Oracle Cash Managementユーザー・ガイド リリース12 E06075-01 | ![]() 目次 | ![]() 前へ | ![]() 次へ |
この章のトピックは、次のとおりです。
Oracle Subledger Accounting(SLA)アーキテクチャを使用して、Cash Managementの銀行口座振替および銀行取引明細書キャッシュフローの会計仕訳を自動作成できます。この章の大部分では、自動会計の原理について説明します。自動会計に加え、銀行口座振替および銀行取引明細書キャッシュフローに関連しないビジネス・イベントを会計処理する必要がある場合、Cash Managementで会計仕訳を手動作成できます。
Oracle Subledger Accountingは、E-Business Suite全体をまたがる仕訳作成を集約するルール・ベースの会計エンジンです。Oracle Cash ManagementおよびOracle General Ledgerなどの補助元帳アプリケーション間の中間ステップとして機能することで、Oracle Subledger Accountingは、補助元帳取引の仕訳を作成し、それらをOracle General Ledgerに転送します。
Oracle Subledger Accountingを使用すると、単一のビジネス・イベントを複数の会計表現で表示でき、社内とローカル間の会計要件の競合を解決できます。補助元帳を使用して、最も高粒度の詳細を仕訳に保持し、General Ledgerの様々な要約オプションを使用して、完全な監査と調整を実行できます。
Oracle Cash Managementでの各取引には、多数の会計イベントが関連付けられています。Oracle Cash Managementは一連の事前定義済の会計基準を提供しており、Oracle Subledger Accountingはそれを使用して、各会計イベントの仕訳を作成します。シード済設定を使用する以外に、共通ユーザー・インタフェースに集中化されている会計設定を使用して、独自の詳細会計基準を定義できます。仕訳は、試算ベースまたは最終ベースで作成できます。仕訳が作成された後は、Oracle Cash Managementの取引ウィンドウでそれらを表示できます。また、Oracle General Ledgerの仕訳からOracle Cash Managementのソース取引へドリル・ダウンできます。
定義、共通の設定ステップ、およびSubledger Accountingの詳細情報は、『Oracle Subledger Accountingインプリメンテーション・ガイド』を参照してください。
会計イベントとは、財務会計への影響を持つ事態を意味します。会計イベントは、取引がコミットされるか、または処理されたときに取得されます。
Oracle Subledger Accountingでは、会計イベントはイベント・タイプに分類されます。イベント・タイプはイベント・クラスにグループ化され、それがさらにイベント・エンティティにグループ化されます。このようなコンポーネントのグループ化を総称してイベント・モデルと呼びます。Oracle Cash Managementの会計イベント・モデルは事前定義されており、Oracle Cash Managementの各取引タイプ(イベント・クラス)およびそのライフサイクルを含みます。Oracle Cash Managementの会計イベント・モデルでは、補助元帳会計作成の基礎となるOracle Cash Managementの会計イベントを分類するため、モデルを理解しておく必要があります。
Oracle Cash Managementでは、イベント・モデルの基本設定時にイベント・エンティティが事前定義されます。Oracle Subledger Accountingでは、イベント・エンティティによって一貫した方法で類似するビジネス・イベントの会計を処理できます。Oracle Cash Managementでのイベント・エンティティはキャッシュフローです。
各イベント・エンティティは、1つ以上のイベント・クラスに関連付けられます。イベント区分は、特定の取引タイプまたは文書のビジネス・イベントのカテゴリを表します。イベント・クラスでは類似したイベント・タイプがグループ化され、会計定義の共有が可能になります。イベント・タイプは、イベント・クラスに対して実行できる業務処理を表します。会計イベントにはイベント・クラスおよびイベント・タイプがあり、「会計の作成」プログラムで補助元帳会計がどのように決定されるかに影響します。イベント・タイプでは、会計定義の保存について、最低レベルの詳細が指定されます。
Cash Managementでは、それぞれの会計イベント・エンティティについて、事前定義された一連のイベント・クラスおよびイベント・タイプを備えています。
この表には、キャッシュフロー・イベント・エンティティ用にPayablesで事前定義されるイベント区分およびイベント・タイプを示します。
イベント区分 | イベント・タイプ | シード済会計定義 |
銀行口座振替 | 銀行口座振替取消済 | No |
銀行口座振替決済済 | Yes | |
銀行口座振替決済済 | No | |
銀行口座振替未決済 | Yes | |
銀行取引明細書キャッシュフロー | 銀行取引明細書キャッシュフロー取消済 | Yes |
銀行取引明細書キャッシュフロー記録済 | Yes |
銀行口座振替が「決済済」ステータスに達すると、銀行口座振替決済済イベントが発生します。銀行口座振替が取り消された場合は、銀行口座振替取消済イベントが発生します。銀行口座振替決済済イベントの仕訳を作成し、その後銀行口座振替を取り消した場合、銀行口座振替取消済イベントにより逆仕訳が作成されます。ただし、銀行口座振替決済済イベントの仕訳を作成する前に銀行口座振替を取り消した場合は、銀行口座振替の仕訳は作成されません。
同様に、銀行口座振替キャッシュフローを手動または自動で決済すると、銀行口座振替決済済イベントが発生します。銀行口座振替キャッシュフローを決済取消した場合は、銀行口座振替未決済イベントが発生します。銀行口座振替決済済イベントの仕訳を作成し、その後銀行口座振替キャッシュフローを決済取消した場合、銀行口座振替未決済イベントにより、逆仕訳が作成されます。ただし、銀行口座振替決済済イベントの仕訳を作成する前に銀行口座振替キャッシュフローを取り消した場合は、銀行口座振替キャッシュフローの仕訳は作成されません。
重要: 各銀行口座振替では、ソース銀行口座にアウトフロー、振込先銀行口座にインフローの2つのキャッシュフローが作成されます。銀行口座振替の決済は銀行口座から行われるため、同じ銀行口座振替から作成されたキャッシュフローの決済ステータスが異なる場合があります。会計イベントは、キャッシュフロー・レベルで発生し、追跡されます。
銀行取引明細書キャッシュフロー記録済イベントは、コンカレント・プログラムにより銀行取引明細書キャッシュフローが作成されるときに発生します。銀行取引明細書キャッシュフローが取り消された場合は、銀行取引明細書キャッシュフロー取消済イベントが発生します。銀行取引明細書キャッシュフロー記録済イベントの仕訳を作成し、その後銀行取引明細書キャッシュフローを決済取消した場合、銀行取引明細書キャッシュフロー取消済イベントにより、逆仕訳が作成されます。ただし、銀行取引明細書キャッシュフロー記録済イベントの仕訳を作成する前に銀行取引明細書キャッシュフローを取り消した場合は、銀行取引明細書キャッシュフローの仕訳は作成されません。
次の会計定義がシード済です。シード済定義の変更、または追加の会計イベントへの独自の定義の追加、あるいはその両方を実行できます。
アプリケーション:Cash Management
定義コード: CE_STANDARD_ACCOUNTING
定義名: 資金管理標準会計
使用可能: チェックする(Yes)
イベント区分: 銀行口座振替
イベント・タイプ: 銀行口座振替取消済
会計の作成: 空白(No)
ロック済: 空白(No)
仕訳明細定義割当: 空白(No)
イベント区分: 銀行口座振替
イベント・タイプ: 銀行口座振替決済済
会計の作成: チェックする(Yes)
ロック済: 空白(No)
仕訳明細定義割当: 銀行口座振替決済明細定義
この定義により、キャッシュフローが決済されて会計プログラムが実行される際、キャッシュフローごとに次の仕訳明細が作成されます。
「口座管理」: 「一般管理」: 「銀行手数料」の銀行口座設定で指定したGL勘定科目に対し、銀行手数料金額(ある場合)を借方記入します。
「口座管理」: 「一般管理」: 「銀行エラー」の銀行口座設定で指定したGL勘定科目に対し、銀行エラー金額(ある場合)を借方記入します。
「口座管理」: 「一般管理」: 「外国為替手数料」の銀行口座設定で指定したGL勘定科目に対し、FX手数料金額(ある場合)を借方記入します。
キャッシュフロー方向がアウトフローの場合は、「口座管理」: 「一般管理」: 「現預金」の銀行口座設定で指定したGL勘定科目に対し、決済済銀行口座振替金額を貸方記入します。キャッシュフロー方向がインフローの場合は、「口座管理」: 「一般管理」: 「現預金」の銀行口座設定で指定したGL勘定科目に対し、決済済銀行口座振替金額(銀行手数料、銀行エラー、およびFX手数料がある場合は、それらを引いた金額)を借方記入します。
キャッシュフロー方向がアウトフローの場合、「会社内ルール」の設定(社内振替の場合)または取引先に対する「会社間売掛金勘定」(会社間振替の場合)で定義した未達資金GL勘定科目に対し、決済済銀行口座振替金額(銀行手数料、銀行エラー、およびFX手数料がある場合は、それらを引いた金額)を借方記入します。キャッシュフロー方向がインフローの場合は、「会社内ルール」の設定(社内振替の場合)または取引先に対する「会社間取引買掛勘定」(会社間振替の場合)で定義した未達資金GL勘定科目に対し、決済済銀行口座振替金額を貸方記入します。
銀行口座振替のビジネス要件
次の項では、銀行口座振替のビジネス要件について説明します。
銀行口座振替の手動入力
多数の異なる場所から銀行口座振替を取得して処理できること。現在、取引の把握には、Treasuryの「銀行口座振替」フォームが使用されています。
銀行口座振替の記録および開始
システム・パラメータが必須で、これにより、Cash Management(CE)またはTreasury(XTR)の機能を銀行口座振替に使用するかどうかをユーザーは選択できます。Treasuryがインストールされていない場合は、Cash Managementのみが使用可能です。
アドホック銀行口座振替の手動作成
ユーザーが手動で銀行口座振替を作成できること。
振替の「評価日」は、システム日付の前、後、同日のいずれにも設定できること。銀行取引明細書内の明細を反映するよう取引が作成されている場合、ユーザーはシステム日付以前の取引を入力します。
標準WHO列がバックグラウンドに追加されていること。各振替に対し、一意の取引番号がシステムにより生成される必要があります。
銀行口座振替に次の入力可能な属性があること。
取引サブタイプ
繰返し型コード
取引日
評価日
口座名:自
口座名:至
金額
付加フレックスフィールド
イベント区分: 銀行取引明細書キャッシュフロー
イベント・タイプ: すべて
会計の作成: チェックする(Yes)
ロック済: 空白(No)
仕訳明細定義割当: 銀行取引明細書キャッシュフロー仕訳明細定義
この定義により、銀行取引明細書明細に基づくコンカレント・プログラムによりキャッシュフローが作成されて会計プログラムが実行される際に、キャッシュフローごとに次の仕訳明細が作成されます。
キャッシュフロー方向がアウトフローの場合は、「口座管理」: 「一般管理」: 「現預金」の銀行口座設定で指定したGL勘定科目に対し、銀行取引明細書キャッシュフローを貸方記入します。キャッシュフロー方向がインフローの場合は、「口座管理」: 「一般管理」: 「現預金」の銀行口座設定で指定したGL勘定科目に対し、銀行取引明細書キャッシュフローを借方記入します。
キャッシュフロー方向がアウトフローの場合は、「銀行取引明細書キャッシュフローマッピング」ウィンドウで指定したGL勘定科目に対し、銀行取引明細書キャッシュフロー金額を借方記入します。キャッシュフロー方向がインフローの場合は、「銀行取引明細書キャッシュフローマッピング」ウィンドウで指定したGL勘定科目に対し、銀行取引明細書キャッシュフロー金額を貸方記入します。
同じ定義により、計上された銀行取引明細書キャッシュフローが取り消されて会計プログラムが実行される際、キャッシュフローごとに次の仕訳明細が作成されます。
キャッシュフロー方向がアウトフローの場合は、「口座管理」: 「一般管理」: 「現預金」の銀行口座設定で指定したGL勘定科目に対し、銀行取引明細書キャッシュフローを借方記入します。キャッシュフロー方向がインフローの場合は、「口座管理」: 「一般管理」: 「現預金」の銀行口座設定で指定したGL勘定科目に対し、銀行取引明細書キャッシュフローを貸方記入します。
キャッシュフロー方向がアウトフローの場合は、「銀行取引明細書キャッシュフローマッピング」ウィンドウで指定したGL勘定科目に対し、銀行取引明細書キャッシュフロー金額を貸方記入します。キャッシュフロー方向がインフローの場合は、「銀行取引明細書キャッシュフローマッピング」ウィンドウで指定したGL勘定科目に対し、銀行取引明細書キャッシュフロー金額を借方記入します。
ウィンドウ | オプションまたはフィールド | 値 |
システム・パラメータ(「資金管理取引」タブ - 「会計」リージョン) | 換算レート・タイプ | ユーザー定義の換算レート・タイプの値リスト |
システム・パラメータ(「資金管理取引」タブ - 「会計」リージョン) | 銀行取引明細書キャッシュフロー・レート日 | キャッシュフロー日付 GL記帳日 決済日 取引明細書日付 |
システム・パラメータ(「資金管理取引」タブ - 「会計」リージョン) | 銀行振替レート日 | キャッシュフロー日付 実績日 決済日 銀行取引明細書日付 GL記帳日 取引明細書明細日付 振替日 |
銀行口座の管理: 口座管理: 一般管理: | 現預金 | ユーザー選択のGL勘定科目 |
銀行口座の管理: 口座管理: 一般管理: | 資金決済 | ユーザー選択のGL勘定科目 |
銀行口座の管理: 口座管理: 一般管理: | 銀行手数料 | ユーザー選択のGL勘定科目 |
銀行口座の管理: 口座管理: 一般管理: | 銀行エラー | ユーザー選択のGL勘定科目 |
銀行口座の管理: 口座管理: 一般管理: | 外国為替手数料 | ユーザー選択のGL勘定科目 |
口座管理: 調整管理: 自動消込許容範囲: キャッシュフロー | 外貨許容範囲差異 | 手数料 エラー FX手数料 |
口座管理: 調整管理: 自動消込許容範囲: キャッシュフロー | 許容範囲差異 | 手数料 エラー |
次の例では、シード済会計設定により作成される仕訳を示します。
例#1
銀行口座振替
振替金額 = 100.00USD
ソース銀行口座 = 口座1
振込先銀行口座 = 口座2
銀行手数料負担者 = 支払者
銀行口座1の設定:
所有者 = 法的エンティティ#1(元帳通貨 = USD)
通貨 = USD
口座管理: 一般管理: 現預金 = GL#1
口座管理: 一般管理: 銀行手数料 = GL#3
口座管理: 一般管理: 銀行エラー = GL#4
口座管理: 一般管理: 外国為替手数料 = GL#5
口座管理: 調整管理: 自動消込許容範囲: キャッシュフロー許容範囲差異 = エラー
銀行口座2の設定:
所有者 = 法的エンティティ#1(元帳通貨 = USD)
通貨 = USD
口座管理: 一般管理: 現預金 = GL#6
口座管理: 一般管理: 銀行手数料 = GL#8
口座管理: 一般管理: 銀行エラー = GL#9
口座管理: 一般管理: 外国為替手数料 = GL#10
口座管理: 調整管理: 自動消込許容範囲: キャッシュフロー許容範囲差異 = エラー
法的エンティティ#1の会社内ルール:
会社内ルール: 未達資金 = GL# 2
銀行口座1の銀行取引明細書が自動調整され、「会計の作成」コンカレント・プログラムが実行されると、キャッシュフロー(アウトフロー)に関連する銀行口座振替は、自動的に決済されます。次の仕訳が作成されます。
注意: 次の2つの表で、GL記帳日は決済日です。
GL勘定科目 | 借方 | 貸方 |
GL#1(銀行口座1の「現預金」) | 105 | |
GL#2(LEの未達資金) | 100 | |
GL#3(銀行口座1の「銀行手数料」) | 3 | |
GL#4(銀行口座1の「銀行エラー」) | 2 | |
GL#5(銀行口座1の「外国為替手数料」) |
銀行口座2の銀行取引明細書が自動調整され、「会計の作成」コンカレント・プログラムが実行されると、キャッシュフロー(インフロー)に関連する銀行口座振替は、自動的に決済されます。次の仕訳が作成されます。
GL勘定科目 | 借方 | 貸方 |
GL#6(銀行口座2の「現預金」) | 100 | |
GL#2(LEの未達資金) | 100 | |
GL#8(銀行口座2の「銀行手数料」) | ||
GL#9(銀行口座2の「銀行エラー」) | ||
GL#10(銀行口座2の「外国為替手数料」) |
銀行口座1の銀行取引明細書が調整取消され、銀行口座2の銀行取引明細書が調整取消され、そして「会計の作成」プログラムが実行されると、銀行口座振替関連の両方のキャッシュフロー(インフローおよびアウトフロー)は自動的に決済取消されます。次の仕訳が作成されます。
注意: 次の2つの表で、GL記帳日は決算取消日です。
GL勘定科目 | 借方 | 貸方 |
GL#1(銀行口座1の「現預金」) | 105 | |
GL#2(LEの未達資金) | 100 | |
GL#3(銀行口座1の「銀行手数料」) | 3 | |
GL#4(銀行口座1の「銀行エラー」) | 2 | |
GL#5(銀行口座1の「外国為替手数料」) |
GL勘定科目 | 借方 | 貸方 |
GL#6(銀行口座2の「現預金」) | 100 | |
GL#2(LEの未達資金) | 100 | |
GL#8(銀行口座2の「銀行手数料」) | ||
GL#9(銀行口座2の「銀行エラー」) | ||
GL#10(銀行口座2の「外国為替手数料」) |
例#2
銀行取引明細書明細(銀行取引明細書は、銀行口座1に属します)
取引コード = 111
タイプ = 支払
取引日 = 1月1日
通貨 = USD
金額 = 100.00
銀行口座1の設定:
所有者 = 法的エンティティ#1(元帳通貨 = USD)
通貨 = USD
口座管理: 一般管理: 現預金 = GL#1
銀行口座1の「銀行取引明細書キャッシュフローマッピング」
取引コード = 111
GL口座番号 = GL #11
「銀行取引明細書キャッシュフロー作成」プログラムが実行され、「会計の作成」プログラムが実行されます。次の仕訳が作成されます。
注意: 次の2つの表で、GL記帳日は銀行取引明細書明細の取引日です。
GL勘定科目 | 借方 | 貸方 |
GL#1(銀行口座1の「現預金」) | 100 | |
GL#1(銀行口座1の「銀行取引明細書キャッシュフローマッピング」) | 100 |
前のステップで作成されたキャッシュフローは手動で削除され、「会計の作成」プログラムが実行されます。次の仕訳が作成されます。
GL勘定科目 | 借方 | 貸方 |
GL#1(銀行口座1の「現預金」) | 100 | |
GL#1(銀行口座1の「銀行取引明細書キャッシュフローマッピング」) | 100 |
銀行口座振替の作成時には、元帳通貨、銀行口座通貨、および取引通貨の次の組合せがサポートされます。
ソース銀行口座 | |||
元帳通貨 | 銀行口座通貨 | 取引通貨 | |
通貨1 | 通貨1 | 通貨1 | |
振込先銀行口座 | |||
元帳通貨 | 銀行口座通貨 | ||
通貨1 | 通貨1 | ||
通貨2 | 通貨1 | ||
通貨2 | 通貨2 |
ソース銀行口座 | |||
元帳通貨 | 銀行口座通貨 | 取引通貨 | |
通貨1 | 通貨1 | 通貨2 | |
振込先銀行口座 | |||
元帳通貨 | 銀行口座通貨 | ||
通貨1 | 通貨1 | ||
通貨1 | 通貨2 | ||
通貨2 | 通貨2 |
ソース銀行口座 | |||
元帳通貨 | 銀行口座通貨 | 取引通貨 | |
通貨1 | 通貨2 | 通貨2 | |
振込先銀行口座 | |||
元帳通貨 | 銀行口座通貨 | ||
通貨1 | 通貨2 | ||
通貨 2 | 通貨 2 | ||
通貨 1 | 通貨 1 |
例#1
銀行口座振替
振替金額 = 100.00USD
ソース銀行口座 = 口座1
振込先銀行口座 = 口座2
銀行手数料負担者 = 受取人
銀行口座1の設定:
所有者 = 法的エンティティ#1(元帳通貨 = USD)
通貨 = USD
口座管理: 一般管理: 現預金 = GL#1
口座管理: 一般管理: 銀行手数料 = GL#3
口座管理: 一般管理: 銀行エラー = GL#4
口座管理: 一般管理: 外国為替手数料 = GL#5
口座管理: 調整管理: 自動消込許容範囲: キャッシュフロー許容範囲差異 = エラー
銀行口座2の設定:
所有者 = 法的エンティティ#2(元帳通貨 = CAD)
通貨 = CAD
口座管理: 一般管理: 現預金 = GL#6
口座管理: 一般管理: 銀行手数料 = GL#8
口座管理: 一般管理: 銀行エラー = GL#9
口座管理: 一般管理: 外国為替手数料 = GL#10
口座管理: 調整管理: 自動消込許容範囲: キャッシュフロー許容範囲差異 = エラー
振込先銀行:
FXレート: 1USD = 1.22CAD
換算済振替金額 = 122CAD
手数料 = 5CAD
銀行口座1の銀行取引明細書が自動調整され、「会計の作成」コンカレント・プログラムが実行されると、キャッシュフロー(アウトフロー)に関連する銀行口座振替は、自動的に決済されます。次の仕訳が作成されます。
注意: 次の表で、GL記帳日は決済日、通貨はUSDです。
GL勘定科目 | 借方 | 貸方 |
GL#1(銀行口座1の「現預金」) | 100 | |
会社間売掛金勘定 | 100 | |
GL#3(銀行口座1の「銀行手数料」) | ||
GL#4(銀行口座1の「銀行エラー」) | ||
GL#5(銀行口座1の「外国為替手数料」) |
銀行口座2の銀行取引明細書が自動調整され、「会計の作成」コンカレント・プログラムが実行されると、キャッシュフロー(インフロー)に関連する銀行口座振替は、自動的に決済されます。次の仕訳が作成されます。
注意: 次の表で、GL記帳日は決済日、通貨はCADです。
GL勘定科目 | 借方 | 貸方 |
GL#6(銀行口座2の「現預金」) | 117 | |
会社間売掛金勘定 | 122 | |
GL#8(銀行口座2の「銀行手数料」) | 5 | |
GL#9(銀行口座2の「銀行エラー」) | ||
GL#10(銀行口座2の「外国為替手数料」) |
Cash Managementでは、仕訳の自動作成と手動作成の両方、およびそれらの仕訳の保守がサポートされています。
「会計の作成」コンカレント・プログラムを発行して、銀行口座振替および銀行取引明細書キャッシュフローによって生成された適切な会計イベントの仕訳を作成します。このプログラムにより仕訳が作成され、必要に応じて仕訳はGeneral Ledgerに転記されます。仕訳をすぐにGeneral Ledgerに転記しない場合、後で、「GLへの仕訳転送」コンカレント・プログラムを発行できます。
重要: 最終仕訳をCash Managementでさらに変更することはできません。最終会計を作成する前に、仕訳草案が適切であることを確認してください。
最終会計仕訳を作成する以外に、プログラムを草案モードで実行できます。この場合、仕訳草案が作成されます。この仕訳をGeneral Ledgerに転送または転記することはできません。
この件に関する詳細および他の会計プログラムについては、『Oracle Subledger Accountingインプリメンテーション・ガイド』を参照してください。
銀行口座振替および銀行取引明細書キャッシュフローの仕訳が自動的に作成されます。ただし、銀行口座振替または銀行取引明細書キャッシュフローに関連しない仕訳を作成する場合は、「補助元帳仕訳の作成」ページを使用して手動で仕訳を作成できます。
手動で仕訳を作成する手順は、次のとおりです。
「補助元帳仕訳」ページにナビゲートします。
「仕訳の作成」をクリックします。
「残高タイプ」、「GL記帳日」、「元帳」、「カテゴリ」、「摘要」、および必要に応じてその他の属性を入力します。
GL勘定科目を選択して、借方金額および貸方金額を入力します。
後日にこのエントリに戻って確定する場合は「未完了として保存」をクリックします。そうでない場合は、「続行」をクリックします。
仕訳を検討し、完了ステータスを選択してから、「終了」をクリックして、エントリを検証および確定します。
「会計の作成」コンカレント・プログラムの実行と同時に、自動作成された仕訳をGeneral Ledgerに転送できます。ただし、同時に転送しなかった場合、または仕訳を手動作成した場合は、「GLへの仕訳転送」コンカレント・プログラムを発行できます。
この件に関する詳細および他の会計プログラムについては、『Oracle Subledger Accountingインプリメンテーション・ガイド』を参照してください。
Cash Managementで作成された仕訳を「補助元帳仕訳」ページに表示できます。
仕訳を表示する手順は、次のとおりです。
「補助元帳仕訳」ページにナビゲートします。
検索基準を入力して、「進む」をクリックします。
検索結果を検討します。
ステータスが「草案」、「未完了」、または「エラー」の手動仕訳のみ、更新できます。
手動仕訳を更新する手順は、次のとおりです。
「補助元帳仕訳」ページにナビゲートします。
検索基準を入力して、「進む」をクリックします。
仕訳を選択し、「更新」をクリックします。
必要に応じて、仕訳を変更します。
後日にこのエントリに戻って確定する場合は「未完了として保存」をクリックします。そうでない場合は、「続行」をクリックします。
仕訳を検討し、完了ステータスを選択してから、「終了」をクリックして、エントリを検証および確定します。
ステータスが「草案」、「未完了」、または「エラー」の手動仕訳のみ、削除できます。
手動仕訳を削除する手順は、次のとおりです。
「補助元帳仕訳」ページにナビゲートします。
検索基準を入力して、「進む」をクリックします。
仕訳を選択し、「削除」をクリックします。
「Yes」をクリックして選択を確定するか、または「No」をクリックして仕訳を保持します。