Oracle E-Business Suiteセットアップ・ガイド リリース12.2 E51769-01 | ![]() 目次 | ![]() 前へ | ![]() 次へ |
AutoConfigは、これまでも、Oracle E-Business Suiteインスタンスの自動構成をサポートするためのツールでした。アプリケーション・インスタンスの構成に必要な情報は、アプリケーション・コンテキスト・ファイルおよびデータベース・コンテキスト・ファイルという2つのローカル・リポジトリに収集されます。AutoConfigをアプリケーション層で実行すると、アプリケーション・コンテキスト・ファイルの情報が使用され、構成ファイルが生成されてデータベース・プロファイルが更新されます。AutoConfigをデータベース層で実行すると、データベース・コンテキスト・ファイルの情報が使用され、データベース層で使用されるすべての構成ファイルが生成されてデータベース・プロファイルが更新されます。
Fusion Middleware Control: このツールによって、Oracle WebLogic Server (WLS)の高度なビューが提供されます。Oracle E-Business Suite DBAの場合にさらに重要なのは、Oracle HTTP Serverの構成に使用されることです。HTTP設定には、仮想ホスト、パフォーマンス・ディレクティブ、ログ構成、ポート、mod_perlおよびmod_wl_ohsが含まれます。Fusion Middleware Controlには、Oracle Application ManagerおよびOracle WebLogic Server管理コンソールへのリンクも含まれます。
WebLogic Server管理コンソール: Oracle WebLogic Serverの設定および管理対象サーバーを処理します。例: oacore、oafm、formsおよびforms-c4wsサービス。
Oracle Application ManagerおよびAutoConfig: Oracle Databaseの設定を処理します。例: SID name、Listener、dbPorts。また、Oracle E-Business Suite設定のいくつかも処理します。例: コンカレント処理、プロファイル・オプション、Developer 10gの設定、製品固有の設定。
Oracle E-Business Suiteリリース12.2において、OC4JはOracle WebLogic Serverと置き換えられました。 これによって、Oracle HTTP Serverおよびoacore、oafm、forms、forms-c4wsサービスの構成におけるAutoConfigのロールが削減されました。
Oracle E-Business Suiteリリース12.1.3までは、AutoConfigはOracle HTTP Server構成およびOC4Jインスタンス構成の全体を管理するために使用されていました。Oracle E-Business Suiteリリース12.2では、Oracle HTTP Server構成の一部のみを管理します。また、oacore、oafm、formsおよびforms-c4wsサービスの構成も部分的にのみ管理します。AutoConfigの残りのスコープは、Oracle E-Business Suite Release 12.2よりも前のものと同じです。
この章では、依然としてAutoConfigによって取り扱われる構成管理の面を説明します。Oracle E-Business Suite Release 12.2におけるOracle WebLogic Serverのロールについて説明し、WLSの管理およびトラブルシューティングの重要なタスクについてもいくつか説明します。
リリース12.2の2つの重要な構成変更は次のとおりです。
Fusion Middleware Controlは、Oracle WebLogic Serverの高度なビューを提供します。また、HTTP Serverを構成できる唯一の場所です。HTTP設定の例には、仮想ホスト、パフォーマンス・ディレクティブ、ログ構成、ポート、mod_perlおよびmod_wl_ohsがあります。Fusion Middleware Controlには、Oracle Application ManagerおよびWLS管理コンソールへのリンクもあります。
WebLogic Server管理コンソールは、Oracle WebLogic Serverの設定および管理対象サーバーを処理します。例: oacore、oafm、formsおよびforms-c4wsサービス。
より広いコンテキストにおける変更は次のとおりです。
構成アクティビティ | リリース12.2未満 | リリース12.2 |
---|---|---|
Oracle E-Business Suiteデータベース、コンカレント処理、Oracle Developer 10g、プロファイル・オプション、その他のOracle E-Business Suiteコンポーネント。 | Oracle Applications Manager。 | Oracle Applications Manager。 |
HTTP構成への変更。 | すべてのHTTP構成はAutoConfigテンプレートによって管理されていました。個々のコンテキスト変数を編集してからAutoConfigを実行することによって構成変更が行われていました。 | ほとんどのHTTP構成は、ネイティブのOracle WebLogic ServerツールやFusion Middleware Controlによって、または構成ファイルを手動で編集することによって管理されます。限られたHTTP構成ファイルのセットのみがAutoConfigによって保守されます。詳細はこの章で後述します。 |
oacore、oafm、formsおよびforms-c4wsサービスの構成への変更。 | oacore、oafm、formsおよびforms-c4wsサービスの構成設定はすべて、AutoConfigテンプレートによって管理されていました。コンテキスト変数を編集してAutoConfigを実行することによって構成変更が行われていました。 | oacore、oafm、formsおよびforms-c4wsサービスのプロパティは、クラスパスおよびJVM引数を含めて、WebLogic管理コンソールなどのネイティブのWebLogicツールを使用して更新する必要があります。コンテキスト変数の値は、管理対象サーバーの作成中に初期値を設定するためにのみ使用されます。 詳細はこの章で後述します。 |
oacore、oafm、formsおよびforms-c4wsサービスのJVMインスタンスの管理。 | サービスのインスタンス数は、Oracle Process Manager (OPMN)を介して制御されていました。この数は、nprocsコンテキスト変数を編集し、AutoConfigを実行し、サービスの停止と再起動を行うことによって変更できました。 | サービスのJVMインスタンスはそれぞれ、そのサービス・タイプの管理対象サーバーに対応しています。インスタンスの数は、そのサービスの管理対象サーバーを明示的に作成または削除することによって制御する必要があります。詳細はこの章で後述します。 |
Oracle E-Business Suiteリリース12.2にはWebLogic Server Basicが必要です。 これはライセンスで制約されるバージョンのWebLogic Serverであり、特定のOracle製品のライセンスにおいて使用できます。
WebLogic Server BasicはOracle E-Business Suiteリリース12.2で使用され、次の機能をサポートします。
WLSクラスタ。具体的には、EBSドメインごとに1つのWLSクラスタ。
EBSドメイン内のWLSクラスタの前にあるハードウェアベースのロードバランサ。
WLSクラスタ内の1つ以上の管理対象サーバー上の1つ以上のWLSインスタンスに負荷をダイレクトする、OHSサーバー上のWLSプロキシの使用。クラスタは、OHSサーバー上にデプロイされた構成ファイルを介してAutoConfigによって定義されます。
同じクラスタ内での、ある管理対象サーバーから別の管理対象サーバーへのセッションの再インスタンス化。1つの管理対象サーバーの失敗時に進行中であったトランザクションは失われますが、ユーザーのセッションは、再確立されてクラスタ内の別の管理対象サーバーに移行されます。
リリース12.2のアプリケーション層はAutoConfigに対応しており、INST_TOPに<INST_TOP>/appl/admin/<CONTEXT_NAME>.xmlとして格納されたアプリケーション・コンテキスト・ファイルがあります。Rapid Installによって作成されたリリース12.2のデータベース層もAutoConfigに対応しており、RDBMS ORACLE_HOMEに<RDBMS_ORACLE_HOME>/appsutil/<CONTEXT_NAME>.xmlとして格納されたデータベース・コンテキスト・ファイルがあります。
主なAutoConfigコンポーネントは次のとおりです。
Component | 説明 |
---|---|
アプリケーション・コンテキスト | APPL_TOPに固有の情報を含む、INST_TOPにあるXMLリポジトリ。 |
データベース・コンテキスト | そのデータベース層に固有の情報を含む、RDBMS ORACLE_HOMEにあるXMLリポジトリ。 |
AutoConfigテンプレート・ファイル | インスタンス化のプロセス中に適切なコンテキストからインスタンス固有の情報で置換される名前付きタグを含むファイル。 |
AutoConfigドライバ・ファイル | すべてのOracle E-Business Suite製品では、AutoConfigによって使用されるドライバ・ファイルが保守されています。ドライバ・ファイルには、AutoConfigファイル・テンプレートおよびその宛先の場所がリストされています。 |
AutoConfigスクリプト | AutoConfig APIへの簡易インタフェースを提供するスクリプトのセット。 |
この項では、AutoConfigでOracle E-Business Suiteサービスおよびプロセスを管理する方法について説明します。
前のリリースのOracle E-Business Suiteでは、提供されるサービスのタイプに応じてアプリケーション・サービスがサービス・グループに分類されていました。Oracle E-Business Suiteリリース12.2では、追加のサービスおよびサービス・グループの導入によってこの概念が拡張されました。
最も注目すべきものとして、「Web Administration」サービス・グループがリリース12.2で導入されました。このサービス・グループには、WebLogic管理サーバーが含まれ、他のサービス・グループと異なり、アプリケーション層ノードの1つでのみ使用可能にできます。つまり、Rapid Install中に使用可能にされたノード以外のアプリケーション層ノードでWebLogic管理サーバーを使用可能にすることはサポートされていません。
注意: リリース12.2では2つの独立したポート・プールが使用されます。これはユーザーに透過的です。ただし、WLS管理ポートをメモしておくと役に立つこともあります。
また、前のリリースのOracle E-Business Suiteリリース12.xと異なり、Root Service GroupはOracle Process Manager (OPMN)ではなくノード・マネージャを構成するようになりました。Oracle E-Business Suiteリリース12.2では、OPMNのみがOracle HTTP Serverを管理します。その結果、「Web Entry Point Services」 サービス・グループの一部となりました。
次のテーブルは、リリース12.2に存在する、AutoConfigによって管理されるサービス・グループおよびサービスを示しています。
注意: UNIXバージョンのサービス管理スクリプトのみを示しています。Windowsに対応するものの接尾辞は.shではなく.cmdです。
サービス・グループ | サービス | サービス管理スクリプト |
---|---|---|
Root Service | ノード・マネージャ | adnodemgrctl.sh |
Web Administration | WebLogic管理サーバー | adadminsrvctl.sh |
Web Entry Point Services | Oracle HTTP Server Oracle Process Manager | adapcctl.sh adopmnctl.sh |
Web Application Services | oacore oafm forms forms-c4ws | admanagedsrvctl.sh admanagedsrvctl.sh admanagedsrvctl.sh admanagedsrvctl.sh |
Batch Processing Services | Oracle TNS Listener コンカレント・マネージャ Fulfillmentサーバー Oracle ICSM | adalnctl.sh adcmctl.sh jtffmctl.sh ieoicsm.sh |
Other Services | フォーム・サーバー Oracle MWA Service | adformsrvctl.sh mwactlwrpr.sh |
注意: サービスとそのサービス・グループの両方が使用可能な場合のみ、adstrtalまたはadstpallスクリプトを介して特定のサービスが開始または停止されます。
特定のアプリケーション・インスタンスの要件に応じて、adstrtalおよびadstpallスクリプトによってそれぞれ開始および停止されるアプリケーション・サービスおよびサービス・グループのセットを変更できます。これは、必要なサービスおよびサービス・グループを使用可能にし、必要ではないものを使用不可にすることによって実行できます。
サービス・グループ/サービスが使用可能または使用不可のどちらであるかの確認
これには2つの方法があります。
すべてのサービス・グループおよびサービスのステータスの完全なリストが、構成確認ユーティリティ(adchkcfg)によって生成されたレポートのセクション2にあります。
adstrtalおよびadstpallスクリプトによって生成されたログ・ファイルに、AutoConfigによって管理されているアプリケーション・サービス・グループおよびサービスがリストされます。このリストにも、特定のサービス・グループまたはサービスが使用可能または使用不可のどちらであるかが示されています。
サービス・グループの有効化または無効化
Oracle E-Business Suiteリリース12.2では、「Web Administration」サービス・グループを除くすべてのサービスを、アプリケーション層ノードのいずれかまたはすべてで使用可能または使用不可にすることができます。これは次のように行います。
サービス・グループに対応する'status'コンテキスト変数の値を確認します。
この変数の値を、サービス・グループを使用可能にする場合は'enabled'に、サービス・グループを使用不可にする場合は'disabled'に変更します。
サービスの有効化
サービスを使用可能にするには次のようにします。
サービスが属するサービス・グループに対応した'status'コンテキスト変数の値を確認します。
サービス・グループが'disabled'である場合、そのサービス・グループを使用可能にします。
そのサービスに対応する'status'コンテキスト変数の値がまだ'enabled'に設定されていない場合は、'enabled'に変更します。
oacore、oafm、formsおよびforms-c4wsサービスの場合は、サービスのインスタンスが複数あることがあります。これに対処するには、サービスの名前に対応するコンテキスト変数に、使用可能にする管理対象サーバーの名前が含まれていることを確認します。そうでない場合、区切りとしてカンマを使用してそれをリストに追加します。
たとえば、同じアプリケーション層ノードに2つのoacore管理対象サーバー(oacore_server1およびoacore_server2)が定義されており、oacore_server2を使用可能にする必要がある場合、コンテキスト変数s_oacorenameの値を'oacore_server1'から'oacore_server1,oacore_server2'に変更する必要があります。また、コンテキスト変数's_oacore_managed_server'に'oacore_server2'のエントリが含まれていない場合は、このコンテキスト変数の値も'oacore_server1,oacore_server2'に変更する必要があります。
サービスの無効化
サービスを使用不可にするには次のようにします。
多くの場合、サービスの'status'コンテキスト変数を'disabled'に設定するだけで済みます。
oacore、oafm、formsまたはforms-c4wsタイプのサービスには追加のステップが必要です。このようなサービスの'status'コンテキスト変数が'enabled'に設定されており、サービスのインスタンスが複数ある場合は、使用不可にする管理対象サーバーの名前をサービスの名前に対応するコンテキスト変数から削除する必要があります。
たとえば、同じアプリケーション層ノードに2つのoacore管理対象サーバー(oacore_server1およびoacore_server2)が定義されており、oacore_server2を使用不可にする必要がある場合、コンテキスト変数s_oacorenameの値を'oacore_server1, oacore_server2'から'oacore_server1'に変更する必要があります。
アプリケーション層でプロセスを管理するコマンド
adstrtalおよびadstpallスクリプトを使用して、単一の操作で、AutoConfigによって管理されるすべてのアプリケーション層サービスを開始および停止できます。また、個別のサービスを、各サービス管理スクリプトを使用して個別に管理することもできます。oacore、oafm、formsおよびforms-c4wsサービスは、WebLogic Server管理コンソールを介してそれぞれの管理対象サーバーを起動および停止することによって管理することもできます。
次にリストするすべてのスクリプトは、<INST_TOP>/admin/scriptsにあります。
機能 | UNIXコマンド | Windowsコマンド |
---|---|---|
アプリケーション・サービスの起動 | adstrtal.sh | adstrtal.cmd |
アプリケーション・サービスの停止 | adstpall.sh | adstpall.cmd |
個別のサービスの起動(「Web Application Services」サービス・グループに含まれるものを除く) | <control_script> start | <control_script> start |
個別のサービスの停止(「Web Application Services」サービス・グループに含まれるものを除く) | <control_script> stop | <control_script> stop |
個別の管理対象サーバーの起動(「Web Application Services」サービス・グループに含まれるすべてのサービス) | admanagedsrvctl.sh start <managed_server_name> | admanagedsrvctl.cmd start <managed_server_name> |
個別の管理対象サーバーの停止(「Web Application Services」サービス・グループに含まれるすべてのサービス) 'stop'コマンドは接続しているユーザー・セッションがなくなってから管理対象サーバーを停止し、'abort'コマンドは即座に管理対象サーバーを停止します。 | admanagedsrvctl stop <managed_server_name> admanagedsrvctl abort <managed_server_name> | admanagedsrvctl.cmd stop <managed_server_name> admanagedsrvctl.cmd abort <managed_server_name> |
データベース層でプロセスを管理するコマンド
次にリストするすべてのスクリプトは、<RDBMS ORACLE_HOME>/appsutil/scripts/<CONTEXT_NAME>にあります。
機能 | UNIXコマンド | Windowsコマンド |
---|---|---|
データベース・リスナー・プロセスの起動 | addlnctl.sh start <SID> | addlnctl.cmd start <SID> |
データベース・リスナー・プロセスの停止 | addlnctl.sh stop <SID> | addlnctl.cmd stop <SID> |
データベース・サーバー・プロセスの起動 | addbctl.sh start | addbctl.cmd start |
データベース・サーバー・プロセスの停止 | addbctl.sh stop | addbctl.cmd stop |
次の表に、adautocfg.shなどの既存のツールおよびadRegisterWLSListeners.plやadSyncContext.plなどの新しいツールを含むAutoConfigツールの要約を示します。各ツールの詳細はこの章で後述します。
注意: Windowsでは、コマンド・ファイル(.cmd接尾辞)はUNIXスクリプト(.sh接尾辞)と同等です。
スクリプト名 | 保管場所 | 目的 |
---|---|---|
adautocfg.sh/cmd | アプリケーション層: <INST_TOP>/admin/scripts データベース層: <RDBMS_ORACLE_HOME>/appsutil/scripts/<CONTEXT_NAME> | このスクリプトはAutoConfigの実行に使用されます。 |
adRegisterWLSListeners.pl | アプリケーション層: <AD_TOP>/bin | このスクリプトは、WebLogic Serverの構成パラメータに対する変更をリスニングし、必要に応じてコンテキスト変数を更新するために使用されます。 |
adSyncContext.pl | アプリケーション層: <AD_TOP>/bin | このスクリプトは、WebLogic Serverの構成パラメータの値を明示的にプルし、コンテキスト変数の値をそれらと同期するために使用されます。これらは、OHSパラメータの同期に必要です。 |
adchkcfg.sh/cmd | アプリケーション層: <AD_TOP>/bin データベース層: <RDBMS_ORACLE_HOME>/appsutil/bin | このスクリプトは、AutoConfigの実行に対する変更を確認するためにAutoConfigを実行する前に実行できます。これは、既存の構成とAutoConfig実行後の構成の差異を示すレポートを生成します。 |
GenCtxInfRep.pl | アプリケーション層: <FND_TOP>/patch/115/bin データベース層: <RDBMS_ORACLE_HOME>/appsutil/bin | このスクリプトは、コンテキスト変数名のすべてまたは一部をキーワードとして指定して、コンテキスト変数およびそれらが使用されるテンプレートに関する詳細情報を確認するために使用できます。 |
adtmplreport.sh/cmd | アプリケーション層: <AD_TOP>/bin データベース層: <RDBMS_ORACLE_HOME>/appsutil/bin | このスクリプトは、インスタンス化されたファイルの場所を指定して、AutoConfigテンプレートの場所に関する情報を収集するために使用できます(逆もまた同様)。 |
admkappsutil.pl | アプリケーション層: <AD_TOP>/bin | このスクリプトは、パッチをデータベース層に適用する際に使用します。このスクリプトを実行するとappsutil.zipが生成され、そのファイルはパッチをデータベース層に移行するためにデータベース層にコピーできます。 |
前述のツールと同様に、Oracle E-Business Suiteサービスのランタイム・プロセスを管理するために使用する起動および停止のツールがあります。これらのツールはこの章で後述します。
前述したとおり、AutoConfigはシステム構成を自動化するために使用されます。この項では、この目的でAutoConfigツールを使用する方法について説明します。これらのツールによって実行される処理は、一般的に次のサブセクションで示される順番で実行されます。
AutoConfigを実行する前に、次のAutoConfigの実行でファイル・システムおよびデータベースで発生する変更を確認するために、構成確認ユーティリティを実行できます。このステップはオプションです。
適切なコマンドを実行して、構成確認ユーティリティを実行します。
データベース層
UNIXの場合:
sh <RDBMS_ORACLE_HOME>/appsutil/bin/adchkcfg.sh \
contextfile=<CONTEXT_FILE>
Windowsの場合:
C:\><RDBMS_ORACLE_HOME>\appsutil\bin\adchkcfg.cmd contextfile=<CONTEXT_FILE>
アプリケーション層
UNIXの場合:
$ sh <AD_TOP>/bin/adchkcfg.sh \
contextfile=<CONTEXT_FILE>
Windowsの場合:
C:\><AD_TOP>\bin\adchkcfg.cmd contextfile=<CONTEXT_FILE>
このユーティリティの詳細は後述します。
次の処理を行った後に、データベース層でのAutoConfigの実行が必要です。
データベース層へのパッチの移行。構成確認ユーティリティによってテンプレートへの潜在的な変更が報告されます。
データベース層でのカスタマイズの実行。
データベースまたはアプリケーション層のアップグレードの実行。
バックアップからのデータベースまたはOracleホームのリストア。
データベース層でのJDKのアップグレード。
サポートされるプロシージャ(fnd_conc_clone.setup_cleanなど)のいずれかを使用した、ネット・サービス・トポロジ情報の手動クリーン・アップ。この後、アプリケーション層ノードでもAutoConfigを実行する必要があります。
Oracle RACノードの登録
共有ファイル・システムでのAPPL_TOPの設定。
データベース層でのAutoConfigの実行が必要であるとドキュメントに示されているその他の操作の実行。
次のコマンドを実行して、データベース層でAutoConfigを実行します。
UNIXの場合:
$ sh <RDBMS_ORACLE_HOME>/appsutil/scripts/<CONTEXT_NAME>/adautocfg.sh
Windowsの場合:
C:\><RDBMS_ORACLE_HOME>\appsutil\scripts\<CONTEXT_NAME>\adautocfg.cmd
次の重要な点に注意してください:
AutoConfigの実行中、データベース・サーバーおよびデータベース・リスナーは実行したままにする必要がありますが、他のすべてのデータベース層サービスは停止する必要があります。
AutoConfigによって環境ファイルが変更される可能性があるため、AutoConfigの実行後、Oracle E-Business Suiteユーティリティを実行する前に必ず環境を設定する(その結果、変更された変数を見つける)必要があります。
Oracle E-Business Suiteリリース12.2では、一部の構成はAutoConfigによって管理され、一部はFusion Middleware ControlおよびWebLogic Server管理コンソールによってネイティブに管理されます。コンテキスト変数とOHS構成パラメータ(適用される場合)の同期を保持するための新しいメカニズムが導入されました。このメカニズムは'フィードバック・ループ'といいます。SyncContext ツールは、コンテキスト変数とWLS構成パラメータの明示的な同期に使用されるツールの1つです。
このツールは次のようにすべてのアプリケーション層ノードで実行できます。
UNIXの場合:
$ perl <AD_TOP>/bin/adSyncContext.pl contextfile=<CONTEXT_FILE>
重要: adSyncContext.plスクリプトの実行中は、ノード・マネージャおよびWebLogic管理サーバーが実行されている必要があります。
adSyncContext.plスクリプトによってWLS構成パラメータ値が読み取られ、それらがコンテキスト変数と同期されます。これはたとえば、OHS構成パラメータを対応するコンテキスト変数と同期するために使用されます。
対照的に、adRegisterWLSListeners.plスクリプトはWLS構成パラメータの変更を単にリスニングし、その値が関連するコンテキスト変数と同期されることを容易にします。
アプリケーション層でAutoConfigを実行する前に、すべてのアプリケーション層サービスを停止する必要があります。これは次のコマンドを使用して行うことができます。
UNIXの場合:
$ sh <ADMIN_SCRIPTS_HOME>/adstpall.sh
Windowsの場合:
C:\><ADMIN_SCRIPTS_HOME>\adstpall.cmd
次の適切なコマンドを実行して、すべてのアプリケーション層ノードでAutoConfigを実行します。
UNIXの場合:
$ sh <INST_TOP>/admin/scripts/adautocfg.sh
Windowsの場合:
C:\><INST_TOP>\admin\scripts\adautocfg.cmd
次の重要な点に注意してください:
AutoConfigの実行中、データベース・サーバーおよびデータベース・リスナーは使用可能なままである必要がありますが、他のすべてのデータベース層サービスは停止する必要があります。
AutoConfigの実行によって既存の環境ファイルが変更される可能性があります。
AutoConfigの実行後、Oracle E-Business Suiteユーティリティを実行する前に必ず環境を設定して、変更された環境変数を見つける必要があります。
AutoConfigログファイルは次の場所に格納されます。
層 | ディレクトリ |
---|---|
アプリケーション | <INST_TOP>/admin/log/<MMDDhhmm> |
データベース | <RDBMS_ORACLE_HOME>/appsutil/log/<CONTEXT_NAME>/<MMDDhhmm> |
AutoConfigセッションごとに1つのログ・ファイルが作成されます。実行中にAutoConfigが実行したすべての処理の詳細が含まれます。
AutoConfigの実行後、次の適切なコマンドを実行してすべてのアプリケーション層サービスを起動します。
UNIXの場合:
$ sh <ADMIN_SCRIPTS_HOME>/adstrtal.sh
Windowsの場合:
C:\><ADMIN_SCRIPTS_HOME>\adstrtal.cmd
前述のように、Oracle E-Business Suiteリリース12.2の構成の一部はAutoConfigによって管理され、一部はFusion Middleware ControlまたはOracle WebLogic Server管理コンソールによってネイティブに管理されます。
adRegisterWLSListenersツールは、コンテキスト変数を関連するOracle WebLogic Serverの構成パラメータと同期するために導入されました。
注意: このツールはOracle HTTP Serverの構成パラメータへの変更はリスニングしません。
次のコマンドを実行してadRegisterWLSListeners.plを起動します。
$ perl <AD_TOP>/bin/adRegisterWLSListeners.pl contextfile=<CONTEXT_FILE>
一度起動すると、adRegisterWLSListenersは実行を続け、WebLogic Serverの構成に対する変更をリスニングし、データベースに格納されたコンテキスト・ファイルを同期します。
重要: WebLogic管理サーバーが停止されるとadRegisterWLSListenersツールは自動的に停止します。UNIXインスタンスでは、WebLogic管理サーバーが起動されるとこのツールが自動的に起動されます。Windowsインスタンスでは、WebLogic管理サーバーが起動されるたびにこのツールを明示的に起動する必要があります。
AutoConfigを実行するたびに、必要に応じて前の構成設定に戻すために使用できるロールバック・スクリプトが作成されます。各AutoConfigセッションからのこのスクリプトおよびバックアップ構成ファイルは、次の場所に格納されます。
層 | ディレクトリ |
---|---|
アプリケーション | <INST_TOP>/admin/out/<MMDDhhmm> |
データベース | <RDBMS_ORACLE_HOME>/appsutil/out/<CONTEXT_NAME><MDDhhmm> |
ここで、<MMDDhhmm>はAutoConfig実行の<month, day, hour, minute>です。
注意: ロールバックは、AutoConfigセッションで問題が発生した場合のみ実行する必要があります。
AutoConfigセッションをロールバックするには、次のコマンドを実行します。
UNIXの場合:
$ restore.sh
Windowsの場合:
C:\>restore.cmd
AutoConfigによって、Oracle E-Business Suite環境の構成管理タスクが単純化および標準化されます。AutoConfigによって管理される各ファイルの冒頭には次のヘッダーがあります。
################################################################
# Do not edit settings in this file manually. They are managed
# automatically and will be overwritten when AutoConfig runs.
# For more information about AutoConfig, refer to
# Oracle E-Business Suite Setup Guide.
################################################################
ただし、AutoConfigによって生成された構成は常に固有の要件を満たすとは限らず、環境に合せたAutoConfigのカスタマイズが必要な場合もあります。
AutoConfigのカスタマイズが必要になる例は次のとおりです。
Oracle E-Business Suiteサービスの起動時に追加のサービスまたはプロセスを起動する場合
サード・パーティのJavaバージョンと統合するためにOracle Formsを拡張する場合
AutoConfigに保守されるカスタム・アプリケーションを開発する場合
この項では、様々なタイプのAutoConfigカスタマイズおよびそれらの実装方法について説明します。カスタマイズのニーズを特定した後、それらに関連するステップを実行します。
Oracleでは、次のタイプのカスタマイズがサポートされます。
既存コンテキスト変数の値の変更
コンテキスト・ファイルへの新しいコンテキスト変数の追加
Oracleによって提供されたAutoConfigテンプレート・ファイルのカスタマイズ
顧客が所有するAutoConfigテンプレート・ファイルの作成
これらを順番に考えます。
既存コンテキスト変数の値の変更
コンテキスト変数値の編集
Oracle Applications Managerのコンテキスト・エディタを使用して、既存のコンテキスト変数の値を変更します。 Oracle Applications Managerのコンテキスト・エディタの使用方法は、『Oracle E-Business Suiteセットアップ・ガイド』を参照してください。
AutoConfigの実行
この章で前述したステップに従って、コンテキスト変数がアプリケーション層またはデータベース層のどちらに属しているかに応じて、適切な層でAutoConfigを実行します。
コンテキスト・ファイルへの新しいコンテキスト変数の追加
コンテキスト変数の追加
AutoConfigによって保守されていないコンテキスト変数を追加する場合は、Oracle Applications Managerのコンテキスト・エディタを使用します。Oracle Applications Managerで使用可能なヘルプ・ページを参照してください。カスタム・コンテキスト変数の追加に関する情報は、システム構成 > AutoConfig > カスタム・パラメータの管理に関する項にあります。
AutoConfigの実行
この章で前述したステップに従って、コンテキスト変数がアプリケーション層またはデータベース層のどちらに属しているかに応じて、適切な層でAutoConfigを実行します。
Oracleによって提供されたAutoConfigテンプレート・ファイルのカスタマイズ
既存のAutoConfigテンプレート・ファイルをカスタマイズする場合、次のステップをリストされた順番で実行します。
カスタマイズするAutoConfigテンプレート・ファイルの決定
次の適切なコマンドを実行して、カスタマイズする構成ファイルに対応するAutoConfigテンプレート・ファイルを識別します。
UNIX
層 | コマンド |
---|---|
アプリケーション データベース |
|
Windows
層 | コマンド |
---|---|
アプリケーション データベース |
|
たとえば、次をカスタマイズする場合:
$INST_TOP/admin/install/afwebprf.sh
UNIXの場合:
$ $AD_TOP/bin/adtmplreport.sh contextfile=$CONTEXT_FILE \
target=$INST_TOP/admin/install/afwebprf.sql
Windowsの場合:
C:\>%AD_TOP%\bin\adtmplreport.cmd contextfile=%CONTEXT_FILE% target=%INST_TOP%\admin\install\afwebprf.sql
adtmplreportユーティリティによってAutoConfigテンプレート・ファイルの名前および場所が返されます。前述のUNIXの例の場合、次が返されます。
$INST_TOP/admin/install/afwebprf.sql
すべてのAutoConfigテンプレート・ファイルをカスタマイズできるわけではないことに注意してください。製品ドライバ・ファイルのテンプレート・ファイルのエントリにキーワード"LOCK"がある場合、ファイルをカスタマイズできません。AutoConfigは"LOCK"とマークされたカスタム・テンプレート・ファイルを無視します。たとえば、<AD_TOP>/admin/driver/adtmpl.drvの次のエントリは、ファイルadconfig.txtのカスタマイズを阻止します。
ad admin/template adconfig.txt INSTE8 <s_at>/admin adconfig.txt 600 LOCK
カスタム・テンプレート・ディレクトリの作成
AutoConfigテンプレート・ファイルがある場所にcustomという名前のディレクトリを作成します。
たとえば、<FND_TOP>/admin/template/afwebprf.sqlをカスタマイズする場合、applmgrユーザーとして次のコマンドを実行します。
UNIXの場合:
$ mkdir $FND_TOP/admin/template/custom
Windowsの場合:
C:\>mkdir %FND_TOP%\admin\template\custom
AutoConfigテンプレート・ファイルのコピー
AutoConfigテンプレート・ファイルをカスタム・テンプレート・ファイルにコピーします。applmgrユーザーとして次のコマンドを実行します。
UNIXの場合:
$ cp -i <AutoConfig template file> <Custom template file>
次に例を示します。
$ cp -i $FND_TOP/admin/template/afwebprf.sql \
$FND_TOP/admin/template/custom/afwebprf.sql
Windowsの場合:
C:\>copy <AutoConfig template file> <Custom template file>
次に例を示します。
C:\> copy %FND_TOP%\admin\template\afwebprf.sql %FND_TOP%\admin\template\custom\afwebprf.sql
カスタム・テンプレート・ファイルの編集
UNIXのviやWindowsのWordpadなど、好みのテキスト・エディタでカスタム・テンプレート・ファイルを編集します(非印刷文字を導入しているWordや他のエディタは使用しないでください)。
警告: AutoConfigテンプレート・ファイルの編集はサポートされていません。カスタム・テンプレート・ファイルのみ編集してください。
カスタマイズの確認
前述の説明に従ってadchkcfgユーティリティを実行します。このユーティリティを実行すると、対応するAutoConfigテンプレート・ファイルのかわりにカスタム・テンプレート・ファイルがインスタンス化されます。このユーティリティは、次のAutoConfigの通常実行中に変更されるすべてのファイルおよびプロファイル・オプションに関する情報を使用してレポートを生成します。次のAutoConfig実行でカスタマイズが期待どおりに適用されることを確認します。
adchkcfg.sh (UNIXの場合)およびadchkcfg.cmd (Windowsの場合)スクリプトは、次の場所にテンプレートをインスタンス化します。
層 | ディレクトリ |
---|---|
アプリケーション |
|
データベース |
|
AutoConfigの実行
前述の説明に従ってAutoConfigを実行します。AutoConfigを実行すると、対応するAutoConfigテンプレート・ファイルのかわりにカスタム・テンプレート・ファイルがインスタンス化されます。
顧客が所有するAutoConfigテンプレート・ファイルの作成
独自のAutoConfigテンプレート・ファイルを作成できます。これにより、AutoConfigが構成および保守するカスタム・アプリケーションを開発できます。次のステップをリストされている順番で実行します。
product_topの定義
Oracle Applications Managerのコンテキスト・エディタを使用して、カスタムproduct_topをコンテキスト・ファイルに追加します。Oracle Applications Managerで使用可能なヘルプ・ページを参照してください。カスタム・コンテキスト変数の追加に関する情報は、システム構成 > AutoConfig > カスタム・パラメータの管理に関する項にあります。
注意: Oracle Applications Managerのコンテキスト・エディタを使用した、カスタムproduct_topのコンテキスト・ファイルへの追加には、既知の問題があります。詳細はOracle E-Business Suite開発者ガイドの既知の問題に関する項を参照してください。
product_top変数を追加するときは変数タイプ"PROD_TOP"を選択します。product_top変数のデフォルト値は%s_at%/<product name>/12.0.0に設定する必要があります。
たとえば、製品'my'の製品トップを次のように定義できます。
OA_VAR = c_mytop
Default Value = %s_at%/my/12.0.0
Title = My Product top
Description = This is my product top
OA_TYPE = PROD_TOP
注意: 文字列"%s_at%"は置換しないでください。実行およびパッチ・エディション・ファイル・システムの両方で、AutoConfigが後でこの文字列を対応するAPPL_TOPディレクトリ構造と置換できるように、この文字列は%s_at%のままにする必要があります。
実行およびパッチ・ファイル・システムの両方のコンテキスト・ファイルは、保存後に同時に更新されます。product_top変数を作成して変更を保存すると、その変数がシステムによって両方のコンテキスト・ファイルに作成されます。
注意: PROD_TOPラジオ・ボタンを選択すると、デフォルト値の先頭に%s_at%/が追加されます(それがまだ入力されていない場合)。APPL_TOP変数%s_at%に対して相対的なPROD_TOP変数を入力します
顧客が所有するAutoConfigテンプレート・ディレクトリの作成
固有のAutoConfigテンプレート・ファイルを置くディレクトリを作成します。applmgrユーザーとして適切なコマンドを実行します。
UNIXの場合、次のようなコマンドでディレクトリを作成します。
$ mkdir <c_mytop>/admin/template
Windowsの場合、次のようなコマンドでディレクトリを作成します。
C:\>mkdir <c_mytop>\admin\template
顧客が所有するAutoConfigテンプレート・ファイルの開発
カスタムの製品トップのAutoConfigテンプレート・ディレクトリにカスタムAutoConfigテンプレート・ファイルを作成します。ファイル名の制限はなく、新しいテンプレート・ファイルはテキスト・ファイル、shellスクリプト、Perlスクリプト、SQLスクリプトなど、テキストを格納できる任意のタイプにすることができます。AutoConfigのインスタンス化を使用するには、ファイルにコンテキスト変数を入力します。AutoConfigを実行すると、コンテキスト変数がコンテキスト・ファイル内の関連付けられた値と置換されます。
UNIXの場合、次のようにファイルを作成します。
<c_mytop>/admin/template/myTemplate.txt
Windowsの場合、次のようにファイルを作成します。
<c_mytop>\admin\template\myTemplate.txt
顧客が所有するAutoConfigドライバ・ディレクトリの作成
固有のAutoConfigドライバ・ファイルを置くディレクトリを作成します。applmgrユーザーとして次のコマンドを実行します。
UNIXの場合:
$ mkdir <c_mytop>/admin/driver
Windowsの場合:
C:\>mkdir <c_mytop>\admin\driver
顧客が所有するAutoConfigドライバ・ファイルの開発
AutoConfigによってインスタンス化する各ファイルには、生成された構成ファイルを置く場所をAutoConfigに指示するエントリが、AutoConfigドライバ・ファイルに必要です。
ドライバ・ファイルは、カスタムAutoConfigドライバ・ディレクトリに置く必要があります。ドライバ・ファイルの名前は、<product>tmpl.drvとして定義されます。ドライバ・ファイルのエントリは、<TAB>または<SPACE>で区切られたフィールドからなります。
次の表に、フィールドおよびその内容を示します。
フィールド名 | 説明 |
---|---|
Product Name | 製品の短縮名を指定します |
AutoConfig template directory | AutoConfigテンプレート・ファイルをホストする製品トップの下のディレクトリ |
AutoConfig template file | AutoConfigによって処理されるテンプレート・ファイルの名前 |
Action | AutoConfigテンプレート・ファイル上でAutoConfigが実行する処理。可能な値は次のとおりです。
|
Configuration directory | AutoConfigはインスタンス化した構成ファイルをこのディレクトリに置きます。 |
Configuration file | インスタンス化された構成ファイルの名前。 |
Configuration file permission (UNIXのみ) | AutoConfigは、指定されたUNIXスタイルの権限で構成ファイルを生成します。 |
たとえば、ドライバ・ファイル・エントリに次が含まれるとします(1行で)。
my admin/template myTemplate.txt INSTE8 <s_pt> myConfiguration.txt 660
この例では、AutoConfigはテンプレート・ファイル<MY_TOP>/admin/template/myTemplate.txtをインスタンス化し、構成ファイルmyConfiguration.txtを権限660 (ユーザーおよびグループの読取りおよび書込み)でPortalディレクトリ(Portalディレクトリは<s_pt>からインスタンス化)に生成します。
AutoConfigで前述の例のテンプレート・ファイルをインスタンス化するには、ドライバ・ファイルに次の行を含む必要があります。
my admin/template myTemplate.txt INSTE8 <s_pt> myConfiguration.txt 660
注意: これは1行で入力する必要があります。
この例では、ドライバ・ファイルの名前はmytmpl.drvになります。
この項では、AutoConfigカスタマイズの使用時に使用可能な高度な機能について説明します。
カスタマイズのデバッグ
実装したカスタマイズに問題が発生する場合、カスタム・テンプレート・ファイルを無視してAutoConfigテンプレート・ファイルでAutoConfigを実行すると有用な場合があります。次のコマンドを実行します。
UNIXの場合:
$ <AD_TOP>/bin/adconfig.sh -nocustom contextfile=<CONTEXT_FILE>
Windowsの場合:
C:\><AD_TOP>\bin\adconfig.cmd -nocustom contextfile=<CONTEXT_FILE>
更新後にカスタマイズを保持
対応するカスタム・テンプレート・ファイルを編集したAutoConfigテンプレート・ファイルの新しいバージョンがTXKパッチによって配信されるたびに、カスタマイズを確認する必要があります。カスタマイズがまだ必要な場合、新しいバージョンのAutoConfigテンプレート・ファイルをカスタム・テンプレート・ディレクトリにコピーし、カスタマイズでカスタム・テンプレート・ファイルを編集します。
重要: AutoConfigは、カスタム・テンプレート・ファイルがAutoConfigテンプレート・ファイルと同じバージョンであるか確認し、バージョンの不一致が検出されると実行されません。
レポートの使用
adtmplreportユーティリティによって作成されるレポートでは次のことができます。
Oracle E-Business Suiteインスタンス内のすべてのカスタマイズ・ファイルをリストします。
すべてのAutoConfigテンプレート・ファイル、それらのカスタム・テンプレート・ファイルおよびそれらの構成ファイルをリストします。
指定した構成ファイルのAutoConfigテンプレート・ファイルおよびカスタム・テンプレート・ファイルの名前および場所を識別します。
指定したAutoConfigテンプレート・ファイルの構成ファイルの名前および場所を識別します。
レポート・ユーティリティは次の場所にあります。
プラットフォーム | コマンド |
---|---|
UNIX |
|
Windows |
|
Oracle E-Business Suiteインスタンス内のカスタマイズしたすべてのファイルをリストします。
プラットフォーム | コマンド |
---|---|
UNIX |
|
Windows |
|
すべての構成ファイル、それらのAutoConfigテンプレート・ファイルおよびそれらのカスタム・テンプレート・ファイルをリストします。
プラットフォーム | コマンド |
---|---|
UNIX |
|
Windows |
|
指定されたAutoConfigテンプレート・ファイルの構成ファイルを識別します。
プラットフォーム | コマンド |
---|---|
UNIX |
|
Windows |
|
指定された構成ファイルのAutoConfigテンプレート・ファイルおよびカスタム・テンプレート・ファイルを識別します。
プラットフォーム | コマンド |
---|---|
UNIX |
|
Windows |
|
この項では、AutoConfigカスタマイズを使用する際に存在する制限および制約について説明します。
tnsnames.ora、listener.oraおよびsqlnet.oraのカスタマイズの制限
アプリケーション層でAutoConfigを実行すると、FND_NET_SERVICES表にある情報に基づいてtnsnames.ora、listener.oraおよびsqlnet.oraファイルが生成されます。カスタム・パラメータを追加する必要がある場合、これらの構成ファイルのIFILE機能を使用する必要があります。たとえば、TRACE_DIRECTORYをtnsnames.oraに追加する必要がある場合、これをtnsnames.oraファイルに直接追加するのではなく、IFILEパラメータによって指されるファイルに追加する必要があります。
注意: これらのファイルの生成に関わるadmk80ln_ux.sqlまたは他のファイルをカスタマイズすることはサポートされていません。
Oracle E-Business Suiteリリース12.2では、AutoConfigにパッチを適用する場合、アプリケーション層およびデータベース層の両方でAutoConfigを使用可能にする必要があります。
アプリケーション層およびデータベース層の両方で最新のAutoConfig更新を取得するには、次のステップをリストされた順番で実行します。
RDBMS ORACLE_HOMEへのAutoConfigのコピー
次のステップを実行して、RDBMS ORACLE_HOMEファイル・システムを新しいAutoConfigファイルで更新します。
アプリケーション層(APPLMGRユーザーとして)。
APPL_TOP環境にログインして、環境ファイルを入手します。
次のコマンドを実行してappsutil.zipファイルを作成します。
$ perl <AD_TOP>/bin/admkappsutil.pl
これによって、<INST_TOP>/admin/outにappsutil.zipが作成されます。
データベース層(ORACLEユーザーとして)。
appsutil.zipファイルをRDBMS ORACLE_HOMEにコピーまたはFTPで転送して、次のコマンドを実行します。
$ cd <RDBMS ORACLE_HOME>
$ unzip -o appsutil.zip
AutoConfigの実行
AutoConfigをデータベース層で実行し、次にアプリケーション層で実行します。
リリース12.2では、アプリケーション層でAutoConfigはデフォルトで使用可能です。ただし、次のシナリオではデータベース層で使用可能にできない場合があります。
データベース層がRapid Installによって作成されなかった場合。
データベース層でプラットフォーム間の移行が実行された場合。
データベースがOracle Database 11gにアップグレードされた場合。
データベース層がOracle E-Business Suiteアップグレードの一部としてリリース11iから12.2にアップグレードされた場合。
データベース層でAutoConfigを使用可能にするには、次のステップをリストされた順番に実行します。
RDBMS ORACLE_HOMEへのAutoConfigのコピー
前述の「最新のAutoConfig更新の適用」のステップに従って、RDBMS ORACLE_HOMEファイル・システムを更新します。
データベース層へのJava Runtime Environment (JRE)のインストール
JREはデータベース層の<ORACLE_HOME>/appsutil/jreディレクトリに存在します。データベース層のJREのバージョンが次のバージョン以上であることを確認します。
Solaris: Java SE Runtime Environment (ビルド1.6.0_21-b06)
Linux x86-64: Java SE Runtime Environment (ビルド1.6.0_17-b04)
公式のダウンロード場所からJREを取得できます。
警告: Java SE Development Kit (JDK)はダウンロードしないでください。そのかわり、64ビットJVMをサポートするJREをダウンロードしてください。インストレーションの追加情報は、『Using Latest Java 6.0 Update With Oracle E-Business Suite Release 12』(Doc ID 455492.1)を参照してください(32ビットJREのダウンロードに関する注意は無視してください)。
データベース・コンテキスト・ファイルの生成
次のコマンドを実行して、データベース・コンテキスト・ファイルを作成します。
$ perl <RDBMS_ORACLE_HOME>/appsutil/bin/adbldxml.pl
重要: Oracle RAC環境の一部であるインスタンスに対してadbldxml.plユーティリティを実行する場合、adbldxml.plがそれらのインスタンスに接続して構成に関する情報を収集できるように、すべてのOracle RACインスタンスが実行されている必要があります。
データベース層でのAutoConfigの実行
次のいずれかのコマンドを実行してデータベース層でAutoConfigを実行します。
UNIXの場合:
$ <RDBMS_ORACLE_HOME>/appsutil/bin/adconfig.sh \
contextfile=<context_file>
Windowsの場合:
C:\><RDBMS_ORACLE_HOME>\appsutil\bin\adconfig.cmd contextfile=<context_file>
この項では、いくつかの高度なAutoConfig機能およびユーティリティの概要を示します。
この機能は、Oracle E-Business Suiteリリース12.2インスタンスの複数ノード間でAutoConfigを同時に実行できるようにします。次のコマンドを実行することによって、AutoConfigをこのパラレル・モードで実行できます。
アプリケーション層:
$ perl <AD_TOP>/bin/adconfig.pl contextfile=<CONTEXT_FILE> \
[product=<product_top>] –parallel
データベース層:
$ perl <ORACLE_HOME>/appsutil/bin/adconfig.pl \
contextfile=<CONTEXT_FILE> –parallel
重要: 複数ノードでAutoConfigを同時に実行する場合、各ノードでAutoConfigを実行するときに-parallelオプションを指定する必要があります。そうしない場合、個別ノードでのAutoConfigプロセスの実行は同期されず、ファイル・システムまたはデータベースの不整合が発生する可能性があります。
AutoConfigのパフォーマンス・プロファイラ機能を使用して、AutoConfigの実行をプロファイルし、HTML形式での統合レポートを生成できます。レポートには、すべての製品トップおよびそれらのテンプレートのインスタンス化/実行の合計時間をリストする要約ビューが表示されます。プロファイル・レポートは次のセクションで構成されます。
Summary
レポートのこのセクションには、現在のAutoConfig実行で処理されたすべての製品トップのプロファイル情報が表示されます。次が表示されます。
Product Top: 各製品トップの短縮名。
Instantiation Time: 各製品トップからテンプレートをインスタンス化するのにかかった合計時間。
Execution Time: 各製品トップからスクリプトを実行するのにかかった合計時間。
Time (%): 各製品トップからスクリプトをインスタンス化および実行するのにかかったAutoConfig実行時間のパーセンテージ。
Status: 各製品トップからのすべてのテンプレートが正常にインスタンス化および実行されたかどうか。
個別のテンプレートのプロファイル情報は、「Summary」セクションにリストされた製品トップにドリルダウンすることで表示できます。
Details
このセクションには、現在のAutoConfig実行でインスタンス化および実行されたすべての製品テンプレートのプロファイル情報が含まれます。次が表示されます。
Script Name: テンプレートのターゲット名。
Instantiation Time: テンプレートのインスタンス化にかかった時間。
Execution Time: インスタンス化したテンプレートの実行にかかった時間。
Time (%): テンプレートの処理にかかった製品トップ処理時間のパーセンテージ。
Status: テンプレートが正常に処理されたかどうか。
Execution Summary: テンプレートのソースおよびターゲットの場所、およびスクリプトの実行レポートが含まれます。この要約は、詳細レポートのスクリプト名リンクをクリックして表示できます。
次のコマンドを発行することによって、AutoConfigをプロファイル・モードで実行できます。
アプリケーション層:
$ perl <AD_TOP>/bin/adconfig.pl contextfile=<CONTEXT_FILE> \
[product=<product_top>] –profile
データベース層:
$ perl <ORACLE_HOME>/appsutil/bin/adconfig.pl \
contextfile=<CONTEXT_FILE> [product=<product_top>] –profile
構成確認ユーティリティ(adchkcfg)を使用して、次のAutoConfigの実行中にOracle E-Business Suiteインスタンスで有効になる構成変更を確認できます。ファイル・システムとデータベースの両方への潜在的な変更が識別されます。これは、アプリケーション層およびデータベース層の両方で実行できます。
このユーティリティは次の場所にあります。
層 | 保管場所 |
---|---|
アプリケーション | <AD_TOP>/bin |
データベース | <ORACLE_HOME>/appsutil/bin |
次のコマンドを実行して、構成確認ユーティリティを実行します。
UNIXの場合:
$ adchkcfg.sh contextfile=<CONTEXT_FILE>
Windowsの場合:
C:\>adchkcfg.cmd contextfile=<CONTEXT_FILE>
このスクリプトによってHTMLおよびテキストの両方のレポートが生成されます。レポートによって、次の通常のAutoConfigの実行中に行われるファイル変更、プロファイル・オプション変更およびその他の重要なデータベース更新のすべてに関する情報が提供されます。情報は次の2つのタブの下に編成されます。
File System Changes
このレポートは次のセクションに分かれています。
AutoConfig Context File Changes: コンテキスト・ファイルの場所、現在アクティブなコンテキスト・ファイルの内容、次のAutoConfig実行で生成されるコンテキスト・ファイルの内容に関する情報が表示されます。さらに、現在のコンテキスト・ファイルと新しいコンテキスト・ファイルの違いを強調表示するHTMLレポートも表示されます。
Service Group Status: アプリケーション層のサービス・グループおよび対応するサービスのステータスが表示されます。このセクションは、アプリケーション層に生成されたレポートにのみ存在します。
Changed Configuration Files: AutoConfigの実行中に変更されるすべてのファイルのリストが表示されます。各ファイルについて、ランタイム・ファイルの場所、現在アクティブなファイルの内容、次のAutoConfig実行で生成されるファイルの内容に関する情報が表示されます。さらに、HTMLレポートに現在の構成ファイルと新しい構成ファイルの違い、およびAutoConfigテンプレート・ファイルの場所(該当する場合)が強調表示されます。
New Configuration Files: AutoConfigの実行中に作成されるすべての新しいファイルのリストが表示されます。各ファイルについて、ランタイム・ファイルの場所、新しいファイルの内容およびAutoConfigテンプレート・ファイルの場所に関する情報が表示されます。
Template Customizations: すべてのカスタマイズ済AutoConfigテンプレートのリストが表示され、元のAutoConfigテンプレートとカスタマイズしたテンプレートの違いがレポートされます。
Database Changes
このレポートは次のセクションに分かれています。
Profile Value Changes: 次のAutoConfig実行で値が変更されるプロファイルのみの詳細が表示されます。そうしたプロファイルごとに、データベース内の現在の値、設定される新しいAutoConfig値、プロファイル・レベルのほか、プロファイル値を変更するAutoConfigスクリプトの名前が表示されます。
Profile Values: 次のAutoConfig実行で値が変更されるかどうかにかかわらず、AutoConfigによって管理されるすべてのAppsデータベース・プロファイルの詳細が前のセクションのように表示されます。
Other Database updates: 次のAutoConfig実行で実行される重要なデータベース更新(非プロファイル変更)の詳細が表示されます。更新するAutoConfigスクリプトおよび短い説明とともに、データベース内の表名、列名、現在の列値および新しいAutoConfig値が表示されます。
スクリプトによってzipファイル・レポートであるADXcfgcheck.zipも作成され、これには前述のファイルおよびレポートがすべて含まれます。ADXcfgcheck.zipファイルはローカル・クライアント・デバイスにコピーでき、そこではHTMLレポートがレポート内のハイパーリンクが切れることなく表示されます。
このコマンドライン・ユーティリティは、コンテキスト変数およびそれらが使用されているテンプレートに関する詳細情報を調べるために使用できます。このユーティリティは、コンテキスト変数名のすべてまたは一部を受け取り、一致するコンテキスト変数に関する情報(説明、デフォルト値および現在の値など)を含むHTMLまたはテキストのレポートを生成します。変数の説明には推奨設定、許容値の範囲、および使用方法に関する詳細情報を提供するドキュメントへのリンクが含まれます。また、このユーティリティによって、各コンテキスト変数が使用される構成テンプレートがリストされます。
アプリケーション層の環境ファイルを入手した後は、コンテキスト変数情報ユーティリティを次のように実行できます。
アプリケーション層:
$ perl <FND_TOP>/bin/txkrun.pl -script=GenCtxInfRep \
-keyword="<keyword>"
データベース層:
$ perl <ORACLE_HOME>/appsutil/bin/txkrun.pl \
-script=GenCtxInfRep -keyword="<keyword>"
ユーティリティは次の引数を取ります。
contextfile (オプション): コンテキスト・ファイルへのフルパス。デフォルトでは、<CONTEXT_FILE!>の値に設定されます。
keyword (必須):コンテキスト変数名のすべてまたは一部。
reportType (オプション): レポート・タイプ。有効な値は'html' (デフォルト)および'text'です。
outfile (必須): レポート・ファイル。レポート・ファイルの名前のみを指定し、フルパスを指定しない場合、レポートは<APPLTMP>ディレクトリに生成されます。
この項では、Oracleリリース12.2インスタンスをOracle Real Application Clusters (Oracle RAC)環境で実行するときに実行する必要があるステップを順に説明します。
Oracle E-Business Suiteリリース12.2では、Oracle RACに必要なtnsnames.oraファイルを完全に生成するしくみが提供されています。これには次が含まれます。
各データベース層ノードのインスタンス別名。
各データベース層ノードのロード・バランス別名およびアドレス・リスト。
各アプリケーション層ノードのFNDSMおよびFNDFS別名(CPサービス・マネージャによって使用)。
仮想ホスト名サポート。
tnsnames.oraファイルは、ネット・サービス・トポロジ・データ・モデルを使用して動的に生成されます。ネット・サービス・トポロジ・データ・モデルには、単一のOracle E-Business Suite環境のトポロジの情報がすべて格納されます。
Oracle RACでAutoConfigをサポートするには次のステップを実行します。
init.oraの確認: AutoConfigは既存のinit.oraファイルを上書きしません。ただし、init.oraファイルが存在しない場合は、Oracle RACと互換性のあるinit.oraがAutoConfigによって生成されます。既存のinit.oraファイルのバックアップを作成し、AutoConfigによって新しいinit.oraファイルを生成することをお薦めします。こうすることによって、たとえば、サービス名としてのDB_Nameの使用や、ローカルおよびリモート・リスナーの処理など、Oracleの標準にinit.oraファイルが準拠します。
データベース層へのAutoConfigパッチの移行: 前述のステップに従い、AutoConfigパッチをデータベース層に移行します。
すべてのデータベース層ノードでのAutoConfigの実行: 前述の指示に従って、すべてのデータベース層ノードでAutoConfigを実行します。
アプリケーション層でのAutoConfigの実行: 各アプリケーション層ノードでAutoConfigを実行します。前述のadautocfg.sh (またはadautocfg.cmd)を使用します。
データベース・リスナーの再起動: データベース・リスナーを停止して再起動します。
これでOracle RACでAutoConfig対応になり、前述のようにシステム構成を管理できます。
Oracle E-Business Suiteリリース12.2よりも前は、システムのライフサイクル全体を通して、すべてのOracle HTTP Server構成ファイルがAutoConfigによって管理されていました。リリース12.2では、Oracle HTTP Server構成ファイルの初期設定にのみAutoConfigが関係しています。
その後で、Oracle HTTP Server構成ファイルの限られたセットを管理およびカスタマイズするために使用することもできます。そうしない場合は、この項で後述するように、ネイティブのOracle WebLogic ServerおよびFusion Middlewareのツールを使用してこれらのファイルを管理します。
次の表に、Oracle E-Business Suiteリリース12.2でAutoConfigによって管理されるOracle HTTP Server構成テンプレートを示します。これらのファイルで定義される構成は、テンプレートをカスタマイズすることによってカスタマイズできます。
テンプレート名 | 構成ファイル |
---|---|
ssl_terminator_conf_FMW.tmp | ssl_terminator.conf |
trusted_conf_FMW.tmp | trusted.conf |
oracle_apache_conf_FMW.tmp | oracle_apache.conf |
url_fw_conf_FMW.tmp | url_fw.conf |
url_fw_ws_conf_FMW.tmp | url_fw_ws.conf |
security_dmz_conf_FMW.tmp | security_dmz.conf |
custom_conf_FMW.tmp | custom.conf |
Oracle HTTP Serverインスタンスの作成中に、AutoConfigは、httpd.confやmod_wl_ohsなどの構成ファイルの最初のインスタンス化を実行します。リリース12.2のインストールまたはリリース12.2へのアップグレードが完了すると、シード済Oracle HTTP Server構成は一般的にFusion Middleware Controlによって管理されます。しかし、特定の場合において、ネイティブの構成ファイルの手動編集が必要になることがあり、これについては必要に応じて別に説明します。
注意: 詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』のOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlの使用の概要に関する項を参照してください。このドキュメントは、Oracle Fusion Middlewareドキュメント・ライブラリにあります。
Oracle HTTP Serverのプロトコルまたはポート番号を変更する場合、これらの値はHTTP構成ファイルのみでなくコンテキスト・ファイルでも更新する必要があります。これによって、AutoConfigによって管理されるデータベース・プロファイル値においても新しい値が確実に更新されます。
Oracle E-Business Suiteリリース12では、oacore、oafm、formsおよびforms-c4wsサービスはOC4Jインスタンスであり、Oracle Process Manager (OPMN)によって管理されていました。Oracle E-Business Suiteリリース12.2ではOracle WebLogic ServerによってのOC4Jが置換されたため、これらのサービスは個別の管理対象サーバー上のアプリケーションとしてデプロイされるようになりました。
その結果、これらのアプリケーションおよび管理対象サーバーの一部の構成のみが引き続きAutoConfigによって管理されています。この項では、AutoConfigによって引き続き管理されるこれらの領域および管理されない領域について説明します。
oacore、oafm、formsおよびforms-c4wsアプリケーションの基本的な構成は、それぞれのデプロイメント・プランで保守されます。デプロイメント・プランには、セッション・タイムアウト、ログ・ファイル・ローテーション・サイズ、ログ・ファイル・ローテーション・タイムなどの各アプリケーションの構成可能パラメータが含まれます。これらのデプロイメント・プランはそれぞれ、限られたコンテキスト変数のセットを含めてAutoConfigテンプレートとして提供されます。
デプロイメント・プランは、最初はAutoConfigによってインスタンス化されます。その後、AutoConfigによって既存のデプロイメント・プランの更新のみが行われます。これは、デプロイメント・プランで使用されているコンテキスト変数がカスタマイズされている場合に必要となります。
AutoConfigを使用して更新または変更できるパラメータは、oacoreのデプロイメント・プランにおける次のパラメータのみです。
パラメータ | 値 |
---|---|
help_InitParam_ohwConfigFileURL | file:%s_ora_config_home%/FMW/oacore/config/ohwconfig.xml |
CGIServlet_InitParam_cgiDir | %s_config_home%/admin/install |
CGIServlet_InitParam_*.pl | %s_adperlprg% |
oowa_InitParam_log_main_file | %s_logs_dir%/ora/FMW/oacore/oowa.log |
oowa_InitParam_log_spl2_file | %s_logs_dir%/ora/FMW/oacore/oowa.log |
LoopProcServlet_InitParam_ARCHIVE | %s_applptmp% |
TransmitServlet_InitParam_ARCHIVE | %s_applptmp% |
各アプリケーションの残りのパラメータは、次のようにWebLogic Server管理コンソールを使用して更新する必要があります。
WebLogic Server管理コンソールにログオンします。
「ドメイン構造」の左パネルにある「デプロイメント」リンクをクリックします。
すべてのデプロイメントの要約が示されるページを確認します。
アプリケーション・レベルで構成をカスタマイズする場合、構成を更新するアプリケーションをクリックします。たとえば、oacore構成を更新する場合、「oacore」のリンクをクリックし、アプリケーションの設定を編集できるページで必要な処理を行います。
Webアプリケーション・レベルで構成変更を行う場合、「デプロイメント」ページで対応するWebアプリケーションのリンクをクリックし、「構成」タブを選択してアプリケーションの構成パラメータをカスタマイズします。
パラメータを編集および設定した後、「保存」ボタンをクリックします。これによってアプリケーションのデプロイメント・プランが更新されます。
すべての構成変更を保存した後、「チェンジ・センター」パネルの「変更のアクティブ化」ボタンをクリックして変更をアクティブ化します。
注意: 詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド 11g リリース1(11.1.1)』のOracle WebLogic Server管理コンソールの使用の概要に関する項を参照してください。このドキュメントは、Oracle Fusion Middlewareドキュメント・ライブラリにあります
管理対象サーバーの構成は、WebLogic Server管理コンソールやWLSTコマンドなどのネイティブのWebLogicツールを使用してカスタマイズできます。
次のステップを使用して、WebLogic Server管理コンソールによって管理対象サーバーの構成をカスタマイズします。
WebLogic Server管理コンソールにログオンします。
「サーバー」リンクをクリックします。このリンクは、WebLogic管理サーバーおよびすべての管理対象サーバーの要約を含むページを表示します。
構成を更新する必要がある管理対象サーバーをクリックします。管理対象サーバーの設定用の様々なタブを含むページが表示されます。
必要に応じて構成パラメータを更新します。
「保存」ボタンをクリックして構成変更を保存します。
カスタマイズが完了して保存された後、「チェンジ・センター」パネルの「変更のアクティブ化」ボタンをクリックして変更をアクティブ化します。
注意: 管理対象サーバーのポート番号を変更する場合、WebLogicのネイティブ・ツールを使用してポート番号を更新することに加えて、「管理対象サーバーのポート番号の変更」の項にある追加ステップも実行します。
管理対象サーバーのクラスパスおよびJVM引数は、前述のようにWebLogic Server管理コンソールからまたはWLSTコマンドを介して変更できます。
さらに、これらのプロパティも次のようにバックエンドから設定できます。
管理対象サーバーのクラスパスを設定するには、次のコマンドを実行します。
$ perl <AD_TOP>/patch/115/bin/adProvisionEBS.pl ebs-set-managedsrvproperty \
-contextfile=<CONTEXT_FILE> -managedsrvname <MANAGED SERVER NAME> \
-managedsrvclasspath <MANAGED SERVER CLASSPATH TO BE SET>
管理対象サーバーのJVM引数を設定するには、次のコマンドを実行します。
$ perl <AD_TOP>/patch/115/bin/adProvisionEBS.pl ebs-set-managedsrvproperty \
-contextfile=<CONTEXT_FILE> -managedsrvname <MANAGED SERVER NAME>
-serverstartargs <JVM arguments to be set>
adstrtal.sh/cmdスクリプトまたは個別の制御スクリプトadmanagedsrvctl.sh/cmdを使用した管理対象サーバーの起動中に、Oracle E-Business Suite固有のライブラリ・パスが管理対象サーバーのJVM引数において更新されます。JVM引数が管理対象サーバーに対してすでにカスタマイズされている場合は、EBS固有のライブラリ・パスがカスタマイズ済ライブラリ・パスのリストに追加されます。
どの時点でも、管理対象サーバーのクラスパスまたはJVM引数をデフォルト値にリセットする必要がある場合は、コンテキスト・ファイルからデフォルト値を参照し、ネイティブのWebLogicツールまたは前述のadProvisionEBS.plスクリプトを使用してこれらのプロパティを更新することによって、これを行うことができます。
管理対象サーバーのクラスパスのデフォルト値は、次の表にリストされたコンテキスト変数から参照できます。
サービス・タイプ | コンテキスト変数 |
---|---|
oacore | s_oacore_nodes |
oafm | s_oafm_nodes |
forms | s_forms_nodes |
forms-c4ws | s_forms-c4ws_nodes |
管理対象サーバーのJVM引数のデフォルト値は、次のコンテキスト変数から参照できます。
サービス・タイプ | コンテキスト変数 |
---|---|
oacore | s_oacore_jvm_start_options |
oafm | s_oafm_jvm_start_options |
forms | s_forms_jvm_start_options |
forms-c4ws | s_forms-c4ws_jvm_start_options |
管理対象サーバーのポート番号を変更するには、まず前述のサブセクション「個別の管理対象サーバーの構成パラメータの管理」にあるステップに従ってポート番号を編集する必要があります。それから次のステップを実行して、Oracle HTTP Server構成ファイル内の管理対象サーバーのポート番号を編集します。
Oracle E-Business Suiteリリース12.2インスタンスのすべてのノードのアプリケーション層コンテキスト・ファイルで、特定の管理対象サーバー・タイプに対応するノード関連コンテキスト変数を編集して、古いポート番号を新しいポート番号と置換します。adRegisterWLSListeners.plスクリプトが主ノードで実行されている場合、このステップは自動的に行われます。
次に示すのは、各管理対象サーバー・タイプについて更新されるコンテキスト変数をリストする表です。
サービス・タイプ | コンテキスト変数 |
---|---|
oacore | s_oacore_nodes |
oafm | s_oafm_nodes |
forms | s_forms_nodes |
forms-c4ws | s_forms-c4ws_nodes |
Oracle HTTP Serverを含むノードで、AutoConfigを実行します。それから次のスクリプトを実行して、Oracle HTTP Server構成ファイルを新しい管理対象サーバーのポート番号で更新します。
perl <FND_TOP>/patch/115/bin/txkSetAppsConf.pl \
-ctxfile=$CONTEXT_FILE -outfile=<OUT_FILE>
Oracle HTTP Serverを含むノードで、Oracle HTTP Serverを次のように再起動します。
UNIXの場合:
$ sh <ADMIN_SCRIPTS_HOME>/adapcctl.sh stop
$ sh <ADMIN_SCRIPTS_HOME>/adapcctl.sh start
Windowsの場合:
C:\><ADMIN_SCRIPTS_HOME>/adapcctl.cmd stop
C:\><ADMIN_SCRIPTS_HOME>/adapcctl.cmd start
デフォルトでは、各アプリケーション層ノードに、oacore、oafm、formsおよびforms-c4wsサービスの単一インスタンスのみが含まれます。アプリケーション層ノードの特定のサービスのインスタンスを増やす必要がある場合、新しい管理対象サーバーを作成する必要があります。同様に、特定のサービスのインスタンス数を減らす必要がある場合、対応する管理対象サーバーを削除する必要があります。
注意: oacoreサービスの場合、サイズ2 GBのJVM当たりのコンカレント・ユーザー数は150から200までにすることをお薦めします。
管理対象サーバーの追加は、RUNファイル・システムとPATCHファイル・システムの両方に対して別々に行う必要があります。
特定のサービス・タイプの新しい管理対象サーバーを追加するには、RUNファイル・システムで次のステップを実行します。
次のコマンドを実行して、新しい管理対象サーバーを追加します。これにより管理対象サーバーが作成されて、対応するサービスのクラスタにデプロイされ、adstrtalおよびadstpallスクリプトによって新しい管理対象サーバーを起動および停止するための新しいエントリがコンテキスト・ファイルに追加されます。
$ perl <AD_TOP>/patch/115/bin/adProvisionEBS.pl \
ebs-create-managedserver -contextfile=<CONTEXT_FILE> \
-managedsrvname=<MANAGED_SERVER_NAME> -servicetype=<SERVICE_TYPE> \
-managedsrvport=<managed_server_port> -logfile=<LOGFILE>
たとえば、タイプ'oacore'の管理対象サーバー'oacore_server2'を追加するには、次のコマンドを実行します。
$ perl <AD_TOP>/patch/115/bin/adProvisionEBS.pl \
ebs-create-managedserver -contextfile=<CONTEXT_FILE> \
-managedsrvname=oacore_server2 -servicetype=oacore \
-managedsrvport=<oacore_port> -logfile=<LOGFILE>
注意: 指定する管理対象サーバー名は、<SERVICE_TYPE>_server<n> (nは整数)の形式にする必要があります。
注意: 管理対象サーバーのポート番号を指定するとき、そのポートが空いていることを確認してください。管理対象サーバーのポート番号は、各管理対象サーバーごとに異なる必要があります。RUNファイル・システムおよびPATCHファイル・システム上の2つの管理対象サーバーが同じ値を持つことはできません。
すべての管理対象サーバーを追加した後、すべてのアプリケーション層ノード上でAutoConfigを実行します。
Oracle HTTP Serverを含むノード上で次のスクリプトを実行して、新しい管理対象サーバーのポート番号でOracle HTTP Server構成ファイルを更新します。
$ perl <FND_TOP>/patch/115/bin/txkSetAppsConf.pl \
-ctxfile=$CONTEXT_FILE -outfile=<OUT_FILE>
Oracle HTTP Serverを含むノードで、Oracle HTTP Serverを次のように再起動します。
UNIXの場合:
$ sh <ADMIN_SCRIPTS_HOME>/adapcctl.sh stop
$ sh <ADMIN_SCRIPTS_HOME>/adapcctl.sh start
Windowsの場合:
C:\><ADMIN_SCRIPTS_HOME>/adapcct.cmd stop
C:\><ADMIN_SCRIPTS_HOME>/adapcctl.cmd start
RUNファイル・システムで管理対象サーバーの追加が完了した後、次のステップを実行して管理対象サーバーをPATCHファイル・システムに追加します。
主ノードのPATCHファイル・システムで次のコマンドを実行して、PATCHファイル・システムのWebLogic管理サーバーを起動します。
UNIXの場合:
$ sh <ADMIN_SCRIPTS_HOME>/adadminsrvctl.sh start forcepatchfs
Windowsの場合:
C:\> <ADMIN_SCRIPTS_HOME>\adadminsrvctl.cmd start
RUNファイル・システムから次のコマンドを実行して、新しい管理対象サーバーを追加します。
$ perl <AD_TOP>/patch/115/bin/adProvisionEBS.pl ebs-create-managedserver \
-contextfile=<PATCH_CONTEXT_FILE> -managedsrvname=<MANAGED_SERVER_NAME> \
-servicetype=<SERVICE_TYPE> -managedsrvport=<managed_server_port> \
-logfile=<LOGFILE>
PATCHファイル・システム上ですべての管理対象サーバーを追加した後、すべてのアプリケーション層ノードのRUNファイル・システムから、PATCHファイル・システムのコンテキスト・ファイルを渡してadSyncContext.plを実行します。
$ perl <AD_TOP>/bin/adSyncContext.pl -contextfile=<PATCH_CONTEXT_FILE>
RUNファイル・システムを入手した後、次のコマンドを実行することによって、すべてのアプリケーション層ノードのPATCHファイル・システム上のfsclone_config.txtファイルをインスタンス化します。
java oracle.apps.ad.autoconfig.InstantiateFile -e <PATCH_CONTEXT_FILE> -tmpl \
<PATCH_AD_TOP>/admin/template/fsclone_config_txt.tmp -out \
<PATCH_INST_TOP>/appl/admin/fsclone_config.txt
Oracle HTTP Serverを含むノードで、RUNファイル・システムから、PATCHファイル・システムのコンテキスト・ファイルを渡して次のスクリプトを実行します。これにより、PATCHファイル・システム上のOracle HTTP Server構成ファイルが、新しい管理対象サーバーのポート番号で更新されます。
$ PERL <FND_TOP>/patch/115/bin/txkSetAppsConf.pl -ctxfile=<PATCH_CONTEXT_FILE> \
-outfile=<OUT_FILE>
主ノードのPATCHファイル・システムで次のコマンドを実行して、PATCHファイル・システムのWebLogic管理サーバーを停止します。
UNIXの場合:
$ sh <ADMIN_SCRIPTS_HOME>/adadminsrvctl.sh stop
Windowsの場合:
C:\> <ADMIN_SCRIPTS_HOME>\adadminsrvctl.cmd stop
注意: 管理対象サーバーの作成は、前述のようにadProvisionEBS.plスクリプトによってのみ行う必要があります。管理対象サーバーは、WebLogic Server管理コンソールから作成しないでください。
管理対象サーバーをドメインから削除するには、次のステップを実行する必要があります。管理対象サーバーの追加の場合と同様に、管理対象サーバーの削除もRUNおよびPATCHファイル・システム上で明示的に行う必要があります。
特定のサービス・タイプの管理対象サーバーをRUNファイル・システムから削除するには、RUNファイル・システムで次を実行します。
管理対象サーバーが存在するアプリケーション層ノード上で次のコマンドを実行します。これによって管理対象サーバーが削除され、削除された管理対象サーバーへの参照を含む各コンテキスト変数が更新されます。
$ perl <AD_TOP>/patch/115/bin/adProvisionEBS.pl ebs-delete-managedserver \
-contextfile=<CONTEXT_FILE> -managedsrvname=<MANAGED_SERVER_NAME> \
-servicetype=<SERVICE_TYPE> -logfile=<LOGFILE>
たとえば、タイプ'oacore'の管理対象サーバー'oacore_server2'を削除するには、次のコマンドを実行します。
$ perl <AD_TOP>/patch/115/bin/adProvisionEBS.pl ebs-delete-managedserver \
-contextfile=<CONTEXT_FILE> -managedsrvname=oacore_server2 \
-servicetype=oacore -logfile=<LOGFILE>
Oracle HTTP Serverを含むノードで、AutoConfigを実行します。それから次のスクリプトを実行して、削除された管理対象サーバーの詳細をOracle HTTP Server構成ファイルから削除します。
$ perl <FND_TOP>/patch/115/bin/txkSetAppsConf.pl -ctxfile=$CONTEXT_FILE \
-outfile=<OUT_FILE>
Oracle HTTP Serverを含むノードで、Oracle HTTP Serverを次のようにバウンスします。
UNIXの場合:
$ sh <ADMIN_SCRIPTS_HOME>/adapcctl.sh stop
$ sh <ADMIN_SCRIPTS_HOME>/adapcctl.sh start
Windowsの場合:
C:\><ADMIN_SCRIPTS_HOME>/adapcct.cmd stop
C:\><ADMIN_SCRIPTS_HOME>/adapcctl.cmd start
RUNファイル・システム上で管理対象サーバーが削除されたら、次のステップを実行してPATCHファイル・システムからそれらを削除します。
主ノードのPATCHファイル・システムで次のコマンドを実行して、PATCHファイル・システムのWebLogic管理サーバーを起動します。
UNIXの場合:
$ sh <ADMIN_SCRIPTS_HOME>/adadminsrvctl.sh start forcepatchfs
Windowsの場合:
C:\> <ADMIN_SCRIPTS_HOME>\adadminsrvctl.cmd start
RUNファイル・システムから次のコマンドを実行して、対応する管理対象サーバーを削除します。
$ perl <AD_TOP>/patch/115/bin/adProvisionEBS.pl ebs-delete-managedserver /
-contextfile=<PATCH_CONTEXT_FILE> -managedsrvname=<MANAGED_SERVER_NAME> /
-servicetype=<SERVICE_TYPE> -logfile=<LOGFILE>
PATCHファイル・システム上で管理対象サーバーを削除した後、すべてのアプリケーション層ノードのRUNファイル・システムから、PATCHファイル・システムのコンテキスト・ファイルを渡してadSyncContext.plを実行します。
$ perl <AD_TOP>/bin/adSyncContext.pl -contextfile=<PATCH_CONTEXT_FILE>
RUNファイル・システムを入手した後、次のコマンドを実行することによって、すべてのアプリケーション層ノードのPATCHファイル・システム上のfsclone_config.txtファイルをインスタンス化します。
java oracle.apps.ad.autoconfig.InstantiateFile -e <PATCH_CONTEXT_FILE> -tmpl \
<PATCH_AD_TOP>/admin/template/fsclone_config_txt.tmp -out \
<PATCH_INST_TOP>/appl/admin/fsclone_config.txt
Oracle HTTP Serverを含むノードで、RUNファイル・システムから、PATCHファイル・システムのコンテキスト・ファイルを渡して次のスクリプトを実行します。これにより、削除された管理対象サーバーのエントリが、PATCHファイル・システム上のOracle HTTP Server構成ファイルから削除されます。
$ perl <FND_TOP>/patch/115/bin/txkSetAppsConf.pl \
-ctxfile=<PATCH_CONTEXT_FILE> -outfile=<OUT_FILE>
主ノードのPATCHファイル・システムで次のコマンドを実行して、PATCHファイル・システムのWebLogic管理サーバーを停止します。
UNIXの場合:
$ sh <ADMIN_SCRIPTS_HOME>/adadminsrvctl.sh stop
Windowsの場合:
C:\> <ADMIN_SCRIPTS_HOME>\adadminsrvctl.cmd stop
注意: 管理対象サーバーの削除は、前述のようにadProvisionEBS.plスクリプトによってのみ行う必要があります。管理対象サーバーは、WebLogic Server管理コンソールから削除しないでください。
Oracle WebLogic Server (WLS)コンソールによってOACORE、Forms、OAFMおよびForms-C4WSのいずれかのアプリケーションに対して実行された構成変更は、関連するデプロイメント・プランに反映されます。. 変更は、管理サーバーが実行されているノード上のデプロイメント・プランに自動的に加えられます。
複数ノード・システムの場合は、他のノード上のデプロイメント・プランを手動で更新して、すべてのノード上のプランが同期するようにする必要があります。
デプロイメント・プランの場所は次のとおりです。
<EBS_ORACLE_HOME>/deployment_plans/oacore/plan.xml
<EBS_ORACLE_HOME>/deployment_plans/oafm/plan.xml
<EBS_ORACLE_HOME>/deployment_plans/forms/plan.xml
<EBS_ORACLE_HOME>/deployment_plans/forms-c4ws/plan.xml
WLSコンソールを介してデプロイメント・プランに構成変更が行われた場合、次のステップに従って他のノード上のデプロイメント・プランを同期します。
関連するデプロイメント・プランを編集して、変数定義セクションに新しい構成値を入力します。
たとえば、セッションのCookieの最大年齢パラメータがWLSコンソールを介して変更された場合、デプロイメント・プランの変数定義セクションの変数WeblogicApplication_SessionDescriptor_CookieMaxAgeSecsに対応する更新を行う必要があります。
デプロイメント・プランを保存します。
管理対象サーバーを再起動します。
Oracle E-Business Suiteリリース12.2では、管理コンソールを介してJDBCデータソースに関連したランタイム統計を表示する機能がOracle WebLogic Serverによって提供されています。モニターされたランタイム統計からのパフォーマンスの問題または詳細によって、ドメイン内に問題がある可能性が示されると、問題の原因を突き止めるために特定のプロファイルを使用可能にすることができます。これを行うには、管理コンソールに移動して次のようにナビゲートします。
ドメイン構造: ドメイン・サービス => データソース => (定義済データ・ソース) => 「診断」タブ
詳細は、標準のOracle WebLogic Serverのドキュメントで、特にWebLogic JDBCリソースのモニタに関する項を参照してください。
プロファイリングは有益な診断ツールですが、Oracle E-Business Suiteリリース12.2では、データ・ソース構成が長時間接続を維持するように明確に構成されています。つまり、プロファイリングが使用可能なときに収集されたすべてのオブジェクトは、接続が破棄されるまでメモリーに留まり、最終的にはOracle WebLogic Serverのメモリー不足エラーになります。
メモリー不足エラーが発生するまでにかかる時間は、次を含むいくつかの要因によります。
使用可能なプロファイリングの量
JVMのサイズ
アプリケーションにアクセスするユーザーの数
メモリー不足エラーの発生を最小限にするには、プロファイリングに対する次のガイドラインをお薦めします。
可能であれば、システムへのアクセスが制限されている場合にのみプロファイリングを使用します
プロファイリングを使用可能にする前に、取得するプロファイリング・データの再作成に必要なステップを確認するようにします
プロファイリングが完了した後、システムを通常のユーザー数に対してオープンにする前にOracle WebLogic Serverを再起動します
さらに、本番環境ではプロファイリングの代替ストラテジを考慮する必要があります。これらには、JDBCデバッグの有効化、またはWebLogic診断フレームワーク・ツールを使用した定期ダンプの取得が含まれます。
Oracle WebLogic Server管理ユーザー・パスワードをデフォルト以外の値に設定するオプションは、Oracle E-Business Suiteのインストール中に使用できます。後でパスワードを変更する必要がある場合は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド 11g リリース1』(11.1.1)、部品番号B60984-02の第3章にある管理ユーザー・パスワードの変更に関する項を参照してください。
この項では、Oracle E-Business Suiteリリース12.2の環境におけるAutoConfigに関連した構成管理での既知の問題を示します。
問題: Forms ServicesおよびBatch Processing Servicesが別々のノードで使用可能になった複数ノード・インストレーションにおいて、OAMがBatch Processing Servicesノードにおけるコンテキスト変数の更新に失敗します。
ソリューション: Forms Servicesノードでリスナー・サービスが起動されているかどうかを確認します。サービスが停止している場合、次のいずれかのオプションを使用してサービスを起動します。
次のコマンドを使用してTNSリスナー・サービスを手動で起動します。
UNIXの場合:
$ $INST_TOP/admin/scripts/adalnctl.sh start <TWO_TASK>
Windowsの場合:
C:\>%INST_TOP%\admin\scripts\adalnctl.cmd start <LOCAL>
Forms Servicesノードでadstrtalまたはadstpallスクリプトを使用してTNSリスナー・サービスの管理を使用可能にします。
前述のステップに従ってTNSリスナー・サービスを使用可能にします。
adstpall.shまたはadstpall.cmdを使用してすべてのアプリケーション層サービスを停止します。
adstrtal.shまたはadstrtal.cmdを使用してすべてのアプリケーション層サービスを起動します。
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