Oracle E-Business Suiteセットアップ・ガイド リリース12.2 E51769-01 | ![]() 目次 | ![]() 前へ | ![]() 次へ |
この項では、Oracle E-Business Suiteリリース12.2システムを複製(コピー)する際に使用するプロセスの概要を説明します。
複製は、既存のOracle E-Business Suiteシステムのコピーを作成するプロセスです。Oracle E-Business Suiteシステムの複製を必要とする様々なシナリオがあります。
標準の複製: たとえば、本番システムの複製に対して更新をテストするために、既存のOracle E-Business Suiteシステムをコピーします。
注意: 標準の複製はファイル・システムの複製とは異なることに注意してください。標準の複製とは、adcloneを使用してOracle E-Business Suiteシステムのコピーを作成することです。たとえば、本番環境からテスト・コピーを作成するためにOracle E-Business Suiteシステム全体を複製します。対照的に、ファイル・システムの複製とは、Online Patchingで実行ファイル・システムをパッチ・ファイル・システムにコピーすることで、adop phase=fs_cloneコマンドでのみ行うことができます。
システム・スケールアップ: 増加した作業負荷に対する処理能力を提供するために、Oracle E-Business Suiteシステムに新しいマシンを追加します。
システム変換: プラットフォーム移行、高可用性アーキテクチャの供給およびデータ・スクランブル(またはMy Oracle Supportナレッジ・ドキュメント1437485.1で説明されているように、データ・マスクの優先代替)などの処理を含む、システム・データまたはファイル・システムの変更です。
パッチ適用および更新: 新しいバージョンのOracle E-Business Suiteコンポーネントを配布し、停止時間を最小にするローリング環境を作成するメカニズムを提供します。
Oracle E-Business Suite複製の重要な原理は、トポロジではなくシステムが複製されることです。複製したシステムでソース・システムと同じ出力をエンド・ユーザーに提供できる必要があるため、パッチ・レベルおよびデータの正確なコピーを作成することが、トポロジの正確なコピーを作成することよりも重要です。しかし、複製したシステムにそのソースの完全なトポロジが含まれる必要はありませんが、ソースが使用できるトポロジ・コンポーネントのすべてを使用できる必要があります。
重要: この章で説明する複製の方法論は、完全なAutoConfig準拠を必要とします。
このドキュメントで使用する規則は次のとおりです。
用語または使用方法 | 意味または処理 |
---|---|
ソース・システム | 複製するOracle E-Business Suiteシステム。 |
ターゲット・システム | ソースのコピーとして作成されるOracle E-Business Suiteシステム。 |
APPLMGR | アプリケーション層のファイル・システム(APPL_TOPおよびアプリケーション層テクノロジ・スタック)を所有するユーザー。 |
ORACLE | データベース層のファイル・システム(RDBMS ORACLE_HOMEおよびデータベース・ファイル)を所有するユーザー。 |
CONTEXT_NAME | CONTEXT_NAME変数は、アプリケーション・コンテキスト・ファイルの名前を指します。デフォルトではCONTEXT_NAMEは<SID>_<HOSTNAME>です。 |
固定幅テキスト | コマンドライン・テキストを表します。表示されたとおりにこのコマンドを入力します。 |
< > | 括弧で囲まれたテキストは変数を表します。変数テキストを値で置き換えます。括弧は入力しません。 |
重要: システムを複製する前に進行中のオンライン・パッチ適用サイクルをクリーン・アップまですべて必ず完了してください。次にfs_cloneを実行して他のファイル・システムと同期し、次のパッチ適用サイクルで同期を実行する必要がないようにします。詳細は、『Oracle E-Business Suiteメンテナンス・ガイド』を参照してください。
まず、必要なパッチを適用し、AutoConfigを実行することによってソース・システムを準備します。
ソース・システム上のディスク領域要件の確認
新しいサーバーに複製する前に、ソース・システムに十分な空きディスク領域があることを確認します。Oracle Fusion Middlewareの複製ツールでは、/tmpに6GB、$COMMON_TOPの下に6GB必要です。
ターゲット・システム上のOS要件の確認
新しいサーバーに複製する前に、ターゲット・システムが、各プラットフォームのOracle E-Business Suiteリリース・ノートおよびOracle E-Business Suiteインストレーションおよびアップグレード・ノートに示されているOracle E-Business Suiteリリース12.2の要件をすべて満たしていることを確認します。
注意: Microsoft Windowsの場合、ドメイン・ユーザー・アカウントからRapid Cloneを使用することは現在保証されていません。
ソース・システムおよびターゲット・システムのソフトウェア・コンポーネントおよびバージョンの確認
Oracle E-Business Suiteのソフトウェア要件に加えて(『Oracle E-Business Suite 12.2インストレーション・ガイド: Rapid Installの使用方法』を参照)、次のソフトウェア・コンポーネント・バージョンが適切にソースまたはターゲット・ノードに存在する必要があります。'必要な場所'の列は、ソフトウェア・コンポーネントが存在する必要があるノードを示しています。
ソフトウェア・コンポーネント | 最低バージョン | 必要な場所 | コメント |
---|---|---|---|
Zip | 2.3 (以上) | すべてのソース・システム・ノード | InfoZipからダウンロードします。Zipは$PATHに存在する必要があります。2GBよりも大きいファイルを使用する場合、InfoZip ZIP 3.0以上を使用する必要があります。 |
Unzip | 5.52 (以上) | すべてのソース・システム・ノード | InfoZipからダウンロードします。Unzipは$PATHに存在する必要があります。2GBよりも大きいファイルを使用する場合、InfoZip UNZIP 5.52以上を使用する必要があります。 |
オペレーティング・システム・ユーティリティ | N/A | すべてのターゲット・システム・ノード | プラットフォームに必要なオペレーティング・システム・ユーティリティは、adcfgclone.plを実行する際に$PATHに存在する必要があります。たとえば、make、ldおよびarはUNIXに必要なユーティリティです。『Oracle E-Business Suiteインストレーション・ガイド: Rapid Installの使用方法』を参照してください。 |
Perl | 5.x | すべてのターゲット・システム・ノード | Oracle Fusion Middleware 11gおよびOracle Database 11gとともに出荷されたバージョンのPerlを使用するか、Perl.comからダウンロードします。Perlは$PATHに存在する必要があり、複製の前に$PERL5LIBを正しく設定する必要があります。 |
最新のADパッチの適用
My Oracle Supportを参照して、使用可能な場合は最新のADパッチを取得します。
最新のAutoConfigテンプレート・パッチの適用
TXK AutoConfigテンプレート・ロールアップ・パッチをすべてのアプリケーション層サーバー・ノードに適用することによって、Oracle E-Business Suiteファイル・システムを最新のAutoConfigテンプレート・ファイルで更新します。最新のAutoConfigテンプレート・ロールアップ・パッチの詳細は、「AutoConfigのパッチ適用」を参照してください。
最新のRapid Cloneパッチの適用
最新のRapid Cloneパッチをすべてのアプリケーション層サーバー・ノードに適用することによって、Oracle E-Business Suiteファイル・システムを最新のRapid Cloneファイルで更新します。最新のRapid Cloneパッチおよび既知の問題に対する特別な考慮事項の詳細は、My Oracle Supportナレッジ・ドキュメント1383621.1『Cloning Oracle E-Business Suite Release 12.2 with Rapid Clone』を参照してください。
警告: 最新のコードを使用しないと、複製が成功しない場合があります。新しいAD、AutoconfigまたはRapid Cloneの更新をシステムに適用した場合、新しいファイルをデータベース・ノードに適用するためにステップ4、5、6、7および8を再び実行する必要があります。
アプリケーション層でのAutoConfigの実行
「システム構成でのAutoConfigツールの使用」のアプリケーション層でのAutoConfigの実行に関する項のステップに従い、すべてのアプリケーション層のノード上でAutoConfigを実行します。
データベース層ノードでのappsutilの同期
AutoConfigおよびRapid Cloneファイルをadmkappsutil.plユーティリティで各データベース・ノードにコピーするには、「AutoConfigのパッチ適用」のRDBMS ORACLE_HOMEへのAutoConfigのコピーに関する項にあるステップに従います。
データベース層でのAutoConfigの実行
「システム構成でのAutoConfigツールの使用」のデータベース層でのAutoConfigの実行に関する項のステップに従い、データベース層のノード上でAutoConfigを実行します。
スナップショット情報のメンテナンス
APPLMGRユーザーとして各アプリケーション層ノードにログインし、AD AdministrationでUpdate current view snapshotを実行します。詳細は、『Oracle E-Business Suiteメンテナンス・ガイド』を参照してください。
ソース・システムでRapid Cloneを使用して複製のためのテンプレート・ファイルを作成します。Rapid Cloneによってソース・システムがターゲットにコピーされた後、これらのテンプレートに新しいターゲット・システムの構成設定が含まれるように更新されます。
注意: Rapid Cloneによってソース・システムの構成が変更されることはありません。
複製プロセスは次の3つのフェーズからなり、それぞれがいくつかの論理セクションおよびそのステップで構成されます。
警告: この項のステップに従う前に、My Oracle Supportナレッジ・ドキュメント1383621.1『Cloning Oracle E-Business Suite Release 12.2 with Rapid Clone』の特別な考慮事項の項を確認してください。
データベース層およびアプリケーション層についてソース・システムを準備します
データベース層およびアプリケーション層の両方のノードを、ソース・システムからターゲット・システムにコピーします
データベース層およびアプリケーション層の両方についてターゲット・システムを構成します
アプリケーション層の高レベル標準複製プロセス
データベース層ノードの複製に加えて、アプリケーション層に対する標準複製プロセスは基本的に次の2つの重要なプロセスを含みます。
アプリケーション層ノードをソースの実行エディション・ファイル・システムからターゲットの実行エディション・ファイル・システムにコピーします。
アプリケーション層ノードをターゲットの実行エディション・ファイル・システムからターゲットのパッチ・エディション・ファイル・システムにコピーします。
このアプリケーション層に固有の高レベルな複製プロセスは、次の図に示すことができます。
標準の複製のステップ
標準の複製タスクを実行するには、次のステップを使用します。
複製用にソース・システムを準備するために次のコマンドを実行します。
注意: 次の2つのステップに進む前に、ソース・システムのすべてのプロセスがアップしていることを確認してください。
複製用ソース・システムのデータベース層の準備
ORACLEユーザーとしてソース・システムにログオンし、次のコマンドを実行します。
$ cd <RDBMS ORACLE_HOME>/appsutil/scripts/<CONTEXT_NAME>
$ perl adpreclone.pl dbTier
複製用ソース・システムのアプリケーション層の準備
APPLMGRユーザーとしてソース・システムの実行エディション・ファイル・システムにログオンし、APPL_TOPを含む各ノードで次のコマンドを実行します。
$ cd <INST_TOP>/admin/scripts
$ perl adpreclone.pl appsTier
次のコマンドを使用して、環境変数FILE_EDITIONが実行エディション・ファイル・システムを指していることを確認できます。
$ echo $FILE_EDITION
次の値が返される必要があります。
run
注意: 新しいRapid CloneまたはAutoConfigの更新をシステムに適用する場合、データベース層およびアプリケーション層でadpreclone.plを再び実行し、新しいファイルを構成の複製ステージで使用される複製ディレクトリ構造に適用する必要があります。さらに、Oracle Fusion Middlewareにパッチを適用するか、またはOracle E-Business Suite Weblogicドメインに構成変更を加える場合、アプリケーション層でadpreclone.plを再び実行し、Oracle Fusion Middlewareホームを再作成する必要があります。
リリース12.2現在、アプリケーション層のadpreclone.plプロセスによって、Oracle Fusion Middlewareおよびそのコンポーネントの完全な圧縮アーカイブが次のように作成されます。
Oracle WebLogic Serverホーム、Oracle Web Tier Utilitiesホーム、Oracle Common UtilitiesホームおよびOracle E-Business Suiteホームの圧縮アーカイブ:
<COMMON_TOP>/clone/FMW/FMW_Home.jar
Oracle E-Business Suite Weblogicドメインの圧縮アーカイブ:
<COMMON_TOP>/clone/FMW/WLS/EBSdomain.jar
Oracle E-Business Suite Weblogicドメインの構成テンプレート:
<COMMON_TOP>/clone/FMW/WLS/plan/moveplan.xml
Oracle Web Tier/Oracle HTTP Server構成インスタンスの圧縮アーカイブ:
<COMMON_TOP>/clone/FMW/OHS/ohsarchive.jar
Oracle HTTP Server構成インスタンスの構成テンプレート:
<COMMON_TOP>/clone/FMW/OHS/moveplan.xml
アプリケーション・プロセスの停止(Windowsプラットフォームのみ)
APPLMGRユーザーとしてソース・システムの実行エディション・ファイル・システムにログオンし、すべてのアプリケーション・プロセスを停止します。
次のステップをリストされている順番に実行することによって、アプリケーション層ファイル・システムをソース・ノードからターゲット・ノードにコピーします。ターゲット・システムにコピーされたアプリケーション層ファイルがターゲットのAPPLMGRユーザーによって所有され、データベース・ノード・ファイルがターゲットのORACLEユーザーによって所有されていることを確認します。
注意: 次に示すコピー・タスクにおいて、UNIXユーザーはコピー時にシンボリック・リンク(ソフト・リンク)が保持されることを確認する必要があります。ほとんどのUNIXプラットフォームにおいて、cp -RHコマンドによってこれを実行できます。UNIXのmanページでcpコマンドを参照し、プラットフォームで使用可能なパラメータを確認してください。
次に例を示します。
cd /Target_dest_dir/db
cp -RH /Source_dir/db/
または、tarコマンドを使用して、ディレクトリを一時ステージング領域に圧縮できます。UNIXユーザーは、圧縮時にシンボリック・リンク(ソフト・リンク)が保持されることを確認する必要があります。ほとんどのUNIXプラットフォームで、これはtarコマンドのデフォルトの動作です。UNIXのmanページでtarコマンドを参照し、プラットフォームで使用可能なパラメータを確認してください。
さらに、nmo、nmhs、nmbなどルートによって所有される可能性があるORACLE_HOME/binの下の実行可能ファイルの権限を確認します。
データベース・ノード・ファイル・システムのコピー
ORACLEユーザーとしてソース・システム・データベース・ノードにログオンし、次のようにします。
ソース・システム・データベースの通常の停止を実行します
データベース(.dbf)ファイルをソース・システムからターゲット・システムにコピーします
ソース・システム・データベースORACLE_HOMEをターゲット・システムにコピーします
ソースApplicationsシステム・データベースおよびアプリケーション層プロセスを起動します
アプリケーション層ファイル・システムをソースの実行エディション・ファイル・システムからターゲットの実行エディション・ファイル・システムにコピー
APPLMGRユーザーとしてソース・システム・アプリケーション層ノードの実行エディション・ファイル・システムにログオンします。
次のアプリケーション層ディレクトリを、ソース・ノードからターゲットの実行エディション・ファイル・システムのアプリケーション層ノードにコピーします。
<APPL_TOP>
<COMMON_TOP>
<OracleAS Tools 10.1.2 ORACLE_HOME>
同じオペレーティング・システム・ユーザーが実行エディションとパッチ・エディションの両方のファイル・システム所有する必要があります。
警告: リリース12.2では、ベース・ディレクトリを任意の場所に設定できます。ただし、オンライン・パッチ適用に必要なWLSドメインおよび二重ファイル・システムの両方への依存性のため、サブディレクトリ構造は変更できません。また、ベース・ディレクトリは、複数ノード構成のすべてのノードにわたって同じである必要があります。
二重ファイル・システム・ディレクトリ構造
リリース12.2では、実行エディションおよびパッチ・エディションのファイル・システムを割り当てるために次のディレクトリ構造が存在します。
注意: <s_base>および<sid>はユーザー定義値であることに注意してください。
<s_base>/<sid>/fs1 (例: /u01/122/prod/fs1)
<s_base>/<sid>/fs2 (例: /u01/122/prod/fs2)
2つの環境変数$RUN_BASEおよび$PATCH_BASEがこれらの場所を格納します。この2つのファイル・システムの関数(RUNまたはPATCH)は静的ではないため、カットオーバー・フェーズが完了するたびに値が切り替わります。
複製はソース・ノードのレプリカを作成するため、ソースの実行エディション・ファイル・システムが最初のファイル・システム(fs1)である場合、ターゲットの実行エディション・ファイル・システムも最初のファイル・システム(fs1)になります。同様に、ソースの実行エディション・ファイル・システムが2番目のファイル・システム(fs2)である場合は、ターゲットの実行エディション・ファイル・システムも2番目のファイル・システム(fs2)になります。そのため、複製タスクを実行するとき、常にソースの実行エディション・ファイル・システムを複製およびコピーしてターゲットの実行エディション・ファイル・システムを作成しますが、その実行エディション・ファイル・システムのディレクトリの場所は、ソースの実行エディション・ファイル・システムのベース・ディレクトリに基づいて<s_base>/<sid>/fs1または<s_base>/<sid>/fs2を指すことができます。
ファイルをコピーする際、$RUN_BASEおよび$PATCH_BASE変数を使用して、実行エディション・ファイル・システムをfs1またはfs2のどちらにコピーする必要があるかを判断します。例:
ソースの実行エディション・ファイル・システムには次の値があります。
$RUN_BASE=/u01/122/prod/fs2
$PATCH_BASE =/u01/122/prod/fs1
ターゲットの<s_base>ディレクトリは/d05/testです。
この場合、最初に実行エディション・ファイル・システムとして機能させるには、ソースの実行エディション・ファイル・システムをターゲットの/d05/test/fs2ディレクトリにコピーし、パッチ・エディション・ファイル・システムとして機能させるには、ターゲットの/d05/test/fs1にコピーします。
次のコマンドを実行してターゲット・システムを構成します。SID、パス、ポートなど、固有のターゲット・システム値を求めるプロンプトが表示されます。
ORACLEユーザーとしてターゲット・システムにログオンし、次のコマンドを入力します。
$ cd <RDBMS ORACLE_HOME>/appsutil/clone/bin
$ perl adcfgclone.pl dbTier
ターゲット・システムのアプリケーション層サーバー・ノードの構成
APPLMGRユーザーとしてターゲット・システムの実行エディション・ファイル・システムにログオンし、次のコマンドを入力します。
$ cd <COMMON_TOP>/clone/bin
$ perl adcfgclone.pl appsTier
Target System Base Directoryのプロンプトが表示されたら、ベース・ディレクトリの場所を入力します。例: /u02/r122。
ターゲット・システムの実行エディション・ファイル・システムでadpreclone.plを実行します。
ターゲット・システムでOracle E-Business Suiteアプリケーション・ディレクトリを実行エディション・ファイル・システムからパッチ・エディション・ファイル・システムにコピーします。
注意: ファイルをコピーする際、<OracleAS Tools 10.1.2 ORACLE_HOME>および<COMMON_TOP>ディレクトリの下のシンボリック・リンクに注意してください。
APPLMGRユーザーとしてターゲット・システムのパッチ・エディション・ファイル・システムにログオンし、次のコマンドを入力します。
$ cd <COMMON_TOP>/clone/bin
$ perl adcfgclone.pl appsTier
パッチ・エディション・ファイル・システムでは、次のステップで構成される実行エディション・ファイル・システムの場所を認識しておく必要があります。Location of Run System Context Fileのプロンプトが表示されたら、前のステップで作成された実行エディション・ファイル・システムのコンテキスト・ファイルへの絶対パスを入力します。例: /u02/r122/fs1/inst/apps/PROD_atgserver/appl/admin/PROD_atgserver.xml.
警告: adcfgclone.plが構成部分で失敗した場合、新しい複製を試みる前に次のことを確認してください。
Oracle Fusion Middlewareホームの完了
INST_TOPディレクトリの完了
Oracle Inventoryに次のOracleホーム・エントリが含まれるかどうかの確認
<FMW_HOME>/oracle_common
<FMW_HOME>/webtier
<FMW_HOME>/Oracle_EBS-app1
前述のOracleホーム・エントリのいずれかがすでにOracle Inventoryにある場合、次のコマンドを実行してそのOracleホームを登録解除またはデタッチできます。
$ ./runInstaller -detachhome ORACLE_HOME=<Oracle Home Location>
例:
$ cd /u02/r122/fs1/FMW_Home/oracle_common/oui/bin
$ ./runInstaller -detachhome
ORACLE_HOME=/s0/r122/at1/FMW_Home/oracle_common
登録解除プロセスに加えて、FMW_HOMEディレクトリ構造を必ず削除してください。
この項では、複製したシステムの実装および使用目的に応じて必要になる可能性があるタスクを示します。
プロファイル・オプションの更新
Rapid Cloneによってサイト・レベルのプロファイル・オプションのみが更新されます。インスタンス固有の値に設定した他のプロファイル・オプションは手動で更新する必要があります。
プリンタ設定の更新
新しく複製したシステムで別のプリンタを利用する必要がある場合、ここで新しいプリンタ設定によってターゲット・システムを更新します。
ワークフロー構成設定の更新
Oracle E-Business Suiteインスタンスを複製しても、Oracle Workflowによって使用されるホストおよびインスタンス固有の情報は更新されません。次の表に示された表および列の名前を確認し、ターゲット・システムのOracle Workflow構成にインスタンス固有のデータがないか調べます。
表名 | 列名 | 列の値の詳細 |
---|---|---|
WF_NOTIFICATION_ATTRIBUTES | TEXT_VALUE | 値が"http://<old web host>:"で開始する場合、新しいWebホストに更新します。 |
WF_ITEM_ATTRIBUTE_VALUES | TEXT_VALUE | 値が"http://<old web host>:"で開始する場合、新しいWebホストに更新します。 |
WF_SYSTEMS | GUID | ワークフロー管理者Webアプリケーション職責を使用して、新しいグローバル・データベース名として定義された新しいシステムを作成します。 |
WF_SYSTEMS | NAME | 値をデータベース・グローバル名で置換します。 |
WF_AGENTS | ADDRESS | 新しいデータベース・グローバル名でデータベース・リンクを更新します。 |
FND_FORM_FUNCTIONS | WEB_HOST_NAME | 新しいWebホスト名で更新します。 |
FND_FORM_FUNCTIONS | WEB_AGENT_NAME | 新しいPL/SQLリスナー名を指すように更新します。 |
FND_CONCURRENT_REQUESTS | LOGFILE_NAME | ログ・ファイル・ディレクトリへの正しいパスで更新します。 |
FND_CONCURRENT_REQUESTS | OUTFILE_NAME | ターゲット・システム上の新しいディレクトリ・パスで更新します。 |
APPLCSF変数設定の確認
APPS環境を確認し、変数APPLCSF (コンカレント・マネージャのログおよび出力ファイルの最上位レベル・ディレクトリを識別する)が適切なディレクトリを指していることを確認します。変更するには、コンテキスト・ファイルのs_applcsf変数の値を変更してからAutoConfigを実行します。
ICX_PARAMETERS内のSESSION_COOKIE_DOMAIN値の更新
ターゲット・システムがソース・システムとは異なるドメイン名にあり、SESSION_COOKIE_DOMAINがソース・システムでnullでない場合は、新しいドメイン名を反映するようにSESSION_COOKIE_DOMAINの値を更新します。
SSLおよびSSO構成の再実装
ソース・システムがSecure Sockets Layer (SSL)またはOracle Access Managerに対応しており、ターゲットをSSLまたはOracle Access Manager対応にする場合は、SSLまたはOracle Access Managerのドキュメントに従ってターゲットを再構成します。または、ターゲットをSSLまたはOracle Access Manager対応にしない場合は、同じSSLまたはOracle Access Managerのドキュメントに従ってSSLまたはOracle Access Managerの設定を取り消します。
この項では、特定の条件で必要となる様々な高度な複製プロシージャについて説明します。
ソース・システムに加えられた変更と同期するために、ターゲット・システムを定期的にリフレッシュする必要がある場合があります。
注意: データベース層またはアプリケーション層をリフレッシュする前に、ターゲット・システムのターゲット・コンテキスト・ファイルをバックアップしてください。
ターゲット・システムをリフレッシュするには、前の項の説明に従って次のステップを実行します。
注意: この項のタスクは、実行エディションおよびパッチ・エディションの両方のファイル・システムで実行する必要があります。
APPL_TOP、COMMON_TOPまたはテクノロジ・スタックのアプリケーション層ファイル・システムをリフレッシュする必要がある場合、アプリケーション層ファイル・システムの更新された部分をコピーします。
RDBMS ORACLE_HOMEまたはデータベースをリフレッシュする必要がある場合は、データベース・ノード・ファイル・システムをコピーします。データベースをリフレッシュする場合は、同時にORACLE_HOMEをリフレッシュするようにしてください。
adcfgclone.plコマンドの実行時に既存のターゲット・システムのコンテキスト・ファイルを指定します。
注意: ターゲット・システムのFusion Middlewareコンソールから、カスタマイズした追加のWLSおよびOHS構成パラメータを確認してください。
ORACLEユーザーとしてターゲット・システムにログインして、次のコマンドを入力してデータベースを構成および開始することによって、ターゲット・システムのデータベース・サーバーを構成します。
$cd <RDBMS ORACLE_HOME>/appsutil/clone/bin
perl adcfgclone.pl dbTier <Database Target context file>
ここでDatabase Target context fileは<RDBMS ORACLE_HOME>/appsutil/<Target CONTEXT_NAME>.xmlです。
APPLMGRユーザーとしてターゲット・システムにログインして、次のコマンドを入力することによって、ターゲット・システムのアプリケーション層サーバー・ノードを構成します。
$ cd <COMMON_TOP>/clone/bin
$ perl adcfgclone.pl appsTier <APPL_TOP Target context file>
ここでAPPL_TOP Target context fileは<INST_TOP>/appl/admin/<Target CONTEXT_NAME>.xmlです。
前述のORACLE_HOMEエントリのいずれかがすでにOracle Inventoryにある場合、次のコマンドを実行してそのORACLE_HOMEを登録解除またはデタッチします。
$ ./runInstaller -detachhome ORACLE_HOME=<Oracle Home Location>
次に例を示します。
$ cd /u02/r122/fs1/FMW_Home/oracle_common/oui/bin
$ ./runInstaller -detachhome ORACLE_HOME=/s0/r122/at1/FMW_Home/oracle_common
標準の終了タスクを実行します。
概要
このプロシージャでは、複数ノード・システムのソース・システムまたはターゲット・システムが許容されます。本質的に複数ノード・システムの複製には、主に次のステップが含まれます。
データベース層ノードを複製します。
主アプリケーション層ノードをソースの実行エディション・ファイル・システムからターゲットの実行エディション・ファイル・システムにコピーします。
主アプリケーション層ノードをターゲットの実行エディション・ファイル・システムからターゲットのパッチ・エディション・ファイル・システムにコピーします。
2次アプリケーション層ノードの実行エディション・ファイル・システムで追加のアプリケーション層ノードを追加します。
これは、主アプリケーション層ノードをターゲットの実行エディション・ファイル・システムから、ターゲットの実行エディション・ファイル・システムの2次アプリケーション層ノードにコピーすることによって実行できます。
2次アプリケーション層ノードのパッチ・エディション・ファイル・システムで追加のアプリケーション層ノードを追加します。
これは、主アプリケーション層ノードをターゲットのパッチ・エディション・ファイル・システムから、ターゲットのパッチ・エディション・ファイル・システムの2次アプリケーション層ノードにコピーすることによって実行できます。
注意: 必要なノードがすべてターゲット・システムに追加されるまで、ステップ4および5を繰り返すことができます。
警告: 複数ノードの処理にadopユーティリティを使用する場合は、すべてのアプリケーション層ノードでSecure Shell (ssh)を設定するようにしてください。Secure Shellの設定方法の詳細は、『Oracle E-Business Suiteメンテナンス・ガイド』の「パッチ適用プロシージャ」の章を参照してください。
前述のステップ2からステップ5のアプリケーション層の複数ノード・システムの高レベルな複製プロセスは、次の図に表すことができます。
複数ノード・システムの複製における指示
前述の各タスクの実行方法に関する詳細な指示は次のとおりです。
標準の前提タスクを実行します。
すべてのソースおよびターゲット・ノードでこれらのステップを実行します。
データベース層ノードの完全複製(準備、コピーおよび構成ステップを含む)を実行します。標準の複製タスクを参照してください。
主アプリケーション層ノードをソースの実行エディション・ファイル・システムからターゲットの実行エディション・ファイル・システムに複製します
ソースの実行エディション・ファイル・システムの主アプリケーション層ノードにログオンし、次のコマンドを実行します。
$ perl adpreclone.pl appsTier
ターゲット・マシンを選択します。ターゲット・システムは、ソース・ノード以外の新しいホストにある必要があります。
Oracle E-Business Suiteアプリケーションをソースの実行エディション・ファイル・システムfs1からターゲットの実行エディション・ファイル・システムfs1にコピーします。
ソースの実行エディション・ファイル・システムがfs1にある場合、ターゲットの実行エディション・ファイル・システムもfs1の下に構成する必要があり、ソースの実行エディション・ファイル・システムがfs2にある場合は、ターゲットの実行エディション・ファイル・システムもfs2の下に構成する必要があります。
ソースとなっているソース・ファイル・システムでecho $RUN_BASEを実行して、現在どちらのファイル・システム(fs1またはfs2)に実行エディション・ファイル・システムが関連付けられているかを判断します。
次を実行してターゲットの実行エディション・ファイル・システムを構成します。
$ perl adcfgclone.pl appsTier
ターゲットのfs1に指定したポート・プールが、どのソース・ノードのものとも異なっていることを確認します。
ターゲットの主ノードのWeblogicドメインは、ソースの管理対象サーバーおよびマシンのすべてについて構成されます。
ターゲットの実行エディション・ファイル・システムに対して次の複製後ステップを実行して、ソースの2次ノードの管理対象サーバーおよびマシンがターゲットの主ノードから削除されたことを確認します。
Oracle WebLogic Server管理コンソールにログインします。
「ドメイン構造」セクションで「環境」>「サーバー」を選択します。
「チェンジ・センター」パネルの「ロックして編集」ボタンをクリックして、マシンが<hostname>_<offset>として構成されている管理対象サーバーを削除します。たとえば、ソースの2次ノードに対応する管理対象サーバーです。「チェンジ・センター」パネルの「変更のアクティブ化」ボタンをクリックして、削除後の変更をアクティブ化します。
「ドメイン構造」セクションで「環境」>「マシン」を選択します。
「チェンジ・センター」パネルの「ロックして編集」ボタンをクリックして、<hostname>_<offset>として構成されているマシンを削除します。たとえば、ソースの2次ノードに対応するマシンです。「チェンジ・センター」パネルの「変更のアクティブ化」ボタンをクリックして、削除後の変更をアクティブ化します。
削除の後、ターゲットの実行エディション・ファイル・システムに関連付けられるマシンは1つのみにする必要があります。
主アプリケーション層ノードをターゲットの実行エディション・ファイル・システムからターゲットのパッチ・エディション・ファイル・システムに複製します
前述のステップで構成したターゲットの実行エディション・ファイル・システムで次のコマンドを実行します。
$ perl adpreclone.pl appsTier
Oracle E-Business Suiteアプリケーションをターゲットの実行エディション・ファイル・システムからターゲットのパッチ・エディション・ファイル・システムにコピーします。
次のコマンドを実行してターゲットのパッチ・エディション・ファイル・システムを構成します。
$ perl adcfgclone.pl appsTier
ターゲットのパッチ・エディション・ファイル・システムに指定したポート・プールが、ターゲットの実行エディション・ファイル・システムのものとは異なっていることを確認します。
非共有2次アプリケーション層ノードの実行エディション・ファイル・システムで追加のアプリケーション層ノードを追加します
注意: これらのステップは共有2次アプリケーション層ノードにも適用されます。スクリプト"adclonectx.pl"は共有ファイル・システムでのノードの追加に使用されます。新しいノードを追加する前に、追加する新しいノードのhost.domainを含むようにsqlnet.oraのtcp.invited_nodesパラメータを更新する必要があります。
ターゲットの実行エディション・ファイル・システムの主アプリケーション層ノードで次のコマンドを実行します。
$ perl adpreclone.pl appsTier
Oracle E-Business Suiteアプリケーションをターゲットの実行エディション・ファイル・システムの主ノードから、ターゲットの実行エディション・ファイル・システムの2次ノードにコピーします。
2次ノードは別のホストにある必要があります。
ターゲットの主ノードの実行エディション・ファイル・システムがfs1にある場合、2次ノードの実行エディション・ファイル・システムもfs1にある必要があります。ターゲットの主ノードの実行エディション・ファイル・システムがfs2にある場合、2次ノードの実行エディション・ファイル・システムもfs2にある必要があります。
次のコマンドを実行して、ターゲットの実行エディション・ファイル・システムの2次ノードを構成します。
$ perl adcfgclone.pl appsTier
非共有2次アプリケーション層ノードのパッチ・エディション・ファイル・システムで追加のアプリケーション層ノードを追加します
注意: これらのステップは共有2次アプリケーション層ノードにも適用されます。スクリプト"adclonectx.pl"は共有ファイル・システムでのノードの追加に使用されます。新しいノードを追加する前に、追加する新しいノードのhost.domainを含むようにsqlnet.oraのtcp.invited_nodesパラメータを更新する必要があります。
ターゲットのパッチ・エディション・ファイル・システムの主アプリケーション層ノードで次のコマンドを実行します。
$ perl adpreclone.pl appsTier
Oracle E-Business Suiteアプリケーションをターゲットのパッチ・エディション・ファイル・システムの主ノードから、ターゲットのパッチ・エディション・ファイル・システムの2次ノードにコピーします。
2次ノードは別のホストにある必要があります。
ターゲットの主ノードのパッチ・エディション・ファイル・システムがfs2にある場合、2次ノードのパッチ・エディション・ファイル・システムもfs2にある必要があります。ターゲットの主ノードのパッチ・エディション・ファイル・システムがfs1にある場合、2次ノードのパッチ・エディション・ファイル・システムもfs2にある必要があります。
次のコマンドを実行して、ターゲットのパッチ・エディション・ファイル・システムの2次ノードを構成します。
$ perl adcfgclone.pl appsTier
必要な場合は、ステップ5および6を繰り返して追加の2次ノードをターゲット・システムに含めます。
重要: すべてのアプリケーション層ノード間で処理を分散させるためにロード・バランサを使用している場合は、各ノードのs_webentryhostコンテキスト変数の値が、ロード・バランサのホスト名のものと同じ値に設定されている必要があります。
Rapid Cloneを使用してノードを複製してそれを既存のApplicationsシステムに追加できます。これはスケールアップまたはスケールアウトとしても知られるプロセスです。新しいノードは、ソース・ノードと同じサービスまたは異なるサービスを実行できます。
注意: この項のタスクは、実行およびパッチの両方のエディションのファイル・システムで実行する必要があります。詳細は、標準の複製タスクのアプリケーション層に関する指示に従ってください。
adpreclone.plを、ソース・ノードの実行およびパッチの両方のエディションのファイル・システムで実行します。
実行およびパッチの両方のエディションのファイル・システムをターゲット・ノードにコピーします。
実行およびパッチの両方のエディションのファイル・システムをターゲット・ノードで構成します。
APPLMGRとしてターゲット・ノードの実行エディション・ファイル・システムにログインし、次のコマンドを入力します。
警告: "Weblogic AdminServer"のパスワードを正しく入力してください。Rapid Cloneはこの時点ではパスワードを検証できませんが、後で失敗します。詳細は、My Oracle Supportナレッジ・ドキュメント1383621.1『Cloning Oracle E-Business Suite Release 12.2 with Rapid Clone』を参照してください。
警告: このステップを実行する前に、ターゲット・システムの主ノードの管理サーバーが実行中であることを確認してください。これはadcfgclone.plがターゲット・システムで新しいノードを正しく登録するために必要です。
$ cd <COMMON_TOP>/clone/bin
$ perl adcfgclone.pl appsTier
ここで
Are you adding a node (yes/no)はyes
Do you want to startup the Application Services for mult35?(y/n) [y]: はy
APPLMGRとしてターゲット・ノードのパッチ・エディション・ファイル・システムにログインし、次のコマンドを入力します。
警告: "Weblogic AdminServer"のパスワードを正しく入力してください。Rapid Cloneはこの時点ではパスワードを検証できませんが、後で失敗します。詳細は、My Oracle Supportナレッジ・ドキュメント1383621.1『Cloning Oracle E-Business Suite Release 12.2 with Rapid Clone』を参照してください。
警告: このステップを実行する前に、ターゲット・システムの主ノードの管理サーバーが実行中であることを確認してください。これはadcfgclone.plがターゲット・システムで新しいノードを正しく登録するために必要です。
$ cd <COMMON_TOP>/clone/bin
$ perl adcfgclone.pl appsTier
ここで、
Are you adding a node (yes/no)はyes
新しく追加したアプリケーション層ノードから新しいトポロジを登録します。
APPLMGRとして新しく追加したターゲット・ノードの実行エディション・ファイル・システムにログインし、次のコマンドを入力します。
Autoconfigの実行:
$ perl $AD_TOP/bin/adconfig.pl -contextfile=$CONTEXT_FILE -product=ad
APPLMGRとしてソース・ノードの実行エディション・ファイル・システムにログインし、次のコマンドを入力します。
Autoconfigの実行:
$ perl $AD_TOP/bin/adconfig.pl -contextfile=$CONTEXT_FILE -product=ad
新しく追加したアプリケーション層ノードの管理対象サーバーをOracle HTTP Serverに登録します。
$ perl $FND_TOP/patch/115/bin/txkSetAppsConf.pl -ctxfile=$CONTEXT_FILE \ -outfile=$APPLRGF/TXK/txkSetAppsConf.log
新しいノードを追加した後、My Oracle Supportナレッジ・ドキュメント380489.1『Using Load-Balancers with Oracle E-Business Suite Release 12』でロード・バランシングの設定方法の詳細を参照してください。
注意: 既存のシステムでSQL*Netアクセス・セキュリティが有効になっている場合、まず、新しいノードがSQL*Netを介してデータベースにアクセスすることを承認する必要があります。これを実行する方法は、Oracle Applications Managerのオンライン・ヘルプを参照してください。
注意: RAC対応システムの複製は、Rapid Cloneでは現在保証されていません。
リリース12の時点で、Rapid CloneではOracle RACへのデータベース層の移行はサポートされなくなりました。このタスクの実行方法は、My Oracle Supportナレッジ・ドキュメント1134753.1『Adding and Deleting Oracle RAC Nodes for Oracle E-Business Suite Release 12』を参照してください。
Rapid Cloneを使用せずにデータベースを別々に再作成することが必要な場合があります。代表的なシナリオは、システム停止時間が実現可能ではない場合や、RMANなどの高度なデータベース・レプリケーション・ツールがホット・バックアップ・モードでデータベースのコピーに使用される場合です。
この項では、ターゲット・データベースの制御ファイルをRapid Cloneプロセス内で手動作成するステップを説明します。RAWパーティションにあるデータベースに対して、またはホット・バックアップの複製時にこのメソッドを使用する必要があります。標準の複製タスクのすべてのステップに従いますが、ターゲット・システムのデータベース・サーバーの構成ステップを次のステップと置き換えます。
ORACLEとしてターゲット・システムにログインします
データベースのOracleホームを構成します
$ cd <RDBMS ORACLE_HOME>/appsutil/clone/bin
$ perl adcfgclone.pl dbTechStack
ターゲット・データベースの制御ファイルを手動で作成します
このステップでは、RMANのリストア、Flash Copy、Snap View、Mirror Viewなど、好みのメソッドを使用してデータベースをコピーおよび再作成します。
ターゲット・データベースをオープン・モードで起動します
データベースに対してライブラリ更新スクリプトを実行します
$ cd <RDBMS ORACLE_HOME>/appsutil/install/<CONTEXT NAME>
$ sqlplus "/ as sysdba" @adupdlib.sql <libext>
ここで<libext>は、HP-UXの場合はsl、その他のUNIXプラットフォームの場合はso、Windowsの場合はdllに設定する必要があります。
ターゲット・データベースを構成します
このステップを実行する前に、データベースが実行中でありオープンされている必要があります。
$ cd <RDBMS ORACLE_HOME>/appsutil/clone/bin
$ perl adcfgclone.pl dbconfig <Database Target Context File>
ここで"Database Target Context File"は<RDBMS ORACLE_HOME>/appsutil/<Target CONTEXT_NAME>.xmlです。
注意: dbconfigオプションによって新しいターゲットに必要な設定でデータベースが構成されますが、制御ファイルは再作成されません。
この項では、Rapid CloneでOracle E-Business Suiteを複製する際に自動化できる様々な複製プロシージャについて説明します。次のプロシージャがあります。
後述の各プロシージャのコマンドラインで使用されるディレクトリ名/u04/SOURCEおよび/u04/TARGETは、例として示しています。ビジネス要件に適したディレクトリ名でコマンドを実行する必要があります。
次のコマンドを実行して、コンテキスト・ファイル複製プロシージャを自動化します。
注意: このコマンドはソース・システムには影響しません。
データベース層
perl adclonectx.pl contextfile=/u04/SOURCE/db/tech_st/11.2.0/
appsutil/SOURCE_ap9041pc.xml outfile=/u04/TARGET/db/tech_st/
11.2.0/appsutil/TARGET_ap9041pc.xml
このコマンドは/u04/TARGET/db/tech_st/11.2.0/appsutil/TARGET_ap9041pc.xmlを作成します。
アプリケーション層
perl adclonectx.pl contextfile=/u04/SOURCE/inst/apps/SOURCE_
ap9041pc/appl/admin/SOURCE_ap9041pc.xml outfile=/u04/TARGET/inst/
apps/TARGET_ap9041pc/appl/admin/TARGET_ap9041pc.xml
このコマンドは/u04/TARGET/inst/apps/TARGET_ap9041pc/appl/admin/TARGET_ap9041pc.xmlを作成します。
次のコマンドを実行して、非対話型モードでのコンテキスト・ファイル複製を自動化します。
注意: 通常の対話型セッションで入力を求められたすべての変数を追加したことを確認してください。変数の問題がすべてなくなるまで、コマンドを何度か実行することが必要な場合もあります。
データベース層
perl adclonectx.pl contextfile=/u04/SOURCE/db/tech_st/11.2.0/
appsutil/SOURCE_ap9041pc.xml outfile=/u04/TARGET/db/tech_st/11.2.0/
appsutil/TARGET_ap9041pc.xml pairsfile=/d01/stage/pairsfile.txt noprompt
アプリケーション層
perl adclonectx.pl contextfile=/u04/SOURCE/inst/apps/SOURCE_
ap9041pc/appl/admin/SOURCE_ap9041pc.xml outfile=/u04/TARGET/inst/
apps/TARGET_ap9041pc/appl/admin/TARGET_ap9041pc.xml pairsfile=
/u04/TARGET/pairsfile.txt noprompt
pairsfileは変数および値のみを含むテキスト・ファイルです。次に例を示します。
s_base=/u04/TARGET
s_at=/u04/TARGET/apps/apps_st/appl
次のコマンドを実行して、事前に作成したコンテキスト・ファイルを使用してadcfgclone.plを実行します。
データベース層
perl adcfgclone.pl dbTier /u04/TARGET/db/tech_st/11.2.0/
appsutil/TARGET_ap9041pc.xml
アプリケーション層
perl adcfgclone.pl appsTier /u04/TARGET/inst/apps/TARGET_
ap9041pc/appl/admin/TARGET_ap9041pc.xml
この項では、個別に実行できる複製プロシージャについて説明します。ここで説明するすべての複製プロシージャは、非対話型モードでも実行できます。
複製プロシージャ
使用可能な複製プロシージャは次のように要約できます。
データベース層
データベース層のテクノロジ・スタック(dbTechStack)の複製
参照: テクノロジ・スタックのみの複製
データベース(database)の複製
参照: データベースのみの複製
データベースのみの構成
参照: データベースのみの構成
アプリケーション層
アプリケーション層のテクノロジ・スタック(atTechStack)の複製
参照: テクノロジ・スタックのみの複製
APPL_TOP (appltop)の複製および構成
参照: APPL_TOPのみの複製
次のコマンドを実行して、関連するテクノロジ・スタック・コンポーネントを複製および構成します。
データベース層
次のコマンドを実行して、データベース層のテクノロジ・スタックを複製します。
$ perl adcfgclone.pl dbTechStack
アプリケーション層
このコマンドを実行して、アプリケーション層のテクノロジ・スタック、つまりOracleAS 10.1.2 Oracleホーム、Oracle Fusion Middleware (FMW)ホーム、Oracle WebLogic Serverドメイン構成およびOracle HTTP Server構成を複製します。
$ perl adcfgclone.pl atTechStack
このコマンドを実行してOracleAS 10.1.2 Oracleホームのみを複製します。
$ perl adcfgclone.pl dev10gHome
このコマンドを実行してFMWホーム・バイナリのみを複製します。
$ perl adcfgclone.pl fmwHome
このコマンドを実行してOracle WebLogic Serverドメイン構成のみを複製します。
$ perl adcfgclone.pl wlsConfig
このコマンドを実行してOracle HTTP Server構成のみを複製します。
$ perl adcfgclone.pl ohsConfig
アプリケーション層の複製に関する重要な制限
wlsConfigおよびohsConfig複製コマンドは、コンテキスト・ファイルが引数として渡された場合のみ機能します。つまり、wlsConfigおよびohsConfigコマンドの場合はコンテキスト・ファイルが複製されません。
fmwHome複製コマンドは、wlsConfigコマンドの実行よりも前に実行する必要があります。
ohsConfig複製コマンドは、wlsConfigコマンドの実行よりも前には実行できません。
ohsConfig複製コマンドはWebLogic管理サーバーが実行されていない場合でも機能しますが、ohsConfig複製コマンドの実行よりも前にWebLogic管理サーバーを起動しておくことをお薦めします。
次のコマンドを実行して、制御ファイルを再作成してデータベースを構成します。
注意: このコマンドはデータベースのOracleホームを再構成しません。
$ perl adcfgclone.pl database
次のコマンドを実行して、新しいターゲット用にOracle E-Business Suiteデータを再構成し、さらにトポロジ・データ・モデルおよびノードを消去します。
注意: このコマンドを実行する前に、データベースが実行中でオープンされていることを確認してください。
$ perl adcfgclone.pl dbconfig
次のコマンドを実行して、APPL_TOPのみを複製および構成します。
注意: これはアプリケーション層のテクノロジ・スタックを複製または構成しません。
$ perl adcfgclone.pl appltop
Copyright © 1994, 2013, Oracle and/or its affiliates.All rights reserved.