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Oracle E-Business Suiteアップグレード・ガイド
リリース12.0および12.1から12.2
部品番号E87020-01
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コンカレント・プロセスの管理

この付録のトピックは次のとおりです。

アップグレード後のコンカレント・プログラムの個別マネージャ・キューへの分離

概要

アップグレードにかかるダウンタイムには、複数のコンカレント・プログラムの自動送信が含まれます。サンプル・コンカレント・プログラムのリストは、この付録のサンプル・コンカレント・プログラムの項を参照してください。

多くの場合、コンカレント・プログラムは複数のスレッドで実行されるため、アップグレード後のステップに占めるコンカレント要求の合計数の割合が高くなることがあります。このようなアップグレード・プログラムはシステムが起動するとコンカレント・マネージャによって実行され、その処理はシステム内の継続的なコンカレント・ジョブに組み込まれます。

アップグレード後のコンカレント・プログラムのみを処理するために別のコンカレント・マネージャ・キューを定義すると、この状況を改善できます。包含および除外ルールを使用して、その他のマネージャ・キュー(標準マネージャなど)の要求を回避し、この新しいマネージャ・キューが特定のアップグレード要求を処理するように強制できます。この方法によって、作業シフトを使用する動的プロセスを含め、これらのアップグレード後のコンカレント・プログラムに割り当てられた対象プロセスの数を制御できます。新規マネージャ・キュー、対象プロセス、包含および除外ルール、作業シフトの構成の詳細は、『Oracle E-Business Suiteセットアップ・ガイド』を参照してください。

アップグレード後のコンカレント・プログラムを別のマネージャ・キューに分離させる場合は、このガイドで説明する「アップグレードの実行」タスクの一環としてすべてのサービスを停止する前に、これらのアップグレード・コンカレント・プログラムに新規コンカレント・マネージャを作成する必要があります。この手順は、アップグレード完了時にサービスが開始される際に、既存の要求処理マネージャによる要求の選択と実行を回避するために必要です。

コンカレント・プログラムのアップグレードのための新規コンカレント・マネージャの作成

新規プログラム・タイプを作成し、そのプログラム・タイプにプログラムを含める手順:

  1. Oracle E-Business SuiteにSYSADMINとしてログインし、次にナビゲートします。

    「システム管理者」>コンカレント: プログラム>「タイプ」

  2. 次の属性を選択するか、入力します。

    名前: R12PUPT

    アプリケーション: システム管理

    摘要: アップグレード後の要求のプログラム・タイプ

  3. 上のリストのプログラムをこの新規プログラム・タイプに含めます。

  4. 次にナビゲートします。

    「システム管理者」>「コンカレント: プログラム」>「定義」

  5. 「マテリアライズド・ビューのリフレッシュ」プログラムを検索し、R12PUPTを入力または選択します。

  6. リスト内でその他のプログラムにも繰り返します。

標準マネージャからプログラム・タイプを除外する手順:

  1. Oracle E-Business SuiteにSYSADMINとしてログインし、次にナビゲートします。

    「システム管理者」>「コンカレント: マネージャ」>「定義」

  2. 標準マネージャを検索します。

  3. 「特殊化ルール」をクリックします。

  4. リストの下部に移動し、新規レコードを追加します。

  5. 次の属性を選択するか、入力します。

    包含および除外: 除外

    タイプ: 要求タイプ

    アプリケーション: システム管理

    名前: R12PUPT

  6. その他の要求処理マネージャで繰り返します。

新規コンカレント・マネージャを作成し、そのプログラム・タイプを含める手順:

  1. Oracle E-Business SuiteにSYSADMINとしてログインし、次にナビゲートします。

    「システム管理者」>「コンカレント: マネージャ」>「定義」

  2. 「使用可能」チェック・ボックスを選択します。

  3. 次の属性を選択または入力し、新規コンカレント・マネージャを作成します。

    マネージャ: R12_Post_Upgrade

    短縮名: R12PU

    アプリケーション: アプリケーション・オブジェクト・ライブラリ

    摘要: R12アップグレード後の要求のための新規マネージャ・キュー

    タイプ: コンカレント・マネージャ

    キャッシュ・サイズ: 1

    プログラム・ライブラリ名: FNDLIBR

    特殊化ルール:

    包含および除外: Include

    タイプ: 要求タイプ

    アプリケーション: システム管理

    名前: R12PUPT

    稼働シフト:

    稼働シフト: 標準

    プロセス: 「4」などの値を入力

    スリープ 秒: 30

新規コンカレント・マネージャの有効化

前述のステップを完了した後、新規コンカレント・マネージャR12_Post_Upgradeを作成してただちに有効化します。

  1. Oracle E-Business SuiteにSYSADMINとしてログインし、次にナビゲートします。

    「システム管理者」>「コンカレント: マネージャ」>「管理」

  2. 新規コンカレント・マネージャR12_Post_Upgradeを選択します。

  3. 「有効化」ボタンをクリックします。

新規コンカレント・マネージャの無効化

アップグレード後のタスクの章で説明するコンカレント・プログラムの完了の確認のステップでアップグレード後の要求を実行した後、新規プログラム・タイプと新規マネージャを削除して、マネージャとプログラムの包含および除外を元の状態に戻す必要があります。これは、リスト内の一部のプログラムが今後、アップグレード・プロセスではなく、通常システムのバッチ処理要求の一貫として実行する必要があるためです。

サンプル・コンカレント・プログラム

次の表は、リリース12.1.3 Visionから12.2.0にアップグレードするときに送信されるコンカレント・プログラムのサンプル・リストを示しています。このデータは参照用です。ユーザーの実際のリストは、次を含む様々な要素に応じて異なる場合がありますが、これに限定されるものではありません。

アプリケーション名コンカレント・プログラム名 ユーザー・コンカレント・プログラム名 要求の合計数
Advanced Supply Chain Planning(MSC)MSCREFMVマテリアライズド・ビューのリフレッシュ1
Advanced Supply Chain Planning(MSC)MSCHUBMAPCCデータ・モデルの保守1
Application Implementation(AZ)AZR12UPGRADEiSetup R12アップグレード選択セット列1
Application Object Library(FND)FDFCMPNコンパイルされていないフレックスフィールドのコンパイル1
Application Object Library(FND)AFLOBBLDヘルプ検索インデックスの再構築2
Application Object Library(FND)ABORT中断2
Application Object Library(FND)FNDIRLPPiRepロード・ポスト・プロセッサ3
Application Object Library(FND)FNDSCMPIセキュリティのコンパイル2
Application Object Library(FND)FNDLOAD一般ローダー5
Application Object Library(FND)DIAGPATCHINGCP診断パッチCP1
Application Object Library(FND)FNDIRLOADFNDIRLOAD5
Application Object Library(FND)FDFVGNフレックスフィールド・ビュー生成443
Application Object Library(FND)FNDWFDSRHPワークフロー・ロール階層伝播機能1
Applications DBA(AD)ADDRPOBS廃止された製品スキーマの削除71
Applications DBA(AD)ADZDPATCH処理中のオンライン・パッチ1
Asia/Pacific Localizations(JA)JAINDFOBSインド - DFFからインド・ローカライゼーション・コンテキストを削除1
Incentive Compensation(CN)CN_R1212_CNCMHUPDCN_R1212_CNCMHUPD8
Incentive Compensation(CN)CN_FORMULA_GEN算式パッケージの生成1
Incentive Compensation(CN)CN_R1212_CNCMHUPDCN_R1212_CNCMHUPD8
Incentive Compensation(CN)CN_R1212_CNCMAUPDCN_R1212_CNCMAUPD8
Inventory(INV)INVIDSEP品目データ・スクリプト実行1
Master Scheduling/MRP(MRP)MRCSCW1計画マネージャ・ワーカー(日1回)2
Master Scheduling/MRP(MRP)MRPSPMRPライン型製造期間計画の保守55
Master Scheduling/MRP(MRP)MRCRLF計画マネージャ3
Payments(IBY)IBYUPGCPiPayment FP.Gプログラムのアップグレード1
Receivables(AR)ARHDQCMALDQM全ルールのコンパイル1
Receivables(AR)HZ_THIRD_PARTY_UPDATE第三者データ統合更新1
Receivables(AR)ARHDQMDQMステージング・プログラム1
Service(CS)CS_KB_SYNC_SOLUTIONS_INDEX知識管理解決索引の同期1
Trade Management(OZF)OZFEARNMVマテリアライズド・ビューのリフレッシュ1
Trade Management(OZF)OZFMIGUTLREC複数通貨変更用の達成割戻の移行1
Warehouse Management(WMS)WMSGRULE全ルールの生成1
XML Publisher(XDO)XDOTMGENXMLパブリッシャ・テンプレート再ジェネレータ1