C++ で作成されたライブラリを C プログラムから使用できるようにするには、C API (アプリケーションプログラミングインタフェース) を作成する必要があります。そのためには、エクスポートされるすべての関数を extern "C" にします。ただし、これができるのは大域関数だけで、メンバー関数にはできません。
C インタフェースライブラリで C++ の実行時サポートを必要とし、しかも cc とリンクしている場合は、C インタフェースライブラリを使用するときにアプリケーションも libC (互換モード) または libCrun (標準モード) にリンクする必要があります。C インタフェースライブラリで C++ 実行時サポートが不要の場合は、libC や libCrun とリンクする必要はありません。リンク手順は、アーカイブされたライブラリと共有ライブラリでは異なります。
アーカイブされた C インタフェースライブラリを提供するときは、ライブラリの使用方法を説明する必要があります。
C インタフェースライブラリが CC を標準モード (デフォルト) で構築している場合は、C インタフェースライブラリを使用するときに -lCrun を cc コマンド行に追加します。
C インタフェースライブラリが CC を互換モード (-compat) で構築している場合は、C インタフェースライブラリを使用するときに -lC を cc コマンド行に追加します。
共有 C インタフェースライブラリを提供するときは、ライブラリの構築時に libC または libCrun と依存関係をつくる必要があります。共有ライブラリの依存関係が正しければ、ライブラリを使用するときに -lC または -lCrun をコマンド行に追加する必要はありません。
C インタフェースライブラリを互換モード (-compat) で構築している場合は、-lC インタフェースライブラリの構築時に -lC を CC コマンド行に追加します。
C インタフェースライブラリを標準モード (デフォルト) で構築している場合は、C インタフェースライブラリの構築時に -lCrun を cc ではなく CC コマンド行に追加します。
さらに、C++ 実行時ライブラリにもまったく依存しないようにするには、ライブラリソースに対して次のコーディング規則を適用する必要があります。
どのような形式の new もしくは delete も使用しない (独自の new または delete を定義する場合は除く)
例外を使用しない
実行時の型識別機構 (RunTime Type Information、RTTI) を使用しない