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Oracle® Fusion Middleware Oracle Reportsレポート作成のためのユーザーズ・ガイド
11gリリース1(11.1.1)
B61376-01
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1.9 パラメータ・フォーム・オブジェクト

この項の各トピックでは、パラメータ・フォーム・オブジェクトの基本的な概念について説明します。高度な概念は、第2.5項「パラメータ・フォーム・オブジェクト」を参照してください。

1.9.1 パラメータについて

パラメータは、実行時に値を設定できる変数です(ランタイム・パラメータ・フォーム、コマンドラインなどから)。実行時にSELECT文を変更する場合や、PL/SQL変数を設定する場合に特に便利です。

実行時に、Oracle Reports Builderによって自動的に一連のシステム・パラメータが作成されますが、独自のパラメータを作成することもできます。パラメータを作成すると、問合せのどの部分であっても、単独のリテラル値または式全体を置き換えることができます。レポート内の他の部分でパラメータを参照することもできます。たとえば、PL/SQL構文で使用して、条件に応じてレポートの論理を変更します。


注意:

ユーザー・パラメータは削除したり名前変更したりできますが、システム・パラメータは削除したり名前変更したりできません。

パラメータの値は、次の方法で指定できます。

  • パラメータのデフォルト値を受け入れます(デフォルト値はパラメータのプロパティで設定し、実行時にランタイム・パラメータ・フォームに値を表示するかどうかを制御できます)。

  • コマンドラインで、引数としてパラメータ値を入力します(該当する場合)。コマンド・ラインで指定したパラメータにより、レポート定義に設定された同等のシステム・パラメータ値がオーバーライドされます。コマンドラインの引数の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Reports ServicesレポートWeb公開ガイド』のコマンドライン・キーワードに関する付録、またはOracle Reportsオンライン・ヘルプを参照してください。

  • ランタイム・パラメータ・フォームで、パラメータ値をリストから選択するか入力します。

システム・パラメータ

Oracle Reportsでは、次のシステム・パラメータがあらかじめ定義されています。前述の方法で、これらのデフォルト値を変更できます。

表1-1 システム・パラメータの説明

システム・パラメータ 説明

COPIES

レポートの印刷時に作成されるレポートの部数です。

DESFORMAT

次のいずれかです。

  • レポートの出力フォーマット(ビットマップ・レポートのPDFHTMLHTMLCSSRTFXMLSPREADSHEETDELIMITEDDELIMITEDDATAなど)。

  • DESTYPE=FILEおよびDESNAME=filenameの場合にレポートのフォーマット時に使用されるプリンタ定義。MODE=BITMAPの場合は、プリンタの名前です。MODE=CHARACTERの場合は、キャラクタ・モード・プリンタ定義ファイル(.prtファイル)です。

DESNAME

出力デバイスの名前です(ファイル名、プリンタ名、メール・ユーザーIDなど)。

DESTYPE

レポートの出力を受け取るデバイスのタイプです(SCREEN(スクリーン・フォントを使用してレポートをフォーマットする場合)、FILEPRINTERMAILSYSOUTCACHELOCALFILEなど)。

MODE

レポートをCHARACTERモードとBITMAPのどちらで実行するかを示します。

ORIENTATION

レポートの印刷方向です(LANDSCAPEPORTRAITDEFAULT)。

PRINTJOB

レポートを実行する前に印刷ジョブのダイアログ・ボックスを表示するかどうかを示します。


ユーザー・パラメータ

ユーザー・パラメータは、次の方法で作成できます。

  • オブジェクト・ナビゲータでパラメータを作成します。

  • 問合せの中でパラメータのバインド参照を使用することにより、パラメータが初めて参照されたときに自動的にパラメータが作成されるようにします(第2.3.4.1項「バインド参照について」を参照)。

関連項目

第2.3.4項「列参照とパラメータ参照について」

第4.11.1項「事前定義されたシステム・パラメータの使用」

第4.11.2項「ユーザー・パラメータの作成」

第4.11.3項「パラメータの値リスト(LOV)の作成」

第4.11.4項「実行時におけるパラメータ値の検証」

第4.11.6項「ランタイム・パラメータ・フォームに追加するパラメータの選択」

第4.11.9項「バッチ・モードで実行中のレポートへのパラメータ渡し」

1.9.2 パラメータ・フォーム・フィールドについて

ペーパー・パラメータ・フォーム・ビュー(第1.6.5項「ペーパー・パラメータ・フォーム・ビューについて」)の各フィールドは、パラメータのプレースホルダとして機能します。これらのフィールドは、ランタイム・パラメータ・フォームに表示されるパラメータのフォーマット属性を定義します。デフォルトでは、「パラメータ・フォーム・ビルダー」で選択したパラメータごとに1つのフィールドが作成されます。

関連項目

第1.8.4項「フィールドについて」

第4.11.5項「デフォルト・パラメータ・フォームの作成」

第4.11.7項「実行時におけるパラメータ・フォームの表示」

1.9.3 パラメータ・フォーム・ボイラープレートについて

ペーパー・パラメータ・フォーム・ビューのボイラープレートは、ランタイム・パラメータ・フォームが実行されるたびに表示されるテキストおよびグラフィックを参照します。たとえば、特定のパラメータを示すラベルは、Oracle Reports Builderによって作成されるボイラープレート・テキストです。レイアウト内に作成した線やボックス、および追加したテキストもボイラープレートと見なされます。

ボイラープレートを利用すると、ランタイム・パラメータ・フォームをカスタマイズできます。デフォルトでは、ランタイム・パラメータ・フォームに表示される各フィールドについて、ボイラープレート・ラベルが生成されます。

関連項目

第1.8.5項「ボイラープレート・オブジェクトについて」

第4.11.5項「デフォルト・パラメータ・フォームの作成」

第4.11.7項「実行時におけるパラメータ・フォームの表示」

1.9.4 Webレポートのパラメータ・フォームについて

Webレポートおよびペーパー・レポートの両方に対してパラメータ・フォームを設計できます。ただし、実行時にランタイム・パラメータ・フォームが表示されるのは、ペーパー・レポート・レイアウトを実行する場合のみです。JSPベースのWebレポートの場合は、ランタイム・パラメータ・フォームはデバッグを目的としてOracle Reports Builderからレポートを実行したときに表示されますが、実行時には表示されません。

レポートはあらゆるWebページで自由に表示できるので、他のポートレットやオブジェクトが多数含まれているWebページ上に1つのオブジェクトとしてレポートを配置したり、レポートのパラメータをパラメータ・フォーム以外のソースから取り出したりすることができます。たとえば、Webページによってページ上のすべてのポートレットにパラメータが設定されることがあります。したがって、レポートがフォーマットされる前にJSPベースのWebレポートのランタイム・パラメータ・フォームを表示することは意味がありません。

ランタイム・パラメータ・フォームが使用できない場合は、パラメータ・フォームを使用するように設計されたJSPベースのWebレポートの必須パラメータに値を設定するには、別の手段を使用する必要があります。次に例を示します。

  • レポートを設計するときに、すべてのパラメータにデフォルト値を設定します。

  • URLを使用してレポートを実行するときに、URLを経由してパラメータを設定します。

  • レポートからコールされるHTMLフォームを作成して、パラメータ値をスタティック値、またはOracle ReportsのカスタムJSPタグを使用する値リストとして設定します。

  • レポートがポートレットとしてWebページに表示される場合は、ページ・レベルのパラメータをレポートに渡すことができます。

  • JSPタグ<rw:reports id="myReport" parameters="yourParameterList">を使用します。ここで、yourParameterListにはJava変数を使用できます。次に例を示します。

    <% String myParameterList="userid=scott/tiger&p_deptno+10"; %>
    <rw:report id="myReport" parameters="<%= myParameterList %>">
    

JSPベースのWebレポートに対するパラメータ・フォームの作成の詳細は、第42章「JSPベースのWebレポートに対する単純なパラメータ・フォームの作成」を参照してください。


注意:

ペーパーベースのレポートをWebで表示する場合は、次のいずれかを使用してHTMLのヘッダー・タグおよびフッター・タグを追加することにより、HTMLパラメータ・フォームを作成できます。
  • プロパティ・インスペクタ: レポートの「BEFORE FORM値」と「フォーム後値」のプロパティを設定します。

  • PL/SQL: SRW.SET_BEFORE_FORM_HTMLプロシージャおよびSRW.SET_AFTER_FORM_HTMLプロシージャを使用して、フォーマット・トリガーを設定します。


関連項目

第1.2.2項「Webレポートについて」

第1.6.5項「ペーパー・パラメータ・フォーム・ビューについて」

第1.11.1項「ランタイム・パラメータ・フォームについて」

第2.5.1項「パラメータ・フォームのHTML拡張について」