Oracle iProcurementインプリメンテーションおよび管理ガイド リリース12 E05614-01 | ![]() 目次 | ![]() 前へ | ![]() 次へ |
次のチェックリストを受入関連のすべての設定に使用します。これは、この章で説明するすべての設定ステップのチェックリストです。 これらのステップは必須の順序ではなく望ましい順序で示されています。
番号 | ステップ | 必須またはオプション | 情報ソース |
---|---|---|---|
1 | 受入作成 | オプション | 受入作成 |
2 | 簡易受入 | オプション | 簡易受入 |
3 | 無チェック受入 | オプション | 無チェック受入 |
4 | 未達出荷に対する受入 | オプション | 未達出荷に対する受入 |
5 | 社内購買依頼に対する受入 | オプション | 社内購買依頼に対する受入 |
6 | 受け入れる購買依頼 | オプション | 受け入れる購買依頼 |
7 | 返品 | オプション | 返品 |
8 | 返品取引のデビット・メモ | オプション | 返品取引のデビット・メモ |
9 | 訂正 | オプション | 訂正 |
10 | 受入の表示 | オプション | 受入の表示 |
11 | 「受入確認」通知 | オプション | 「受入確認」通知 |
依頼者は、Oracle iProcurementで発注に対する受入を作成できます。 発注を受入モジュールに表示するには、受入経路が「直送」である必要があります。(受入経路が「標準」または「検査」の発注に対する受入は作成できません。)搬送先タイプ「費用」、「在庫」および「外注加工」がサポートされます。 依頼者は、受け入れる発注から明細を1つ以上選択した後、運送状、梱包伝票および注釈情報を入力できます。 受入の発行後は、参照できるように受入確認番号が表示されます。
注意: 仕入先から事前出荷通知(ASN)を受け取っている場合は、依頼者が「運送状」、「梱包伝票」および品目と受入の「注釈」に入力する情報は無視されます。 かわりに、ASNからのデータが使用されます。
設定ステップ
追加の設定ステップは必要ありません。
受入機能のアクセスを除外するには、機能「POR: 発注の受入」を使用します。 この機能セキュリティを設定すると、「受入」ホーム・ページとその全リンクが依頼者のデスクトップから除外されます。
「受入する全品目」機能セキュリティでは、当初依頼者でないユーザーを購買依頼明細に対する受入作成から除外します。 セキュリティの詳細は、「機能、メニューおよびデータ・セキュリティの設定」を参照してください。
受入に「簡易受入」機能を使用すると、受入ページの数が3から1に減少します。 依頼者が受入数量を入力して「簡易受入」をクリックすると、受入番号が直接表示されます。 このプロセスでは「品目の受入: レビューおよび発行」ページと「梱包伝票」、「運送状」および受入の「注釈」フィールドがバイパスされます。
注意: 無チェック受入も使用する予定の場合、簡易受入機能と無チェック受入機能の相互作用の詳細は、「無チェック受入」を参照してください。
プロファイル・オプション
この機能を実装する場合は、「POR: 簡易受入のサポート・レビュー」プロファイル・オプションを評価する必要があります。 プロファイル設定手順は、「プロファイル・オプションの設定」を参照してください。
機能セキュリティ
簡易受入機能へのアクセスは、機能「簡易受入」を除外することで制限できます。 詳細は、「機能、メニューおよびデータ・セキュリティの設定」を参照してください。
一部の企業は、従業員用に無チェック受入プロセスを使用します(特に、製造環境における直接品目の場合)。無チェック受入を使用すると、受入を作成する依頼者には発注数量、受入済数量またはデフォルトの受入数量が表示されません。このため、受入作成者は受け入れる品目の数を確認してから「受入数量」フィールドに受入数量を入力する必要があります。無チェック受入が有効化されている場合、受入日と受入数量の許容範囲は無視されます。
設定ステップ
Oracle iProcurementで無チェック受入機能を有効化するには、Oracle Purchasingの「受入オプション」ウィンドウで「無チェック受入の許可」チェック・ボックスを選択する必要があります。
プロファイル・オプション
この機能を実装する場合は、「POR: 無チェック受入の要求」プロファイル・オプションを評価する必要があります。 プロファイル設定手順は、「プロファイル・オプションの設定」を参照してください。
機能セキュリティ
無チェック受入が有効化されている場合は、「簡易受入」機能セキュリティを設定すると受入に影響します。 詳細は、「実装時の考慮事項」の表を参照してください。「機能、メニューおよびデータ・セキュリティの設定」も参照してください。
実装時の考慮事項
「POR: 無チェック受入可能」プロファイル・オプションを「Yes」に設定すると、「品目の受入: 品目の選択」ページの動作は次のようになります。
各「受入数量」フィールドには受入可能数量がデフォルト設定されません。
「受入済数量」列は表示されません。
「発注数量」列は表示されません。
受入日と受入数量の許容範囲(設定されている場合)は無視されます。
「POR: 無チェック受入可能」プロファイル・オプションを「No」に設定すると、「品目の受入: 品目の選択」ページの動作は次のようになります。
各「受入数量」フィールドには、受入可能数量がデフォルト設定されます。
「受入済数量」列が表示されます。
「発注数量」列が表示されます。
受入日と受入数量の許容範囲(設定されている場合)が規定されます。
「簡易受入」機能セキュリティの設定と「POR: 無チェック受入可能」プロファイル・オプションの影響は、次のとおりです。
「受け入れる購買依頼」ポートレットに「簡易受入」(または「受入」)列が表示されるかどうかと、「受け入れる購買依頼 - 全件リスト」ページに「簡易受入」(または「受入」)ボタンが表示されるかどうかは、依頼者に関する次の設定の値に応じて異なります。
「簡易受入」機能セキュリティの設定
「POR: 無チェック受入可能」プロファイル・オプションの値
次の表に、「簡易受入」機能セキュリティと「POR: 無チェック受入可能」プロファイル・オプションの組合せに応じたポートレットとページの動作を示します。
設定 | 「簡易受入」機能セキュリティ | 「POR: 無チェック受入可能」プロファイル | 依頼者が「受け入れる購買依頼」ポートレットと「受け入れる購買依頼 - 全件リスト」の両方から簡易受入できるかどうか | 依頼者が「品目の受入: 品目の選択」ページから簡易受入できるかどうか |
---|---|---|---|---|
1 | 使用可能 | No | Yes | Yes |
2 | 使用可能 | Yes | No | Yes |
3 | 使用不可 | No | No | No |
4 | 使用不可 | Yes | No | No |
未達出荷は、ある在庫組織または仕入先から搬送先の在庫倉庫への品目の出荷です。 事前出荷通知(ASN)に関連付けられている商品は、まだ搬送先倉庫に到着していない場合があります。 未達出荷には、次のカテゴリがあります。
仕入先から顧客に送られたASN出荷。
社内購買依頼を介して作成される組織間移動。この種の未達出荷では、ある在庫組織から別の組織へと在庫品目が移動します。
手動で作成されてOracle Inventoryモジュールで処理される未達出荷。この種の未達出荷では、ある在庫組織から他の組織へと在庫品目が移動しますが、Oracle iProcurementの受入ではサポートされません。
出荷済品目に未達出荷が関連付けられている場合、依頼者はその受入時に出荷詳細を表示できます。 「出荷詳細」ページには、「予想受入日」、「出荷数量」および「運送条件」などの出荷詳細情報が表示されます。 出荷済品目に複数の出荷が関連付けられている場合は、依頼者はすべての関連出荷の詳細を表示できます。
注意: 仕入先からASNを受け取っている場合は、依頼者が「運送状」フィールド、「梱包伝票」フィールドおよび品目と受入の「注釈」フィールドに入力する情報は無視されます。 かわりに、ASNからのデータが使用されます。 (依頼者はASNデータを表示できませんが、データは内部で格納され、最終的には受入に適用されます。)
プロファイル・オプション
ワークフロー
「受入確認」通知ワークフローでは、「受入確認ワークフロー」要求の発行日よりも前の希望入手日が指定されている社内購買依頼が選択されます。このワークフローの詳細は、「ワークフローのカスタマイズ」を参照してください。
実装時の考慮事項
複数の未達出荷と発注出荷の組合せに対して受け入れる場合は、必要に応じて複数の受入が作成されます。 新規受入作成の判断基準を次に示します。
仕入先と在庫組織の組合せごとに個別の受入を作成する必要があります。
ASNからの出荷はすべて、受入が複数の一部取引を介して完了する場合にも、常に同じ受入で受け入れる必要があります。これは、ASNが複数の発注からの出荷で構成されている場合も同じです。ASN出荷の出荷数量を超える数量については、発注配分に対する新規受入を作成する必要があります。
社内購買依頼からの出荷は、すべて同じ受入で受け入れる必要があります。
Oracle iProcurementで社内購買依頼(社内発注)を受け入れることができます。 関連する社内発注が選択され、梱包されて出荷(確認)されると、品目はOracle iProcurementで受入済として記録されます。すべての購買依頼と同様に、受入できるのは受入経路が「直送」(出荷ネットワークで定義)の社内購買依頼のみです。社内購買依頼に対する受入には、次の制限があります。
社内発注は超過受入できません。
社内発注は返品できません。
社内発注について受注金額を超える訂正は作成できません。
在庫搬送先に搬送される社内発注は訂正できません。訂正を作成できるのは、搬送先が費用の場合のみです。
社内発注の受入は確認できます。 依頼者は社内購買依頼の通知を受け取ります。
設定ステップ
転送タイプが「移動中」に設定された出荷ネットワークを定義します。 転送タイプが「移動中」に設定されていない場合、要求品目はソース組織からの出荷時に自動的に搬送先組織に受け入れられます。
受入経路が「直送」に設定された出荷ネットワークを定義します。 Oracle iProcurementで受入を記録するには、「直送」を定義する必要があります。
当初購買依頼の搬送先が在庫の場合、搬送先保管場所は次のように指定する必要があります。
品目の出荷後は、すべての社内購買依頼の出荷番号が表示されます。
受入経路が「直送」として定義されていれば、搬送先が在庫事業所または費用事業所の社内購買依頼に対する受入が可能です。
依頼者は、「受入」ホーム・ページから購買依頼について1回のクリックによる受入を直接作成できます。この機能は、事務用品のような間接品目をデスクトップで受け入れる場合などに特に便利です。 「受入」ホーム・ページの「受け入れる購買依頼」ポートレットを使用すると、購買依頼上で適格なすべての配分に対する受入を直接作成できます。
実装時の考慮事項
「受け入れる購買依頼」ポートレット上の発注関連の購買依頼については、次の表示基準が適用されます。
依頼者のPOR_ALL_ITEMS_TO_RECEIVE機能セキュリティが有効化されている場合、Oracle iProcurementでは、ログイン・ユーザーにより作成された購買依頼に受入可能な購買依頼配分が1つでも存在していれば、その購買依頼が表示されます。依頼者のPOR_ALL_ITEMS_TO_RECEIVE機能セキュリティが無効化されている場合は、依頼者がログイン・ユーザーと同じである受入可能な購買依頼のみが表示されます。
ポートレットでの表示に適格となるのは、1つ以上の明細が発注に入れられていて次の基準を満たしている購買依頼のみです。
発注の承認ステータスが「承認」であること。
発注数量 - 搬送数量 - 取消数量が0(ゼロ)より大きいこと。
納入タイプが「標準」、「包括購買契約」、「計画済」のいずれかであること。
発注の受入経路が「直送」に設定されていること。
購買依頼を作成せずに発注が作成されており、その発注が前述の基準を満たしている場合、ポートレットには表示されません。
ポートレットには、最近作成された購買依頼のうち前述の基準を満たしている5件が表示されます。 購買依頼は、購買依頼番号の降順でソートされます。
ポートレットの「全件リスト」ボタンをクリックすると、前述の基準を満たす購買依頼のリスト全体が表示されます。
「受け入れる購買依頼」ポートレット上の社内発注関連の購買依頼については、次の表示基準に注意してください。
ポートレットでの表示に適格となるのは、1つ以上の明細が社内発注に入れられていて次の基準を満たしている社内購買依頼のみです。
発注数量 - 搬送数量 - 取消数量が0(ゼロ)より大きいこと。
有効な出荷ネットワークが設定されていること。
社内発注の受入経路が「直送」に設定されていること。
ソース・タイプ・コードが「在庫」に設定されていること。
この機能を使用すると、依頼者は受け入れた品目を仕入先に返品できます。 依頼者が品目を返品するには、「受入」ホーム・ページから適切なリンクをクリックします。 受入済品目が表示され、「返品数量」フィールドに数量を入力できます。 また、依頼者は返品する品目に、返品事由、返品承認番号および注釈を追加できます。この追加情報はオプションです。 品目を返品すると、その購買依頼の受入履歴に取引が追加されます。 Oracle iProcurementの「受入の表示」セクションで依頼者がオーダーを問い合せると、調整済の新しい値が表示されます。
設定ステップ
追加の設定ステップは必要ありません。
「品目の返品」機能を除外すると、依頼者はすべての受入に対する返品を作成できなくなります。「全品目の返品」機能を除外すると、依頼者は自分が要求しなかった品目に対する返品を作成できなくなります。「機能、メニューおよびデータ・セキュリティの設定」を参照してください。
Oracle iProcurement依頼者が仕入先に対する返品取引を作成すると、この機能により自動的にOracle Payablesで仕入先請求書に対するデビット・メモが作成されます。
設定ステップ
デビット・メモが作成されるように、仕入先サイトを有効化する必要があります。仕入先サイトを有効化するには、Oracle Purchasingの「仕入先サイト」ウィンドウで「RTS取引からデビット・メモを作成」オプションを選択します。 このフラグが有効化されている場合は、Oracle iProcurement依頼者がその仕入先サイトに対する返品取引を作成するたびに、仕入先請求書に対するデビット・メモが作成されます(仕入先請求書が存在する場合)。
プロファイル・オプション
この機能を実装する場合は、「POR: 返品の自動デビット・メモ作成可能」プロファイル・オプションを評価する必要があります。 プロファイル設定手順は、「プロファイル・オプションの設定」を参照してください。
機能セキュリティ
「品目の返品」機能を除外すると、依頼者はすべての受入に対する返品を作成できなくなります。「全品目の返品」機能を除外すると、依頼者は自分が要求しなかった品目に対する返品を作成できなくなります。「機能、メニューおよびデータ・セキュリティの設定」を参照してください。
依頼者は既存の受入数量を修正できます。 通常、これは誤った受入数量が最初に入力されたときの人為的なエラーによるものです。 「受入」ホーム・ページから「受入の訂正」リンクを選択し、既存の受入の訂正に進むことができます。また、他のユーザーが受け入れた品目の数量を訂正することもできます。
設定ステップ
追加の設定ステップは必要ありません。
「受入の訂正」機能を除外すると、依頼者はすべての受入の訂正を作成できなくなります。「全受入の訂正」機能を除外すると、依頼者は自分が当初依頼者でない購買依頼明細に対する受入の訂正を作成できなくなります。「機能、メニューおよびデータ・セキュリティの設定」を参照してください。
この機能を使用すると、依頼者は自分の購買依頼のみでなく他のユーザーが処理した受入について、関連する受入取引すべてを表示できます。
設定ステップ
追加の設定ステップは必要ありません。
受入履歴機能へのアクセスは、受入の表示機能を除外することで制限できます。 他のユーザーが作成した受入の表示へのアクセスは、全受入の表示機能を除外することで使用不可にできます。「機能、メニューおよびデータ・セキュリティの設定」を参照してください。
依頼者が発注の受入ステータスに応答できるように、通知を送信できます。これらの通知は受入確認通知と呼ばれます。 通知を受け取った依頼者は、次のオプションを使用できます。
全部受入
未受入
一部/超過受入
再割当
買掛管理で請求書が一致したため、請求済の全金額を受入
作成時、発注明細の照合レベルは「3-方向」に設定する必要があります。 依頼者に通知を送信するには、プロセス「受入確認ワークフロー発注の選択」を発行する必要があります。 通知は、次のいずれかが発生したときに送信されます。
発注明細上の希望入手日からは、ある程度の時間が経過している必要があります。 (標準的な期間は希望入手日から1日ですが、これはワークフローで変更できます。)
請求書が買掛管理の発注明細と照合され、請求書の数量または金額の受入が保留されている場合。
設定ステップ
プロファイル・オプションを設定します。
「受入確認通知」ワークフローを実行します。
プロファイル・オプション
ワークフロー
ワークフロー名は「受入確認」です。システム名はPORCPTWFです。「ワークフローのカスタマイズ」の「受入確認」を参照してください。
注意: 「請求済の全金額の受入」ワークフロー・オプションを使用する場合、iProcurementで請求書の照合先の発注配分に対する受入が作成されます。 請求書に配分が指定されていない場合、受入は「カスケード」オプションを使用して作成されます。
実装時の考慮事項