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Oracle® Business Intelligence Applications新機能ガイド
リリース7.9.6.2
B61365-01
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5 Oracle Financial AnalyticsにおけるOracle EBSおよびOracleのPeopleSoft用の通貨残高タイプのサポート

この章の内容は次のとおりです。

5.1 Oracle EBSの通貨残高タイプ

7.9.6.2のETLプロセスでは、Oracle EBSから4種類の通貨残高タイプ(基本通貨、変換通貨、入力通貨、および統計残高)が抽出されます。これらのレコードは、ロード後にOracle Data WarehouseのW_GL_BALANCE_F表に格納されます。

次の表に、異なる残高タイプのサンプル・レコードを示します。4つのレコードはすべて、基本元帳の通貨に米国ドル(USD)を使用する元帳「US元帳」のレコードです。次の表にある5つの列は、データ・ウェアハウスの物理表の列を表しています。

元帳名 LOC_CURR_CODE ACCT_CURR_CODE TRANSLATED_FLAG BALANCE_LOC_AMT BALANCE_ACCT_AMT 残高タイプの説明
1 US元帳 USD NULL N 200 0 基本元帳の通貨にUSDを使用した基本通貨残高レコード
2 US元帳 USD GBP Y 0 100 変換通貨にGBP(英国ポンド)を使用した変換通貨残高レコード(基本元帳の通貨はUSD)
3 US元帳 USD JPY N 0 10000 入力通貨にJPYを使用した入力通貨残高レコード(基本元帳の通貨はUSD)
4 US元帳 USD STAT N 0 150 統計残高

前述の残高は、異なる値列やフィルタを使用して問い合せることができます。次の表に、異なる通貨残高タイプを表示する場合に使用可能な問合せのサンプルと、この問合せを使用して前述の表のウェアハウスのサンプル・データから取得した結果を示します。


注意:

元帳「US元帳」は、次のサンプル・シナリオではLEDGER_WID = 85228に該当します。

サンプル 必要な問合せ 物理表の値列 物理的な問合せフィルタ 値列の結果
A 問合せ対象: 元帳「US元帳」で、基本通貨がUSDの残高 BALANCE_LOC_AMT LEDGER_WID = 85228 200
B 問合せ対象: 元帳「US元帳」で、変換通貨がGBPの変換残高 BALANCE_ACCT_AMT LEDGER_WID 85228

AND TRANSLATED_FLAG = 'Y'

AND ACCT_CURR_CODE = 'GBP'

100
C 問合せ対象: 元帳「US元帳」で、入力通貨がJPYの入力残高 BALANCE_ACCT_AMT LEDGER_WID = 85228

AND ACCT_CURR_CODE = 'JPY'

AND TRANSLATED_FLAG = 'N'

10000
D 問合せ対象: 元帳「US元帳」の統計残高 BALANCE_ACCT_AMT LEDGER_WID = 85228

AND ACCT_CURR_CODE = 'STAT'

150

Oracle BIアンサーのユーザーは、次の表に示すように、「財務 - 総勘定元帳貸借対照表」プレゼンテーション表から必要なファクトを選択することで、通貨残高タイプに関するレポートを作成できます。

サンプル・シナリオ 必要なレポート プレゼンテーション表 プレゼンテーション列 レポートの結果
A 前述の表のサンプルAの問合せなどを使用して、ローカル通貨残高(借方現地額)を表示します 元帳

ファクト - GL貸借対照表

元帳名

借方現地額

次のようにフィルタを適用します。
"Ledger Name" = 'US Ledger'
Ledger Name = US Ledger
Debit Local Amount = 200
B 前述の表のサンプルBの問合せなどを使用して、変換通貨残高(借方変換金額)を表示します。 元帳

ファクト - GL貸借対照表

GL貸借対照表詳細

元帳名

借方変換金額

変換通貨コード

次のようにフィルタを適用します。
"Ledger Name" = 'US Ledger' 
"Translated Currency Code" = 'GBP'
Ledger Name = US Leger
Debit Translated Amount = 100
Translated Currency Code = GBP
C 前述の表のサンプルCの問合せなどを使用して、入力通貨残高(借方入力金額)を表示します。 元帳

ファクト - GL貸借対照表

GL貸借対照表詳細

元帳名

借方入力金額

入力通貨コード

次のようにフィルタを適用します。
"Ledger Name" = 'US Ledger'
"Entered Currency Code" = 'JPY'
Ledger Name = US Leger
Debit Entered Amount = 10000
Entered Currency Code = JPY
D 前述の表のサンプルDの問合せなどを使用して、統計金額(統計額)を表示します。 元帳

ファクト - 貸借対照表

元帳名

統計額

Ledger Name = US Leger
Statistical Amount = 150

5.2 PeopleSoftの通貨残高タイプ

リリース7.9.6.2のETLプロセスでは、PeopleSoftからは4つの通貨残高タイプ(基本通貨、変換通貨、入力通貨および統計残高)が抽出されます。これらのレコードは、ロード後にOracle Data WarehouseのW_GL_BALANCE_F表に格納されます。次の表に、異なる残高タイプのサンプル・レコードを示します。最初の4つのレコードは、基本元帳の通貨にEURを使用した主元帳「ユーロ元帳」のレコードです。続く3つのレコードは、基本元帳の通貨にUSDを使用した変換元帳「US元帳」のレコードです。次の表にある5つの列は、データ・ウェアハウスの物理表の列を表しています。

元帳名 LOC_CURR_CODE ACCT_CURR_CODE TRANSLATED_FLAG BALANCE_LOC_AMT BALANCE_ACCT_AMT 残高タイプの説明
1 ユーロ元帳(主元帳) EUR EUR N 390 50 基本元帳の通貨にEURを使用した基本通貨残高レコード
2 ユーロ元帳

(主元帳)

EUR USD N 0 200 入力通貨にUSDを使用した入力通貨残高レコード(基本元帳の通貨はEUR)
3 ユーロ元帳

(主元帳)

EUR STAT N 0 80 統計残高
4 US元帳

(変換元帳)

USD USD Y 340 340 変換通貨にUSDを使用した変換通貨残高レコード

注意: US元帳は変換元帳です。

5 US元帳

(変換元帳)

USD EUR N 0 50 入力通貨にEURを使用した入力通貨残高レコード(基本元帳の通貨はUSD)

注意: US元帳は変換元帳です。


前述の残高は、異なる値列やフィルタを使用して問い合せることができます。次の表に、異なる通貨残高タイプを表示する場合に使用可能な問合せのサンプルと、この問合せを使用して前述の表のウェアハウスのサンプル・データから取得した結果を示します。


注意:

次のサンプル・シナリオでは、主元帳「ユーロ元帳」はLEDGER_WID = 85228に、変換元帳「US元帳」はLEDGER_WID = 87320に該当します。

サンプル 必要な問合せ 物理表の値列 物理的な問合せフィルタ 値列の結果
A 問合せ対象: 主元帳「ユーロ元帳」で、基本通貨がEURの残高 BALANCE_LOC_AMT LEDGER_WID = 85228 390
B 問合せ対象: 主元帳「ユーロ元帳」で、入力通貨がEURの入力残高 BALANCE_ACCT_AMT LEDGER_WID = 85228

AND ACCT_CURR_CODE = 'EUR'

AND TRANSLATED_FLAG = 'N'

50
C 問合せ対象: 主元帳「ユーロ元帳」で、入力通貨がUSDの入力残高 BALANCE_ACCT_AMT LEDGER_WID = 85228

AND ACCT_CURR_CODE = 'USD'

AND TRANSLATED_FLAG = 'N'

200
D 問合せ対象: 主元帳「ユーロ元帳」の統計残高 BALANCE_ACCT_AMT LEDGER_WID = 85228

AND ACCT_CURR_CODE = 'STAT'

80
E 問合せ対象: 変換元帳「US元帳」で、変換通貨がUSDの変換残高勘定 BALANCE_ACCT_AMT LEDGER_WID = 87320

AND TRANSLATED_FLAG = 'Y'

340
F 問合せ対象: 変換元帳「US元帳」で、入力通貨がEURの入力残高 BALANCE_ACCT_AMT LEDGER_WID = 87320

AND ACCT_CURR_CODE = 'EUR'

AND TRANSLATED_FLAG = 'N'

50

Oracle BIアンサーのユーザーは、次の表に示すように、「財務 - 総勘定元帳貸借対照表」プレゼンテーション表から必要なファクトを選択することで、通貨残高タイプに関するレポートを作成できます。

サンプル・シナリオ 必要なレポート プレゼンテーション表 プレゼンテーション列 レポートの結果
A 前述の表のサンプルAの問合せなどを使用して、ローカル通貨残高(借方現地額)を表示します。 元帳

ファクト - GL貸借対照表

元帳名

借方現地額

次のようにフィルタを適用します。
"Ledger Name" = 'Euro Ledger'
Ledger Name = Euro Ledger
Debit Local Amount = 390
B 前述の表のサンプルBの問合せなどを使用して、ローカル通貨残高(借方額)を表示します。 元帳

ファクト - GL貸借対照表

元帳名

借方額

次のようにフィルタを適用します。
 "Ledger Name" = 'Euro Ledger'
Ledger Name = Euro Ledger
Debit Amount = 50
C 前述の表のサンプルCの問合せなどを使用して、入力通貨残高(借方入力金額)を表示します。 元帳

ファクト - GL貸借対照表

GL貸借対照表詳細

元帳名

借方入力金額

入力通貨コード

次のようにフィルタを適用します。
"Ledger Name" = 'Euro Ledger'
Entered Currency Code" = 'USD'
Ledger Name = Euro Ledger
Debit Entered Amount = 200
Entered Currency Code = USD 
D 前述の表のサンプルDの問合せなどを使用して、統計残高(統計金額)を表示します。 元帳

ファクト - 貸借対照表

元帳名

統計金額

Ledger Name = Euro Ledger
Statistical Amount = 80
E 前述の表のサンプルEの問合せなどを使用して、変換通貨残高(借方変換金額)を表示します。 元帳

ファクト - GL貸借対照表

GL貸借対照表詳細

元帳名

借方変換金額

変換通貨コード

次のようにフィルタを適用します。
"Ledger Name" = 'US Ledger' 
"Translated Currency Code" = 'USD'
Ledger Name = US Ledger
Debit Translated Amount = 340
Translated Currency Code = USD
F 前述の表のサンプルFの問合せなどを使用して、入力通貨残高(借方入力金額)を表示する場合。 元帳

ファクト - GL貸借対照表

GL貸借対照表詳細

元帳名

借方入力金額

入力通貨コード

次のようにフィルタを適用します。
"Ledger Name" = 'US Ledger' 
"Entered Currency Code" = 'EUR'
Ledger Name = US Ledger
Debit Entered Amount = 50
Entered Currency Code = EUR