この項には、次のトピックに関する情報が含まれます。
Oracle CEP VisualizerはWeb 2.0アプリケーションで、Oracle Complex Event Processing Server (または省略してOracle CEP)からデータを消費し、それを実用的かつ直感的な方式でシステム管理やオペレータに表示し、特定のタスクについては、構成を変更するためにOracle CEPへ戻されるデータを受け入れます。
特に、ツールを使用して以下のタスクを実行できます。
Oracle CEPドメインの構造の表示
セキュリティの管理
Oracle CEPサーバー・インスタンスの構成
アプリケーションのインストール、アンインストール、停止、再開および更新
Oracle CQLおよびEPLルールの表示、更新、作成、および削除
アプリケーションに関連付けられたEPNの表示
アプリケーション・パラメータの調整とアプリケーション・ステータスのモニター
EPNの中を流れるイベントの記録および再生
診断プロファイルの作成によるアプリケーション・ステージの待機時間およびスループットの監視
問合せ計画を使用したCQLプロセッサに対する診断の監視および実行
HTTPパブリッシュ/サブスクライブ・チャネルおよびデータ・ソースなどのサーバー・ワイド・リソースの管理および作成
サーバーおよびアプリケーション・ロギングの動的オン/オフ
Oracle Coherenceクラスタおよびサーバー・インスタンスの管理
この項では次を説明します。
図1-1で示されるように、Oracle CEP Visualizerには次のメイン・ペインがあります。
図1-1は、NonClusteredServer
という単一サーバー・インスタンスを含むドメインを示します。サーバーには、com.bea.wlevs.dataservices
、cql
、fx
、およびsignalgeneration
という4つのデプロイされたアプリケーションが含まれます。ここで、signalgeneration
は、現在開かれているアプリケーションです。右ペインには、processor1
ステージのルールの構成が含まれます。特に、processor1
は、vTrend
、trend
、percent
、およびS
などのルールを使用して構成されています。com.bea.wlevs.dataservices
というアプリケーションは、Oracle CEP Visualizer自体に関連付けられ、常にOracle CEPサーバー・インスタンス内でデプロイされます。詳細は、1.1.2.1.1項「com.bea.wlevs.dataservicesアプリケーション」を参照してください。
「セキュリティ」ボタンをクリックすると、セキュリティ・ページに移動します。このページでは、ユーザーおよびユーザー・グループを追加または構成し、ユーザーをアプリケーション・ロールおよびタスク・ロールにマップできます。詳細は、第4章「セキュリティ・タスク」を参照してください。
「ダッシュボード」ボタンをクリックすると、パフォーマンス管理画面が起動します。この画面は、実行中のアプリケーションおよびそのステージのスループットと待機時間の監視に使用します。詳細は、1.1.1.4項「Oracle CEP Visualizerダッシュボードの概要」を参照してください。
ViewStreamボタンをクリックすると、構成されたHTTPパブリッシュ/サブスクライブ・チャネル経由でストリーミングされるメッセージを監視できる画面が起動します。詳細は、1.1.1.5項「Viewstreamパネルの概要」を参照してください。
「全画面」ボタンをクリックすると、コンピュータ画面全体にOracle CEP Visualizerツールが表示されます。Escキーを押すと、標準画面に戻ります。
「プリファレンス」ボタンをクリックすると、言語や開いているペインの最大数などのユーザー・プリファレンスおよび、開いているペインの最大数を1に制限したり、全画面モードを無効にしたりするアクセシビリティ設定を設定できるページへ移動します。
「ヘルプ」ボタンをクリックすると、Oracle CEPサーバーによってホストされるタスク指向のオンライン・ヘルプが表示されます。
このペインは、ドメインのドメイン・ツリーを表示します。これには、Oracle CEPサーバー・インスタンス、各サーバー・インスタンス内のデプロイされたアプリケーションやサービス、およびドメイン・レベルのセキュリティ構成などドメインに含まれるすべてのオブジェクトが含まれます。
ドメイン名は、Oracle CEPサーバーのconfig.xml
ファイルのドメイン要素によって決定されます。たとえば、config.xml
ファイルが次のような場合、ドメイン・ツリーはmydomain
という名前になります。
<domain> <name>mydomain</name> </domain>
左ペインの下半分にあるオープン・アイテムボックスには、現在開いているアイテムが一覧表示されるので、簡単に操作から離れたウィンドウに戻ったり、ウィンドウを閉じたりできます。リフレッシュが必要な開いているパネルは、オープン・アイテムリストで赤い「x」でマークされます。詳細は、1.1.1.7項「リフレッシュが必要なOracle CEP Visualizerパネル」を参照してください。
このペインには複数のドキュメント・コンテナが含まれます。複数のドキュメントを開くと、それらは他のドキュメントの上に重なって表示されます。
このペインには、左ペインでクリックしたオブジェクトに関する情報が表示されます。情報の形式はオブジェクトに依存します。たとえば、左ペインのドメイン・ツリーでデプロイされたアプリケーションをクリックすると、右ペインにはアプリケーションに関する一般情報(「全般」タブ)およびアプリケーションのイベント処理ネットワークの各種ビジュアル表示(「イベント処理ネットワーク」タブ)が表示されます。「Stream」や「プロセッサ」などのネットワークの特定のステージをクリックすると、右ペインにはそれに関する一般情報およびプロセッサのルールなど、ステージ固有の情報が表示されます。詳細は、1.1.1.6項「イベント処理ネットワークの概要」を参照してください。
リフレッシュが必要な開いているパネルは、パネルのタイトルで赤い「x」でマークされます。詳細は、1.1.1.7項「リフレッシュが必要なOracle CEP Visualizerパネル」を参照してください。
表1-1は、右ペインの右上隅にあるボタンについて説明しています。これらのボタンは、パネルの管理に使用できます。ただし、「開いているパネルの最大数」プリファレンスを1に設定した場合、これらのボタンは表示されません(1.3項「ユーザー・プリファレンスの管理」を参照してください)。
図1-2は、Oracle CEP Visualizerダッシュボードを示します。これはパフォーマンス管理画面で、実行中のアプリケーションおよびそのステージのスループットと待機時間、または2つのステージ間のパスを監視するために使用できます。最上位ペインで「ダッシュボード」ボタンをクリックすると、ダッシュボードに移動します。
ダッシュボードには次の2つのメイン・セクションが含まれます。
「管理イベント」: ダッシュボードの上部にあるセクションで、受信監視イベントに関する情報および警告メッセージを表示します。「警告」バーをクリックすると、警告メッセージのリストが表示されます。「情報」バーをクリックすると、情報メッセージのリストが表示されます。Oracle CEP Visualizerの監視機能は、これらのアラートが「管理イベント」表に表示されるタイミングを指定するデフォルトEPLルールを定義します。EPLルールを変更して、この動作をカスタマイズできます。2.5.4項「EPLを使用したデータサービスのアプリケーション・イベント・フィルタ・ルールの変更」を参照してください。
パフォーマンスの監視: 待機時間およびスループットのグラフで、1つのイベントが指定されたステージまたはEPNのパスを通過するのにかかる時間、または通過するイベント数をそれぞれ表示します。ステージやパスは、診断プロファイルで定義されます。下部の表には、使用可能な診断プロファイルが一覧表示されます。特定のプロファイルをクリックすると、対応する待機時間およびスループット情報がグラフに表示されます。詳細は、2.2.6項「EPNにおけるステージまたはパスのスループットおよび待機時間の監視」を参照してください。
この監視機能の使用方法に関する詳細は、2.2.6項「EPNにおけるステージまたはパスのスループットおよび待機時間の監視」を参照してください。
Viewstreamパネルの主な目的は、ユーザーが所定のHTTPパブリッシュ/サブスクライブ・チャネルへパブリッシュされているイベントを追加作業なしに監視できるようにすることです。これは、アプリケーションのデバッグやEPNに流れ込むイベントの単なる監視に役立ちます。
Oracle CEP Visualizerの最上位パネルにあるViewstreamボタンをクリツクすると、図1-3で示すように「ストリーム・ビジュアライザ」パネルが表示されます。
「パブリッシュ/サブスクライブ・サーバーURL」テキスト・ボックスには、Oracle CEPに含まれるHTTPパブリッシュ/サブスクライブ・サーバーURLが表示されます。「クライアントの初期化」ボタンをクリックすると、プロセスが開始されます。このパネルで説明されたオプションを使用して、チャネルへのメッセージのサブスクライブまたはパブリッシュのいずれかを実行できます。
ユーザー/内部チャネルをサブスクライブし、チャネル上にイベントを表示したり、ユーザー/内部チャネルへパブリッシュできます。
詳細は、次を参照してください:
「イベント処理ネットワーク(EPN)」パネルの主な目的は、ユーザーがOracle CEPアプリケーション内のステージおよび生成/消費する各種イベント・タイプの全体を表示できるようにすることです。
左ペインでは、「アプリケーション」ノードに移動し、ノードを展開します。アプリケーションを選択し、右ペインでは、「イベント処理ネットワーク」タブをクリックすると、図1-4で示すようにEPNを表示できます。
イベント処理ネットワークの任意のステージを右クリックして、表1-2で説明されているイベント処理ネットワーク・コンテキスト・メニューからオプションを選択できます。
表1-2 イベント処理ネットワーク・コンテキスト・メニュー
オプション | 説明 |
---|---|
|
選択したステージの「全般」タブを開きます。 2.2.2項「ステージの構成の表示および変更」を参照してください。 |
|
選択したステージの「記録」タブを開きます。 2.2.3.1項「イベントの記録方法」を参照してください。 |
|
選択したステージの「再生」タブを開きます。 2.2.3.2項「イベントの再生方法」を参照してください。 |
|
選択したステージのイベントのトレースタブを開きます。 2.2.4.1項「動的チャネルにおけるイベントのトレース方法」を参照してください。 |
|
選択したステージの「イベントのインジェクト」タブを開きます。 参照: |
アプリケーションのアンインストールや再デプロイなどの一部の操作では、開いているパネルをリフレッシュする必要があります。
CEPVISがアプリケーションの再デプロイ通知を受信すると、開いているすべての影響を受けるパネルに伝達し、パネルのタイトルを赤い「x」でマークしてこのパネルが廃止されていることを示します。そのようなパネルをリフレッシュするには、パネルを閉じて、もう一度開きます。
たとえば、図1-5は、再デプロイされたアプリケーションの「イベント処理ネットワーク」タブを示します。
この項では、Oracle CEP Visualizerを使用して実行できる主な管理タスクを説明します。これには次の内容が含まれます。
Oracle CEP Visualizerを使用すると、ユーザーが開発およびデプロイするアプリケーションおよびcom.bea.wlevs.dataservices
アプリケーションなどのOracle CEPサーバーがデプロイするアプリケーションを監視して構成できます。イベント処理ネットワーク(EPN)、アプリケーション・ライフサイクル、およびOracle CQL/EPLルールを監視して構成できます。
詳細は、次を参照してください:
com.bea.wlevs.dataservices
アプリケーションは、省略するとデータサービスと呼ばれ、Oracle CEP Visualizerの内部にあり、Oracle CEPサーバー・インスタンスを起動するたびに自動的にデプロイされます。データサービス・アプリケーションはアンインストールできません。
このアプリケーションの目的は、診断監視メトリックのフィルタを提供することです。このアプリケーションは、それ自体がOracle CEPアプリケーションで、アダプタ、ストリーム、およびプロセッサで構成されます。プロセッサには、メトリックのフィルタに使用される次のデフォルトEPLルールが含まれます。このルールは、「診断」ダッシュボードにどのイベントを表示するかを決定します。ルールは次のとおりです。
SELECT * FROM DSMonitorEvent RETAIN 1 EVENT WHERE metric > 10000
このルールは、イベントのフィルタリングをカスタマイズする場合に変更できます。詳細は、2.5.4項「EPLを使用したデータサービスのアプリケーション・イベント・フィルタ・ルールの変更」を参照してください。
Oracle CEP Visualizerを使用すると、Oracle CEPサーバー・インスタンスを管理でき、これらのインスタンスが提供するJMX、データ・ソース、Jetty Webサーバー、ワーク・マネージャ、永続的なイベント・ストア、イベント・タイプ・リポジトリ、HTTPパブリッシュ/サブスクライブ・サーバーおよびログなどのサービスも管理できます。
詳細は、第3章「サーバーおよびドメインのタスク」を参照してください。
Oracle CEP Visualizerを使用すると、ユーザー、グループ、ロール、SSL、HTTPパブリッシュ/サブスクライブ・サーバー・アクセスなどのOracle CEPサーバーおよびアプリケーションのセキュリティを管理できます。
詳細は、第4章「セキュリティ・タスク」を参照してください。
Oracle CEPインスタンスおよびそのデプロイ済アプリケーションの構成の大半は更新できますが、更新できない一部のフィールドがあります。次のルールは、更新できるフィールドを決定します。
EPNアセンブリ・ファイルの情報は静的であるため読取り専用です。この種の情報の例としては、EPNのステージやそれらの接続のしくみなどがあります。
コンポーネントの構成ファイルの情報は変更可能ですが、一般に追加や削除は行いません。以下の項目は、2つの例外を示します。この種の情報の例としては、最大サイズやストリームのスレッドなどがあります。
Oracle CEP Visualizerウィンドウでフィールドが許可されるとき、「編集」、「保存」、「取消」という3つのボタンが表示されます。「編集」ボタンをクリックすると、フィールドを変更できます。「保存」をクリックすると、サーバーへの変更を確定し、「取消」をクリックするとキャンセルします。
プロセッサに関連付けられたOracle CQL/EPLルールおよびHTTPパブリッシュ/サブスクライブ・サーバーに関連付けられたチャネルは変更できませんが、ルールまたはチャネルの既存リストに追加したり削除したりできます。
これらの2つのシナリオでは、ルールまたはチャネルの追加および削除に使用するボタンが表示されます。ただし、「変更」ボタンは表示されません。
Oracle CEPサーバーの構成ファイル(config.xml
)の大半は読取り専用ですが、一部の情報は変更できます。この種の情報の例には、ワーク・マネージャ、ロギング・サービス、およびHTTPパブリッシュ/サブスクライブ・サーバーのユーザー定義チャネルの構成が含まれます。
注意: HTTPパブリッシュ/サブスクライブ・サーバーの内部チャネルは変更も削除もしないでください。これらの内部チャネルを変更または削除した場合、Oracle CEP Visualizerは正しく動作しません。 |
サーバー構成は、「編集」、「保存」、および「取消」の3つのボタンも更新します。
注意: 前述のルールは、対象の更新タスクを実行するために必要な認証資格証明を使用してOracle CEP Visualizerにログインしたと想定しています。 |
詳細は、『Oracle CEP管理者ガイド』を参照してください。
Oracle CEP Visualizerは、様々なOracle CEPユーザーに重要なサービスを提供します。これには次の内容が含まれます。
Oracle CEP Visualizerを使用してOracle CEPインスタンスに接続する管理者は、アクセス権を取得するためにロール・ベースの認可を使用します。Oracle CEP Visualizerを使用するとき、自身を正常に承認するユーザーは、グループ・メンバーショップに基づいたロールが割り当てられ、後続の管理機能へのアクセスはユーザーが持つロールによって制限されます。匿名ユーザー(認証されていないユーザー)は、Oracle CEP Visualizerへのアクセス権を持ちません。
管理者が「構成ウィザード」を使用して新規ドメインを作成するとき、wlevsAdministrators
グループの一部となる管理者ユーザーを入力します。デフォルトでは、この情報はファイル・ベースのプロバイダ・ファイルストアに保存されます。パスワードはSHA-256アルゴリズムを使用してハッシュされます。ドメインが作成されると、管理者はOracle CEP Visualizerを使用して新規グループを作成し、ロールをグループに割り当てた後、新規ユーザーを作成してユーザーをグループに割り当てます。
詳細は、4.1.1項「ユーザー、グループ、およびロール」を参照してください。
注意: Oracle CEP Visualizerのセキュリティ機能は、Oracle CEPサーバーのセキュリティを有効化している場合のみ機能します。Oracle CEPサーバーのセキュリティを無効化する場合は、次のように機能します。
詳細は、『Oracle CEP管理者ガイド』のセキュリティの有効化および無効化に関する項を参照してください。 |
開発者は、Oracle CEP Visualizerを使用し、サーバー・リソース(データ・ソースなど)を表示したり、イベント・レコードやイベント再生を実行したり、待機時間およびスループット統計を有効にすることによって、パフォーマンス問題のトラブルシューティングを実行したりできます。
ビジネス・ユーザーは、Oracle CEP Visualizerの「問合せウィザード」を使用し、任意のプロセッサ内で問合せを作成したり変更したりできます。これによって、ルールの専門家は、Oracle CQL問合せおよび表示を最小限の開発支援で管理できるようになります。
Oracle CEP Visualizerを起動する前に、1.2.1項「前提条件」で説明されているように、システムが最小限の前提条件を満たしていることを確認します。
Oracle CEP Visualizerの起動方法を選択します。
Oracle CEP Visualizerの起動後、Oracle CEPインスタンスおよびサーバー・インスタンスにデプロイ済アプリケーションを管理、構成、および監視するために、Oracle CEP Visualizerの使用を開始する準備ができます。通常のタスクに関する詳細は、次を参照してください。
Oracle CEP Visualizerは、それ自体がOracle CEPアプリケーションで、サーバーを起動するたびに自動的にデプロイされます。Oracle CEP Visualizerを使用するブラウザに起動します。
最適なパフォーマンスのために、Adobe Flash Playerのバージョン10,0,22,87をインストールします。コンピュータ上にインストールされているFlash Playerの現在のバージョンをテストする手順は、Adobe Flash Player Webサイト(http://kb.adobe.com/selfservice/viewContent.do?externalId=tn_15507
)のバージョン・テストにアクセスします。詳細は、http://www.adobe.com/products/flashplayer/
を参照してください。
Internet Explorer 7以上を使用することをお薦めします。
一部のOracle CEP Visualizerタスクでは、管理者ロールに構成されたOracle CEPサーバー・アカウントを使用し、Oracle CEP Visualizerにログインする必要があります。詳細は、4.1.1項「ユーザー、グループ、およびロール」を参照してください。
1.2.1項「前提条件」で説明されているように最小限の前提条件を満たすブラウザを使用して、Oracle CEP Visualizerを起動できます。
ブラウザを使用してOracle CEP Visualizerを起動するには:
ブラウザで以下のURLを起動します。
http://host:port/wlevs
ここで、hostはOracle CEPが稼働しているコンピュータの名前を示し、portはサーバーに構成されたJetty NetIOポート(デフォルト値は9002
)を示します。
ポート番号は、ORACLE_CEP_HOME
/user_projects/domains/
DOMAIN_DIR
/
servername
/config
ディレクトリのconfig.xml
ファイルで構成されます。ここで、ORACLE_CEP_HOME
はOracle CEPインストール・ディレクトリ(d:/oracle_cep
など)を示し、DOMAIN_DIR
はドメイン・ディレクトリ(my_domain
など)を示し、servername
はサーバー・インスタンス・ディレクトリ(server1
など)を示します。ポート番号は、次の例(関連パートのみ表示)で示されるように、Jettyサーバーに構成されたnetio
オブジェクトのport
子要素の値です。
<netio> <name>NetIO</name> <port>9002</port> </netio> ... <jetty> <name>JettyServer</name> <network-io-name>NetIO</network-io-name> ... </jetty>
たとえば、ブラウザがOracle CEPと同じコンピュータで実行中であり、デフォルトのポートを使用する場合は、以下のURLを起動します。
http://localhost:9002/wlevs
HTTPSを使用してOracle CEP Visualizerへ接続する場合、SSLポート番号を指定します。これは、secure-network-io-name
というJetty要素によって参照されるnetio
要素に割り当てられたポートです。デフォルト値は9003
です。
たとえば、以下の構成があるとします(関連する部分のみを示します)。
<netio> <name>sslNetIo</name> ... <port>9003</port> </netio> <jetty> ... <secure-network-io-name>sslNetIo</secure-network-io-name> </jetty>
以下のURLを使用します。
https://localhost:9003/wlevs
図1-6で示されるように、「ログオン」画面が表示されます。
[Logon]画面で、ドメインの作成時に構成した管理者ユーザーの名前とパスワードを入力します。
注意: Oracle CEP Visualizerのセキュリティ機能は、Oracle CEPサーバーのセキュリティを有効化している場合のみ機能します。Oracle CEPサーバーのセキュリティを無効化する場合は、次のように機能します。
詳細は、『Oracle CEP管理者ガイド』のセキュリティの有効化および無効化に関する項を参照してください。 |
「ログオン」をクリックします。
オラクル社は、Oracle CEPアプリケーションを開発するプログラマを対象とした専用のIDEを提供します。Oracle CEP IDE for Eclipseは、Oracle CEPのアプリケーションを開発、デプロイ、およびデバッグするのに役立つように設計されたEclipse IDEのプラグイン・セットです。Oracle CEP Visualizerを使用するとOracle CEPアプリケーション開発のシームレスな部分となるように、Oracle CEP IDE for Eclipse内からOracle CEP Visualizerを起動できます。
詳細は、Eclipse用Oracle CEP開発者ガイドのOracle CEP IDE for EclipseからOracle CEP Visualizerを起動する方法に関する項を参照してください。
Oracle CEP Visualizerを使用して、マルチサーバー・ドメインを管理できます。1.2.2項「ブラウザを使用してOracle CEP Visualizerを起動する方法」で説明されているように、Oracle CEP Visualizerは、特定の1つのOracle CEPサーバーへそのホストおよびポートに基づいて接続することによって機能します。
マルチサーバー・ドメインの場合、ドメイン内の1つのOracle CEPサーバーへ接続し、そのサーバーから他のサーバーへアクセスします。マルチサーバー・ドメイン内のすべてのサーバーは、Oracle CEP Visualizerをホストするための候補であり、これらのサーバーからドメイン内のすべての他のサーバーを管理します。ただし、パフォーマンス・ファクタを考慮すると、Oracle CEP Visualizerをホストするために1つのサーバーを選択し、マルチサーバー・ドメイン内のサーバーを除くすべてのサーバーからのOracle CEP Visualizerアクセスを無効化します。
単一点障害を防ぐため、Oracle CEP Visualizerをドメイン内のn
台のマシンの小さいサブセットで有効にすることを考慮します。
Oracle CEP Visualizerをマルチサーバー・ドメインで使用するとき、左ペインのナビゲーション・ツリーは、ドメイン内の変更を反映するように自動的にリフレッシュされます。たとえば、新しいサーバーがドメインに参加するとき、そのサーバーはナビゲーション・ツリーに自動的に表示されます。逆に、サーバーがドメインから離脱する場合、そのサーバーは自動的にナビゲーション・ツリーに表示されなくなります。
注意: Oracle CEPサーバーが異なるマシンに分散化されるとき、Oracle CEP Visualizerを使用して複数のOracle CEPサーバーを管理するには、server-host-name 属性が必須です。各Oracle CEPサーバーのconfig.xml でcluster 要素の子要素server-host-name を構成する必要があります。
マルチサーバー・ドメイン内のすべてのOracle CEPサーバーが同一のホスト上にある場合、この要素はオプションとなります。 詳細は、『Oracle CEP管理者ガイド』のOracle CEPマルチサーバー・ドメインの管理に関する項を参照してください。 |
マルチサーバー・ドメイン内のすべてのサーバーで、サーバーとアプリケーションの両方の構成管理、および操作管理(診断やイベント・レコード/再生など)を実行できます。
マルチサーバー・ドメインでOracle CEP Visualizerを起動するには:
マルチサーバー・ドメインを作成します。
たとえば、3つのサーバー(defaultserver
、server1
、およびserver2
)を含むマルチサーバー・ドメインがあると仮定します。各サーバー・ディレクトリは、ドメイン・ディレクトリの子ディレクトリで、/oracle_cep/user_projects/domains/myDomain
となります。
詳細は、『Oracle CEP管理者ガイド』のOracle CEPマルチサーバー・ドメインの管理に関する項を参照してください。
マルチサーバー・ドメイン内のサーバー間の通信を保護するためにSSLを構成します。
詳細は、『Oracle CEP管理者ガイド』のマルチサーバー・ドメインにおけるサーバー間の送信メッセージの保護に関する項を参照してください。
Oracle CEP Visualizerアクセスをホストするために、マルチサーバー・ドメイン内で1つのOracle CEPサーバーを選択します。
この例では、defaultserver
がOracle CEP Visualizerアクセスをホストします。
Oracle CEP Visualizerへのアクセスを提供しないマルチサーバー・ドメイン内の他のサーバーを起動するとき、-disablevisualizer
フラグを指定します。
defaultserver
にOracle CEP Visualizerをホストする場合は、他の2つのサーバーからのOracle CEP Visualizerへのアクセスを無効化する必要があります。この場合、各サーバーを次の手順で起動します。
prompt> cd /oracle_cep/user_projects/domains/myDomain/defaultserver prompt> startwlevs prompt> cd ../server1 prompt> startwlevs -disablevisualizer prompt> cd ../server2 prompt> startwlevs -disablevisualizer
Oracle CEP Visualizerとdefaultserver間の通信を保護するためにSSLを構成します。
詳細は、『Oracle CEP管理者ガイド』のOracle CEP Visualizerのマルチサーバー・ドメインでSSLを構成する方法に関する項を参照してください。
Oracle CEP Visualizerを起動します。
詳細は、次を参照してください:
Oracle CEP Visualizerは、ユーザー・プリファレンスを使用してその動作をカスタマイズできるようにします。
Oracle CEP Visualizerを使用して、ユーザー・プリファレンスを管理できます。
ユーザー・プリファレンスを管理するには:
任意のOracle CEP Visualizer画面右上角にある「プリファレンス」ボタンをクリックします。図1-7で示すように、「プリファレンス」画面が右パネルに表示されます。
表1-3で示すように、プリファレンスを更新します。
表1-3 Oracle CEP Visualizerプリファレンス属性
属性 | 説明 |
---|---|
|
Oracle CEP Visualizerが使用する言語を選択します。 デフォルト: 英語 詳細は、1.5項「各国語サポート」を参照してください。 |
|
クライアント(browser)がタイムアウトになり、自動的にログ・アウトするまでの時間を分単位で設定します。 デフォルト値は20分で、最大値は30分です。 |
|
左下角にあるオープン・アイテムフレームに表示される開いているアイテムの最大数を設定します。 デフォルト値は5で、最大値は10です。 注意: アクセシビリティが必要なユーザーには、キーボード・ナビゲーション操作を簡単にするために開いているパネルの最大数を1に設定します。詳細は、1.4項「アクセシビリティ」を参照してください。 |
|
Oracle CEP Visualizerを起動するたびに、左パネルのドメイン・ツリーを完全に展開するかどうかを指定します。 |
|
Oracle CEP Visualizerで全画面表示機能を有効化するかどうかを指定します。 注意: アクセシビリティが必要なユーザーには、このアイテムの選択を解除します。詳細は、1.4項「アクセシビリティ」を参照してください。 |
「保存」をクリックします。
プリファレンスが正常に変更されると、確認メッセージが表示されます。
Oracle CEP Visualizerは、Adobe Flexを使用するWebアプリケーションです。この項では、JAWSなどのようなスクリーン・リーダーをしようするときにOracle CEP Visualizerのアクセシビリティを向上する方法を説明します。
詳細は、次を参照してください:
Oracle CEP Visualizerのアクセシビリティを向上するには:
Oracle CEP Visualizerプリファレンス・パネルを開きます。
1.3項「ユーザー・プリファレンスの管理」を参照してください。
「開いているパネルの最大数」オプションを1に設定します。
「全画面の有効化」オプションの選択を解除します。
「保存」をクリックします。
Oracle CEP Visualizerは、Javaローカライゼーションに準拠し、すべての構成ファイルおよびOracle CEP Visualizerテキスト入力フィールドにおいてダブルバイト文字をサポートしています。
この項では、ダブルバイト・ロケールでOracle CEP Visualizerを使用するときの注意事項を説明します。これには次の内容が含まれます。
注意: デフォルトでは、Oracle CEP Visualizerは、Oracle CEP Visualizerユーザー・インタフェースに表示されるすべてのテキストを提供する英語リソース・バンドルが同梱されています。 |
Oracle CEPサーバーは、すべての構成XMLファイルをUTF-8エンコーディング方式でエンコードします。このエンコーディングは、すべてのOracle CEP構成XMLファイルのヘッダーで指定されます。例1-1は、config.xml
ファイルで指定されるエンコーディングを示します。
例1-1 Oracle CEPサーバーのconfig.xmlにおけるUTF-8エンコーディング属性
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> <n1:config xsi:schemaLocation="http://www.bea.com/ns/wlevs/config/server wlevs_server_config.xsd" xmlns:n1="http://www.bea.com/ns/wlevs/config/server" xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"> <domain> <name>WLEventServerDomain</name> </domain> <netio> <name>NetIO</name> <port>9002</port> </netio> ... </config>
手動でOracle CEP構成XMLファイルを編集するとき、必ずファイルをUTF-8エンコーディング方式で保存します。一部のエディタは、構成XMLファイルをencoding
属性に基づいて自動的に正しいエンコーディング方式で保存します。ただし、エディタの中には、正しいエンコーディング方式で自動的に構成XMLファイルを保存しないものもあります。この場合、Oracle CEP構成XMLファイルを保存するとき、UTF-8エンコーディング方式を選択していることを確認する必要があります。
任意のOracle CEP Visualizerテキスト入力フィールドには、ダブルバイト文字を入力できます。Oracle CEP VisualizerおよびOracle CEPサーバーは、常に正しいUTF-8エンコーディング方式で構成XMLファイルに書き込みます。