Oracle Secure Backupのデフォルトおよびポリシーは、管理ドメイン内でのOracle Secure Backupの動作を制御する構成データです。これらのポリシーは複数のポリシー・クラスにグループ化されます。各ポリシー・クラスには、特定分野の操作を記述したポリシーが含まれます。
ポリシー・クラスは、次のとおりです。
このポリシーは、様々な面でデーモンおよびサービスの動作を制御します。たとえば、ログインを監査するかどうかの指定、および索引デーモンによるカタログの更新方法の制御が可能です。
デーモン・ポリシーは、次のとおりです。
auditlogins
ポリシーは、Oracle Secure Backupへのログイン試行を監査する場合に使用します。
値
ポリシーを有効にします。Oracle Secure Backupへのログイン試行はすべて、管理サーバー上のobserviced
によってログ・ファイルに記録されます。
ポリシーを無効にします(デフォルト)。
obixdmaxupdaters
ポリシーは、同時に実行できるカタログ更新プロセスの最大数を指定する場合に使用します。
Oracle Secure Backupの索引デーモン(obixd
)は、各クライアントのOracle Secure Backupカタログを管理するデーモンです。Oracle Secure Backupでは、各バックアップの最後と他の各時間に索引デーモンを開始します。
値
同時に実行できるobixd
デーモンの数を指定します。デフォルトは2です。
obixdrechecklevel
ポリシーは、Oracle Secure Backupの索引デーモンによりアクションのレベルを制御して、正式のカタログにする予定のホスト・バックアップ・カタログが有効であることを確認する場合に使用します。
値
バックアップ・カタログの更新後にカタログの構造が正常であることを索引デーモンで検証するように指定します(デフォルト)。この検証は、セーフガード・メカニズムで、カタログの更新後に索引デーモンがそれ自体のアクションをダブルチェックするために使用されます。
バックアップ・カタログの更新後にカタログの構造およびコンテンツが正常であることを索引デーモンで検証するように指定します。この方法は最も時間がかかり最も包括的な方法です。
バックアップ・カタログの更新後に、カタログが正常であることを検証する追加アクションを索引デーモンが取らないように指定します。これは最も短時間で実行できますが、最も安全性の低い方法です。
obixdupdaternicevalue
ポリシーは、索引デーモンを実行する優先度を設定する場合に使用します。この値が高いほど、索引デーモンのかわりに他の競合プロセスがCPUのより多くの部分を占有できます。このポリシーは、Windowsホストには適用できません。
値
索引デーモンの優先度を指定します。デフォルトは0で、システムによって割り当てられた優先度で索引デーモンが実行されます。この優先度は、通常のプロセスの優先度です。優先度を下げ、それにより他のプロセスで使用できるCPU時間を増加するには、正の値(1〜20)を使用します。デーモンの優先度を上げるには、負の数値を入力します。
webautostart
ポリシーは、observiced
の再起動時にApache Webサーバーが自動的に起動されるようにするかどうかを指定する場合に使用します。
値
ポリシーを有効にします。
注意: インストール・プロセスではwebautostart がyes に設定されますが、これはデフォルト値ではありません。 |
ポリシーを無効にします(デフォルト)。
webpass
ポリシーは、Webサーバーに渡すパスワードを指定する場合に使用します。
WebサーバーのSecure Sockets Layer(SSL) 証明書でパスワード(PEMパスフレーズ)が必要な場合は、このポリシーにそのパスワードを入力することで、Oracle Secure Backup Webサーバーの起動時に、observiced
からOracle Secure Backup Webサーバーにパスワードを渡すことができるようになります。このパスワードは、管理サーバー上でローカルに保存された証明書データを復号化するときに使用され、コンピュータ内に保持されます。
値
パスワードを指定します。デフォルトでは、パスワードは設定されていません。
注意: webpass ポリシーには、インストール・スクリプトによってパスワードが構成されます。このパスワードは変更できますが、通常の環境では変更する必要はありません。 |
windowscontrolcertificateservice
は、証明書サービスのデータベースをバックアップまたはリカバリする前に、Oracle Secure BackupでWindows証明書サービスを適切なモードで実行するかどうかを指定する場合に使用します。
値
Oracle Secure Backupで、証明書サービスをバックアップ前に起動し、停止してからリストアのために再起動するように指定します。
ポリシーを無効にします(デフォルト)。
このポリシーは、デバイス検出時およびテープ・デバイスの書込み警告の生成時に、テープ・デバイスを自動的に検出する方法を制御します。
デバイス・ポリシーは、次のとおりです。
checkserialnumbers
ポリシーは、テープ・デバイスのシリアル番号のチェックを制御する場合に使用します。
SCSI-2規格の要件にはありませんが、実際には、最新のテープ・ドライブやライブラリはすべてユニット・シリアル番号照会ページ(Unit Serial Number Inquiry Page)をサポートしているため、シリアル番号についてプログラムでデバイスに問い合せることができます。
checkserialnumbers
ポリシーが有効であれば、Oracle Secure Backupはテープ・デバイスを開くと必ずそのデバイスのシリアル番号をチェックします。テープ・デバイスがシリアル番号の報告をサポートしていない場合、Oracle Secure Backupは単にテープ・デバイスを開くだけです。テープ・デバイスがシリアル番号のチェックをサポートしている場合、Oracle Secure Backupは報告されたシリアル番号とデバイス・オブジェクトに保存されているシリアル番号とを比較します。次の3つの結果が考えられます。
デバイス・オブジェクトにシリアル番号がない。
デバイスが作成されてから、あるいはシリアル番号のポリシーが有効になってから、Oracle Secure Backupがこのテープ・ドライブを開いたことがなければ、シリアル番号はデバイス・オブジェクトに保存されていません。この場合、シリアル番号をデバイス・オブジェクトに保存してからドライブを開きます。
デバイス・オブジェクトにシリアル番号があり、デバイスから読み取ったシリアル番号と一致している。
この場合、Oracle Secure Backupはテープ・デバイスを開きます。
デバイス・オブジェクトにシリアル番号があるが、デバイスから読み取ったシリアル番号と一致しない。
この場合、Oracle Secure Backupはエラー・メッセージを返し、テープ・デバイスを開きません。
注意: Oracle Secure Backupは、obtoolのlsdev コマンドの--geometry/-g オプションの一環としてもシリアル番号のチェックを行っています。このオプションを使用すると、指定したデバイスにInquiryコマンドが送出され、lsdev がそのベンダー、製品ID、ファームウェアのバージョン、およびシリアル番号を表示します。 |
値
テープ・デバイスが開くと必ずシリアル番号をチェックするように指定します。これがデフォルト値です。
テープ・デバイスのシリアル番号を無視するように指定します。
discovereddevicestate
ポリシーは、discoverdevコマンドによって検出されたテープ・デバイスをOracle Secure Backupでただちに使用可能にするかどうかを設定する場合に使用します。
値
検出されたテープ・デバイスをOracle Secure Backupでただちに使用可能にするように指定します。
明示的に使用可能にするまで、検出されたテープ・デバイスをOracle Secure Backupでは使用できないように指定します(デフォルト)。
errorrate
ポリシーは、エラー率を設定する場合に使用します。エラー率は、バックアップ・ジョブ中に発生したリカバリ済の書込みエラー数を、書き込まれたブロックの合計数で除算し、100を乗算して算出した比率です。バックアップのエラー率がこの設定より高い場合は、バックアップ記録に警告メッセージが表示されます。
値
テープ・デバイスで使用されるエラー率を指定します。デフォルトは8
です。
エラー率のチェックを無効にします。エラー率のチェックを無効にすると、エラー率のチェックに必要なSmall Computer System Interface(SCSI)コマンドをサポートしていないテープ・ドライブを使用しているときに、警告メッセージが表示されないようにできます。
maxdriveidletime
ポリシーは、バックアップ操作またはリストア操作の完了後に、テープをテープ・ドライブ内でアイドル状態のままにできる期間を設定する場合に使用します。この設定時間を経過すると、テープはテープ・ドライブから自動的にアンロードされます。
このパラメータは、ドライブごとに指定できません。このポリシーを変更するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。
値
アンロードされるまでテープをアイドル状態のままにできる期間を指定します。duration
プレースホルダの詳細は、「duration」を参照してください。デフォルトは5minutes
です。つまり、5分間のアイドル状態の後、テープはアンロードされます。
注意: duration プレースホルダは、seconds 、minutes 、hours のみを組み合せて指定する必要があります。 |
指定できる最小値は0seconds
です。最大値は24hours
です。期間を0
に設定すると、バックアップ操作またはリストア操作の完了直後にテープはアンロードされます。
バックアップ操作またはリストア操作の完了後、テープをテープ・ドライブ内に残しておくように指定します。テープは自動的にアンロードされません。
このポリシーは、StorageTek Automated Cartridge System Library Software(ACSLS)システムにのみ適用されます。maxacsejectwaittime
ポリシーは、未処理のexportvol
リクエストが、ACSカートリッジ・アクセス・ポートが空くまで待機する期間を設定する場合に使用します。
値
Oracle Secure Backupで、exportvol
リクエストのキャンセル前に、ACSカートリッジ・アクセス・ポートが空くまで待機する期間を指定します。
ACS exportvol
操作の終了後にテープをカートリッジ・アクセス・ポートから取り外すには、オペレータの手動操作が必要になります。ACSLSサーバーへのアクセスは、テープが取り外されるか、maxacsjecetwaittime
を超える時間が経過するまで拒否されます。オペレータがローカルで作業でき、エクスポート操作を一括して各exportvol
操作に複数のボリュームが指定されるようにする場合にのみ、エクスポートのスケジュールを行うことをお薦めします。
duration
プレースホルダの詳細は、「duration」を参照してください。デフォルトは5minutes
です。
注意: duration プレースホルダは、seconds 、minutes 、hours のみを組み合せて指定する必要があります。 |
指定できる最小値は0seconds
です。最大値はforever
です。
Oracle Secure Backupで、ACSカートリッジ・アクセス・ポートが空くまで待機している間、exportvol
リクエストをキャンセルしないように指定します。
このポリシーは、Oracle Secure Backupでカタログを生成し、管理する方法を制御します。たとえば、カタログのクリーンアップ間の時間間隔を指定できます。
索引ポリシーは、次のとおりです。
asciiindexrepository
ポリシーは、索引デーモンによってOracle Secure Backupカタログにインポートする前に、ASCII索引ファイルを保存するディレクトリを指定する場合に使用します。
値
索引ファイルのパス名を指定します。デフォルトのパス名は、Oracle Secure Backupホームのadmin/history/host/hostname
サブディレクトリです。
autoindex
ポリシーは、Oracle Secure Backupが実行するバックアップごとにバックアップ・カタログ・データを作成するかどうかを指定する場合に使用します。
値
バックアップごとにカタログ・データが作成されるように指定します(デフォルト)。
バックアップごとにカタログ・データが作成されないように指定します。
earliestindexcleanuptime
ポリシーは、カタログ情報をクリーンアップする最も早い時間を指定する場合に使用します。クリーンアップ・アクティビティは、管理サーバーの使用率が最も低い期間に実行されます。
値
時間と分を指定します。time
プレースホルダの詳細は、「time」を参照してください。デフォルト値は23:00
です。
generatendmpindexdata
ポリシーは、ネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)でアクセスされるクライアントをバックアップする際に、Oracle Secure Backupでバックアップ・カタログ情報を作成するかどうかを指定する場合に使用します。
値
NDMPクライアントのバックアップの際にカタログ・データが作成されるように指定します(デフォルト)。
NDMPクライアントのバックアップの際にカタログ・データが作成されないように指定します。
indexcleanupfrequency
ポリシーは、カタログのクリーンアップ間の時間間隔を指定する場合に使用します。
通常、定期的にカタログをクリーンアップするようにOracle Secure Backupに指示します。この技術によって、失効したデータがカタログから削除され、ディスク・スペースが再利用できます。カタログのクリーンアップは、CPUとディスクI/Oを集中的に使用するアクティビティですが、Oracle Secure Backupでは、カタログのクリーンアップの実行中でも、データのバックアップおよびリストア操作を中断することなくすべて実行します。
値
カタログのクリーンアップ操作の頻度を指定します。duration
プレースホルダの詳細は、「duration」を参照してください。デフォルトは21days
です。つまり、Oracle Secure Backupでは3週間ごとにカタログをクリーンアップします。
latestindexcleanuptime
ポリシーは、索引カタログをクリーンアップできる最も遅い時間を指定する場合に使用します。
値
索引カタログをクリーンアップする最も遅い時間を指定します。time
プレースホルダの詳細は、「time」を参照してください。デフォルト値は07:00
です。
maxindexbuffer
ポリシーは、ローカルの索引バッファ・ファイルの最大ファイル・サイズを指定する場合に使用します。
バックアップのパフォーマンスは、他のタスクで使用中の管理サーバーに索引データが直接書き込まれると、影響を受けます。この問題を回避するために、Oracle Secure Backupでは、バックアップ中にクライアント上のローカル・ファイルに索引データをバッファリングします。これにより、管理サーバーとの間で必要だった多数のやりとりを削減できます。このポリシーで、このバッファ・ファイルの最大サイズを制御できます。
値
1KBブロックの数としてバッファ・サイズを指定します。デフォルト値は6144
、つまり6MBです。バッファ・サイズを0
に設定すると、ローカル・バッファリングは実行されません。
saveasciiindexfiles
ポリシーは、索引デーモンで使用される一時ASCIIファイルを保存するか削除するかを設定する場合に使用します。
Oracle Secure Backupは、バックアップを実行する際、保存した各ファイルシステム・オブジェクトを記述した索引情報を通常は生成します。具体的には、一時ASCIIファイルを、管理サーバーのOracle Secure Backupホームのadmin/history/index/client
サブディレクトリに作成します。バックアップが完了すると、索引デーモンが、索引情報を指定クライアントの索引カタログ・ファイルにインポートします。
値
Oracle Secure Backupがそれぞれの一時ASCII索引ファイルを保持するように指示します。このオプションは、ASCII索引ファイルを分析してサイト固有のレポートを生成するツールを作成してある場合に使用すると便利です。
バックアップが完了したときにそれぞれの一時ASCII索引ファイルを削除するようにOracle Secure Backupに指示します(デフォルト)。
このポリシーは、管理ドメインのログイン履歴を制御します。たとえば、管理サーバー上のアクティビティ・ログに記録するイベント(すべて、バックアップ操作のみ、リストア操作のみなど)を指定できます。
ログ・ポリシーは、次のとおりです。
adminlogevents
ポリシーは、管理サーバー上のアクティビティ・ログに記録するイベントを指定する場合に使用します。複数のイベント・タイプがあれば間をカンマで区切ります。デフォルトでは、このポリシーは設定されていません。つまり、アクティビティ・ログは生成されません。
値
すべてのバックアップ・イベントを記録します。
バックアップするファイルをコマンドラインで指定する、コマンドライン・バックアップを記録します。
スケジュール済バックアップ操作を記録します。
リストア操作を記録します。
前述のオプションをすべて指定した場合に記録される対象を記録します。
adminlogfile
ポリシーは、管理サーバー上のアクティビティ・ログのパス名を指定する場合に使用します。
値
ログ・ファイルのパス名(たとえば/var/log/admin_srvr.log
)を指定します。デフォルトでは、このポリシーは設定されていません。つまり、ログ・ファイルは生成されません。
clientlogevents
ポリシーは、クライアント・ホスト上のアクティビティ・ログに記録するイベントを指定する場合に使用します。
値
adminlogeventsポリシーの値を参照してください。デフォルトでは、このポリシーは設定されていません。
jobretaintime
ポリシーは、ジョブ・リストの履歴を保存する期間を設定する場合に使用します。
値
指定した期間の間、ジョブ履歴を保存します。デフォルトは30days
です。duration
プレースホルダの詳細は、「duration」を参照してください。
logretaintime
ポリシーは、Oracle Secure Backupのログ・ファイルを保存する期間を設定する場合に使用します。
Oracle Secure Backupの複数のコンポーネントでは、診断メッセージを含むログ・ファイルが保持されます。このオプションを使用すると、非常に大きくなりがちなこれらのファイルのサイズを制限できます。Oracle Secure Backupでは、指定した期間を過ぎたすべてのエントリを定期的に削除します。
値
指定した期間の間、診断ログを保存します。デフォルトは7days
です。duration
プレースホルダの詳細は、「duration」を参照してください。
transcriptretaintime
ポリシーは、Oracle Secure Backupのジョブ記録を保存する期間を指定する場合に使用します。
Oracle Secure Backupスケジューラは、ジョブを実行する際、ジョブの出力を記録ファイルに保存します。記録ファイルの保存期間を指定できます。
値
指定した期間の間、ジョブ記録を保存します。デフォルトは7days
です。duration
プレースホルダの詳細は、「duration」を参照してください。
unixclientlogfile
ポリシーは、UNIXクライアント・ホスト上のログ・ファイルのパス名を指定する場合に使用します。Oracle Secure Backupでは、clientlogeventsに対して選択された各イベントを、各UNIXクライアント上にあるこのファイルに記録します。
値
UNIXクライアントのログ・ファイルのパス名を指定します。デフォルトでは、このポリシーは設定されていません。つまり、ログ・ファイルは生成されません。
windowsclientlogfile
ポリシーは、Windowsクライアント・ホスト上のログ・ファイルのパス名を指定する場合に使用します。Oracle Secure Backupでは、clientlogeventsに対して選択された各イベントを、各Windowsクライアント上にあるこのファイルに記録します。
値
Windowsクライアント上のログ・ファイルのパス名を指定します。デフォルトでは、このポリシーは設定されていません。つまり、ログ・ファイルは生成されません。
このポリシーは、ドメイン全体のメディア管理を制御します。たとえば、nullメディア・ファミリのメンバーであるテープの保存期間を指定できます。
メディア・ポリシーは、次のとおりです。
barcodesrequired
ポリシーは、読取り可能なバーコードが各テープに必要かどうかを設定する場合に使用します。
デフォルトでは、Oracle Secure Backupでは読取り可能なバーコードの付いたテープと付いていないテープを区別しません。このポリシーにより、Oracle Secure Backupでは、リストアに必要なテープを要求する際に、バーコードとボリュームIDの両方をいつでも使用できるようになります。この機能は、すべてのテープ・ドライブが、正常に動作するバーコード・リーダーが付いたテープ・ライブラリに含まれている場合にのみ、使用します。
値
テープが読取り可能なバーコードを持っている必要があります。
テープが読取り可能なバーコードを持っている必要はありません(デフォルト)。
blockingfactor
ポリシーは、バックアップ操作またはリストア操作中に書き込まれるすべてのテープ・ブロックのサイズを定義する場合に使用します。この値は、maxblockingfactorポリシーで設定した制限以下の値に変更できます。
関連項目: ブロッキング・ファクタの詳細は、『Oracle Secure Backup管理者ガイド』を参照してください。 |
値
512バイトのブロック数としてブロッキング・ファクタを指定します。デフォルト値は128
です。つまり、Oracle Secure Backupでは、テープに64KBのブロックで書き込みます。
maxblockingfactor
ポリシーは、バックアップ操作またはリストア操作中に読み書きされるテープ・ブロックの最大サイズを定義する場合に使用します。このサイズを超えるブロックは、読み取ることができません。
関連項目: ブロッキング・ファクタの詳細は、『Oracle Secure Backup管理者ガイド』を参照してください。 |
値
512バイトのブロック数として最大ブロッキング・ファクタを指定します。デフォルト値は128
、つまり最大ブロック・サイズは64KBです。最大設定は4096
、つまり最大テープ・ブロック・サイズは2MBです。この最大設定は、Oracle Secure Backupの範囲外でテープ・デバイスおよびオペレーティング・システムの制限によりさらに制約を受ける可能性があります。
overwriteblanktape
ポリシーは、Oracle Secure Backupで空のテープを上書きするかどうかを指定する場合に使用します。
値
空のテープを上書きします(デフォルト)。
空のテープを上書きしません。
overwriteforeigntape
ポリシーは、Oracle Secure Backupで、認識できない形式で記録された自動マウント済のテープを上書きするかどうかを指定する場合に使用します。
値
認識できない形式のテープを上書きします(デフォルト)。
認識できない形式のテープを上書きしません。
overwriteunreadabletape
ポリシーは、Oracle Secure Backupで、最初のブロックを読み取ることができないテープを上書きするかどうかを指定する場合に使用します。
値
読み取ることのできないテープを上書きします。
読み取ることのできないテープを上書きしません(デフォルト)。
volumeretaintime
ポリシーは、null
メディア・ファミリのメンバーであるテープの保存期間を指定する場合に使用します。
値
指定した期間の間、ボリュームを保存します。デフォルトはdisabled
です。つまり、ボリュームは自動的に期限切れになることはありません。ボリュームは、いつでも上書きやラベル付け解除が可能です。duration
プレースホルダの詳細は、「duration」を参照してください。
writewindowtime
ポリシーは、null
メディア・ファミリのメンバーであるテープの書込み可能期間を指定する場合に使用します。
値
指定した期間の間、ボリュームを保存します。デフォルトはdisabled
です。つまり、書込みウィンドウは閉じません。duration
プレースホルダの詳細は、「duration」を参照してください。
このクラスには、管理ドメイン用のWINSサーバーを指定するポリシーが1つあります。
ネーミング・ポリシーは、次のとおりです。
winsserver
ポリシーは、Windows Internet Name Service(WINS)サーバーのIPアドレスを指定する場合に使用します。WINSサーバーは、管理ドメイン全体で使用されます。
Oracle Secure Backupには、WINSサーバーを使用してWindowsクライアント・ホストの名前をUNIXシステムで解決する機能があります。このポリシーを設定すると、WINSによって動的にIPアドレスを割り当てられたクライアントを、Oracle Secure Backupでサポートできます。
値
IPアドレスwins_ip
を持つWINSサーバーを指定します。デフォルトでは、このポリシーは設定されていません。
このポリシーは、ネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)データ管理アプリケーション(DMA)のデフォルトを指定します。たとえば、NDMPサーバーごとにOracle Secure Backupを認証するパスワードを指定できます。
NDMPポリシーは、次のとおりです。
authenticationtype
ポリシーは、Oracle Secure Backupネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)クライアント自身のNDMPサーバーに対する認証方法を指定する場合に使用します。
各ホストの認証タイプを変更するには、mkhostコマンドおよびchhostコマンドの--ndmpauth
オプションを使用します。
値
認証タイプを指定します。authtype
プレースホルダの詳細は、「authtype」を参照してください。デフォルトはnegotiated
です。つまり、Oracle Secure Backupで、使用する最適な認可モードをNDMPサーバーとともに判別します。通常は、デフォルト設定の使用をお薦めします。
backupev
ポリシーは、バックアップ環境変数を指定する場合に使用します。クライアント・ホストのネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)データ・サービスがNDMPでアクセスされるデータをバックアップするたびに、各変数はこのサービスに渡されます。
注意: NDMP環境変数は、各データ・サービス固有のものです。このため、データ・サービスの実装について熟知している場合のみ、この環境変数を指定してください。 |
また、mkhostコマンドおよびchhostコマンドの--backupev
オプションと--restoreev
オプションを使用して、クライアント・ホスト固有の環境変数を選択し、クライアント・ホストに対してデータがバックアップまたはリカバリされるたびに、この環境変数をNDMPデータ・サービスに送信することもできます。
値
バックアップ環境変数の名前および値、たとえばVERBOSE=y
を指定します。デフォルトでは、このポリシーは設定されていません。
backuptype
ポリシーは、デフォルトのバックアップ・タイプを指定する場合に使用します。バックアップ・タイプはネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)データ・サービス固有です。あるデータ・サービスで有効なバックアップ・タイプが、他のデータ・サービスでは無効な場合や不適切な場合があります。デフォルトでは、Oracle Secure Backupは、各データ・サービスに適したバックアップ・タイプを選択します。
各ホストのバックアップ・タイプを変更するには、mkhostコマンドおよびchhostコマンドの--ndmpbackuptype
オプションを使用します。
値
デフォルトのバックアップ・タイプを指定します。ndmp-backup-type
プレースホルダの詳細は、「ndmp-backup-type」を参照してください。
password
ポリシーは、各ネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)サーバーに対するOracle Secure Backupの認証に使用されるパスワードを指定する場合に使用します。
各ホストのNDMPパスワードを変更するには、mkhostコマンドおよびchhostコマンドの--ndmppass
オプションを使用します。
値
NDMP認証のパスワードを指定します。デフォルトでは、このポリシーは設定されていません。つまり、デフォルトのパスワードはnullです。
port
ポリシーは、ネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)で使用するTCPポート番号を指定する場合に使用します。
各ホストのTCPポートを変更するには、mkhostコマンドおよびchhostコマンドの--ndmpport
オプションを使用します。
値
TCPポート番号を指定します。port_num
のデフォルト値は10000
です。
protocolversion
ポリシーは、ネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)バージョンを指定する場合に使用します。
通常は、Oracle Secure Backupと各NDMPサーバーのネゴシエーションでプロトコルのバージョンが決まります(デフォルト)。テストやその他の目的で必要な場合は、Oracle Secure Backupとこのサーバー間での通信に使用するNDMPプロトコルのバージョンを変更できます。NDMPサーバーが、ユーザーが選択したプロトコルのバージョンを使用して通信できない場合、Oracle Secure Backupでは、どちらの側でもサポートされるバージョンを使用することなく、エラーをレポートします。
各ホストのNDMPプロトコルのバージョンを変更するには、mkhostコマンドおよびchhostコマンドの--ndmppver
オプションを使用します。
値
プロトコルのバージョン番号を指定します。protover
プレースホルダの詳細は、「protover」を参照してください。デフォルトは0
です。つまり、「サーバーの指定」値が使用されます。
restoreev
ポリシーは、リストア環境変数を指定する場合に使用します。クライアント・ホストのネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)データ・サービスがNDMPでアクセスされるデータをリカバリするたびに、各変数はこのサービスに渡されます。
また、mkhostコマンドおよびchhostコマンドの--backupev
オプションと--restoreev
オプションを使用して、クライアント・ホスト固有の環境変数を選択し、クライアント・ホストに対してデータがバックアップまたはリカバリされるたびに、この環境変数をNDMPデータ・サービスに送信することもできます。
注意: NDMP環境変数は、各データ・サービス固有のものです。このため、データ・サービスの実装について熟知している場合のみ、これらの環境変数を指定してください。 |
値
バックアップ環境変数の名前および値、たとえばVERBOSE=y
を指定します。デフォルトでは、このポリシーは設定されていません。
username
ポリシーは、各ネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)サーバーに対するOracle Secure Backupの認証に使用されるユーザー名を指定する場合に使用します。
各ホストのNDMPユーザー名を変更するには、mkhostコマンドおよびchhostコマンドの--ndmpuser
オプションを使用します。
値
NDMPサーバーでの認証に使用されるユーザー名を指定します。デフォルトはroot
です。
このポリシーは、様々なバックアップ操作およびリストア操作を制御します。たとえば、必要なリソースが使用可能になるまで、Recovery Manager (RMAN)バックアップ・ジョブがOracle Secure Backupスケジューラ・キュー内で待機する時間を設定できます。
操作ポリシーは、次のとおりです。
autohistory
ポリシーは、クライアント・ホストをバックアップするたびに、Oracle Secure Backupでバックアップ履歴データを更新するかどうかを指定する場合に使用します。この履歴データは、増分バックアップのファイル選択基準を作成するときに使用します。
値
クライアント・ホストをバックアップするときに、バックアップ履歴データを更新します(デフォルト)。この履歴データは、増分バックアップのファイル選択基準を作成するときに使用します。
クライアント・ホストをバックアップするときに、バックアップ履歴データを更新しません。
autolabel
ポリシーは、データをバックアップするたびに、Oracle Secure Backupで新しいバックアップ・イメージ用のボリューム・ラベルおよびバックアップ・イメージ・ラベルを作成するかどうかを指定する場合に使用します。
値
ラベルの生成を有効にします(デフォルト)。
ラベルの生成を無効にします。オラクル社カスタマ・サポート・センターから指示されないかぎり、ラベルの生成を無効にしないでください。
backupimagerechecklevel
ポリシーは、各バックアップ・セクションの完了後、Oracle Secure Backupでブロック・レベルの検証を実行するかどうかを指定する場合に使用します。
Oracle Secure Backupでは、バックアップ・ジョブ中にテープに書き込んだ各ブロックを、必要に応じて再度読み取ることができます。つまり、バックアップ・データが読取り可能であるかどうかの再検証ができます。最初の検証は、テープ・ドライブのリードアフターライト・ロジックにより、データが書き込まれた直後に実行されます。
値
各バックアップ・セクションの書込み後に、ブロック・レベルの検証を実行します。Oracle Secure Backupでは、バックアップ・セクションの初めにテープを巻き戻して、コンテンツを読み取り、次のアクションのいずれかを実行します。
バックアップの最終セクションの場合は、テープの位置をバックアップ・セクションの終わりのままにする。
書き込むデータがまだある場合は、ボリュームのスワップ処理を続行する。
注意: block を選択すると、データのバックアップにかかる時間がかなり長くなります。 |
検証を実行しません(デフォルト)。
backupoptions
ポリシーは、スケジューラによってディスパッチされるバックアップに適用する追加オプションを指定する場合に使用します。スケジューラがバックアップを開始するたびに、ここで指定したコマンドライン・オプションがobtarに設定されます。たとえば、この値を-J
に設定することで、obtar
の診断出力モードをオンにできます。
これらのオプションは、obtool
コマンドライン・インタフェースによってでなくOracle Secure Backupスケジューラで開始されたバックアップにのみ適用されます。
値
ユーザー入力によるobtarオプションを指定します。obtarオプションの詳細は、「obtarのオプション」を参照してください。デフォルトでは、オプションは設定されていません。
注意: 入力内容はすべてobtarに直接渡されます。このため、必ず有効なオプションを指定してください。オプションが有効でない場合は、バックアップ・ジョブまたはリストア・ジョブの実行が失敗します。 |
databuffersize
ポリシーは、ローカル・ファイルシステムのバックアップまたはリストア操作でデータ転送に使用する共有メモリー・バッファ・サイズを制御する場合に使用します。テープ・ブロックの数で表し、デフォルト値は6です。したがって、この共有メモリーのデフォルト・サイズは現行のテープ・ブロック・サイズの6倍です。
このポリシーを使用してバックアップ・パフォーマンスをチューニングできます。クライアントおよびメディア・サーバーが配置されているファイルシステムのバックアップおよびリストア操作にのみ関連しています。
fullbackupcheckpointfrequency
ポリシーは、チェックポイントの頻度、すなわち再開可能バックアップを作成するために全体バックアップの実行中にOracle Secure Backupがチェックポイントを取得する頻度を指定する場合に使用します。
値
ボリュームにn
MBを転送するたびにチェックポイントを取得します。
ボリュームにn
GBを転送するたびにチェックポイントを取得します。デフォルトでは、Oracle Secure Backupは、ボリュームに8GBを転送するたびにチェックポイントを取得します。
incrbackupcheckpointfrequency
ポリシーは、チェックポイントの頻度、すなわち再開可能バックアップを作成するために増分バックアップの実行中にOracle Secure Backupがチェックポイントを取得する頻度を指定する場合に使用します。
値
ボリュームにn
MBを転送するたびにチェックポイントを取得します。
ボリュームにn
GBを転送するたびにチェックポイントを取得します。デフォルトでは、Oracle Secure Backupは、ボリュームに2GBを転送するたびにチェックポイントを取得します。
再開可能バックアップを作成するためには、Oracle Secure Backupが増分バックアップ実行中にチェックポイントを取得できる期間を選択します。この値により、転送されるバイト量を表します。(デフォルトでは、ボリュームに8GBを転送するたびにチェックポイントを取得します。)
mailport
ポリシーは、Oracle Secure BackupがWindowsホストからの電子メール・リクエストを送信するTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)ポート番号を指定する場合に使用します。
値
TCP/IPポート番号を指定します。デフォルト値は25
です。
mailserver
ポリシーは、Oracle Secure BackupがWindowsホストからの電子メール・リクエストを送信するホストの名前を指定する場合に使用します。
値
ホスト名を指定します。デフォルト値はlocalhost
です。
mailfrom
ポリシーは、Oracle Secure Backupが生成する電子メールのfromアドレスを指定する場合に使用します。デフォルト値は「なし」です。この場合、fromアドレスは、root@
fqdn
またはSYSTEM@
fqdn
になります。ここでのfqdn
はOracle Secure Backup管理サーバーの完全修飾ドメイン名です。
別のアドレスを指定すると、複数のバックアップ・ドメインを使用した構成に役立ちます。特定のシステムからの電子メールを許可するようにメール・サーバーを構成するための要件を最小限に抑えることができるからです。
maxcheckpointrestarts
ポリシーは、Oracle Secure Backupが同じチェックポイントから操作の再開を試みる最大回数を指定する場合に使用します。この制限に到達すると、Oracle Secure Backupではそのチェックポイントを破棄し、バックアップを最初から実行しなおします。
値
再開の最大回数を指定します。デフォルト値は5
です。
positionqueryfrequency
ポリシーは、Oracle Secure Backupがテープ・ドライブから位置情報を取得する頻度を指定する場合に使用します。
obtarは、バックアップ・イメージの作成または索引付けの際に索引を生成する場合に、テープ・ドライブから定期的に位置情報を取得します。Oracle Secure Backupでは、後で行うリストア・ジョブ時にこの位置情報を使用して、リクエストされたファイルがあるテープ内の位置をすみやかに見つけます。
値
転送されたKB数で位置問合せの頻度を指定します。デフォルト値は1024
(1MB)です。つまり、Oracle Secure Backupが1MB(1024*1024)のデータをテープに書き込むたびに位置情報が取得されます。
restartablebackups
ポリシーは、再開可能バックアップ機能を有効にするかどうかを指定する場合に使用します。この機能を使用すると、Oracle Secure Backupが、あるタイプの失敗したバックアップを、最初からではなく途中から再開できます。
値
再開可能バックアップを有効にします(デフォルト)。
再開可能バックアップを無効にします。
restoreoptions
ポリシーは、スケジューラによってディスパッチされるリストア操作に適用する追加オプションを指定する場合に使用します。スケジューラがリストア操作を開始するたびに、ここで指定したコマンドライン・オプションがobtarに設定されます。たとえば、この値を-J
に設定することで、obtarの診断出力モードをオンにできます。
値
ユーザー入力によるobtarオプションを指定します。obtarオプションの詳細は、「obtarのオプション」を参照してください。デフォルトでは、restoreoptionは設定されていません。
注意: 入力内容はすべてobtarに直接渡されます。このため、必ず有効なオプションを指定してください。オプションが有効でない場合は、バックアップ・ジョブまたはリストア・ジョブの実行が失敗します。 |
rmanresourcewaittime
ポリシーは、リソースの待機時間を選択する場合に使用します。
Recovery Manager(RMAN)ジョブが起動後に特定のリソースを必要としたときに、そのリソースがすぐに使用できないことがあります。rmanresourcewaittime
ポリシーでは、必要なリソースが使用可能になるまで、ジョブがOracle Secure Backupスケジューラ・キュー内で待機する時間を制御します。待機時間が終了してもリソースが使用できない場合は、ジョブは失敗してエラー・メッセージが表示されます。指定時間内にリソースが使用可能になった場合は、ジョブは正常に終了します。
値
リソースを待機する時間を指定します。duration
プレースホルダの詳細は、「duration」を参照してください。disabled
以外のすべての値が有効です。デフォルトはforever
です。
rmanrestorestartdelay
ポリシーは、リストア・リクエストを受け取ってからリストア操作を開始するまでの待機時間を選択する場合に使用します。この遅延を使用して、すべてのリクエストをキューに入れ、テープからのデータの取得を最適化できます。
値
遅延できる時間を指定します。有効値は、数値の後ろにseconds
、minutes
またはhours
を付けた値です。デフォルトは10seconds
です。
tcpbufsize
ポリシーは、ネットワークを介してバックアップを実行する際に使用されるTCP/IP (Transmission Control Protocol/Internet Protocol)バッファのサイズを、mkhost
またはchhost
を使用してバッファ・サイズが直接指定されていないホストに指定する場合に使用します。tcpbufsize
のデフォルト値は、システム・デフォルトです。
このポリシーは、バックアップ・パフォーマンスのチューニングに使用されます。
windowsskipcdfs
ポリシーは、Oracle Secure BackupでWindows CD-ROMファイルシステム(CDFS)をバックアップするかどうかを設定する場合に使用します。
値
CDFSファイルシステムをバックアップしません(デフォルト)。
CDFSファイルシステムのコンテンツをバックアップします。
このポリシーは、スケジューラの動作を制御します。たとえば、スケジューラがバックアップ・ジョブのディスパッチを試みる頻度を指定できます。
スケジューラ・ポリシーは、次のとおりです。
applybackupsfrequency
ポリシーは、Oracle Secure Backupスケジューラがジョブのディスパッチを試みる頻度を指定する場合に使用します。
値
スケジューラがジョブをディスパッチする頻度を指定します。duration
プレースホルダの詳細は、「duration」を参照してください。ただし、forever
とdisabled
は正当な値ではありません。デフォルト値は5minutes
です。つまり、Oracle Secure Backupでは、5分ごとにジョブのディスパッチを試みます。
defaultstarttime
ポリシーは、新しいトリガーごとにデフォルトの開始時間を指定する場合に使用します。トリガーの詳細は、『Oracle Secure Backup管理者ガイド』を参照してください。
値
トリガーのデフォルトの開始時間を指定します。time
プレースホルダの詳細は、「time」を参照してください。デフォルト値は00:00
(真夜中)です。
maxdataretries
ポリシーは、失敗したクライアントのバックアップを再試行する最大回数を指定する場合に使用します。
クライアントをバックアップしようとすると、バックアップ失敗の原因となる特定のエラーが発生することがあります。(トリガーの詳細は、『Oracle Secure Backup管理者ガイド』を参照してください。)再試行が可能な失敗には、クライアントがサービス外またはダウンしている、ネットワーク上で通信できない、または一時バックアップ・ファイルを保存するディスク領域が不十分であるという3つの理由によって使用不能になったために発生した失敗があります。
値
再試行できる最大回数を指定します。デフォルト値は6
です。
pollfrequency
ポリシーは、スケジューラのカタログのコンテンツに手動による変更がないかどうかをOracle Secure Backupでスキャンする頻度を指定する場合に使用します。
値
スケジューラのカタログを調べる頻度を指定します。duration
プレースホルダの詳細は、「duration」を参照してください。ただし、forever
は、正当な値ではありません。デフォルト値は30minutes
です。
このポリシーは、ドメインのセキュリティの様々な面を制御します。たとえば、バックアップ・データの送信でのSecure Sockets Layer(SSL)暗号化の有効化や、各ホスト・アイデンティティ証明書の鍵のサイズの設定が可能です。
セキュリティ・ポリシーは、次のとおりです。
trustedhosts
ポリシーは、Oracle Secure Backupで特定の操作をトラステッド・ホストにのみ限定するかどうかを制御する場合に使用します。次の操作が対象となります。
obtarコマンドの使用
物理デバイスおよび物理ライブラリへの直接アクセス
暗号化キーへのアクセス
値
制限付き操作が管理サーバーまたはメディア・サーバーからのみ実行できることを指定します。制限付き操作をクライアント・ロールしかないホストから試行すると、illegal request from non-trusted host
エラーが発生して失敗します。
制限付き操作は、管理ドメイン内のどのホストからでも実行できます。
関連項目: トラステッド・ホストの詳細は、『Oracle Secure Backupインストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。 |
autocertissue
ポリシーは、管理サーバー上のobservicedで、mkhostコマンドの処理の一環としてネットワークを介して署名付き証明書(証明書レスポンス・メッセージ)を送信するかどうかを指定する場合に使用します。
値
ホストの作成時に、署名付き証明書をネットワーク経由で送信します(デフォルト)。
ホストの作成時に、署名付き証明書をネットワーク経由で送信しません。
certkeysize
ポリシーは、管理ドメイン内の各アイデンティティ証明書で使用される公開鍵/秘密鍵ペアの作成時に使用される鍵のサイズを指定する場合に使用します。認証局では、一般的に1024
または2048
の鍵サイズを選択します。
値
鍵のサイズをバイト単位で指定します。有効な値は、512
、768
、1024
(デフォルト)、2048
、3072
または4096
です。鍵サイズ512
または768
は安全とみなされません。1024
または2048
は安全とみなされ、3072
または4096
は非常に安全とみなされます。
encryptdataintransit
ポリシーは、ファイルシステム・バックアップ・データおよび暗号化されていないRecovery Manager(RMAN)バックアップ・データを、ネットワーク経由での送信前にSecure Sockets Layer(SSL)で暗号化されるようにする場合に使用します。このポリシーは、送信前のデータ、つまりディスクまたはテープに保存されているデータの暗号化を有効または無効にするものではありません。
RMANバックアップ・データがRMANによって暗号化されている場合、このポリシーによってもう一度暗号化されることはありません。
値
ネットワーク経由で転送されるバルク・データの暗号化を有効にします。
ネットワーク経由で転送されるバルク・データの暗号化を無効にします(デフォルト)。
loginduration
ポリシーは、ログイン・トークンが作成されてからobtoolで有効であり続ける期間を指定する場合に使用します。
Oracle Secure Backupでは、obtoolを使用してログインするたびに、ログイン・トークンが作成されます。いずれかのツールを起動する際に、有効なトークンが存在する場合は、再ログインする必要はありません。
値
ログイン・トークンの期間を指定します。duration
プレースホルダの詳細は、「duration」を参照してください。デフォルト値は15minutes
です。
securecomms
ポリシーは、デーモンのコンポーネントで認証とメッセージの整合性のためにSecure Sockets Layer (SSL)を使用するかどうかを指定する場合に使用します。
値
認証とメッセージの整合性のためのSSL暗号化を有効にします(デフォルト)。
認証とメッセージの整合性のためのSSL暗号化を無効にします。
webinactivitytimeout
ポリシーは、Oracle Secure Backup Webツールのセッションを非アクティブにできる期間を指定する場合に使用します。この期間が過ぎるとセッションの再認証が必要となります。デフォルト値は15分です。
minuserpasswordlen
ポリシーは、Oracle Secure Backupユーザーのパスワードに必要な最小の長さを指定する場合に使用します。有効な値は0(デフォルト値)〜16の整数値です。ゼロの値はNULLのパスワードが認められることを示します。
このセキュリティ・ポリシーは、mkuser
コマンドまたはchuser
コマンドで作成されたユーザーのパスワードにのみ影響します。Oracle Secure Backupドメインの他のパスワード(NDMPホストのパスワードなど)は、Oracle Secure Backupの管理下にないため影響を受けません。
minuserpasswordlen
セキュリティ・ポリシー値を変更するには、Oracle Secure BackupをUNIXやLinuxにインストールするときにobparameters
ファイルのminimum
user
password
length
パラメータを修正します。
このポリシーは、Oracle Secure Backupでバックアップの暗号化を実行する方法を制御します。たとえば、管理ドメイン全体またはドメイン内の特定のクライアントについてバックアップを暗号化するかどうかの他に、暗号化に使用する暗号アルゴリズムや鍵の管理方法も指定できます。
デフォルト値を新規作成されたクライアントに指定するには、algorithm
、keytype
およびrekeyfrequency
グローバル・ポリシーを使用します。algorithm
、keytype
およびrekeyfrequency
の各クライアント・ポリシーは、特定のクライアントに使用される実際値を定義します。
暗号化ポリシーは、次のとおりです。
algorithm
ポリシーは、テープに書き込まれるバックアップの暗号化で使用されるアルゴリズムを指定する場合に使用します。
管理ドメイン・レベルでは、algorithm
ポリシーは、すべてのバックアップに対するデフォルトのアルゴリズムを指定します。クライアント・レベルでは、このクライアントからのバックアップに対するデフォルトのアルゴリズムを指定します。
値
AES 128ビット暗号化を使用します。これがデフォルト設定です。
AES 192ビット暗号化を使用します。
AES 256ビット暗号化を使用します。
enablehardwareencryption
ポリシーは、Oracle Secure Backupでハードウェアベースの暗号化を使用するかどうかを制御する場合に使用します。
ハードウェア暗号化に対するLTO4インタフェースは、ハードウェア暗号化のためのSCSI仕様を通じて実現することができます。暗号化は、Oracle Secure Backupによるソフトウェアではなく、ハードウェアのLTO4ドライブによって行われます。
ハードウェアベースの暗号化により、既存のOracle Secure Backup暗号化モデルが変更されることはありません。ハードウェアベースの暗号化における暗号化の決定、ポリシー、鍵管理、および設定はソフトウェアベースの暗号化の場合と同じです。
注意: ハードウェアベースの暗号化を使用してバックアップした後、ソフトウェアベースの暗号化を使用してリストアすることはできません。また、ソフトウェアベースの暗号化を使用してバックアップした後、ハードウェアベースの暗号化を使用してリストアすることもできません。 |
値
Oracle Secure Backupがハードウェアベースの暗号化を使用できるようにします。この値がデフォルトです。
ハードウェアベースの暗号化ではなくソフトウェアベースの暗号化を行います。
encryption
ポリシーは、テープ・バックアップに書き込まれるデータをデフォルトで暗号化するかどうかを指定する場合に使用します。
このポリシーは、グローバル・ポリシーとして管理ドメインに設定できます。また、mkhostおよびchhostコマンドの--encryption
オプションを使用して、クライアント・レベルで上書きできます。
注意: データベース・バックアップをRecovery Manager(RMAN)レベルで暗号化する場合、Oracle Secure Backupでは、encryption ポリシーの設定に関係なく、バックアップは常にRMANによって指定された暗号化形式でテープに書き込まれます。encryption をrequired に設定した場合に、データが2度暗号化されることはありません。 |
値
特定のクライアントまたはジョブに対するポリシー設定に関係なく、すべてのバックアップを暗号化します。このポリシーが管理ドメイン・レベルで有効である場合、特定のクライアントに対する他のポリシーまたは特定のジョブに対する設定に関係なく、テープに書き込まれるバックアップ・データはすべて暗号化されます。このポリシーがクライアント・レベルで定義されている場合、特定のジョブに対する設定に関係なく、このクライアントからテープに書き込まれるバックアップ・データはすべて暗号化されます。
クライアントに対して設定されたポリシーまたはジョブに対する設定によって暗号化が指定されないかぎり、テープへのバックアップは暗号化されません。これがデフォルト設定です。
keytype
ポリシーは、暗号化キーの生成方法を指定する場合に使用します。
値
Oracle Random Number Generatorをキーのシードとして使用して、キーをランダムに生成します。キーは、Oracleウォレットに保存されます。これがデフォルト設定です。
バックアップ管理者入力によるパスフレーズに基づいて、キーを生成します。
注意:
|
rekeyfrequency
ポリシーは、新しいキーを生成する頻度を管理する場合に使用します。古いキーは、ウォレットで保護されたキー・ストアに保存されます。
rekeyfrequency
ポリシーは、管理ドメイン全体に対してグローバル・レベルで定義できます。グローバル・ポリシーは、クライアント・レベルで上書きできます。
値
透過モードの暗号化に対してキーを生成する頻度を指定します。duration
プレースホルダの詳細は、「duration」を参照してください。
キーは、指定期間を経過する日の真夜中に自動的に生成されます。その後、このキーはウォレットに追加され、後続のバックアップ操作で使用されます。古いキーは、古いバックアップをリストアするためにウォレットに保存されます。
デフォルト値は30days
です。つまり、キーは30日後に生成されます。期間の最小値は1日です。
バックアップごとにキーを生成します。古いキーは、古いバックアップをリストアするためにウォレットに保存されます。
一定の間隔をおいて自動的にキーを生成しません。
このホストで最新の管理ドメイン・ポリシーを使用するように指定します。クライアントベースのポリシーの場合にのみ、有効です。
requireencryptablemedia
ポリシーは、Oracle Secure Backupでハードウェアの暗号化に対応しているテープを必要とするかどうかを制御する場合に使用します。
このポリシーは、テープ・ドライブがハードウェアの暗号化に対応できない場合、あるいは暗号化に対応しているテープを識別できない場合には無視されます。
値
ハードウェア暗号化に対応しているテープが利用できるようになるまで、ジョブを保留状態にします。
ハードウェア暗号化が可能なテープのマウントを試みます。このようなテープのマウントが不能な場合、Oracle Secure Backupは、元のソフトウェア暗号化に戻ります。この値がデフォルトです。
このポリシーは、Oracle Secure Backupでボールティングを実行する方法を制御します。
ボールティング・ポリシーは、次のとおりです。
autorunmmjobs
ポリシーは、メディア移動ジョブをスケジュールした後、このジョブを開始するのに手動による操作が必要かどうかを制御する場合に使用します。
値
このポリシーがno
に設定されている場合、メディア移動ジョブはスケジューラによって自動的に開始されません。Oracle Secure Backupオペレータが、obtoolのrunjob
コマンドを使用してジョブを実行する必要があります。これがデフォルト値です。
このポリシーがyes
に設定されている場合、メディア移動ジョブはスケジューラによって自動的に開始されます。
注意: autorunmmjobs がyes に設定されている場合でも、様々な理由により、メディア移動ジョブを完了するのに手動による操作を必要とする場合があります。 |
autovolumerelease
ポリシーは、リコールされたボリュームを必要とするリストア・ジョブの完了後に、これらのボリュームを自動的に解放する場合に使用します。Oracle Secure Backupによって自動的にリコールされるボリュームのみが解放されます。
値
offsitecustomerid
ポリシーは、Oracle Secure Backupによって生成されるレポートで使用されるデフォルトの顧客IDの文字列を定義する場合に使用します。このポリシーは、場所ごとに上書きできます。
minwritablevolumes
ポリシーは、各テープ・ライブラリで常に使用可能である必要がある、書込み可能なボリュームの最小数を指定する場合に使用します。テープ・ライブラリ内の書込み可能なボリューム数がこの値を下回ると、そのテープ・ライブラリ内のボリュームの初期ローテーションが開始されます。
このポリシーは、場所ごとに上書きできます。
値
各テープ・ライブラリの書込み可能なボリュームの最小数を指定します。
reportretaintime
ポリシーは、ボールティング・レポート(選択/配布)の保存期間を定義する場合に使用します。
値
duration
プレースホルダの詳細は、「duration」を参照してください。デフォルト値は7days
です。
invretrydelay
ポリシーは、ボリュームがライブラリから物理的に取り外されたかどうかを確認するために、エクスポート操作やインベントリ操作を再試行する前にOracle Secure Backupが待機する時間を指定する場合に使用します。
duration
プレースホルダの詳細は、「duration」を参照してください。デフォルト値は2minutes
です。
maxinvretrytime
ポリシーは、Oracle Secure Backupがエクスポート操作やインベントリ操作の再試行を続ける期間を指定する場合に使用します。この期間が終了すると、ジョブは、入力が必要な状態に置かれ、アラート電子メールが場所オブジェクトの電子メール受信者に送信され、次のプロンプトが記録内に表示されます。
go - proceed with the volume movement quit - give up and abort this media movement job
duration
プレースホルダの詳細は、「duration」を参照してください。デフォルト値は15minutes
です。
このポリシーは、Oracle Secure Backupでボリュームの複製を実行する方法を制御します。
ボリューム複製ポリシーは、次のとおりです。
duplicateovernetwork
ポリシーは、Oracle Secure Backupで複製対象のオリジナル・ボリュームが含まれるメディア・サーバーとは異なるメディア・サーバーにボリュームを複製できるかどうかを制御する場合に使用します。デフォルトでは、異なるメディア・サーバーに接続されたテープ・デバイス間での複製は行われません。これは、ネットワークの帯域幅を大量に使用する必要があるためです。
値
異なるメディア・サーバーに接続されたテープ・デバイス間で複製を実行できます。
異なるメディア・サーバーに接続されたテープ・デバイス間で複製を実行できません。これがデフォルト値です。
duplicationjobpriority
ポリシーは、他のジョブを基準として相対的に、ボリューム複製ジョブの優先度を指定する場合に使用します。
値
ジョブの優先度を指定します。デフォルトは200です。
注意: デフォルトでは、バックアップ・ジョブは優先度100でスケジュールされます。その結果、バックアップ・ジョブは、ボリューム複製ジョブにデフォルトで優先します。 |