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Oracle Demantra Demand Managementユーザー・ガイド
リリース12.2
E57802-01
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需要管理の構成

この章では、次のトピックについて説明します。

構成プロセスの概要

需要管理は、外部システムからサプライ・チェーン計画データを操作します。最終的に、その外部システムがほとんどのデータを所有します。需要管理は、将来の需要に関する制約のない予測の作成、および戦術的かつ戦略的な業務計画の生成のみを行います。

需要管理は、最小限の構成で使用できるように設計されており、事前にシードされたワークシート、ユーザーとグループおよびワークフローが付属しています。需要管理を構成するには、次の一般的なステップに従います。

  1. 需要管理は、予測レビュー・プロセスを容易にするためにユーザーおよびユーザー・グループを利用します。事前にシードされたユーザーはビジネス・モデラーで提供されます。管理者は、アナリスト、予測承認者および管理者の名前を反映するように、これらのユーザーを変更する必要があります。各アナリストからの予測には、最終承認者からの承認が必要です。

    複数のライン・オブ・ビジネスを使用する配置では、管理者はDemantraビジネス・モデラーのDemantraユーザー・セキュリティ設定を使用して、製品ライン、ファミリなどをアナリストに割り当てる必要もあります。

    詳細は、「需要管理ユーザーの構成」を参照してください。

  2. 需要管理は、承認プロセスを容易にするために予測のアーカイブ、需要予測、および計画グループの各ワークフローを使用します。これらのワークフローは、需要アナリスト、需要マネージャおよび需要管理者のユーザー名を含むように構成する必要があります。

    詳細は、「承認ワークフローの構成」を参照してください。

  3. デフォルトでは、需要管理は4-4-5週次会計カレンダ階層を含む週次基準時間解決を使用します。この時間解決は完全に構成可能で、日数または月数に変更することもできます。同様に、デフォルトでは月曜日に設定されている予測開始日を構成することもできます。

    詳細は、「基準時間単位とタイムバケット開始日の構成」を参照してください。

  4. オプションで、品目短縮名と摘要を表示するように需要管理ワークシートを構成することもできます。

    詳細は、「品目短縮名と摘要の構成」を参照してください。

  5. MaxSalesGenパラメータを使用して、Demantraが将来のデータを処理する方法を設定できます。このパラメータは、履歴の終了日より後にデータがどのように作成されたかを判断します。需要管理は構成可能なMaxSalesGenパラメータを使用して、EP_LOADプロセスが将来のデータをどのようにロードするかを制御します。

    詳細は、「システムおよびエンジンの最大販売日数の制御」を参照してください。

  6. 需要管理は自動化されたワークフローを使用して、外部の企業システムから販売およびその他の参照データをインポートします。これらのワークフローは、Oracle EnterpriseOneやEBusiness Suiteなどの外部システムと統合されます。使用される実際のワークフローは、ERPシステム構成によって異なるため、変更する必要があります。同様に、ERP環境内で特定の変更が必要な場合があります。

需要管理ユーザーの構成

インストール時に、需要管理では事前にシードされたユーザーとユーザー・グループが追加されます。これらはアプリケーションで必要とされ、承認プロセスに使用されます。構成プロセスでは、管理者は、承認タスクを実行するアナリストと承認者を反映するように、これらのユーザーとグループを変更する必要があります。また、管理者は事前にシードされた計画グループ・ワークフローを編集して、アナリストの予測をレビューする準備ができたときに通知される最終承認者のIDを指定します。ユーザーの詳細の変更については、『Oracle Demantraユーザーズ・ガイド』のユーザーの作成または変更に関する項を参照してください。

需要管理は、ユーザーAnalyst 1-5をシステムに追加します。これらのユーザーは、新しいユーザー・グループ「需要アナリスト」に属しています。Admin1とManager1も追加されます。これらのユーザーは、需要管理ワークフロー内で使用されます。これらのワークフローの構成の詳細は、「承認ワークフローの構成」を参照してください。

ユーザー・データのフィルタ

注意: 事前定義済のユーザーは、システムにロードされたすべてのデータを表示できます。これを制限する要件が存在する場合、ユーザーにデータ・フィルタを適用できます。ユーザー・データのフィルタの詳細は、Oracle Demantraインプリメンテーション・ガイドのユーザーの作成または変更に関する項を参照してください。

  1. ビジネス・モデラーにログオンします。

  2. セキュリティ・メニューから、ユーザーの作成/変更を選択します。

    ユーザーの作成/変更ダイアログ・ボックスが表示されます。

    本文の説明内容に関するイメージ

  3. ユーザー・データをフィルタするユーザーのアイコンをダブルクリックします。

  4. 「ユーザー」ウィザードが表示されます。

    本文の説明内容に関するイメージ

  5. ユーザー・フィルタの選択ダイアログ・ボックスが表示されるまで「次」ボタンをクリックします。このダイアログ・ボックスを使用すると、ユーザーが表示できるデータをフィルタできます。特に、ユーザーが表示できるレベルとメンバーを制御できます。

    本文の説明内容に関するイメージ

  6. 次のように、ユーザーが表示できるデータをフィルタします。

    選択したメンバーが右下のボックスに移動します。

    本文の説明内容に関するイメージ

  7. 追加するフィルタごとに、前述のステップを繰り返します。各フィルタは、後続のフィルタで使用できる選択肢を自動的に制限します。

  8. ユーザーのデータを適切にフィルタした後、「終了」をクリックします。

承認ワークフローの構成

Oracle Demand Managementは、承認プロセスを自動化するために、予測のアーカイブ、需要予測および計画グループの各ワークフローを使用します。これらのワークフローは、バッチ予測を管理し、予測承認プロセスを容易にするために事前にシードされます。

管理者は、ワークフローを定期的に実行するようにスケジュールする必要があります。特に、ワークフローを次のように構成します。

通常、これらのワークフローをカスタマイズする必要はありませんが、管理者は、Demand Analystグループに予測を変更するユーザーのユーザー名が含まれ、ユーザーManager1とAdmin1が指定されていることを確認する必要があります。

注意: 承認ワークフローを構成する前に、承認に使用する予定のユーザーを構成する必要があります。

需要予測ワークフローの構成

需要予測ワークフローは、EP_LOADプロセスの完了時に実行され、予測承認ステータスを再設定し、新規予測を生成して、承認プロセスを開始します。

  1. ワークフロー・マネージャにログインします。

  2. 需要予測ワークフローを探し、対応する「編集」ボタンをクリックします。

    「スキーマの編集」ウィンドウが開き、需要予測定義が表示されます。

    本文の説明内容に関するイメージ

  3. NotifyForecastFinalApprovedユーザー・ステップをダブルクリックします。

    「ユーザー・ステップのプロパティ」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    本文の説明内容に関するイメージ

  4. 「ユーザー」ドロップダウン・リスト・ボックスで、予測が承認されたときに通知する需要管理管理者アカウントを選択します。デフォルトはAdmin1です。

  5. 「OK」をクリックします。

  6. ワークフロー・エディタで、「保存」ボタンをクリックします。

計画グループ・ワークフローの構成

計画グループ・ワークフローは、予測が承認されたときまたは設定されているタイムアウト条件が満たされたときに、需要アナリストと需要マネージャに通知を送信します。

  1. ワークフロー・マネージャにログインします。

  2. 計画グループワークフローを探し、対応する「編集」ボタンをクリックします。

    「スキーマの編集」ウィンドウが開き、計画グループ定義が表示されます。

    本文の説明内容に関するイメージ

  3. NotifyForecastCompleteグループ・ステップをダブルクリックします。

    「ユーザー・ステップのプロパティ」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    本文の説明内容に関するイメージ

  4. 次のいずれかを実行します。

  5. 「時間」タブをクリックします。

  6. 「グループ・ステップのプロパティ」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    本文の説明内容に関するイメージ

  7. 「マネージャ」フィールドで、アナリストのレビューが時間どおりに完了しなかった場合に通知するユーザーを指定します。デフォルトのユーザーはManager1です。

    デフォルトでは、ワークフローのタイムアウトは5日に設定され、アラートは4日に設定されています。計画サイクルに応じて、この値を増減できます。

  8. 「タイマー」セクションに、ワークフローがいつ失効するかを表す値を(日数で)入力します。この時間になると、NotifyForecastAnalysisNotCompleteステップで指定されたユーザーが開始され、一部のアナリストが予測をレビューしていないことがマネージャに通知されます。

  9. 「アラート時間」セクションに、ワークフローがいつリマインダを送信するかを表す値を(日数で)入力します。

  10. 「OK」をクリックします。

  11. NotifyForecastAnalysisCompleteユーザー・ステップをダブルクリックします。

    「ユーザー・ステップのプロパティ」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    本文の説明内容に関するイメージ

  12. 「ユーザー」ドロップダウン・リスト・ボックスで、すべての承認が完了したときに通知するユーザーを選択します。デフォルトはManager1です。

  13. 「OK」をクリックします。

  14. NotifyForecastAnalysisNotCompleteユーザー・ステップをダブルクリックします。

    「ユーザー・ステップのプロパティ」ダイアログ・ボックスが表示されます。

  15. 「ユーザー」ドロップダウン・リスト・ボックスで、指定されたタイムアウトの前にアナリストのレビューが完了したことを通知するユーザーを選択します。デフォルト値はManager1です。

  16. 「OK」をクリックします。

  17. ワークフロー・エディタで、「保存」ボタンをクリックします。

予測の承認ワークフローの構成

承認ワークフローでは、ビジネス・モデラーで構成およびアクティブ化されたエンジン・プロファイルに基づいて予測データを積み上げます。

  1. ワークフロー・マネージャにログインします。

  2. 予測の承認ワークフローを探し、対応する「編集」ボタンをクリックします。

    「スキーマの編集」ウィンドウが開き、予測の承認定義が表示されます。

  3. ユーザー・ステップをダブルクリックします。

  4. 「ユーザー」ドロップダウン・リスト・ボックスに、予測が積み上げられたときに通知する需要管理者のユーザー名を入力します。デフォルトはAdmin1です。

  5. 「OK」をクリックします。

  6. ワークフロー・エディタで、「保存」ボタンをクリックします。

複数のユーザー・グループの承認ワークフローの構成

予測をレビューおよび変更するアナリストとマネージャ(最終承認者)のグループが複数存在する場合、管理者は追加のグループを処理するように、事前にシードされたワークフローを変更する必要があります。特に、次の操作を行う必要があります。

  1. 追加のグループごとに次の変更を加えて、計画グループ・ワークフローを複製します。

    1. ワークフロー・マネージャにログインします。

    2. 計画グループ・ワークフローを編集します。

    3. 計画グループ・ワークフローの「グループ・ステップ」ダイアログ・ボックスで、承認プロセスに属している追加のグループとユーザーを追加します。

    4. 「時間」タブをクリックします。

    5. 「マネージャ」チェック・ボックスを選択し、値リストからマネージャのIDを選択します。

    6. 必要に応じて、「タイムアウト」設定を変更します。

    7. 「OK」をクリックします。

  2. 需要予測ワークフローを変更して、追加のApproveForecastステップを追加します。

    1. ワークフロー・マネージャにログインします。

    2. 需要予測ワークフローを編集します。

    3. 「カスタム・ステップ」アイコンをダブルクリックして、追加のカスタム・ステップを追加します。

    4. 「クラス名」フィールドに、クラス名を入力します。これは、元のステップと同じにする必要があります(com.demantra.workflow.step.WorkflowLauncherStepなど)。

    5. 「パラメータ」セクションで、「追加」をクリックします。

    6. schema_idパラメータを追加し、ステップ1で作成した重複する計画グループ・ワークフローのschema_idパラメータと同じ値を割り当てます。

    7. user_idパラメータを追加し、ステップ1で作成した重複する計画グループ・ワークフローのuser_idパラメータと同じ値を割り当てます。

    8. syncパラメータを追加し、ステップ1で作成した重複する計画グループ・ワークフローのsyncパラメータと同じ値を割り当てます。

    9. 「OK」をクリックします。

基準時間単位とタイムバケット開始日の構成

デフォルトの需要管理時間階層は、4-4-5 (週)会計カレンダです。ビジネス・ニーズに合わせてこの構成を変更できます。基準時間単位を週から日または月に変更した場合は、すべてのワークシートと統合プロファイルを再構成する必要があります。変更を有効にするには、データ・モデルをアップグレードする必要があります。

デフォルトでは、基準タイムバケットの開始日は月曜日で、週の最後は日曜日です。需要管理者は、初期インストール後にビジネス・モデラーのデータ・モデル・ウィザードを使用して、この基準時間単位を変更できます。

注意: この変更はシステム内のすべてのユーザーに影響するため、Demantraシステム管理者を通じて調整する必要があります。また、この設定を変更すると、システム内の時間に依存する情報がすべて消去されるため、履歴の完全リフレッシュが必要になります。

タイムバケットを週次から日次または月次に変更した場合は、ウォーターフォール分析ワークシートで使用される遅延予測シリーズに対応するシリーズを作成する必要があります。たとえば、ワークシートの基準として、最後の13遅延予測サイクルを使用するのは適切ではありません。

基準時間単位とタイムバケット開始日の変更

  1. ビジネス・モデラーにログインします。ビジネス・モデラーへのアクセス権がない場合は、Demantraシステム管理者に連絡してください。

  2. データ・モデル・メニューから、データ・モデルのオープンを選択します。

    既存のデータ・モデル/テンプレートのオープン・ダイアログが表示されます。

  3. 「需要管理」モデル・アイコンをダブルクリックします。

    データ・ウィザードが表示されます。

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  4. 「次」ボタンを2回クリックします。

    タイムバケットの選択ダイアログ・ボックスが表示されます。

    本文の説明内容に関するイメージ

  5. 「タイムバケット」フィールドで、タイムバケットを使用するレベルを選択します。

  6. 週の初日フィールドで、タイムバケットを開始する曜日を選択します。

  7. ウィザードの終了ダイアログ・ボックスが表示されるまで「次」ボタンをクリックします。

    本文の説明内容に関するイメージ

  8. モデルの作成ボタンをクリックします。

    モデルの作成/更新ダイアログ・ボックスが表示されます。

    本文の説明内容に関するイメージ

  9. ここで、既存のデータ・モデルを完全に置換するか、変更のみ実行するかを選択できます。

  10. 「OK」をクリックします。

    データ・モデルの作成プロセスが開始されます。これには数分かかります。

品目短縮名と摘要の構成

品目短縮名(AS63311など)および摘要(Vision Pad Gold Item 1など)を表示するようにワークシートを構成するには、次の手順を使用します。

  1. コラボレータ・ワークベンチにログオンします。

  2. 「自分のタスク」で、品目短縮名と摘要を追加するワークシートをクリックします。

    現在ワークシートが開いている場合は、「ファイル」->「オープン」をクリックします。品目短縮名と摘要を追加するワークシートをクリックし、「オープン」をクリックします。

  3. 「ワークシート」メニューから、「レイアウト・デザイナ」を選択します。

    ワークシート・デザイナが表示されます。

  4. 「集計」ボタンをクリックします。

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  5. 次の1つ以上の操作を実行して、品目短縮名と摘要をワークシートに追加します。

  6. 「フィルタ」ボタンをクリックします。

  7. 次の1つ以上の操作を実行して、品目短縮名と摘要をワークシートに追加します。

  8. 「OK」をクリックします。

  9. 「データ」メニューから、「再実行」を選択します。

システムおよびエンジンの最大販売日数の制御

これまでは、EP_LOADプロセスを使用して履歴情報のみがDemantraにロードされていました。将来の情報(つまり予測データ)はすべて、統合プロファイルまたはその他のロード・メカニズムを使用してロードされます。このメカニズムは、予測エンジンおよびコラボレータ・ワークベンチについて、履歴の終了日としてマークされた日付を制御します。

ユーザーは、MaxSalesGenパラメータを追加する以外に、EP_LOADプロセスを使用して先日付をDemantraにロードできます。このパラメータは、履歴の終了日より後にデータがどのように作成されたかを判断します。

注意: MaxSalesGenパラメータを作成する際に、すべての日付をMM-DD-YYYY 00:00:00形式で入力することが重要です。

MaxSalesGenパラメータの作成

  1. Demantraビジネス・モデラーにログインします。

  2. 「パラメータ」メニューから、システム・パラメータを選択します。

    システム・パラメータ・ダイアログ・ボックスが表示されます。

  3. 「システム」タブをクリックします。

    本文の説明内容に関するイメージ

  4. 「MaxSalesGen」フィールドに、次の値のいずれかを入力します。

  5. 「保存」ボタンをクリックします。

履歴販売データのパージ

履歴販売データをパージする場合、次の演算子を使用して日付範囲を選択します。

注意: パージする日付範囲を選択する際に、収集日の範囲は時間単位の開始日と対応している必要があります。