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Oracle® iPlanet Web Server リリース・ノート
リリース6.1 SP18
E23160-05
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1 Oracle iPlanet Web Server リリース6.1 SP18リリース・ノート

この章では、Oracle iPlanet Web Server リリース6.1 SP18の機能、拡張機能、および解決された問題に関する情報を記載しています。また、最新リリースでサポートされるプラットフォーム、ソフトウェア、テクノロジおよびプロトコルに関する情報も記載しています。その他のドキュメントの変更点の詳細は、章 3, "製品ドキュメント."を参照してください。

この章には次の項が含まれます:

1.1 Oracle iPlanet Web Server リリース6.1 SP18の新機能および拡張機能

新しいセキュリティ・コンポーネントNSS 3.14.3.0がOracle iPlanet Web Server 6.1 SP18に組み込まれました。

以前のOracle iPlanet Web Server 6.1 SP17リリースの新機能と拡張機能の詳細は、付録 Aを参照してください。

1.2 Oracle iPlanet Web Server リリース6.1 SP18で解決された問題

表 1-1に、Oracle iPlanet Web Serverで修正された問題を一覧表示します。ドキュメントの問題については、表の「サマリー」列に「Doc:」という接頭辞が付いています。

表 1-1 6.1 SP18において解決済の問題

問題ID 説明

12905731

ドキュメント: 問題ID 6932016の更新された情報。

項 2.7を参照してください。

13146878

ドキュメント: HttpOnlyフラグ・オプションが追加されたset-cookieヘッダー。

項 3.1.10を参照してください。

13946398

チャンク・ポスト・データSSLを読み取れません。

14013509

HP-UXの最新の6.1バージョンには、バイナリが必要です。

14301929

ドキュメント: Oracle Web Server SP12/ SP14からWeb Server SP17にアップグレードする場合、HP_UXでアップグレードが失敗する。

項 3.1.6を参照してください。

14310147

Web ServerのCGIに送信されたリクエストで、5560バイトを超えるものは、エラーで失敗します。

14324512

ドキュメント: HTTP/1.1コンプライアンスに関する誤った情報。

項 3.1.7を参照してください。

14580197

ドキュメント: IP属性を理解するための新しい例。

項 3.1.8を参照してください。

14639404

ドキュメント: デフォルト値に関する誤った情報。

項 3.1.9を参照してください。

17021088

iPlanet Web Server 6.1.18にNSS 3.14.3が組み込まれました。

17232685

ドキュメント: バグ6720218を除去。

項 2.2を参照してください。


以前のOracle iPlanet Web Server 6.1 SP17リリースで解決された問題の詳細は、付録 Bを参照してください。

1.3 Oracle iPlanet Web Server リリース6.1 SP18の製品パッチ

次に示すOracle iPlanet Web Server リリース6.1 SP18のパッチは、My Oracle Supportサイト(http://support.oracle.com)で入手可能です。

プラットフォーム
パッチID
AIX (32ビット) 145536-06
Linux x86 145533-06
Solaris SPARC (32ビット) 145531-06
Solaris SPARC (64ビット) 145532-06
Solaris x86 (32ビット) 145534-06
Windows (32ビット) 145535-06
HP-UX (32ビット) 145537-04

1.4 サポートされるプラットフォーム

Oracle iPlanet Web Server リリース6.1 SP18は、Solaris、AIX、LinuxおよびWindowsにインストールできます。インストール要件の詳細は、項 1.4.1, "必要なパッチ"およびSun Java System Web Server 6.1 SP12インストールおよび移行ガイドを参照してください。

表 1-2に、サポートされるプラットフォームについてまとめます。

表 1-2 Oracle iPlanet Web Server リリース6.1 SP18でサポートされるプラットフォーム

ベンダー
アーキテクチャ
オペレーティング・システム
最小必須メモリー
推奨メモリー
推奨ディスク容量

IBM

PowerPC

AIX * 5.2、5.3、6.1

64MB

192MB

256MB

Microsoft

x86 (32ビット)

Windows 2000 Professional

Windows 2000 Server

Windows 2000 Advanced Server SP4以降

Windows XP Professional SP2以降

Windows Server 2003 Enterprise Edition SP1以降

Windows Server 2003 Enterprise Edition R2以降

64MB

192MB

256MB

Oracle

SPARC**

Solaris 8、9、10

64MB

192MB

256MB

Oracle

SPARC** (64ビット)

Solaris 10

64MB

192MB

256MB

Oracle

SPARC**、x86 (32ビット)

Trusted Solaris 8 (Professional Services Engagement)***

64MB

192MB

256MB

Oracle

x86 (32ビット)

Solaris 9、10

64MB

192MB

256MB

Red Hat

x86 (32ビット)

Red Hat Linux Advanced Server 2.1

  • Linux kernel 2.4.9-e.3smp

  • glibc-2.2.4-26

  • ncurses-4-5.0-5

libncurses5.soからlibcurses4.soに対してシンボリック・リンクを作成することもできますが、ncurses4-5.0-5.i386.rpmのインストールをお薦めします。

64MB

192MB

256MB

Red Hat

x86 (32ビット)

Red Hat Enterprise Linux 3.0 Update 1

  • uname -r: 2.4.21-9.ELsmp

64MB

192MB

256MB

Red Hat

x86 (32ビット)

Red Hat Advanced Server 4.0

64MB

192MB

256MB

Novell

x86 (32ビット)

SUSE Linux Enterprise 9.0

64MB

192MB

256MB


* AIX 5.1はなくなりました。Web Server 6.1 SP5で非推奨になりました。

** iPlanet Web Server 6.0では、古いSPARC CPUはサポートされません。Web Server 6.1では引き続きUltraSPARCアーキテクチャがサポートされます。

*** Oracleプロフェッショナル・サービスをお薦めします。

パフォーマンスとサポートを向上させるには、使用しているWebサーバーをサポートされるオペレーティング・システムに移行してください。


注意:

Solaris 10のインストールでは、Web Server 6.1 SP5以降で、大域ゾーンとともに疎ルート・ゾーンおよび完全ルート・ゾーンがサポートされます。

1.4.1 必要なパッチ

適用可能な最新のパッチでオペレーティング・システムを更新します。

1.4.1.1 AIX 5.2のパッチ

  • 基本レベルのOS - AIX 5.2

  • メンテナンスレベルのパッチ5200-07以降

  • JDK APAR - IY46668の適用は必須

Webサーバー上にJava Webアプリケーションがデプロイされている場合、(IBM JDKのドキュメントに従って)サーバーを起動する前に環境変数を次の値に設定してください。

  • export AIXTHREAD_SCOPE=S

  • export AIXTHREAD_MUTEX_DEBUG=OFF

  • export AIXTHREAD_RWLOCK_DEBUG=OFF

  • export AIXTHREAD_COND_DEBUG=OFF

これらのコード行は、Webサーバーの起動スクリプトに直接追加できます。

1.4.1.2 AIX 5.3のパッチ

  • 基本レベルのOS - AIX 5.3

  • メンテナンスレベルのパッチ5300-03以降

1.4.1.3 AIX 5.3テクノロジ・レベル6 SP5のパッチ

AIXバージョン5.3からAIXバージョン5.3テクノロジ・レベル6 SP5にアップグレードするときは、次のパッチを適用して、管理サーバー/インスタンス・サーバーの起動時に制御がコマンドライン・プロンプトに返るようにしてください。

bos.mp/bos.mp64 at 5.3.0.66

1.4.1.4 AIX 5.3テクノロジ・レベル7 SP2のパッチ

AIXバージョン5.3からAIXバージョン5.3テクノロジ・レベル7 SP2にアップグレードするときは、次のパッチを適用して、管理サーバー/インスタンス・サーバーの起動時に制御がコマンドライン・プロンプトに返るようにしてください。

bos.mp/bos.mp64 at 5.3.7.2

1.4.1.5 Solaris 8のパッチ(SPARC)

  • Solarisリリース8 2/02

  • Oracle推奨の最新セキュリティおよび推奨パッチ・クラスタ

1.4.1.6 Solaris 9のパッチ(SPARCおよびx86)

  • Solarisリリース9 8/03以降

  • Oracle推奨の最新セキュリティおよび推奨パッチ・クラスタ

1.5 サポートされるソフトウェア、テクノロジおよびプロトコル

次の項では、Oracle iPlanet Web Server 6.1でサポートされるソフトウェア、テクノロジおよびプロトコルの一部に関する情報を提供します。

1.5.1 Active Server Pagesのサポート

Web Server 6.1は、Sun Java System Active Server Pagesバージョン4.0.1 (以前のSun ChiliSoft ASP)、バージョン4.0.2およびバージョン4.0.3を通じてActive Server Pages (ASP)仕様をサポートします。Active Server Pagesソフトウェアは、Web Serverにセキュアな企業レベルのASPエンジンを追加します。Web Server 6.1は、次のプラットフォームでSun Java System Active Server Pages 4.0.2および4.0.3をサポートします。

  • Solaris (SPARC)バージョン8、9および10

  • Solaris (x86) 9、10

  • Windows 2000 Professional Edition、Server、Advanced Server、XPおよび2003 Enterprise Edition

  • AIX 5.2、5.3

  • RedHat Enterprise Linux 3.0、4.0

Web Serverにインストールする場合、Sun Java System Active Server Pagesのライセンスは必要ありません。Sun Java System Active Server Pagesインストーラは、Web Serverメディア・キットを購入した場合はCompanion CDに含まれていますが、http://www.sun.com/download/products.xml?id=420a8e72からダウンロードすることもできます。

注意:

  • Sun Java System Active Server Pagesプラグインを使用する場合は、Web Server 6.1のインストール後にさらに約50MBのディスク容量が必要になります。

  • インストールを始める前に、rootとしてログインしていることを確認してください。

1.5.2 ブラウザのサポート

次のブラウザは、Web Server 6.1管理グラフィカル・ユーザー・インタフェース(GUI)でサポートされています。


Mozilla 1.7以降
Firefox 1.0.4または1.5以降
NetscapeNavigator 7.0以降
Microsoft Internet Explorer 6および7

1.5.3 HTTP PUTおよびDELETEの無効化

この項では、PUTおよびDELETEオプションを無効にする方法について説明します。

1.5.3.1 HTTP PUTおよびDELETEの無効化

  1. 管理コンソールにアクセスします。

  2. サーバーのリストからサーバーを選択して、管理ボタンをクリックします。

  3. 「プリファレンス」タブ内のアクセスの制限リンクをクリックします。

  4. ドロップダウン・リストから「編集」オプションを選択して、「OK」ボタンをクリックします。

  5. 「メソッドA」表から全サーバー・オプションを選択して、アクセス制御の編集ボタンをクリックします。

  6. 権限列のアクセス権限(r-x--i)リンクをクリックします。

    画面下部にアクセス権表が表示されます。

  7. WRITEおよびDELETEオプションの選択を解除します。

  8. 「更新」ボタンをクリックします。

  9. 送信ボタンをクリックします。

  10. 画面右上の「適用」リンクをクリックしてから変更内容の適用ボタンをクリックして、変更を永続的にします。

  11. 変更内容を有効にするために、サーバーを再起動します。

1.5.4 強化されたハードウェア・アクセラレータ暗号化のサポート

Web Server 6.1は、Web ServerでのSSLのパフォーマンスを向上させるSun Crypto Accelerator 500、1000、4000および6000のハードウェア・アクセラレータ・ボードをサポートしています。


注意:

Web Serverの使用時にSun Crypto Acceleratorカードを初期化します。Sun Crypto Acceleratorの詳細は、次の場所にあるSun Crypto Accelerator 6000ボード・バージョン1.1ユーザーズ・ガイドを参照してください。

http://download.oracle.com/docs/cd/E19321-01/index.html


1.5.5 強化されたセキュリティ

Web Server 6.1では、Javaセキュリティ・マネージャを介してフラット・ファイル認証を使用し、アクセスを制限できます。セキュリティ・マネージャ機能を有効にすると、J2EE Webアプリケーションに付与する権限を制限することにより、セキュリティを向上させることができます。セキュリティ・マネージャの機能は、製品のインストール時にはデフォルトで無効になっています。セキュリティ・マネージャを有効にするには、server.xmlファイル内の次のエントリのコメントを外します

<JVMOPTIONS>-Djava.security.manager</JVMOPTIONS>

<JVMOPTIONS>-Djava.security.policy=instance-dir/config/server.policy</JVMOPTIONS>

ここで、instance-dirは、このサーバー・インスタンスのインストール・ディレクトリへのパスです。

server.xmlの詳細は、Sun Java System Web Server 6.1 SP12管理者構成ファイル・リファレンスを参照してください。

1.5.6 HTTP圧縮のサポート

Web Server 6.1は、コンテンツ圧縮をサポートしています。この圧縮により、コンテンツ量にあわせてハードウェア・コストを増加させることなく、クライアントへの配信スピードを速め、より多くの量のコンテンツを提供できるようになります。コンテンツ圧縮により、コンテンツのダウンロード時間が減少し、ダイアルアップ接続やトラフィックの多い接続を使用するユーザーにとって非常に重要な利点です。

詳細は、Sun Java System Web Server 6.1 SP12管理者ガイドを参照してください。

1.5.7 J2SEおよびJava SEのサポート

Oracle iPlanet Web Server 6.1は、Java SE 6およびJ2SE 5をサポートしています。J2SE 1.4はサービス終了(End Of Service Life、EOSL)となったため、サポートしていません。

Windows、SolarisおよびすべてのLinuxプラットフォーム向けのWeb Server 6.1には、Java SE 6が含まれています。これらのプラットフォームでWeb Server 6.1にアップグレードまたはWeb Server 6.1をインストールすると、JDKが自動的にアップグレードまたはインストールされます。HP-UXおよびAIXの場合は、Web Serverをインストールする前に、JDKをダウンロードしてインストールする必要があります。

Oracle iPlanet Web Server 6.1は、次のJDKバージョンについて動作保証されています。

プラットフォーム
JDK 1.6バージョン JDK 1.5バージョン
Hewlett-Packard HP-UX 1.6.0.01-jinteg_06_jun_2008_13_24-b00 1.5.0.16
IBM AIX 1.6.0 pap3260sr1-20080416_01(SR1) 1.5.0 pap32dev-20080315 (SR7)
Microsoft Windows 1.6.0_24 1.5.0.22
Oracle Solaris 1.6.0_24 1.5.0.22
Red Hat Linux 1.6.0_24 1.5.0.22
Sun Linux 1.6.0_24 1.5.0.22
SUSE Linux 1.6.0_24 1.5.0.22


注意:

64ビットSolaris SPARCでは64ビット用JDK、他のすべてのプラットフォームでは32ビット用JDKが必要です。

1.5.8 Javaサーブレット2.3およびJavaServer Pages (JSP) 1.2のサポート

Web Server 6.1では、Java 2 Platform, Enterprise Edition (J2EE)準拠のJava Servlet 2.3およびJavaServer Pages (JSP) 1.2技術仕様が実装されています。J2EE準拠のWebコンテナにより、Javaテクノロジ標準準拠のWebアプリケーションの設計とデプロイに必要な柔軟性と信頼性が提供されます。Webアプリケーションは、仮想サーバーごとにデプロイできます。

これらのテクノロジの詳細は、次のリソースを参照してください。

サーブレットおよびJavaServer Pagesの開発の詳細は、Sun Java System Web Server 6.1 SP12 Webアプリケーション・プログラマーズ・ガイドを参照してください。

1.5.9 JDBCのサポート

Web Server 6.1には、Java DataBase Connectivity (JDBC)ソフトウェアが含まれ、業界標準のJDBCドライバからカスタマイズされたJDBCドライバまで幅広くサポートしています。

1.5.10 JNDIのサポート

Web Server 6.1は、Java Naming and Directory Interface (JNDI) APIをサポートしています。JNDIは、様々な企業のネーミングおよびディレクトリ・サービスへのシームレスな接続を提供します。

1.5.11 ローカライズ・バージョンのサポート

Web Server 6.1xのローカライズされたバージョンを使用している場合は、既存のサーバーにWeb Server 6.1 SP13をインストールすることで、既存のローカライゼーション機能を利用できます。Web Server 6.1 SP13の各リリースは、日本語、簡体字中国語、繁体字中国語、フランス語、スペイン語、ドイツ語および韓国語で利用できます。

1.5.12 NSAPIフィルタのサポート

Web Server 6.1では、Netscape Server Application Programmer's Interface (NSAPI)フィルタをサポートするために、NSAPIが拡張されています。

NSAPIフィルタの利用により、HTTPリクエストおよびレスポンス・ストリームをカスタム処理できます。この処理により、ある機能で、別の機能に提示されたコンテンツ、または別の機能によって生成されたコンテンツをインターセプトして、潜在的に変更することが可能になります。たとえば、あるプラグインでNSAPIフィルタをインストールして、別のプラグインのServer Application Function (SAF)によって生成されたXMLページをインターセプトし、そのXMLページをクライアントに適したHTML、XHTMLまたはWAPページに変換できます。あるいは、NSAPIフィルタが、クライアントから受信したデータを、別のプラグインに提示する前に解凍することもできます。

NSAPIフィルタの詳細は、Sun Java System Web Server 6.1 SP12 NSAPIプログラマーズ・ガイドを参照してください。

1.5.13 NSSおよびNSPRのサポート

Oracle iPlanet Web Server 6.1は、セキュリティ対応サーバー・アプリケーションのクロスプラットフォーム開発をサポートする一連のライブラリであるNSSをサポートしています。Oracle iPlanet Web Server 6.1 SP18には、NSSのバージョン3.14.3 (32ビットと64ビットの両方)およびNSPRのバージョン4.8.9が含まれています。

1.5.14 PHP互換性

PHP: Hypertext Preprocessor (PHP)は、サポート対象の3つのAPI (CGI、NSAPIおよびFastCGI)のいずれかを使用することで、Web Serverで使用できます。PHPは、PHPグループから入手可能なページ・スクリプト言語です。これらのAPIのいずれかを使用するようにPHPソフトウェアを構成する方法は、PHPグループのWebサイト(http://www.php.net)で説明されています。

  • CGI APIは、使用できる中では最も安定したインタフェースですが、CGIに固有のパフォーマンスの制限を受けます。

  • NSAPIは、Web ServerのネイティブAPIを使用し、Webサーバーのメモリー内でPHPソフトウェアを実行します。この構成により最高のパフォーマンスが提供されますが、スレッド・セーフでないPHPモジュールが使用されるとサーバーがクラッシュするリスクがあります。

  • FastCGIインタフェースは、パフォーマンスと安定性を両立させます。FastCGIは、PHPソフトウェアをWebサーバーのメモリー外で実行すると同時に、リクエストを処理した後も実行したままにすることを可能にします。不安定なPHPモジュールが使用された場合でも、Webサーバーがクラッシュすることはありません。このため、PHPソフトウェアではFastCGIインタフェースを使用してください。

    FastCGIインタフェースは、http://www.sun.com/download/products.xml?id=42d693c3から入手可能なFastCGIアドオンをインストールすることにより、Webサーバーでサポートされます。

    PHPソフトウェアは、FastCGIプロセスとして実行した場合、PHPプロセスのライフサイクルを制御するために次の環境変数を使用します。

    • PHP_FCGI_CHILDRENは、リクエストに対するレスポンスとして作成されるPHPプロセスの数を決定します。

    • PHP_FCGI_MAX_REQUESTSは、PHPプロセス自体を終了して新しいPHPプロセスに置き換えられるまでにレスポンスできるリクエストの数を決定します。


注意:

PHP_FCGI_CHILDRENを使用するかわりに、FastCGIアドオンの構成パラメータmin-procsでPHPプロセスの最小数を制御してください。

1.5.15 検索エンジンのサポート

Web Server 6.1は、フルテキストの検索索引付けと検索を提供するJava検索エンジンをサポートしています。検索機能を使用すると、ユーザーはサーバー上のドキュメントを検索して、結果をWebページに表示できます。サーバー管理者は、ユーザー固有のニーズにあわせてドキュメントの索引を作成し、検索インタフェースをカスタマイズできます。

検索機能にアクセスするためのデフォルトのURLは、http://server-instance:port number/searchです。

例:

http://plaza:8080/search

ユーザーがこのURLにアクセスすると、Java Webアプリケーションである検索ページが開きます。

基本および高度な検索機能の詳細は、検索エンジンに付属のオンライン・ヘルプを参照してください。オンライン・ヘルプにアクセスするには、検索ページの「ヘルプ」リンクをクリックしてください。詳細は、Sun Java System Web Server 6.1 SP12管理者ガイドを参照してください。

1.5.16 Solaris PKCS #11のサポート

外部のPKCS#11トークンをWeb ServerのSSLサブシステム(NSS)で使用するには、modutilコマンドを使用して、トークンを認識するようにNSSを構成する必要があります。Solaris libpkcs11ソフトトークンは、PKCS#11準拠のトークンで、NSSで使用できます。UltraSPARC-T1による追加の利点として、Solaris 10のlibpkcs11タスクを使用するシステムでは、プラットフォームの暗号化アクセラレーション・サポートを利用します。

使用方法の情報を取得するには、引数なしでmodutilコマンドを実行します。たとえば、NSSでSolaris 10 libpkcs11タスクをPKCS11トークンとして追加するとします。

  1. Webサーバー・インスタンスのSSLサポートが初期化されたことを確認します。

  2. 次のコマンドを実行します。

    % modutil -dbdir $ALIASDIR -dbprefix $PREFIX -add libpkcs -libfile /usr/lib/libpkcs11.so -mechanisms RSA

    ここで

    • $ALIASDIRは、NSSデータベース・ファイルが存在する、インストール・ルートに対するaliasディレクトリのパスです。

    • $PREFIXは、別名ディレクトリのkey3およびcer8データベース・ファイルで使用される接頭辞で、https-$INSTANCENAME-という形式です。

    -mechanismsフラグは、このトークンを指定されたアルゴリズムの優先初期プロバイダにします。

  3. すべてのメカニズムのリストを取得するには、引数なしでmodutilコマンドを実行します。

  4. pktoolを使用してlibpkcs11プロバイダのパスワードを初期化します。

    % pktool setpin

    NSSの構成の詳細は、libpkcs11(3LIB)、pkcs11_softtoken(5)およびpktool(1)のマニュアル・ページを参照してください。modutilの詳細は、http://www.mozilla.org/projects/security/pki/nss/tools/modutil.htmlを参照してください。

1.5.17 Sun Java Studio Enterpriseのサポート

Web Server 6.1は、Sun Java Studio Enterprise 8をサポートしています。Sun Java Studioテクノロジは、Javaテクノロジ開発者のためにSunが提供する、強力で拡張可能な統合開発環境(IDE)です。Sun Java StudioはNetBeansソフトウェアをベースにしており、Sun Javaプラットフォームと統合されています。

Sun Java Studioサポートは、Web Server 6.1でサポートされるすべてのプラットフォームで利用できます。Webサーバー用のプラグインは、次の方法で取得できます。

  • Web Serverメディア・キットのCompanion CD

  • Sun Java Studioの付属AutoUpdate機能の使用

  • Web Serverのダウンロード・センター


注意:

Web Server 6.1 SP13のSun Java Studio 8プラグインは、ローカルのWebサーバーでのみ動作します。つまり、IDEとWebサーバーは同じマシン上にインストールする必要があります。

Sun Java Studio 8の詳細は、http://developers.sun.com/jsenterprise/overview/previous/jse8.jspを参照してください。

1.5.17.1 デバッグのためのSun Java Studio Enterprise 8の使用

デバッグ・モードで起動したリモートWebサーバーにIDEを手動で接続すると、Sun Java Studio Enterprise 8をリモート・デバッグ用に使用できます。

  1. Web Server管理インタフェースを使用して、デバッグ・モードでサーバー・インスタンスを再起動します(サーバー・マネージャ->JVM一般->「デバッグの有効化」)。

  2. JPDAポート番号を書き留めます。

  3. IDEを起動します。

  4. 「デバッグ」->「開始」を選択します。

  5. dt_socketメソッドを選択します。

  6. リモート・マシン名およびJPDAポート番号を入力します。

    デプロイされたアプリケーションのサーブレット・ソース・コード上で、IDEに作成されたブレークポイントがアクティブになります。

1.5.18 64ビットのサポート

32ビットSolaris SPARCに対する既存のサポートを補完するために、Web Server 6.1では64ビットSolaris SPARCもサポートしています。

64ビット・リリースは、メモリーを大量に消費するデプロイメントでも利用できるため、管理者は32ビット・リリースの場合よりも大きいファイル・キャッシュやJavaヒープを構成できます。ただし、既存のプラグインは64ビット・リリースと互換性がありません。これらのプラグインは、プラグイン・ベンダーによって64ビット・リリース用に再コンパイルされる必要があります。ネイティブの非Javaライブラリを使用するJava Webアプリケーションも再コンパイルする必要があります。このため、32ビット・リリースのWeb Serverをデプロイする方がよい場合もあります。

Web Server 6.1 SP13では、FastCGI、リバース・プロキシおよびJava Web Services Developer Pack (JWSDP)プラグインの64ビット・サポートも提供しています。

64ビット・リリースは、UltraSPARCプロセッサ上の64ビットSolarisカーネルと互換性があります。64ビット・リリースは、x86プロセッサ上で使用したり、32ビットSolarisカーネルとともに使用することはできません。32ビット・リリースは、32ビットと64ビットの両方のSolarisカーネルとの互換性が継続されます。


注意:

64ビットおよび32ビット・リリースのWeb Serverは、別々にパッケージされて配布されます。既存の32ビットWeb Serverインストールを64ビット・インストールにアップグレードすることはできません。32ビットと64ビットのリリースは、インストーラ、サーバー起動時、およびサーバー・エラー・ログに表示される次のバージョン文字列で区別できます。

リリース
バージョン文字列
32ビット Sun ONE Web Server 6.1SP13
64ビット Sun ONE Web Server 6.1SP13 (64ビット)

1.5.19 WebDAVのサポート

Web Server 6.1は、Web-based Distributed Authoring and Versioning (WebDAV)プロトコルをサポートしています。WebDAVは、コラボレーションWeb発行を可能にし、次の機能があります。

  • RFC 2518準拠によるRFC 2518クライアントとの相互運用性

  • Web発行のセキュリティおよびアクセス制御

  • ファイルシステムベースのWebDAVコレクションおよびリソースに対する発行の基本操作

WebDAVは、コンテンツのメタデータ、ネームスペース管理および上書き保護を統合的にサポートします。これらのテクノロジは、WebDAVをサポートする多くのオーサリング・ツールに組み込まれ、コラボレーション環境のための理想的な開発プラットフォームを提供します。

1.6 Web Server 6.1で非推奨になった/変更された公開インタフェース

Web Server 6.1の次の公開インタフェースは、Webサーバーの将来のリリースで非推奨になるか、または互換性のない方法で変更される可能性があります。これらのインタフェースは、Web Server 6.1製品内では変更されないままです。これらのインタフェースに依存するスクリプトは、Webサーバーの将来のリリースで機能するように更新する必要がある場合があります。

表 1-3 非推奨になった/変更された公開インタフェース

構成ファイルまたはユーティリティ
説明

magnus.conf

変更されました。一部の機能は別のファイルに移動されます。


server.xml

変更されました。スキーマと機能が変更されます。


nsfc.conf

非推奨になりました。機能が別のファイルに移動されます。


dbswitch.conf

非推奨になりました。このファイルは削除される可能性があり、機能は別のファイルに移動されます。


password.conf

非推奨になりました。このファイルは削除される可能性があり、機能は別のファイルに移動されます。


ファイル・レイアウト


変更されました。構成ファイルの構造が変更されます。


起動、停止、再起動およびローテーションの各スクリプト


変更されました。これらのユーティリティの名前または場所、あるいはその両方が変更されます。


wdeployアプリケーション

非推奨になりました。このユーティリティは削除される可能性があり、機能は別の管理ユーティリティに統合されます。



1.7 インストール、アップグレードおよび移行に関する注意事項

この項では、Web Serverのインストール、アップグレードおよび移行に関する注意事項を示します。これらのトピックの詳細は、Sun Java System Web Server 6.1 SP12インストールおよび移行ガイドを参照してください。Web Serverのこのリリースの既知の問題は、章 2, "既知の問題点."を参照してください

1.7.1 インストールに関する注意事項

次に注意してください:

  • Oracle iPlanet Web Serverを、ディレクトリ名に空白が含まれているディレクトリにインストールしないでください。

    Web Serverは、たとえばProgram Filesのようにディレクトリ名に空白が含まれているディレクトリにインストールされている場合には起動しません。この問題に関するエラー・メッセージは、インストール中には表示されませんが、インストール後にサーバーが起動しません。

  • Webサーバーはcompat-libstdc++がないと、Red Hat Linux Advanced Server 3.0にセットアップできません。

1.7.2 アップグレード

既存のインストールの上にOracle iPlanet Web Server リリース6.1 SP18をインストールする場合、インストーラが自動的にアップグレードを実行します。

Sun ONE Web Server 6.1 SP1がすでにインストールされている場合は、Oracle iPlanet Web Server リリース6.1 SP18のインストーラに6.1 SP1がインストールされている場所を示してからアップグレードしてください。

1.7.3 移行

4.1より前のバージョンのWeb ServerからOracle iPlanet Web Server リリース6.1 SP18への直接的な移行はサポートされていません。最初に旧バージョンのサーバーをWeb Server 4.1に移行した後、Oracle iPlanet Web Server リリース6.1 SP18に移行する必要があります。

移行の詳細は、Sun Java System Web Server 6.1 SP12インストールおよび移行ガイドを参照してください。このガイドには、バージョン4.1から6.1、およびバージョン6.0から6.1への移行に関する情報が記載されています。

1.8 問題の報告とフィードバックの方法

Oracle iPlanet Web Server リリース6.1 SP18に問題がある場合は、My Oracle Support (http://support.oracle.com)にご連絡ください。

サポートに連絡する前に、次の情報を手元に用意してください。サポート担当者はこれらの情報をもとに、お客様の問題解決に向けて最も適切な対応を行うことができます。

  • 問題が発生した状況および操作への影響などの問題の説明

  • マシン・タイプ、オペレーティング・システムのバージョンおよび製品のバージョン(問題に影響する可能性があるパッチおよびその他のソフトウェアを含む)

  • 問題を再現するために使用した方法の詳細な手順

  • エラー・ログまたはコア・ダンプ