Oracle Approvals Managementインプリメンテーション・ガイド リリース12 E06007-01 | ![]() 目次 | ![]() 前へ | ![]() 次へ |
承認ルールの「if」の部分は、いくつかの条件(ない場合もあり)で構成されます。条件は、所定のトランザクションに対してtrueまたはfalseとなる文です。トランザクションに適用するルールでは、そのルールの条件のすべてがトランザクションに対してtrueである必要があります。次の図は、ルールの条件と条件のタイプを示しています。
トランザクション・タイプを実装するとき、条件の作成はオプション・ステップとなります。
条件には、2つのタイプがあります。
標準(一般条件と例外条件)
リスト・モディファイア
一般
一般条件は、属性を一連の許容値または許容範囲と関連付けます。属性が許容値のいずれかである場合、その条件はtrueです。つまり、属性の値が条件を満たしています。一般条件は、次の3つの形式のいずれかで指定します。
日付、数値および通貨属性に対する条件
承認者タイプと関連付けられている数値属性に対する条件は、次の形式で指定します。
attribute_name = approver_name
つまり、属性の値が、属性と関連付けられている承認者タイプのIDである場合、その条件はtrueです。
注意: 条件の定義時に属性が値セットにリンクされている場合は、値セットの有効な値を使用できます。
日付属性、通貨属性、および承認者タイプと関連付けられていない数値属性に対する条件は、次の形式で指定します。
lower_limit <{=} attribute_name <{=} upper_limit
このタイプの条件を作成または編集する場合は、「条件の作成」ページと「条件の編集」ページの「式」リージョンで適切な値を選択し、条件に等号を含めるかどうかを決定します。このタイプの条件のセットを同じ属性に対して作成する場合は、それぞれの下限または上限が1つの条件にのみ含まれるようにします。次に例を示します。
1,000 <= TRANSACTION_AMOUNT < 2,000
2,000 <= TRANSACTION_AMOUNT < 3,000
この条件では、連続した値の範囲を2,000で値が重複しないように指定しています。このようにすると、最大1つの条件が所定のトランザクションに対してtrueとなります。これが、通常の望ましい動作です。
ブール属性に対する条件
ブール属性に対する条件は、次の形式で指定します。
attribute_name is {true, false}attribute_name is {true, false}
ブール条件の論理を理解していることを確認してください。次の真偽表を検討します。
属性値 | 許容値 | 条件値 |
---|---|---|
true | true | true |
true | false | false |
false | true | false |
false | false | true |
つまり、ブール属性に対する条件がtrueになる方法は2通りあります(一部のAMEユーザーは、前述の真偽表のイタリック体のケースを忘れている場合があります)。
文字列属性に対する条件
文字列属性に対する条件は、次の形式で指定します。
attribute_name in {value_1, value_2, . . . }
許容値(allowed value)は大/小文字が区別されるため、「allowed value」と「ALLOWED value」では、異なる許容値になります。数値または日付に対する条件に許容値のリストを指定する場合は、数値または日付のテキスト表現を示す文字列属性を定義します。その後、この文字列属性に対する条件を定義します。
例外
例外条件は一般条件と同じ形式で指定します。異なる点は、例外条件は例外ルールにのみ出現することです。詳細は、「ルール・タイプ」を参照してください。
リスト変更条件は、所定のターゲット承認者が、デフォルト承認者リスト内の一連の許可された特定位置に存在するかどうかをチェックします。ターゲット承認者が許可された位置に存在する場合、そのデフォルト承認者リストは条件を満たしています。
許可された位置には2つのタイプがあります。ターゲット承認者が最終承認者である必要があることを条件で指定する場合、そのターゲット承認者は権限チェーンの最後の承認者である必要があります。ターゲット承認者が任意の承認者であることを条件で指定する場合、その承認者が権限チェーンに存在する必要があるかどうかはリスト変更条件を含むルールで使用される処理タイプによって異なります。リスト変更ルールの処理タイプでは、その範囲が権限チェーンに制限されます。任意の承認者のリスト変更条件を使用する代替ルールは、承認者リストに存在するすべてのターゲット承認者に適用されます。
一般条件または例外条件は、その条件が参照する属性の使用が定義されているトランザクション・タイプで使用できます。allowAllApproverTypes構成変数の値が「Yes」に設定されている場合は、トランザクション・タイプに対してすべてのリスト変更条件を使用できます。この構成変数が「No」に設定されている場合、トランザクション・タイプで使用できるのは、HR個人情報とFNDユーザーに基づくリスト変更条件のみです。条件を共有することで、トランザクション間でのルールの共有が容易になります。条件を編集すると、その条件を使用するすべてのルールに変更内容が反映され、条件を削除すると、すべてのトランザクション・タイプでその条件を使用できなくなります。
トランザクション・タイプの条件のリストを表示する手順は、次のとおりです。
ビジネス・ダッシュボードおよび「条件」ページを使用します。
「条件」タブをクリックして「条件」ページを表示します。ビジネス・ダッシュボードからナビゲートしている場合は、ビジネス・ダッシュボードにある「承認プロセス設定」で、必要なトランザクション・タイプを選択します。
「条件」リンクをクリックします。
「条件」ページがオープンし、現行のトランザクション・タイプで使用可能な条件のリストが表示されます。
一般条件または例外条件を作成する手順は、次のとおりです。
「新規条件の作成」ページを使用します。
「条件」タブをクリックして「条件」ページをオープンします。
注意: このページには、デフォルトで、一般条件と例外条件で構成される標準条件が表示されます。
「作成」をクリックします。
条件タイプを選択します。
属性を選択します。選択した属性に基づいて、次の条件に関連する情報を「式」リージョンで記録できます。
属性が数値タイプで、承認者タイプと関連付けられている場合は、その属性に関連付けられている承認者タイプを問い合せて選択します。
属性が日付タイプまたは通貨タイプの場合、あるいは属性が承認者タイプと関連付けられていない数値属性の場合は、条件の下限と上限を入力し、それぞれを条件の一連の許容値に含めるかどうかを指定します。下限または上限を空白のままにすると、許容値の範囲は、下限側または上限側で無制限になります。属性が通貨タイプの場合は、下限と上限の貨幣単位を選択します。両方の制限を同じ貨幣単位にする必要があります。
属性がブール・タイプの場合は、条件の許容値を選択します。
属性が文字列タイプの場合は、条件の許容値を入力します。
注意: 属性が値セットと関連付けられている場合は、値リストから値を選択する必要があります。
別の条件を作成するには、「別の作成」をクリックします。
「適用」をクリックして、この条件を承認ルール内で利用できるようにします。
リスト変更条件を作成する手順は、次のとおりです。
「新規リスト変更条件の作成」ページを使用します。
「条件」タブをクリックします。
「リスト・モディファイア」リンクをクリックして、リスト変更条件の「検索」ページを表示します。
「作成」をクリックします。
ターゲット承認者の許可された位置を承認者オーダーとして選択します。
条件のターゲット承認者のタイプを選択します。
ターゲット承認者を問い合せて選択します。
「適用」をクリックして、この条件を承認ルール内で利用できるようにします。
条件を編集する手順は、次のとおりです。
一般条件または例外条件を編集する場合は「条件の更新」ページを使用し、リスト変更条件を編集する場合は、「リスト・モディファイアの更新」ページを使用します。
「条件」ページで、標準またはリスト変更条件のリストを表示します。
編集する条件の「更新」アイコンをクリックします。
変更を加えます。
「適用」をクリックして条件を更新します。
条件は、現行または将来のルールで使用されない場合にのみ削除できます。
条件を削除する手順は、次のとおりです。
「条件」ページを使用します。
必要に応じて、標準またはリスト変更条件のリストを表示します。
削除する条件の「削除」アイコンをクリックします。
警告: 削除した条件を使用している無効なルールを元に戻すことはできません。
プロンプトに従って削除を確認します。