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Oracle® Real User Experience Insightユーザーズ・ガイド
リリース11.1 for Linux x86-64
B63041-01
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J PeopleSoftのサポート

この付録では、PeopleSoftベースのアプリケーションの正確な監視のために提供されるサポートについて詳しく説明します。このサポートの対象となるのは、有効なApplication Management Suite for PeopleSoftライセンスを所有している場合に限られることに注意してください。詳細は、オラクル社の担当者に問い合せてください。

J.1 概要

このバージョンで提供される監視のサポートは、PeopleToolsバージョン8.48および8.49に基づくPeopleSoftアプリケーションに対して検証されています。テストは行っていませんが、これよりも前のバージョンにも対応できる場合があります。

J.2 監視の有効範囲の検証

多くの場合、PeopleSoftソフトウェアは標準以外のポート(800など)を使用するように構成されます。PeopleSoftインストールが実行しているポートを確認するには、ログインURLを調べてください。これは次の形式になっています。

http(s)://hostname:portnumber/pspt/...

portnumberが定義済ポートの1つとして構成されていることを確認します(HTTPまたはHTTPS)。また、HTTPSポートが指定される場合は、WebサーバーのSSL秘密鍵のコピーをコレクタ・システムにインポートするようにしてください。

J.3 PeopleSoftスイート定義の作成

PeopleSoftベースのアプリケーションのスイート定義を作成できます。作成方法は、サポートされている他のOracle Enterpriseアーキテクチャの場合と同じです。スイートを作成する手順は、10.1.1項「スイート定義の作成」に記載されています。

J.4 create_PSFT_info.shスクリプトの実行

ご使用の環境でRUEIがPeopleSoftのビジネス・ロジックを正しく変換できるようにする手順は、次のとおりです。

  1. create_PSFT_info.shスクリプトをPSFTサーバーのホーム・ディレクトリにコピーします。これはRUEIシステムの/var/opt/ruei/processor/local/download/psftディレクトリにあります。

  2. PSFTサーバーで任意のユーザーとしてcreate_PSFT_info.shスクリプトを実行します。脚注1 このスクリプトは、環境で識別されたページIDにIDを割り当てます。create_PSFT_info.shスクリプトは次の必須パラメータを指定して実行してください。

    create_PSFT_info.sh connect-string
    

    connect-stringは、PeopleSoftデータベースに対するスクリプトのアクセスを許可するために使用する文字列です。スクリプトはAPPLSYSスキーマを読み取り、現在のディレクトリに.txtファイルを生成します。次に例を示します。

    create_PSFT_info.sh "APPS/APPS@dliild-PSFT-:1522/dli03"
    create_PSFT_info.sh "APPS/APPS@PSFT"
    

    複数インスタンス環境では、目的のインスタンスごとにスクリプトを実行し、作成される.txtファイルを別に保存します。また、10.1項「スイートの使用」で説明するように、各インスタンスに別のスイート定義を作成します。

  3. 10.1.2項「構成ファイルのアップロード」で説明している手順を実行し、生成されたファイルをレポータ・システムにアップロードします。

J.5 Cookieテクノロジの確認

PeopleSoftスイート・インスタンスを作成すると、PeopleSoft環境用の事前定義済Cookieが自動的に作成されます。これは、PS_TOKENという名前のカスタムCookieとして実装されます。多くの場合、このCookieはご使用のPeopleSoft環境に適しています。ただし、環境の構成によってはこのCookieを変更する必要があります。また、RUEIによって、完了したセッションのユーザーを監視および追跡するには、Cookieのパスを「/」に設定する必要があります。

Cookieの構成の確認

Cookieの構成を確認する手順は、次のとおりです。

  1. ブラウザですべてのCookieを消去します。

  2. PeopleSoftアプリケーションに(再)ログインします。

  3. PeopleSoftでいくつかのページを表示します。

  4. ログアウトします。

  5. 少なくとも10分間待機します。

  6. RUEIレポータ環境を開きます。

  7. 「Browse data」を選択し、「All sessions」グループを開いて「Session diagnostics」を選択します。記録されたセッション(ユーザーID別または時間別)を探します。アプリケーションについてフィルタリングできます。

  8. セッションを開いて、次の点を確認します。

    • ログイン以外のページ・ビューがレポートされていること。これで、セッションIDがログイン後に保存されていることが確認されます。

    • 少なくともある程度のPeopleSoftアプリケーション・アクティビティが記録されていること。

すべてのヒットが同じCookieに関連していない場合(これらは匿名ページとしてレポートされる)、問題がある場所を調べて、適切な方法で解決することをお薦めします。たとえば、Cookieのドメインまたはパスのオプションを調べます。

J.6 ホスト名およびURL接頭辞

PeopleSoftの実装およびPeopleSoftのインスタンスはホスト名で識別できます。一般的に、PeopleSoftスイートにアクセスする方法は2つあります。ホスト名のみを使用する方法、または完全修飾ホスト名(ドメインを含む)を使用する方法です。通常はドメインのみを指定してください。

表J-1に、アプリケーションのディメンションがRUEIでどのようにレポートされるかを示します。

表J-1 PeopleSoftスイート定義のマッピング

ディメンション・レベル 内容

Application.name

portal/node (suite_name)

Application. page-group

suite_name.portal/node » Main menu item

Application.page-name

suite_name.portal/node » Main menu item » sub-menu item » sub-sub menu item.Action.


構造の各要素の意味は、次のとおりです。

図J-1に、PeopleSoftアプリケーションのRUEIでのレポートの例を示します。

図J-1 PeopleSoftアプリケーションのページグループのレポート例

図J-1の説明が続きます
「図J-1 PeopleSoftアプリケーションのページグループのレポート例」の説明

J.7 データベース表

次のPeopleSoftデータベース表は、カスタマイズに関する情報を取得するためにcreate_PSFT-Info.shスクリプトで使用されます。

J.8 データ・アイテム

表J-2に示すPeopleSoft固有のデータ・アイテムがRUEIでレポートされます。

表J-2 ディメンション

項目 説明

PeopleSoft suite/Code

構成定義で指定されたPeopleSoftスイートのコード。このデータを使用して、監視対象の様々なPeopleSoftスイートを区別することができます。

PeopleSoft suite/Name

構成定義で指定されたPeopleSoftスイートの名前。このデータを使用して、監視対象の様々なPeopleSoftスイートを区別することができます。

PeopleSoft site name/ID

PeopleSoft Pure Internet Architecture設定で指定されたサイトID。これを使用すると、1つの物理Webサーバー上に複数のサイトを設定できます。サイト名は、最終的にWebサーバーによって適切な構成プロパティ・ファイルにマッピングされます。

PeopleSoft site name/Name

PeopleSoft Pure Internet Architecture設定で指定されたサイト名。これを使用すると、1つの物理Webサーバー上に複数のサイトを設定できます。サイト名は、最終的にWebサーバーによって適切な構成プロパティ・ファイルにマッピングされます。

PeopleSoft portal name/ID

エンド・ユーザーが参照したポータルのID。ポータル定義には、コンテンツの表示方法を指定するメタデータ(テンプレートやページレットなど)が含まれます。

PeopleSoft portal name/Name

エンド・ユーザーが参照したポータルの名前。ポータル定義には、コンテンツの表示方法を指定するメタデータ(テンプレートやページレットなど)が含まれます。

PeopleSoft node name/ID

このリクエストのコンテンツを含むノードのID。

PeopleSoft node name/Name

このリクエストのコンテンツを含むノードの名前。

PeopleSoft ICaction/ID

実行されたアクションのID。フォーム・フィールドの「OK」ボタンまたはその他のアクション(誕生日の入力など)です。

PeopleSoft ICaction/Name

実行されたアクションの名前。フォーム・フィールドの「OK」ボタンまたはその他のアクション(誕生日の入力など)です。

PeopleSoft suite/Code

構成定義で指定されたPeopleSoftスイートのコード。このデータを使用して、監視対象の様々なPeopleSoftスイートを区別することができます。


J.9 資料

次の資料が役に立つ場合があります。

J.10 既知の制限事項

現在、RUEIはPeopleSoftのすべての機能には対応していません。特に次の制約事項がすでに判明しています。



脚注

脚注1:このスクリプトは、本番環境と同じであれば検収環境でも実行できます。