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Oracle E-Business Suiteアップグレード・ガイド
リリース12.0および12.1から12.2
部品番号E87020-01
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リリース12.2へのアップグレード

この章では、次のトピックについて説明します。

アップグレードの実行

この項では、アップグレード・プロセスを開始するための必須タスクを説明します。すべてのタスクはアップグレードに伴う停止時間中に実行する必要があります。次の表に、この章で説明する必須タスクのチェックリストを示します。

重要: Rapid Install を使用してファイル・システムを配置した後は、すべての製品のパスワードを変更しないでください。変更すると、次のエラーが発生することがあります。ORA-01017: ユーザー名/パスワードが無効です。SQL文の実行中にログオンが拒否されました: CONNECT JTF/*****

製品のパスワードが変更された場合は、FNDCPASSを実行してパスワードをデフォルト値に戻す必要があります。adpatchはパスワードが元の値に戻された後に再開できます。

タスク 参照先
AOLの監査証跡の無効化(条件付き)
アプリケーション層のリスナーとコンカレント・マネージャの停止(必須)
Oracle11gリリース2以上へのデータベースの移行(必須)
アップグレード・パラメータによるinit.oraの更新(必須)
Oracle E-Business Suiteスキーマに対するFAILED_LOGIN_ATTEMPTSのUNLIMITEDへの設定
カスタム・トリガー、制約および索引の無効化(条件付き)
データベースのバックアップ(推奨)
保守モードの有効化の確認(必須)
AD 12.2アップグレード・ドライバの適用(必須)
すべてのConsolidated Upgrade Patch (CUP)の適用(必須)
アメリカ英語アップグレード・パッチ・ドライバの実行(必須)
保守モードの無効化(必須)
init.oraパラメータの再設定(必須)
Oracle Applicationsのバックアップ(推奨)
セキュリティ対策の検討(推奨)

重要: 12.2.0へのアップグレード前に、Database Vaultをオフにする必要があります。EBRを有効にして12.2.xにアップグレードした後、Database Vaultを再び有効にします。

  1. AOLの監査証跡の無効化(条件付き)

    Oracle Applications Object Libraryの監査証跡機能を使用している場合は、アップグレード前に無効にする必要があります。

    R12.0または12.1のAPPL_TOPの「システム管理者」職責から、「セキュリティ」>「監査証跡」>「グループ」にナビゲートします。「監査グループ」ウィンドウで、定義済の各監査グループに対して「グループ状態」フィールドを「使用不可 - アーカイブの準備」に設定します。「要求の発行」ウィンドウ(「要求」>「実行」)から「監査証跡表等の更新」レポートを実行します。

    アップグレード後に監査機能を再び有効にする計画の場合は、この時点でシャドウ表をアーカイブしてパージします。このステップの実装後に行われたデータ変更は監査されません。

    注意: Oracle E-Business Suiteセキュリティ・ガイド監査証跡を参照してください。

  2. アプリケーション層のリスナーとコンカレント・マネージャの停止(必須)

    「コンカレント」>「要求」にナビゲートします。「要求の検索」ウィンドウで、「ユーザーの全要求」を選択します。「検索」をクリックし、必要に応じて、保留中要求の保留をクリックします。次に、「システム管理者」で「コンカレント・マネージャの管理」を選択します。「管理」フィールドにナビゲートして「無効化」を選択します。

    adstpallスクリプトを使用して、コンカレント・マネージャを含むすべてのアプリケーション層サービスを停止します。これは既存のリリース12 E-Business Suiteインスタンスから実行します。

    注意: アップグレード後のコンカレント・プログラムを個別のマネージャ・キューに分離する場合は、このガイドの付録のコンカレント・プロセスの管理を参照してください。

  3. Oracle 11gリリース2 (11.2.0.4)以降へのデータベースの移行(必須)

    アップグレードには、Oracle 11gリリース2 (11.2.0.4)以降のバージョンのデータベースが必要です。まだ実行していない場合は、この段階でデータベースをアップグレードまたは移行します。Oracle E-Business Suiteリリース12.2へのアップグレードのデータベース準備ガイドライン(文書ID: 1349240.1)に記載されている指示に従ってください。

    注意: 10gまたは9iから11gR2または12cR1にアップグレードしている場合は、sqlplusでのログイン問題を回避するために、init.oraファイルでパラメータsec_case_sensitive_logon = Falseを設定する必要があります。このパラメータおよびその他のデータベース初期化パラメータの詳細は、Oracle Applicationsリリース12のデータベース初期化パラメータ(文書ID: 396009.1)を参照してください。

    12c環境にアップグレードしている場合は、sqlnet_ifile.oraに次の行が含まれていることを確認してください。SQLNET.ALLOWED_LOGON_VERSION_SERVER = 8

  4. アップグレード・パラメータによるinit.oraの更新(必須)

    アップグレードの各段階で必要となる初期化パラメータは、データベースをアップグレードするタイミングに応じて異なる場合があります。ここで該当するパラメータを設定します。init.oraファイルのプロセスおよびセッション値がE-Businessのインストールによるデフォルト値の300および600である場合、接続の問題を回避するために、アップグレード・プロセス中にこれらの値を倍増することを検討する必要があります。

    注意: 特定のパラメータについては、第1章「アップグレードの計画」の「データベース初期化パラメータ」を参照してください。Oracle Applicationsリリース12.2のデータベース初期化パラメータも参照してください。

  5. Oracle E-Business Suiteスキーマに対するFAILED_LOGIN_ATTEMPTSのUNLIMITEDへの設定

    データベースには、パスワード管理ポリシーを施行するためのパラメータが用意されています。ただし、いくつかのデータベース・パスワード・ポリシー・パラメータではE-Business Suiteスキーマがロック・アウトされる可能性があります。このため、Oracle E-Business Suiteスキーマに関連付けられているデータベース・プロファイルについて、FAILED_LOGIN_ATTEMPTSがUNLIMITEDに設定されていることを確認してください。詳細は、Secure Configuration Guide for Oracle E-Business Suite Release 12(文書ID 403537.1)を参照してください。

  6. カスタム・トリガー、制約および索引の無効化(条件付き)

    Oracle E-Business Suite表のカスタム・トリガーまたは制約を無効にします。これらのトリガーは、アップグレード後に再び有効にします。アプリケーション表にカスタム索引がある場合は、アップグレード中のパフォーマンスに影響するかどうかを判断して、必要に応じて削除します。判断できない場合は、索引を削除し、新リリースで同様の索引が作成されていない場合はアップグレード後に追加するのが最善の方法です。

  7. データベースのバックアップ(推奨)

    Oracle E-Business Suiteデータベースのコールド・バックアップを作成します。アップグレード・プロセス中に問題が発生した場合は、このバックアップを使用してデータベースをアップグレード開始前と同じ状態にリストアできます。

    注意: データベースの停止にはNORMALオプションを使用してください。IMMEDIATEまたはABORTオプションを使用すると、データベースをバックアップからリストアできない場合があります。

  8. 保守モードの有効化の確認(必須)

    保守モードでは、ログインとシステムで実行できる操作のタイプが制限されます。先に進む前に、保守モードが有効になっていることを確認します。

    1. fs1ファイル・システムappl_topで検出されたアプリケーション実行ファイル・システムの環境ファイルをソースとして使用します。

    2. AD管理のメイン・メニューから保守モードの変更オプションを選択します。

    3. 保守モードの変更メニューでは、ページの最上部に現行の保守モード・ステータスが表示されます。この時点では、ステータスは「使用不可」になっています。

    4. オプション1、保守モードの有効化を選択します。

    注意: 保守モードの詳細は、Oracle E-Business Suiteメンテナンス・ガイドを参照してください。

  9. AD 12.2アップグレード・ドライバの適用(必須)

    12.2のADアップグレード・パッチ(パッチ10117518)をダウンロードして解凍します。パッチのreadmeに記載されている指示に従って、12.2の実行ファイル・システムからAutoPatchを使用してこれを実行します。

    重要: 12.2のADアップグレード・パッチ(パッチ10117518)のreadmeには、最新のAD用Consolidated Upgrade Patch (CUP)に関する情報が記載されています。パッチ10117518のreadmeに記載されている指示に従って、最新のAD用Consolidated Upgrade Patch (CUP)とマージした後にこれを適用してください。

    注意: このパッチを適用する前に、12.2実行ファイル・システムからの環境ファイルがソースとして使用されていることを確認してください。

  10. すべてのConsolidated Upgrade Patch (CUP)の適用(必須)

    My Oracle Supportの『Oracle E-Business Suite Release Notes, Release 12.2』(文書ID: 1320300.1)にリストされているすべてのConsolidated Upgrade Patch (CUP)を適用します。Apply Consolidated Upgrade Patch and Run 12.2.0 Upgrade (required)の項に記載されている指示に従って、Oracle E-Business Suite Release 12.2用の最新のConsolidated Upgrade Patchおよび事前インストール・パッチを適用します。

    注意: Consolidated Upgrade Patchには、Oracle E-Business Suite環境のリリース12.2へのアップグレードに関する重要な修正が含まれています。

  11. アメリカ英語アップグレード・パッチ・ドライバの実行(必須)

    データベースを完全なOracle E-Business Suiteリリース12.2レベルにするには、AutoPatchを使用して、最新のOracle E-Businees Suiteリリース12.2用Consolidated Upgrade Patchとマージされた(アメリカ英語)アップグレード・パッチ・ドライバ(u10124646.drv)を実行します。リリース12.2アップグレード・パッチ・ドライバ(u10124646.drv)は、実行ファイル・システムの$AU_TOP/patch/115/driverにあります。

    注意: APPS_TS_TX_DATAを含め、すべての重要な表領域の容量が十分(しきい値未満)であることを確認し、必要に応じてデータ・ファイルのサイズを変更してください。

    1. 実行ファイル・システムからの環境ファイルをソースとして使用します。

    2. My Oracle Supportで提供されているOracle E-Business Suite Release Notes, Release 12.2 (文書ID: 1320300.1)のApply Consolidated Upgrade Patch and Run 12.2.0 Upgrade (required)の項に記載されている指示に従って、最新のOracle E-Business Suiteリリース12.2用Consolidated Upgrade Patchを適用し、それをリリース12.2アップグレード・パッチ・ドライバ(u10124646.drv)とマージします。

    3. 次のコマンドを使用して、マージしたドライバをリリース12.2 APPL_TOPの管理サーバー・ノードで実行します。

      $ adpatch options=nocopyportion,nogenerateportion

    注意: 実行ファイル・システムでadpatch options=nocopyportion,nogenerateportionを使用して、マージしたドライバを適用する必要があります。

  12. 保守モードの無効化(必須)

    保守モードでは、ユーザー・ログインを管理することでシステム停止時間を制御します。保守モードを無効にするには、AD管理の保守モードの変更メニューを使用します。

    注意: システムでオンライン・パッチが有効になると、保守モード・オプションは使用できなくなります。

    1. AD管理のメイン・メニューから保守モードの変更オプションを選択します。

    2. 保守モードの変更メニューでは、画面最上部に現行の保守モード・ステータスが表示されます。これは「使用可能」になっています。

    3. オプション2、保守モードの無効化を選択します。

      注意: 保守モードの無効時にパッチを適用するホットパッチ方法の詳細は、Oracle E-Business Suiteメンテナンス・ガイドを参照してください。

  13. Oracle E-Business Suiteのバックアップ(推奨)

    アプリケーションとデータベースの完全なOracle E-Business Suiteバックアップを実行します。

  14. セキュリティ対策の検討(推奨)

    Secure Configuration Guide for Oracle E-Business Suite Release 12(文書ID 403537.1)に記載されている推奨セキュリティ・プロセスを確認します。特に、AutoConfigで登録済のノード(OAMクライアントなど)でないデータベースへの直接アクセスを必要とするコンピュータがある場合は、アクセス権を明示的に付与する必要があります。

    リリース12.2.0へのアップグレード後に、最新のクリティカル・パッチ・アップデートを適用することをお薦めします。

アップグレードの終了

アップグレードを終了するには、この項のすべてのタスクを完了する必要があります。すべてのタスクはリリース12.2 E-Business Suiteインスタンス上で、システム停止時間中に完了する必要があります。

タスク参照先
リリース12.2 E-Business Suiteインスタンスの構成(必須)
アドオン・ローカライズ製品のアップグレードの考慮事項(条件付き)
カスタム・オブジェクトとスキーマの統合(条件付き)
カスタム・トリガー、制約および索引の再有効化(条件付き)
  1. リリース12.2 E-Business Suiteインスタンスを構成します(必須)。

    第2章の「アップグレードの準備」の項でRapid Installを実行したときに、ウィザード画面に入力したシステム変数が構成ファイル(config.txt)に保存された特定の値で置換され、インスタンス固有のコンテキストが作成および格納されました。アップグレードのこの時点で、Rapid Installに対してアプリケーション層コンテキスト・ファイルを指定します。Rapid Installでは、(AutoConfigを使用して)コンテキスト・ファイル内で検出された値を使用してシステム構成が更新されます。

    1. AutoConfigファイルおよびCloneファイルを使用してRDBMS ORACLE_HOMEファイル・システムを更新します(条件付き)。

      注意: 最新のStartCDを使用して12.1.0.2データベースORACLE_HOMEをインストールした場合は、このステップは省略してください。

      アプリケーション層で(APPLMGRユーザーとして)APPL_TOP環境にログオンし(環境ファイルをソースとして使用)、<INST_TOP>/admin/outでこのPerlスクリプトを実行してappsutil.zipを作成します。fs1ファイル・システムappl_topで検出されたアプリケーション実行ファイル・システムの環境ファイルをソースとして使用します。

      perl <AD_TOP>/bin/admkappsutil.pl

      データベース層で(ORACLEユーザーとして)appsutil.zipファイルを<RDBMS ORACLE_HOME>にコピーまたはFTP転送し、ファイルを解凍します。次のように、ディレクトリをRDBMS Oracleホームに変更します。

      cd <RDBMS ORACLE_HOME>

      次のコマンドを使用してファイルを解凍します。

      unzip -o appsutil.zip
    2. データベース層にJREをインストールし、アプリケーション層とデータベース層が一致することを確認します(条件付き)。

      アップグレードの準備に記載されている既存のORACLE HOMEの使用を使用して、アップグレード・モードでRapid Installを実行する前にデータベース層にJREをインストールした場合(後述を参照)、データベース層にJREをインストールします。Rapid InstallでインストールしたORACLE HOMEを使用している場合は、このステップを省略してください。

      最新のJRE 7アップデートをダウンロードします。最適な安定性、パフォーマンス、拡張性およびOSベンダーのサポートを得るには、Oracle E-Business Suiteデータベース層で入手可能な最新のJREアップデートを使用します。

      注意: Java SE Development Kit (JDK)はダウンロードしないでください。プラットフォーム固有のJREおよびインストールに関する追加情報をダウンロードするには、Using JDK 7.0 Latest Update with Oracle E-Business Suite Release 12.2(文書ID 1530033.1)を参照してください。

    3. RDBMS Oracleホームでコンテキスト名ディレクトリを作成します。

      listener.oraおよびtnsnames.oraを$ORACLE_HOME/network/adminディレクトリから$ORACLE_HOME/network/admin/<CONTEXT_NAME>ディレクトリにコピーします。

      注意: autoconfigの最後の実行のタイムスタンプを確認して、これらのファイルがautoconfigによって正しく生成されたことを確認し、これらが適切にインスタンス化されたことを確認してください。たとえば、listener.oraの場合、$CONTEXT_FILEに%s_db_listener%値からの正しいSID参照があることを確認します。

    4. 次の環境変数を設定し、エクスポートします。

      • ORACLE_HOME=<RDBMS_ORACLE_HOME>

      • LD_LIBRARY_PATH = $ORACLE_HOME/lib:$ORACLE_HOME/ctx/lib

      • ORACLE_SID = <現在のデータベース・ノードのインスタンス名>

      • PATH = $ORACLE_HOME/bin: $ORACLE_HOME/perl/bin:/usr/bin:/usr/sbin:$ORACLE_HOME/appsutil/jre/bin:/bin:/usr/bin/X11:/usr/local/bin:$PATH

      • TNS_ADMIN = $ORACLE_HOME/network/admin/<CONTEXT_NAME>

      • UNIXの場合: PERL5LIB=$ORACLE_HOME/perl/lib/[perl version]:$ORACLE_HOME/perl/lib/site_perl/[perl version]:$ORACLE_HOME/appsutil/perl

      • Windowsの場合: PERL5LIB=%ORACLE_HOME%\perl\lib;%ORACLE_HOME%\perl\lib\site_perl\[perl version];%ORACLE_HOME%\appsutil\perl

      • PATH=%ORACLE_HOME%/perl/bin;%PATH% (Windowsの場合)

    5. 次のように、新しいデータベース・コンテキスト・ファイルを生成します。

      注意: このステップは、アップグレード中に既存のRDBMSホームを使用している顧客にのみ適用されます。

      UNIX:

      cd <RDBMS ORACLE_HOME>/appsutil/bin

      perl adbldxml.pl

      Windows:

      cd <RDBMS ORACLE_HOME>\appsutil\bin

      perl adbldxml.pl

    6. 古いノード情報をクリーン・アップします(必須)。

      1. 古いノードがあるかどうかを確認します。

        select node_name from fnd_nodes;
      2. FND_NODESに追加のノードがリストされている場合は、それらのノードをクリーン・アップします。DB層からappsユーザーとしてsqlplusに接続し、次の文を実行します。

        exec fnd_conc_clone.setup_clean ; 

      注意: fnd_conc_clone.setup_cleanは、すべてのコンカレント・マネージャの主ノードおよび副ノードを含め、すべてのノード情報を消去します。複数のノード上にコンカレント・マネージャが定義されたマルチノード・システムを実行している場合は、サービスの起動後にアップグレード後のステップの一環としてその設定を処理する必要があります。

    7. PL/SQLベースのコンカレント要求のためにAPPLPTMP値とUTL_FILE_DIR値を同期化します(必須)。

      コンカレント処理(CP)では、utl_fileパッケージを使用して出力およびログ・ファイルを作成するPL/SQLが(データベース内で)実行される場合があります。すべてのCPノード上で、両方のファイル・システムの$APPLPTMP環境変数が、データベースのinit.oraのUTL_FILE_DIRパラメータにリストされている最初のディレクトリに設定されていることを確認してください。RACデータベースを使用している場合、$APPLPTMP環境変数はすべてのRACノードで参照可能な共有ファイル・システム上のディレクトリを指す必要があります。これにより、CPではPL/SQLにより作成された出力およびログ・ファイルを確実に検出できます。

    8. データベース層のノード上でAutoConfigを実行します。

      データベース・バージョンがOracle 12cリリース1 (12.1.0.2)の場合:

      UNIX:

      <RDBMS ORACLE_HOME>/appsutil/bin/adconfig.sh contextfile=<ステップ5で作成したコンテキスト・ファイル>

      Windows:

      <RDBMS ORACLE_HOME>\appsutil\bin\adconfig.cmd contextfile=<ステップ5で作成したコンテキスト・ファイル>

      データベース・バージョンがOracle 11gリリース2 (11.2.0.4)の場合:

      データベース・バージョンが11.2.0.4である場合は、前述のステップ4で説明されているPERL5LIBを設定した後、adconfig.plを実行します。

      perl <RDBMS ORACLE_HOME>/appsutil/bin/adconfig.pl contextfile=<ステップ5で作成したコンテキスト・ファイル>

    9. 実行ファイル・システムの環境ファイルをソースとして使用します。

    10. APPSスキーマから表ADX_PRE_AUTOCONFIGを削除します。

      • Rapid Installを実行してリリース12.2 E-Business Suiteインスタンスを構成する前に、APPSスキーマに表ADX_PRE_AUTOCONFIGがあるかどうかを確認します。

        select object_name, object_type, owner, status from dba_objects where upper(object_name)='ADX_PRE_AUTOCONFIG' and object_type='TABLE' and upper(owner)='APPS';

        次のコマンドを実行して、APPSスキーマから表ADX_PRE_AUTOCONFIGを削除します。

        注意: これはautoconfigの実行中にAPPLSYSスキーマを使用して再作成されます。

        1. cd <AD_TOP>/patch/115/sql

        2. sqlplus APPS/<APPSスキーマ・パスワード> @txkDropAdxPreAutoConfig.sql

    11. Rapid Installを実行して、リリース12.2 E-Business Suite環境を構成します。

      実行ファイル・システムのコンテキスト・ファイルを使用した構成を完了するために、再びRapid Installを実行する必要があります。

      Rapid Installウィザードで、「Upgrade to Oracle E-Business Suite Release 12.2.0」を選択して、オプション「Configure Upgraded Release 12.2.0 Instance」を選択します。

      注意: 構成については、Oracle E-Business Suiteインストレーション・ガイド: Rapid Installの使用方法, リリース12.2を参照してください。

      重要: 後続の項で説明されている最新のOracle E-Business Suiteリリース12.2用リリース更新パックにアップグレードするまでは、アプリケーション層のすべてのサービスを起動しないでください。「アップグレード後のタスク」の章の指示に従って(Readmeドキュメントに記載されているように)最新のADおよびTXKリリース更新パックを適用するプロセスの一環として、Weblogic AdminServerのみを起動できます(これによりNodeManagerが起動します)。

  2. アドオン・ローカライズ製品のアップグレードの考慮事項(条件付き)

    アドオン・ローカライズ製品(CLE、CLL、CLAまたはCLJ)を使用している場合、EBRを有効化する前に、アップグレード手順と完了する必要のあるタスクについて、My Oracle Supportで『E-Business Suite Add-on Localizations - 12.2.6 Availability (文書ID 1491965.1)』のドキュメントを参照する必要があります。Add-on Localizations - Upgrade Consideration (文書ID: 1491965.1)を参照してください。

  3. カスタム・オブジェクトとスキーマを統合します(条件付き)。

    以前にカスタム・オブジェクトを作成したか、Oracle E-Business Suiteとの緊密な統合を必要とするカスタム・スキーマが存在する場合は、Oracle E-Business Suite開発者ガイドに記載されているステップに従って、これらのカスタマイズをAPPSスキーマと再統合します。

    このリリースでは、ほとんどのPL/SQLパッケージに対して実行者権限を使用します。これらのパッケージをカスタム・スキーマから実行するには、APPSスキーマ・オブジェクトからの追加付与とAPPSスキーマ・オブジェクトに対するシノニムが必要な場合があります。カスタムPL/SQLパッケージについては、実行者権限または定義者権限を明示的に宣言することをお薦めします。詳細は、PL/SQLユーザーズ・ガイドおよびリファレンスを参照してください。

    カスタム・データベース・オブジェクトは、Oracle E-Business Suiteとの競合を回避するために、カスタム・オブジェクト名のネーミング標準に従う必要があります。

    注意: データベース・オブジェクト名を指定する場合は、短縮名の一部としてXXを使用します。たとえば、短縮名XXGLを使用するカスタム・アプリケーションや、XXGL_接頭辞で始まるデータベース・オブジェクトを定義できます。

    注意: Oracle E-Business Suite開発者ガイドカスタム・アプリケーションの定義を参照してください。

  4. カスタム・トリガー、制約および索引を再有効化します(条件付き)。

    アップグレード中に、カスタム・トリガーまたは制約が変更されることがあります。これらのトリガーと制約を無効にした場合は、再び有効にする前に必要なデータ更新を識別してください。

    カスタム索引を削除した場合は、再定義する前に新しいデータ・モデルを確認し、その索引が必要かどうかを判断します。