Oracle Daily Business Intelligenceインプリメンテーション・ガイド リリース11i B25740-01 | ![]() 目次 | ![]() 戻る | ![]() 次へ |
この章では、Daily Business Intelligence (DBI) for Financialsについて、実装担当および他の技術系ユーザーを対象にして説明します。また、DBI for Financialsを実装、保守および管理する方法についても説明します。
DBI for Financialsでは、次の2つのコンテンツ領域が表示されます。
General Ledgerの収益と費用に関するレポート
損益
費用管理
費用分析
資金管理
Payablesのレポート
買掛管理
買掛ステータス
この2つの領域には、実装に関して異なる考慮事項があり、それぞれが個別に実装されます。
DBI for Financialsは、設定が容易な一連のレポートとダッシュボードを使用して、役員、マネージャおよび社内の財務部門に最新の財務情報を提供します。DBI for Financialsを使用すると、日々の財務活動について常に状況を把握し、洞察力を深め、必要に応じてすぐに処置を実行し、財務目標と業務目標を達成できます。
次に、DBI for Financialsの2つのコンテンツ領域について説明します。
このコンテンツ領域では、次の各ダッシュボードに表示される企業の収益、売上原価、営業費用および資金情報が提供されます。
損益
マネージャ別損益
費用管理
費用分析
資金管理
各ダッシュボードには、ダッシュボード独自の一連のキー・パフォーマンス・インディケータ(KPI)、表、グラフおよび詳細レポートが含まれています。役員、マネージャおよび社内の財務部門は、これらのKPIを使用し、予算、予測または前期間実績と照合して収益と費用の基準を設定し、追跡できます。情報は、実装時に設定された、柔軟性を持つ様々な階層に従って集計されます。これらの階層を使用することで、ユーザーは財務情報をマネージャ別、ライン・オブ・ビジネス別、会社別、原価センター別、財務カテゴリ別およびユーザー定義ディメンション別に表示できます。各ダッシュボードには、基礎となるレポートへのリンクおよび「HR管理」ダッシュボードなど、他のDaily Business Intelligenceダッシュボードへのリンクが含まれています。
このコンテンツ領域では運用メジャーが提供され、これによって買掛管理マネージャは、生産性を高め、処理効率を向上させることができます。特に共有のサービス環境で役立ちます。次の各ダッシュボードが用意されています。
買掛管理
買掛ステータス
各ダッシュボードには、次の4つの主要な機能領域にわたる総合的な一連のKPIとレポートが含まれています。
請求
支払
割引
保留
これらのダッシュボードには、営業単位別と仕入先別に要約された情報が、問題の識別、分析および解決に役立つ高度なドリルダウン機能とともに表示されます。
DBI for Financialsには、次のダッシュボードが用意されています。
DBI for Financialsの各ダッシュボードの詳細は、『Oracle E-Business Intelligence Daily Business Intelligenceユーザーズ・ガイド』の「Daily Business Intelligence for Financialsの使用」を参照してください。
「損益」ダッシュボードは、日次のクローズ前損益情報を、前期間および予算と比較して役員に提供します。このダッシュボードには、収益、売上原価、売上総利益、営業費用および営業利益に関する情報が、ライン・オブ・ビジネス別に表示されます。
「マネージャ別損益」ダッシュボードには、「損益」ダッシュボードと同じ情報が、ライン・オブ・ビジネス別ではなく、マネージャ別に表示されます。
「費用管理」ダッシュボードは、営業費用に関する日次情報を、現在の費用と予測費用または予算費用とを比較して原価センター・マネージャに提供します。マネージャは、従業員当りの経費、旅費と交際費および上位10支出者など、他の費用情報も表示できます。
「費用分析」ダッシュボードは、会社の営業費用に関する最新情報を提供します。特に、会社の費用活動に関する会社/原価センター/勘定科目指向のビューを提供します。「費用分析」ダッシュボードは、会社の財務部門およびマネージャを対象として設計されており、営業費用の分析と管理に焦点が当てられています。
「費用分析」ダッシュボードを使用すると、財務部門は、「補助元帳詳細」にドリルして、当初請求書、経費精算書および資産減価償却の取引などの取引詳細を表示することで、異常を調査できます。
このダッシュボードには、マネージャ階層の設定が不要な費用情報に関する代替ビューが用意されています。「損益」ダッシュボードと「費用管理」ダッシュボードには、マネージャ階層の設定が必要です。また、類似コンテンツを表示する一連の収益分析レポートが、「費用分析」ダッシュボードとレポートを補足します。
「資金管理」ダッシュボードを使用すると、公共部門マネージャとアナリストは、残余予算、予算引当、予算および実支出を表示できます。
「買掛管理」ダッシュボードを使用すると、買掛管理マネージャは、買掛管理の業務効率を監視および分析できます。また、マネージャは、請求書の件数、支払遅延、仕入割引、保留件数およびトレンド・パターンを複数の営業単位にわたって評価し、改善のために領域を識別できます。請求書と支払に関する詳細情報へのドリルダウン機能は、迅速な問題の識別に役立ちます。マネージャは、営業単位別にデータを表示し、仕入先にドリルできます。
「買掛ステータス」ダッシュボードは、買掛活動の最新ステータスを、買掛管理マネージャとアナリストに提供します。買掛管理アナリストは、未処理タスクを追跡してボトルネックを識別し、リスクを即座に査定できます。このダッシュボードには、オープン買掛、未払請求書、使用可能な割引および保留中請求書に関する情報が表示されます。「買掛管理」ダッシュボードと同様に、ユーザーは仕入先別または営業単位別にデータを表示できます。
次の各項では、General Ledgerの収益と費用に関するレポートの前提条件、概念、実装に関する考慮事項、設定手順および保守要件について説明します。
この内容を確認してから、「損益」、「費用管理」、「費用分析」および「資金管理」の各ダッシュボードを実装してください。
「損益」、「費用管理」、「費用分析」および「資金管理」の各ダッシュボードを実装して使用する前に、使用しているシステムが次の表で説明する前提条件を満たしていることを確認してください。オプションのアプリケーションを実装しない場合、そのアプリケーションで作成されたレポートの詳細情報にはドリルできません。
前提条件 | 職責 | 説明 |
---|---|---|
アプリケーションと依存機能 | (適用なし) | 依存アプリケーションとそのアプリケーションが機能に与える影響を確認します。 |
Daily Business Intelligenceが設定されていることを確認します。このマニュアルの「Daily Business Intelligenceの設定」を参照してください。 | Daily Business Intelligence管理者 | Daily Business Intelligenceのすべてのダッシュボードに共通するグローバル設定手順を実行します。 |
次の表に、前提条件になるアプリケーション、各アプリケーションが必須かどうか、および各アプリケーションのインストールに依存する機能を示します。
アプリケーション | タイプ | ダッシュボード |
---|---|---|
Oracle General Ledger | 必須 | 損益 費用管理 費用分析 資金管理 |
Oracle Payables | オプション | 費用管理 費用分析 資金管理 |
Oracle Receivables | オプション | 損益 費用分析 |
Oracle Assets | オプション | 費用分析 資金管理 |
Oracle Purchasing | オプション | 費用分析 資金管理 |
Oracle Internet Expenses | オプション | 費用管理 費用分析 資金管理 |
Oracle Order Management | オプション | 損益 |
Oracle Human Resources | オプション | 損益 費用管理 |
次の図に、財務ディメンションの設定フローを示します。
次の表に、DBI for Financialsに関するすべての必須実装手順とオプションの実装手順を示します。これらの手順は、表に示す順序に従って完了する必要があります。
手順 | 設定場所 | 説明 | 必須/オプション |
---|---|---|---|
ソース元帳グループの定義 | Daily Business Intelligence管理者: 「財務ディメンション設定」 | データの収集元の会計帳簿と、算入する仕訳に関して従うルールを決定します。 | 必須 |
財務ディメンションの定義 | Daily Business Intelligence管理者: 「財務ディメンション設定」 | データをレポートするディメンションと、そのディメンションのベースとなる勘定体系のセグメントを定義します。 | 必須 |
ディメンション・マッピング・ルールの定義: 値および階層の管理 | Daily Business Intelligence管理者: 「財務ディメンション設定」 | 財政ディメンションの階層構造を構築して、異種勘定体系の値セットを単一表示のレポートにマップします。 | 必須 |
予算と予測の設定 | 「財務ディメンション設定」またはWebADI | 予算と予測のロードに使用するデータ・ソースを構成します。Oracle General Ledgerが予算ソースの場合は、抽出する予算を指定します。 | オプション |
セキュリティの設定 | Daily Business Intelligence管理者またはHuman Resourcesユーザー | ダッシュボードのユーザーごとにデータ・セキュリティを定義します。 | 必須 |
プロファイル・オプションの設定 | システム管理者 | 機能を制御するその他のプロファイル・オプションを設定します。 | 必須 |
設定後の手順の完了 | Daily Business Intelligence管理者 | DBI for Financialsの各ダッシュボードの保守に必要な設定後の手順を実行します。 | 必須 |
ソース元帳グループは、財務情報をレポートおよび分析する元帳のグループ(会計帳簿)です。このグループは、企業全体の収益、売上原価および費用の連結表示に使用する財務情報の範囲を定義します。設定が無効または不完全な場合は、結果として不正確な収益、売上原価および費用が表示されます。
ソース元帳グループの設定時には、元帳全体または元帳内の特定の貸借一致セグメント値を算入できます。業務元帳については、すべての貸借一致セグメントを算入することをお薦めします。ただし、連結または調整元帳については、重複カウントを避けるために、特定の貸借一致セグメントまたは仕訳のみを含めることをお薦めします。連結または調整元帳を含めると、DBI for Financialsレポートでは、より完全な財務データを表示できます。
「ソース元帳グループの定義」を参照してください。
注意: ソース元帳グループの設定では、DBI for PurchasingやDBI for Supply Chainなど、他のIntelligenceアプリケーションで表示される情報もサポートされています。
ソース元帳グループは、Daily Business Intelligenceの各ダッシュボードでレポートするために使用する実績と予算/予測の両方の情報に関するソース元帳を定義します。
この項では、DBIの各ダッシュボードでの実績をサポートする元帳の定義方法について説明します。予算/予測情報を定義するには、「予算と予測の設定」を参照してください。
財務ディメンションの設定フローで、「ソース元帳グループ」->「実績」の順にナビゲートします。
「グループ詳細」ページでは、次の操作を実行できます。
「元帳割当の追加」をクリックし、ソース元帳グループに割り当てる元帳を追加するか、元帳を修正します。「ソース元帳グループへの元帳割当の追加」を参照してください。
「包括ルールの更新」をクリックし、ソース元帳グループの元帳ごとに、仕訳ソースとカテゴリの包括ルールを更新します。「ソース元帳グループへの元帳割当の追加」を参照してください。
ソース元帳グループを移入するには、すべての業務元帳および会計情報の連結に使用するすべての元帳を指定します。適切な業務元帳と連結元帳を算入することで、Daily Business Intelligenceの各ダッシュボードおよびレポートに表示される情報と、Oracle General Ledgerにレポートされた情報との整合性が高くなります。
警告: 元帳の割当は慎重に計画してください。元帳割当を変更する場合は、影響を受けるダッシュボードに対して初期要求セットを再実行する必要があります。
「元帳割当の追加」ページで、次の必須フィールドを完了します。
元帳: 実績をレポートする特定の元帳または複数の元帳を選択します。
オプションのフィールドを次に示します。
貸借一致セグメント: 元帳の特定貸借一致セグメントをレポートする場合は、そのセグメント値を選択します。個々の貸借一致セグメントごとに個別の行を追加します。すべての貸借一致セグメントを含めるには、「貸借一致セグメント値」フィールドを空白のままにします。
仕訳包括ルール: 仕訳ソースと仕訳カテゴリのペアを1つ以上定義して、レポートに情報を提供する仕訳を制御します。
次のガイドラインを使用します。
仕訳包括ルールは、General Ledger仕訳ソースとカテゴリの組合せです。仕訳包括ルールは、レポート用に抽出する仕訳を決定するために使用します。
仕訳包括ルールが役立つのは、レポート用に、連結の調整仕訳を連結仕訳から算入する場合のみです。たとえば、「修正」カテゴリの「連結」ソースを選択した後、この「連結」ソースを「消去」カテゴリを使用して追加できます。
デフォルトでは、すべての仕訳が含まれます。
注意: 仕訳ソースと仕訳カテゴリの組合せを、手動による調整仕訳と連結仕訳に割り当てる際には一貫性を維持してください。
たとえば、2つの仕訳包括ルールを定義する場合は、次を実行します。
「連結」仕訳ソースと「修正」仕訳カテゴリを選択します。
「連結」仕訳ソースと「消去」仕訳カテゴリを選択します。
包括ルールに含まれているのが、この2つのソースとカテゴリの組合せのみの場合、「連結」仕訳ソースと「HQ調整」仕訳カテゴリの組合せの仕訳は、DBI for Financialsの各ダッシュボードとレポートに表示されません。
注意: 仕訳ソースとカテゴリの詳細は、『Oracle General Ledgerユーザーズ・ガイド』の「General Ledgerの設定」を参照してください。
包括ルールの更新
既存の包括ルールは更新できますが、元帳に割り当てられている貸借一致セグメントは更新できません。貸借一致セグメントが含まれたルールを変更する必要がある場合は、ソース元帳グループからその元帳を削除して、再度含める必要があります。
注意: 仕訳包括ルールを更新する場合は、影響を受けるダッシュボードに対して初期要求セットを再実行します。
「損益」、「費用管理」、「費用分析」および「資金管理」の各ダッシュボードでは、次のディメンションが使用されます。これらのディメンションは、DBIのダッシュボード全体に共通しています。
時間
通貨
個人/マネージャ(「損益」ダッシュボードと「費用管理」ダッシュボードのみ)
販売チャネル(「損益」ダッシュボードのみ)
これらのディメンションの詳細は、このマニュアルの「共通ディメンション」を参照してください。
次のダッシュボードでは、DBI for Financials固有のディメンションも使用されます。
「損益」および「費用管理」
財務カテゴリ
ライン・オブ・ビジネス
製品カテゴリ
「費用分析」および「資金管理」
財務カテゴリ
会社/資金(「資金管理」)
原価センター
ユーザー定義
DBI for Financials固有のディメンションを設定すると、異なる勘定体系の構造から単一構造にデータをマップできます。これによって、企業規模で財務データを集計できます。
次の表に、各ダッシュボードで使用されるディメンションと、そのディメンションが必須かどうかを示します。
ディメンション | 損益 | 費用管理 | 費用分析 | 資金管理 |
---|---|---|---|---|
会社 | 適用なし | 適用なし | 必須 | 必須 |
原価センター | 適用なし | 適用なし | 必須 | 必須 |
財務カテゴリ | 必須 | 必須 | 必須 | 必須 |
ライン・オブ・ビジネス | オプション | オプション | 適用なし | 適用なし |
製品 | オプション | オプション | 適用なし | 適用なし |
ユーザー定義 | 適用なし | 適用なし | オプション | オプション |
このディメンションは、ソース元帳グループに定義した異なる勘定体系の勘定科目セグメントに基づいています。ソース元帳グループの詳細は、「ソース元帳グループ」を参照してください。
次の図に、収益財務カテゴリを定義するための勘定科目セグメントのグループ例を示します。
財務カテゴリ・ディメンションを使用すると、勘定科目をグループ化し、DBI for Financialsのレポート作成に使用する統一された構造にマップできます。このディメンションでは、次の6つの財務カテゴリ・タイプを使用して、これらの勘定科目をグループ化します。
収益
売上原価
営業経費
旅費および交際費
次の財務カテゴリ・タイプは、DBI for Financialsで使用されませんが、他のDBI製品ファミリで使用されます。
遅延収益: DBI for SalesとDBI for Supply Chainでのみ使用
製品費用: DBI for Product Lifecycle Managementでのみ使用
たとえば、財務カテゴリ・タイプを使用すると、北アメリカ、ヨーロッパおよび南アメリカの会計帳簿の収益勘定科目すべてをグループ化して、収益の財務カテゴリ・タイプにマップできます。DBI for Financialsでは、企業全体を集計した世界規模の収益を表示できます。
財務カテゴリ・ディメンションの定義では、既存の勘定科目の値セットを、共通のレポート階層として選択できます。あるいは、異種勘定体系と非標準の勘定科目構造を使用している場合は、共通の階層に対して新規の値セットを作成できます。
財務カテゴリ・ディメンションの設定の詳細は、「財務ディメンションの定義」を参照してください。
ライン・オブ・ビジネスは、総務、販売、サポート、製造など、国境と法的エンティティを超えた会社または原価センターのグループです。次の図に、顧客サポートのライン・オブ・ビジネスを定義するための原価センターのグループの例を示します。
DBI for Financialsでは、ソース元帳グループに定義した勘定体系の原価センター・セグメントまたは貸借一致セグメントに基づいて、ライン・オブ・ビジネスの階層を作成できます。「ソース元帳グループ」を参照してください。
このディメンションの設定はオプションです。ただし、このディメンションを設定しない場合は、「損益」ダッシュボードなど、「ライン・オブ・ビジネス」パラメータを使用するダッシュボードとレポートが動作しないことに注意してください。このディメンションに対する事前シードの値はありません。このディメンションの階層と値セットは、組織の独自のニーズに基づいて作成する必要があります。たとえば、ライン・オブ・ビジネスとして総務を設定した場合は、総務部門全体に関する結果を表示できます。
「財務ディメンションの定義」を参照してください。
このディメンションは、戦略的なビジネス単位または法的エンティティの階層を表します。この階層は、複数の地域にわたって構成するか、またはビジネス・ニーズにあわせてカスタマイズできます。「資金管理」ダッシュボードの場合、このディメンションは、該当する機関の資金を階層的に表します。
次の図に、地域的な表示を定義するための会社のグループ例を示します。
DBI for Financialsでは、ソース元帳グループに定義した勘定体系の貸借一致セグメントまたは原価センター・セグメントに基づいて、会社階層を作成できます。「ソース元帳グループ」を参照してください。このディメンションは、「費用分析」ダッシュボードと「資金管理」ダッシュボードでのみサポートされ、「損益」ダッシュボードと「費用管理」ダッシュボードではサポートされません。
注意: 「資金管理」ダッシュボードでは、このディメンション名は「資金」に変更されます。
このディメンションに対する事前シードの値はありません。このディメンションの階層と値セットは、組織の独自のニーズに基づいて作成する必要があります。「財務ディメンションの定義」を参照してください。
このディメンションは、費用または収益を追跡するエンティティである貸借一致セグメント値または原価センターの階層グループです。
次の図に、組織的な表示を定義するための原価センターのグループ例を示します。
DBI for Financialsでは、ソース元帳グループに定義した勘定体系の貸借一致セグメントまたは原価センター・セグメントに基づいて、原価センター階層を作成できます。「ソース元帳グループ」を参照してください。このディメンションは、「費用分析」ダッシュボードと「資金管理」ダッシュボードでのみサポートされ、「損益」ダッシュボードと「費用管理」ダッシュボードではサポートされません。
このディメンションに対する事前シードの値はありません。このディメンションの階層と値セットは、組織の独自のニーズに基づいて作成する必要があります。「財務ディメンションの定義」を参照してください。
このディメンションは、勘定体系内の任意のセグメントと関連付けることができる階層型ディメンションです。このディメンションを使用すると、会社、原価センターおよび財務カテゴリ(勘定科目)セグメント以外のセグメントを使用して取引データを分類できます。これは、取引データの分析とレポートに役立ちます。
DBI for Financialsでは、ソース元帳グループに定義した勘定体系のセグメントに基づいて、階層を作成できます。「ソース元帳グループ」を参照してください。このディメンションは、「費用分析」ダッシュボードと「資金管理」ダッシュボードでのみサポートされ、「損益」ダッシュボードと「費用管理」ダッシュボードではサポートされません。
このディメンションに対する事前シードの値はありません。このディメンションの階層と値セットは、組織の独自のニーズに基づいて作成する必要があります。「財務ディメンションの定義」を参照してください。
製品カテゴリ(製品カタログとも呼ばれます)は品目ディメンションの一部です。このディメンションでは、品目とそのカテゴリ割当の間の品目関連の階層部分が、Oracle InventoryまたはOracle Advanced Product Catalogでの設定、保守および公開のとおりに定義されます。次の図に、製品カテゴリ・ディメンションの定義に使用する品目の階層グループの例を示します。
製品カテゴリの設定の詳細は、このマニュアルの「品目ディメンション・レポート」を参照してください。
注意: 製品カテゴリは、「製品別収益」レポートのみに影響を与えます。このレポートは、「損益」ダッシュボードからアクセスできます。
General Ledgerの収益と費用に関するレポートのコンテンツを使用すると、異種勘定体系を含む会計帳簿全体のデータを集計できます。
レポートは、ディメンションごとに指定する必要のあるマスター値セットに基づいて作成されます。ディメンションごとに、他の勘定体系の値セット(ローカル値セットと呼ばれます)すべてをマスター値セットにマップします。
次の図に、マスター値セットとローカル値セットの関係についての例を示します。
マスター値セット
マスター値セットを各DBI for Financialsディメンションに割り当てる必要があります。マスター値セットは、指定した財務ディメンションの異なる勘定体系から財務データを集計します。既存の値セットを割り当てるか、マスターとして機能する新規の値セットを作成できます。
マスター値セットとして選択した値セットは、レポートの処理方法を表している必要があります。
ローカル値セット
ローカル値セットは、指定した財務ディメンションのマスター値セットに積み上げられます。ローカル値セットのリストは、定義したソース元帳に依存します。すべてのソース元帳が同じ値セットを使用する場合、表示されるのは1つの値セットのみです。各ソース元帳が一意の値セットを使用する場合は、ソース元帳ごとに1つの値セットが表示されます。
「財務ディメンション」ページを使用すると、このディメンションを使用可能または使用不可に指定し、財務レポートで使用するマスター値セットを指定できます。使用可能なすべてのディメンションには、マスター値セットが必要です。
Daily Business Intelligence管理者職責を使用してOracle Applicationsにログインし、「財務ディメンション設定」をクリックします。
「財務ディメンション」にナビゲートします。
このウィンドウを使用して、「損益」、「費用管理」、「費用分析」および「資金管理」の各ダッシュボードで使用するディメンションを定義します。「ディメンションと関連ダッシュボード」を参照してください。
「損益」と「費用管理」固有のディメンション
財務カテゴリ(必須): 事前にシードされている「財務カテゴリ」値セットをこのディメンションのマスター値セットとして使用するか、独自の値セットを選択できます。
ライン・オブ・ビジネス(オプション): ライン・オブ・ビジネス・ディメンションを使用不可にした場合、「ライン・オブ・ビジネス別損益」ダッシュボードは動作しません。
製品カテゴリ(オプション): 「製品カテゴリ」を使用不可にした場合は、「製品別収益」レポートを表示できませんが、「損益」ダッシュボードからは使用できます。
「費用分析」と「資金管理」固有のディメンション
財務カテゴリ(必須)
会社/資金(必須)
注意: 「産業」プロファイルが「政府」に設定されている場合、「会社」ディメンション名は「資金」に変更されます。
原価センター(必須)
ユーザー定義(オプション)
ユーザー定義ディメンションを使用不可にすると、「費用分析」ダッシュボードの「表示別」パラメータと関連するすべてのレポートから削除されます。
各ディメンションを次のように定義します。
「更新」をクリックします。「財務ディメンションの更新」ページが表示されます。
「使用可能」ボックスを選択して、そのディメンションを使用可能にします。
マスター値セットを選択します。
「マスター値セットとローカル値セット」を参照してください。
ユーザー定義ディメンションでは、「補助科目」などの表示名を入力します。必要に応じてディメンションの摘要を変更できます。
注意: 「製品カテゴリ」が使用可能な場合、このウィンドウからはマスター値セットを選択できません。マスター値セットは、「製品レポート」領域の下にある「在庫管理」職責で定義されます。このマニュアルの「品目ディメンション・レポート」を参照してください。
注意: 選択できるのは、独立値セットのみです。
ディメンション・マッピング・ルールは、マスター値セットとローカル値セット間のマッピングを指定します。ディメンション・マッピングには、次の2つの手順があります。
マッピング・ルール: ディメンションに関連付ける勘定体系のセグメントを定義します。
値と階層: マスター値セットとローカル値セットの値間の関係を定義して、ディメンションの階層を作成します。
Financials Intelligenceの「ソース元帳グループ」タブで実行した設定によって、「ディメンション/勘定体系」列に表示される値が決まります。「ソース元帳グループ」を参照してください。
使用可能なすべてのディメンションに対する一般的なマッピング・ルールは、次のとおりです。
「割当タイプ」列には、割当に使用したセグメント・タイプ(単一セグメントまたはコード組合せ範囲)が表示されます。
製品カテゴリ以外のすべてのディメンションには、単一セグメントの割当タイプがあります。
製品カテゴリ・ディメンション: 単一セグメントまたはコード組合せ範囲のいずれかになります。品目ディメンションが設定されている場合は、単一セグメントの割当タイプがデフォルトになります。このマニュアルの「品目ディメンション・レポート」を参照してください。
品目ディメンションが設定されていない場合は、勘定体系の範囲をディメンションのコード組合せ範囲にマップできます。
セグメント: 「セグメント」列を使用すると、選択したディメンションに対してセグメントを選択できます。次のルールが適用されます。
会社/資金ディメンションは、General Ledgerのクオリファイアに基づいて、貸借一致セグメントまたは原価センター・セグメントのいずれかにディメンション・レベルでマップされます。
原価センター・ディメンションは、General Ledgerのクオリファイアに基づいて、貸借一致セグメントまたは原価センター・セグメントのいずれかにディメンション・レベルでマップされます。
財務カテゴリ・ディメンションは、必ず勘定体系の勘定科目セグメントにマップされます。このため、このディメンションへのマッピングは更新できません。
ライン・オブ・ビジネス・ディメンションは、General Ledgerのクオリファイアに基づいて、貸借一致セグメントまたは原価センター・セグメントのいずれかにディメンション・レベルでマップされます。
製品カテゴリ・ディメンションは、単一または複数のセグメント・カテゴリ・セットのいずれかにマップされます。
複数のセグメント・カテゴリ・セットの場合は、すべての勘定体系がコード組合せ範囲の割当タイプにデフォルト設定されます。
「製品カテゴリ」が単一セグメント・カテゴリ・セットで、勘定体系に「製品カテゴリ」と同じ値セットを使用するセグメントがある場合、その勘定体系の割当タイプは単一セグメントになります。それ以外の場合、割当タイプはコード組合せ範囲になります。
ユーザー定義ディメンションは、勘定体系(COA)内の任意のセグメントにマップできます。したがって、あるCOAから1つのセグメントを選択し、別のCOAから異なるセグメントを選択できます。
ディメンション・マッピング・ルールを定義する手順は、次のとおりです。
「ディメンション・マッピング」->「マッピング・ルール」の順にナビゲートします。
ソース元帳グループによって、「ディメンション・マッピング・ルール」ページの「ディメンション/勘定体系」列にリストされる勘定体系が決定されます。
使用可能なディメンションごとにルールを定義します。
「ディメンションと関連ダッシュボード」を参照してください。
「更新」をクリックし、貸借一致セグメントまたは原価センター・セグメントのいずれかを選択します。
財務ユーザー定義ディメンションの場合は、このユーザー定義ディメンションを表す各勘定体系からセグメントを選択します。
「製品カテゴリ」が単一セグメント・カテゴリ・セットの場合は、製品レポートで使用するセグメントを選択します。複数のセグメント値の場合、このセグメントのデフォルトはコード組合せ範囲です。
財務ディメンション階層マネージャ(FDHM)を使用すると、財務ディメンションの設定時に定義したマスター値セットにローカル値セットをマップできます。「財務ディメンションの定義」を参照してください。このマッピングによって、「損益」、「費用管理」、「費用分析」および「資金管理」の各ダッシュボードとレポートでのデータの集計方法と表示方法が決定します。
財務ディメンション階層マネージャを起動する手順は、次のとおりです。
「ディメンション・マッピング」->「値および階層」の順にナビゲートします。
「階層マネージャの起動」をクリックします。
製品カテゴリ・ディメンション以外のディメンションを管理するには、そのディメンションに対応する「階層マネージャの起動」をクリックします。「DBI for Financials固有のディメンションに対する値と階層の管理」を参照してください。
製品カテゴリ値および階層を管理するには、「製品カテゴリ割当」ウィンドウを使用します。「製品カテゴリ・ディメンションに対する値と階層の管理」を参照してください。
注意: 製品カテゴリ値をマップするために、財務ディメンション階層マネージャを使用して製品カテゴリを管理することはできません。製品カテゴリに対して値を定義するには、製品カテゴリ割当の設定フォームを使用してください。
財務カテゴリ、ライン・オブ・ビジネス、会社、原価センターおよび財務ユーザー定義の各ディメンションに対する値と階層を管理するには、財務ディメンション階層マネージャを使用します。財務ディメンション階層マネージャを使用すると、階層内で値をドラッグ・アンド・ドロップすることで、値をローカルからマスターの値セットにマップできます。また、特定の財務ディメンションに対して、マスターとローカルの値セットの両方を同時に処理することもできます。
「財務ディメンション階層マネージャ」は、いくつかのリージョンに分割されています。
左上部のリージョンには、異なるすべての値セットがこのセグメントのソース元帳グループから表示されます。「ソース元帳グループ」を参照してください。
左中央部のリージョンには、このディメンションに対して選択されたマスター値セットが表示されます。「マスター値セットとローカル値セット」を参照してください。
左下部のリージョンには、ローカル値セットのすべてのローカル値が表示されます。
右側には、このディメンションの階層とマスター値セットに対する最上位レベルのノードが表示されます。
注意: ある一時点で、財務ディメンション階層マネージャを使用して、特定の財務ディメンションのマスター値セットとローカル値セットを処理できるユーザーは、一人のみです。これは、別の財務ディメンション階層マネージャ・セッションからの値セット、別の勘定科目階層マネージャ・セッションからの値セットまたはOracle Formsでの値セットの使用に適用されます。
財務ディメンション階層マネージャの値を管理する手順は、次のとおりです。
財務ディメンション階層マネージャで、ディメンションにマップする値セットを検索します。値セットの検索には、次の基準を使用できます。
親: マスターとローカルの値セットに対する上位レベルの親値が表示されます。
子: すべての子の値が表示されます。
自: 範囲の開始値
至: 範囲の終了値
摘要
階層に対して最上位レベルのノードを定義します。
マスター値セットにある品目を右クリックして、値リストから「上位ノードの設定」を選択し、その品目をマスター値セットの最上位ノードにします。
最上位ノードは親値で、ディメンションの階層の最上位にあります。最上位ノードを定義するのは、そのマスター値セットで1回のみです。
マスター値セットとローカル値セット間の関係を、相互的な値セット階層を構築することによって管理します。
注意: マスター値セットとローカル値が異なる場合は、ディメンション階層を構築する必要があります。
階層を作成するには、セグメント値を、ローカル値セットの階層から、マスター値セットの階層またはマスター値セット内にドラッグ・アンド・ドロップします。
たとえば、Publicationsが「ドキュメントおよびメディア」の子ノードの場合を考えてみます。Publicationsを「マーケティング・コミュニケーション」の下位に移動するには、「ドキュメントおよびメディア」から「マーケティング・コミュニケーション」にドラッグ・アンド・ドロップします。
また、値の範囲を親にマップする場合は、1回に1つの値をドラッグ・アンド・ドロップするかわりに、次のように範囲をマップします。
右側のウィンドウで、マスター値セットの親を選択します。
クリックして「範囲の編集」を選択します。
新規範囲に対して「新規」をクリックします。
マップする値セットの範囲を選択します。
相互的な値セット階層を構築する場合は、次の事項に注意してください。
階層内で親値を移動した場合は、その親の子の値すべてが一緒に移動します。
ローカル値セットがない場合は、マスター値セット内でディメンション階層を保守できます。
ローカル値セットがある場合、そのディメンション階層はマスターとすべてのローカル値セットにまたがります。ローカル値セット間では、値を移動できません。ローカル値は、詳細値としてのみマスター値セットに割り当てることができます。
このウィンドウでは、値の摘要を直接編集できます。デフォルトでは、ローカル値セットの値は、次の形式を使用して表示されます。
値 [摘要]
たとえば、1100 [Cash]などです。
この値セット名の表示形式は変更できます。たとえば、「表示」->「値セット名の表示」を選択して、1100 - Account VSet [Cash]と表示します。
財務カテゴリ・ディメンションの場合のみ、次の財務カテゴリ・タイプを階層に割り当てます。
収益
遅延収益: DBI for SalesおよびDBI for Supply Chainでのみ使用
売上原価
営業経費
旅費および交際費
製品費用: DBI for Product Lifecycle Managementでのみ使用
また、FDHMでは次の機能を使用できます。
表示順序: ダッシュボードでの値の表示順序を選択できます。
親値を選択してクリックします。
「属性の表示」を選択します。
この親の表示順序を入力します。
次のディメンションには、「表示順序」オプションがあります。
会社
原価センター
財務カテゴリ
ライン・オブ・ビジネス
ユーザー定義
たとえば、財務カテゴリ・ディメンションの場合、「旅費および交際費」を「従業員経費」の前に表示するには、「旅費および交際費」に#1を、「従業員経費」に#2を割り当てます。この割当てによって、すべてのポートレットとレポートで最初に「旅費および交際費」が、次に「従業員経費」が表示されます。
値を製品カテゴリに割り当てる手順は、次のとおりです。
「値および階層」ウィンドウで、「階層マネージャの起動」をクリックします。「勘定体系」ウィンドウが表示されます。
値リストから勘定体系を選択します。
「製品カテゴリ割当」ウィンドウでは、「範囲の使用」割当タイプが選択されています。「範囲の割当」をクリックして、コード組合せ識別子(CCID)の範囲を割り当てます。
注意: 「製品カテゴリ割当」ウィンドウを使用するのは、割当がコード組合せ範囲の場合のみです。単一セグメントの割当については、「ディメンション・マッピング・ルールの定義」を参照してください。
「コード組合せ範囲の割当」ウィンドウが表示されます。
製品を選択します。この製品は、製品カテゴリ階層内の子の値である必要があります。製品カテゴリ階層の設定の詳細は、このマニュアルの「品目ディメンション・レポート」を参照してください。
セグメントごとに、使用する勘定科目の範囲を定義します。
「製品カテゴリ割当」ウィンドウで「セグメントの使用」を選択すると、製品セグメント名が「セグメント名」フィールドに自動的に表示されます。
DBI for Financialsの次のダッシュボードに予算と予測をロードして表示し、実績と比較して追跡できます。
損益
費用管理
費用分析
資金管理
DBI for Financialsには、予算と予測を財務ダッシュボードにインポートする機能があります。
次の3つの方法のいずれかを使用して、レポート用に予算と予測の情報をインポートします。
Oracle General Ledger。「Oracle General Ledgerからの予算データと予測データのロード」を参照してください。
SQL Loader。
いずれかの方法を選択した後は、別の方法に切り替えることはできません。たとえば、ある元帳の一部の予算/予測をGLからアップロードし、残りの予算/予測のアップロードにWebADIを使用することはできません。
一部の予算/予測がGLにあり、残りの予算/予測は他の予算ツールにある場合は、次の操作を実行できます。
すべての予算をGLにインポートし、インポートした予算をDBI for Financialsにアップロードします。
すべての予算をエクスポートし、WebADIを使用してDBI for Financialsにアップロードします。
予算および予測データをロードする前に、次の操作を実行します。
DBI for Financialsの前提条件となる手順と実装手順をすべて完了します。
OracleMetaLinkの『About Oracle E-Business Intelligence, Daily Business Intelligence』で説明しているインストール手順に従ってください。Oracle Applications Desktop Integratorの適切なパッチを適用し、そのパッチのインストール手順に従う必要があります。Oracle Applications Desktop Integratorパッチをインストールした後は、「デスクトップ統合」職責にアクセスできることを確認してください。
予算と予測に対するデフォルト時間レベルの設定については、「予算データと予測データに対するデフォルト時間レベルの設定」を参照してください。
予算バージョンの考慮事項を検討します。「予算バージョン」を参照してください。
実績データは日次ベースで表示できますが、予算または予測データの表示は、期間別、四半期別、年別のみです。デフォルトでは、予算と予測は期間別に表示されます。
予算と予測の精度は、次のプロファイル・オプションによって設定されます。このプロファイル・オプションは、サイト・レベルで設定します。
FII: 予算期間タイプ
FII: 予測期間タイプ
DBI for Financialsでは、有効日に基づいて単一の予算または予測に対する複数バージョンがサポートされます。
General Ledgerが予算ソースで、予算が「財務ディメンション設定」で設定されている場合は、「日付: 自」が有効日になります。WebADIが予算ソースの場合は、WebADIスプレッドシートで予算の有効日を指定できます。
予算ソースに応じて次のロジックが実行されます。
Oracle General Ledgerの予算: General Ledgerの予算が予算ソースの場合は、次のロジックが適用されます。
重複期間のある2つ以上の予算に、同じ有効日および共通のレコードがある場合、すべての重複レコードは、集計されて警告レポートに記載されます。たとえば、当初予算(2005年1月〜2005年6月)と更新予算(2005年2月〜2005年6月)がある場合です。
2つ以上の予算が異なる期間にある場合、すべてのレコードは、異なる有効日が指定された連番となります。たとえば、当初予算(2005年1月〜2005年2月)と後続の予算(2005年3月〜2005年6月)がある場合です。
調整期間に存在するすべてのレコードは、その年の最終期間に追加されます。
WebADI: WebADIが予算ソースの場合は、次のロジックが適用されます。
1つのレコードが複数の異なる有効日でアップロードされた場合は、最初の反復がバージョン1、2番目の反復がバージョン2となり、以降同様に続きます。
ユーザーが有効日を空白のままにすると、アップロード時に既存のレコードが上書きされ、前回の反復が最新ロードの反復に置換されます。
予算ソースに関係なく、DBI for Financialsでは、予算/予測のバージョンを1日につき1つのみサポートします。予算/予測の複数の反復が同じ有効日でロードされた場合は、前回の反復が最新ロードの反復に置換されます。
注意: 予算バージョンが適用されるのは、「費用分析」ダッシュボードのみです。
次の表では、各ダッシュボードで使用できる予算インポートとバージョンのオプションについて説明します。
ダッシュボード | Oracle General Ledgerを使用したインポート | WebADIを使用したインポート | SQL Loaderを使用したインポート | 予算バージョンのサポート |
---|---|---|---|---|
損益 | Yes | Yes | Yes | No |
費用管理 | Yes | Yes | Yes | No |
費用分析 | Yes | Yes | Yes | Yes(WebADIのみ) |
資金管理 | Yes | No | No | No |
注意: 「資金管理」ダッシュボードの場合、これが唯一のアップロード・オプションです。
「財務ディメンション設定」の「ソース元帳グループ」タブにナビゲートし、「予算」タブを選択します。
「予算オプション」で、「更新」をクリックします。
予算ソースとして、「一般会計予算」を選択します。
注意: この選択は、慎重に検討してください。予算情報がDBIにロードされた後は、ソース選択のその後の変更によって、すべてのデータがパージされます。
「資金管理」ダッシュボードを実装し、「産業」プロファイルを「政府」に設定している場合、使用できる予算ソースは、General Ledgerのみです。
「予算の追加」をクリックします。
元帳および予算を選択する前に、次の基準を満たしていることを確認します。
選択する元帳が、「実績」タブの割当に含まれていること。
選択する元帳が、Daily Businessの「グローバル・パラメータ設定」のエンタープライズ・カレンダと同じカレンダを共有していること。このマニュアルの「グローバル・パラメータの設定」を参照してください。
「予算」または「予測」のデータ型を選択します。
日付範囲を選択します。この日付範囲は予算からデフォルト設定されますが、General Ledgerに定義されている範囲内で日付を上書きできます。
「資金管理」ダッシュボードを実装し、「産業」プロファイルを「政府」に設定している場合は、必要に応じて基本編成予算を選択します。
注意: 基本編成予算を選択した場合、「予測」データ型は使用できません。
Oracle Web Applications Desktop Integrator(WebADI)はスプレッドシート・ベースのアプリケーションです。このアプリケーションを使用すると、システムにロードするためのDBI for Financials予算インタフェース表(FII_BUDGET_INTERFACE)にデータを入力できます。
注意: Oracle Web Applications Desktop Integratorの設定方法と使用方法の詳細は、『Web Applications Desktop Integrator Implementation Guide』および『Web Applications Desktop Integrator User Guide』を参照してください。
予算データと予測データのロード
「財務ディメンション設定」の「ソース元帳グループ」タブにナビゲートし、「予算」タブを選択します。「予算オプション」で、「更新」をクリックします。
予算ソースとして、「スプレッドシート」または「インタフェース表」を選択します。
Daily Business Intelligence管理者職責に戻ります。
「予算および予測のアップロード」メニュー・オプションを選択します。
注意: 予算と予測をアップロードできるのは、マスター値セットの場合のみです。
「文書の作成」を選択します。「ファイルのダウンロード」ダイアログ・ボックスで、ファイルをオンラインで処理する場合は「オープン」を選択し、それ以外の場合は「保存」を選択します。
注意: デフォルトのマッピング選択肢は変更しないでください。
「マクロ」を有効にし、「リスト・テキスト」を選択して、「計画タイプ」(予算」または「予測)を指定し、次の予算/予測ディメンションを完了します。
有効日: 「予算バージョン」を参照してください。
期間: アップロードする予算/予測の期間です。
元帳: 値リストは、ソース元帳グループに依存します。「ソース元帳グループ」を参照してください。
会社/原価センター/勘定科目: 値リストは、選択した元帳に依存します。
製品カテゴリ/ユーザー定義: 適用可能な場合は、製品カテゴリとユーザー定義の値を選択します。
金額
レート/第2通貨: 適用可能な場合は、レートまたは第2通貨金額を入力します。レートのみを入力すると、第2通貨金額が計算されます。
ExcelワークシートのOracleメニューで「アップロード」をクリックし、データをインタフェース表にアップロードします。
予算データと予測データの変更
WebADIを使用すると、インタフェース表に格納された予算と予測のレコードを修正または変更できます。
Daily Business Intelligence管理者職責にサインオンします。
「予算および予測のダウンロード」メニュー・オプションを選択します。「内容の選択: 内容パラメータの選択」ページが表示されます。
注意: このページ・フローが適切でない場合は、「戻る」をクリックして、「文書の作成ショートカット」ページに進みます。「ショートカットの選択」ドロップダウン・メニューで「なし」を選択して、ページ・フロー全体を表示します。「続行」をクリックして、ページ・フローを再び指定します。
「マッピング」ドロップダウン・メニューで、「インタフェース表マッピング」を選択します。
計画タイプ(「予算」または「予測」)を選択します。
ダウンロードする予算/予測データのステータス(「全レコード」、「指定した有効日にエラー終了しました」または「エラー・レコード」)を選択します。
ダウンロードする予算/予測エラー・データの有効日を選択します。
注意: 有効日をNULLにすると、予算/予測が有効日なしでロードされたか、予算/予測のエラー・データがないことを示します。
「次」をクリックして、文書を作成します。
「文書の作成」を選択します。「ファイルのダウンロード」ダイアログ・ボックスが表示されます。ファイルをオンラインで処理する場合は「オープン」を選択し、それ以外の場合は「保存」を選択します。
「マクロ」を有効にし、データを変更します。
ExcelワークシートのOracleメニューで「アップロード」をクリックし、データをインタフェース表にアップロードします。
注意: WebADIでは、インタフェース表からデータを削除できません。レコードを削除するには、SQL*PLUSを使用します。
GLオプションおよびWebADIオプションを使用して、予算および予測データをFDSにアップロードできます。WebADIおよびSQL Loaderでは、データをインタフェース表に格納します。DBI for Financialsでこの予算および予測データを使用するには、FDSおよびインタフェース表のデータを予算ベース表(ベース要約表)に転送します。
予算ベース表からデータをロードおよびパージするには、次のプログラムを使用します。
「予算と予測のアップロード」プログラム: インタフェース表からベース要約表にデータをインポートします。
注意: 予算または予測(あるいはその両方)をDBIページに移入するには、「予算と予測のアップロード」プログラムの実行後に、初期または増分要求セットを実行します。
注意: 「資金管理」ダッシュボードについては、繰越残高がある場合、年度末に「予算と予測のアップロード」プログラムを実行します。プログラムの完了後に、増分要求セットを実行してください。
必要に応じて、予算ベース表からデータをパージします。たとえば、次のような場合にデータをパージします。
FDSの「FII: 予算ソース」プロファイル・オプションの値を、WebADIからGeneral Ledgerに、またはGeneral LedgerからWebADIに変更する場合。
WebADIを使用してアップロードした予算または予測を削除する場合。
予算ベース表からデータをパージするには、次のプログラムを使用します。
「予算プログラムと予測プログラム」を参照してください。
General Ledgerの収益と費用に関するレポートの各ダッシュボードは、次のように保護されます。
「損益」と「費用管理」: この2つのダッシュボードは、マネージャ別に保護されます。
「費用分析」と「資金管理」: この2つのダッシュボードは、会社と原価センター別に保護されます。
このマニュアルの「データの保護」を参照してください。
「費用分析」ダッシュボードと「資金管理」ダッシュボードは、会社と原価センター別に保護されます。各ユーザーがアクセスできる会社と原価センターのリストを定義します。セキュリティを設定する前に、「費用分析」ダッシュボードまたは「資金管理」ダッシュボードに対して初期要求セットを実行します。
会社原価センターのセキュリティを設定する手順は、次のとおりです。
Daily Business Intelligence管理者職責を使用してOracle Applicationsにログインし、「会社原価センター・セキュリティ」をクリックします。
「付与のリスト」ページで、既存の付与を更新または取り消すか、新規の付与を作成します。
新規ユーザーのセキュリティを設定するには、「アクセス権の付与」を選択して新規の付与を作成します。
「個人およびロール割当」ページで、付与を更新または作成します。
新規の付与を作成している場合は、「付与先」フィールドでページを付与するユーザーを選択します。
「開始日」フィールドと「終了日」フィールドを使用して、セキュリティ・アクセスの期間を示します。
役割を選択します。
「費用分析」ダッシュボードの場合は「財務アナリスト」
「資金管理」ダッシュボードの場合は「資金マネージャ」
会社割当ページを使用して、すべてまたは特定の会社情報に対するアクセス権をこの個人に付与します。
注意: 会社の追加をクリックして会社を検索し、リストに追加します。
新規行の「全て」をリストに追加するには、「すべて追加」をクリックします。「全て」を選択すると、この個人/役割には、すべての会社の情報に対するアクセス権が付与されます。
注意: 値リストは、会社と原価センター・ディメンションで設定したマスター値セットに依存しています。「ディメンション」を参照してください。値が表に存在しない場合は、セキュリティを設定する前に、「費用分析」ダッシュボードまたは「資金管理」ダッシュボードに対して初期要求セットを実行します。
原価センター割当ページを使用して、すべてまたは特定の原価センター情報に対するアクセス権をこの個人に付与します。
注意: 「原価センターの追加」をクリックして原価センターを検索し、リストに追加します。
新規行の「全て」をリストに追加するには、「すべて追加」をクリックします。「全て」を選択すると、この個人/役割には、すべての原価センターの情報に対するアクセス権が付与されます。
会社原価センターの更新コンカレント要求を発行し、セキュリティ設定を更新します。
このコンカレント要求は、今すぐまたは後で発行できます。「今すぐ適用」を選択すると、バックグラウンド・コンカレント・プログラムの完了後にセキュリティが有効になります。「今すぐ適用」を選択しない場合は、初期または増分要求セットの実行後にセキュリティが有効になります。
注意: ユーザーが情報にアクセスできるのは、前述の手順で、会社と原価センターの両方の情報に対するアクセス権をユーザーに付与する場合のみです。会社のみ割り当て、原価センターを割り当てない場合、ユーザーは情報にアクセスできません。同様に、原価センターのみ割り当て、会社を割り当てない場合も、ユーザーは情報にアクセスできません。
「損益」ダッシュボードと「費用管理」ダッシュボードは、マネージャ階層別に保護されます。
このマニュアルの「マネージャ・レポート」を参照してください。
General Ledgerのすべての会社と原価センターの組合せには、Oracle Human Resourcesに設定された、対応する会社原価センターの組織を指定する必要があります。これらの会社原価センターの組織は、「組織の定義」ウィンドウを使用して自動または手動で作成できます。
Oracle Human Resourcesに会社原価センターの組織がない場合、または組織に割り当てられたマネージャがいない場合、「損益」ダッシュボードと「費用管理」ダッシュボードには、正確な結果が表示されない場合があります。
「損益」ダッシュボードに累計収益および累計予算/予測明細を表示するかどうかを決定するために、「Yes」または「No」を入力します。「累計収益」明細機能を使用すると、使用可能なデータの累計予算明細を、可能なかぎり高いレベルの精度で表示できます。たとえば、四半期期間タイプで、月次予算データが使用可能な場合、予算の線は3段階の線で表示されます。四半期予算データのみが使用可能な場合、予算の線は水平線になります。
デフォルトでは、FII: 累計予算/予測明細タイプ・オプションは「Yes」に設定されています。期間の合計予算または合計予測に対して、グラフのかわりに水平線を使用する場合は、「No」を選択します。
「費用管理」および他の費用の関連ダッシュボードからドリルして、Oracle Payablesに格納されている買掛管理の関連情報を表示するには、このプロファイル・オプションを「Yes」に設定します。
このオプションは、初期または増分要求セットの実行時にロードされる取引を識別します。
GL仕訳インポート: 会計日別の個別仕訳
このプロファイル・オプションを「Yes」に設定します。仕訳インポートには、仕訳明細を有効日に基づいた仕訳に自動分類するオプションが用意されています。すべての顧客に使用できるこのオプションは、特に、Daily Business Intelligenceを使用するユーザーに役立ちます。このオプションを使用すると、精度の高い「累計収益」グラフおよび累積費用グラフを表示できます。
産業
「資金管理」ダッシュボードの場合は、このプロファイル・オプションを「政府」に設定します。
「プロファイル・オプション」を参照してください。
「損益」、「費用管理」、「費用分析」および「資金管理」の設定手順を完了した後は、Daily Business Intelligenceの設定後の手順を確実に完了してください。このマニュアルの「設定後の手順」を参照してください。
設定が完了した後は、次の保守タスクと管理タスクを実行する必要があります。
注意: ソース・データまたはDBI for Financialsの設定を変更するたびに、初期または増分要求セットを実行して、データを再ロードする必要があります。
次の内容を変更した場合は、初期または増分要求セットを実行する必要があります。
ソース元帳グループの割当。「ソース元帳グループへの元帳割当の追加」を参照してください。
製品カテゴリのマッピング。「ディメンション・マッピング・ルールの定義」を参照してください。
包括ルール。「ソース元帳グループへの元帳割当の追加」を参照してください。
実装後に発生する可能性がある変更には、次の3つのタイプがあります。
データのリフレッシュ
ディメンション・マッピングの更新
設定の変更
これらの変更では、要求セットの作成と実行が必要な場合があります。初期要求セットでは、新規元帳からの情報を処理する時間や、ディメンション構造への大幅な変更に起因する処理時間が大幅に必要となる場合があります。ディメンション・マッピングの更新後にデータをリフレッシュするには、シード済の要求セットを使用できます。取引データは、増分要求セットを使用して毎日簡単にリフレッシュできます。
データのリフレッシュ
日次のデータ・リフレッシュには、増分要求セットを実行します。このマニュアルの「増分要求セットのスケジュール」を参照してください。
「上位10支出者」レポートからアクセスできる従業員ディレクトリを使用するには、「従業員ディレクトリのリフレッシュ」コンカレント・プログラムを、「グローバルHRMSマネージャ」職責で、完了リフレッシュ・モードを使用して実行する必要があります。この「従業員ディレクトリのリフレッシュ」コンカレント・プログラムは、シードされている初期または増分要求セットには含まれていません。
ディメンション・マッピングの更新
「設定変更後のGL要約の更新」要求セットの詳細は、「ディメンション・マッピングの更新」を参照してください。
設定の変更
設定の完了後に、新規ソース元帳の追加も含めてソース・データやDBI for Financialsの設定情報を変更する場合は、影響を受けるダッシュボードに対して初期要求セットを再実行します。次の変更には、初期要求セットの再実行が必要です。
グローバル設定に対する変更
ソース元帳の割当に対する更新
製品カテゴリのマッピングに対する更新
収益または遅延収益財務カテゴリのマッピングに対する更新(Oracle Receivablesからロードしたデータによってのみ影響を受けます。)
たとえば、会社のセット割当を更新した場合は、データを再ロードする必要があります。このマニュアルの「初期要求セットの実行」を参照してください。
General Ledgerの収益と費用に関するレポートを実装する前に、次の問題を考慮してください。
「損益」、「費用管理」および「費用分析」の各ダッシュボードでは、第1グローバル報告通貨と第2グローバル報告通貨の両方がサポートされています。Oracle General Ledgerの2つのグローバル通貨に対して、必要なすべての通貨換算レートを定義する必要があります。『Oracle General Ledgerユーザーズ・ガイド』を参照してください。
取引には、将来の日付を設定できます。この場合、DBI for Financialsでは、現行のシステム日付に対する換算レートが使用されます。
「損益」、「費用管理」および「費用分析」の各ダッシュボードでの将来日付の取引に関する再換算の詳細は、「「FII通貨再換算」プログラム」を参照してください。
報告通貨の詳細は、このマニュアルの「Daily Business Intelligenceの設定」を参照してください。
DBI for Financialsの各ダッシュボードとレポートには、暫定的な業務情報と財務情報が表示されます。会計期間中、これらの情報は、General Ledger情報との間で調整が行われていない場合があります。これは主に、手動による調整や期間終了時の調整、取引をグローバル報告通貨に換算する際の換算レートなどへの配慮があるためです。これらのダッシュボードに正確な結果を反映するには、次の事項について検討することをお薦めします。
ソース元帳グループの定義時に、適切な仕訳包括ルールを使用して連結元帳または管理元帳から適切な調整仕訳と連結仕訳を算入します。「ソース元帳グループの定義」を参照してください。
DBI for Financialsには、「FII通貨再換算」プログラムがあります。このプログラムを使用すると、「損益」、「費用管理」および「費用分析」の各ダッシュボードに表示される金額を、最終月末レートを使用して再換算できます。DBI for Financialsの各ダッシュボードの情報は日次を基準として収集されるため、管理レポートで使用する月末換算レートを設定することはありません。「FII通貨再換算」プログラムを月末または四半期末に実行して、DBI for Financialsレポートの情報をGeneral Ledgerに格納されているクローズ後の情報に近づけることをお薦めします。「「FII通貨再換算」プログラム」を参照してください。
一部の企業では、無効な原価センターの再稼働を許可するビジネス・プロセスを使用している場合があります。たとえば、無効な原価センター「C486 - Database License Sales」がその後「C486 - Applications Support」として再稼働する場合があります。このビジネス習慣では、不正確で不適切な収益と費用の情報が表示される可能性があります。DBI for Financialsの各ダッシュボードでは、原価センターの値または貸借一致セグメント値がすべての期間を通じて同じ意味を持つと想定されています。このため、原価センターの値は再利用しないことをお薦めします。
「損益」、「費用管理」および「費用分析」の各ダッシュボードに、収益、原価および費用の最新情報を表示するには、次の取引処理を頻繁に更新することをお薦めします。
Oracle Receivablesでの収益認識プロセス
Oracle ReceivablesデータとOracle PayablesデータのOracle General Ledgerへの転記
Oracle General Ledgerでの転記
日常のレポート作成を効率的にサポートするには、General Ledgerの仕訳インポート機能を使用して、仕訳明細を有効日に基づいた仕訳に自動分類することをお薦めします。
注意: 「資金管理」ダッシュボードの場合は、ダッシュボード上の予算引当金額がマイナスにならないように、すべての予算引当仕訳を即時に転記してください。
これらのダッシュボードをサポートするマテリアライズド・ビューのパフォーマンスとデータ量は、次の内容によって変化します。
「損益」ダッシュボードと「費用管理」ダッシュボードの場合
マスター値セットに定義されている財務カテゴリ階層とライン・オブ・ビジネス階層のサイズ。深いまたは広い階層ほど、集計の量が少なくなり、ダッシュボードのパフォーマンスにマイナスの影響を与える可能性があります。
Human Resources管理者階層内の会社原価センター・マネージャの数。「FII: マネージャ集計レベル」プロファイル・オプションは、レポートできるマネージャのレベルを制御します。たとえば、このオプションを5に設定すると、ダッシュボードへのアクセスは、会社のマネージャの上位5レベルに制限されます。このプロファイルをマネージャの合計数が数千未満になるように設定することをお薦めします。このプロファイルの設定に関する情報は、このマニュアルの「マネージャ・レポート」を参照してください。
注意: このプロファイルの影響を受けるのは、DBI for Financialsの各ダッシュボードでのレポート作成のみです。DBI for Human Resourcesの各ダッシュボードまたはレポートでのレポート作成には影響を与えません。
「費用分析」ダッシュボードと「資金管理」ダッシュボードの場合
マスター値セットに定義されている会社、原価センター、財務カテゴリおよびユーザー定義の各階層のサイズ。深いまたは広い階層ほど、集計の量が少なくなり、ダッシュボードのパフォーマンスにマイナスの影響を与える可能性があります。
また、Oracle Receivables、Oracle PayablesまたはOracle General Ledgerの過去の期間をクローズしないと、すべてのダッシュボードで初期または増分要求セットを実行したときに、パフォーマンスの問題が発生する可能性があります。
注意: これは、期間がグローバル開始日より後に開始する場合に該当します。
次の項では、「買掛管理」ダッシュボードと「買掛ステータス」ダッシュボードの前提条件、実装に関する考慮事項、実装手順および設定後の手順について説明します。
Payablesに関するダッシュボードを実装して使用する前に、使用しているシステムが次の前提条件を満たしていることを確認してください。次の表に、前提条件を示します。
前提条件 | 職責 |
---|---|
Oracle Applicationsリリース11i.9または11i.10の使用 | (適用なし) |
Daily Business Intelligenceの設定 | Daily Business Intelligence管理者 |
次の表に、DBI for FinancialsのPayablesに関するダッシュボードとレポートに必要なすべての設定手順を示します。これらの手順は、表に示す順序に従って完了する必要があります。
手順 | 必須/オプション |
---|---|
Payablesのデータの保護 | 必須 |
「FII: DBI買掛管理工程実装」プロファイル・オプションの設定 | 必須 |
設定後の手順 | 必須 |
「MO: セキュリティ・プロファイル」オプションを設定して、営業単位別にデータを保護します。
このマニュアルの「営業単位セキュリティの設定」を参照してください。
このプロファイル・オプションに「Yes」を入力してOracle Payablesから情報にアクセスし、その情報を「買掛管理」ダッシュボードと「買掛ステータス」ダッシュボードに表示します。このプロファイル・オプションは、Oracle Payablesシステムのロギング・メカニズムに依存したPayablesベースの要約収集プログラムを制御し、収集するレコード数を決定します。
このオプションによって、初期データ・ロードに含まれている取引数や、表と要約を増分データを使用してリフレッシュする時期が識別されます。「プロファイル・オプション」を参照してください。
Payablesの設定手順を完了した後は、Daily Business Intelligenceの設定後の手順を確実に完了してください。このマニュアルの「設定後の手順」を参照してください。
この項では、「買掛管理」ダッシュボードと「買掛ステータス」ダッシュボードの実装に関する考慮事項について説明します。
「買掛管理」ダッシュボードと「買掛ステータス」ダッシュボードでは、取引通貨が機能通貨に換算されます。この換算が発生するのは、たとえば、使用可能な割引、割引残額(AP_PAYMENTS_SCHEDULES_ALL)および仕入割引金額(AP_INVOICE_PAYMENT_ALL)が取引通貨でのみ格納されているためです。このため、すべての取引通貨と機能通貨間の換算レートを保守する必要があります。すべての営業単位で同じ機能通貨を使用している場合、Payablesに関するダッシュボードには、その機能通貨で情報を表示できます。
次の項では、参照資料について説明します。内容は次のとおりです。
DBI for Financialsには、次の職責が用意されています。
原価センター・マネージャ: この職責では、「費用管理」ダッシュボードとその関連レポートへのアクセスが提供されます。また、DBI for Human Resourcesが実装されている場合のみ、「HR管理」ダッシュボードへのアクセスも提供されます。
利益センター・マネージャ: この職責では、ライン・オブ・ビジネス別の「損益」ダッシュボード、マネージャ別の「損益」ダッシュボード、「費用管理」ダッシュボードとその関連レポートへのアクセスが提供されます。
Daily Financials Intelligence: この職責では、ライン・オブ・ビジネス別の「損益」ダッシュボード、マネージャ別の「損益」、「費用管理」、「費用分析」、「資金管理」の各ダッシュボードとその関連レポートへのアクセスが提供されます。
Daily Payables Intelligence: この機能ベースの職責では、「買掛管理」ダッシュボードおよび「買掛ステータス」ダッシュボードとその関連レポートへのアクセスが提供されます。
「産業」プロファイル・オプションが「政府」で、「資金管理」ダッシュボードを実装している場合は、別の職責を作成し、「資金管理」ダッシュボードに関連のないリンクを削除します。次の表に、「職責」ウィンドウの「メニュー除外」タブを使用して、オブジェクトのタイプごとに削除する必要のあるリンクを示します。
オブジェクト・タイプ | タイプ | 名称 |
---|---|---|
KPIページ・リンク | 機能 | 損益 マネージャ別損益 費用分析 |
費用と収益に関するレポート | メニュー | 財務レポート |
インテリジェンス製品別のすべての職責とダッシュボードの全リストは、このマニュアルの「職責」を参照してください。
関連項目
『Oracle Applicationsシステム管理者ガイド』の「職責」ウィンドウに関する説明
このプログラムは、「損益」、「費用管理」、「費用分析」および「資金管理」の各ダッシュボードに表示される金額を、最終月末レートを使用して再換算するために使用します。これらのダッシュボードの情報は日次を基準として収集されるため、管理レポートに使用する月末換算レートを設定することはありません。月末または四半期末に「FII通貨再換算」プログラムを実行し、DBI for Financialsレポートの情報をGeneral Ledgerの情報に近づけることをお薦めします。
注意: このプログラムは、GL期間をクローズした後に実行する必要があります。
このレポートでは、次のパラメータを使用します。
通貨タイプ: Daily Business Intelligenceのグローバル設定に基づいて、第1通貨または第2通貨を選択します。
第1通貨レート・タイプ: 再換算に使用するレート・タイプを選択します。
第2通貨レート・タイプ: 再換算に使用するレート・タイプを選択します。
日付: 自: 再換算に使用する最早の日付を選択します。
日付: 至: 通貨を再換算する最終の日付を選択します。
このプログラムは、クローズ後のデータを再換算するために最も一般的に使用されます。
注意: 「FII通貨再換算」プログラムを実行した後は、増分要求セットを実行してください。
「予算と予測のアップロード」プログラム: インタフェース表からベース要約表にデータをインポートします。
「予算と予測のパージ」プログラム: インタフェース表からではなく、ベース要約表(予算ベース表)からデータをパージします。特定期間のベース要約表のデータをパージしたり、ベース要約表からすべてのデータをパージできます。たとえば、予算データを期間レベルでロードする場合は、特定の期間またはすべての期間のデータをパージできます。このプログラムのパラメータは、次のとおりです。
計画タイプ: 「予算」または「予測」を選択します。
期間レベル: 「期間」、「四半期」、「年」または「全て」を選択します。
期間: パージする期間、四半期または年度の名称を入力します。「期間レベル」のパラメータが、「期間」、「四半期」または「年」の場合は、必須です。
日付: 「期間レベル」のパラメータが、「日付」の場合は、パージする日付を入力します。期間が「日付」でない場合は、このフィールドを空白のままにします。
データはロードした時と同じレベルでパージする必要があります。異なるレベルでデータのパージを試みると、パージ・プログラムは失敗します。
ディメンションでマッピングを更新する場合は、「設定変更後のGL要約の更新」要求セットを実行します。
シードされているこの要求セットは、ディメンションに大幅な変更を加える場合、増分要求セットよりも高いパフォーマンスを提供します。この要求セットは、ベース要約表の増分リフレッシュとマテリアライズド・ビューの完全リフレッシュを実行します。要求の発行の詳細は、『Oracle Applicationsシステム管理者ガイド』を参照してください。
要求セット・ジェネレータを使用して作成した増分要求セットを使用して、DBI for Financialsのダッシュボードのデータをリフレッシュします。増分要求セットは毎日実行してください。このマニュアルの「要求セットの作成」を参照してください。
DBI for Financialsの各ダッシュボードで、データを消去し、新規データで開始する必要がある場合は、初期要求を再発行します。
この要求によって、新規および最後に要求が実行されたとき以降に更新されたデータが収集され、レポートに更新されたデータが表示されます。
要求によるデータの収集時に通貨換算エラーが発生した場合は、収集全体が失敗となります。詳細は、このマニュアルの「通貨ディメンション」を参照してください。
次の表に、DBI for Financialsに関連するオプションと必須のプロファイル・オプションに関する情報を示します。
プロファイル・オプション | 必須/オプション | デフォルト | ユーザー・アクセス | システム管理者アクセス: ユーザー・レベル | システム管理者アクセス: 職責レベル | システム管理者アクセス: アプリケーション・レベル | システム管理者アクセス: サイト・レベル |
---|---|---|---|---|---|---|---|
FII: 予算期間タイプ | オプション | NULL | アクセス不可 | アクセス不可 | アクセス不可 | アクセス不可 | 表示可能、更新可能 |
FII: 予測期間タイプ | オプション | NULL | アクセス不可 | アクセス不可 | アクセス不可 | アクセス不可 | 表示可能、更新可能 |
FII: マネージャ集計レベル | オプション | NULL | 表示のみ | 表示のみ | 表示のみ | 表示のみ | 表示可能、更新可能 |
FII: 累計予算/予測明細タイプ | オプション | 累計 | 更新可能 | 更新可能 | 更新可能 | 更新可能 | 更新可能 |
FII: DBI買掛/未払金費用実装 | オプション | NULL | 表示可能、更新可能 | 表示可能 | 表示可能 | 表示可能 | 表示可能、更新可能 |
FII: DBI買掛管理工程実装 | オプション | NULL | 表示可能、更新可能 | 表示可能 | 表示可能 | 表示可能 | 表示可能、更新可能 |
産業 | 必須 | 政府(「資金管理」ダッシュボードの場合のみ) | アクセス不可 | アクセス不可 | アクセス不可 | アクセス不可 | 表示可能、更新可能 |