ヘッダーをスキップ
Oracle® Fusion Middleware Oracle Reportsレポート作成のためのユーザーズ・ガイド
11gリリース1(11.1.1)
B61376-01
  ドキュメント・ライブラリへ
ライブラリ
製品リストへ
製品
目次
目次
索引
索引

戻る
戻る
 
次へ
次へ
 

1.8 レイアウト・オブジェクト

この項の各トピックでは、レイアウト・オブジェクトの基本的な概念について説明します。高度な概念は、第2.4項「レイアウト・オブジェクト」を参照してください。

1.8.1 枠について

枠は、他のオブジェクトを囲むもので、これらのオブジェクトが上書きされたり他のオブジェクトによって押し出されたりしないように保護します。たとえば、あるグループによって所有されるすべてのオブジェクト、列ヘッダー、サマリーなどを枠で囲むことができます。

レポートのレイアウトを指定しない場合、Oracle Reports Builderによって必要に応じてレポート・オブジェクトの周囲に枠が作成されます。また、ペーパー・レイアウト・ビューで枠を手動で作成することもできます。第1.6.3項「ペーパー・レイアウト・ビューについて」を参照してください。

枠は、次のような場合に作成します。

  • 複数のオブジェクトをグループ化して、印刷時にオブジェクトどうしの相対位置が維持されるようにする場合。

  • レポート内のセクションを線で囲む場合。

    例: 各ページの上部は表形式にして、各ページの下部はマトリックス形式にします。

  • 他のオブジェクトが上書きされないように保護する場合。

    例: 2つの繰返し枠の下の中央にサマリーを配置します。デフォルトのルールでは、サマリーとの間に一定の距離をおく必要があるのはサマリーを上書きできる最初のオブジェクトのみなので、2番目の繰返し枠によってサマリーが上書きされる恐れがあります。両方の繰返し枠を枠で囲むことによって、サマリーは常に両方の繰返し枠から一定の距離をおいた位置に維持されるようになり、上書きを避けることができます。

  • あるオブジェクトが、他のオブジェクトの印刷が完了してから印刷されるようにする場合。

    例: 2つの繰返し枠の下の中央にサマリーを配置します。デフォルトのルールでは、最初の繰返し枠の印刷が完了するとすぐにサマリーが印刷されます。2つの繰返し枠の周囲に枠を作成することにより、両方の繰返し枠の印刷が完了した後にサマリーが印刷されるようにします。

関連項目

第4.9.1.2項「枠または繰返し枠の作成」

1.8.2 繰返し枠について

繰返し枠は、グループの列に対して作成されたすべてのフィールドを囲むものです。繰返し枠は、グループのレコードごとに1回印刷(起動)されます。

レポートのレイアウトを指定しない場合、Oracle Reports Builderによってデータ・モデルのグループごとに1つの繰返し枠が生成され、グループの列ごとに1つのフィールドがその中に配置されます。繰返し枠であらゆるレイアウト・オブジェクトを囲むことができ、繰返し枠で他の繰返し枠を囲むことも可能です。ネストした繰返し枠は、一般にマスター/ディテール・レポートおよびブレーク・レポートの作成に使用されます。外側の繰返し枠のレコードごとに、囲まれている繰返し枠のすべての関連レコードがフォーマットされます。

ペーパー・レイアウト・ビューで、繰返し枠を手動で作成することもできます。第1.6.3項「ペーパー・レイアウト・ビューについて」を参照してください。

関連項目

第4.9.1.2項「枠または繰返し枠の作成」

1.8.3 枠と繰返し枠のサイズ変更について

オブジェクトまたはレコードごとに、枠または繰返し枠のサイズを拡張可能にするか、縮小可能にするか、可変にするか、固定にするかを指定できます(「水平拡張度」プロパティおよび「垂直拡張度」プロパティで指定)。たとえば、水平方向のサイズは固定するが、レコードによって高さが足りないときは垂直方向に拡張するようにこれらのプロパティを設定できます。

次の図では、部門20には4レコードありますが、部門10と部門30には1レコードずつしかありません。繰返し枠は、部門20のレコードが収まるように垂直方向に拡張されています。

図1-14 繰返し枠のサイズ変更

前述の説明を示す図
「図1-14 繰返し枠のサイズ変更」の説明

枠または繰返し枠のサイズが水平方向または垂直方向に縮小するのは、オブジェクトまたはレコードに必要な領域が枠または繰返し枠の初期サイズより小さいときです。枠または繰返し枠のサイズを可変にすることもできます。この場合は、表示する値のサイズに応じて拡張または縮小します。また、枠または繰返し枠のサイズを固定した場合に、オブジェクトまたはレコードのデータが必要とするフィールドがそのサイズよりも大きいときは、残りのデータは次のページ以降の同じx座標およびy座標の位置に押し出されます。

関連項目

第4.9.1.2項「枠または繰返し枠の作成」

1.8.4 フィールドについて

フィールドは、パラメータ、列およびページ番号や現在の日付などの値のプレースホルダです。パラメータまたは列に関連付けられたフィールドがない場合、その値はレポート出力には表示されません。フィールドを所有するのは、そのフィールドを最初に囲むオブジェクト(枠または繰返し枠)です。

レポートのレイアウトを指定しない場合、Oracle Reports Builderによって列ごとに1つのフィールドが作成され、各フィールドは繰返し枠の中に配置されます。ペーパー・デザイン・ビュー、ペーパー・レイアウト・ビューまたはペーパー・パラメータ・フォーム・ビューで、フィールドを手動で作成することもできます。


注意:

テンプレート内にフィールド・オブジェクトを作成した場合、そのテンプレートがレポートに適用されるときにフィールドの名前が変更されます。たとえば、F_1という名前のフィールドを作成した場合、そのテンプレートがレポートに適用されると、フィールド名はF_1_SEC2に変更されます。そのため、ボイラープレート(&F_1)でF_1を参照している場合、その参照を更新する必要があります。

関連項目

第1.9.2項「パラメータ・フォーム・フィールドについて」

第4.9.1.1項「フィールド・オブジェクトの作成」

第4.9.2.5項「ボイラープレート・テキスト内でのフィールドの参照」

1.8.5 ボイラープレート・オブジェクトについて

ボイラープレート・オブジェクトは、レポートが実行されるたびにレポートに表示されるテキスト、線またはグラフィックです。

レポート・ウィザードで選択したラベルごとに、Oracle Reports Builderによって1つのボイラープレート・オブジェクトが作成されます(名前はB_columnnameとなります)。たとえば、列名がENAMEの場合、ENAMEを含むボイラープレート・オブジェクトがこの列に対して生成されます。レポート・タイプによっては、ラベルの下に線も生成されます。

ペーパー・デザイン・ビュー、ペーパー・レイアウト・ビューまたはペーパー・パラメータ・フォーム・ビューで、ツール・パレットの次のツールを使用してボイラープレート・オブジェクトを手動で作成することもできます。

  • 「円弧」ツール

  • 「楕円」ツール

  • 「ファイル・リンク」ツール

  • 「手書き」ツール

  • 「線」ツール

  • 「多角形」ツール

  • 「折れ線」ツール

  • 「四角形」ツール

  • 「丸い四角形」ツール

  • 「テキスト」ツール

ファイルからのボイラープレート

ファイルに格納されているテキスト、グラフィックまたはHTMLをボイラープレートとしてレポートに表示するには、次で説明する手順に従ってそのファイルにリンクします。

ファイルにリンクすると、レポートが実行されるたびにそのファイルの内容がボイラープレート・オブジェクトに取り出されることになります。この方法を使用すると、ファイルに対する最新の変更内容を確実に出力に反映できます。

ボイラープレート・イメージ・オブジェクトを、イメージが存在する場所のURLにリンクすることもできます。第4.9.8.1.3項「イメージ・オブジェクトのURLへのリンク」を参照してください。


注意:

これらの手順は、ペーパーベースのレポート専用です。ファイル・リンク・オブジェクトは、JSPベースのWebレポートに実装されていません。

関連項目

第1.9.3項「パラメータ・フォーム・ボイラープレートについて」

第4.9.2.1項「テキストのボイラープレート・オブジェクトの作成」

第4.9.2.2項「2ページごとに表示されるテキストのボイラープレート・オブジェクトの作成」

第4.9.2.5項「ボイラープレート・テキスト内でのフィールドの参照」

第4.9.11.8項「ボイラープレート・オブジェクトの回転」