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Oracle Cash Managementユーザー・ガイド
リリース12
E06075-01
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資金取引

この章のトピックは、次のとおりです。

銀行口座振替

銀行口座振替とは、当方銀行口座間の資金振替を表します。銀行口座振替は、「資金平準化」処理(詳細は資金ポジションの項を参照)または「スイープ取引生成」コンカレント・プログラム、あるいはその両方を介して、手動または自動で作成できます。特定の法的エンティティに対する銀行口座振替作成へのアクセスは、銀行口座使用セキュリティに従います。銀行口座振替は、自動的に資金ポジションに反映されます。銀行口座振替の支払処理は、Oracle Paymentsを使用して管理されます。仕訳入力は、集約的な補助元帳会計を介して作成されます。

次の銀行口座振替が、銀行口座の所有者の観点からサポートされています。

  1. 会社内振替

    会社内振替とは、同一の法的エンティティに属する2つの当方銀行口座間の資金振替を表します。

  2. 会社間振替

    会社間振替とは、2つの異なる法的エンティティに属する2つの当方銀行口座間の資金振替を表します。このような振替の場合、両方の法的エンティティで残高が一致する仕訳が作成されます。

次の銀行口座振替が、転送通貨の観点からサポートされています。

  1. 国内

    銀行口座と振替金額の通貨は同じです。たとえば、USD建ての2つの銀行口座間でUSDを振り替えます。

  2. 国際

    一方の銀行口座の通貨は振替金額の通貨と同じですが、他方の銀行口座の通貨は異なります。たとえば、USD建ての銀行口座からEUR建ての銀行口座に、USDを振り替えます。

支払テンプレート

支払テンプレートにより、再使用可能な一連の銀行口座振替属性および支払処理オプションを定義できます。銀行口座振替の作成時に、支払テンプレートを選択できます。選択すると、支払テンプレートのすべての属性が銀行口座振替でデフォルト設定されます。

繰返し型支払コードまたは繰返し型銀行振込コードを使用する場合、それらを支払テンプレートとして定義できます。

支払テンプレートを作成する手順は、次のとおりです。

  1. 「支払テンプレート」ページにナビゲートします。

  2. 「作成」をクリックします。

  3. 「一般詳細」タブおよび「支払詳細」タブに支払テンプレートの属性を入力します。選択する属性を次に示します。

支払テンプレートを更新する手順は、次のとおりです。

  1. 「支払テンプレート」ページにナビゲートします。

  2. 検索パラメータを入力して、「進む」をクリックします。

  3. 支払テンプレートを選択して、「更新」をクリックします。

  4. 必要に応じて支払テンプレートの属性を更新します。支払テンプレートを無効化してユーザーが今後使用できないようにする場合は、「ステータス」を「無効」に設定します。

  5. 「適用」をクリックします。

支払テンプレートを更新する手順は、次のとおりです。

  1. 「支払テンプレート」ページにナビゲートします。

  2. 「作成」をクリックします。

  3. 「一般詳細」タブおよび「支払詳細」タブに支払テンプレートの属性を入力します。選択する属性を次に示します。

支払テンプレートを更新する手順は、次のとおりです。

  1. 「支払テンプレート」ページにナビゲートします。

  2. 検索パラメータを入力して、「進む」をクリックします。

  3. 支払テンプレートを選択して、「更新」をクリックします。

  4. 必要に応じて支払テンプレートの属性を更新します。支払テンプレートを無効化してユーザーが今後使用できないようにする場合は、「ステータス」を「無効」に設定します。

  5. 「適用」をクリックします。

銀行口座振替の手動による作成

銀行口座振替を作成する手順は、次のとおりです。

  1. 「銀行口座振替」ページにナビゲートします。

  2. 「作成」をクリックします。

  3. 銀行口座振替プロパティを入力します。支払テンプレートを選択すると、テンプレート・レベルで定義済の銀行口座振替の属性が自動的にデフォルト設定されることに注意してください。属性の選択については、後述します。

  4. 「適用」をクリックします。銀行口座振替は、「新規」のステータスで保存されます。保存と同時に銀行口座振替を検証する場合は、「適用」のかわりに「適用および検証」をクリックします。銀行口座振替は、検証されて初めて、その後の処理(手動承認、支払、および仕訳作成)で使用可能となることに注意してください。

手動承認が必要かどうかOracle Paymentsによる決済が必要かどうか検証の成功後の銀行口座振替ステータス手動承認後の銀行口座振替ステータス
Yes Yes 検証済決済処理中
Yes No 検証済決済済
No Yes 決済処理中 
No No 決済済 

銀行口座振替を検証する手順は、次のとおりです。

  1. 「銀行口座振替」ページにナビゲートします。

  2. 検索基準を入力して、「進む」をクリックします。

  3. 銀行口座振替を選択し、「検証」をクリックします。「検証」アイコンは、ステータスが「新規」または「無効」の銀行口座振替に対してのみ有効であることに注意してください。

銀行口座振替の表示、更新、および取消

銀行口座振替を表示する手順は、次のとおりです。

  1. 「銀行口座振替」ページにナビゲートします。

  2. 検索基準を入力して、「進む」をクリックします。

  3. 銀行口座振替ステータスは、次のいずれかになります。

銀行口座振替を更新する手順は、次のとおりです。

  1. 「銀行口座振替」ページにナビゲートします。

  2. 検索基準を入力して、「進む」をクリックします。

  3. 銀行口座振替を選択し、「更新」をクリックします。「更新」アイコンは、ステータスが「新規」、「検証済」、「無効」、または「拒否済」の銀行口座振替に対してのみ有効であることに注意してください。

  4. 銀行口座振替属性を変更します。

  5. 「適用」をクリックします。変更内容が保存されます。変更内容の保存と同時に銀行口座振替を検証する場合は、「適用」のかわりに「適用および検証」をクリックします。検証が成功すると、銀行口座振替は「検証済」のステータスで保存されます。

銀行口座振替を取り消す手順は、次のとおりです。

  1. 「銀行口座振替」ページにナビゲートします。

  2. 検索基準を入力して、「進む」をクリックします。

  3. 銀行口座振替を選択して、「取消」をクリックします。最低1つの基礎となるキャッシュフローが決済されているかまたは決済取消されている場合、ステータスが「決済済」の銀行口座振替に対する「取消」アイコンは無効化されます。

銀行口座振替がOracle Paymentsによる決済を必要とし、振替のステータスが「決済処理中」または「決済済」の場合、銀行口座振替を取り消しても、Oracle Paymentsでの支払処理は停止または戻し処理されません。ユーザーは、Oracle Paymentsに切り替えて、手動で支払処理を停止するか、または支払を取り消す必要があります。

銀行口座振替の承認

承認

銀行口座振替に対し支払処理または仕訳、あるいはその両方が実行される前に他のユーザーによる承認が必要な場合は、銀行口座振替の必要な手動承認に対してシステム・パラメータを設定できます。銀行口座振替の承認は、銀行口座振替の更新とは完全に別個の機能です。

銀行口座振替を承認する手順は、次のとおりです。

  1. 「銀行口座振替承認」ページにナビゲートします。

  2. 承認を待機している銀行口座振替のリストが表示されます。このリストは銀行口座使用セキュリティに従います。

  3. 振替を選択して、「振替の承認」をクリックします。支払処理が必要な場合、振替は自動的にOracle Paymentsに送られます。支払処理が不要な場合は、仕訳作成が可能な状態になります。

  4. 振替を拒否する場合は、かわりに「振替の拒否」をクリックします。

支払処理

銀行口座振替の支払

銀行口座振替の支払指図を、Oracle Paymentsにより電子的に銀行に送信できます。決済が必要な銀行口座振替がOracle Cash Managementで承認されると、Oracle Payments内に支払処理要求が自動的に作成されます。支払指図の作成および銀行への送信の詳細は、『Oracle Paymentsユーザー・ガイド』を参照してください。

支払がOracle Paymentsで正常に処理されると、銀行口座振替のステータスは「決済済」に自動設定されます。支払が正常に処理されない場合は、銀行口座振替のステータスは「失敗」に自動設定され、振替を再作成するには、ユーザーの介入が必要となります。

会計仕訳の生成

会計の作成

「会計の作成」コンカレント・プログラムを実行して、集約的補助元帳エンジンを使用して、銀行口座振替をOracle General Ledgerに転記できます。詳細は、プログラムの摘要およびSubledger Accountingの項を参照してください。

Oracle Paymentsでの決済を必要とする銀行口座振替は、そのステータスが「決済処理中」に設定されている場合、仕訳作成に使用できます。Oracle Paymentsでの決済を必要としない銀行口座振替は、そのステータスが「決済済」に設定されている場合、仕訳作成に使用できます。これは、「銀行口座振替」イベント区分内の「銀行口座振替作成済」会計イベント・タイプに対応します。銀行口座振替が取り消された場合、または関連のキャッシュフローが決済または決済取消された場合、追加のイベント・タイプがシステム内に作成されます。

キャッシュフロー

キャッシュフロー

「キャッシュフロー」ウィンドウを使用して、既存のキャッシュフローを表示したり、キャッシュフローを取り消すことができます。キャッシュフローを決済および調整に使用できます。キャッシュフローを決済すると、Subledger Accountingにより会計仕訳が作成されます。詳細は、このマニュアルのSubledger Accountingの章を参照してください。また、キャッシュフローをポジション・ソースとして資金ポジションに含めることができます。

次のプログラムからキャッシュフローを作成できます。

各キャッシュフローは、借方と貸方の仕訳入力で残高が一致する仕訳を作成するよう設計されています。また、キャッシュフローは、決済および調整に使用されます。インフロー・ソースおよびアウトフロー・ソースとして、キャッシュフローを資金ポジションに含めることができます。

キャッシュフローを問い合せる手順は、次のとおりです。

  1. 「キャッシュフロー」ウィンドウにナビゲートします。ナビゲータから、「資金取引」 -> 「キャッシュフロー」を選択します。

  2. 問い合せるキャッシュフローの基準を入力します。検索を実行するには、「キャッシュフロー番号」、「銀行口座番号」、「キャッシュフロー金額」、「取引タイプ」、「方向」、「銀行参照番号」、「法的エンティティ」、「キャッシュフロー日付」、および「キャッシュフロー・ステータス」のうち、最低1つのフィールドに検索基準値を入力する必要があります。

  3. 「進む」ボタンを選択して、問合せを実行します。

「キャッシュフロー」ウィンドウ・リファレンス

「結果表」リージョン

「銀行口座振替」取引タイプのキャッシュフローの場合、インフローとは、相手方銀行口座が出金銀行口座で、キャッシュフロー銀行口座が入金銀行口座であることを意味します。一方、アウトフローとは、キャッシュフロー銀行口座が出金銀行口座で相手方銀行口座が入金銀行口座であることを意味します。「取引明細書明細」取引タイプのキャッシュフローの場合、インフローとは、キャッシュフロー銀行口座が銀行取引明細書キャッシュフローマッピングで指定したGL勘定科目から資金を受け入れる入金銀行口座であることを意味します。一方、アウトフローとは、キャッシュフロー銀行口座が銀行取引明細書キャッシュフローマッピングで指定したGL勘定科目に資金を送金する出金銀行口座であることを意味します。

「キャッシュフロー詳細」リージョン

ヘッダー・セクション:

「一般情報」セクション:

「銀行口座」セクション:

「相手方銀行口座」セクション:

「決算情報」セクション:

「会計情報」セクション:

会計ステータス

「会計詳細の表示」ボタン:

このボタンにより、会計詳細ページがオープンします。