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Oracle® Fusion Middleware Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suite管理者ガイド
11g リリース1 (11.1.1.4.0)
B55916-03
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37 Oracle BPMNプロセス・サービス・コンポーネントとエンジンの構成

この章では、BPMNサービス・コンポーネントの処理中にBPMNプロセス・サービス・エンジンによって使用される構成プロパティについて説明します。

この章の内容は、次のとおりです。

37.1 BPMNプロセス・サービス・エンジン・プロパティの構成

BPMNプロセス・サービス・エンジン・プロパティを構成する手順は、次のとおりです。

  1. 次のいずれかのオプションを使用して、このページにアクセスします。

    「SOAインフラストラクチャ」メニューからアクセスする手順 ナビゲータの「SOA」フォルダからアクセスする手順
    1. 「SOA管理」「BPMNプロパティ」の順に選択します。
    1. 「soa-infra」を右クリックします。
    2. 「SOA管理」「BPMNプロパティ」の順に選択します。


    「BPMNサービス・エンジン・プロパティ」ページに、監査証跡しきい値と大容量ドキュメントしきい値の設定、ディスパッチャ・スレッド・プロパティの設定、ペイロード・スキーマの検証、および監査証跡レベルの設定を行うためのプロパティが表示されます。

    soaadmin_bpmn_props.gifの説明が続きます
    図版soaadmin_bpmn_props.gifの説明

  2. 使用環境に適するようにサービス・エンジン・プロパティを変更します。

    プロパティ 説明
    監査レベル 次のいずれかのオプションを選択します。
    • オフ: ロギングは実行されません。コンポジット・インスタンスのトラッキング情報とペイロード・トラッキング情報は収集されません。測定が有効な場合、このレベルは「最小」にオーバーライドされます。

    • 継承(デフォルト): ロギングはSOAインフラストラクチャの監査レベルの場合と同じです。これにより、グローバル設定の変更時にBPMN監査レベルが自動的に変更されるようになります。このページで異なる監査レベル・トラッキングを設定すると、SOAインフラストラクチャ・レベルに設定されたトラッキングがオーバーライドされます。

    • 最小: インスタンス・トラッキング情報は収集されますが、ペイロード詳細は収集されません。フローの監査証跡でペイロードは使用できません。

    • 本番: インスタンス・トラッキング情報は収集され、ペイロード詳細は、非同期アクティビティの出力データ・アソシエーションについてのみ収集されます。多くの場合、通常の操作およびテストにはこのレベルが最適です。

    • 開発: コンポジット・インスタンスのトラッキングとペイロード・トラッキングの両方を許可します。ただし、このことによってパフォーマンスが低下する場合があります。このレベルは、一般的に、デバッグを目的とする場合に役立ちます。

    注意: 監査エントリが表示されないようにするには、監査レベルとメトリックの両方をオフにする必要があります。メトリックが有効である場合は、監査レベルがオフに設定されている場合でも、監査エントリが表示されます。

    監査証跡しきい値(バイト) 監査証跡とは別にチャンクされてデハイドレーション・ストア表に保存される前の、インスタンスの監査証跡の最大サイズをバイト単位で入力します。このしきい値を超えると、ペイロードのかわりに、「XMLの表示」リンクが監査証跡に表示されます。
    大容量のドキュメントしきい値(バイト) デハイドレーション・ストアの別の表に保存される前の、BPMNプロセス・コンポーネント・インスタンス内に生成されるドキュメントの最大サイズを入力します。
    ディスパッチャ・システム・スレッド システム・ディスパッチャ・メッセージの処理に割り当てるスレッドの合計数を指定します。システム・ディスパッチ・メッセージは、通常、サーバーにより迅速に処理される一般的なクリーン・アップ・タスクです(たとえば、ステートフル・メッセージBeanを元のプールに解放)。通常、実行時に生成されたシステム・ディスパッチ・メッセージの数を処理するために必要なスレッド数はごく少数です。

    デフォルト値は2スレッドです。1スレッド未満の値は、デフォルト値に変更されます。

    ディスパッチャ呼出しスレッド 呼出しディスパッチャ・メッセージの処理に割り当てるスレッド合計数を指定します。呼出しディスパッチャ・メッセージは、受信したペイロードごとに生成され、新規インスタンスをインスタンス化するために使用されます。エンジンで処理されるリクエストの大多数が(インスタンス・コールバックではなく)インスタンス呼出しである場合は、呼出しスレッド数を増加させることでパフォーマンスが大幅に向上する可能性があります。スレッド数が多くなるほど、コンテキスト切替えコストが高くなるため、CPU使用率が大幅に増加する可能性があります。

    デフォルト値は20スレッドです。1スレッド未満の値は、デフォルト値に変更されます。

    ディスパッチャ・エンジン・スレッド エンジン・ディスパッチャ・メッセージの処理に割り当てるスレッド合計数を指定します。エンジン・ディスパッチャ・メッセージは、アクティビティを非同期で処理する必要がある場合に必ず生成されます。デプロイされるプロセスの大多数が永続的で、多数のデハイドレーション・ポイント(midprocess receive、onMessage、onAlarmおよびwaitアクティビティ)がある場合は、エンジン・スレッド数を増加させることでパフォーマンスが大幅に向上する可能性があります。スレッド数が多くなるほど、コンテキスト切替えコストが高くなるため、CPU使用率が大幅に増加する可能性があることに注意してください。

    デフォルト値は30スレッドです。1スレッド未満の値は、デフォルト値に変更されます。

    ペイロードの検証 インバウンド・メッセージとアウトバウンド・メッセージの検証を有効にする場合に選択します。スキーマに準拠しないペイロード・データが捕捉され、フォルトとして表示されます。

    注意: この設定は、SOAコンポジット・アプリケーションおよびSOAインフラストラクチャのペイロード検証レベルの設定に依存しません。ペイロード検証がサービス・エンジンとSOAインフラストラクチャの両レベルで有効な場合、データは2回チェックされます。1回目は、データがSOAインフラストラクチャに入るとき、2回目は、データがサービス・エンジンに入るときです。

    BPMNモニターおよびセンサーの無効化 デプロイ済のすべてのSOAコンポジット・アプリケーションのすべてのBPMNコンポーネントについて定義されているすべてのBPMNモニターおよびセンサーを無効化するには、このチェック・ボックスを選択します。

  3. 「適用」をクリックします。

  4. システムMBeanブラウザで拡張BPMNプロパティを構成するには、「詳細BPMN構成プロパティ」をクリックします。表示されるプロパティには次のものがあります。各プロパティには説明が記載されています。

    • AuditDetailThreshold: 監査証跡詳細文字列が、監査証跡とは別に格納される前に許可される最大サイズ(バイト単位)。

    • AuditLevel: プロセスによってログに記録される監査イベントの数を制御します。現在サポートされているロギング・レベルはoff(ロギングをまったく実行しない)であり、インスタンス処理のパフォーマンスがわずかに向上する場合があります。

    • BpelcClasspath: BPMNで生成されたJavaソースをコンパイルするときに追加のクラスパスを含める必要があります。

    • ConfigMBean: trueの場合、このMBeanが構成MBeanであることを示します。

    • CubeInstanceExpiration: パフォーマンス・データの有効期限(時間単位)。このパラメータはデフォルトで無効化されています。このパラメータは有効化できます。

    • CubeTimerMaxErrorCount: キューブ・タイマー処理中にエラーが連続して発生することが許容される最大数。エラー数がCubeTimerMaxErrorCountに達すると、キューブ・タイマーは処理をスキップします。

    • CubeTimerMaxSkipOnErrorCount: エラー数がCubeTimerMaxErrorCountに達した場合に、タイマーが処理をスキップする回数を指定します。


      注意:

      キューブ・タイマーの連続するエラーの回数がCubeTimerMaxErrorCoutの回数を超過すると、キューブ・タイマーはタイムアウト処理をCubeTimerMaxSkipOnErrorCountの回数スキップします。次に、通常のタイムアウト処理を再開します。キューブ・タイマーが処理をスキップする時間は、CubeTimerMaxErrorCount * CubeUpdateFrequencyで計算できます。

      ロックアウト時間を減らす必要がある場合は、時間の値を低くするか、またはタイムアウト処理をスキップする回数を変更する必要があります。


    • CubeUpdateFrequency: キューブ・アクションがワークロードを計算する頻度(秒単位)。

    • CubeWorkloadExpiration: ワークロード・レコードの有効期限。デフォルトで48時間に設定されており、この設定は、ワークロード・レコードの経過時間が48時間を超えると、ワークロード・レコードがパージされることを意味します。

    • DisableActions: 無効化された測定アクションのカンマ区切りリスト(例: CubeCommand, BAMCommand)。「PublishMaxTrackBackCount」も参照してください。

    • DisableProcessTracking: trueに設定すると、監査はプロセス追跡を無効化します。デフォルト値はfalseです。

    • DisableSensors: trueに設定すると、エンジンはセンサーへのすべての呼出しを無効化します。デフォルト値はfalseです。

    • DispatcherEngineThreads: エンジン・ディスパッチャ・メッセージの処理に割り当てられるスレッドの合計数。

    • DispatcherInvokeThreads: 呼出しディスパッチャ・メッセージの処理に割り当てられるスレッドの合計数。

    • DispatcherMaxRequestDepth: エンジンが処理する内部メッセージの最大件数。この件数を超えると、新しいメッセージはディスパッチされません。デフォルト値は600です。

    • DispatcherSystemThreads: システム・ディスパッチャ・メッセージの処理に割り当てられるスレッドの合計数。

    • eventProvider: trueに設定された場合、このMBeanがJSR-77によって定義されているイベント・プロバイダであることを示します。

    • eventTypes: このMBeanによって送信されるすべてのイベントのタイプ。

    • ExpirationMaxRetry: 失敗した期限切れ呼出し(待機/onAlarm)が失敗するまでに再試行される最大回数。

    • ExpirationRetryDelay: 次の期限切れ呼出し再試行までの遅延。デフォルト値は120秒です。

    • InstanceKeyBlockSize: 1回のフェッチごとにデハイドレーション・ストアから割り当てられるインスタンスIDのブロック・サイズ。

    • LargeDocumentThreshold: 残りのインスタンス・スコープ・データとは別の場所に格納される前に許可されるBPMN変数の最大サイズ(バイト単位)。

    • MaximumNumberOfInvokeMessagesInCache: メモリー内キャッシュに保持できる呼出しメッセージ数を指定します。エンジンがこの制限に達すると、ディスパッチャ・メモリー内キャッシュにメッセージをプッシュするかわりに、データベースにメッセージを保存します。保存されたこれらのメッセージは、リカバリ・ジョブを使用してリカバリできます。このプロパティを無効化するには値-1を使用します。

    • objectName: MBeanの固有のJMX名。

    • OneWayDeliveryPolicy: 一方向呼出しメッセージを配信するかどうかを変更します。

    • PeopleQueryTimeout: 人の問合せにquartz cron式を指定します。論理ピープル・グループの人の問合せは、このcron式に基づいて再評価されます。

    • PublishMaxTrackBackCount: 最新の監査レコードを横断して、有効化された測定およびアクションの有無をチェックし、ある場合は公開されるレコードの最大数。

    • QualityOfService: BPMNサービス・エンジンのOracle Coherenceキャッシュを有効化または無効化するフラグ。Oracle Coherenceを有効化するにはCacheEnabledを使用します。

    • ReadOnly: trueに設定された場合、このMBeanが読取り専用MBeanであることを示します。

    • RestartNeeded: 再起動が必要かどうかを示します。

    • StatsLastN: 最近処理されたリクエスト・リストのサイズ。

    • SystemMBean: trueに設定された場合、このMBeanがシステムMBeanであることを示します。

    • ValidateXML: trueに設定すると、エンジンは受信および送信XMLドキュメントに対してスキーマ検証を適用します。デフォルト値はfalseです。

    • Version: 構成ファイルのバージョン。

    • WFOracleUcmUrl: Oracle UCMリポジトリ管理サーバーのURLを指定します。

37.2 Oracle BPMとOracle Business Activity Monitoringの統合

BPMNコンポジット・アプリケーションがデプロイされると、次のOracle BAMデータ・オブジェクトが自動的に生成されます。

ターゲットのOracle BAMサーバーはJNDI名前パラメータによって指定されます。


注意:

データ・オブジェクトはデプロイ時に自動的にのみ作成されます。これらは手動で作成できません。

Oracle BPMをOracle Business Activity Monitoringと一緒に使用するように構成するには、次のタスクを実行します。

37.2.1 タスク1: Oracle BPMサーバー上でのOracle BAMアダプタの構成

Oracle BAMとの通信用にSOAPまたはRMIを使用するようOracle BAMアダプタを構成する必要があります。

Oracle BAMアダプタをOracle BPMサーバー上に構成するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle WebLogic Server管理コンソールの「ドメイン構造」で、「デプロイメント」をクリックします。

  2. 「OracleBAMAdapter」「構成」「アウトバウンド接続プール」の順にクリックします。

  3. oracle.bam.adapter.adc.soap.SOAPConnectionFactoryを展開します。

  4. eis/bam/soapまたはeis/bam/rmiをクリックします。

    Oracle BAMアダプタを構成するために使用するJNDI名が使用されます。たとえば、SOAPを使用するようにOracle BAMアダプタを構成した場合、デフォルトのJNDI名はeis/bam/soapです。同様に、RMIを使用するようにOracle BAMアダプタを構成した場合、デフォルトのJNDI名はeis/bam/rmiです。

  5. Oracle BAMサーバーに一致するようにプロパティを変更します(テキストを入力した後、[Enter]キーを押してください)。

  6. 「保存」をクリックします。

  7. デプロイメント・プランのロケーション(たとえばbam/Plan.xml)を選択し、ダイアログを完了します。

  8. 「デプロイメント」に戻ります。

  9. 「OracleBAMAdapter」を選択します。

  10. 「更新」をクリックし、ダイアログを完了します。

Oracle Business Activity MonitoringとOracle SOA Suiteコンポジット・アプリケーションの統合の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite開発者ガイド』を参照してください。

37.2.2 タスク2: Oracle BPMサーバー上でのOracle BAMの有効化

このことを行うには、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用します。

Oracle BPMサーバー上でOracle BAMを有効にするには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Fusion Middleware Controlの「WebLogicドメイン」で、ドメインおよびサーバーを選択します。

  2. 「システムMBeanブラウザ」に移動します。

  3. 「oracle.as.soainfra.config」「サーバー」「BPMNConfig」「bpmn」の順に選択します。

  4. 「アクションの無効化」に移動します。ここで「BAMAction」が見つかった場合は、フィールドをクリアします。

  5. 「適用」をクリックします。