ヘッダーをスキップ
Oracle® Fusion Middleware Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suite管理者ガイド
11g リリース1 (11.1.1.4.0)
B55916-03
  ドキュメント・ライブラリへ移動
ライブラリ
製品リストへ移動
製品
目次へ移動
目次
索引へ移動
索引

前
 
次
 

19 Fusion Middleware Controlでのルール実行のトレース

この章では、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用してビジネス・ルール実行トレースを実行する方法について説明します。

この章の内容は、次のとおりです。

19.1 ルール実行トレースの概要

Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用してルール実行トレースを実行できます。Fusion Middleware Controlへのアクセスおよび使用の詳細は、第2章「Oracle SOA SuiteおよびOracle BPM Suiteの管理の開始」を参照してください。

ルール実行トレースは、ルールの評価中に発生するOracle Business Rulesサービス・エンジン・イベントのトレース・メカニズムです。トレースされるイベントのタイプは次のとおりです。

各トレースには、トレースするイベントに関する情報が含まれます。たとえば、実行されたルールのルール・トレース・エントリは次の内容で構成されます。

ルール実行トレースの監査レベルは、SOAインフラストラクチャでサポートされている監査レベルと同じであり、次のものがあります。

監査レベルはSOAインフラストラクチャ・レベルまたはコンポジット・レベルのいずれかに設定できます。SOAインフラストラクチャの監査レベルの構成情報は、第3.1項「SOAインフラストラクチャ・プロパティの構成」を参照してください。SOAインフラストラクチャ・レベルで設定された場合、およびコンポジット・レベルで設定された場合の監査レベルの優先順位の説明は、第1.4.1.1項「監査レベル設定の優先順位の概要」を参照してください。次の各項では、ルール実行トレースのために監査レベルをコンポジット・レベルに設定する場合について説明します。

19.2 開発監査レベルでのルール実行のトレース

監査レベルを「開発」に設定すると、実行されたルールに関連するすべての詳細情報を表示できます。

開発レベルのルール実行トレースを実行する手順は、次のとおりです。

  1. Fusion Middleware Controlでコンポジット・アプリケーションを開きます。

    コンポジットの「ダッシュボード」ページに、最近実行されたコンポジット・インスタンスのリストが表示されます。

  2. 「設定」リストをクリックし、コンポジットの監査レベル「開発」の順に選択して、トレース・レベルをコンポジット・レベルとして「開発」に設定します。

    em_audit_level3.gifの説明が続きます
    図版em_audit_level3.gifの説明

  3. 「確認」ダイアログで「はい」をクリックします。

    em_confirm.gifの説明が続きます
    図版em_confirm.gifの説明

  4. 「テスト」「クライアント」の順にクリックして、コンポジットのテスト・インスタンスを呼び出し、Order IDなどの様々な入力パラメータに対応するデシジョン・トレースを表示します。

    em_test.gifの説明が続きます
    図版em_test.gifの説明

  5. 「Webサービスのテスト」ページの「引数を入力」セクションの「値」フィールドに1001などのOrder IDを入力し、「Webサービスのテスト」ボタンをクリックします。

    em_test_input.gifの説明が続きます
    図版em_test_input.gifの説明

    入力したOrder IDに基づいて、サービスはOrder IDの詳細を含むBPELプロセス・インスタンスを呼び出し、オーダー詳細に関連するルールが実行されます。

  6. 「レスポンス」ページの下の「メッセージ・フロー・トレースの起動」をクリックして、「フローのトレース」ページを開きます。

    em_test_msg_flow_trace.gifの説明が続きます
    図版em_test_msg_flow_trace.gifの説明

  7. 「トレース」セクションでDiscountDictionaryというデシジョン・サービス・コンポーネント・インスタンスをクリックして、実際のルール実行トレースを表示します。

    em_test_trace_dec_comp.gifの説明が続きます
    図版em_test_trace_dec_comp.gifの説明


    注意:

    ビジネス・ルール・コンポーネントを起動する前後のコンポジット変数の値を表示することもできます。「フローのトレース」ページでBPELプロセス・コンポーネント・インスタンスをクリックしてから、該当する「ペイロード」をクリックする必要があります。この場合、BPELコンポジット名はFODOrderProcessingProcessです。

    次の図は、DiscountDictionaryというデシジョン・サービス・コンポーネントの実行トレースを示しています。

    em_test_trace_dev.gifの説明が続きます
    図版em_test_trace_dev.gifの説明

  8. 「監査証跡内のルール・セット・スタック状態の表示」チェック・ボックスを選択すると、ルール実行の詳細が表示されます。

    em_test_trace_dev_show_rule.gifの説明が続きます
    図版em_test_trace_dev_show_rule.gifの説明

    開発レベルのトレース・レポートに、ファクト名、アクティブ化されているルール以外に、プッシュおよびポップされたルールセット名が表示されることがわかります。

    次の表に、トレース・レポートのエントリをリストします。

    要素 説明
    呼び出されたデシジョン・サービス名 呼び出されたデシジョン・サービス・コンポーネントの名前が表示されます。
    アサートされたファクト BPELサービスからデシジョン・サービス・コンポーネントに渡されたファクトの名前が表示されます。これは、ユーザーが指定した入力パラメータに基づきます。この例ではOrder ID 1001です。
    アクティブ化されたルール アクティブ化されているルールの名前が、ルールをアクティブ化したファクトの名前とともに表示されます。
    プッシュされたルールセット ファクトがアサートされたときに呼び出されたルールセットの名前が表示されます。
    ルールセット内の起動されたルール ルールが実行されたルールセットの名前が表示されます。
    起動されたルール 実行されたルールの名前が表示されます。
    変更されたファクト ルール実行の結果として変更されたファクトの名前が表示されます。この変更されたファクトは、デシジョン・サービス・コンポーネントからBPELサービスに渡されます。
    ポップされたルールセット 実行が完了したため、ルールセットが実行キューから取り出されたルールセットの名前が表示されます。


    注意:

    呼び出されたデシジョン・サービス(名前)のエントリは、異なるシナリオでは異なって表示されます。
    • AS10.1.3.xからAS11にアップグレードされた、AssertExecuteWatchパターンを持つルール・ディクショナリでは、トレース・レポートのエントリは「呼び出されたデシジョン・サービス」として表示されます。

    • AS10.1.3.xからAS11にアップグレードされた、CallFunctionパターンを持つルール・ディクショナリでは、トレース・レポートのエントリは「呼び出されたデシジョン関数」として表示されます。

    • AS11で作成されたディクショナリでは、エントリは「呼び出されたデシジョン関数」として表示されます。


19.3 本番監査レベルでのルール実行のトレース

監査レベルを「本番」に設定すると、ルール実行トレースに関する切り詰められたレポートが提供されます。ルールセットと起動されたルールのみ表示され、ファクトに関する詳細やルールのアクティブ化などは表示されません。

本番レベルのトレースのプロセスは、開発レベルのトレースに似ています。ただし、本番レベルのトレースでは、次の操作を実行する必要があります。

Fusion Middleware Controlで、コンポジットを開いた後、「設定」メニューのコンポジットの監査レベルから「本番」を選択します。

次の図は、トレース・レポートを表示する「フローのトレース」ページを示しています。

em_test_trace_prod.gifの説明が続きます
図版em_test_trace_prod.gifの説明

本番レベルのトレース・レポートに、ルールセットの名前と起動されたルールのみが含まれています。また、ドリルダウン詳細トレース・レポートを表示する「監査証跡内のルール・セット・スタック状態の表示」チェック・ボックスは、本番レベルのトレース・レポートでは使用できません。