Oracle Order Managementインプリメンテーション・マニュアル リリース11i B25742-01 | ![]() 目次 | ![]() 戻る | ![]() 次へ |
業務の過程で顧客営業担当(CSR)はOracle Order Management(OM)またはOracle Project Contractsに受注変更を入力します。変更が必要になるのは、顧客から数量情報または出荷情報の変更や受注の再計画または取消の依頼を受けた場合です。
ShippingのOM変更管理によって、変更された場合の搬送明細および予約と受注明細との同期性が向上します。
明細変更管理の目的は、搬送明細が「ステージ残」または「出荷確認済」になるまでのほとんどの受注変更を許可することです。
受注明細がShipping Executionに記帳されてインタフェース済となった後に入力された変更のみがShipping Executionの変更ロジックで検証されます。受注属性変更は、Shipping Executionの変更ロジックに基づいてShipping Executionに伝播されます。
インタフェース済受注明細を分割する場合、Order ManagementではOM-WSHインタフェースAPI処理フラグを「S」(分割を表す)に設定して搬送明細の分割を要求します。
Shippingで搬送明細が分割されると、Inventoryの予約および分割と移動オーダー明細との同期化も行われます。
分割は、まだ出荷確認済でない搬送明細に対して許可されます。
搬送明細のステータスは「倉庫へのリリース」から「リリース準備」に再設定され、その移動オーダー明細が取り消されます。
予約が分割されます。
比例分割される場合もそうでない場合も、ともに当初のシリアル番号を保持したまま分割されます。
注意: リリース11iまでは、出荷確認時に在庫インタフェースを実行した後で受注管理インタフェースを実行していました。現在では、請求処理の信頼性を確保するため、インタフェース順序を逆にしてOrder Managementを先に更新するようになりました。
「変更管理」機能を有効にするための必須の設定はありません。Order Managementには、実装中に変更できる制約があります。このような制約を使用すると、関連付けられている搬送明細がShippingでピック確認された後での受注変更を防止できます。
このような制約を削除するように選択した場合は、2段階の出荷プロセス(「搬送の確認/搬送のクローズ」の後に「出荷確認」)を実施するか、運送業者による荷積または積載の直後に必ず搬送の出荷確認を実施することをお薦めします。システムがリアルタイムで正確に更新されていないと、搬送がかなり進んだ後で変更が許可されることがあります。
Order Managementには、搬送をシステムで確認する前に物理的に出荷するユーザーに対してピック確認時の制約があります。このような制約がないプロセスでは、品目が出荷されてから出荷確認がシステムで更新されるまでの間に変更が許可される可能性があります。
デフォルトでは、ピック確認/ステージの手順後の受注明細変更を無効にするために、これらの制約が有効になっています。シード済制約の場合、Shipping Executionで搬送明細のステータスがステージ/ピック確認済になると、Order Managementユーザーは受注明細の変更、取消、分割ができなくなります。
場合によっては、搬送がステージ/ピック確認済となってから出荷確認ステージまでの間に、受注明細を変更する必要があるユーザーもいます。システムは、一部またはすべてのOrder Management - Shipping制約の削除に柔軟に対応しています。
注意: システムがまだ更新されていない場合に、搬送が物理的に出荷された後で変更がコミットされると、ユーザーは例外処理(変更を元に戻す、在庫移動および在庫調整)を手動で実施することが必要になる場合があります。
デフォルトの変更
Order Managementの「制約」ウィンドウにアクセスする手順は、次のとおりです。
「処理制約」ウィンドウにナビゲートします。
「アプリケーション」フィールドで、Oracle Order Managementを問い合せます。
「エンティティ」フィールドで、受注明細を問い合せます。
搬送明細がステージ/ピック確認済になると、Order Management制約によって次のタイプの受注明細変更が制御されます。
受注明細の更新
受注明細の取消
受注明細の削除
受注明細の分割
また、受注明細の更新は、次の表に示すように22通りの異なる出荷属性に関して制御されます。
処理 | フィールド |
---|---|
更新 | 出荷承認済 |
更新 | 顧客 |
更新 | 顧客発注 |
更新 | 顧客発注明細番号 |
更新 | 搬送先担当 |
更新 | 搬送先組織 |
更新 | FOBポイント |
更新 | 運送業者 |
更新 | 運送条件 |
更新 | 品目タイプ |
更新 | 受注数量単位 |
更新 | 受注数量 |
更新 | 梱包指示 |
更新 | 要求日 |
更新 | 予定到着日 |
更新 | 予定出荷日 |
更新 | 出荷先 |
更新 | 出荷先担当 |
更新 | 出荷優先度 |
更新 | 出荷指示 |
更新 | 保管場所(削除不可) |
更新 | 倉庫 |
取消 | ピック確認済の場合は不許可 |
削除 | ピック確認済の場合は不許可 |
分割 | ピック確認済の場合は不許可 |
次のメッセージは、受注明細変更が拒否された場合に、Order Managementユーザーにフィードバックするために生成されます。
メッセージ: 更新が許可されません。ソース明細がWMS管理下にあります。
このメッセージが戻されるのは、ソース明細がOracle Warehouse Management(WMS)管理下にあるために更新を実行できない場合です。
メッセージ: ソース明細が分割できません。数量換算にエラーがあります。
このメッセージが戻されるのは、数量換算の問題によってソース明細の分割ができないために更新が拒否された場合です。この例外は、分割の結果として数量がNULLまたはマイナスになった場合に発生します。
メッセージ: 更新要求が現在実行できません。ソース明細中に、確認済搬送があるまたは出荷済の搬送明細があるものがあります。
このメッセージが戻されるのは、ソース受注明細の一部しか変更に適格でないために更新を実行できない場合です。このような受注明細は、少なくとも1つの確認済搬送明細に関連付けられているか、すでに出荷されています。変更を可能にするには、ソース受注明細に関連付けられているすべての搬送明細が変更に適格である必要があります。
メッセージ: ソース・コード'Source_code_name_string'が認識されません。
このメッセージが戻されるのは、搬送明細の更新がOrder Management以外の製品から要求されたために拒否された場合です。許可されるソース・コードは「OE」に限定されています。これ以外の製品はShippingの変更を要求できません。
メッセージ: 搬送明細&DETAILの出荷属性が変更されました。コンテナ&CONTAINER_IDから搬送明細を手動で割当解除してください。
この梱包例外メッセージが戻されるのは、LPN(コンテナ)に梱包された搬送明細に対して少なくとも1つの非強制出荷属性がOrder Managementによって変更された場合です。
更新が実行された場合でも、LPNから搬送明細を手動で割当解除するための追加手順が必要となることがあります。
Order Managementは、受注明細をShippingにインタフェースする前に内部在庫APIをコールして在庫予約を作成します。
Shippingでは、Shippingにインタフェース済の明細のうち、Order Managementワークフロー・ステータス「出荷待ち」に達しているすべての明細の予約変更を管理します。割当済またはステージ残の明細の予約変更は出荷残を使用して実行できます。
予約はあります。Shippingでは、超過ピック搬送明細数量の予約を作成します。もともと超過ピック数量には対応する予約がありません。Shippingは、ピック在庫全体が効率的に予約されるように資材予約を追加作成します。
Shippingでは、搬送明細をシリアル管理品目で分割する場合に、シリアル番号の範囲を分割して個別の番号を割り当てます。品目にすでに割り当てられているシリアル番号は分割中保持されます。搬送明細を分割する場合、Shippingは分割処理を実施してからMTL_SERIAL_NUMBERS_TEMP表を更新します。これらのシリアル番号は在庫インタフェース時に展開されます。出荷残に割り当てられているシリアル番号は分割変更中に削除されます。
搬送グループ化属性の変更結果は、変更した属性が強制されているかどうかによって異なります。グループ化属性には、必須強制とオプション強制の2種類があります。出荷属性はオプション属性のサブカテゴリです。
オプション強制の出荷搬送グループ化属性には次の5種類があります。最初の4つが出荷属性です。
顧客名
運送条件
FOBコード
出荷方法
中間出荷先事業所
必須のグループ化属性には「出荷元事業所」と「出荷先事業所」の2種類があります。
Order Managementから必須属性またはオプション属性のいずれかを変更するように要求された場合、Shippingは出荷パラメータのグループ化属性を確認してオプション強制の属性を識別し、次の処理を実行します。
搬送に明細が割り当てられている場合は、該当する搬送から搬送明細が割当解除されます。また、LPNに明細が梱包されている場合は、梱包例外が戻されます。いずれの場合も、搬送とLPNから明細が自動的に割当解除されます。
変更した属性がいずれも強制されていない場合は、システムにより変更が加えられますが搬送明細は割当解除されません。また、少なくとも1つの出荷属性が変更されている場合は、コンテナ(LPN)に梱包されている搬送明細に対して無効な梱包例外が記録されます。例外メッセージは搬送明細をユーザーが手動で割当解除する必要があることを知らせます。
Shippingでは、明細ステータスで決められた順序でソース受注明細に関連付けられているすべての搬送明細が参照され、可能な場合は要求数量が変更されます。
明細ステータスの受注ランク基準を次に示します。
搬送明細ステータス: 未割当、オープン、クローズ/確認済/移動中
明細の梱包ステータス: 未梱包、梱包済
搬送の計画ステータス: 確定済、未確定
明細のリリース済ステータスおよび関連付けられたフラグ・ステータス
リリース準備(R)
取引不可能/非ピック可能(X)
出荷残(B)
倉庫へのリリース(S)
ステージ残(Y)
明細の要求数量の昇順
関連するソース受注明細について、Shippingでは記載された順序で搬送明細を参照し、次のように決定します。
数量の増加: 明細が更新可能: 明細を更新できるのは、搬送から明細が割当解除された場合、または搬送が「オープン済」で、明細がLPNコンテナに未梱包で、搬送(存在する場合)が未確定であり、さらに明細のリリース・ステータスがリリース未準備、リリース準備完了または取引不可能のいずれかである場合です。
新しい搬送明細: 示された更新可能な搬送明細を除くすべてのケースで、数量が増加された新しい搬送明細が作成されます。
数量の減少: 出荷が一部更新可能: 明細要求数量は、出荷済搬送の明細部分(「確認済」、「クローズ」または「移動中」)を除いて更新可能です。このケースでは、未出荷明細の合計以下である場合にかぎり、要求された数量の減少が受け入れられます。
移動オーダー明細の更新: ステータスが「倉庫へのリリース」の明細に対して在庫移動オーダー明細を更新する必要があります。
複数の明細: 減少した数量の合計が要求したソース明細数量の減少に達するまで、出荷明細が順次参照され、その要求数量が減少します。
例外: ステージ残の出荷明細、計画搬送の一部である出荷明細、またはコンテナに梱包されている出荷明細に対する要求数量の減少とともに例外が記録されます。
出荷確認済搬送明細とクローズ搬送明細の変更は許可されていません。かわりに、受注明細数量が増加すると、新しい搬送明細が作成されます。
出荷セット搬送明細が「割当済」または「ピック済」の場合は、ピッキング時に出荷セットの強制出荷パラメータに従ってOrder Managementの変更要求が履行されます。
出荷セットの整合性が強制されている場合は、割当済明細またはピック済明細を変更できません。
出荷セットが強制されていない場合は、出荷セットを分岐しても変更は許可されます。
搬送明細が別の組織に転送されると、転送先の組織に対する移動オーダー明細(MOL)のステータスが「リリース準備」に再設定されます。転送元の組織の予約は削除されます。
在庫予約は転送先の組織に作成されます。
搬送明細分割の要求時に、変更ロジックによって既存の在庫予約を保持および分割します。予約は搬送詳細に関連付けられます。指定の在庫管理を使用する出荷済明細やステージ残明細が予約を保持できるように、搬送明細がリリース・ステータスに従って順序付けられます。予約にまだ関連付けられていない搬送明細(「リリース準備」、「出荷残」または「倉庫へのリリース」)には任意に分割された予約があります。
2つ以上の搬送(そのうちの1つは「出荷確認済」または「クローズ」であるがOMインタフェース済ではない)にまたがる受注明細に対して変更が要求されると、どのような結果になりますか。他の搬送明細が変更に適格であるかどうかに関係なく、受注管理インタフェースでソース受注明細が更新されるまで変更は許可されません。これにより、ソース受注明細が出荷済明細によって更新されないため、データの破損を未然に防ぐことになります。ソース受注明細が出荷済搬送明細によって更新された後、手動で変更要求を正常に再発行できます。
サポートされます。Order ManagementとShippingはともに比例分割されていない変更をサポートしています。変更した属性を出荷セット搬送明細に伝播することにより、Order Managementで比例分割ではないセットの分割でも、搬送明細と受注明細との同期性が保持されます。
適格な記帳済受注がOrder ManagementからShipping Executionにインタフェースされると、「出荷取引」フォームから搬送明細にアクセス可能になります。当初搬送明細のステータスは、「リリース準備」です。
組織または保管場所の変更
これらの変更はサポートされています。変更に対する制限はありません。
明細品目の変更
在庫品目の変更が既存の搬送明細に関するものでないかぎり、顧客品目の変更はサポートされています。搬送明細がない場合は、変更に対する制限はありません。
受注明細の取消
この変更はサポートされています。搬送明細は「取消済」に設定されます。
搬送明細数量の減少
この変更はサポートされています。搬送明細数量が減少します。
搬送明細数量の増加
この変更はサポートされています。この変更に応じて搬送明細数量が増加されます。
予定日を前後に移動
この変更はサポートされています。搬送詳細は新しい予定作成情報で更新されます。
この変更はサポートされています。搬送明細ステータスは「リリース準備」に設定されます。
出荷セットに対する変更
出荷パラメータの出荷セットの強制が有効な場合は、在庫が割り当てられる前や搬送明細がピックされる前にOrder Managementで出荷セットを変更できます。出荷確認前では、出荷パラメータの出荷セットの強制や搬送明細のステータスに関係なく、出荷セットから受注明細を削除できます。
出荷先事業所の変更
搬送明細が搬送またはコンテナに割り当てられていない場合、この変更はサポートされます。搬送明細が割り当てられている場合は、例外が記録され、この搬送明細は搬送から割当解除されます。
受注明細の分割
この変更はサポートされています。搬送明細詳細が分割されます。
次の説明では、搬送明細をピック・リリースした後での受注変更のサポート方法について示します。ピック・リリース中に移動オーダーが作成されると、在庫が割り当てられます。
組織または保管場所の変更
これらの変更はサポートされています。搬送移動オーダー割当のステータスが「取消済」に変更され、搬送詳細が新しい組織で更新された後、ステータスが「リリース準備」に再設定されます。元の組織でピック・リリース前の予約がある場合にのみ、新しい予約が作成されます。
明細品目の変更
この変更は直接にはサポートされていません。このステージでは品目を単に別の品目と変更することはできません。CSRは受注明細を取り消す必要があります。また、交換品目で新規に受注明細を作成する必要があります。
受注明細の取消
この変更はサポートされています。搬送明細のステータスが「取消済」に設定され、移動オーダー明細が削除されます。
搬送明細数量の減少
出荷残明細と同様、この変更はサポートされています。移動オーダー明細数量が更新され、該当する場合は、余分なシリアル番号が割当解除されます。
搬送明細数量の増加
この変更はサポートされています。ステータス「リリース準備」を持つ搬送詳細が追加数量に対して新規に作成されます。
予定日を前後に移動
この変更はサポートされています。搬送詳細は新しい予定作成情報で更新されます。
搬送明細の予定解除
この変更はサポートされています。移動オーダー明細のステータスが「取消済」に設定され、搬送詳細のステータスが「リリース準備」に変更されます。
出荷セット内の変更
Shippingで「出荷セット」プロファイル・オプションが出荷セットの強制に設定されていない場合、この変更はサポートされます。搬送詳細がこれらの変更内容で更新されます。
出荷先事業所の変更
搬送明細が搬送またはコンテナに割り当てられていない場合、この変更はサポートされます。搬送明細が割り当てられている場合は、例外が記録され、この搬送明細は搬送から割当解除されます。
受注明細の分割
この変更はサポートされています。搬送明細詳細が分割されます。
このステータスは、移動オーダー明細が作成済で、搬送明細が倉庫にリリース済であることを表します。明細は正常に割り当てられていますが、ピック確認されていない可能性があります。
このステップでは、在庫品目が在庫事業所からピックされます。ピッキング処理はピック確認で終了し、搬送明細のステータスが「ステージ残」に進みます。
組織または保管場所の変更
これらの変更はサポートされています。搬送移動オーダー割当が削除され、搬送詳細が新しい組織で更新された後、ステータスが「リリース準備」に戻されます。ステータスが「倉庫へのリリース」になる前の予約がある場合にのみ、新しい予約が作成されます。
明細品目の変更
この変更は直接にはサポートされていません。このステージでは品目を単に別の品目に変更することはできません。該当する受注明細を取り消す必要があります。また、交換品目で新規に受注明細を作成する必要があります。
受注明細の取消
この変更はサポートされています。搬送詳細のステータスが「取消済」に設定され、移動オーダー明細が削除されます。
搬送明細数量の減少
この変更はサポートされています。移動オーダー明細数量が更新され、該当する場合は、余分なシリアル番号が割当解除されます。
搬送明細数量の増加
この変更はサポートされています。ステータス「リリース準備」を持つ搬送詳細が追加数量に対して新規に作成されます。新しい予約割当は追加されません。
予定日を前後に移動
この変更はサポートされています。搬送詳細は新しい予定作成情報で更新されます。
搬送明細の予定解除
この変更はサポートされています。移動オーダー明細が削除され、搬送詳細のリリース・ステータスが「リリース準備」に変更されます。
出荷セット内の変更
Shippingで「出荷セット」プロファイル・オプションが出荷セットの強制に設定されていない場合、この変更はサポートされます。搬送詳細および移動オーダー明細の両方がこれらの変更内容で更新されます。
出荷先事業所の変更
搬送明細が搬送またはコンテナに割り当てられていない場合、この変更はサポートされます。搬送明細が割り当てられている場合は、例外が記録され、この搬送明細は搬送から割当解除されます。
受注明細の分割
この変更はサポートされています。搬送明細詳細が分割されます。
ソース在庫事業所からステージ保管場所への保管場所の移動を反映するピック確認が完了した後に発生します。ピック済品目がステージ保管場所に荷降済です。搬送明細は出荷確認されるまで「ステージ残」のままになります。
組織または保管場所の変更
これらの変更はサポートされています。在庫管理情報が消去され、搬送詳細のステータスが「リリース準備」に設定されます。例外が記録されます。
明細品目の変更
この変更は直接にはサポートされていません。このステージでは品目を単に別の品目に変更することはできません。該当する受注明細を取り消す必要があります。また、交換品目で新規に受注明細を作成する必要があります。
受注明細の取消
この変更はサポートされています。搬送明細が「取消済」に設定され、例外が記録されます。
明細数量の減少
この変更はサポートされています。搬送明細数量が調整され、該当する場合はシリアル番号が割当解除されます。例外が記録されます。
搬送明細数量の増加
この変更はサポートされています。ステータス「リリース準備」を持つ搬送詳細が追加数量に対して新規に作成されます。新しい予約は作成されません。
予定日を前後に移動
この変更はサポートされています。搬送詳細は新しい予定作成情報で更新されます。
搬送明細の予定解除
この変更はサポートされています。搬送詳細のステータスが「リリース準備」に変更されます。
出荷セット内の変更
Shippingで「出荷セット」プロファイル・オプションが出荷セットの強制に設定されていない場合、この変更はサポートされます。搬送詳細がこれらの変更内容で更新されます。
出荷先事業所の変更
搬送明細が搬送またはコンテナに割り当てられていない場合、この変更はサポートされます。搬送明細が割り当てられている場合は、例外が記録され、この搬送明細は搬送から割当解除されます。
受注明細の分割
搬送明細が分割され、ステータスは「ステージ残」のままになります。
注意: ステージング後の受注変更をサポートするよう選択している会社では、搬送は荷積みドック間を移動または移動前であるため、システムで全搬送の出荷確認を行う必要があります。積載後または出荷後に搬送の出荷確認を行うことによって、すでに失効したステータスに基づいて変更が可能になります。
注意: システムで受注変更が許可されなくなった時点で搬送の出荷確認を行う必要があります。これは、在庫が荷積みドック間を移動している間やトレーラ・トラックのドアにシールが貼付された時点に該当します。受注の積載中に受注ステータスの更新に失敗すると、CSRは搬送が実際に移動中であってもまだ倉庫内にあるものと間違って解釈することになります。
荷積みドックへの搬送
搬送がまだトラックの荷台に積載されていない場合は、トラックの荷台に積載しないでください。
荷積みドックへの搬送(トラックの荷台に積載済)
トラックから荷降ろすか、現実的でない場合は搬送荷降を取り消し、荷積ストップに戻って荷降ろす必要があります。
トラックで移動中の搬送
搬送業者に電話して、商品を搬送したりトラックを戻すことがないように要請する必要があります。
荷降済の搬送
RMAを発行し、搬送を戻す必要があります。また、交換品目の受注を別途作成する必要があります。
この項では、Order Management変更の結果を迅速に把握できるステータス表を示します。
関連する搬送明細のステータスが「確認済」または「出荷済」のいずれかである場合、Order Managementでの受注明細の変更は許可されません。
詳細ステータス | 梱包済 | 確定済 | 選択順序 | 明細数量の増加 | 数量の減少(ただしゼロにはならない) | 数量をゼロに減少 |
---|---|---|---|---|---|---|
明細が搬送から割当解除されているか、搬送がオープンしている | No | No | リリース未準備 | いっぱいまで増加(これ以上の出荷明細はないとみなす) | 要求数量の減少(変更要求に対して不十分な場合は、次の出荷明細に進む) | 搬送詳細の取消 |
明細が搬送から割当解除されているか、搬送がオープンしている | No | No | リリース準備完了または取引不可能 | いっぱいまで増加(これ以上の出荷明細はないとみなす) | 要求数量の減少(変更要求に対して不十分な場合は、次の出荷明細に進む) | 搬送詳細の取消 |
明細が搬送から割当解除されているか、搬送がオープンしている | No | No | 出荷残 | 変更をすべて反映した新しい搬送詳細(これ以上の出荷明細はないとみなす) | 要求数量の減少(変更要求に対して不十分な場合は、次の出荷明細に進む) | 搬送詳細の取消 |
明細が搬送から割当解除されているか、搬送がオープンしている | No | No | 倉庫へのリリース | 変更をすべて反映した新しい搬送詳細(予約は作成されない) | - 移動オーダー明細の更新 - シリアル番号の割当解除 - 要求数量の減少(変更要求に対して不十分な場合は、次の出荷明細に進む) | - 移動オーダー明細の削除 - 搬送詳細の取消 |
明細が搬送から割当解除されているか、搬送がオープンしている | No | No | ステージ/ピック確認済 | 変更をすべて反映した新しい搬送詳細(これ以上の出荷明細はないとみなす) | - 例外の記録 - 要求数量の減少(変更要求に対して不十分な場合は、次の出荷明細に進む) | - 例外の記録 - 搬送詳細の取消 |
明細が搬送から割当解除されているか、搬送がオープンしている | No | Yes | 取消済以外のいずれか | 変更をすべて反映した新しい搬送詳細(これ以上の出荷明細はないとみなす) | - 例外の記録 - 要求数量の減少(変更要求に対して不十分な場合は、次の出荷明細に進む) | - 例外の記録 - 搬送詳細の取消 |
明細が搬送から割当解除されているか、搬送がオープンしている | Yes | どれか | 取消済以外のいずれか | 変更をすべて反映した新しい搬送詳細(これ以上の出荷明細はないとみなす) | - 例外の記録 - 要求数量の減少(変更要求に対して不十分な場合は、次の出荷明細に進む) | - 例外の記録 - 搬送詳細の取消 |
搬送は出荷確認済、移動中またはクローズ | どれか | どれか | ステータスは「クローズ」(新しい受注明細の作成) | 受注管理インタフェース実行後、変更をすべて反映した新しい搬送詳細(これ以上の出荷明細はないとみなす) | 拒否、適格な数量の返品およびロールバック | 拒否、適格な数量の返品およびロールバック |
処理 | 記帳済または予定作成済 | ピック・リリース済 | 予約割当済 | ピック確認済またはステージ残 |
---|---|---|---|---|
組織の変更 | 変更する | - 移動オーダー明細の削除 - 新しい倉庫での搬送詳細の更新 - 搬送詳細を「リリース準備」に設定 | - 移動オーダー明細のステータスを「取消済」に設定 - 搬送詳細のステータスを「リリース準備」に設定して変更 - 在庫管理情報の消去 - OMによる予約の削除および新しい予約の再作成(ピック・リリース前に予約が作成されていた場合のみ) | - 変更する - 例外の記録 - 割当解除(必要な場合) - 在庫情報の消去 - 搬送詳細のステータスを「リリース準備」に設定 |
保管場所の変更 | 変更する | - 移動オーダー明細の削除 - 新しい保管場所での搬送詳細の更新 | - 移動オーダー明細のステータスを「取消済」に設定 - 搬送詳細のステータスを「リリース準備」に設定して変更 - 在庫管理情報の消去 | - 変更する - 例外の記録 - 割当解除(必要な場合) - 在庫情報の消去 - 搬送詳細のステータスを「リリース準備」に設定 |
在庫明細品目の変更(顧客品目のみ変更可能) | Order Managementでは、このステータスにある搬送の変更は許可されない | Order Managementでは、このステータスにある搬送の変更は許可されない | Order Managementでは、このステータスにある搬送の変更は許可されない | Order Managementでは、このステータスにある搬送の変更は許可されない |
予定解除 | 搬送詳細のステータスを「リリース済」から「リリース準備」に設定 | - 移動オーダー明細の削除 - 搬送詳細のステータスを「リリース済」から「リリース準備」に更新して変更 | - 移動オーダー明細のステータスを「取消済」に設定 - 搬送詳細のステータスを「リリース準備」に設定して変更 | - 変更する - 例外の記録 - 割当解除(必要な場合) - ステータスを「リリース準備」に再設定 |
予定日の変更: 到着日 | 新しい予定作成情報で搬送詳細を更新 | 新しい予定作成情報で搬送詳細を更新 | 新しい予定作成情報で搬送詳細を更新 | 新しい予定作成情報で搬送詳細を更新 |
予定日の変更: 出発日 | - 新しい予定作成情報で搬送詳細を更新 - 例外の記録 | - 新しい予定作成情報で搬送詳細を更新 - 例外の記録 | - 新しい予定作成情報で搬送詳細を更新 - 例外の記録 | - 新しい予定作成情報で搬送詳細を更新 - 例外の記録 |
数量の増加 | 搬送詳細数量の増加 | - 追加数量に対してステータスがリリース準備完了の新しい搬送詳細を作成 - 新規割当の作成(必要な場合) | <空白> | <空白> |
数量の減少または明細の取消 | - 数量の減少 - 搬送詳細のステータスを「取消済」に設定(搬送詳細が完全に取り消されている場合) | - 数量を減らし、移動オーダー明細を更新 - シリアル番号の割当解除およびマーク解除(必要な場合) - 搬送詳細のステータスを「取消済」に設定(搬送詳細が完全に取り消されている場合) - 移動オーダー明細の削除(完全に取り消されている場合) | - 数量を減らし、移動オーダー明細を更新 - シリアル番号の割当解除およびマーク解除(必要な場合) - 搬送詳細のステータスを「取消済」に設定(搬送詳細が完全に取り消されている場合) - 移動オーダー明細の削除(完全に取り消されている場合) | - 数量の減少 - 例外の記録 - シリアル番号の割当解除およびマーク解除(必要な場合) - 搬送詳細のステータスを「取消済」に設定(搬送詳細が完全に取り消されている場合) |
出荷セット | 変更する | - 搬送詳細の更新 - 移動オーダー明細の更新(出荷セットが強制されている場合) | 搬送詳細の更新 | 該当セットの更新 |
明細の分割 | 変更して搬送詳細を分割 | 変更して搬送詳細を分割し、未リリースにする(ステータスを「リリース準備」に設定) | 変更して搬送詳細を分割し、未リリースにする(ステータスを「リリース準備」に設定) | 変更して搬送詳細を分割 |
搬送グループ化属性 | 変更して搬送詳細を分割 | 変更して搬送詳細を分割し、未リリースにする(ステータスを「リリース準備」に設定) | 変更して搬送詳細を分割し、未リリースにする(ステータスを「リリース準備」に設定) | 変更して搬送詳細を分割 |
組織、暗黙、必須 | 例外を記録し、搬送から割当解除(搬送またはコンテナに割り当てられている場合) | 例外を記録し、搬送から割当解除(搬送またはコンテナに割り当てられている場合) | 例外を記録し、搬送から割当解除(搬送またはコンテナに割り当てられている場合) | 例外を記録し、搬送から割当解除(搬送またはコンテナに割り当てられている場合) |
出荷元事業所、暗黙、必須 | 例外を記録し、搬送から割当解除(搬送またはコンテナに割り当てられている場合) | 例外を記録し、搬送から割当解除(搬送またはコンテナに割り当てられている場合) | 例外を記録し、搬送から割当解除(搬送またはコンテナに割り当てられている場合) | 例外を記録し、搬送から割当解除(搬送またはコンテナに割り当てられている場合) |
出荷先事業所、暗黙、必須 | - 変更する(搬送にもコンテナにも割り当てられていない場合) - 例外を記録し、搬送から割当解除(搬送またはコンテナに割り当てられている場合) | - 変更する(搬送にもコンテナにも割り当てられていない場合) - 例外を記録し、搬送から割当解除(搬送またはコンテナに割り当てられている場合) | - 変更する(搬送にもコンテナにも割り当てられていない場合) - 例外を記録し、搬送から割当解除(搬送またはコンテナに割り当てられている場合) | - 変更する(搬送にもコンテナにも割り当てられていない場合) - 例外を記録し、搬送から割当解除(搬送またはコンテナに割り当てられている場合) |
中間出荷先事業所、暗黙、オプション | 搬送から割当解除(強制されている場合) | 搬送から割当解除(強制されている場合) | 搬送から割当解除(強制されている場合) | 搬送から割当解除(強制されている場合) |
顧客、明示、オプション | 搬送から割当解除(強制されている場合) | 搬送から割当解除(強制されている場合) | 搬送から割当解除(強制されている場合) | 搬送から割当解除(強制されている場合) |
運送条件、暗黙、オプション | 搬送から割当解除(強制されている場合) | 搬送から割当解除(強制されている場合) | 搬送から割当解除(強制されている場合) | 搬送から割当解除(強制されている場合) |
FOBコード、明示、オプション | 搬送から割当解除(強制されている場合) | 搬送から割当解除(強制されている場合) | 搬送から割当解除(強制されている場合) | 搬送から割当解除(強制されている場合) |
出荷方法、明示、オプション | 搬送から割当解除(強制されている場合) | 搬送から割当解除(強制されている場合) | 搬送から割当解除(強制されている場合) | 搬送から割当解除(強制されている場合) |
運送業者、明示 | 搬送から割当解除(強制されている場合) | 搬送から割当解除(強制されている場合) | 搬送から割当解除(強制されている場合) | 搬送から割当解除(強制されている場合) |
搬送、暗黙、必須(搬送に割り当てられている場合) | 搬送から割当解除(強制されている場合) | 搬送から割当解除(強制されている場合) | 搬送から割当解除(強制されている場合) | 搬送から割当解除(強制されている場合) |
搬送グループ化属性の凡例 | 搬送から割当解除(強制されている場合) | 搬送から割当解除(強制されている場合) | 搬送から割当解除(強制されている場合) | 搬送から割当解除(強制されている場合) |
暗黙: 自動的に含まれる(出荷パラメータの一部ではない) | 必須: 常に変更可能 | オプション: 変更可能または変更不可(通常、出荷パラメータで組織ごとに設定) | <空白> | <空白> |
在庫インタフェース例外に関係なく受注を請求できるように、トリップ/ストップ・インタフェース順序が逆になりました。通常、請求書の発行は、正確な手持在庫数量の管理よりも重要です。
これまでは、受注管理インタフェースを実行するよりも先に在庫インタフェースを完了する必要がありました。
変更受注情報機能により、受注管理インタフェースは出荷済明細と未出荷明細の在庫予約を正確に分割できます。出荷済搬送明細の在庫予約を消費するために、最初に在庫インタフェースを実行する必要がなくなりなりました。
この項では、Shipping Executionでの出荷残処理の機能フローについて説明します。
出荷残ステータス
Order Managementでの出荷明細のステータスの改善された参照機能が提供されています。
新しい資材を受領した場合に出荷残搬送詳細に対してOracle Warehouse Management内の複数ドック機能を提供します。
補充が必要な品目について生産計画担当と生産スケジュール担当にフィードバックを提供します。
次のリストは、様々なピック・ステータスおよびその説明と、ステータスが搬送明細に表示されるイベントを示しています。
リリース準備未完了: このステータスが発生するのは、Order Managementで明細が出荷待ちアクティビティに到達する前に「搬送明細のインポート」プログラムを使用して搬送明細を手動でShipping Executionにインポートした場合です。
リリース準備完了: Order Managementで、受注明細が出荷ワークフロー・アクティビティに到達しています。つまり、受注明細がShipping Executionに記帳され、予定作成されてインポートされています。この処理での次のステップとしてピック・リリースが開始されます。ピック・リリース処理では、Oracle Inventoryに移動オーダー・ヘッダーと移動オーダー明細が作成されます。このステータスは、2つのステップからなるピック・リリース処理の実行時に発生する一般的なステータスです。すなわち、在庫割当は実行されているがピック確認がまだ行われていないことを示します。
倉庫へのリリース: リリースは開始されているが未完了です。割当が作成されていないか、ピック確認されていません。
ステージ/ピック確認済: 在庫の割当とピック確認が終了すると明細のステータスが「ステージ残」になります。割当ステップとピック確認ステップは、ビジネス・ニーズに応じて手動または自動で実行できます。自動割当と自動ピック確認は、「出荷パラメータ」フォームの設定ステップで決定されます。
出荷残: 「出荷残」ステータスは、次の状況にある明細に割り当てられます。
ピック・リリース処理で明細に在庫を割り当てようとしましたが、品目の全数量または一部数量が引当可能ではありませんでした。この場合には、差異数量が自動的に出荷残になります。
出荷確認で、当初の要求数量に満たない品目の出荷済数量を入力します。
搬送全体を出荷残にします。
循環棚卸への予約の転送によって不足数量を記録します。
出荷済: 明細が割り当てられている搬送が「移動中」に設定されており、OMインタフェース処理と在庫インタフェース処理が遅延しています。
適用なし: 「適用なし」ステータスは、非取引可能の受注明細に適用します。たとえば、請求されているが物理的に出荷されていない明細がこれに該当します。サービスや保証などの品目のステータスが「適用なし」になります。
インタフェース済: 搬送明細が出荷済であり、OMインタフェースと在庫インタフェースのコンカレント・プロセスが完了しています。
取消済: 「取消済」ステータスは、Order Managementで受注明細が取り消されている場合に適用します。
搬送詳細のステータス・フロー
ピッキング・ステータス「出荷残」が搬送明細詳細で受け入れられる1つの方法として自動出荷残があります。在庫割当時に十分な在庫がないと判断された場合は、一部数量がリリースされると自動的に明細が分割され、未リリース数量に対してステータスが「出荷残」に変更されます。
ピック・リリースでは、ピッキング移動オーダー・ヘッダーが作成されます。
ピック・リリースでは、移動オーダー明細が作成されます。
ピック・リリースまたは後続のステップで、移動オーダー明細が割り当てられます。
Inventoryにより、割当の結果でShipping Executionが更新されます。在庫不足が生じた(要求数量が移動オーダー明細に割り当てられた数量より多い)場合は、Shippingで自動出荷残ルーチンが実行されます。
搬送明細を分割します。
当初明細にある詳細数量は変わりません。当初明細のステータスは進められます。
要求数量と詳細数量の差異は、2つ目の明細(分割の結果生じた新しい明細)に示されます。新しい明細のステータスは「出荷残」になります。新しい搬送明細の移動オーダー明細の「参照」フィールドには値はありません(この搬送明細の新しい移動オーダー明細は、この搬送明細のピック・リリース時に作成されます)。
移動オーダー明細を更新します。Shippingは、この移動オーダー明細にある要求数量を変更するようにInventoryをコールします。新しい要求数量は割当済数量と一致する必要があります。
出荷残は出荷確認時にも発生します。搬送全体を出荷残にした場合(このケースでは、搬送に関連付けられているすべての搬送明細がピッキング・ステータス「出荷残」を受け入れます)。または、要求数量に満たない出荷済数量を入力し、出荷中の品目の一部数量を出荷残にできます。
ピック・リリースでは、ピッキング移動オーダー・ヘッダーおよび明細が作成されます。
移動オーダー明細が詳細化されます。
移動オーダー明細がピック確認されます。
出荷確認時に搬送が出荷残になります。
ステータスが確定している場合は、LPNと搬送割当を保持します。確定していない場合は、開梱します(梱包されている場合)。
明細のステータスを「出荷残」に変更します。
出荷残フロー
出荷残処理の物理フローでは、資材がある場合とない場合があります。資材がない場合、出荷残処理は在庫差異の確認に使用されます。たとえば、引当可能状況に基づいてピック・リリース時に完全な要求数量が割り当てられます。ピッキング担当がピッキング事業所に物理的にアクセスした場合、引当可能数量はシステムで有効数量と判断された数量未満になります。出荷担当は「出荷済数量」フィールドに実際の引当可能数量を入力します。出荷確認処理の結果は次のようになります。
明細が2つに分割されます。1つは出荷済数量として入力された数量を示し、ピック・ステータスが「出荷済」になります。もう1つは未出荷数量を示し、ステータスが「出荷残」になります。
別のケースとして、出荷中の資材が引当可能なときに、特定の業務上の理由で出荷残となっている場合があります。たとえば、他の受注の追加供給が遅れることに気付いたとき、引当可能な資材がすべて特定の顧客に割り当てられているとします。割り当てられた資材の中にすぐに到着しないものがあると、別の顧客の生産ラインが停止します。この場合には、一方の顧客に一部数量を出荷し、生産ラインが停止する事態を収拾するのに十分な数量を出荷残にするという決定を下すこともあります。出荷確認ステップでは、この資材の部分出荷数量を入力します。出荷確認時に明細が2つの明細に分割されます。つまり、一方は入力した数量に対してステータスが「出荷済」の明細になり、もう一方は未出荷明細に対してステータスが「出荷残」の明細になります。
出荷残資材の物理資材は手順に従って工程内事業所に置かれます。出荷残資材を置く事業所を別の事業所にする場合は、手動で保管場所を移動する必要があります。
生産ラインの停止した顧客に対してピック・リリースが再度実行されることがあります。この場合は、出荷残明細に以前に割り当てられた資材が、生産ラインの停止した顧客に自動的に割り当てられます。
この図は、出荷残の取引フローを示しています。
出荷残の取引フロー
10個の品目Aに対する受注明細が記帳済およびリリース済です。在庫にあるのは7個のみです。この受注は割当済、ピック確認済および出荷確認済です。
割当中に7個が見つかりました。Inventoryによって出荷が詳細化の結果で更新されます。自動出荷残で搬送明細が分割され、OMに対して受注明細の分割が要求されます。次にOracle Shippingによって移動オーダー明細の要求数量が減らされます。これらの表は、受注明細、搬送明細、移動オーダー明細および移動オーダー明細詳細に関する詳細化後のデータを示しています。
明細 | 数量 |
---|---|
1 | 10 |
明細 | 受注明細 | 数量 | 移動オーダー明細 | ステージ残数量 | ステータス | 保管場所 |
---|---|---|---|---|---|---|
100 | 1 | 7 | 1000 | 0 | 倉庫へのリリース | |
101 | 1.1 | 3 | 出荷残 |
移動オーダー明細 | 要求数量 | 詳細数量 | 搬送数量 |
---|---|---|---|
1000 | 7 | 7 | 0 |
明細 | 移動オーダー明細 | 数量 | 搬送元事業所 | 搬送先事業所 |
---|---|---|---|---|
100 | 1000 | 7 | ストア | ステージ |
7個をピック確認します。この移動オーダー明細は詳細化で変更されたために、10個のうちの一部が見つからなかった場合でもピック確認でクローズされます。これらの表は、受注明細、搬送明細、移動オーダー明細および移動オーダー明細詳細に関するピック確認データを示しています。
明細 | 数量 |
---|---|
1.1 | 10 |
明細 | 受注明細 | 数量 | 移動オーダー明細 | ステージ残数量 | ステータス | 保管場所 |
---|---|---|---|---|---|---|
100 | 1.1 | 7 | 1000 | 7 | ステージ残 | ステージ |
101 | 1.1 | 3 | 0 | 出荷残 |
移動オーダー明細 | 要求数量 | 詳細数量 | 搬送数量 |
---|---|---|---|
1000 | 7 | 7 | 7 |
明細 | 移動オーダー明細 | 数量 | 搬送元事業所 | 搬送先事業所 |
---|---|---|---|---|
10000 | 1000 | 7 | ストア | ステージ |
ここで7個を出荷確認します。これらの表は、受注明細、搬送明細、移動オーダー明細および移動オーダー明細詳細に関する出荷確認データを示しています。
明細 | 数量 |
---|---|
1.1 | 10 |
明細 | 受注明細 | 数量 | 移動オーダー明細 | ステージ残数量 | ステータス | 保管場所 |
---|---|---|---|---|---|---|
100 | 1.1 | 7 | 1000 | 7 | 出荷済 | |
101 | 1.1 | 3 | 0 | 出荷残 |
移動オーダー明細 | 要求数量 | 詳細数量 | 搬送数量 |
---|---|---|---|
1000 | 7 | 7 | 7 |
明細 | 移動オーダー明細 | 数量 | 搬送元事業所 | 搬送先事業所 |
---|---|---|---|---|
10000 | 1000 | 7 | ストア | ステージ |
10個の品目Aに対する受注明細が記帳済およびリリース済です。詳細化では7個が見つかりましたが、ピック確認で1個の不足数量をレポートしているため、この受注に対しては6個のみがピック確認できます。
割当が正常に完了し、10個すべてが見つかりました。これらの表は、受注明細、搬送明細、移動オーダー明細および移動オーダー明細詳細に関する詳細化後のデータを示しています。
明細 | 数量 |
---|---|
1.1 | 10 |
明細 | 受注明細 | 数量 | 移動オーダー明細 | ステージ残数量 | ステータス | 保管場所 |
---|---|---|---|---|---|---|
100 | 1.1 | 10 | 1000 | 0 | 倉庫へのリリース |
移動オーダー明細 | 要求数量 | 詳細数量 | 搬送数量 |
---|---|---|---|
1000 | 10 | 10 | 0 |
明細 | 移動オーダー明細 | 数量 | 搬送元事業所 | 搬送先事業所 |
---|---|---|---|---|
10000 | 1000 | 10 | ストア | ステージ |
10個を見つけるように指示されましたが見つかったのは7個のみでした。不足数量がレポートされ、再度残高の詳細を示すように要求しても、この品目がこれ以上見つかる可能性はありません(残高の発見を要求しなかった場合と同じ結果になります)。これらの表は、受注明細、搬送明細、移動オーダー明細および移動オーダー明細詳細に関するピック確認データを示しています。
明細 | 数量 |
---|---|
1.1 | 10 |
明細 | 受注明細 | 数量 | 移動オーダー明細 | ステージ残数量 | ステータス | 保管場所 |
---|---|---|---|---|---|---|
100 | 1.1 | 7 | 1000 | 7 | ステージ残 | ステージ |
101 | 1.1 | 3 | 0 | 出荷残 |
移動オーダー明細 | 要求数量 | 詳細数量 | 搬送数量 |
---|---|---|---|
1000 | 7 | 7 | 7 |
明細 | 移動オーダー明細 | 数量 | 搬送元事業所 | 搬送先事業所 |
---|---|---|---|---|
100 | 1000 | 7 | ストア | ステージ |
ここで工程内事業所にある出荷可能数量7個を出荷確認します。これらの表は、受注明細、搬送明細、移動オーダー明細および移動オーダー明細詳細に関する出荷確認データを示しています。
明細 | 数量 |
---|---|
1.1 | 10 |
明細 | 受注明細 | 数量 | 移動オーダー明細 | ステージ残数量 | ステータス | 保管場所 |
---|---|---|---|---|---|---|
100 | 1.1 | 7 | 1000 | 出荷済 | ||
101 | 1.1 | 3 | 出荷残 |
移動オーダー明細 | 要求数量 | 詳細数量 | 搬送数量 |
---|---|---|---|
1000 | 7 | 7 | 7 |
明細 | 移動オーダー明細 | 数量 | 搬送元事業所 | 搬送先事業所 |
---|---|---|---|---|
100 | 1000 | 7 | ストア | ステージ |
Oracle Shipping Executionには、ピッキング処理および出荷処理の一環として在庫差異を特定し修正する機能があります。
リリース11iまでは、搬送明細のピック中および出荷中に資材不足が判明した場合に、差異数量を出荷残にして、資材不足の在庫調整を実施するよう在庫管理担当に通知する以外の選択肢はありませんでした。エンタープライズでは、このような手動通知を発行しないと、誰かが物理在庫とシステム在庫を同期化するまで、次回のピック・リリース処理でまた引当不可資材を割り当てる危険性がありました。「出荷取引」フォームの循環棚卸処理には、明細を分割するメカニズムがあります。1つの明細は実際に出荷可能な数量を表し、もう1つの明細は出荷残数量を表します。同時に、在庫が次回のピック・リリース処理で引当不可になるように予約が循環棚卸に転送されます。
予約を循環棚卸に送り、在庫差異の結果としてリリースされた明細を出荷残にする処理を次に示します。
ピック・ステータスが「ステージ残」の明細を選択します。
「処理」メニューから「循環棚卸」を選択します。
「実行」をクリックします。
「循環棚卸へ転送」ウィンドウが表示されます。この図に示された搬送には、受注数量が20の搬送詳細があります。
「循環棚卸へ転送」ウィンドウ
20未満の数量(たとえば7)を入力すると、搬送詳細は、次の図に示すように13のステージ残と7の出荷残として分割されます。
「出荷取引」ウィンドウ
20の数量を入力すると、搬送全体が出荷残になります。
いずれの場合も、出荷残となった数量の予約が循環棚卸に転送されます。この内容は、Inventoryの「需要/供給」フォームで検証できます。
出荷残数量を循環棚卸に転送する方法には、次の2つの方法があります。
「搬送の確認」ダイアログ・ボックスの「出荷オプション」の下に「全て循環棚卸」ラジオ・ボタンがあります。出荷確認時にこのボタンを選択すると、搬送に含まれるすべての明細の予約が循環棚卸に転送され、搬送全体が出荷残になります。
「未指定の数量」ドロップダウン・ボックスに「循環棚卸」の選択肢があります。このボックスから「循環棚卸」を選択すると、出荷済数量が指定されていない明細が出荷残になり、その予約が循環棚卸に転送されます。
注意: ステータスが「確定」の搬送明細(計画搬送明細)を循環棚卸に転送すると、この搬送明細は搬送から割当解除されます。
ピック確認ステップを実行した後では、ピック数量が常に要求数量以上になる必要があります。
ピックされた数量が十分でない場合は、ピック確認で搬送明細が分割されます。搬送明細がピック数量を使用して「ステージ残」に更新され、出荷残搬送明細が新規に作成されます。
搬送明細がピック数量で履行されており、かつ保留中数量が含まれている場合は、ピック超過で保留中の搬送明細が新規に作成されます。
ピック数量または保留中数量のどちらか一方がNULLの場合は、搬送明細の処理に次のルールが適用されます。
ピック数量がNULLで、要求数量がゼロより大きい場合は、搬送明細を出荷残にする。
要求数量がゼロで、ピック数量がゼロより大きい場合は、搬送明細を削除する。
出荷残搬送詳細の混載はピック・リリース時、循環棚卸時および出荷確認時に体系的に実行されます。出荷残明細を連結するオプションは、グローバル出荷パラメータ「出荷残明細の混載」で制御されます。「出荷残明細の混載」パラメータを有効にすると、分割された後に出荷残となった搬送明細は、当初この搬送明細が含まれていた別の出荷残明細と自動的に混載されます。
この機能が有効になっている間に出荷残が発生すると、Oracle Shipping Executionによって特定の詳細明細の既存の搬送明細出荷残がデータベースから検索されます。適格な出荷残がすでに存在している場合は、最新の出荷残搬送詳細が既存の出荷残搬送詳細と混載されます。ただし、出荷残となった後で梱包済のままになっている出荷残明細は混載されません。
参照: 『Oracle Shipping Executionユーザーズ・ガイド』の出荷残の混載に関する項
Oracle Order ManagementおよびOracle Shipping Executionでは、受注明細と搬送明細に対する処理のステージを最適に反映する明細ステータスを提供します。
この項では、受注入力から請求までの受注明細ステータスと搬送明細ステータスのフローおよび定義を説明します。
この章の最後にある3つの表は、「受注オーガナイザ」、「受注」ウィンドウおよび「出荷取引」フォーム内での処理と関連明細ステータスを表示するためのクイック・リファレンスとして役立ちます。
Oracle Order Managementでは、「ステータス」フィールドの「明細品目」の「メイン」タブにある「受注パッド」および「要約」タブと「明細」タブにある「受注オーガナイザ」から受注明細のステータスを取得します。Oracle Shipping Executionでは、「明細ステータス」フィールドの「明細/LPN」の「メイン」タブにある「出荷取引」フォームおよび「搬送明細/LPN」リージョン内の「明細ステータス」フィールドにある「クイック出荷」ウィンドウに搬送明細のステータスを表示します。標準フローの場合のステータスを次に示します。
最初に、Order Management(OM)に受注を入力します。
入力済(OM): 受注は保存済ですが、記帳されていません。
記帳済(OM): 受注は記帳済です。
予定作成済(OM): 予定作成アクティビティの後にカスタマイズ済アクティビティを追加して、受注明細が正しく予定作成されていることを示す「予定作成済」ステータスを表示するようにワークフローをカスタマイズできます。このアクティビティにより、受注処理APIがコールされ、ステータスが「予定作成済」に更新されます。出荷明細ロジックが開始されると、受注明細のステータスが「出荷待ち」に変わります。
出荷待ち(OM): 受注は記帳済で予定作成済ですが、明細はピックされていません。このステータスは、明細は出荷確認済であるが受注管理インタフェースは実行されていない場合にも表示されます。
ピック済(OM): 受注は記帳済で、明細はピック済です。
オープン(OM): 「追加明細情報」フォーム上で搬送がこのステータスにある場合、この搬送に関連付けられている搬送明細はいずれも出荷確認されていません。
Shipping Executionにナビゲートした場合の搬送明細のステータス・フローを次に示します。
リリース準備(SE): 受注明細は記帳済で、Shipping Executionに渡されています。この明細は、ピック・リリースに適格な搬送明細になります。
リリース未準備(SE): 搬送明細が手動でShipping Executionにインタフェースされると、このステータスになります。搬送明細は予定作成済ではなく、予約もありません。明細がOrder Managementから自動的にインポートされた場合、このステータスは使用されません。
出荷残(SE): 搬送明細はピック・リリース済だが、割当が行われていないか、分割割当が行われている状態。たとえば、搬送明細の数量が100で、ピック・リリース時に割当に引当可能な数量が25のみの場合は、当初搬送明細が分割され、ステータスが「出荷残」の未割当分として、明細(数量75)が新規作成されます。この場合、当初搬送明細の数量は25に変更され、ステータスが「ステージ/ピック確認済」の割当済分が反映されます。
ステージ/ピック確認済(SE): 搬送明細のピック・リリースが正常に行われた状態。ソース事業所から工程内事業所への保管場所の移動が完了したことを示すために、ピック確認後に発生します。明細のステータスは、出荷確認されるまで、「ステージ残」のままです。
倉庫へのリリース(SE): ピック・リリースが開始しているが未完了です。割当が作成されていないか、ピック確認されていません。
注意: 「出荷残」ステータスと「ステージ/ピック確認済」ステータスの場合はいずれも、Oracle Warehouse Management(WMS)がインストールされている倉庫組織に対して複数ドックを適宜実行できます。
出荷済(SE): この明細ステータスは、搬送明細に関連付けられている搬送が出荷確認済であることを示します。
インタフェース済(SE): 搬送がOracle OMからソースされている場合は、搬送明細が出荷済であり、OMインタフェースと在庫インタフェースのコンカレント・プロセスが完了しています。搬送がOM以外のOracleアプリケーションからソースされている場合は、搬送明細は出荷済で、在庫インタフェースのコンカレント・プロセスが完了しています。
取消済(SE): このステータスは、搬送明細が取り消されていることを示します。
Order Managementに再度ナビゲートし、受注を問い合せます。これにより、OMはShipping Executionから更新されたピック・リリース情報を取り込みます。
ピック済(OM): ピック・リリースは正常に完了しています(割当とピック確認の両方)。搬送明細に関連付けられている搬送は出荷確認済ですが、搬送が移動中に設定されていないため、トリップはクローズしていません。
一部ピック済(OM): このステータスが発生するのは、ピック・リリース時に搬送明細に全数量が割り当てられておらず、出荷確認されていない場合です。
搬送明細が出荷確認時に分割され、この情報が受注処理APIを介してOrder Managementに渡されます。受注明細が分割され、Shipping処理で実行された変更が反映されます。たとえば、顧客から50の注文があったとします。在庫にある手持数量は20です。搬送明細が2つの搬送明細に分割され、Order Managementでは2つの受注明細になります。数量が20の受注明細のステータスは、搬送明細が出荷確認されているかどうか、搬送が移動中に設定されているかどうか、トリップがクローズしているかどうかによって「ピック済」または「出荷済」になります。もう1つの受注明細は数量が30で、ステータスは「出荷待ち」になります。
出荷確認が完了すると、Shipping ExecutionからOrder Managementにステータス情報が渡されます。
出荷済(OM): 明細に関連付けられている搬送は出荷確認済です。搬送ステータスは「移動中」に設定されています。このステータスは明細レベルでも同様に「ピック・ステータス」フィールドの「追加明細情報」に表示されます。
出荷待ち(OM): Shippingからの情報待ちです。このステータスは、受注管理インタフェースが実行されるまで変わりません。
履行待ち(OM): 履行セットまたは構成に含まれている出荷可能明細の一部が履行されていません。現行の明細は、履行セットまたは構成に含まれているその他の明細が履行されるまで待機しています。これはワークフロー・プロセス内の同期ステップです。
履行済(OM): 履行セットに含まれている明細がすべて履行済です。
履行セットは、まとめて履行される受注明細のグループとして定義されます。出荷不可品目は出荷可能品目とともに履行セットに含めることができますが、出荷可能品目の履行が終了するまで履行されません(したがって請求されません)。1つの明細は1つの出荷セットまたは到着セットのいずれかに属しますが、複数の履行セットに属することも可能です。
売掛管理へインタフェース済(OM): Order Managementによって「売掛管理インタフェース」表に情報が書き込まれています。(Receivablesから)自動インボイスを実行して請求書を生成する必要があります。
一部売掛管理へインタフェース済(OM): このステータスはPTOフローで使用され、特定のPTO品目が収益に必要であることを示します。
クローズ(OM): 明細がクローズしていることを示します。請求なしフローで明細アクティビティをクローズする必要があるため、このステータスは必ずしも明細がAccounts Receivable(AR)にインタフェース済であることを示すわけではありません。
取消済(OM): 明細が完全に取り消されていることを示します。この明細に対しては、これ以上の処理は行われません。
次のシナリオでは、最初に顧客の電話を受けてから請求するまでの標準的な顧客受注を示します。この明細ステータスは、出荷担当側の顧客サービス・エージェントが顧客からの質問に回答する際に役立ちます。
「入力済」ステータス(OM)
顧客から顧客サービス担当に注文の電話が入りました。顧客は注文が完了しているかどうかを把握していないため、後で注文を完了するための電話を入れると言っています。顧客サービス担当は受注を保存し最新情報を取得しますが、顧客が注文が完了していないと言っているので記帳はしません。顧客からの電話に関連付けられている受注ヘッダーと受注明細のステータスはいずれも、受注が保存されると「入力済」になります。この受注の明細はシステム内で保持されるため、顧客から注文完了の電話が入った時点で問合せできます。次のウィンドウは、ステータスが「入力済」の「受注」ウィンドウを示しています。
「受注」ウィンドウ - ステータス: 「入力済」
「記帳済」ステータス(OM)
顧客サービス担当が顧客から2度目の電話を受けました。注文が完了していると顧客が言っているため、顧客サービス担当は受注を記帳します。次のウィンドウは、ステータスが「出荷待ち」の「受注」ウィンドウを示しています。
「受注」ウィンドウ - ステータス: 「出荷待ち」
「受注情報」タブ・リージョンで、次の図に示すように受注ステータスは「記帳済」になります。
「受注」ウィンドウの「メイン」タブ - ステータス: 「記帳済」
「リリース準備」ステータス(SE)
受注が記帳されると、この情報がShipping Executionに渡されます。受注明細が搬送明細として表示されます。当初、受注明細と搬送明細の割合は1対1です。
顧客サービス・エージェントは倉庫に電話して、記帳済になった受注がShipping Executionに表示されているかどうかを確認するように要求します。倉庫担当は、顧客サービス担当から提供された受注番号で搬送明細を問い合せて、明細ステータスが「リリース準備」になっている(搬送明細がピック・リリースに適格である)ことを示します。これで、顧客サービス担当は、記帳済受注明細が「出荷取引」フォームで参照可能で、次のステップとなるピック・リリースの準備が整っていることを確認できました。次の図は、「出荷取引」フォームの「明細/LPN」タブでステータスが「リリース準備」になっていることを示しています。
「出荷取引」ウィンドウ - ステータス: 「リリース準備」
「ステージ/ピック確認済」ステータスおよび「倉庫へのリリース」ステータス(SE)
倉庫担当はピック・リリースを開始します。倉庫担当は、受注番号で搬送明細を問い合せて、割当とピック確認が正常に実行されている搬送明細についてはピック・リリース・ステータスが「ステージ/ピック確認済」であることを確認します。また、手動ピック確認を必要としているか、割当が行われていない搬送明細についてはピック・リリース・ステータスが「倉庫へのリリース」であることを確認します。次の図は、「出荷取引」フォームの「明細/LPN」タブでステータスが「ステージ/ピック確認済」になっていることを示しています。
「出荷取引」ウィンドウ - ステータス: 「ステージ/ピック確認済」
「ピック済」ステータスおよび「出荷待ち」ステータス(OM)
注文を受けた顧客からステータス確認の電話が入りました。顧客サービス担当は「受注オーガナイザ」で受注を問い合せて、受注明細のステータスが「ピック済」および「出荷待ち」であることを確認しました。顧客サービス担当には、受注明細がソース事業所からピックされて倉庫内の工程内事業所に移動されても円滑に処理されていることをレポートする機能が用意されています。次のウィンドウは、「受注」ウィンドウの「明細品目」の「メイン」タブでステータスが「ピック済」および「出荷待ち」になっていることを示しています。
「受注」ウィンドウ - ステータス: 「ピック済」
「クローズ」ステータス(OM)
倉庫担当は、顧客からの受注に対応した搬送明細に関連付けられている搬送を出荷確認しました。倉庫担当は「出荷確認」フォームにあるチェック・ボックスを使用して、自動的に搬送を移動中に設定してトリップをクローズします。受注処理APIによりOrder Managementが更新され、これに伴って受注明細のステータスが「ピック済」から「クローズ」に変更されます。
顧客からまた注文のステータス確認の電話が入りました。ここで、顧客サービス担当は、受注明細が倉庫から物理的に出荷された日付を顧客に伝えることができます。次のウィンドウは、「受注」ウィンドウの「明細品目」の「メイン」タブでステータスが「クローズ」になっていることを示しています。
注意: 出荷確認の直後、顧客に請求書を発行できるようにOMとReceivablesをインタフェースしている少しの間、受注明細のステータスが「出荷済」になります。Receivablesへのインタフェースが完了すると、「受注」ウィンドウの明細ステータスが「クローズ」に変更されます。
「受注」ウィンドウ - ステータス: 「出荷済」/「クローズ」
顧客からComputer ABC社に、56Kモデムと64MBメモリーが搭載されたラップトップ型コンピュータの注文の電話が入りました。この受注は、受注組立(ATO)品目として処理されます。この明細のステータス・フローを次に示します。
入力済
記帳済
構成品目の作成 - 適格
記帳済(品目、オプション、オプション区分)
BOMおよび工順作成済(構成品目)
供給オーダーの作成 - 適格
記帳済(品目)
BOMおよび工順作成済(構成品目)
履行待ち(オプションおよびオプション区分)
WIP製造オーダーのリリース
一部生産(構成): 生産が一部完了しています。
WIP製造オーダーの完了
生産完了(構成): 生産がすべて完了しています。
ピック・リリース
リリース準備(SE)
ステージ/ピック確認済(SE)
出荷確認
ステージ/ピック確認済(SE)
出荷済
請求書
クローズ
顧客から出荷不可品目であるサービスに対して注文の電話が入りました。この受注の明細ステータス・フローを次に示します。
入力済
記帳済
請求済
クローズ
入力済
記帳済
返品処分待ち: Purchasingで受入が作成される前に、品目には検査が必要です。
返品待ち: Purchasingで品目の受入が作成されます。
返品: 品目は受入済および検収済です。
入力済
記帳済
購買リリース: Purchasingで受入が作成される前に、品目には検査が必要です。
受入待ち: Purchasingで品目の受入が作成されます。
売掛管理へインタフェース済
クローズ
これらの表では、特定の処理を実行した後の受注明細および搬送明細のステータスを示します。「受注オーガナイザ」、「受注」ウィンドウ、搬送と搬送明細に関する「出荷取引」フォーム、およびストップとトリップに関する「出荷取引」フォームの情報を示しています。
搬送を自動作成した直後、すべてのエンティティのステータスは表の「トリップの作成」列に示されたとおりになります。
「受注オーガナイザ」の「要約」フォームには「記帳済」ステータスが表示されます。
「受注オーガナイザ」の「明細」フォームには「出荷待ち」ステータスが表示されます。
「受注パッド」の「受注情報」の「メイン」タブには「記帳済」ステータスが表示されます。
「受注パッド」の「明細品目」タブには「出荷待ち」ステータスが表示されます。
「出荷取引」フォームの「搬送」タブの「搬送ステータス」には「オープン」ステータスが表示されます。
「出荷取引」フォームの「明細/LPN」タブの「明細ステータス」には「リリース準備」ステータスが表示されます。
「出荷取引」フォームの「トリップによる経路」タブの「トリップ・ステータス」には「オープン」ステータスが表示されます。
「出荷取引」フォームの「ストップによる経路」タブの「ストップ・ステータス」には「オープン」ステータスが表示されます。
「出荷取引」フォームの「搬送元」と「搬送先」の「ストップ・アクティビティ・ステータス」には「該当なし」ステータスが表示されます。
「出荷取引」フォームの「トリップ・アクティビティ」には「該当なし」ステータスが表示されます。
ステータス: 「受注オーガナイザ」
ステータス: 「受注」フォーム
(1): ピック・リリースは開始されているが未完了の場合に発生します。割当が作成されていないか、ピック確認されていません。
(2): 遅延インタフェースがオンになっているが開始されていない場合に発生します。
ステータス: 「出荷取引フォーム」
(1): ピック・リリースは開始されているが未完了の場合に発生します。割当が作成されていないか、ピック確認されていません。
リリース11iでのライセンス・プレート番号(LPN)(コンテナ)の使用は、従来より柔軟性が向上し、使いやすくなっています。リリース11では、コンテナの計画とコンテナに対する実際の品目割当を、搬送ベース出荷の2つの異なるフォームで行っていましたが、リリース11iでは、コンテナの計画とコンテナへの品目割当がすべて「出荷取引」という単一のフォームで行われます。
品目をLPN/コンテナに梱包するには、様々な方法があります。「自動梱包」を使用すると、品目を特定タイプのコンテナに自動的に梱包できます。「自動梱包マスター」を使用すると、品目を特定タイプのLPN/コンテナに自動的に梱包するのみでなく、LPN/コンテナも別のタイプのLPN/コンテナに自動的に梱包できます。以前に作成したLPN/コンテナに品目を手動で梱包することもできます。また、「梱包ワークベンチ」を使用すると、各明細の同一数量を複数コンテナに梱包したり、明細の全数量を一度に1つのLPN/コンテナに梱包できます。
明細品目をLPN/コンテナに実際に梱包するのみでなく、次のこともできます。
プリフィクス、数値文字列およびサフィクスを指定して複数のLPN/コンテナを作成します。
LPN/コンテナにシリアル番号を割り当てます。
品目をLPN/コンテナに梱包する順序を定義します。
Oracle Warehouse Management(WMS)では、Shipping Executionで使用できない他のLPN/コンテナ機能を使用します。これらの機能を次に示します。
在庫から取引可能なコンテナ: LPN/コンテナを倉庫内の保管場所として扱います。
コンテナ全体の受入: 出荷からLPN/コンテナを受け入れて、LPN/コンテナ内の全品目を在庫に自動的に受け入れます。
ディメンション: LPN/コンテナと品目の高さ、幅および長さを指定します。
LPN/コンテナへの明細の梱包を開始する前に、次の設定を次に示す順序で定義する必要があります。
梱包プロセスに含まれる品目の重量と容積。『Oracle Inventoryユーザーズ・ガイド』を参照してください。
コンテナ・タイプ。『Oracle Inventoryユーザーズ・ガイド』を参照してください。
車両タイプ。『Oracle Inventoryユーザーズ・ガイド』を参照してください。
コンテナ-積載関連
出荷パラメータ
顧客品目用のデフォルト・マスター・コンテナと詳細コンテナの定義(オプション)
自動梱包機能を使用する場合は、コンテナ-積載関連を設定します。この関連によって、指定のコンテナに自動的に梱包できる製品品目とその数量が決定されます。
コンテナと品目のコンテナ-積載関連を設定する手順は、次のとおりです。
「コンテナ-品目関連」ウィンドウにナビゲートします。
注意: コンテナ-積載関連を設定する目的は、品目とコンテナ・タイプ間のリンクやコンテナ相互間のリンクを確立することです。これにより、「自動梱包」機能と「自動梱包マスター」機能を使用して自動梱包を実行できるようになります。
コンテナ-品目関連
「コンテナ品目」を選択します。
「積載品目」を選択します。
「コンテナ品目」に積載する必要がある「積載品目」の最大数量を定義します。
注意: コンテナ-品目関連またはコンテナ-コンテナ関連を指定できます。
使用する計画があるすべてのコンテナと品目について、コンテナ-積載関連を作成します。コンテナ-積載関連が梱包に使用されるのは、「積載率基準」出荷パラメータが「数量」に設定されている場合と、品目をコンテナに梱包するために「自動梱包」および「自動梱包マスター」機能を使用する場合です。
「優先フラグ」チェック・ボックスをオンにすると、品目とコンテナ間(およびコンテナ相互間)の優先関連としてコンテナ-積載関連が使用されます。
品目と様々なコンテナ間に複数の積載関連を定義できます。コンテナ-積載関連の「優先フラグ」チェック・ボックスをオンにすると、「自動梱包」および「自動梱包マスター」では、その品目の梱包時に優先関連が使用されます。たとえば、品目Aに、2つのコンテナ-積載関連があり、一方は優先LPN/コンテナであるコンテナAとの関連、他方はコンテナBとの関連であるとします。品目Aの梱包に「自動梱包」または「自動梱包マスター」を選択すると、コンテナAとの関連に定義されている最大積載量が使用されます。この品目に「自動梱包」または「自動梱包マスター」を使用できるように、「優先フラグ」をその品目用のコンテナ-積載関連の1つに設定する必要があります。品目の関連の1つについて「優先フラグ」を設定しないと、エラー・メッセージが表示されます。
作業内容を保存します。
「出荷パラメータ」ウィンドウにナビゲートします。
出荷パラメータ
「積載率基準」を選択します。「数量」、「重量」または「容積」から選択します。
積載率基準は、コンテナが最小積載率を満たしているかどうかを判断するために使用します。また、数量、重量または容積に基づいて自動梱包をどのように動作させるかを決定します。
たとえば、コンテナAに数量5の品目Aを積載できるようにコンテナ-積載関連を定義し、このフィールドで「数量」を選択して、コンテナAの最小積載率を75%と定義した場合、最小積載率を満たすには、コンテナAに少なくとも数量4の品目Aを積載する必要があります。「重量」または「容積」を選択すると、積載率は品目に対して定義した重量と容積(物理属性)に基づいて計算されます。
「出荷パラメータ」: 「出荷取引」
未梱包の搬送明細を含む搬送の出荷を試行したときに、Shipping Executionから出荷確認時にエラー・メッセージを表示させる場合は、「出荷取引」タブの「コンテナに梱包を強制」表示リストを「Yes」に設定します。
注意: 出荷パラメータは、倉庫ごとに定義する必要があります。
作業内容を保存します。
参照: 『Oracle Shipping Executionユーザーズ・ガイド』
『Oracle Inventoryユーザーズ・ガイド』
この項の情報は標準品目には該当しません。顧客品目を使用している場合は、この項の情報を使用してください。
「顧客品目要約」ウィンドウにナビゲートします。
「顧客品目要約」
「コンテナ」タブで顧客品目を問い合せて、デフォルトのマスター・コンテナと詳細コンテナを定義します。
この2つのコンテナは、顧客品目に関連付けられている品目を問い合せると、「出荷取引」フォームの「マスター」および「詳細」フィールドにデフォルト設定されます。「自動梱包」を使用する場合は、これらのコンテナが品目の梱包に使用されます。品目と詳細LPN/コンテナ(および詳細コンテナとマスター・コンテナ)についてコンテナ-積載関連が定義されており、「積載率基準」が「数量」の場合、Oracle Shipping Executionでは、コンテナ-積載関連を使用してコンテナの必要数量が決定されます。関連が定義されていない場合は、品目の重量と容積およびLPN/コンテナの最大積載重量または容積により、品目をコンテナに(およびコンテナをコンテナに)梱包する方法が決定されます。
作業内容を保存します。
コンテナは、自動的に作成する方法と手動で作成する方法があります。LPN/コンテナ・タイプと品目間に定義したコンテナ-積載関連を使用し、「自動梱包」および「自動梱包マスター」機能を使用すると、コンテナは自動的に作成されます。Shipping Executionでは、コンテナ・タイプ、品目およびLPN/コンテナに収まる品目の定義済最大数量を使用して、必要な数のコンテナが自動的に作成され、名前が自動的に生成されます。梱包の際には、グループ属性も考慮する必要があります。「搬送パラメータの定義」を参照してください。
ただし、「梱包」および「梱包ワークベンチ」機能を使用して品目をLPN/コンテナに手動で梱包するには、LPN/コンテナを手動で作成する必要があります。
「出荷取引」フォームにナビゲートします。
「LPNの作成」処理を選択します。
「LPNの作成」ウィンドウ
LPN/コンテナを作成する「組織」を選択します。
「コンテナ品目」を選択します。
「件数」(作成するコンテナの総数)を入力します。
「名称生成」リージョンで、LPN/コンテナの名称に使用する「名称プリフィクス」を入力します。
作成しているコンテナの文字列の「基準番号」(開始番号)を入力します。
コンテナの名称に使用する数値文字列(数値部分)の「埋込幅」を入力します。
「埋込幅」によって、LPN名を表示する桁数が数値で決定されます。
コンテナの名称に使用する「名称サフィクス」を入力します。
たとえば、「名称プリフィクス」にPC、「基準番号」に1、「埋込幅」に3、「名称サフィクス」にBXを指定し、5つのコンテナを作成した場合、作成したコンテナの名称はPC001BX、PC002BX、PC003BX、PC004BXおよびPC005BXになります。「埋込幅」を4に設定した場合は、PC0001BX、PC0002BX、PC0003BX、PC0004BXおよびPC0005BXになります。
作成後は、「出荷取引」フォームで「梱包」オプションを選択すると「値リスト」が表示され、そこからコンテナを選択できます。また、「クエリー・マネージャ」(「LPN」オプションまたは「明細およびLPN」オプション経由)を使用して、既存の(作成済)コンテナを問い合せることもできます。
次の方法で品目をLPN/コンテナに梱包できます。
品目を既存のLPN/コンテナに手動で梱包できます(「梱包」オプション)。
品目をLPN/コンテナに自動的に梱包できます(「自動梱包」)。
「ピック」/「梱包」/「出荷」を使用して、品目をLPN/コンテナに自動的に梱包できます。
品目をLPN/コンテナに自動的に梱包し、このLPN/コンテナを別の(親/マスター)LPN/コンテナに梱包できます(「自動梱包マスター」)。
均等数量の複数品目を複数のLPN/コンテナに自動的に梱包できます(「梱包ワークベンチ」の均等梱包)。
LPN/コンテナが満載状態になるか、品目をすべて使用するまで明細品目をLPN/コンテナに自動的に梱包してから、引き続き次の明細を次のLPN/コンテナに梱包できます(「梱包ワークベンチ」の満載梱包」)。
「自動梱包」コンカレント・プロセスを同時に使用します。
手動梱包では、「出荷取引」フォームの「明細およびLPN」タブで「LPNの作成」処理を使用して作成済のLPN/コンテナに品目を梱包する必要があります。そのためには、LPN/コンテナに梱包する明細を(「出荷取引」フォームの「明細およびLPN」タブで)選択し、「処理」リストから「梱包」オプションを選択します。作成済のLPN/コンテナを含む「値リスト」が表示されます。
手動梱包では、梱包時にコンテナ-積載関連は使用されませんが、重量、容積および積載率(「積載率基準」出荷パラメータの設定に基づいて)計算され、品目がLPN/コンテナに収まるかどうかが判断されます。品目の総重量および容積がLPN/コンテナの可能許容量を超える場合は、警告メッセージが表示されます。また、最小積載率に達しない場合にも、警告が表示されます。
この梱包方法を使用できるのは、同じ顧客宛の複数の品目(鉛筆、ペーパー・クリップ、用紙パッドなど)があり、顧客からは使用するLPN/コンテナ・タイプが指定されていない場合です。そのため、「出荷取引」フォームで(「クエリー・マネージャ」を使用して)搬送明細を問い合せて明細を複数選択し、「処理」リストから「梱包」を選択して、表示される「値リスト」から作成済のLPN/コンテナを選択できます。
「自動梱包」は、「出荷取引」フォームの「明細およびLPN」タブの「処理」リストに表示されるオプションです。このオプションを選択すると、すべての品目の梱包に必要なLPN/コンテナ数が自動的に計算および作成され、次にすべての品目が作成済のLPN/コンテナに梱包されます。
「自動梱包マスター」の動作は、作成済の詳細LPN/コンテナを1つ以上の親(マスター)LPN/コンテナに梱包するという1つのステップを除いて「自動梱包」と同じです。同じ品目について(異なるLPN/コンテナを使用して)複数のコンテナ-積載関連が設定されている場合、「自動梱包」では「コンテナ-品目関連」ウィンドウの「優先フラグ」が検査され、使用する関連が決定されます。品目のコンテナ-積載関連の1つを、優先関連として定義する必要があります。品目のコンテナ-積載関連の1つについて「優先フラグ」をオンにしない場合は、その品目に「自動梱包」または「自動梱包マスター」を試行すると、エラー・メッセージが表示されます。
他のタイプの品目に「自動梱包」を使用する場合は、事前にコンテナ-積載関連を設定する必要があります。LPN/コンテナに対する品目の「自動梱包」を試行した場合に、コンテナ-積載関連が設定されていないと、エラー・メッセージが表示されます。「自動梱包」では、コンテナ-積載関連を使用して、梱包に必要なLPN/コンテナ・タイプが決定されます。「積載率基準」出荷パラメータの設定を使用して、すべての品目の梱包に必要となるコンテナ数が決定されます。「積載率基準」出荷パラメータを「数量」に設定すると、コンテナ-積載関連(LPN/コンテナ・タイプの決定に使用)に対して定義されている最大数量を使用して、LPN/コンテナの必要数が計算されます。「積載率基準」出荷パラメータを「重量」または「容積」に設定すると、品目とLPN/コンテナに対して定義した物理属性(重量または容積)を使用して、必要なLPN/コンテナの合計数が計算されます。LPN/コンテナ・タイプが決定され、LPN/コンテナの必要数が計算されると、「自動梱包」および「自動梱包マスター」では、各LPN/コンテナが作成され、品目がLPN/コンテナに梱包されます。たとえば、コンテナ-積載関連に、6つの品目AがコンテナAに収まり、「積載率基準」を「数量」に設定しているとします。搬送明細に数量12の品目Aがある場合に「自動梱包」を実行すると、Oracle Shipping Executionで2つのLPN/コンテナが作成され、明細が要求数量6を持つ2つの明細に分割され、最初の分割明細が最初のLPN/コンテナに、2番目の分割明細が2番目のLPN/コンテナに梱包されます。
「自動梱包マスター」では、品目がLPN/コンテナ(このシナリオでは詳細コンテナ)に梱包されるのみでなく、詳細コンテナがマスター・コンテナに梱包されます。たとえば、搬送明細に数量12の品目Aがあり、6つの品目AがコンテナAに収まり、2つのコンテナAがコンテナBに収まるようにコンテナ-積載関連が設定されている(および「積載率基準」が「数量」に設定されている)とします。「自動梱包マスター」を実行すると、この明細は数量6を持つ2つの明細に分割され、最初の明細は最初のLPN/コンテナ、2番目の明細は2番目のLPN/コンテナに梱包され、この2つの詳細コンテナ(2つのコンテナA)がコンテナBに梱包されます。
「自動梱包」または「自動梱包マスター」の使用時に、使用するLPN/コンテナのタイプを指定するには2通りの方法があります。つまり、顧客品目のマスターLPN/コンテナまたは詳細LPN/コンテナ(あるいはその両方)を指定するか、品目とLPN/コンテナ間のコンテナ-積載関連を設定します。
事前定義のマスターまたは詳細(あるいはその両方)の対応付け(「顧客品目要約」ウィンドウで設定)を指定して、顧客品目に「自動梱包」を使用すると、「自動梱包」では、そのコンテナ・タイプを使用して必要なLPN/コンテナが作成され、顧客品目が梱包されます。また、必要なLPN/コンテナ数を決定するために、「自動梱包」では「積載率基準」出荷パラメータが使用されます。このパラメータが「数量」に設定されている場合、「自動梱包」では、品目と詳細コンテナ用および詳細コンテナとマスター・コンテナ用に設定されたコンテナ-積載関連が検索されます。これらのコンテナ-積載関連が設定されていない場合は、品目の重量および容積と、LPN/コンテナに定義された可能許容量が使用されます。
たとえば、顧客から、製造したモニターを厚紙ボックスに(ボックスごとに1台ずつ)梱包し、12の厚紙ボックス(モニター入り)を単一の出荷用パレットに梱包するように優先指定されているとします。「顧客品目要約」ウィンドウで、特定の厚紙ボックス(コンテナ・タイプ)を顧客品目用の詳細LPN/コンテナ、パレットを顧客品目用のマスター・コンテナとして割り当てることができます。受注が記帳され、明細がShipping Executionに「取り込まれ」(インポートされ)、「出荷取引」フォームの「明細およびLPN」タブに表示されると、厚紙ボックスとパレットのコンテナ・タイプがこの明細の「マスター」フィールドと「詳細」フィールドにデフォルトで設定されます。この明細に対して「積載率基準」を「数量」に設定して「自動梱包」を実行すると、品目と顧客用に設定したコンテナ-積載関連を使用して、必要なLPN/コンテナ数が計算されます。また、コンテナ-積載関連を設定していない場合は、この計算に品目とLPN/コンテナの重量、容積およびLPN/コンテナ容量が使用されます。LPN/コンテナ数の計算後に、LPN/コンテナが作成され、品目がLPN/コンテナに梱包されます。したがって、マスターLPN/コンテナの合計数は作成済の詳細LPN/コンテナの数に基づいて計算され、適切な数の詳細LPN/コンテナが該当するマスターLPN/コンテナに梱包されます。そのため、最大1台のモニターが1つの厚紙ボックスに収まり、12の厚紙ボックスが1つのパレットに収まるようにコンテナ-積載関連を設定した場合に、顧客から24台のモニターを受注すると、24台のモニターが24の厚紙ボックスに(各ボックスに1台ずつ)梱包され、厚紙ボックスが作成済の2つのパレットに12ずつ収められます。
「梱包ワークベンチ」では、次の2通りの梱包方法を使用できます。
均等梱包
満載梱包
均等梱包の場合は、1つ以上の明細からの均等数量の品目が1つ以上のLPN/コンテナに梱包されます。満載梱包の場合は、1つの搬送明細の数量全体が1つ以上のLPN/コンテナに梱包された後、次の搬送明細の数量全体が1つ以上のLPN/コンテナに梱包されます。最初の明細の数量全体で1つのLPN/コンテナが満載にならない場合は、満載になるまで使用可能なスペースが残っているLPN/コンテナに次の搬送明細からの品目が追加されます。
梱包ワークベンチを使用するには、「出荷取引」フォームの「明細およびLPN」タブで梱包する搬送明細とLPN/コンテナを選択し、「処理」リストから「梱包ワークベンチ」を選択します。このため、明細と作成済のLPN/コンテナを問い合せるか、明細を問い合せてから新規LPN/コンテナを作成する必要があります。「出荷取引」フォームで、梱包ワークベンチで使用する明細を選択すると、「梱包計算」を使用して選択したLPN/コンテナに明細が収まるかどうかを判別できます(「梱包計算」にアクセスするには、「出荷取引」フォームの右端のバーからクリックする方法と、「ツール」メニューから「梱包計算」を選択する方法があります)。「可能許容量」リージョンには、選択したLPN/コンテナが積載できる重量と容積が表示され、「品目合計」リージョンには、選択したすべての明細の総重量と総容積が表示されます。
明細とLPN/コンテナを選択し、「処理」リストから「梱包ワークベンチ」を選択すると、一方のタブに選択したLPN/コンテナ、他方のタブに選択した明細を含む梱包ワークベンチが表示されます。梱包ワークベンチの左側には、LPN/コンテナの可能許容量合計と品目の重量および容積が表示されます。デフォルトでは、明細の隣の「梱包」チェック・ボックスで、LPN/コンテナが選択されています。明細またはLPN/コンテナの「梱包」チェック・ボックスをオフにすると、この明細またはLPN/コンテナが梱包に使用されなくなり、それに応じて「可能許容量」リージョンと「品目合計」リージョンが更新されます。
均等梱包
梱包ワークベンチでの最初の梱包方法は均等梱包です。この方法については、具体例をあげて説明します。顧客から10台のコンピュータ・モニターと10台のキーボードを受注したとします。この受注は、10台のモニター用と10台のキーボード用の2つの明細で構成されます。受注の記帳後に、「出荷取引」フォームで明細を問い合せることができます。各品目を1つのLPN/コンテナに1台ずつ梱包する場合は、10のLPN/コンテナを(各品目を1台ずつ梱包できるサイズのコンテナ・タイプを使用して)作成します。次に、2つの明細と10のLPN/コンテナを選択して、梱包ワークベンチに取り込みます。梱包ワークベンチで均等梱包方法を選択して「梱包」ボタンをクリックします。梱包ワークベンチでは、この2つの明細が品目ごとの10の明細に分割され、各LPN/コンテナにモニター1台とキーボード1台が梱包されます。そのため、最終的には、10のLPN/コンテナにそれぞれモニター1台とキーボード1台が梱包されることになります。
均等梱包には、潜在的なデメリットがあります。均等梱包を使用すると、明細が均等に分割されるため、選択したLPN/コンテナに均等数量が梱包されます。品目がLPN/コンテナに均等に梱包される場合、コンテナ-積載関連とコンテナ内での重量および容積の制限は使用されません。つまり、明細が分割されてLPN/コンテナに梱包された後に、重量と容積の検証が実行されます。重量と容積に基づく検証の目的は、LPN/コンテナが過積載になっている(重量または容積がLPN/コンテナの最大重量または容積を超過している)かどうかを判断し、過積載の場合は警告メッセージを表示することですが、このメッセージは明細が分割されるまで表示されません。明細の分割後は、明細を元の状態に戻すことができません(数量6を持つ単一明細が数量3を持つ2つの明細に分割された場合、2つの明細を数量6を持つ単一明細に戻すことはできません)。そのため、明細を分割した後に、実際には異なる方法による梱包が必要であることが判明しても、初期の分割前の明細ではなく、分割後の明細を梱包する必要があります。
満載梱包
満載梱包の場合は、1つのLPN/コンテナが満載になるまで搬送明細の品目が梱包されてから、次の明細の数量全体が梱包されます。最初の搬送明細の品目のみでは最初のLPN/コンテナが満載にならない場合は、最初のLPN/コンテナが満載になるまで2番目の搬送明細の品目が追加されます。2番目の搬送明細の品目をすべて使用する前に最初のLPN/コンテナが満載になった場合は、残りの品目が2番目のLPN/コンテナに梱包されます。
たとえば、一方は10の品目A、他方は10の品目Bで構成される2つの搬送明細があり、それを3つのLPN/コンテナに梱包する必要があるとします。「積載率基準」出荷パラメータが「数量」に設定されている場合、梱包ワークベンチでは、コンテナ-積載関連の設定を使用して、最初のLPN/コンテナに収まる品目の最大数が決定されます。「積載率基準」が「重量」または「容積」に設定されている場合は、品目に定義された重量および容積とLPN/コンテナに定義された最大積載重量または容積を使用して、最初のLPN/コンテナに収まる品目の合計数が計算されます。「積載率基準」が「数量」に設定され、5の品目Aが最初のLPN/コンテナに収まるようにコンテナ-積載関連が設定されているとします。5の品目Aが最初のLPN/コンテナに梱包されてから、梱包ワークベンチにより2番目のLPN/コンテナに収まる品目Aの合計数が計算されます。10の品目Aが2番目のLPN/コンテナに収まるようにコンテナ-積載関連が設定されている場合は、梱包ワークベンチにより5の品目Aが2番目のLPN/コンテナに梱包されます。次に、LPN/コンテナに50%しか積載されていないことが計算されるため、品目Bと2番目のLPN/コンテナに設定されたコンテナ-積載関連が検査されます。品目Bと2番目のLPN/コンテナのコンテナ-積載関連が、4の品目Bが収まるように定義されている場合は、定義済のコンテナ-積載関連全体の50%の数量(2の品目B)が、2番目のLPN/コンテナに梱包されます。これで、残りは8の品目Bとなります。次に、品目Bと3番目のLPN/コンテナのコンテナ-積載関連が検査されます。10の品目Bが3番目のLPN/コンテナに収まる場合は、残りの8が3番目のLPN/コンテナに梱包されます。
LPN/コンテナにシリアル番号を割り当てることができます。「マスター品目」ウィンドウでLPN/コンテナを作成するときに、「在庫」タブにナビゲートし、「シリアル」リージョンの「生成」フィールドで「受注出庫時」を選択すると、LPN/コンテナをシリアル番号必須として定義できます。「出荷取引」フォームでLPN/コンテナを作成した後に、シリアル番号を割り当てることができます。LPN/コンテナは取引品目ではない(在庫に格納されない)ため、LPN/コンテナにシリアル番号が付いていても、シリアル番号を入力する必要はありません。
LPN/コンテナ(詳細コンテナ)を別のLPN/コンテナ(マスター・コンテナ)に割り当てると、マスター・コンテナのシリアル番号が詳細コンテナの「マスター・シリアル番号」フィールドに自動的にデフォルト設定されます。マスター・コンテナのシリアル番号を変更すると、このマスター・コンテナのマスター・シリアル番号が自動的に変更され、Shipping Executionにより、このマスター・コンテナに割り当てられているすべての詳細コンテナのマスター・シリアル番号が自動的に更新されます。
事前に、定義済の製品連番を持つ受注明細をインポートするか、「受注」ウィンドウの「明細」リージョンにある「その他」タブで顧客製品連番を入力する必要があります。積載順序の生成はオプションです。積載順序を生成するのは、品目を特定の順序でLPN/コンテナまたは搬送に含める必要がある場合のみです。たとえば、自動車メーカーの組立ラインで特定の品目が特定の順序で必要になる場合は、組立ラインから品目を最も効率的な順序で除去できるように、入荷品目を特定の順序でLPN/コンテナまたは搬送に含める必要があります。積載順序は「車両積載シート詳細レポート」に印刷されます。
「出荷取引」フォームにナビゲートします。
「搬送」タブを選択します(搬送が存在する必要があります)。
「詳細」をクリックします。
「積載明細」フィールドで、積載パターンを選択します。
「繰越」(1、2、3、4)、「戻し処理」(4、3、2、1)、「逆繰越」(2、1、4、3)および「逆戻し処理」(3、4、1、2)から選択できます。
積載順序により、搬送明細がLPN/コンテナまたは搬送に含められる順序が、搬送明細用の詳細コンテナを定義しているかどうかに応じて決定されます。詳細コンテナを指定している場合は、積載順序により搬送明細がLPN/コンテナに含められる順序が決定されます。マスター・コンテナを指定している場合や、搬送明細用のLPN/コンテナを指定していない場合は、積載順序により搬送明細が車両に含められる順序が決定されます。
「積載順序の生成」処理を選択します。
製品連番が1の品目Aと製品連番が2の品目Bがある場合に、「積載明細」の順序として「戻し処理」を選択すると、品目Bの積載順序番号は1、品目Aの積載順序番号は2となります(品目Bが先に積載されてから、品目Aが積載されます)。
搬送明細に顧客製品連番が割り当てられていない場合は、積載順序を入力して、搬送明細がLPN/コンテナまたは搬送に含められる順序を決定できます。
International Trade Management(ITM)パートナ統合拡張のOracle Order Managementでは、あらゆる輸出関連の規制遵守確認に対応したXMLによる一般輸出規制遵守要求を導入しています。これには、規制対象団体スクリーニング、禁輸国スクリーニング、ライセンス決定、文書生成、およびその他のパートナ支援スクリーニング(EPCIなど)があります。パートナITMアプリケーションでは、輸出規制遵守の取引を評価し、受注明細ごとの総合的な規制遵守の合否ステータスをOracleアプリケーションに通知します。規制遵守確認の監査証跡はパートナITMアプリケーションで保守されます。
明細がITMアダプタにインタフェース済であり(輸出規制遵守スクリーニング・アクティビティが通知済である)、かつ応答の待機中である場合には、ユーザーによる分割が許可されないという制約があります。この制約は、分割の結果生じた2番目の明細がワークフローでハングするのを防止するためにデフォルトでシードされているため、削除できません。
明細レベルでは出荷元、出荷先およびその他の全パーティ(販売先、請求先、搬送先など)の変更が許可されないという別の制約もあります。このような制約はシステム制約ではないので無効にできます。
参照: 「処理制約の定義」
一般輸出スクリーニング機能を使用する予定の場合は、次のいずれかを完了します。
輸出スクリーニングを実行する受注タイプと明細タイプに対して、明細レベルの輸出スクリーニング・ワークフロー・プロセス「明細フロー - 一般, 輸出規制遵守」を割り当てます。
既存の明細レベルのワークフローに「輸出規制遵守スクリーニング - 明細」サブプロセスを挿入します。
参照: 『Oracle Shipping Execution Implementation Manual』のITMアダプタの設定に関する項
輸出規制遵守スクリーニング - 明細
「輸出規制遵守スクリーニング - 明細」サブプロセスは、輸出スクリーニングを実行するため、明細レベルのワークフロー・プロセスで使用されます。出荷元組織(倉庫)があらかじめ決定されるように、このサブプロセスは予定作成後に挿入される必要があります。このサブプロセスはビジネス・ニーズに応じて挿入できます。
明細フロー - 一般, 輸出規制遵守
「明細フロー - 一般, 輸出規制遵守」は、予定作成後に「輸出規制遵守スクリーニング - 明細」アクティビティが挿入されたシード済の明細フローです。既存の明細ワークフローに「輸出規制遵守スクリーニング - 明細」サブプロセスを挿入できます。
このプログラムを使用すると、「輸出規制遵守スクリーニング - 適格」アクティビティで待機中の明細の処理を進めることができます。また、「顧客」や「オーダー番号」などの用意されたパラメータを使用すると、明細の選択基準を絞り込むことができます。たとえば、1件の顧客からの受注の多くに同じデータ・エラーがある場合は、顧客データを修正し、この顧客に対するすべての明細の処理を進めることができます。