ヘッダーをスキップ

Oracle Daily Business Intelligenceインプリメンテーション・ガイド
リリース11i
B25740-01
目次へ
目次
前のページへ
戻る
次のページへ
次へ

Daily Business Intelligenceの拡張

ダッシュボードの構成

テキストで説明されている画像

ページの外観またはコンテンツを変更する必要があるが、新規ページを作成しない場合には、ダッシュボードを構成します。事前シードされたダッシュボードを多少変更すればビジネス要件にあわせることができる場合は、ダッシュボードを構成することをお薦めします。事前シードされたダッシュボードの詳細は、『Oracle Daily Business Intelligenceユーザーズ・ガイド』を参照してください。

ダッシュボードの構成では、リージョンを非表示にしたり、再配置することが可能です。また、リージョンおよびKPIを追加することもできます。

ダッシュボードの変更はサイト・レベルで行われるため、ダッシュボードにアクセス可能なすべてのユーザーが影響を受けます。そのため、次の推奨事項があります。

ダッシュボードを構成する手順は、次のとおりです。

  1. Oracle Applicationsにログインし、Daily Business Intelligence管理者職責を選択します。

  2. 「グローバル」->「設定」->「ダッシュボード」の順にナビゲートします。

  3. 「機能領域」を選択してダッシュボードを検索し、「構成」をクリックします。

  4. 次の処理を実行してページを構成します。

  5. 「適用」をクリックして作業内容を保存します。

  6. KPIまたはリージョンをダッシュボードに追加した場合は、ページに対する初期および増分要求セットを再作成します。その後、初期要求セットを実行して、変更したページを表示します。

  7. KPIまたはリージョンをダッシュボードに追加しなかった場合は、ブラウザ・ウィンドウをリフレッシュして、変更したページを表示します。

ダッシュボード、レポート、ディメンションおよびKPIの作成の概要

カスタムのダッシュボード、レポート、ディメンションおよびメジャー(まとめて「カスタム・コンテンツ」と呼びます)を作成するのは、特定のビジネス要件を満たす事前シードされたコンテンツが存在しない場合です。また、事前シードされたダッシュボードを大幅に変更する必要があり、ページの構成でこれらの変更を実行できない場合にもカスタムのダッシュボードを作成できます。事前シードされたコンテンツの詳細は、『Oracle Daily Business Intelligenceユーザーズ・ガイド』を参照してください。

カスタム・コンテンツを作成するには、「Daily Business Intelligenceデザイナ」職責を使用します。

カスタム・コンテンツは次の順序で作成することをお薦めします。

次の図は、カスタム・コンテンツの作成プロセスを示しています。このプロセスについては後続の各項で詳しく説明します。

テキストで説明されている画像

カスタムのダッシュボードおよびレポートを作成するときに、事前シードされたリージョンとカスタム・リージョンを組み合せて追加できます。次の表に、ダッシュボードまたはレポートにカスタム・コンテンツを追加できる場合、事前シードされたコンテンツを追加できる場合を示します。

コンテンツ・タイプ パラメータ・リージョン メジャーまたはKPI KPIリージョン グラフ・リージョン 表リージョン リンク・リージョン
レポート データ・ソース・マッピングに基づく データ・ソース・マッピングに基づく 適用なし レポート・レイアウトで定義 データ・ソース・マッピングに基づく カスタムまたは事前シード
ダッシュボード 事前シードのみ カスタムまたは事前シード カスタムまたは事前シード 事前シードのみ 事前シードのみ カスタムまたは事前シード

前提条件

カスタム・コンテンツを作成する前に、次のことを実行します。

ディメンションの作成

テキストで説明されている画像

ディメンションおよびディメンション・オブジェクトは、各レポートのパラメータを制御する技術的なオブジェクトです。ディメンション・オブジェクトは、特定の営業グループまたは事業所など、レポートのデータを集計およびフィルタ処理する際に使用できる値です。ディメンションは、関連ディメンション・オブジェクトを論理的にグループ化したものです。たとえば、郡市区、都道府県および国ディメンション・オブジェクトはすべて、地理ディメンションに属します。

カスタムのディメンションおよびディメンション・オブジェクトを作成する際には、次の推奨事項があります。

ディメンション・オブジェクトの作成

事前シードされたパラメータでカスタム・レポートのニーズが満たされない場合は、カスタム・ディメンション・オブジェクトを作成します。カスタム・ディメンション・オブジェクトは、事前シードされたレポートには追加できません。事前シードされたディメンション・オブジェクトの詳細は、『Oracle Daily Business Intelligenceユーザーズ・ガイド』のパラメータに関する説明を参照してください。

ディメンション・オブジェクトを作成する手順は、次のとおりです。

主要属性の定義

表示名、内部名およびアプリケーションを定義します。内部名は一意であることが必要です。また、カスタム・アプリケーションを選択することをお薦めします。

可能な場合は、ディメンション・オブジェクトを事前シードされたディメンションに割り当ててください。事前シードされた適切なディメンションがない場合は、ディメンションを作成し、そのディメンションにディメンション・オブジェクトを割り当てることができます。

注意: ディメンション・オブジェクトをカスタム・レポートで使用できるようにするには、ディメンションに割り当てる必要があります。

表示属性の定義

テキストで説明されている画像

ディメンション・オブジェクトに対する次の表示属性を定義します。

データ・ソースの定義

テキストで説明されている画像

各ディメンション・オブジェクトをデータ・ソースにマップします。事前シードされたビューまたはカスタム・ビューからビュー列を選択できますが、ビューにはIDおよび値列が含まれている必要があります。

各ディメンション・オブジェクト・データ・ソースに対して、次の項目を定義します。

ディメンションの作成

事前シードされたディメンションがレポートのニーズにあわない場合は、カスタム・ディメンションを作成します。事前シードされた一般的なディメンションの詳細は、このマニュアルを参照してください。

名称、内部名およびアプリケーションを定義します。カスタム・アプリケーションを選択することをお薦めします。

提案: ディメンションの一意の内部名をメモしておいてください。この内部名は、ディメンション・オブジェクトをカスタム・レポートに追加するときに必要となります。

ディメンション・オブジェクトをディメンションに割り当てます。レポートでディメンションを使用するには、少なくとも1つのディメンション・オブジェクトをディメンションに追加する必要があります。

ディメンション・オブジェクト関連の定義

テキストで説明されている画像

カスタム・ディメンション・オブジェクトとその他のディメンション・オブジェクトの間に親子関係を定義して、階層を作成します。

各カスタム・ディメンション・オブジェクトに、複数の親および複数の子を設定できます。

次は営業階層の例です。

ディメンション・オブジェクト間に階層を作成する手順は、次のとおりです。

  1. カスタム・ディメンション・オブジェクトを問い合せます。

  2. 親オブジェクトおよび子オブジェクトとして階層に組み込むディメンション・オブジェクトを選択します。事前シードされたディメンション・オブジェクトまたはカスタム・ディメンション・オブジェクトを選択できます。

  3. 各ディメンション・オブジェクトに対して、データ型、データ・ソースおよび親列を定義します。

トラブルシューティング

カスタム・ディメンション・オブジェクトをレポートに追加できない場合

ディメンション・オブジェクトをレポートまたは概要ページに追加するには、ディメンションに割り当てる必要があります。

レポートの作成

事前シードされたレポートがビジネス要件にあわない場合、または事前シードされたレポートを複製して変更する場合は、カスタム・レポートを作成します。事前シードされたレポートの詳細は、『Oracle Daily Business Intelligenceユーザーズ・ガイド』を参照してください。

レポートを作成する手順は、次のとおりです。

主要属性の定義

レポートのタイトル、内部名、アプリケーションおよび摘要を定義します。カスタム・アプリケーションを選択することをお薦めします。

提案: レポートの内部名をメモしておいてください。この内部名は、レポートをカスタム概要ページに追加する場合に必要となります。

レポートのデータ・ソースとして使用するビューを選択します。事前シードされたビューを選択するか、またはカスタム・ビューを作成できます。

「オブジェクト依存関係の表示」機能を使用すると、「売上原価」レポートなどの事前シードされたレポートと、事前シードされたビューとの関係を表示できます。

データ・ソース・マッピングの定義

テキストで説明されている画像

レポートに組み込む列をマップします。各列タイプを表示する順に追加します。たとえば、ディメンション・オブジェクトをパラメータ・リージョンに表示する順にマップし、メジャーおよび空白列をレポート表に表示する順にマップします。最大15列までマップできます。

注意: 列をマップした後で、順序を変更することはできません。列の順序を変更するには、列を削除し、再度マップします。

各列を次の列タイプのいずれかにマップします。

各「ディメンション・オブジェクト」列について、列をマップするディメンション・オブジェクトを選択します。そのディメンション・オブジェクトが使用可能であることがシステムによって検証されます。

提案: ディメンション・オブジェクトが使用可能でない場合は、ディメンション・オブジェクトがディメンションに割り当てられていることを確認してください。

各「メジャー」列について、列をマップするメジャーを選択するか、またはマップしない状態にします。メジャーを選択した場合は、メジャーが使用可能であることがシステムによって検証され、メジャー名が自動的に移入されます。

必要に応じて、マップした各列の表示名を変更します。

カスタム・レポートにパラメータを渡すか、またはドリルおよびピボット機能を使用する必要がある場合は、他のレポートと同じディメンション・オブジェクトとメジャーがカスタム・レポートに含まれている必要があります。システム内に類似した名称のディメンション・オブジェクトまたはメジャーが複数存在する可能性があるため(収益と営業収益など)、マップするディメンション・オブジェクトまたはメジャーを必ず覚えておいてください。

レポート・レイアウトの定義およびコンテンツの追加

レポート・レイアウトの定義では、パラメータおよび表リージョンのデフォルト・レイアウトを変更できます。また、レポートにグラフまたはリンク・リージョンを追加できます。表またはパラメータ・リージョンは、レポートに対するデータ・ソース・マッピングに基づいて自動的に移入されるため、追加することはできません。

パラメータ・リージョン

パラメータ・リージョンは、「データ・ソース・マッピング」ウィンドウでマップしたディメンション・オブジェクトに基づいて移入されます。

次のオプションのいずれかを選択して、パラメータのレイアウトを変更できます。

必要に応じて、パラメータの表示名を更新できます。このウィンドウで表示名を変更すると、「データ・ソース・マッピング」ウィンドウで指定した表示名が上書きされます。

レポートに「表示別」パラメータを組み込まない場合は、使用不可にできます。「表示別」は、レポート内のすべてのメジャーに総計メソッドが定義されている場合に使用可能にできます。

表リージョン

テキストで説明されている画像

表リージョンは、「データ・ソース・マッピング」ウィンドウでマップしたメジャーおよび空白列に基づいて移入されます。プロパティは、各メジャーに対して自動的に移入されますが、必要に応じて更新できます。次に、これらの表プロパティの一部について説明します。

グラフ・リージョン(オプション)

テキストで説明されている画像

各レポートにグラフを3つまで追加できます。グラフは単一の行に配置され、各グラフのサイズは、レポート内のグラフの数に応じて調整されます。

グラフをレポートに追加する場合、グラフのグラフ・タイプ、グラフ・タイトルおよびY軸タイトルを指定できます。二重軸グラフは使用できません。

また、グラフの系列として使用するためのメジャーも選択できます。同一レポートに同じメジャーを2回マップすることはできません。

公開

テキストで説明されている画像

レポートの完了後は、レポートを公開し、Oracle Applicationsメニューに追加する必要があります。

事前シードされたメニューにカスタム・レポートを追加しないでください。カスタム・レポートはカスタム・メニューに公開することをお薦めします。

レポートがメニューに追加されると、メニューに関連する職責があるユーザーは、そのレポートにアクセスできます。

トラブルシューティング

カスタム・レポートでパラメータを渡すことができない場合

ドリル元またはドリル先の概要ページまたはレポートで、同じパラメータを共有していることを確認してください。

「データ・ソース・マッピング」ウィンドウでディメンション・オブジェクトを使用できない場合

ディメンション・オブジェクトがディメンションに割り当てられていることを確認してください。

レポート・レイアウトの更新内容が表示されない場合

変更後に「レイアウト」ウィンドウを完全にリフレッシュしてください。

メジャー(KPI)の作成

事前シードされたメジャーがレポートのニーズにあわない場合は、メジャーを作成します。事前シードされたメジャーの詳細は、『Oracle Daily Business Intelligenceユーザーズ・ガイド』のKPIに関する説明を参照してください。

メジャーは、レポートとダッシュボードで表示方法が多少異なることに注意してください。レポートの場合、メジャーはレポート表に列として表示されます。ダッシュボードの場合は、KPIリージョンにキー・パフォーマンス・インディケータ(KPI)として、表リージョンに列として表示されます。また、ダッシュボードでは、メジャーをクリックしてレポートにドリルできます。

メジャーを作成する手順は、次のとおりです。

レポートはメジャーに対するデータ・ソースであるため、メジャーの作成前にレポートを定義する必要があります。

主要属性の定義

メジャーのタイトル、内部名およびアプリケーションを定義します。メジャー用にカスタム・アプリケーションを選択することをお薦めします。内部名が一意であることを確認してください。

追加属性の定義

テキストで説明されている画像

各ディメンションについて、次の追加属性を定義します。

原因と結果の定義

この機能は、将来使用するために予約されています。

データ・ソースの定義

テキストで説明されている画像

メジャーのデータ・ソースを選択します。任意のレポートをデータ・ソースにできます。このレポートは、メジャーのデフォルトのドリルダウン・レポートになります。メジャーが概要ページに追加された場合にのみ、このドリルダウン・レポートにアクセスできます。

レポートの作成時にメジャーを列にマップした場合、「ソース列名」フィールドは自動的に移入されます。それ以外の場合は、ソース列を選択します。使用可能な列のリストは、レポートの基礎となるビュー内の列に制限されます。

メジャーのデフォルトのドリルダウン・レポートを変更するには、「アラート内の詳細レポート」フィールドでレポートを選択します。使用可能なレポートのリストは、同じメジャーを使用するレポートに制限されます。

メジャーが概要ページのKPIリージョンに追加されたときに、ユーザーがメジャーのドリルダウン・レポートにアクセスできるようにするには、KPIリージョンの詳細レポートを使用可能にするチェック・ボックスを選択します。

「マップ」をクリックすると、このメジャーに対してマップされているディメンションを表示できます。これは情報目的でのみ提供されていますが、特定のレポートまたは概要ページと同じディメンションが、メジャーで使用されているかどうかを理解するのに役立ちます。

ダッシュボードの作成

事前シードされたダッシュボードがビジネス要件にあわない場合、またはダッシュボードを大幅に変更する必要があり、ダッシュボードの構成でこれらの変更を実行できない場合はダッシュボードを作成します。

事前シードされたページを変更する場合は、ページの複製を作成し、それを使用して作業できます。複製したページでは、タイトルとレイアウトは元のページと同じですが、一意の内部名が設定されます。

ダッシュボードを作成する手順は、次のとおりです。

次の処理も実行できます。

ダッシュボードの作成前に、カスタムのディメンション、レポートおよびメジャーを作成しておくことをお薦めします。

主要属性の定義

概要ページのタイトル、内部名およびアプリケーションを定義します。概要ページ用にカスタム・アプリケーションを選択することをお薦めします。内部名が一意であることを確認してください。

レイアウトの定義およびコンテンツの追加

テキストで説明されている画像

リージョンを追加、削除または再配置して、概要ページのレイアウトを定義できます。カスタム概要ページを作成している場合は、次に示す順にリージョンを追加することをお薦めします。

ページ・レイアウトの定義およびコンテンツの追加が完了すると、ページをプレビューできます。

注意: 概要ページは「プレビュー」モードでナビゲートしないでください。ナビゲーションをテストする場合は、ページを公開してください。

カスタムKPIリージョンの作成

テキストで説明されている画像

カスタムKPIリージョンを作成するには、次のプロパティを定義します。

また、KPIリージョン内のKPIリストも定義します。必要な数のKPIをKPIリージョンに追加できます。各KPIに対してプロトタイプ・データがデフォルト設定されますが、このデータは必要に応じて変更できます。

KPIの順序は必要に応じて再配置できます。

「実装プロパティ」ボタンをクリックして、各KPIに対するメジャーおよびドリルダウン・レポートを定義します。メジャーを選択すると、ドリルダウン・レポートは、メジャーのデフォルトのドリルダウン・レポートに基づいて自動的に移入されますが、このレポートは必要に応じて変更できます。

カスタム・リンク・リージョンの作成

リンク・リージョンのタイトル、内部名および摘要を定義します。

フォーム機能へのURLまたはリンクを追加できます。必要に応じてリンクの順序を変更できます。

公開

概要ページの完了後は、概要ページを公開し、Oracle Applicationsメニューに追加する必要があります。

事前シードされたメニューにカスタム概要ページを追加することはできません。かわりに、カスタム・メニューに公開することをお薦めします。

概要ページがメニューに追加されると、メニューに関連する職責があるユーザーは、その概要ページにアクセスできます。

概要ページのエクスポートおよびインポート

カスタム概要ページを環境にエクスポートまたは環境からインポートできます。

作業を開始する前に、エクスポート環境とインポート環境の両方が次の前提条件を満たしていることを確認します。

ページをエクスポートするには、概要ページを更新し、「エクスポート」をクリックします。概要ページのXML定義がエクスポートされます。「ダウンロード」ボタンをクリックし、XMLファイルをローカル・ドライブに保存します。XMLファイルには、すべてのリージョンへの参照など、概要ページのすべての定義が含まれています。ただし、エクスポート/インポート・プロセスが正常に完了するには、概要ページで参照されるリージョンが両方のインスタンスに存在している必要があります。

概要ページをインポートするには、「インポート」ボタンをクリックし、XMLファイルを選択します。インポート・プロセスによって、インポートの完了前に、概要ページ内のすべてのリージョンがインポート・インスタンスに存在することが検証されます。

トラブルシューティング

カスタム概要ページでパラメータを渡すことができない場合

ページとレポートで同じパラメータを共有していることを確認してください。

インポートが失敗する場合

(1) 環境に同じレベルのパッチが適用されていること、および(2) エクスポートされる概要ページにあるリージョンが、インポート環境にも存在していることを確認してください。