HA for Oracle のインストールと構成のプロセスの概要
Solaris Volume Manager を使用した Oracle データベースアクセスの構成方法
Veritas Volume Manager を使用した Oracle データベースアクセスの構成方法
Oracle ASM を使用した Oracle データベースアクセスの構成
clsetup ユーティリティーを使用して、HA for Oracle を登録および構成する方法
Oracle Solaris Cluster メンテナンスコマンドを使用して Oracle ASM なしで HA for Oracle を登録および構成する
Oracle Solaris Cluster メンテナンスコマンドを使用してシングルインスタンス Oracle ASM で HA for Oracle を登録および構成する
Oracle Solaris Cluster メンテナンスコマンドを使用してクラスタ Oracle ASM インスタンスで HA for Oracle を登録および構成する
データベーストランザクション障害に対応する、サーバー障害モニターによるアクション
DBMS タイムアウトのトラブルシューティング用にコアファイルを取得
HA for Oracle サーバー 障害モニターのカスタマイズ
クラスタのすべてのノードにカスタムアクションファイルを伝達する
サーバー障害モニターが使用する必要のあるカスタムアクションファイルを指定する
サーバー障害モニターが使用するべきカスタムアクションファイルを指定する
SUNW.oracle_listener リソースタイプのアップグレード
SUNW.oracle_server リソースタイプのアップグレード
Oracle Data Guard インスタンスのロールの変更
Oracle Data Guard インスタンスのロールの変更
B. DBMS エラーおよび記録された警告用の事前設定アクション
この節では、HA for Oracle のインストールと構成の計画に必要な情報について説明します。
注 - 明記されていないかぎり、Oracle 11 g に関する手順や情報は、Oracle 11g release 1 と Oracle 11g release 2 の両方に該当します。
![]() | 注意 - 以下の条件を守らないと、データサービスの構成がサポートされない場合があります。 |
この節で説明する条件に従って、HA for Oracle のインストールと構成を計画します。これらの条件は、HA for Oracle にだけ適用されます。HA for Oracle のインストールと構成を進める前に、これらの条件を満たしておく必要があります。必要に応じて、HA for Oracle は非大域ゾーンで実行するように構成できます。HA for Oracle を非大域ゾーンで実行するように構成する場合は、高可用性ローカルファイルシステムを使用する必要があります。HA for Oracle はゾーンクラスタで構成することも可能です。
![]() | 注意 - 非大域ゾーンでは、Oracle Solaris Cluster デバイスグループの raw デバイスはサポートされません。 |
すべてのデータサービスに適用される条件については、『Oracle Solaris Cluster Data Services Planning and Administration Guide』の「Configuration Guidelines for Oracle Solaris Cluster Data Services」を参照してください。
Oracle アプリケーションファイル – これらのファイルには、Oracle バイナリファイル、構成ファイル、およびパラメータファイルがあります。これらのファイルは、ローカルファイルシステム、高可用性ローカルファイルシステム、またはクラスタファイルシステムにインストールできます。
Oracle バイナリファイルをローカルファイルシステム、高可用性ローカルファイルシステム、およびクラスタファイルシステムに配置することの利点と欠点については、『Oracle Solaris Cluster Data Services Planning and Administration Guide』の「Configuration Guidelines for Oracle Solaris Cluster Data Services」を参照してください。
データベース関連ファイル– これらのファイルには、制御ファイル、REDO ログ、およびデータファイルがあります。これらのファイルは、raw デバイスにインストールするか、あるいは高可用性ローカルファイルシステムまたはクラスタファイルシステムに通常のファイルとしてインストールする必要があります。非大域ゾーンでは、Oracle Solaris Cluster デバイスグループの raw デバイスはサポートされません。
Oracle ASM 構成 – Oracle Automatic Storage Management (Oracle ASM) は、Oracle データベース 10g で導入された新しいストレージオプションです。ファイルシステム、論理ボリュームマネージャー、およびプラットフォームに依存しない方式のソフトウェア RAID (Redundant Array of Independent Disks) の各サービスを提供します。 Oracle ASM のインストールを計画している場合、Oracle データベースのインストールに適した Oracle ASM のインスタンスとディスクグループを選ぶ必要があります。 シングル Oracle ASM インスタンスとクラスタ Oracle ASM インスタンスの 2 種類の Oracle ASM インスタンスがあります。 適切な Oracle ASM インスタンスの選択に関する情報は、「適切な Oracle ASM インスタンスの選択」を参照してください。 Oracle ASM については、使用している Oracle データベースのバージョンに対応する Oracle のドキュメントを参照してください。
注 - シングルインスタンス Oracle ASM は、Oracle 11g release 2 ではサポートされません。
Oracle ASM ディスクグループを使用しているノードにシングルインスタンスの Oracle データベースをインストールしている場合は、一部のファイルは Oracle ASM ディスクグループにはなく、ローカルにのみあります。 これらのファイルをシングルインスタンスの Oracle を作成したノードからほかのクラスタノードにコピーする必要があります。
Oracle 11g release 1 データベースを使用している場合は、次のディレクトリをほかのクラスタノードにコピーします。
${ORACLE_BASE}/diag/rdbms/sid
${ORACLE_BASE}/admin
${ORACLE_HOME}/dbs/pfile.ora
Oracle 10g データベースを使用している場合は、次のディレクトリをほかのクラスタノードにコピーします。
${ORACLE_HOME}/admin
${ORACLE_HOME}/dbs/initsid.org
次の例では、ターゲットのクラスタノードで /usr/sfw/sbin/wget コマンドを使用して Oracle 10g の ${ORACLE_HOME}/admin ディレクトリを再帰的にコピーします。
# su dbuser cd ORACLE_HOME /usr/sfw/bin/wget -r -nH --Cut-dirs=n ftp://user:password@host:ORACLE_HOME/admin
/usr/sfw/sbin/wget コマンドで、-r オプションは再帰的コピーで、-nH オプションはホストディレクトリの接頭部分を無効にします。--Cut-dirs オプションを指定すると、ディレクトリの構成部分が無視されます。/usr/sfw/sbin/wget のオプションの詳細については、wget のマニュアルページを参照してください。
この節で説明されている質問を活用して、HA for Oracle のインストールと構成を計画してください。『Oracle Solaris Cluster Data Services Planning and Administration Guide』の「Configuration Worksheets」にあるデータサービスのワークシートの余白に、これらの質問への回答を書き込みます。
ネットワークアドレスやアプリケーションリソースおよびそれらの間の依存関係に、どのようなリソースグループを使用しますか?
論理ホスト名 (フェイルオーバーサービス用) と、データサービスにアクセスするクライアントの共有アドレス (スケーラブルサービス用) は何ですか?
システムの構成ファイルはどこにありますか?
Oracle バイナリファイルをクラスタファイルシステムではなくローカルファイルシステムに配置することの利点と欠点については、『Oracle Solaris Cluster Data Services Planning and Administration Guide』の「Configuration Guidelines for Oracle Solaris Cluster Data Services」を参照してください。
データベースのセットアップには、スタンバイインスタンスが必要ですか?
clsetup ユーティリティーを使用して HA for Oracle を登録および構成する場合、これらの質問の一部はユーティリティーが自動的に回答します。
スタンバイデータベースについては、Oracleのドキュメントを参照してください。
Oracle ASM ストレージの使用を計画していますか?
Oracle ASM ストレージの使用を計画している場合は、シングルインスタンス Oracle ASM またはクラスタインスタンス Oracle ASM のどちらが必要であるかを決定する必要があります。 適切な Oracle ASM インスタンスの選択方法については、「適切な Oracle ASM インスタンスの選択」を参照してください。
スタンバイデータベースについては、Oracleのドキュメントを参照してください。