax.sql.DataSourceインタフェースは、ドライバによって実装されるデータベース接続ファクトリを指定します。DataSourceオブジェクトのインスタンスは、アプリケーションがデータベース接続(java.sql.Connectionのインスタンス)を取得する際に使用されます。アプリケーションは接続を取得した後、SQLコマンドを送信したり結果を受信したりしてリソースとの通信を行います。

詳細は、次を参照してください:

3.1.5 HTTPパブリッシュ/サブスクライブ・サーバー

Oracle CEPにはアプリケーションがメッセージをパブリッシュすることのできるHTTPパブリッシュ/サブスクライブ・サーバーが含まれています。アプリケーションにより特定のチャネルにメッセージがパブリッシュされ、他のアプリケーションはこのチャネルをサブスクライブして、パブリッシュされたそれらのメッセージを受信できます。

Oracle CEP HTTPパブリッシュ/サブスクライブ・サーバーのチャネルは、次のいずれかになります。

  • 静的: Oracle CEPサーバーのconfig.xmlで構成され、Oracle CEP Visualizer自体で使用されるチャネル。

    Oracle CEP Visualizerには(config.xmlで事前構成された)次の静的チャネルが含まれていますが、これらはOracle CEP Visualizer自体によって使用されます。これらを削除または変更できません。

    • /evsmonitor

    • /evsalert

    • /evsdomainchange

  • 動的: Oracle CEPサーバーのconfig.xmlで構成されておらず、Oracle CEPサーバーの実行中に動的に作成されるチャネル。動的チャネルでは、このチャネルに送信されたメッセージ数やサブスクライバ数など、統計情報を表示できます。動的チャネルの構成は読取り専用です。

    Oracle CEP Visualizerでサポートされるのは、イベント・インスペクタ・サービスの動的チャネルのみです。

  • ユーザー定義: ユーザーのOracle CEPアプリケーションによって作成される静的チャネル。


注意:

1つのアプリケーション(application-1)が通知するチャネルを別のアプリケーション(application-2)がサブスクライブして外部ステージとして使用する場合、その通知されるチャネルの詳細をapplication-2から表示できません。このチャネルの詳細を表示するには、application-1からそれを行う必要があります。

Oracle CEP Visualizerを使用して、既存のチャネルを変更できる他、新しいチャネルを作成したり既存のチャネルを削除したりすることもできます。Oracle CEP Visualizerで構成されたチャネルは永続的であり、サーバーを再起動しても情報が保持されます。カスタムHTTPパブリッシュ/サブスクライブ・アダプタからAPIを使用して構成されたチャネルは動的であり、サーバーを再起動すると情報が消去されます。

詳細は、次を参照してください:

3.1.6 イベント・タイプ・リポジトリ

イベント・タイプは、Oracle CEPアプリケーションで処理されるイベントのプロパティを定義します。イベント・タイプ・リポジトリは、サーバーのアプリケーションで使用されるすべてのイベント・タイプで構成されます。

詳細は、次を参照してください:

3.1.7 永続イベント・ストア

Oracle CEPイベント・リポジトリ機能を使用すると、イベント処理ネットワーク(EPN)コンポーネントを離れたイベントをデータベース・表などのストアに永続化し、後からそれらを再生したり、イベントBeanなどのコンポーネントからイベントに対する問合せを明示的に実行したりすることができます。Oracle CEPでは、記録されたイベントがデフォルトでデータベースに格納されるため、独自のアプリケーションで記録および再生機能を使用する前に、データベース・サーバーの場所と、記録されたイベントが含まれるデータベース・サーバーの名前を指定する必要があります。

詳細は、次を参照してください:

3.1.8 マルチサーバー・ドメイン

Oracle CEPマルチサーバー・ドメイン(またはクラスタ)は2つ以上のサーバーのセットであり、管理目的で論理的に接続されている他、共有ユーザー・データグラム・プロトコル(UDP)マルチキャスト・アドレス/ポートを使用して物理的に接続されています。Oracle CEPマルチサーバー・ドメイン内のすべてのサーバーがドメイン内の他のすべてのサーバーを認識している他、ドメイン内のデプロイメントへの変更を行う際のアクセス・ポイントとして任意のサーバーを使用できます。

Oracle CEPでは次のクラスタリング・システムがサポートされています。

  • evs4j: Oracle CEPのネイティブ・クラスタリング実装。

  • Oracle Coherence: クラスタ化アプリケーションおよびアプリケーション・サーバー向けの、JCacheに準拠したメモリー内分散データ・グリッド・ソリューション。これは、クラスタ全体の同時実行性制御を使用してデータへの更新を連携動作させ、使用可能な最高性能のクラスタ化プロトコルを使用してデータ変更をクラスタ全体にレプリケートする他、データ変更通知をそれをリクエストするすべてのサーバーに配信します。ユーザーは、標準JavaコレクションAPIを使用してデータへのアクセスや変更を行うことでOracle Coherenceの機能を活用する他、JavaBeanの標準イベント・モデルを使用してデータ変更通知を受け取ります。


    注意:

    Oracle CEPをOracle Coherenceと組み合せて使用するには、Coherence Enterprise Edition、Coherence Grid Edition、Oracle WebLogic Application Gridのライセンスなどの有効なOracle Coherenceライセンスを取得する必要があります。Oracle Coherenceの詳細は、http://www.oracle.com/technology/products/coherence/index.htmlを参照してください。


注意:

ルールおよびOracle高可用性アダプタに対する変更はすべて、同じグループ内の他のサーバーに伝播されます。つまり、ルールおよびOracle高可用性アダプタの構成はすべて自動的に同期されます。他の構成の変更は同期されません。たとえば、マルチサーバー・ドメイン内のあるサーバー上で記録/再生やJMSアダプタの構成を変更した場合、それらの変更は、同じグループ内の他のサーバーと同期されません。詳細は、次を参照してください。

詳細は、次を参照してください:

3.1.9 キャッシュ

キャッシュはイベント用の一時的な記憶域であり、Oracle CEPアプリケーションの全体的なパフォーマンスを改善するためにのみ作成されます。キャッシュがなくてもアプリケーションは正常に機能します。Oracle CEPアプリケーションはオプションで、イベントをキャッシュにパブリッシュするか、またはキャッシュ内のイベントを消費することで、イベントの可用性を高めて、アプリケーションのパフォーマンスを向上できます。

キャッシング・システムは、キャッシング実装の構成済インスタンスを示します。キャッシング・システムは、構成済キャッシュの名前付きセットを定義する他、それらの任意のキャッシュが複数のマシン上に分散配置されている場合には、リモート通信の構成も定義します。

Oracle CEPでは次のキャッシング・システムがサポートされています。

  • Oracle CEPのローカル・キャッシュ: 単一JVM上のローカル・メモリー内キャッシュ。

  • Oracle Coherence: クラスタ化アプリケーションおよびアプリケーション・サーバー向けの、JCacheに準拠したメモリー内分散データ・グリッド・ソリューション。これは、クラスタ全体の同時実行性制御を使用してデータへの更新を連携動作させ、使用可能な最高性能のクラスタ化プロトコルを使用してデータ変更をクラスタ全体にレプリケートする他、データ変更通知をそれをリクエストするすべてのサーバーに配信します。ユーザーは、標準JavaコレクションAPIを使用してデータへのアクセスや変更を行うことでOracle Coherenceの機能を活用する他、JavaBeanの標準イベント・モデルを使用してデータ変更通知を受け取ります。


    注意:

    Oracle CEPをOracle Coherenceと組み合せて使用するには、Coherence Enterprise Edition、Coherence Grid Edition、Oracle WebLogic Application Gridのライセンスなどの有効なOracle Coherenceライセンスを取得する必要があります。Oracle Coherenceの詳細は、http://www.oracle.com/technology/products/coherence/index.htmlを参照してください。

  • サードパーティ・キャッシュ: Oracle CEPが他のサードパーティ・キャッシュ実装と連携動作できるようにするためのプラグインを作成できます。

詳細は、次を参照してください:

3.1.10 ログ

Oracle CEP Visualizerにより、サーバーに出力されるログ・メッセージの重大度やログ・ファイルの名前など、サーバー全体のロギング構成を変更できます。

また、個々のコンポーネントのロギング・レベルを表示して変更したり、新しいコンポーネントのロギングを構成したりすることもできます。

詳細は、次を参照してください:

3.2 デプロイメントの管理

この項では次を説明します。

詳細は、3.1.1項「デプロイメント」を参照してください。

3.2.1 Oracle CEPサーバーにデプロイされたアプリケーションを表示する方法

Oracle CEP Visualizerを使用すると、選択されたOracle CEPサーバーにデプロイされたアプリケーションを表示できます。

Oracle CEPサーバーにデプロイされたアプリケーションを表示するには:

  1. 左ペインで、「ドメイン」>「サーバー」ノードをクリックします。ここで、「ドメイン」はOracle CEPドメイン名を示し、「サーバー」はサーバー・インスタンス名を示します。

  2. 右ペインで、「アプリケーション」タブをクリックします。

    図3-1に示すように「アプリケーション」タブが表示されます。

    図3-1 「アプリケーション」タブ

    図3-1の説明が続きます
    「図3-1 「アプリケーション」タブ」の説明

  3. 表3-1で示すようにデプロイされたアプリケーションのリストを表示します。

    表3-1 「デプロイ済アプリケーション」の属性

    属性 説明

    「名前」

    アプリケーションの名前。

    「状態」

    アプリケーションの動作状態。

    「ターゲット」

    アプリケーションがデプロイされているグループ。


3.2.2 Oracle CEPサーバーにデプロイされたアプリケーション・ライブラリを表示する方法

Oracle CEP Visualizerを使用すると、選択されたOracle CEPサーバーにデプロイされたアプリケーション・ライブラリを表示できます。

次を表示できます。

  • 「拡張機能ライブラリ」: 最初にこれらのライブラリが、Oracle CEPサーバーの拡張機能モジュールとともにデプロイされます。

    詳細は、Eclipse用Oracle CEP開発者ガイドのライブラリ拡張機能ディレクトリに関する項を参照してください。

  • 「ライブラリ」: これらのライブラリがデプロイされるタイミングは、ライブラリ拡張機能ディレクトリ内のコンポーネントのデプロイ後、かつすべてのOracle CEPアプリケーションのデプロイ前になります。

    詳細は、Eclipse用Oracle CEP開発者ガイドのライブラリ・ディレクトリに関する項を参照してください。

Oracle CEPサーバーにデプロイされたアプリケーション・ライブラリを表示するには:

  1. 左ペインで、「ドメイン」>「サーバー」ノードをクリックします。ここで、「ドメイン」はOracle CEPドメイン名を示し、「サーバー」はサーバー・インスタンス名を示します。

  2. このサーバーにデプロイされたアプリケーションに関連付けられたライブラリを表示します。

    1. 拡張機能ライブラリを表示するには、右ペインで「拡張機能ライブラリ」タブをクリックします。

      図3-2に示すように「拡張機能ライブラリ」タブが表示されます。

      図3-2 「拡張機能ライブラリ」タブ

      図3-2の説明が続きます
      「図3-2 「拡張機能ライブラリ」タブ」の説明

      表3-2で示すようにデプロイされたアプリケーション・ライブラリのリストを表示します。

      表3-2 アプリケーション拡張機能ライブラリの属性

      属性 説明

      「名前」

      ライブラリの名前。

      「状態」

      ライブラリの動作状態。


    2. ライブラリを表示するには、右ペインで「ライブラリ」タブをクリックします。

      図3-3に示すように「ライブラリ」タブが表示されます。

      図3-3 「ライブラリ」タブ

      図3-3の説明が続きます
      「図3-3 「ライブラリ」タブ」の説明

      表3-3で示すようにデプロイされたアプリケーション・ライブラリのリストを表示します。

      表3-3 アプリケーション・ライブラリの属性

      属性 説明

      「名前」

      ライブラリの名前。

      「状態」

      ライブラリの動作状態。


3.2.3 アプリケーション・ライブラリを追加または削除する方法

アプリケーション・ライブラリを追加または削除するには、Oracle CEPサーバーの適切なディレクトリからファイルを手動で追加または削除する必要があります。

詳細は、次を参照してください:

  • Eclipse用Oracle CEP開発者ガイドのライブラリ拡張機能ディレクトリに関する項

  • Eclipse用Oracle CEP開発者ガイドのライブラリ・ディレクトリに関する項

  • Eclipse用Oracle CEP開発者ガイドのアプリケーション・ライブラリの管理に関する項

3.3 Jetty Webサーバーの管理

この項では次を説明します。

詳細は、3.1.2項「Jetty」を参照してください。

3.3.1 Jetty Webサーバーの構成を表示する方法

Oracle CEP Visualizerを使用すると、選択されたOracle CEPサーバーのJetty Webサーバーの構成を表示できます。

Jetty Webサーバーの構成を表示するには:

  1. 左ペインで、「ドメイン」>「サーバー」ノードをクリックします。ここで、「ドメイン」はOracle CEPドメイン名を示し、「サーバー」はサーバー・インスタンス名を示します。

  2. 右ペインで「HTTPサーバー」タブをクリックします。

  3. 右ペインに、Jettyサーバーのプロパティが表示されます。

    • Jettyサーバーの名前。

    • JettyサーバーがバインドされているネットワークI/Oオブジェクト。

    • Jettyサーバーがバインドされているワーク・マネージャ名。

    • このJettyサーバーにデプロイされているWebアプリケーションのリスト、およびアプリケーションのパスとコンテキスト・パス。

3.3.2 Jetty Webサーバーの構成を変更する方法

Oracle CEP Visualizerでは、Oracle CEPサーバーで構成されたJettyサーバーの構成を表示することしかできません。構成を変更するには、サーバーのconfig.xmlファイルを手動で更新する必要があります。

詳細は、『Oracle CEP管理者ガイド』のOracle CEP用のJettyの構成に関する項を参照してください。

3.3.3 ワーク・マネージャの構成を表示する方法

Oracle CEP Visualizerを使用すると、選択されたOracle CEPサーバーのワーク・マネージャの構成を表示できます。

ワーク・マネージャの構成を表示するには:

  1. 左ペインで、「ドメイン」>「サーバー」ノードをクリックします。ここで、「ドメイン」はOracle CEPドメイン名を示し、「サーバー」はサーバー・インスタンス名を示します。

  2. 右ペインで「ワーク・マネージャ」タブをクリックします。

    図3-4に示すように「ワーク・マネージャ」タブが表示されます。

    図3-4 「ワーク・マネージャ」タブ

    図3-4の説明が続きます
    「図3-4 「ワーク・マネージャ」タブ」の説明

  3. 「ワーク・マネージャ」表で、構成するワーク・マネージャの名前をクリックして選択します。

  4. ページの下部にある「変更」ボタンをクリックします。

  5. ワーク・マネージャの構成プロパティを更新します。

    • 「最小スレッド数」: サーバーがタスク実行時の初期所要時間を短縮する目的で割り当てる最小スレッド数。

    • 「最大スレッド数」: 制約付きワーク・セットからのリクエストを同時に実行するスレッドの最大数。

    • 「フェア・シェア」: リクエストの処理に必要な平均スレッド使用時間。

  6. 「保存」をクリックして変更内容を保存するか、「取消」をクリックして更新を取り消します。

3.3.4 ワーク・マネージャを作成する方法

Oracle CEP Visualizerを使用して既存のワーク・マネージャを削除、または新しいワーク・マネージャを作成できません。かわりに、サーバーのconfig.xmlファイルを手動で更新する必要があります。

詳細は、『Oracle CEP管理者ガイド』のJettyのワーク・マネージャに関する項を参照してください。

3.3.5 ワーク・マネージャを削除する方法

Oracle CEP Visualizerを使用して既存のワーク・マネージャを削除、または新しいワーク・マネージャを作成できません。かわりに、サーバーのconfig.xmlファイルを手動で更新する必要があります。

詳細は、『Oracle CEP管理者ガイド』のJettyのワーク・マネージャに関する項を参照してください。

3.4 JMXの管理

この項では次を説明します。

詳細は、 3.1.3項「JMX」を参照してください。

3.4.1 JMXの構成を表示する方法

Oracle CEP Visualizerを使用すると、選択されたOracle CEPサーバーのJMX構成を表示できます。

JMX構成を表示するには:

  1. 左ペインで、「ドメイン」>「サーバー」ノードをクリックします。ここで、「ドメイン」はOracle CEPドメイン名を示し、「サーバー」はサーバー・インスタンス名を示します。

  2. 右ペインで「JMX」タブをクリックします。

    図3-5に示すように「JMX」タブが表示されます。

    図3-5 「JMX」タブ

    図3-5の説明が続きます
    「図3-5 「JMX」タブ」の説明

  3. 以下のJMXプロパティが表に表示されます。

    • jndi-service-name: JMXサーバーが自身のオブジェクトをバインドするJNDIサービスの名前

    • rmi-service-name: JMXサーバーが呼出しを受信するために登録するRMIサービスの名前

    • rmi-jrmp-port: RMI JRMP JMXリクエストをリスニングするポート。

    • rmi-registry-port: RMIRegistryを開始するポート


    注意:

    Oracle CEPではJRMPプロトコルはサポートされていません。Oracle CEP JMXクライアントはrmi-jrmp-portrmi-registry-portのいずれのプロパティも使用しません。かわりに、JMXクライアントは、Oracle CEP JMXサーバーへのローカル・アクセスとリモート・アクセスのどちらの場合にも、よりセキュアなMSAプロトコルを使用する必要があります。localhost上またはリモート・ホスト上で動作しているOracle CEP JMXサーバーに接続する際には、必ずJMX URLservice:jmx:msarmi://HOST-NAME:PORT/jndi/jmxconnectorを使用することで、常にMSAコネクタが使用されるようにする必要があります(ここで、HOST-NAMElocalhost、リモート・ホスト名のいずれか、PORTはOracle CEPサーバーのJNDIポートです)。詳細は、『Oracle CEP管理者ガイド』のOracle CEP JMXサーバーへのアクセスに関する項を参照してください。

3.4.2 JMXの構成を変更する方法

Oracle CEP Visualizerでは、Oracle CEPサーバーのJMX構成のみ表示できます。構成を変更するには、サーバーのconfig.xmlファイルを手動で更新する必要があります。

詳細は、『Oracle CEP管理者ガイド』のOracle CEP用のJMX構成に関する項を参照してください。

3.5 データソースの管理

この項では次を説明します。

詳細は、3.1.4項「データソース」を参照してください。

3.5.1 データソースの構成を表示する方法

Oracle CEP Visualizerを使用すると、選択されたOracle CEPサーバーのデータソース構成を表示できます。

データソースの構成を表示するには:

  1. 左ペインで、「ドメイン」>「サーバー」ノードをクリックします。ここで、「ドメイン」はOracle CEPドメイン名を示し、「サーバー」はサーバー・インスタンス名を示します。

  2. 右ペインで「データソース」タブをクリックします。

    図3-6に示すように「データソース」タブが表示されます。

    図3-6 「データソース」タブ

    図3-6の説明が続きます
    「図3-6 「データソース」タブ」の説明

3.5.2 データソースの構成を追加する方法

Oracle CEP Visualizerを使用すると、選択されたOracle CEPサーバーのデータソース構成を追加できます。

データソースの構成を追加するには:

  1. 左ペインで、「ドメイン」>「サーバー」ノードをクリックします。ここで、「ドメイン」はOracle CEPドメイン名を示し、「サーバー」はサーバー・インスタンス名を示します。

  2. 右ペインで「データソース」タブをクリックします。

    図3-7に示すように「データソース」タブが表示されます。

    図3-7 「データソース」タブ

    図3-7の説明が続きます
    「図3-7 「データソース」タブ」の説明

  3. 「追加」をクリックします。

    図3-8に示すように新規データソースダイアログが表示されます。次の3つのアコーディオン・タブがあります。

    • 「データ・ソース」: このタブは、データソースを識別し、グローバル・トランザクション・プロトコルを使用するかどうかを指定する場合に使用します。

    • 「グローバル・トランザクション・プロトコル」: このタブは、接続のプロパティやXAを使用するかどうかを指定する場合に使用します。

    • 「接続プール」: このタブは、接続プールのプロパティを指定する場合に使用します。

  4. 「データ・ソース」タブをクリックします。

    図3-8に示すように「データソース」タブが表示されます。

    図3-8 新規データソース:「データ・ソース」タブ

    図3-8の説明が続きます
    「図3-8 新規データソース:「データ・ソース」タブ」の説明

  5. 表3-4の説明に従って「データソース」タブを構成します。

    表3-4 新規データソース:「データ・ソース」のパラメータ

    パラメータ 説明

    「名前」

    このデータソース構成の名前。

    「JNDI名」

    このデータソースのバインド先へのJNDIパス。これは、Oracle CEPアプリケーションがJNDIでデータソースをルックアップする際に使用する名前です。

    「グローバル・トランザクション・プロトコル」

    Oracle CEPがグローバル・トランザクションの処理時にトランザクション・ブランチで使用するプロトコルを、次から選択します。

    • OnePhaseCommit

    • TwoPhaseCommit(デフォルト)

    • LoggingLastResource

    • EmulateTwoPhaseCommit

    • 「なし」


  6. 「グローバル・トランザクション・プロトコル」タブをクリックします。

    図3-9に示すように「グローバル・トランザクション・プロトコル」タブが表示されます。

    図3-9 新規データソース:「グローバル・トランザクション・プロトコル」タブ

    図3-9の説明が続きます
    「図3-9 新規データソース:「グローバル・トランザクション・プロトコル」タブ」の説明

  7. 表3-5の説明に従って「グローバル・トランザクション・プロトコル」タブを構成します。

    表3-5 新規データソース:「グローバル・トランザクション・プロトコル」のパラメータ

    パラメータ 説明

    「データベース・タイプ」

    使用するJDBCドライバのタイプを次から選択します。

    • Derby

    • Oracle

    • SQL Server 2005

    • 「その他」

    「URL」

    ユーザーのデータベースに適したデータベース接続URLを指定します。このURLには、データベースの名前、データベース・サーバーが実行されているコンピュータのホストやポートなどを含めます。

    「ユーザー名」

    データソースの各接続で使用するデータベース・ユーザー・アカウント名を指定します。

    「パスワード」

    データソースの各接続で使用するデータベース・ユーザー・パスワードを指定します。

    「XAの使用」

    分散トランザクションを使用するかどうかを指定します。

    • 「True」: 分散トランザクションを有効にします。

    • 「False」: 分散トランザクションを無効にします。


  8. 「接続プール」タブをクリックします。

    図3-10に示すように「接続プール」タブが表示されます。

    図3-10 新規データソース:「接続プール」タブ

    図3-10の説明が続きます
    「図3-10 新規データソース:「接続プール」タブ」の説明

  9. 表3-6の説明に従って「接続プール」タブを構成します。

    表3-6 新規データソース:「接続プール」のパラメータ

    パラメータ 説明

    「初期容量」

    接続プールの作成時に作成する物理接続の数を指定します。

    「最大容量」

    この接続プールに含めることのできる物理接続の最大数を指定します。

    「容量増分」

    接続プール内のすべての接続が使用中の状態で接続プールが新しい接続リクエストを受け取った際に追加する接続の数を指定します。


  10. 「保存」をクリックします。

    新しいデータソースがOracle CEPサーバーの構成に追加されます。

3.5.3 データソースの構成を編集する方法

Oracle CEP Visualizerを使用すると、選択されたOracle CEPサーバーのデータソース構成を編集できます。

データソースの構成を編集するには:

  1. 左ペインで、「ドメイン」>「サーバー」ノードをクリックします。ここで、「ドメイン」はOracle CEPドメイン名を示し、「サーバー」はサーバー・インスタンス名を示します。

  2. 右ペインで「データソース」タブをクリックします。

    図3-11に示すような「データソース」タブが表示されます。

    図3-11 「データソース」タブ

    図3-11の説明が続きます
    「図3-11 「データソース」タブ」の説明

  3. 「データソース」表で、編集するデータソースの名前をクリックしてデータソースを選択します。

  4. 「編集」をクリックします。

    図3-12に示すような「データソース」ダイアログが表示されます。

  5. 「データ・ソース」タブをクリックします。

    図3-12に示すような「データソース」タブが表示されます。

    図3-12 データソースの編集:「データソース」タブ

    図3-12の説明が続きます
    「図3-12 データソースの編集:「データソース」タブ」の説明

  6. 表3-7の説明に従って「データソース」タブを構成します。

    表3-7 データソースの編集:「データソース」のパラメータ

    パラメータ 説明

    「名前」

    このデータソース構成の名前。

    「JNDI名」

    このデータソースのバインド先へのJNDIパス。これは、Oracle CEPアプリケーションがJNDIでデータソースをルックアップする際に使用する名前です。

    「グローバル・トランザクション・プロトコル」

    Oracle CEPがグローバル・トランザクションの処理時にトランザクション・ブランチで使用するプロトコルを、次から選択します。

    • OnePhaseCommit

    • TwoPhaseCommit(デフォルト)

    • LoggingLastResource

    • EmulateTwoPhaseCommit

    • 「なし」


  7. 「グローバル・トランザクション・プロトコル」タブをクリックします。

    図3-13に示すような「グローバル・トランザクション・プロトコル」タブが表示されます。

    図3-13 データソースの編集:「グローバル・トランザクション・プロトコル」タブ

    図3-13の説明が続きます
    「図3-13 データソースの編集:「グローバル・トランザクション・プロトコル」タブ」の説明

  8. 表3-8の説明に従って「グローバル・トランザクション・プロトコル」タブを構成します。

    表3-8 データソースの編集:「グローバル・トランザクション・プロトコル」のパラメータ

    パラメータ 説明

    「データベース・タイプ」

    使用するJDBCドライバのタイプを次から選択します。

    • Derby

    • Oracle

    • SQL Server 2005

    • 「その他」

    「URL」

    ユーザーのデータベースに適したデータベース接続URLを指定します。このURLには、データベースの名前、データベース・サーバーが実行されているコンピュータのホストやポートなどを含めます。

    「ユーザー名」

    データソースの各接続で使用するデータベース・ユーザー・アカウント名を指定します。

    「パスワード」

    データソースの各接続で使用するデータベース・ユーザー・パスワードを指定します。

    「XAの使用」

    分散トランザクションを使用するかどうかを指定します。

    • 「True」: 分散トランザクションを有効にします。

    • 「False」: 分散トランザクションを無効にします。


  9. 「接続プール」タブをクリックします。

    図3-14に示すような「接続プール」タブが表示されます。

    図3-14 データソースの編集:「接続プール」タブ

    図3-14の説明が続きます
    「図3-14 データソースの編集:「接続プール」タブ」の説明

  10. 表3-9の説明に従って「接続プール」タブを構成します。

    表3-9 データソースの編集:「接続プール」のパラメータ

    パラメータ 説明

    「初期容量」

    接続プールの作成時に作成する物理接続の数を指定します。

    「最大容量」

    この接続プールに含めることのできる物理接続の最大数を指定します。

    「容量増分」

    接続プール内のすべての接続が使用中の状態で接続プールが新しい接続リクエストを受け取った際に追加する接続の数を指定します。


  11. 「保存」をクリックします。

    Oracle CEPサーバー構成内でデータソースが更新されます。

3.6 HTTPパブリッシュ/サブスクライブ・サーバー・チャネルの管理

この項では次を説明します。

詳細は、次を参照してください:

3.6.1 HTTPパブリッシュ/サブスクライブ・サーバー・チャネルを表示する方法

Oracle CEP Visualizerを使用すると、Oracle CEPサーバー上で現在開かれているHTTPパブリッシュ/サブスクライブ・サーバー・チャネルを表示できます。それらのチャネルは次のとおりです。

  • 静的: Oracle CEPサーバーのconfig.xmlで構成され、Oracle CEP Visualizer自体で使用されるチャネル。

  • 動的: Oracle CEPサーバーのconfig.xmlで構成されておらず、Oracle CEPサーバーの実行中に動的に作成されるチャネル。動的チャネルでは、このチャネルに送信されたメッセージ数やサブスクライバ数など、統計情報を表示できます。動的チャネルの構成は読取り専用です。

  • ユーザー定義: ユーザー独自のOracle CEPアプリケーション内で作成されるチャネル。これらのチャネルは静的、動的のいずれかになります。


注意:

あるアプリケーション(application-1)が通知するチャネルを別のアプリケーション(application-2)がサブスクライブして外部ステージとして使用する場合、その通知されるチャネルの詳細をapplication-2から表示できません。このチャネルの詳細を表示するには、application-1からそれを行う必要があります。

HTTPパブリッシュ/サブスクライブ・サーバー・チャネルを表示するには:

  1. 必ず管理ユーザーを使用してOracle CEP Visualizerにログオンします。

    詳細は、次を参照してください:

  2. 左のペインで、「ドメイン」>「サーバー」>「サービス」>HTTPパブリッシュ/サブスクライブ・サーバーノードをクリックします。ここで、「ドメイン」はOracle CEPドメインの名前を意味し、「サーバー」はサーバー・インスタンスの名前を意味します。

    右ペインに、Oracle CEPに構成されたHTTP pub-subサーバーのリストを示す表が表示されます。

  3. 右のペインで、表内のHTTPパブリッシュ/サブスクライブ・サーバーの名前をダブルクリックします。デフォルト・サーバーの名前はpubsubです。

    図3-15に示すようなHTTPパブリッシュ/サブスクライブ・サーバー・プロパティダイアログが表示されます。

    図3-15 HTTPパブリッシュ/サブスクライブ・サーバーの「チャネル」のリスト

    図3-15の説明が続きます
    「図3-15 HTTPパブリッシュ/サブスクライブ・サーバーの「チャネル」のリスト」の説明

    「チャネル」表に、アクティブなチャネルがすべて表示されます。「ステータス」列は次のいずれかのチャネル・タイプを示します。静的、動的、ユーザー定義。

3.6.2 HTTPパブリッシュ/サブスクライブ・サーバー・チャネルを追加する方法

Oracle CEP Visualizerを使用すると、HTTPパブリッシュ/サブスクライブ・サーバー・チャネルを追加できます。

HTTPパブリッシュ/サブスクライブ・サーバー・チャネルを追加するには:

  1. 必ず管理ユーザーを使用してOracle CEP Visualizerにログオンします。

    詳細は、次を参照してください:

  2. 左のペインで、「ドメイン」>「サーバー」>「サービス」>HTTPパブリッシュ/サブスクライブ・サーバーノードをクリックします。ここで、「ドメイン」はOracle CEPドメインの名前を意味し、「サーバー」はサーバー・インスタンスの名前を意味します。

    右ペインに、Oracle CEPに構成されたHTTP pub-subサーバーのリストを示す表が表示されます。

  3. 右ペインで、表のHTTPパブリッシュ/サブスクライブ・サーバー名をクリックします。デフォルト・サーバーはpubsubという名前です。

  4. 右のペインの下のほうにある作業領域で、「チャネル・パターン」テキスト・ボックスに新しいチャネルの名前を入力します。

    チャネルは、/mychannelのように/で始まる必要があります。

  5. セキュリティが有効になっている場合は、このチャネルに対するパブリッシュとサブスクライブを許可されたセキュリティ・ロールを選択します。

    複数を選択するには、[Ctrl]キーを押し下げます。

  6. 「チャネルの追加」をクリックします。

    ペイン右上の「チャネル」表に、新しいチャネルが表示されます。

3.6.3 HTTPパブリッシュ/サブスクライブ・サーバー・チャネルを削除する方法

Oracle CEP Visualizerを使用すると、HTTPパブリッシュ/サブスクライブ・サーバー・チャネルを追加できます。

HTTPパブリッシュ/サブスクライブ・サーバー・チャネルを削除するには:

  1. 必ず管理ユーザーを使用してOracle CEP Visualizerにログオンします。

    詳細は、次を参照してください:

  2. 左のペインで、「ドメイン」>「サーバー」>「サービス」>HTTPパブリッシュ/サブスクライブ・サーバーノードをクリックします。ここで、「ドメイン」はOracle CEPドメインの名前を意味し、「サーバー」はサーバー・インスタンスの名前を意味します。

    右ペインに、Oracle CEPに構成されたHTTP pub-subサーバーのリストを示す表が表示されます。

  3. 右ペインで、表のHTTPパブリッシュ/サブスクライブ・サーバー名をクリックします。デフォルト・サーバーはpubsubという名前です。

  4. 「Channels」表で、削除するチャネルの名前をクリックします。

  5. ペインの下部にある「チャネルの削除」をクリックします。

3.7 イベント・タイプ・リポジトリの管理

この項では次を説明します。

詳細は、3.1.6項「イベント・タイプ・リポジトリ」を参照してください。

3.7.1 イベント・タイプ・リポジトリを表示する方法

Oracle CEP Visualizerを使用すると、イベント・タイプ・リポジトリを表示できます。

イベント・タイプ・リポジトリを表示するには:

  1. 左のペインで、「ドメイン」>「サーバー」>「サービス」>イベント・タイプ・リポジトリをクリックします。ここで、「ドメイン」はOracle CEPドメインの名前を意味し、「サーバー」はサーバー・インスタンスの名前を意味します。

    右ペインの「Event Name」表に、サーバーのアプリケーションで使用されるすべてのイベント・タイプのリストが表示されます。

  2. 右のペインで、「イベント名」表内のイベントの名前をクリックします。下部のテキスト・ボックスに、そのイベント・タイプのプロパティが表示されます。たとえば、3つのプロパティfirstlast(Strings)、およびage(整数)を含む単純なNameイベント・タイプは、次のように表示されます。

    {first=java.lang.String, last=java.lang.String, age=int}
    

3.7.2 イベント・タイプ・リポジトリを構成する方法

Oracle CEP Visualizerでは、あるOracle CEPサーバーで構成されたイベント・タイプ・リポジトリとそのイベント・タイプを表示することしかできません。

詳細は、Eclipse用Oracle CEP開発者ガイドのOracle CEPイベント・タイプの作成に関する項を参照してください。

3.8 永続イベント・ストアの管理

この項では次を説明します。

詳細は、3.1.7項「永続イベント・ストア」を参照してください。

3.8.1 永続イベント・ストアを表示する方法

Oracle CEP Visualizerを使用すると、永続イベント・ストアを表示できます。

永続イベント・ストアを表示するには:

  1. 左のペインで、「ドメイン」>「サーバー」>「サービス」>イベント・リポジトリをクリックします。ここで、「ドメイン」はOracle CEPドメインの名前を意味し、「サーバー」はサーバー・インスタンスの名前を意味します。

    図3-16に示すようなイベント・リポジトリパネルが表示されます。表3-10では、このパネルのオプションについて説明します。

    図3-16 イベント・リポジトリパネル

    図3-16の説明が続きます
    「図3-16 イベント・リポジトリパネル」の説明

    表3-10 イベント・リポジトリパネルの属性

    属性 説明

    「プロバイダ名」

    永続イベント・ストア・プロバイダの名前。

    デフォルト: default-provider

    「初期タイムアウト」

    データソースのタイムアウト値。

    「データ・ソース名」

    このプロバイダに関連付けられたJDBCデータソースを表示します。


3.8.2 永続イベント・ストアを構成する方法

Oracle CEP Visualizerでは、あるOracle CEPサーバーで構成されたイベント・ストアを表示することしかできません。構成を変更するには、サーバーのconfig.xmlファイルを手動で更新する必要があります。

詳細は、Eclipse用Oracle CEP開発者ガイドのOracle CEPサーバー用のイベント・ストアの構成に関する項を参照してください。

3.9 マルチサーバー・ドメインの管理

この項では次を説明します。

詳細は、次を参照してください:

3.9.1 クラスタ・グループのメンバーシップを表示する方法

デフォルトおよびユーザー定義のクラスタ・グループ、それらのグループに属するサーバー、およびそれらのグループにデプロイされているアプリケーションを表示できます。

デフォルトでは、各サーバーと同じ名前を持つグループがサーバーごとに1つずつ存在する他、ドメイン内のすべてのサーバーを表すAllDomainMembersという名前のグループも存在しています。さらに、クラスタの構成時にカスタム・グループを定義できます。

アプリケーションは、クラスタ・グループにデプロイすることも、個々のサーバーにデプロイすることもできます。クラスタ・グループにデプロイした場合、アプリケーションの所属先はそのグループ内の個々のサーバーではなく、そのグループになります。個々のサーバーにデプロイした場合、アプリケーションはそのサーバー固有のグループに属します。

詳細については、以下を参照してください。

クラスタ・グループのメンバーシップを表示するには:

  1. 左のペインで「ドメイン」ノードをクリックします。ここで、「ドメイン」はOracle CEPドメインの名前を意味します。

  2. 右のペインで「クラスタ・グループ/サーバー」タブをクリックします。

    図3-17に示すような「クラスタ・グループ/サーバー」タブが表示されます。

    図3-17 「クラスタ・グループ/サーバー」タブ

    図3-17の説明が続きます
    「図3-17 「クラスタ・グループ/サーバー」タブ」の説明

  3. 「クラスタ・グループ/サーバー」タブを使用して、様々なクラスタ・グループのサーバーやアプリケーションの内容を確認してください。

    例:

    • グループtestgroupには図3-17に示すように、2つのサーバー(WLEvServer-1WLEvServer-2)および1つのアプリケーション(helloworld)が含まれています。

    • グループWLEvServer-1には、1つのサーバー(WLEvServer-1)が含まれていますが、アプリケーションは1つも含まれていません。その「アプリケーション」ノードの下に表示されている「helloworld」アプリケーションの所属先はグループtestgroupであり、サーバーWLEvServer-1ではありません。

    • グループWLEvServer-2には、1つのサーバー(WLEvServer-2)と1つのアプリケーション(fx)が含まれています。fxアプリケーションはサーバーWLEvServer-2にデプロイされたものです。その「アプリケーション」ノードの下に表示されている「helloworld」アプリケーションの所属先はグループtestgroupであり、サーバーWLEvServer-2ではありません。

3.9.2 クラスタのすべてのトポロジを表示する方法

Oracle CEP Visualizerを使用すると、クラスタの実装にかかわらず、クラスタのすべてのトポロジを表示できます。また、クラスタ・グループのプロパティやサーバー・インスタンスのプロパティを表示することもできます。

Oracle CEP高可用性アプリケーションをデプロイする場合は、Oracle CEP高可用性トポロジを表示できます。詳細は、3.9.3項「Oracle CEP高可用性クラスタのトポロジを表示する方法」を参照してください。

クラスタリングにOracle Coherenceを使用する場合は、Oracle Coherenceトポロジを表示できます。詳細は、3.9.4項「Oracle Coherenceクラスタのトポロジを表示する方法」を参照してください。

クラスタのすべてのトポロジを表示するには:

  1. 左のペインで「ドメイン」ノードをクリックします。ここで、「ドメイン」はOracle CEPドメインの名前を意味します。

  2. 右のペインで「クラスタ」タブをクリックします。

  3. 右のペインで「トポロジ」タブをクリックします。

    図3-18に示すような「トポロジ」タブが表示されます。

    図3-18 「クラスタ」の「トポロジ」タブ

    図3-18の説明が続きます
    「図3-18 「クラスタ」の「トポロジ」タブ」の説明

    このタブには、クラスタの実装にかかわらず、すべてのクラスタ・グループが表示されます。

    クラスタ・グループ内で、プライマリ・サーバーは図3-19に示すアイコンで識別されます。図3-18の場合、プライマリ・サーバーはCEPServer1です。

    図3-19 プライマリ・サーバー

    図3-19については周囲のテキストで説明しています。

    トポロジ・キャンバスの上部に並んでいる各種ツールについては、3.9.8項「クラスタのトポロジ図の管理」を参照してください。

  4. ある特定のグループのプロパティを表示するには、「グループ」リスト内でそのグループをクリックします。

  5. ある特定のサーバー・インスタンスのプロパティを表示するには、「グループ」リスト」内でそのサーバー・インスタンスをクリックします。

  6. ある特定のサーバー・インスタンスの詳細を表示するには、図3-20に示すように、「グループ・メンバー」タブをクリックし、そのサーバー・インスタンスを選択します。

    図3-20 「グループ・メンバー」タブ

    図3-20の説明が続きます
    「図3-20 「グループ・メンバー」タブ」の説明

  7. 「グループ・メンバー」タブを使用して、次のようにグループ表をカスタマイズします。

    • 列の順序を変更するには、キャッシュ・チャートの列名をクリックし、左右にドラッグします。

    • 列のソート順を変更するには、キャッシュ・チャートの列名の右にある三角形をクリックします。

3.9.3 Oracle CEP高可用性クラスタのトポロジを表示する方法

Oracle CEP Visualizerを使用すると、Oracle高可用性クラスタのトポロジを表示できます。また、クラスタ・グループのプロパティやサーバー・インスタンスのプロパティを表示することもできます。

詳細は、Eclipse用Oracle CEP開発者ガイドの高可用性の理解に関する項を参照してください。

Oracle CEP高可用性クラスタのトポロジを表示するには:

  1. 左のペインで「ドメイン」ノードをクリックします。ここで、「ドメイン」はOracle CEPドメインの名前を意味します。

  2. 右のペインで「クラスタ」タブをクリックします。

  3. 右のペインで「トポロジ」タブをクリックします。

    Oracle CEP高可用性アプリケーションの場合、「トポロジ」タブを使用して次の手順を実行します。

    1. 高可用性構成を視覚化します。

      3.9.3.1項「Oracle高可用性構成の視覚化」を参照してください。

    2. 高可用性およびスケーラビリティ構成を視覚化します。

      3.9.3.2項「Oracle高可用性およびスケーラビリティ構成の視覚化」を参照してください。

    トポロジ・キャンバスの上部に並んでいる各種ツールについては、3.9.8項「クラスタのトポロジ図の管理」を参照してください。

  4. ある特定のグループのプロパティを表示するには、「グループ」リスト内でそのグループをクリックします。

  5. ある特定のサーバー・インスタンスのプロパティを表示するには、「グループ」リスト」内でそのサーバー・インスタンスをクリックします。

  6. ある特定のサーバー・インスタンスの詳細を表示するには、図3-21に示すように、「グループ・メンバー」タブをクリックし、そのグループとサーバー・インスタンスを選択します。

    図3-21 「グループ・メンバー」タブ

    図3-21については周囲のテキストで説明しています。
  7. 「グループ・メンバー」タブを使用して、次のようにグループ表をカスタマイズします。

    • 列の順序を変更するには、キャッシュ・チャートの列名をクリックし、左右にドラッグします。

    • 列のソート順を変更するには、キャッシュ・チャートの列名の右にある三角形をクリックします。

3.9.3.1 Oracle高可用性構成の視覚化

Oracle CEP高可用性アプリケーションの場合、「トポロジ」タブには、通知グループがデプロイメント・グループの内側にネストされて表示されます。

図3-22では、デプロイメント・グループはMyDeploymentGroup、通知グループはActiveActiveGroupBean_group1です。

図3-22 「クラスタ」の「トポロジ」タブ: Oracle CEP高可用性

図3-22については周囲のテキストで説明しています。

プライマリ・サーバーは図3-23に示すアイコンで識別されます。図3-22の場合、プライマリ・サーバーはCEPServer2です。

図3-23 プライマリ・サーバー

図3-23については周囲のテキストで説明しています。

ストリーム・データソースはプライマリ・サーバーとセカンダリ・サーバーの両方に入力されますが、イベントを出力するのはプライマリ・サーバーのみです。CEPServer2がダウンすると、Oracle高可用性フェイルオーバーが発生し、CEPServer1ActiveActiveGroupBean_group1の新しいプライマリとして、イベントの出力を再開します。CEPServer2はオンライン状態に戻ると、ActiveActiveGroupBean_group1にセカンダリ・サーバーとして再び参加します。

トポロジ・キャンバスの上部に並んでいる各種ツールについては、3.9.8項「クラスタのトポロジ図の管理」を参照してください。

詳細は、次を参照してください:

  • Eclipse用Oracle CEP開発者ガイドの高可用性の理解に関する項

  • Eclipse用Oracle CEP開発者ガイドのデプロイメント・グループと通知グループに関する項

3.9.3.2 Oracle高可用性およびスケーラビリティ構成の視覚化

高可用性とスケーラビリティが組合せたOracle CEP高可用性アプリケーションの場合、「トポロジ」タブに、通知グループがデプロイメント・グループの内側にネストされて表示されます。

図3-24では、デプロイメント・グループはMyDeploymentGroup、通知グループはActiveActiveGroupBean_group1ActiveActiveGroupBean_group2です。

図3-24 「クラスタ」の「トポロジ」タブ: Oracle CEP高可用性およびスケーラビリティ

図3-24については周囲のテキストで説明しています。

プライマリ・サーバーは図3-25に示すアイコンで識別されます。図3-24では、通知グループActiveActiveGroupBean_group1のプライマリ・サーバーはCEPServer1、通知グループActiveActiveGroupBean_group2のプライマリ・サーバーはCEPServer3です。

図3-25 プライマリ・サーバー

図3-25については周囲のテキストで説明しています。

ストリーム・データソースは各通知グループ内のプライマリ・サーバーとセカンダリ・サーバーの両方に入力されますが、イベントを出力するのは、各通知グループ内のプライマリ・サーバーのみです。各通知グループが入力データの異なるサブセットを処理できるように、(JMSセレクタによって)ストリーム・データソースが分割されます。Oracle CEP Visualizerではこれが、通知グループごとに異なる色の線で示されます。たとえば、ActiveActiveGroupBean_group1accountID <= 500のイベントを処理し、ActiveActiveGroupBean_group2accountID > 500のイベントを処理するとします。CEPServer1CEPServer2はどちらもaccountID <= 500のイベントを並行して処理し、CEPServer3CEPServer4accountID > 500のイベントを並行して処理します。CEPServer1がダウンすると、Oracle高可用性フェイルオーバーが発生し、CEPServer2ActiveActiveGroupBean_group1の新しいプライマリとして、イベントの出力を再開します。CEPServer1はオンライン状態に戻ると、ActiveActiveGroupBean_group1にセカンダリ・サーバーとして再び参加します。

トポロジ・キャンバスの上部に並んでいる各種ツールについては、3.9.8項「クラスタのトポロジ図の管理」を参照してください。

詳細は、次を参照してください:

  • Eclipse用Oracle CEP開発者ガイドの高可用性およびスケーラビリティに関する項

  • Eclipse用Oracle CEP開発者ガイドのデプロイメント・グループと通知グループに関する項

3.9.4 Oracle Coherenceクラスタのトポロジを表示する方法

Oracle Coherenceクラスタリングを使用している場合、Oracle CEP Visualizerを使用すると、Oracle Coherenceクラスタのトポロジ、クラスタ・グループのプロパティおよびサーバー・インスタンスのプロパティを表示できます。

クラスタリングの実装にかかわらず、クラスタリングのすべてのトポロジを表示するには、3.9.2項「クラスタのすべてのトポロジを表示する方法」を参照してください。

Oracle Coherenceクラスタのトポロジを表示するには:

  1. 左のペインで「ドメイン」ノードをクリックします。ここで、「ドメイン」はOracle CEPドメインの名前を意味します。

  2. 右のペインで「Coherence」タブをクリックします。

  3. 右のペインで「トポロジ」タブをクリックします。

    図3-26に示すような「トポロジ」タブが表示されます。

    図3-26 Oracleの「Coherence」「クラスタ」「トポロジ」タブ

    図3-26の説明が続きます
    「図3-26 Oracleの「Coherence」「クラスタ」「トポロジ」タブ」の説明

    このタブには、Oracle Coherenceクラスタリング実装が管理するすべてのクラスタ・グループが表示されます。

    トポロジ・キャンバスの上部に並んでいる各種ツールについては、3.9.8項「クラスタのトポロジ図の管理」を参照してください。

  4. ある特定のグループのプロパティを表示するには、「グループ」リスト内でそのグループをクリックします。

  5. ある特定のサーバー・インスタンスのプロパティを表示するには、「グループ」リスト」内でそのサーバー・インスタンスをクリックします。

3.9.5 Oracle Coherenceクラスタ内のノードを監視する方法

Oracle CEP Visualizerを使用すると、Oracle Coherenceクラスタ内の任意のノードやすべてのノードについて、プロパティの組合せを比較できます。Oracle Coherenceクラスタ内の選択されたノードについて、選択されたプロパティのリストを表示できます。

問題の根本原因が判明したら、Oracle Coherenceパラメータを調整して問題を解決できます。詳細は、3.9.7項「Oracle Coherenceをチューニングする方法」を参照してください。

Oracle Coherenceクラスタ内のノードを監視するには:

  1. 左のペインで「ドメイン」ノードをクリックします。ここで、「ドメイン」はOracle CEPドメインの名前を意味します。

  2. 右のペインで「Coherence」タブをクリックします。

  3. 右のペインで「マルチノード・モニター」タブをクリックします。

    図3-17に示すような「マルチノード・モニター」タブが表示されます。

    図3-27 「マルチノード・モニター」タブ

    図3-27の説明が続きます
    「図3-27 「マルチノード・モニター」タブ」の説明

  4. 「マルチノード・モニター」タブを使用して、次のようにグループ表をカスタマイズします。

    • 列の順序を変更するには、キャッシュ・チャートの列名をクリックし、左右にドラッグします。

    • 列のソート順を変更するには、キャッシュ・チャートの列名の右にある三角形をクリックします。

  5. 「マルチノード・モニター」タブを使用することで、Oracleの「Coherence」クラスタ内の任意のノードについて、表3-11のリストに含まれるプロパティの任意の組合せを比較します。

    • グループを展開し、1つ以上のノードのチェック・ボックスを選択します。

    • あるプロパティを監視するには、そのプロパティを「監視するプロパティをドラッグ」領域からいずれかのグラフにドラッグするか、そのプロパティを選択して「左に追加」または「右に追加」をクリックします。

      グラフごとに指定可能なプロパティの数は、最大1個です。

    • 選択したノードごとに線が1本ずつ描画されます。グラフの下にある凡例では、選択した各ノードのグラフ・データが色で区別されます。

    • 別のプロパティを監視するには、新しいプロパティをドラッグしてグラフ上にドロップするか、新しいプロパティを選択して「左に追加」または「右に追加」をクリックします。

    • グラフのスケールを変更するには、縦軸の横にあるスライダをドラッグします。

    表3-11 「マルチノード・モニター」タブで監視可能なプロパティ

    プロパティ 説明

    「使用可能メモリー」

    選択されたノードの空きメモリーの合計量(MB)。

    「最大メモリー」

    選択されたノードで使用可能なメモリーの合計量(MB)。

    「送信パケット数」

    選択されたノードから送信されたOracle Coherenceパケットの合計数。

    「受信パケット数」

    選択されたノードで受信されたOracle Coherenceパケットの合計数。

    「バッファ受信サイズ」

    選択されたノードでバッファリング可能なOracle Coherence受信パケットの合計数。

    「バッファ・パブリッシュ・サイズ」

    選択されたノードでバッファリング可能なOracle Coherenceのパブリッシュ済パケットの合計数。


  6. ある特定のノードの詳細情報を表示するには、「ノード詳細ビュー」タブをクリックします。

    図3-28に示すような「ノード詳細ビュー」タブが表示されます。

    図3-28 「ノード詳細ビュー」タブ

    図3-28の説明が続きます
    「図3-28 「ノード詳細ビュー」タブ」の説明

  7. 「ノード詳細ビュー」タブを使用することで、選択されたノードについて、表3-12の一覧に含まれるプロパティを比較します。

    • 「ノード」プルダウン・メニューからノードを選択します。

      選択したノードのプロパティが、「ノードのプロパティ」リストに表示されます。

    • 選択したノードの線が描画されます。

    • グラフのスケールを変更するには、縦軸の横にあるスライダをドラッグします。

    表3-12 「ノード詳細ビュー」タブで監視可能なプロパティ

    プロパティ 説明

    「使用可能メモリー」

    選択されたノードの空きメモリーの合計量(MB)。

    「最大メモリー」

    選択されたノードで使用可能なメモリーの合計量(MB)。

    「送信パケット数」

    選択されたノードから送信されたOracle Coherenceパケットの合計数。

    「受信パケット数」

    選択されたノードで受信されたOracle Coherenceパケットの合計数。


3.9.6 Oracle Coherenceキャッシュを監視する方法

Oracle CEP Visualizerを使用すると、Oracle Coherenceの広範なキャッシュ・パラメータを監視したり、パラメータ値をグラフで比較したりすることで、パフォーマンスや動作に関する問題を特定して診断できます。

問題の根本原因が判明したら、Oracle Coherenceパラメータを調整して問題を解決できます。詳細は、3.9.7項「Oracle Coherenceをチューニングする方法」を参照してください。

Oracle Coherenceキャッシュを監視するには:

  1. 左のペインで「ドメイン」ノードをクリックします。ここで、「ドメイン」はOracle CEPドメインの名前を意味します。

  2. 右のペインで「Coherence」タブをクリックします。

  3. 右ペインで「キャッシュ・チャート」タブをクリックします。

    図3-17に示すような「マルチノード・モニター」タブが表示されます。

    図3-29 「キャッシュ・チャート」タブ

    図3-29の説明が続きます
    「図3-29 「キャッシュ・チャート」タブ」の説明

  4. 「キャッシュ・チャート」タブを使用することで、選択された1つ以上のキャッシュについて、表3-13の一覧に含まれる列の任意の組合せを表示します。

    • 「キャッシュ・チャート」内の1つ以上のキャッシュのチェック・ボックスを選択します。

    • ある列を「キャッシュ・チャート」に追加するには、「列」リストでその列のチェック・ボックスを選択します。.

    • ある列を「キャッシュ・チャート」から削除するには、「列」リストでその列のチェック・ボックスを選択解除します。.

    • 列の順序を変更するには、キャッシュ・チャートの列名をクリックし、左右にドラッグします。

    • 列のソート順を変更するには、キャッシュ・チャートの列名の右にある三角形をクリックします。

    表3-13 「キャッシュ・チャート」タブの列およびプロパティ

    プロパティ 説明

    「キャッシュ名」

    キャッシュの名前。

    「オブジェクト数」

    選択されたキャッシュ内のオブジェクトの合計数。

    「キャッシュ・ヒット」

    Oracle Coherenceキャッシュ・クライアントが選択されたキャッシュにアクセスした合計回数。

    「キャッシュ・ミス」

    Oracle Coherenceキャッシュ・クライアントが選択されたキャッシュにアクセスしたが目的のオブジェクトが見つからなかった場合の合計回数。

    「キャッシュ・プルーニング」

    Oracle Coherenceの最大サイズに達したために、一部のオブジェクトを削除して選択されたキャッシュの構成済のより小さいサイズに戻す必要に迫られた合計回数。

    「ストアの書込み数」

    Oracle Coherenceが選択されたキャッシュのバッキング・ストアへの書込みを行った合計回数。

    「ストアの読取り数」

    Oracle Coherenceが選択されたキャッシュのバッキング・ストアからの読取りを行った合計回数。

    「ノードID」

    選択されたキャッシュのノード識別子。

    「ストアの失敗数」

    選択されたキャッシュのバッキング・ストアが、Oracle Coherenceのストア書込みまたはストア読取りへのサービス提供に失敗した合計回数。

    「平均ヒット」ミリ秒

    Oracle Coherenceが選択されたキャッシュ内でオブジェクトを見つけるのに要した平均時間(ミリ秒)。

    「平均取得」ミリ秒

    Oracle Coherenceが選択されたキャッシュからオブジェクトを取得するのに要した平均時間(ミリ秒)。

    「平均ミス」ミリ秒

    Oracle Coherenceが選択されたキャッシュ内にオブジェクトが存在しないことを判定するのに要した平均時間(ミリ秒)。

    「平均プット」ミリ秒

    Oracle Coherenceが選択されたキャッシュに新しいオブジェクトを追加するのに要した平均時間(ミリ秒)。

    「キャッシュ・ヒット」ミリ秒

    Oracle Coherenceが選択されたキャッシュ内でオブジェクトを見つけるのに要した合計時間(ミリ秒)。

    「キャッシュ・ミス」ミリ秒

    Oracle Coherenceが選択されたキャッシュ内にオブジェクトが存在しないことを判定するのに要した合計時間(ミリ秒)。

    「キャッシュ・プルーニング」ミリ秒

    Oracle Coherenceが、最大サイズに達した後で選択されたキャッシュから一部のオブジェクトを削除して構成済のより小さいサイズに戻すのに要した合計時間(ミリ秒)。

    「ストア読取り」ミリ秒

    Oracle Coherenceが選択されたキャッシュのバッキング・ストアからの読取りを行うのに要した合計時間(ミリ秒)。

    「ストア書込み」ミリ秒

    Oracle Coherenceが選択されたキャッシュのバッキング・ストアへの書込みを行うのに要した合計時間(ミリ秒)。

    「取得合計」ミリ秒

    Oracle Coherenceが選択されたキャッシュからオブジェクトを取得するのに要した合計時間(ミリ秒)。

    「プット合計」ミリ秒

    Oracle Coherenceが選択されたキャッシュに新しいオブジェクトを追加するのに要した合計時間(ミリ秒)。


  5. 「キャッシュ・チャート」タブを使用することで、選択された1つ以上のキャッシュについて、表3-13の一覧に含まれるプロパティの任意の組合せを比較します。

    • 「キャッシュ・チャート」内の1つ以上のキャッシュのチェック・ボックスを選択します。

    • あるプロパティを監視するには、そのプロパティを「監視するプロパティをドラッグ」領域からいずれかのグラフにドラッグするか、そのプロパティを選択して「左に追加」または「右に追加」をクリックします。

      グラフごとに指定可能なプロパティの数は、最大1個です。

    • 選択したキャッシュごとに線が1本ずつ描画されます。グラフの下にある凡例では、選択した各キャッシュのグラフ・データが色で区別されます。

    • 別のプロパティを監視するには、新しいプロパティをドラッグしてグラフ上にドロップするか、別のプロパティを選択して「左に追加」または「右に追加」をクリックします。

    • グラフのスケールを変更するには、縦軸の横にあるスライダをドラッグします。

3.9.7 Oracle Coherenceを調整する方法

Oracle CEP Visualizerを使用して、広範なOracle Coherenceパラメータを表示および変更してOracle Coherenceパフォーマンスを正確に調整できます。


注意:

一部変更できないOracle Coherenceパラメータもあります。詳細は、Oracle Coherenceのドキュメントを参照してください。

問題の根本原因を特定するには、Oracle Coherenceパラメータを監視できます。詳細は、次を参照してください。

Oracle Coherenceを調整するには:

  1. 左のペインで「ドメイン」ノードをクリックします。ここで、「ドメイン」はOracle CEPドメインの名前を意味します。

  2. 右のペインで「Coherence」タブをクリックします。

  3. 右ペインで「チューニング」タブをクリックします。

    図3-30に示すような「チューニング」タブが表示されます。

    図3-30 「チューニング」タブ:「キャッシュのチューニング」

    図3-30の説明が続きます
    「図3-30 「チューニング」タブ:「キャッシュのチューニング」」の説明

  4. キャッシュのパラメータを調整したり操作を呼び出したりするには、図3-30に示すように、「キャッシュのチューニング」アコーディオン・タブを選択し、キャッシュを選択します。

    表3-14は、選択されたキャッシュで表示および調整可能なプロパティの一覧です。すべてのプロパティは、Oracle Coherenceのhttp://download.oracle.com/otn_hosted_doc/coherence/340/com/tangosol/net/management/Registry.htmlに基づいています。

    表3-14 「キャッシュのチューニング」:プロパティ

    プロパティ 説明

    「キャッシュ名」

    選択されたキャッシュの名前(読取り専用)。

    「サービス」

    このキャッシュに関連付けられたサービス(読取り専用)。

    「バッチ・ファクタ」

    「バッチ・ファクタ」属性は、後書きキューのエントリの「soft-ripe」時刻を計算するために使用されます。あるキュー・エントリの書込み操作の「ripe」とみなされるのは、そのエントリが後書きキュー内にQueueDelay以上の期間、存在していた場合です。「soft-ripe」時刻とは実際の「ripe」時刻よりも前の時刻であり、その時刻以降は、エントリがCacheStoreに対するバッチ非同期書込み操作に(他のすべての「ripe」および「soft-ripe」エントリとともに)含められます。この属性が適用可能となるのは、非同期書込みが有効になっていて(つまり、QueueDelay属性の値がゼロより大きく)、かつCacheStorestoreAll()メソッドを実装している場合のみです。この要素の値は、QueueDelay間隔の割合として表現されます。

    有効な値は、[0.0, 1.0]の範囲の倍精度浮動小数点数です。

    「キュー遅延」ミリ秒

    ライトビハインド・キューに追加されたエントリがキュー内にとどまる秒数。エントリはその後、CacheStore経由で格納されます。WRITE-BEHIND永続性タイプの場合のみ適用可能です。

    「失効遅延」ミリ秒

    MBeanServerがリモート・モデル・スナップショットをリフレッシュするまでの時間(ミリ秒数)。

    「フラッシュ遅延」ミリ秒

    キャッシュ・フラッシュ間のミリ秒数。値ゼロは、キャッシュが決してフラッシュしないことを示します。

    「リフレッシュ・ファクタ」

    RefreshFactor属性は、キャッシュ・エントリの「ソフトな有効期限」の時刻を計算するために使用されます。ソフトな有効期限とは、その時点以降にエントリへのアクセス・リクエストが発生すると、そのエントリへの非同期ロード・リクエストがスケジューリングされる、実際の有効期限より前の時点です。この属性が適用可能となるのは、自動失効がスケジューリングされた内部的なLocalCacheを持つReadWriteBackingMapの場合のみです。この要素の値は、内部LocalCache失効間隔のパーセンテージとして表されます。

    有効な値は、[0.0, 1.0]の範囲の倍精度浮動小数点数です。ゼロの場合、リフレッシュアヘッドのスケジューリングが無効になります。

    「再キューしきい値」

    失敗したCacheStore書込み操作がリクエストされるライトビハインド・キューの最大サイズ。ゼロの場合は、ライトビハインドのリクエストが無効になります。WRITE-BEHIND永続性タイプの場合にのみ適用可能です。

    「高ユニット」

    ユニットの単位で測定されたキャッシュ・サイズの制限。キャッシュは、その最大ユニット・レベルに達すると、自動的にプルーニングされます。これは通常、キャッシュの「最高水位標」と呼ばれます。

    「低ユニット」

    キャッシュ・プルーニング時の縮小目標となるユニット数。これは通常、キャッシュの「最低水位標」と呼ばれます。


    変更内容を適用するには、「保存」ボタンをクリックします。

    変更を破棄するには、「取消」ボタンをクリックします。

    表3-15は、選択されたキャッシュで呼び出せる操作の一覧です。

    表3-15 「キャッシュのチューニング」:操作

    操作 説明

    「統計のリセット」

    キャッシュの統計をリセットします。


  5. クラスタ・ノードのパラメータを調整したり操作を呼び出したりするには、図3-31に示すように、「ノードのチューニング」アコーディオン・タブを選択し、ノードを選択します。

    図3-31 「チューニング」タブ:「ノードのチューニング」

    図3-31の説明が続きます
    「図3-31 「チューニング」タブ:「ノードのチューニング」」の説明

    表3-14は、選択されたキャッシュで表示および調整可能なプロパティの一覧です。すべてのプロパティは、Oracle Coherenceのhttp://download.oracle.com/otn_hosted_doc/coherence/340/com/tangosol/net/management/Registry.htmlに基づいています。

    表3-16 「ノードのチューニング」:プロパティ

    プロパティ 説明

    「ノード名」

    選択されたノードの名前(読取り専用)。

    「バッファ・パブリッシュ・サイズ」

    パブリッシャによって使用されるユニキャスト・データグラム・ソケットのバッファ・サイズ(パケット数で測定)。

    この値を実行時に変更することは本来安全でない操作であり、その結果、すべてのネットワーク通信が一時停止され、クラスタのすべてのサービスが終了する可能性があります。

    「バッファ受信サイズ」

    レシーバによって使用されるユニキャスト・データグラム・ソケットのバッファ・サイズ(パケット数で測定)。

    この値を実行時に変更することは本来安全でない操作であり、その結果、すべてのネットワーク通信が一時停止され、クラスタのすべてのサービスが終了する可能性があります。

    「バースト数」

    一時停止なしに送信するパケット数の最大値。1より小さい値(ゼロなど)はすべて、制限なしを意味します。

    「バースト遅延」ミリ秒

    バースト間で一時停止するミリ秒数。1より小さい値(ゼロなど)はすべて、1ミリ秒として処理されます。

    「ロギング・レベル」

    どのログ・メッセージをログ宛先に出力するかを指定します。

    有効な値は次のとおりです。

    • 0 指定されたロギング重大度を持たない出力のみがロギングされます。

    • 1 前述のすべて+エラー

    • 2 前述のすべて+警告

    • 3 前述のすべて+情報メッセージ

    • 4..9 前述のすべて+内部デバッグ・メッセージ(数値が大きいほどメッセージ数も増えます)。

    • -1 メッセージなし

    「ロギング形式」

    メッセージをログ宛先に渡す前にどのような書式設定を行うかを指定します。

    message-format要素の値は、次の置換可能パラメータを含む静的テキストになります。

    • {date} メッセージがロギングされた日付/時間の書式(最小単位はミリ秒) 

    • {version} Oracle Coherenceの正確なバージョンおよびビルドの詳細

    • {level} メッセージのロギング重大度レベル

    • {thread} メッセージをロギングしたスレッドの名前

    • {member} クラスタ・メンバーID(クラスタが現在実行中の場合)

    • {text} メッセージのテキスト

    「ロギング制限」

    ログ出力デーモンが処理するメッセージ・キュー内の最大文字数。この文字数を超えると、キュー内の残りのメッセージはすべて破棄されます。有効な値は、[0...]の範囲の整数です。ゼロは制限なしを意味します。

    「マルチキャストしきい値」

    パケットの送信先となるクラスタ内のサーバーのパーセンテージ(0から100)。この値より上の場合はパケットがマルチキャストされ、この値より下の場合はパケットがユニキャストされます。

    「再送信遅延」ミリ秒

    パケットの確認が得られなかった場合に、そのパケットが受信者に再送信される前にパブリッシャの再送信キュー内にとどまる最小ミリ秒数。この値の設定値が低すぎると、不要な繰り返しのためにネットワークでオーバーフローが発生する可能性があります。この値の設定値が高すぎると、ドロップしたパケットの再送信が遅れて全体の待機時間が増大する可能性があります。さらに、この値を変更した場合、SendAckDelay値の変更も行う必要がある場合もあります。

    「ACK送信遅延」ミリ秒

    ACKパケットのキューイングと同じパケットの送信との間の最小ミリ秒数。この値は、ResendDelay値の半分次になるようにしてください。

    「回線混雑数」

    送信キューおよび再送信キュー内の最大合計パケット数。このパケット数を超えると、パブリッシャはクライアント・スレッドを一時停止します。ゼロは制限なしを意味します。

    「回線混雑遅延」ミリ秒

    回線混雑条件に達したときにクライアント・スレッドを一時停止するミリ秒数。1より小さい値(ゼロなど)はすべて、1ミリ秒として処理されます。


    変更内容を適用するには、「保存」ボタンをクリックします。

    変更を破棄するには、「取消」ボタンをクリックします。

    表3-15は、選択されたノードで呼び出せる操作の一覧です。

    表3-17 「ノードのチューニング」:操作

    操作 説明

    「統計のリセット」

    クラスタ・ノードの統計をリセットします。


  6. ノードのパラメータを調整したり操作を呼び出したりするには、図3-31に示すように、「ノードのチューニング」アコーディオン・タブを選択し、ノードを選択します。

    図3-32 「チューニング」タブ:「サービスのチューニング」

    図3-32の説明が続きます
    「図3-32 「チューニング」タブ:「サービスのチューニング」」の説明

    表3-14は、選択されたキャッシュで表示および調整可能なプロパティの一覧です。すべてのプロパティは、Oracle Coherenceのhttp://download.oracle.com/otn_hosted_doc/coherence/340/com/tangosol/net/management/Registry.htmlに基づいています。

    表3-18 「サービスのチューニング」:プロパティ

    プロパティ 説明

    「サービス名」

    選択されたサービスの名前(読取り専用)。

    「リクエスト・タイムアウト」(ミリ秒)

    タイムアウト可能である(たとえばcom.tangosol.net.PriorityTaskインタフェースを実装している)が、リクエストのタイムアウト値が明示的に指定されていないリクエストのデフォルト・タイムアウト値(ミリ秒)。

    「タスク・ハングのしきい値」(ミリ秒)

    タスクがハング状態とみなされるまでのタスク実行時間(ミリ秒)。まだ開始されていないポスト済タスクはハング状態とはみなされない点に注意してください。

    「タスク・タイムアウト」(ミリ秒)

    タイムアウト可能である(たとえばcom.tangosol.net.PriorityTaskインタフェースを実装している)が、タスク実行のタイムアウト値が明示的に指定されていないタスクのデフォルト・タイムアウト値(ミリ秒)。

    「スレッド数」

    サービス・スレッド・プール内のスレッド数。


    変更内容を適用するには、「保存」ボタンをクリックします。

    変更を破棄するには、「取消」ボタンをクリックします。

    表3-15は、選択されたサービスで呼び出せる操作のリストです。

    表3-19 「サービスのチューニング」:「操作」

    操作 説明

    resetStatistics

    サービスの統計をリセットします。


3.9.8 クラスタのトポロジ図の管理

この項では、図3-33に示すような、トポロジ・キャンバスの上部に並んでいる様々なツールについて説明します。

図3-33 クラスタ・トポロジ・ツール

図3-33の説明が続きます
「図3-33 クラスタ・トポロジ・ツール」の説明

これらのツールは、クラスタ・トポロジのトポロジ図を管理するために使用します。

3.9.8.1 レイアウトの選択

「レイアウトの選択」プルダウン・メニューを使用すると、クラスタ・グループの別の配置方法を選択できます。次のいずれかを選択できます。

  • 組織

  • 階層

  • 直交

3.9.8.2 すべてのグループを表示

「すべてのグループを表示」オプションを選択すると、「クラスタ・グループ/サーバー」タブで一覧表示されたすべてのクラスタ・トポロジ・グループ(AllDomainMembersグループやサーバー単位のグループも含む)が表示されます。

このオプションはデフォルトでは選択解除されていますが、これは、「クラスタ」の「トポロジ」タブ上の煩雑さを減らし、ユーザーが最も重要なグループに集中できるようにするためです。

3.9.8.3 ズーム

「ズーム」スライダを使用すると、ズーム・レベルを増減できます。この方法は、「ズーム・イン」および「ズーム・アウト」ボタンを使用する方法のかわりに使用できます(3.9.8.5項「ズーム・インおよびズーム・アウト」を参照してください)。

3.9.8.4 内容に合せる

「内容に合せる」ボタンをクリックすると、ズーム・レベルを自動的に調節して、すべてのダイアグラムを現在のブラウザ・ウィンドウにあわせて表示できます。

3.9.8.5 ズーム・インおよびズーム・アウト

「ズーム・イン」および「ズーム・アウト」ボタンをクリックすると、ズーム・レベルが変化します。この方法は、「ズーム」スライダを使用する方法のかわりに使用できます(3.9.8.3項「ズーム」を参照してください)。

3.9.8.6 サマリーの切替え

「サマリーの切替え」ボタンをクリックすると、左側の概要図の表示/非表示を交互に切り替えることができます。

3.9.8.7 プロパティの切替え

「プロパティの切替え」ボタンをクリックすると、右側のプロパティ表の表示/非表示を交互に切り替えることができます。

3.10 イベント・インスペクタ・サービスの管理

この項では次を説明します。

詳細は、2.2.4項「EPNにおけるイベントのトレースおよびインジェクト」を参照してください。

3.10.1 イベント・インスペクタ・サービスのHTTPパブリッシュ・サブスクライブ・サーバーを構成する方法

Oracle CEP Visualizerを使用すると、選択されたOracle CEPサーバー上でイベント・インスペクタ・サービスが使用するHTTPパブリッシュ・サブスクライブ・サーバーを構成できます。

イベント・インスペクタ・サービスのHTTPパブリッシュ・サブスクライブ・サーバーを構成するには:

  1. 左ペインで、「ドメイン」>「サーバー」ノードをクリックします。ここで、「ドメイン」はOracle CEPドメイン名を示し、「サーバー」はサーバー・インスタンス名を示します。

  2. 右ペインで「イベント・インスペクタ」タブをクリックします。

    図3-34に示すような「イベント・インスペクタ」タブが表示されます。

    図3-34 「イベント・インスペクタ」タブ

    図3-34の説明が続きます
    「図3-34 「イベント・インスペクタ」タブ」の説明

  3. 「編集」をクリックします。

  4. 表3-20の説明に従ってダイアログを編集します。

    表3-20 「イベント・インスペクタ」のオプション

    属性 説明

    「パブリッシュ/サブスクライブ・サーバー名」

    イベント・インスペクタ・サービスが使用するローカルのHTTPパブリッシュ/サブスクライブ・サーバーの名前を指定します。

    「パブリッシュ/サブスクライブ・サーバーURL」

    イベント・インスペクタ・サービスが使用するリモートのHTTPパブリッシュ/サブスクライブ・サーバーのURLを指定します。URLの形式は次のとおりです。

    http://HOST:PORT/PATH
    

    説明:

    • HOST: リモートOracle CEPサーバーのホスト名またはIPアドレスです。

    • PORT: リモートOracle CEPサーバーのconfig.xmlファイルで定義されている、リモートOracle CEPサーバーのnetioポート。デフォルトは9002です。

    • PATH: リモートOracle CEPサーバーのconfig.xmlファイルで定義されているhttp-pubsub要素のpath子要素の値。

    例:

    http://remotehost:9002/pubsub
    

  5. 「保存」ボタンをクリックして変更内容をコミットします。

3.11 ログの管理

この項では次を説明します。

詳細は、3.1.10項「ログ」を参照してください。

3.11.1 Oracle CEPサーバーのロギング・サービスを構成する方法

Oracle CEP Visualizerを使用すると、選択されたOracle CEPサーバーのロギング・システムを構成できます。デフォルトでは、このロギング構成がすべてのコンポーネントに適用されます。

コンポーネント固有のロギング・オプションを構成するには、3.11.2項「コンポーネント・ロガー構成方法」を参照してください。

Oracle CEPサーバーのロギング・サービスを構成するには:

  1. 左ペインで、「ドメイン」>「サーバー」ノードをクリックします。ここで、「ドメイン」はOracle CEPドメイン名を示し、「サーバー」はサーバー・インスタンス名を示します。

  2. 右ペインで「ロギング」タブをクリックします。

  3. 「ロギング・サービス」タブをクリックします。

    図3-35に示すような「ロギング・サービス」タブが表示されます。

    図3-35 「ロギング・サービス」タブ

    図3-35の説明が続きます
    「図3-35 「ロギング・サービス」タブ」の説明

  4. 「編集」をクリックします。

  5. 表3-21の説明に従ってダイアログを編集します。

    表3-21 「ロギング・サービス」のオプション

    属性 説明

    「ロギング・サービス名」

    Oracle CEPサーバーのconfig.xmlファイルで指定されたロギング・サービスの名前を指定します。

    「ログの重大度」

    Oracle CEPサーバーがメッセージをロギングする際に使用するデフォルトのログ重大度を指定します。

    「ファイル数による制限」

    古いログ・ファイルを無期限に保持するかどうかを指定します。

    • 「True」: 最後の7つのログ・ファイルのみを保持します。

    • 「False」: すべてのログ・ファイルを保持します。

    「ローテーションのタイプ」

    Oracle CEPサーバーが既存のログ・ファイルを閉じて新しいログ・ファイルを開くタイミングを指定します。

    • 「サイズ」: Oracle CEPサーバーは、「ローテーション・サイズ」フィールドに入力されたサイズ(KB)に達した時点で既存のログ・ファイルを閉じます。

    • 「時間」: Oracle CEPサーバーは、「ローテーションのタイプ」プルダウン・メニューの下の数値エントリ・フィールドにk:mm形式(kは24時間表記で指定された時間、mmは分)で入力された時刻に、既存のログ・ファイルを閉じます。デフォルト値は00:00です。

    • 「なし」: Oracle CEPサーバーは、既存のログ・ファイルを決して閉じず、ログ・ファイルのサイズがどこまでも増大できるようにします。

    「ローテーション・サイズ」

    「ローテーションのタイプ」サイズを指定した場合に、ログ・ファイルの最大サイズをKBで入力します。

    「ベース・ログ・ファイル名」

    ベース・ログ・ファイルの名前。

    デフォルトはserver.logです。

    「起動時のログ・ローテーション」

    Oracle CEPサーバーが起動されるたびに、Oracle CEPサーバーが既存のログ・ファイルを閉じて新しいログ・ファイルを作成するかどうかを指定します。

    • 「True」: Oracle CEPサーバーが起動されるたびに、Oracle CEPサーバーは既存のログ・ファイルを閉じて新しいログ・ファイルを作成します。

    • 「False」: Oracle CEPサーバーが起動されても、Oracle CEPサーバーは既存のログ・ファイルを閉じません。

    「ログ・ファイルの重大度」

    ログ・ファイルのデフォルトの重大度を指定します。Oracle CEPサーバー(およびデフォルトではすべてのコンポーネント)は、この重大度でメッセージをロギングします。

    • 「緊急」

    • 「アラート」

    • 「クリティカル」

    • 「エラー」

    • 「注意」

    • 「情報」

    • 「デバッグ」

    • 「トレース」


  6. 「保存」ボタンをクリックして変更内容をコミットします。

3.11.2 コンポーネント・ロガーを構成する方法

Oracle CEP Visualizerを使用すると、選択されたコンポーネントのロギング・プロパティを構成できます。表3-22は、デフォルトで通知ログ・レベルでロギングするように構成されたコンポーネントのリストです。

この項では、次のことを行う方法について説明します。

すべてのコンポーネントに適用されるロギング・プロパティを構成するには、3.11.1項「Oracle CEPサーバー・ロギング・サービスの構成方法」を参照してください。

コンポーネント・ロガーを追加するには:

  1. 左ペインで、「ドメイン」>「サーバー」ノードをクリックします。ここで、「ドメイン」はOracle CEPドメイン名を示し、「サーバー」はサーバー・インスタンス名を示します。

  2. 右ペインで「ロギング」タブをクリックします。

  3. 「コンポーネント・ログ設定」タブをクリックします。

    図3-36に示すような「コンポーネント・ログ設定」タブが表示されます。

    図3-36 「コンポーネント・ログ設定」タブ

    図3-36の説明が続きます
    「図3-36 「コンポーネント・ログ設定」タブ」の説明

  4. 「追加」をクリックします。

  5. 「名前」フィールドにコンポーネントの名前を入力します。

    次のいずれかを選択できます。

    • コンポーネント名: 図3-22のリストに含まれるコンポーネント名の定数。

      表3-22 ロギング・コンポーネント名の定数

      コンポーネント名 説明

      Adapters

      Oracle CEPサーバーで実行中のアダプタ・インスタンスからのログ・メッセージに適用されます。

      Cache

      Oracle CEPサーバーで実行中のキャッシュ・システムとキャッシュ・インスタンスからのログ・メッセージに適用されます。

      Channel

      Oracle CEPサーバーで実行中のチャネルからのログ・メッセージに適用されます。

      CQLProcessor

      Oracle CEPサーバーで実行中のOracle CQLプロセッサからのログ・メッセージに適用されます。

      EplProcessor

      Oracle CEPサーバーで実行中のEPLプロセッサからのログ・メッセージに適用されます。

      Ede

      Oracle CEPサーバーのイベントディスパッチ用インフラストラクチャであるイベント駆動環境からのログ・メッセージに適用されます。

      EventTrace

      「情報」または「デバッグ」に設定された場合、すべてのアプリケーションのEPN内を通過するイベントのトレースを可能にします。このログ・キーの重大度は、Oracle CEP Visualizerを使用して動的に変更できます。

      重大度が「情報」の場合は、次のようなログ・メッセージが表示されます。

      <May 26, 2009 5:53:49 PM PDT> <Info> <EventTrace> <BEA-000000> <Application [helloworld], Stage [helloworldOutputChannel] received insert event>
      

      重大度が「デバッグ」の場合は次のように、イベントの詳細がログ・メッセージに含まれます。

      <May 26, 2009 6:02:34 PM PDT> <Debug> <EventTrace> <BEA-000000> <Application [helloworld], Stage [helloworldOutputChannel] received insert event [HelloWorldEvent: HelloWorld - the current time is: 6:02:34 PM]>
      

      Lifecycle

      Oracle CEPサーバーおよびアプリケーションのライフサイクル操作からのログ・メッセージに適用されます。

      Management

      Oracle CEPサーバーのJMX関連の一般管理API操作からのログ・メッセージに適用されます。

      Monitor

      Oracle CEPサーバーの監視サービスからのログ・メッセージに適用されます。

      Recplay

      Oracle CEPサーバーのイベント記録/再生操作からのログ・メッセージに適用されます。

      Spring

      Springコンテナ操作からのログ・メッセージに適用されます。

      Stream

      Oracle CEPサーバーで実行中のストリーム・インスタンスからのログ・メッセージに適用されます。


    • アプリケーション名: 任意のOracle CEPサーバー・アプリケーションまたはユーザー定義アプリケーションのモジュール名。例: sample.HelloWorld

    • パッケージ名: Oracle CEPサーバーまたはユーザー提供の任意のJavaパッケージの名前。例: com.bea.wlevs.ede

      Oracle CEPサーバー・パッケージの詳細は、『Oracle CEP Java APIレファレンス』を参照してください。

    • クラス名: 任意のOracle CEPサーバー・クラスまたはユーザー定義クラスの完全修飾名。例: com.bea.wlevs.cep.core.EPRuntimeImpl

      Oracle CEPサーバー・クラスの詳細は、『Oracle CEP Java APIレファランス』を参照してください。

  6. 「レベル」ドロップダウン・メニューから重大度レベルを選択します。

    • 「緊急」

    • 「アラート」

    • 「クリティカル」

    • 「エラー」

    • 「注意」

    • 「情報」

    • 「デバッグ」

    • 「トレース」

  7. 「保存」をクリックします。

    コンポーネントと重大度レベルが表内に表示されます。

コンポーネントのロギング・レベルを変更するには:

  1. 左ペインで、「ドメイン」>「サーバー」ノードをクリックします。ここで、「ドメイン」はOracle CEPドメイン名を示し、「サーバー」はサーバー・インスタンス名を示します。

  2. 右ペインで「ロギング」タブをクリックします。

  3. 「コンポーネント・ログ設定」タブをクリックします。

    図3-37に示すような「コンポーネント・ログ設定」タブが表示されます。

    図3-37 「コンポーネント・ログ設定」タブ

    図3-37の説明が続きます
    「図3-37 「コンポーネント・ログ設定」タブ」の説明

  4. 表内のコンポーネント・エントリを選択します。

  5. 「編集」をクリックします。

  6. 「レベル」ドロップダウン・メニューから重大度レベルを選択します。

    • 「緊急」

    • 「アラート」

    • 「クリティカル」

    • 「エラー」

    • 「注意」

    • 「情報」

    • 「デバッグ」

    • 「トレース」

  7. 「保存」をクリックします。

    新しい重大度レベルが表内に表示されます。

コンポーネント・ロガーを削除するには:

  1. 左ペインで、「ドメイン」>「サーバー」ノードをクリックします。ここで、「ドメイン」はOracle CEPドメイン名を示し、「サーバー」はサーバー・インスタンス名を示します。

  2. 右ペインで「ロギング」タブをクリックします。

  3. 「コンポーネント・ログ設定」タブをクリックします。

    図3-38に示すような「コンポーネント・ログ設定」タブが表示されます。

    図3-38 「コンポーネント・ログ設定」タブ

    図3-38の説明が続きます
    「図3-38 「コンポーネント・ログ設定」タブ」の説明

  4. 表内のコンポーネント・エントリを選択します。

  5. 「削除」をクリックします。

    図3-39に示すような確認ダイアログが表示されます。

    図3-39 コンポーネント・ログ構成の削除「確認」

    図3-39の説明が続きます
    「図3-39 コンポーネント・ログ構成の削除「確認」」の説明

  6. 「はい」をクリックします。

    コンポーネント・ロガーが表から削除されます。

3.11.3 ログの問合せ方法

Oracle CEP Visualizerを使用すると、選択されたOracle CEPサーバーのログに対して問合せを実行できます。ログ問合せ機能を使用すると、選択されたログ・ファイル内の情報を表示できます。

ログの問合せを行うには:

  1. 左ペインで、「ドメイン」>「サーバー」ノードをクリックします。ここで、「ドメイン」はOracle CEPドメイン名を示し、「サーバー」はサーバー・インスタンス名を示します。

  2. 「サービス」をクリックした後、ログの問合せをクリックします。

    図3-40に示すようなログの問合せ画面が表示されます。

    図3-40 ログの問合せ画面

    図3-40の説明が続きます
    「図3-40 ログの問合せ画面」の説明

  3. ログの問合せ画面で次のオプションを選択します。

    • LogFile: 問合せを行うログ・ファイルをドロップダウンから選択します。

    • 「重大度」:LogFileドロップダウンで選択されたログ・ファイルの重大度を選択します。

    • 最大数: 選択されたログ・ファイルで表示する最大ログ行数を入力します。

    • 開始時間: 問合せの実行を開始する時刻を選択します。

    • 終了時間: 問合せを停止する時刻を選択します。

  4. 「問合せの開始」をクリックします。

    図3-41に示すように、選択されたOracle CEPサーバーの選択されたログ・ファイルで問合せ条件に一致するすべてのログ・メッセージが、「ログ」ペインに表示されます。

    図3-41 ログの問合せ画面 - ログが表示された状態

    図3-41の説明が続きます
    「図3-41 ログの問合せ画面 - ログが表示された状態」の説明

  5. 「ログ」ペインに表示可能な件数を超えるメッセージが返された場合には、「前へ」ボタンと「次へ」ボタンが有効になります。「前へ」ボタンと「次へ」ボタンをクリックして各ページのメッセージを参照します。

3.11.4 コンソール出力を表示する方法

Oracle CEP Visualizerを使用すると、選択されたOracle CEPサーバーのコンソール出力を表示できます。

コンソール出力を表示するには:

  1. 左ペインで、「ドメイン」>「サーバー」ノードをクリックします。ここで、「ドメイン」はOracle CEPドメイン名を示し、「サーバー」はサーバー・インスタンス名を示します。

  2. 「サービス」をクリックした後、「コンソール出力」をクリックします。

    図3-42に示すような「コンソール出力」画面が表示されます。

    図3-42 HelloWorldアプリケーションのサンプル・コンソール出力

    図3-42の説明が続きます
    「図3-42 HelloWorldアプリケーションのサンプル・コンソール出力」の説明

  3. 「コンソール出力」ウィンドウ内のテキストをクリアするには、「テキストのクリア」ボタンをクリックします。

  4. コンソール・メッセージの出力を一時停止するには、「休止」ボタンをクリックします。

  5. コンソール・メッセージの出力を再開するには、「再開」ボタンをクリックします。