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Oracle Advanced Planning Command Centerユーザー・ガイド
リリース12.2
B72199-01
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サービスと計画プロセスについて

この章の内容は次のとおりです。

Oracle Advanced Planningビジネス・プロセスについて

Advanced Planning Command Centerアプリケーションの主要な目的は、Oracle Advanced Planningの顧客がサプライ・チェーン計画プロセスを自動化できるようにすることです。これらのプロセスには通常、複数のAdvanced Planning Suite(APS)のエンジンと計画実行にまたがるサブプロセスが含まれます。たとえば、Advanced Supply Chain Planning(ASCP)でAPS収集プロセスを実行した後は、Demand Managementで予測を生成し、Inventory Optimizationで期間別安全在庫を生成し、さらにASCPで詳細な補充を生成できます。

この目的を達成するには、APS計画プロセスをモジュール(個々の顧客のビジネス・ニーズを満たすためにまとめて連結できるコール可能なサブプロセス)に分割する必要があります。

これらのコール可能な部分はビジネス・ロジックを使用して編成され、Webサービスとして構築されます。ビジネス・ロジックは、Business Process Execution Language(BPEL)で表現されます。

Oracle Advanced Planning Command Centerでは、2つの事前シード済BPELプロセス・フロー・テンプレートが提供されます。これらのフロー・テンプレートは、次の共通のサプライ・チェーン計画フローに対応します。

両方のプロセスでは、Webサービスを使用して標準の計画ビジネス・プロセス・フローが編成されます。

需要予測、在庫および供給計画ビジネス・プロセス

このビジネス・プロセス・フローの目的は、通常の需要予測、在庫および供給計画サイクルを自動化することです。このプロセスは、異なるパラメータを使用して複数回実行して、サプライ・チェーンのリスク管理に関する様々なリスク・シナリオを評価できます。

計画プロセス・アクティビティは、有効範囲ノードと呼ばれる(サブプロセスとも呼ぶ)要約プロセス・ブロックとして実装されます。需要予測、在庫および供給計画サブプロセスの順序は次のとおりです。

  1. ASCP収集の実行サブプロセス

  2. Demantra収集およびダウンロードの実行サブプロセス

  3. 需要予測の生成サブプロセス

  4. 需要予測のレビュー・サブプロセス

  5. 在庫計画の実行サブプロセス

  6. サプライ・チェーン計画の実行サブプロセス

  7. サプライ・チェーン計画のレビュー・サブプロセス

この図は、需要予測、在庫および供給計画ビジネス・プロセスを示しています。

the picture is described in the document text

需要予測、在庫および供給計画プロセス・フロー図の個々のサブプロセス図は、このユーザー・ガイドの付録Aを参照してください。

「需要予測および供給計画のBPELビジネス・プロセス」を参照してください。

セールス・アンド・オペレーションズ・プランニングのビジネス・プロセス

このビジネス・プロセス・フローの目的は、通常のセールス・アンド・オペレーションズ・プランニング・サイクルを自動化することです。

計画プロセス・アクティビティは、有効範囲ノードと呼ばれる(サブプロセスとも呼ぶ)要約プロセス・ブロックとして実装されます。セールス・アンド・オペレーションズ・プランニング・サブプロセスの順序は次のとおりです。

  1. ASCP収集の実行サブプロセス

  2. Demantra収集およびダウンロードの実行サブプロセス

  3. 財務計画のレビュー・サブプロセス

  4. マーケティング計画のレビュー・サブプロセス

  5. 需要計画のレビュー・サブプロセス

  6. 営業計画のレビュー・サブプロセス

  7. 予測のアップロード・サブプロセス

  8. 供給計画の実行サブプロセス

  9. 供給計画のレビュー・サブプロセス

  10. 合意が得られた需要の承認サブプロセス

  11. エグゼクティブ・レビューの実行サブプロセス

この図は、セールス・アンド・オペレーションズ・プランニングのビジネス・プロセスを示しています。

the picture is described in the document text

セールス・アンド・オペレーションズ・プランニング・プロセス・フロー図の個々のサブプロセス図は、このユーザー・ガイドの付録Aを参照してください。

「セールス・アンド・オペレーションズ・プランニングのBPELビジネス・プロセス」を参照してください。

Webサービス

Oracle Advanced Planning Command Centerでは、ビジネス・プロセス・フローの一部であるWebサービスのセットが提供されます。これらのWebサービスは、独立して管理されて疎結合されるため、柔軟性があり再利用が可能です。これらは、Oracle Fusion Middlewareの最上部に、サービス指向アーキテクチャ(SOA)テクノロジによって構築されます。

アドバンスト・サプライ・チェーン計画のWebサービス

この表は、アドバンスト・サプライ・チェーン計画(ASCP)で使用されるWebサービスを示しています。

サービス操作 サービスの摘要 APIタイプ 同期/非同期
Release ASCP Recommendations(ASCP推奨のリリース) ASCPの新しい発注、新しい作業指示、新しい転送オーダーをリリースして、(発注、受注、社内購買依頼の)推奨を実装、再計画または取り消します。 内部 同期
Run ASCP Engine in Batch Mode(バッチ・モードでのASCPエンジンの実行) ASCPコンカレント・プログラムを起動します。必要なデータがオペレーショナル・データ・ストア(ODS)で使用可能であることを前提にしています。このサービスの起動側は実行の完了を待機しません。 内部 非同期
Set ASCP Plan Options(ASCP計画オプションの設定) ASCP計画の計画オプションを更新します。 内部 同期

Advanced Planning SuiteのWebサービス

この表は、APSで使用されるWebサービスを示しています。

サービス操作 サービスの摘要 APIタイプ 同期/非同期
Data Export – Download Forecast(データのエクスポート – 予測のダウンロード) 外部の計画システムで予測を取得したり、正確なメトリックを予測できます。 パブリック 同期
Data Export – Download Safety Stock(データのエクスポート – 安全在庫のダウンロード)   パブリック 同期
Data Import – Upload Forecast(データのインポート – 予測のアップロード) 外部の需要計画システムと統合できます。 パブリック 同期
Data Import – Upload Planned Supply(データのインポート – 計画済供給のアップロード) ユーザー定義の供給をASCP、Demand Resource Planning(DRP)またはService Resource Planning(SRP)計画に確定計画オーダーとしてアップロードします。 パブリック 同期
Data Import – Upload Safety Stock(データのインポート – 安全在庫のアップロード) 外部のIOシステムと統合できます。 パブリック 同期

収集のWebサービス

この表は、収集で使用されるWebサービスを示しています。

サービス操作 サービスの摘要 APIタイプ 同期/非同期
Run ASCP Collections(ASCP収集の実行) ODSロードを含む、ASCP収集コンカレント・プログラムを起動します。このサービスの起動側は実行の完了を待機しません。 内部 非同期
Run Demantra Collections – Currency Conversions(Demantra収集の実行 – 通貨換算) Demantra通貨換算収集コンカレント・プログラムを起動します。このサービスの起動側は実行の完了を待機しません。 内部 非同期
Run Demantra Collections – Pricing Data(Demantra収集の実行 – 価格設定データ) Demantra価格設定データ収集コンカレント・プログラムを起動します。このサービスの起動側は実行の完了を待機しません。 内部 非同期
Run Demantra Collections – Returns History(Demantra収集の実行 – 返品履歴) Demantra返品履歴収集コンカレント・プログラムを起動します。このサービスの起動側は実行の完了を待機しません。 内部 非同期
Run Demantra Collections – SCI Data(Demantra収集の実行 – SCIデータ) Demantra SCIデータ収集コンカレント・プログラムを起動します。このサービスの起動側は実行の完了を待機しません。 内部 非同期
Run Demantra Collections – Shipment and Booking History(Demantra収集の実行 – 出荷および記帳履歴) Demantra出荷および記帳履歴収集コンカレント・プログラム要求セットを起動します。このサービスの起動側は実行の完了を待機しません。 内部 非同期
Run Demantra Collections – UOM Conversions(Demantra収集の実行 – 単位換算) Demantra単位換算収集コンカレント・プログラムを起動します。このサービスの起動側は実行の完了を待機しません。 内部 非同期
Run ODS Load(ODSロードの実行) ODS(オペレーショナル・データ・ストア)ロード・コンカレント・プログラムを起動します。このサービスの起動側は実行の完了を待機しません。 内部 非同期

DemantraのWebサービス

この表は、Demantraで使用されるWebサービスを示しています。

サービス操作 サービスの摘要 APIタイプ 同期/非同期
Assign Plan Name(計画名の割当) DP_SCENARIO_ENTRIES非正規化表内にあるアップロードされたDemantra出力の需要計画(DP)シナリオ名を、エクスポート統合プロファイルの名称から任意の計画名に変更します。
このプロセスは、下位互換性の確保およびDemantraのWebサービス・プロファイルのサポート以外には適用されません。
内部 同期
Check Demantra Workflow Status(Demantraワークフロー・ステータスの確認) Demantraワークフローの完了ステータスを確認します。たとえば、予測計算および承認ワークフローです。 内部 同期
Run Demantra Workflow(Demantraワークフローの実行) 特定の指定されたDemantraワークフロー全体を実行します。オプションは「同期」および「非同期」です。 内部 同期/非同期
Run Demantra Workflow with Context(コンテキストを使用したDemantraワークフローの実行) レベル・メンバー・コンテキストを使用して、特定の指定されたDemantraワークフロー全体を実行します。オプションは「同期」および「非同期」です。 内部 同期/非同期
Terminate Demantra Workflow(Demantraワークフローの終了) 特定の指定されたDemantraワークフローを終了します。 内部 非同期

搬送計画のWebサービス

この表は、搬送計画で使用されるWebサービスを示しています。

サービス操作 サービスの摘要 APIタイプ 同期/非同期
Release DRP Results(DRP結果のリリース) オペレーティング・システムに対するすべての変更をリリースします。 内部 同期
Run DRP Engine in Batch Mode(バッチ・モードでのDRPエンジンの実行) DRPコンカレント・プログラムを起動します。必要なデータがODSで使用可能であることを前提にしています。このサービスの起動側は実行の完了を待機しません。 内部 非同期
Set DRP Plan Options(DRP計画オプションの設定) DRP計画の計画オプションを更新します。 内部 同期

在庫最適化のWebサービス

この表は、IOで使用されるWebサービスを示しています。

サービス操作 サービスの摘要 APIタイプ 同期/非同期
Run IO Engine in batch mode(バッチ・モードでのIOエンジンの実行) IOコンカレント・プログラムを起動します。必要なデータがODSで使用可能であることを前提にしています。「プランナの起動」を「Yes」に設定します。このサービスの起動側は実行の完了を待機しません。 内部 非同期
Set IO Plan Options(IO計画オプションの設定) IO計画の計画オプションを更新します。 内部 同期

納期回答のWebサービス

この表は、納期回答で使用されるWebサービスを示しています。

サービス操作 サービスの摘要 APIタイプ 同期/非同期
Get Promise Date(納期の取得) 製品可用性および顧客に納品可能な日付情報を取得します。 パブリック 同期

計画管理のWebサービス

この表は、計画管理で使用されるWebサービスを示しています。

サービス操作 サービスの摘要 APIタイプ 同期/非同期
Copy Plan(計画のコピー) 計画のコピー・コンカレント・プログラムを起動して、ASCP、DRP、IOまたはSRP計画をコピーします。このサービスの起動側は実行の完了を待機しません。 内部 非同期
Purge Plan(計画のパージ) 計画のパージ・コンカレント・プログラムを起動して、ASCP、DRP、IOまたはSRP計画をパージします。このサービスの起動側は実行の完了を待機しません。 内部 非同期
Archive Plan(計画のアーカイブ) 入力計画から指定されているメトリックを抽出し、その内容をOBIEE(Oracle Business Intelligence – Enterprise Edition)リポジトリ内のバージョン番号が指定された個々のアーカイブ・メトリックにコピーします。 内部 非同期

シナリオ管理のWebサービス

この表は、シナリオ管理で使用されるWebサービスを示しています。

サービス操作 サービスの摘要 APIタイプ 同期/非同期
Check Process Status(プロセス・ステータスの確認) コンカレント要求のステータスを確認して、「完了」「失敗」または「処理中」ステータスを返します。ステータスが「失敗」の場合は、基本エラー情報が返されます。 内部 同期
Notify user(ユーザーに通知) タスクが完了または失敗した場合、ユーザーがタスクに割り当てられた場合、タスクが遅延した場合、タスクが変更された場合などは、通知がユーザーに送信されます。 内部 同期
Get Process Information(プロセス情報の取得) プロセスの属性を取得します。 内部 同期
Get Activity Information(アクティビティ情報の取得) アクティビティの属性を取得します。たとえば、ステータス、遅延、所有者などです。 内部 同期
Get Parameter Values(パラメータ値の取得) アクティビティのパラメータを取得します。 内部 同期
Update Process(プロセスの更新) 開始されていることを示すプロセスを更新します。 内部 同期
Set Activity Status(アクティビティ・ステータスの設定) プロセス・アクティビティの属性を更新します。たとえば、ステータス、遅延、所有者などです。 内部 同期
Archive Scenario(シナリオのアーカイブ) シナリオ・バージョンに異なる計画のバージョンを関連付けます。 内部 非同期

サービス部品計画のWebサービス

この表は、サービス部品計画で使用されるWebサービスを示しています。

サービス操作 サービスの摘要 APIタイプ 同期/非同期
Release SRP Results(SRP結果のリリース) オペレーティング・システムに対するすべての変更をリリースします。 内部 同期
Run SRP Engine in batch mode(バッチ・モードでのSRPエンジンの実行) SRPコンカレント・プログラムを起動します。必要なデータがODSにあることを前提にしています。このサービスの起動側は実行の完了を待機しません。 内部 非同期
Set SRP Plan Options(SRP計画オプションの設定) SRP計画の計画オプションを更新します。 内部 同期

戦略ネットワーク最適化のWebサービス

この表は、戦略ネットワーク最適化(SNO)で使用されるWebサービスを示しています。

サービス操作 サービスの摘要 APIタイプ 同期/非同期
Generate SNO Model(SNOモデルの生成) SNO計画オプションを読み取り、必要に応じてODSでデータのスナップショットを取得し、SCBM(サプライ・チェーン・ビジネス・モデラー)のxmlファイルを生成して、SNOインポート・ファイルを生成し、SNO解決を実行します。 内部 非同期
Publish SNO Results(SNO結果の公開) SNO結果をPDS(プランニング・データ・ストア)に公開します。 内部 非同期

埋込みDemantraワークシートへのアクセス

この機能を使用すると、APCCアプリケーションから移動せずに、Demantraワークシートにアクセスして更新できます。これは、外部ユーザーがDemantraにログインできるDemantra Anywhere機能のバリエーションです。標準ワークシート機能を使用すると、履歴データまたは統計予測を調整してシミュレーションを実行し、変更内容を保存できます。

Demantra Anywhereの有効化

注意: Demantra Anywhereのログイン・プロセスでは、Oracle Single Sign Onが必要で、両方のアプリケーションが同じSSOサーバーに登録されている必要があります。

Demantra Anywhereを構成する手順は、次のとおりです。

  1. Demantraで、ビジネス・モデラーをオープンします。

  2. 「セキュリティ」>ユーザーの作成/変更>(ユーザーの選択)>「モジュール」に移動します。

  3. Demantra Anywhereを有効にします。

Demantra URLを使用したカスタム・レポートの作成

Demantra Anywhereを構成した後は、APCCで、Demantraワークシートへのリンク付きのカスタム・レポートを作成できます。カスタム・レポートを作成する手順は、次のとおりです。

注意: この手順を実行するには、OBIEEの基本的な知識があり、回答レポートの作成方法を理解し、OBIEEサーバーの再起動時期を認識している必要があります。

  1. OBIEE SSOを無効にして、管理者として「回答」にログインします。

  2. 新しいレポートを作成して、「共有」フォルダや「その他」フォルダなどに保存します。

  3. シナリオ、品目、組織および予算を追加します。

  4. 2番目の予算フォーミュラを'(left chevron) a href="'||valueof(NQ_SESSION.APPS_SERVLET_AGENT)||'/MscObieeSrvlt?ParamType=Name(ampersand) Wnd=DMA(ampersand) QueryName=Export OBI Data(ampersand) CombinationName=Item,'||"- Item".Item||';Demand Class,'||"- Demand Class"."Demand Class"||';Organization,'||"- Organization"."Organization Code"||'"(right chevron) (right chevron) (right chevron) (left chevron) /a(right chevron) 'に変更します。

  5. データ形式をHTMLに設定します。

  6. プリフィクスとして(left chevron) a href="@{biServer.variables["NQ_SESSION.APPS_SERVLET_AGENT"]}/MscObieeSrvlt?ParamType=Name(ampersand) Wnd=DMA(ampersand) QueryName=Export OBI Data"(right chevron) Export OBI Data(left chevron) /a(right chevron)を使用して、ナレーティブ・ビューを追加します。

カスタム・レポートを作成した後は、次に説明するようにレポートを実行できます。

レポートの実行

カスタム・レポートを実行するには、最初にOBEE SSOを有効にして、いずれかのダッシュボード(セールス・アンド・オペレーションズ・ダッシュボードなど)からレポートをオープンします。埋込みDemantraを使用するアプリケーションに制限はありませんが、同じSSOが設定され、関連URLとコンテキストを渡すことができる必要があります。各アプリケーションの内部構文は、Demantraに対する適切なコールを定式化するために異なる場合があります。