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DMCONFIGファイルの理解

Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for OSI TPを構成、およびゲートウェイ構成を設定するには、DMCONFIGファイルを理解しておくことをお薦めします。

この項では、以下の内容について説明します。

DMCONFIGファイルの変更によるTMA OSI TPの構成方法の詳細は、「 Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for OSI TPの構成」を参照してください。

 


DMCONFIGファイルの概要

DMCONFIGファイルで指定した構成により、TMA OSI TPゲートウェイの操作の大部分が制御されます。このファイルのサンプルは、TMA OSI TP製品ソフトウェアのインストール・ディレクトリに格納されています。

DMCONFIGはTuxedo System/Domainのドメイン構成ファイルのASCIIバージョンです。DMCONFIGファイルが解析され、dmloadcfユーティリティによってバイナリ・バージョンにロードされます。バイナリ構成ファイルBDMCONFIGには、ドメイン・ゲートウェイで、他のドメインとの通信に必要なコンテキスト初期化のための情報が含まれています。モニタリング活動では、dmadminでバイナリ・ファイル(またはそのコピー)が使用されます。/Domain機能を使用するTuxedo System/Domainアプリケーションには、それぞれBDMCONFIGファイルが1つあります。バイナリ構成ファイルの詳細は、「 dmloadcfユーティリティによる構成ファイルの処理」を参照してください。

DMCONFIGファイルおよびそのバイナリ・バージョンBDMCONFIGは、非/ドメインSystem/TアプリケーションのUBBCONFIGおよびTUXCONFIGファイルに類似しています。DMCONFIGファイルは、ドメインとなるよう非/ドメインSystem/Tアプリケーションの定義を拡張したものです。

DMCONFIGファイルで使用するOSI TPアプリケーション・アドレス

OSI TPアプリケーションのアドレス情報は、DMCONFIGファイルの複数のパラメータに使用されます。OSI TPを使用するTuxedoアプリケーションのアドレスは、表3-1に示す各コンポーネントの名前で構成されています。これらの名前はリモート・ドメインOSI TPの実装と連係する必要があります。

eLink OSI TP 4.0から、OSI TP実装が最適化され、プロトコル・スタックの複数のレイヤーが削除されました。そのため、P_SEL、S_SELおよびT_SELがルーティング接続に使用されなくなりました。接続はNWADDRパラメータにのみ基づいてルートされます。したがって、TMA OSI TPではNWADDRパラメータを一意にする必要があります。

* 非多重化通信にのみ有効なアプリケーション・コンポーネント

アプリケーション・エンティティ・タイトルの作成

アプリケーション・エンティティ・タイトルはAPT(アプリケーション・プロセス・タイトル)とAEQ(アプリケーション・エンティティ修飾子)を組み合せたものです。ネットワーク内のそれぞれのOSI TPノードには、一意のAETが必要です。サイトがグローバルOSIネットワークの一部である場合、OSI登録局に連絡し、有効なOSIオブジェクトIDを取得する必要があります。取得しない場合、一意のAETを次のとおり作成します。

サイトがクローズド・ネットワークの場合、3つ以上の「アーク」によってオブジェクトIDを作成します。それぞれのアークはドット区切り整数であり、オブジェクトIDの識別子を表します。有効なOSI TPのオブジェクトIDは、最初のアークが0または1、次のアークが0、1、2または3になります。

変換の提案の1つとして、APTを1.3、次に該当するNWADDRパラメータで指定したIPアドレスを指定し、AEQをNWADDRパラメータで指定したポート番号に設定します。この例は次のとおりです。

domain1
AET="{1.3.123.55.222.51},{12344}"
NWADDR="123.55.222.51:12344"

 


DMCONFIGファイル形式

ドメイン構成ファイルの形式は次のとおりです。

警告: パラメータはすべて、改行して入力します。NWADDRパラメータでは例外として、複数ネットワーク・アドレス値がすべて1行にリストされます。

 


DMCONFIGファイル・セクション

DMCONFIGファイルは、新規ゲートウェイ構成を定義する次のセクションとパラメータで構成されています。

DMCONFIGファイル・セクションのサンプル構成ファイルと詳細な説明、および各セクションに適用可能なパラメータを次に示します。

サンプル構成ファイル

次のサンプルDMCONFIGファイルは非多重化通信を示しています。

リスト3-1 サンプルDMCONFIGファイル(非多重化)
*DM_LOCAL_DOMAINS

dalnt8
GWGRP = OSIGRP
TYPE = OSITPX
DOMAINID = "dalnt8"
BLOCKTIME = 30
DMTLOGDEV = "D:\tuxedo\log\DMLOG"
SECURITY = DM_PW # turns link layer security on
DMTLOGNAME = DMLOG


*DM_REMOTE_DOMAINS

dal2200 TYPE=OSITPX DOMAINID="dal2200"
openti TYPE=OSITPX DOMAINID="openti"
icl2 TYPE=OSITPX DOMAINID="icl2"
aseries1 TYPE=OSITPX DOMAINID="aseries1"

*DM_OSITPX

dalnt8
AET="{1.3.132.61.146},{3}"
TAILOR_PATH="d:\tuxedo\configs\tailor.txt"
NWADDR="//dalnt8:102"
DNS_RESOLUTION=STARTUP # this is the default

dal2200
AET="{1.3.132.61.46},{3}"
XATMI_ENCODING="OLTP_TM2200"
NWADDR="132.61.46.3;132.61.147.1" #redundant IP addresses
T_SEL="OSITP"

openti
AET="{1.3.122.62.103},{209}"
NWADDR="122.62.103.209:2001"
OPTIONS=SECURITY_SUPPORTED

icl2
AET="{1.3.142.60.203},{4}"
NWADDR="142.60.203.4"
T_SEL="ICLTP"
S_SEL="SSEL"
P_SEL="PSEL"

aseries1
AET="{1.3.123.55.222},{51}"
NWADDR="123.55.222.51"
XATMI_ENCODING="PRELIMINARY"
T_SEL="0x5453"
S_SEL="0x3F5C3F"

*DM_ACCESS_CONTROL
mylist ACLIST = dalnt8, dal2200

*DM_LOCAL_SERVICES
TOUPPERF
INRECTYPE="VIEW:view10"
OUTBUFTYPE="FML:"
COUPLING=LOOSE #this is the default

TOUPPERF32
INRECTYPE="VIEW:view10a"
OUTBUFTYPE="FML32:"
COUPLING=TIGHT


TOUPPERV
INBUFTYPE="X_C_TYPE:v10"
INRECTYPE="VIEW:upper"
COUPLING=LOOSE

TOUPPERC OUTRECTYPE="X_OCTET" OUTBUFTYPE="CARRAY"
INRECTYPE="X_OCTET"
COUPLING=TIGHT

TOUPPERS OUTRECTYPE="X_OCTET" OUTBUFTYPE="STRING"
INRECTYPE="X_OCTET"

TOUPPERX OUTRECTYPE="STRING" OUTBUFTYPE="STRING"
INRECTYPE="X_OCTET"

*DM_REMOTE_SERVICES
DEFAULT: TRANTIME=300

ECHOXOCT RNAME="ECHOSRVR" OUTBUFTYPE="X_COMMON:ECHOVIEW" RDOM=aseries1 LDOM=dalnt8
ECHOXCOM RNAME="ECHOSRVR" RDOM=openti LDOM=dalnt8 AUTOPREPARE=Y

ECHOXCTYPE RNAME="ECHOSRVR"
INBUFTYPE="X_C_TYPE:ECHOVIEW"
INRECTYPE="X_COMMON:ECHOVIEW"
OUTBUFTYPE="X_C_TYPE:ECHOVIEW"
OUTRECTYPE="X_COMMON:ECHOVIEW"
RDOM=aseries1
LDOM=dalnt8
CONV=Y
ECHOVIEW RNAME="ECHOSRVR"
INBUFTYPE="VIEW:ECHOVIEW"
INRECTYPE="X_COMMON:ECHOVIEW"
OUTBUFTYPE="VIEW:ECHOVIEW"
OUTRECTYPE="X_COMMON:ECHOVIEW"
RDOM=openti
LDOM=dalnt8
TPSUT_TYPE = "PRINTABLESTRING"
REM_TPSUT="tpmvs"

*DM_ROUTING
ACCOUNT FIELD = branchid BUFTYPE = "View:account"
RANGE = "MIN - 1000:aseries1, 1001-3000:openti"

次のサンプルDMCONFIGファイルは多重化通信を示しています。

リスト3-2 サンプルDMCONFIGファイル(多重化)
*DM_LOCAL_DOMAINS

dalnt8
GWGRP = OSIGRP
TYPE = OSITPX
DOMAINID = "dalnt8"
BLOCKTIME = 30
DMTLOGDEV = "D:\tuxedo\log\DMLOG"
SECURITY = DM_PW # turns link layer security on
DMTLOGNAME = DMLOG


*DM_REMOTE_DOMAINS

openti TYPE=OSITPX DOMAINID="openti"
aseries1 TYPE=OSITPX DOMAINID="aseries1"

*DM_OSITPX

dalnt8
EXTENSIONS="MULTIPLEX_POLICY=DEMAND"
AET="{1.3.132.61.146},{3}"
TAILOR_PATH="d:\tuxedo\configs\tailor.txt"
NWADDR="//dalnt8:2020"
DNS_RESOLUTION=STARTUP # this is the default

openti
EXTENSIONS="MULTIPLEX=Y"
AET="{1.3.122.62.103},{209}"
NWADDR="122.62.103.209:2001"
OPTIONS=SECURITY_SUPPORTED

aseries1
EXTENSIONS="MULTIPLEX=Y"
AET="{1.3.123.55.222},{51}"
NWADDR="123.55.222.51:12344"
XATMI_ENCODING="NATIVE_A_SERIES"

*DM_ACCESS_CONTROL
mylist ACLIST = dalnt8, openti

*DM_LOCAL_SERVICES
TOUPPERF
INRECTYPE="VIEW:view10"
OUTBUFTYPE="FML:"
COUPLING=LOOSE #this is the default

TOUPPERF32
INRECTYPE="VIEW:view10a"
OUTBUFTYPE="FML32:"
COUPLING=TIGHT


TOUPPERV
INBUFTYPE="X_C_TYPE:v10"
INRECTYPE="VIEW:upper"
COUPLING=LOOSE

TOUPPERC OUTRECTYPE="X_OCTET" OUTBUFTYPE="CARRAY"
INRECTYPE="X_OCTET"
COUPLING=TIGHT

TOUPPERS OUTRECTYPE="X_OCTET" OUTBUFTYPE="STRING"
INRECTYPE="X_OCTET"

TOUPPERX OUTRECTYPE="STRING" OUTBUFTYPE="STRING"
INRECTYPE="X_OCTET"

*DM_REMOTE_SERVICES
DEFAULT: TRANTIME=300

ECHOXOCT RNAME="ECHOSRVR" OUTBUFTYPE="X_COMMON:ECHOVIEW" RDOM=dal2200 LDOM=dalnt8
ECHOXCOM RNAME="ECHOSRVR" RDOM=openti LDOM=dalnt8 AUTOPREPARE=Y

ECHOXCTYPE RNAME="ECHOSRVR"
INBUFTYPE="X_C_TYPE:ECHOVIEW"
INRECTYPE="X_COMMON:ECHOVIEW"
OUTBUFTYPE="X_C_TYPE:ECHOVIEW"
OUTRECTYPE="X_COMMON:ECHOVIEW"
RDOM=aseries1
LDOM=dalnt8
CONV=Y
ECHOVIEW RNAME="ECHOSRVR"
INBUFTYPE="VIEW:ECHOVIEW"
INRECTYPE="X_COMMON:ECHOVIEW"
OUTBUFTYPE="VIEW:ECHOVIEW"
OUTRECTYPE="X_COMMON:ECHOVIEW"
RDOM=icl2
LDOM=dalnt8
TPSUT_TYPE = "PRINTABLESTRING"
REM_TPSUT="tpmvs"

*DM_ROUTING
ACCOUNT FIELD = branchid BUFTYPE = "View:account"
RANGE = "MIN - 1000:aseries1, 1001-3000:openti, *:dal2200"

DM_LOCAL_DOMAINSセクション

このセクションでは、ローカル・ドメインおよびそれに関連するゲートウェイ・グループを指定します。このセクションは、ゲートウェイ・グループ(ローカル・ドメイン)ごとにエントリを持つ必要があります。各エントリは、そのグループで実行されているドメイン・ゲートウェイ・プロセスで必要なパラメータを指定します。

書式

DM_LOCAL_DOMAINSエントリの形式は次のとおりです。

LDOMの必須パラメータ[optional parameters]

説明:

LDOMは各ローカル・ドメインの指定に使用するidentifier値です。

LDOMは特定の構成で一意である必要があります。DM_LOCAL_SERVICESセクションに示すとおり、LDOMはローカル・サービスを特定のゲートウェイ・グループと接続するための識別子です。

有効パラメータ

DM_LOCAL_DOMAINSセクションに有効なパラメータを次にリストします。

表3-2 DM_LOCAL_DOMAINSのパラメータ
パラメータ
必須/省略可能
説明
AUDITLOG
省略可能
監査ログ名
BLOCKTIME
省略可能
ブロッキング呼出しの最大待ち時間
DMTLOGDEV
省略可能
ドメイン・トランザクション・ログを含むTuxedoファイル・システム
DMTLOGNAME
省略可能
ドメイン・トランザクション・ログの名前
DMTLOGSIZE
省略可能
ドメイン・トランザクション・ログのサイズ
DOMAINID
必須
ローカル・ドメイン
GWGRP
必須
ゲートウェイ・サーバー・グループの名前
MAXRDTRAN
省略可能
トランザクションに含められるリモート・ドメインの最大数
MAXTRAN
省略可能
ローカル・ドメイン上で同時に実行可能なグローバル・トランザクションの最大数
セキュリティ
省略可能
ローカル・ドメインのセキュリティのリンク・レベル
TYPE
必須
ローカル・ドメインの分類

パラメータ定義

それぞれのDM_LOCAL_DOMAINSセクション・パラメータに関する詳細は次のとおりです。

AUDITLOG = “string”

このローカル・ドメインの監査ログ・ファイルの名前を指定します。監査ログ機能は、dmadminコマンドによって起動し、このローカル・ドメインで行われるすべて操作を記録します。監査ログ機能が有効であり、このパラメータが指定されていない場合、$APPDIR環境変数、またはTUXCONFIGファイルの*MACHINESセクションのAPPDIRキーワードで指定されたディレクトリに、DMmmddyy.LOG(mm=月、dd=日、yy=年)のファイルが作成されます。

BLOCKTIME = numeric

ブロッキング呼出しの最大待ち時間を指定します。この値はTUXCONFIGファイルに指定されたSCANUNITパラメータの乗数です。SCANUNIT * BLOCKTIMEの値はSCANUNIT以上、および32,768秒未満にする必要があります。リモート・ネットワーク待機時間がある場合、またはセキュリティがオンになっている場合、BLOCKTIMEを増やす必要があります。このパラメータが指定されていない場合は、デフォルト値はTUXCONFIGファイルで指定されたBLOCKTIMEパラメータの値に設定されます。タイムアウトは、関連するリクエストが失敗したことを示します。TUXCONFIGで指定されているタイムアウトは、トランザクション内でのリクエストの発行ごとに使用されます。

DMTLOGDEV= “string”

このマシンのドメイン・トランザクション・ログ(DMTLOG)を格納するTuxedoファイル・システムを指定します。DMTLOGは、TuxedoシステムのVTOC表としてデバイスに格納されています。このパラメータを指定しない場合、ドメイン・ゲートウェイ・グループはリクエストをトランザクション・モードで処理できません。同じマシン上で実行するローカル・ドメインは、同じDMTLOGDEVファイル・システムを共有できますが、ローカル・ドメインごとに、DMTLOGNAMEキーワードの指定に従って名前を付けた個別のログ(DMTLOGDEVの表)を作成する必要があります。

DMTLOGNAME = “string”

このドメインのドメイン・トランザクション・ログの名前を指定します。この名前は、複数のローカル・ドメインで同じDMTLOGDEVを使用する場合に一意である必要があります。値を指定しない場合は、デフォルトはDMTLOG文字列に設定されます。名前は30文字以内にする必要があります。

DMTLOGSIZE = numeric

このマシンのドメイン・トランザクション・ログの数値サイズをページ単位で指定します。この値は、0より大きく、Tuxedoファイル・システムの空き領域を超えないようにします。指定しない場合、デフォルトは100ページです。

DOMAINID = “string”

ローカル・ドメインを示します。DOMAINIDはローカルおよびリモート・ドメイン間の両方で一意である必要があります。stringの値は一連の文字(“BA.CENTRAL01”など)、または“0x”で始まる16進数(“0x0002FF98C0000B9D6”など)です。DOMAINIDは32オクテット以下にする必要があります。値が文字列の場合は、31文字以内で指定する必要があります。

GWGRP = identifier

このローカル・ドメインを表すゲートウェイ・サーバー・グループの名前(TUXCONFIGファイルで指定された名前)を指定します。DOMAINIDとゲートウェイ・サーバー・グループの名前は1対1の関係であり、それぞれのGWGRPには一意のDOMAINIDがあります。

MAXRDTRAN = numeric

トランザクションに含めることのできるリモート・ドメインの最大数を指定します。0より大きく、32,768未満の値を指定します。値を指定しない場合、デフォルト値は16です。

MAXTRAN = numeric

このローカル・ドメイン上で同時に実行できるグローバル・トランザクションの最大数を指定します。0以上で、TUXCONFIGファイルで指定したMAXGTTパラメータ以下の値を指定します。MAXGTTは指定マシンのすべてのドメインでのトランザクションの最大数です。この値を指定しない場合、デフォルトのMAXGTTの値が指定されます。

SECURITY = {NONE | DM_PW}

ローカル・ドメインのリンク・レベル・セキュリティをオンにするかどうかを指定します。このパラメータがDM_PWに設定されている場合、リモート・ドメインからの着信接続はBDMCONFIGファイルの*DM_PASSWORDSセクションで定義したパスワードを使用して認証されます。ユーザー認証のためにユーザーIDをリモート・ドメインに渡すには、SECURITY=DM_PWを設定する必要があります。デフォルトはNONEであり、セキュリティを使用しないことを示します。
注意: このパラメータはTYPE=OSITPXパラメータのに表示されます。

TYPE = identifier

ローカル・ドメインをクラスにグループ化します。TYPETDOMAINまたはOSITPXのいずれかに設定されます。TDOMAIN値はこのローカル・ドメインが別のTuxedo System/Domain以外とは通信できないことを示します。OSITPX値はこのローカル・ドメインがOSI TPプロトコルを介して別のTPドメインと通信できることを示します。ドメイン・タイプは$TUXDIR/udataobj/DMTYPE ファイルで指定する必要があります。TMA OSI TPのインストールにより、必要な必須タイプでDMTYPEファイルが自動的に更新されます。

関連項目

dmadminユーティリティによるこれらのパラメータの設定については、 表A-1 DM_LOCAL_DOMAINS SECTIONを参照してください。

DM_REMOTE_DOMAINSセクション

このセクションは認識されるリモート・ドメインとその特性のセットを指定します。

書式

DM_REMOTE_DOMAINSエントリの形式は次のとおりです。

RDOM必須パラメータ [optional parameters]

説明:

RDOMはこの構成で既知の各リモート・ドメインを識別するためのidentifierの値です。

RDOMはその構成で一意である必要があります。

有効パラメータ

DM_REMOTE_DOMAINSセクションの有効なパラメータを次にリストします。

表3-3 DM_REMOTE_DOMAINSのパラメータ
パラメータ
必須/省略可能
説明
DOMAINID
必須
リモート・ドメインのID
TYPE
必須
リモート・ドメインのクラス
CODEPAGE
省略可能
NATIVE_A_SERIESエンコーディングのコードページ変換表

パラメータ定義

それぞれのDM_REMOTE_DOMAINSセクション・パラメータの詳細は、次のとおりです。

DOMAINID = string

リモート・ドメインを識別します。DOMAINIDは32オクテット以下にする必要があります。値が文字列の場合は31文字以内です。DOMAINIDはリモート・ドメイン間で一意である必要があります。stringの値は一連の文字、または“0x”で始まる16進数です。

TYPE = identifier

リモート・ドメインをクラスにグループ化します。TYPETDOMAINまたはOSITPXのいずれかに設定されます。TDOMAIN値はこのリモート・ドメインが別のTuxedo System/Domain以外とは通信できないことを示します。OSITPX値はこのリモート・ドメインがOSI TPプロトコルを介して別のTPドメインと通信できることを示します。

CODEPAGE = CPNAME

NATIVE_A_SERIESエンコーディングのコードページ変換表を指定します。cpnameキーワードは大文字/小文字を区別します。このパラメータはXATMI_ENCODING=NATIVE_A_SERIESの場合のみ有効です。詳細は、「NATIVE-Aエンコーディングの実装」を参照してください。

関連項目

dmadminユーティリティによるこれらのパラメータの設定については、 表A-2 DM_REMOTE_DOMAINS SECTIONを参照してください。

DM_OSITPXセクション

このセクションでは、OSITPXタイプのドメインで必要なアドレス指定情報が定義されます。このセクションは、ゲートウェイ・グループ(ローカル・ドメイン)ごとに1つ以上のエントリが、OSITPXタイプのリモート・ドメインごとに1つ以上のエントリが必要です。ブリッジ構成には、1つのローカル・ドメインに複数のゲートウェイを設定できます。

書式

DM_OSITPXエントリの形式は次のとおりです。

DOM必須パラメータ [optional parameters]

説明:

DOMは、DM_LOCAL_DOMAINSセクションのローカル・ドメイン(LDOM)またはDM_REMOTE_DOMAINSセクションのリモート・ドメイン(RDOM)を識別するidentifierの値です。

DOM識別子は、事前に定義されているDM_LOCAL_DOMAINSセクションのLDOM、またはDM_REMOTE_DOMAINSセクションのRDOMと一致する必要があります。

有効パラメータ

DM_OSITPXセクションで有効なパラメータのリストは、次のとおりです。

表3-4 DM_OSITPXのパラメータ
パラメータ
必須/
省略可能
説明
AET
LDOMおよびRDOMに必須
アプリケーション・エンティティ・タイトル
DNS_RESOLUTION
LDOMのオプション
DNS名を解決する場合のインジケータ
EXTENSIONS
LDOMおよびRDOMのオプション
LDOMおよびRDOMの操作を制御する一連のパラメータ
NWADDR
LDOMおよびRDOMに必須
IPアドレスとそのオプションのポート番号、またはDNS名とそのオプションのポート番号のリスト
OPTIONS
RDOMのオプション
セキュリティなどのOSI TP機能をオンにするオプションのフラグ
P_SEL
LDOMおよびRDOMのオプション
プレゼンテーション・レイヤー・サービスを提供するソフトウェアのアドレスに対する論理名
S_SEL
LDOMおよびRDOMのオプション
セッション・レイヤー・サービスを提供するソフトウェアのアドレスに対する論理名
T_SEL
LDOMおよびRDOMのオプション
このパラメータは多重化LDOMでは無視されます。
トランスポート・レイヤー・サービスを提供するソフトウェアのアドレスに対する論理名
TAILOR_PATH
LDOMのオプション
オプションのOSI TP TAILORファイルへのパス
XATMI_ENCODING
RDOMのオプション
XATMIプロトコルのバージョン

パラメータ定義

それぞれのDM_OSITPXセクション・パラメータの詳細は、次のとおりです。

AET = “string”

このLDOMまたはRDOMで使用されるアプリケーション・エンティティ・タイトルを示します。このアドレスは、OSI TPネットワーク内で通信するすべてのホストで一意である必要があります。この番号はリモート(OLTP)ノードのローカルAEタイトルと一致します。AETの詳細は、「OSI TP Domainsコンポーネント」を参照してください。
stringの値に受け入れられる形式は次のとおりです。
“{object identifier}, {integer}” 最初の要素はオブジェクトの識別子(ピリオド区切りの一連の整数値など)として定義されたAPTを示し、次の要素は整定数(
AET = “{1.3.15.0.3},{1}”など)と定義されたAEQを示します。
アプリケーション・エンティティ・タイトル作成の詳細は、「アプリケーション・エンティティ・タイトルの作成」を参照してください。
注意: カッコは構文の一部であり、引用符の中に含める必要があります

DNS_RESOLUTION = {STARTUP | RUNTIME}

はDNS名をゲートウェイの起動時、または実行時のいずれかで解決するかを示します。DNS名はNWADDRで定義されたネットワーク・アドレス用のものです。実行時オプションでは、DHCPネットワークのサポートが可能です。実行時オプションとしてDNS_RESOLUTIONを使用する場合、DNS名の解決の遅延によるサービス・エラーが発生する場合があります。LDOMに対して構成したDNS_RESOLTUTIONは、ゲートウェイ・プロセス全体のポリシーを示します。
デフォルトはSTARTUPです。

STARTUP

ゲートウェイの起動時にDNS名が解決され、その後、再度解決されないことを示します。

RUNTIME

DNS名が必要に応じて再度解決されることを示します。非アクティブ状態が3分間続くと、DNSサーバーはアドレス変更に備えて解決のためpingされます。

EXTENSIONS = "string"

操作を制御します。有効なパラメータはセミコロン「;」で区切られ、次を含みます。
RDOMの有効なパラメータは次のとおりです。

"MULTIPLEX={Y|N}"

デフォルト値は N です。
YはこのRDOMで多重化プロトコルが使用されることを意味します。
NはこのRDOMで非多重化プロトコルが使用されることを意味します。

"MULTIPLEXCOMPRESS={Y|N}"

デフォルト値は N です。
YはこのRDOMでデータ圧縮が可能なことを示します。
NはこのRDOMでデータ圧縮ができないことを示します。

"ONLINE={N|Y}"

デフォルトはYです。
YはRDOMが最初にオンラインとみなされることを意味します。該当するLDOMがMULTIPLEX=NおよびMULTIPLEX_POLICY=NONEの場合、LDOMからRDOMへのソケット接続が起動時に確立され、RDOMが使用可能であることが確認されます。該当するLDOMがMUTLIPLEX=YおよびMULTIPLEX_POLICY=STARTUPの場合、LDOMからRDOMへのソケット接続が起動時に確立されます。該当するLDOMがMUTLIPLEX=YおよびMULTIPLEX_POLICY=DEMANDの場合、LDOMからRDOMへのソケット接続は、最初に必要になった際に確立されます。
NはRDOMが最初にオフラインになるとみなされることを意味します。該当するLDOMがMULTIPLEX_POLICY=STARTUPの場合でも、起動時にはLDOMからRDOMへのソケット接続は確立されません。ソケット・リクエストはオフラインRDOMからは着信できません。

"RDOMASSOCRETRY=n"

デフォルトはTAILORパラメータRdomAssocRetry(「OSI TP固有表のTAILORファイルとの調整」を参照)で指定されます。nは使用不可能のRDOMへの関連付けの再試行の間隔(秒)を表す数値です。この値はMULTIPLEX=Nの場合のみ適用されます。MULTIPLEX=Yの場合、この値は無視されます。多重化プロトコルには、接続再試行の頻度を決定する独自のアルゴリズムがあります。
LDOMの有効なパラメータは次のとおりです。

MULTIPLEX_POLICY={STARTUP|DEMAND|NONE}

デフォルトはNONEです。
NONEはこのLDOMで非多重化プロトコルが使用されることを示します。
STARTUPはこのLDOMが多重化プロトコルを使用し、LDOMとMULTIPLEX=YおよびONLINE=Yの各RDOMとの間に、単一のソケット接続が起動時に確立されることを意味します。
DEMANDはこのLDOMが多重化プロトコルを使用し、LDOMとMULTIPLEX=YのRDOMとの間に、単一のソケット接続が必要時に確立されることを意味します。

NWADDR = “string”

このLDOMまたはRDOMが使用するネットワーク・アドレス、および(該当する場合は)ポート番号を示します。ネットワーク・アドレスはTCP|IPネットワークを使用する場合はIPアドレス、またはDNS名になります。デフォルトのポート番号はポート102です。ローカル・ドメインの場合は、NWADDRでTMA OSI TPがリスニングするIPアドレスが指定されます。リモート・ドメインの場合は、NWADDRでメッセージを送信するネットワークが指定されます。マシンに複数のネットワーク・カードが備え付けてある場合は、ネットワーク・アドレスをそれぞれセミコロンで区切り、複数リストすることができます。すべてのIPアドレスが1行にあり、セミコロン「;」で区切られていることを確認してください。冗長ネットワークを指定する場合は、8つまで指定できます。
注意: 次のすべてのパラメータが真の場合、1024以上のポート番号を明示的に指定する必要があります。
- プラットフォームがUNIX
- Tuxedoを実行しているユーザーIDがrootではない
- LDOMである
- MULTIPLEX_POLICYがDEMANDまたはSTARTUPである(多重化を使用している)
例: “#.#.#.#:port-number”IPアドレス
“//host-name:port-number”DNS名
"//host-name:port-number; //host-name:port-number"冗長DNS名

OPTIONS = SECURITY_SUPPORTED

RDOMのオプションのパラメータを示します。SECURITY_SUPPORTED値はこのリモート・ドメインでOSITPセキュリティの拡張をサポートしていることを示します。この値は下位互換性を保持し、RDOMを記述する場合のみ有効になります。

P_SEL = “string”または“hex digits"

OSIプロトコルのプレゼンテーション・レイヤー・サービスを提供するソフトウェアのアドレスに対する論理名を指定します。値は1から4のASCII非制御文字(16進数で20から7E)、またはNONE(NULL)のいずれかです。デフォルトはNONEの値です。例: “PSEL”, “0x3F5C'
注意: この値は多重化接続では無視されます。アプリケーション・アドレスの定義におけるこのパラメータの使用タイミングについては、「DMCONFIGファイルで使用するOSI TPアプリケーション・アドレス」を参照してください。

S_SEL = “string”または“hex digits"

OSIプロトコルのセッション・レイヤー・サービスを提供するソフトウェアのアドレスに対する論理名を指定します。値は1から16のASCII非制御文字(16進数で20から7E)、16進数の1から16オクテット、またはNONE(NULL)のいずれかです。デフォルトはNONEの値です。例:“SSEL”, “0x3F5C3F'
注意: この値は多重化接続では無視されます。アプリケーション・アドレスの定義におけるこのパラメータの使用タイミングについては、「DMCONFIGファイルで使用するOSI TPアプリケーション・アドレス」を参照してください。

T_SEL = “string”または“hex digits"

OSIプロトコルのトランスポート・レイヤー・サービスを提供するソフトウェアに対する論理名を表します。値は32 ASCII非制御文字(16進数で20から7E)、16進数で1から32オクテット、またはNONE(NULL)のいずれかです。例: “OSITP”, “0x5453"
注意: この値は多重化接続では無視されます。アプリケーション・アドレスの定義におけるこのパラメータの使用タイミングについては、「DMCONFIGファイルで使用するOSI TPアプリケーション・アドレス」を参照してください。

TAILOR_PATH = “string”

OSI TP固有表の調整に使用するオプションのOSI TP TAILORファイルへのフルパスを示します。二重引用符が必要です。指定しない場合、プリセットのデフォルトが使用されます。このパラメータはLDOMを記述する場合のみ有効です。詳細は、「OSI TP固有表のTAILORファイルとの調整」を参照してください。

XATMI_ENCODING = {CAE | PRELIMINARY | OLTP_TM2200 | NATIVE_A_SERIES}

リモート・アプリケーションとの通信に使用されるXATMIプロトコルのバージョンを指定します。このパラメータはRDOMにのみ有効です。有効な値は次のとおりです。
CAE(デフォルト)
PRELIMINARY(特にUnisys MCP OLTPシステムに使用)
OLTP_TM2200(特にUnisys TM 2200システムに使用)
NATIVE_A_SERIES(特にこのエンコーディング・タイプをサポートするUnisys MCP OLTPシステムに使用)

関連項目

dmadminユーティリティによるこれらのパラメータ設定については、表A-3 DM_OSITPX SECTIONを参照してください。

DM_ACCESS_CONTROLセクション

このセクションでは、ローカル・ドメインで使用するアクセス制御リストを指定します。

書式

DM_ACCESS_CONTROLエントリの形式は次のとおりです。

ACL_NAME必須パラメータ

説明:

ACL_NAMEは特定のアクセス制御リストの識別に使用する(identifierの)名前であり、15文字以下にする必要があります。

有効パラメータ

DM_ACCESS_CONTROLセクションの有効なパラメータのリストは、次のとおりです。

表3-5 DM_ACCESS_CONTROLパラメータ
パラメータ
必須/省略可能
説明
ACLIST
必須
リモート・ドメイン名のリスト

パラメータ定義

DM_ACCESS_CONTROLセクション・パラメータの詳細は、次のとおりです。

ACLIST = identifier [,identifier]

リモート・ドメイン名(RDOM)を、複数であればカンマで区切って示します。ワイルドカード文字(*)を指定すると、DM_REMOTE_DOMAINSセクションで定義されたすべてのリモート・ドメインが、ローカル・ドメインにアクセス可能になります。

関連項目

dmadminユーティリティによるこれらのパラメータの設定については、 表A-7 DM_ACCESS_CONTROL SECTIONを参照してください。

DM_LOCAL_SERVICESセクション

このセクションには、各ローカル・ドメインから外部に公開するサービスに関する情報を指定します。このセクションはオプションであり、指定しない場合は、DM_LOCAL_DOMAINSセクションに定義されているすべてローカル・ドメインが、TuxedoシステムまたはTuxedoドメインのアプリケーションが実行しているすべてのサービスに対するリクエストを受け付けます。このセクションを定義する場合は、リモート・ドメインからリクエスト可能なローカル・サービスのグループの限定に使用するようにしてください。

書式

DM_LOCAL_SERVICESエントリの形式は次のとおりです。

service [optional parameters]

説明:

serviceはエクスポートされたサービスの(識別子の)ローカル名であり、15文字以内にする必要があります。

この名前はローカルのTuxedo System/Domainアプリケーションで実行されているサーバーに公開された名前と一致します。エクスポートされたサービスは、 TUXCONFIGファイルのSERVICESセクションのエントリで、デフォルトまたはサービスに定義した特別なプロパティを継承します。これらのパラメータには、LOAD、PRIO、AUTOTRAN、ROUTING、BUFTYPEおよびTRANTIMEがあります。

有効パラメータ

DM_LOCAL_SEVICESセクションの有効なパラメータのリストは、次のとおりです。

表3-6 DM_LOCAL_SERVICESのパラメータ
パラメータ
必須/省略可能
説明
ACL
省略可能
アクセス制御リストの名前
COUPLING
省略可能
結合タイプのインジケータ
INBUFTYPE
省略可能
ローカル・サービスから戻されるバッファのタイプおよびサブタイプ
INRECTYPE
省略可能
リモート・クライアントで想定されるリプライ・バッファのタイプおよび形式
LDOM
省略可能
サービスをエクスポートするローカル・ドメインの名前
OUTBUFTYPE
省略可能
ローカル・サービスで想定されるリクエスト・バッファのタイプおよび形式
OUTRECTYPE
省略可能
ローカル・サービスで想定されるリクエスト・バッファのタイプおよび形式
RNAME
省略可能
リモート・ドメインにエクスポートされるサービスの名前

パラメータ定義

DM_LOCAL_SEVICESセクション・パラメータの詳細は、次のとおりです。

ACL = identifier

リモート・ドメインからこのサービスへのリクエストを制限するため、ローカル・ドメインで使用するアクセス制御リスト(ACL)の名前を指定します。ACLの名前はDM_ACCESS_CONTROLセクションで定義します。このパラメータが指定されていない場合、このサービスに対するリクエストのアクセス制御は実行されません。

COUPLING = {TIGHT | LOOSE}

このローカル・サービスへのリクエストが同じリモート・ドメインからの場合に、サービス(トランザクション)結合が密結合であるか疎結合であるかを指定します。デフォルトはLOOSEです。つまり、最初のリクエストで実行されたデータベース更新は、同じグローバル・トランザクションに参加していても2番目のリクエストからは確認できません。この値をTIGHTにすると、同じドメインからの同一サービスへの複数の呼出しは密結合されます。最初のリクエストで実行されたデータベース更新は、2番目のリクエストでも確認できます。このオプションは、重複するサービス・リクエストが同じRDOMからのものの場合のみ使用できます。サービス・リクエストのRDOMが異なる場合、リクエストは常に疎結合になります。

INBUFTYPE = type[:subtype]

バッファのタイプおよびサブタイプを指定します。INBUFTYPEは厳密なタイプ・チェックの実施に使用されます。DM_LOCAL_SERVICESセクションでは、TYPEパラメータはリモート・リクエスト元に準拠して定義されます。これらのパラメータの詳細は、「バッファおよびレコード変換用パラメータの管理」を参照してください。

INRECTYPE = type[:subtype]

特定のクライアントで要求される、応答バッファのタイプ、および場合によっては形式を指定します。このパラメータは、ローカル・サービスから送信されるバッファが、リモート・クライアントで想定しているバッファと同じタイプと構造の場合は省略できます。INRECTYPEを指定しないと、バッファのタイプは変更されません。DM_LOCAL_SERVICESセクションでは、TYPEパラメータはリモート・リクエスト元に準拠して定義されます。これらのパラメータの詳細は、「バッファおよびレコード変換用パラメータの管理」を参照してください。

LDOM = identifier

このサービスをエクスポートするローカル・ドメインの名前を指定します。このキーワードが指定されていない場合、DM_LOCAL_DOMAINSセクションで定義されているすべてのローカル・ドメインで、このローカル・サービスへのリクエストを受け入れます。

OUTBUFTYPE = type[:subtype]

特定のローカル・サービスで想定される、リクエスト・バッファのタイプ、および場合によっては形式を指定します。このパラメータは、リモート・クライアントから送信されるバッファが、ローカル・サービスで想定しているバッファと同じタイプと構造の場合は省略できます。OUTRECTYPEを指定しないと、バッファのタイプは変更されません。DM_LOCAL_SERVICESセクションでは、TYPEパラメータはリモート・リクエスト元に準拠して定義されます。これらのパラメータの詳細は、「バッファおよびレコード変換用パラメータの管理」を参照してください。

OUTRECTYPE = type[:subtype]

リモート・クライアントから送信されるバッファのタイプおよびサブタイプを指定します。このパラメータは厳密なタイプ・チェックの実施に使用されます。DM_LOCAL_SERVICESセクションでは、TYPEパラメータはリモート・リクエスト元に準拠して定義されます。これらのパラメータの詳細は、「バッファおよびレコード変換用パラメータの管理」を参照してください。

RNAME = “string”

リモート・ドメインにエクスポートされるサービスの名前を指定します。この名前は、リモート・ドメインでこのサービスに対するリクエストに使用されます。このパラメータが指定されていない場合、リクエストにはローカル・サービス名が使用されます。

関連項目

dmadminユーティリティによるこれらのパラメータの設定については、表A-4 DM_LOCAL_SERVICES SECTIONを参照してください。

DM_REMOTE_SERVICESセクション

このセクションでは、インポートされ、リモート・ドメインで利用可能なサービスに関する情報を示します。

書式

DM_REMOTE_SERVICESエントリの形式は次のとおりです。

service [optional parameters]

説明:

serviceはローカルTuxedo System/Domainアプリケーションで特定のリモート・サービスに使用される(identifier)名です。

リモート・サービスは特定のリモート・ドメインに関連付けられています。

有効パラメータ

DM_REMOTE_SERVICESセクションの有効なパラメータのリストは、次のとおりです。

表3-7 DM_REMOTE_SERVICESのパラメータ
パラメータ
必須/省略可能
説明
AUTOPREPARE
省略可能
tpcallからの呼出しの自動準備インジケータ
CONV
省略可能
リモート・サービスが会話型であることを示すインジケータ
INBUFTYPE
省略可能
リモート・サービスに送信されるバッファのタイプおよびサブタイプ
INRECTYPE
省略可能
リモート・クライアントで想定されるリクエスト・バッファのタイプおよび形式
LDOM
省略可能
サービスをエクスポートするローカル・ドメインの名前
OUTBUFTYPE
省略可能
ローカル・クライアントで想定される応答バッファのタイプおよび形式
OUTRECTYPE
省略可能
リモート・クライアントから戻される応答バッファのタイプおよび形式
RDOM
省略可能
サービスを実行するリモート・ドメインの名前
REM_TPSUT
省略可能
TPサービス・ユーザー・タイトル
RNAME
省略可能
リモート・ドメインにエクスポートされるサービスの名前
ROUTING
省略可能
データ依存型ルーティングを使用するルーティング基準
TPSUT_TYPE
省略可能
エンコードされるリモートTPサービス・ユーザー・タイトルのタイプ
TRANTIME
省略可能
関連するサービスに対するトランザクションを自動的に開始するまでのデフォルトのタイムアウト値(秒単位)

パラメータ定義

DM_REMOTE_SERVICESセクション・パラメータの詳細は、次のとおりです。

AUTOPREPARE = {N | Y}

このリモート・サービスに対するグローバル・トランザクションに関与する単一のtpcall()で、呼出しを自動的に準備できるようにします。この最適化により、2フェーズ・コミット・プロセスを1ステップで実行できます。リモートのOSITPドメインは、この機能をサポートしている必要があります。デフォルト値はNです。

CONV = { Y | N }

このリモート・サービスが会話型サービスであるかどうかを指定します。リモート・サービスが会話型サービスの場合はYを使用します。リモート・サービスが会話型サービスでない場合はNを使用します。デフォルトはNです。

INBUFTYPE = type[:subtype]

クライアントから割り当てられるバッファのタイプおよびサブタイプを指定します。このパラメータは厳密なtypeチェックの実施に使用されます。DM_LOCAL_SERVICESセクションでは、TYPEパラメータはローカル・リクエスト元に準拠して定義されます。これらのパラメータの詳細は、「バッファおよびレコード変換用パラメータの管理」を参照してください。

INRECTYPE = type[:subtype]

特定のリモート・サービスで要求される、リクエスト・バッファのタイプ、および場合によっては形式を指定します。このパラメータは、ローカル・クライアントから送信されるバッファが、リモート・サービスで想定しているバッファと同じタイプと構造の場合は省略できます。 INRECTYPEを指定しないと、バッファのタイプは変更されません。DM_REMOTE_SERVICESセクションでは、TYPEパラメータはローカル・リクエスト元に準拠して定義されます。これらのパラメータの詳細は、「バッファおよびレコード変換用パラメータの管理」を参照してください。

LDOM = identifier

このリモート・サービスのルーティング・リクエストを変更する際の、ローカル・ドメインの名前を指定します。ローカル・ドメインに関連するゲートウェイ・グループでは、Tuxedo System/Domain掲示板でserviceを公開します。このパラメータを設定しないと、すべてのローカル・ドメインでは、このリモート・サービスに対するリクエストが受入れ可能になります。次にサービス・リクエストは同じタイプのリモート・ドメインにリダイレクトされます。(RDOMキーワードに対する次の定義を参照)。

OUTBUFTYPE = type[:subtype]

特定のローカル・クライアントで想定される、応答バッファのタイプ、および場合によっては形式を指定します。このパラメータは、リモート・サービスから戻されるバッファが、ローカル・クライアントで想定しているバッファと同じタイプと構造の場合は省略できます。OUTRECTYPEを指定しないと、バッファのタイプは変更されません。DM_REMOTE_SERVICESセクションでは、TYPEパラメータはローカル・リクエスト元に準拠して定義されます。これらのパラメータの詳細は、「バッファおよびレコード変換用パラメータの管理」を参照してください。

OUTRECTYPE = type[:subtype]

リモート・サービスから送信されるバッファのタイプおよびサブタイプを指定します。このパラメータは厳密なタイプ・チェックの実施に使用されます。DM_REMOTE_SERVICESセクションでは、TYPEパラメータはローカル・リクエスト元に準拠して定義されます。これらのパラメータの詳細は、「バッファおよびレコード変換用パラメータの管理」を参照してください。

RDOM = identifier

このサービスを実際に実行するリモート・ドメインの名前を指定します。このパラメータが指定されておらず、ルーティン基準(ROUTINGキーワードの次の定義を参照)が指定されていない場合、ローカル・ドメインでは同じタイプのリモート・ドメインでこのサービスが受け入れられるとみなし、既知のドメイン(接続がすでに存在するドメイン)、またはDM_REMOTE_DOMAINSセクションのリモート・ドメインが選択されます。

REM_TPSUT = "string"

リモート・システムのTPサービス・ユーザー・タイトルを指定します。OSI TP実装のユーザーの一部にとっては、このフィールドは必須です。OS 2200 OLTP-TM2200、OpenTI、A Series Open/OLTP、およびOracle TMA OSI TPの場合は必要ありません。TPSUT_TYPE値がPRINTABLESTRINGである場合、最大長は60文字であり、PRINTABLESTRINGのタイプAbstract Syntax Notation(ASN.1)に準拠する必要があります。TPSUT_TYPE値がINTEGERである場合、最大長はLONGの値になります。TPSUT_TYPEはリモートのTPSUTを定義する前に定義する必要があります。

RNAME = identifier

リモート・ドメインで想定されるリモート・サービス名を指定します。このパラメータが指定されていない場合、値はserviceで指定した名前と同じになります。

ROUTING = identifier

複数のドメインで同じサービスを提供するときに、ローカル・ドメインでデータ依存型ルーティングを実行できるようにします。identifierはこのデータ依存ルーティングに使用するルーティング基準の名前を指定します。指定しない場合、データ依存型ルーティングはこのサービスに対して実行されません。identifierは15文字以内にする必要があります。同じサービス名で、RDOMパラメータが異なるエントリが複数ある場合、そのすべてのエントリにおいて、ROUTINGパラメータが同じである必要があります。

TPSUT_TYPE = {INTEGER | PRINTABLESTRING}

REM_TPSUTパラメータで実行されるエンコーディングのタイプを指定します。デフォルト・タイプは PRINTABLESTRINGです。TPSUT_TYPEを指定しない場合、デフォルトが使用されます。INTEGERおよびPRINTABLESTRINGはASN.1タイプです。

TRANTIME = integer

関連するサービスに対するトランザクションを自動的に起動するまでのデフォルトのタイムアウト値を秒単位で指定します。この値は、0以上2147483648未満である必要があります。デフォルト値は30秒です。0を指定すると、マシンの最大タイムアウト値が設定されます。

関連項目

dmadminユーティリティによるこれらのパラメータの設定については、 表 A-5 DM_REMOTE_SERVICES SECTIONを参照してください。

DM_ROUTINGセクション

このセクションでは、FML、VIEW、X_C_TYPEおよびX_COMMON型付きバッファを使用したサービス・リクエストのデータ依存型ルーティングについて説明します。

書式

DM_ROUTINGエントリの形式は次のとおりです。

CRITERION_NAME必須パラメータ

説明:

CRITERION_NAMEはサービス・エントリで指定されたルーティング・エントリの(identifier)の名前です。CRITERION_NAMEは15文字以内にする必要があります。

有効パラメータ

DM_ROUTINGセクションの有効なパラメータのリストは、次のとおりです。

表3-8 DM_ROUTINGのパラメータ
パラメータ
必須/省略可能
説明
BUFTYPE
必須
このルーティング・エントリで有効なデータ・バッファのタイプとサブタイプ
FIELD
必須
ルーティング・フィールドの名前
RANGES
必須
ルーティング・フィールドの範囲および関連リモート・ドメイン名(RDOM)

パラメータ定義

DM_ROUTINGセクション・パラメータの詳細は、次のとおりです。

BUFTYPE = "type1[:subtype1{,subtype2 . . . ]][;type2{:subtype3[, . . . ]]] . .."

このルーティング・エントリが有効なデータ・バッファのサイズとサブタイプを指定します。タイプはFML、VIEW、X_C_TYPEまたはX_COMMONに制限されています。タイプFMLにはサブタイプは指定できず、他のタイプにはサブタイプが必須です(「*」は使用できません)。同じルーティング基準名には、タイプ/サブタイプのペアを重複して指定できませんが、タイプ/サブタイプのペアが一意であれば、複数のルーティング・エントリに同じ基準名を指定することができます。このパラメータは必須です。単一ルーティング・エントリに複数のバッファ・タイプが指定されている場合は、各バッファ・タイプのルーティング・フィールドのデータ型は同じである必要があります。
FMLバッファについては、フィールド値が設定されていないか、または特定の範囲と一致しておらず、ワイルドカードの範囲が指定されていない場合、リモート・サービスの実行をリクエストしたアプリケーション・プロセスに対してエラーが戻されます。

FIELD = identifier

ルーティング・フィールドの名前を指定します。これは30文字以内にする必要があります。このフィールドは、FMLフィールド表(FMLバッファ用)またはFML VIEW表(VIEW、X_C_TYPEまたはX_COMMONバッファ用)で識別されるフィールド名とみなされます。FLDTBLDIRおよびFIELDTBLS環境変数は、FMLフィールド表の特定に使用され、VIEWDIRおよびVIEWFILES環境変数はFML VIEW表の特定に使用されます。

RANGES = “string”

ルーティング・フィールドの範囲と関連するリモート・ドメイン名(RDOM)を指定します。stringは二重引用符で囲みます。stringの形式は、range/RDOMのペアをカンマで区切って順に並べたリストになります。
範囲は、単一の値(符号付き数値または一重引用符で囲んだ文字列)、または“lower - upper”の形式の範囲(lowerおよびupperはどちらも符号付き数値または一重引用符で囲んだ文字列)の形式で表します。“lower”は“upper”以下にする必要があります。文字列値に一重引用符を埋め込むには、(たとえば「O’Brien」など)、一重引用符の前に円マークを2つ入れます(’O\\’Brien’) 関連するFIELDのデータ型の最小値を示すには、値MINを使用します。stringとarrayの最小値にはnull文字列を指定します。文字フィールドには0を指定します。数値の場合はこのフィールドに格納できる最小値です。関連するFIELDのデータ型の最大値を示すには、MAXの値を指定します。文字列と配列の最大値には、8進数値の255文字の無限文字列を指定します。数値の場合は、数値としてフィールドに格納できる最大値です。 したがって、“MIN - -5”は– 5以下のすべての数値を指し、“6 - MAX”は6以上のすべての数値を指すことになります。範囲内のメタキャラクタ“*”(ワイルドカード)は、すでにエントリとして指定した範囲では使用されなかった任意の値を示します。1つのエントリで使用できるワイルドカード範囲は1つだけで、最後になければなりません(後続の範囲は無視されます)。 ルーティング・フィールドはFMLでサポートされている任意のデータ型にできます。数値ルーティング・フィールドには数値の範囲の値、文字列ルーティング・フィールドには文字列の範囲の値が必要です。 string、array、およびcharacterフィールド・タイプの文字列の範囲の値は、一重引用符で囲みます。先頭に符号をつけることはできません。short型およびlong型整数の値は数字の文字列であり、必要に応じて先頭にプラス符号またはマイナス符号をつけることができます。Cコンパイラまたはatof():で使用できる浮動小数点数は、まず任意の符号、次に数字列(小数点を含めてもよい)、任意のeまたはE、任意の符号またはスペース、最後に整数という形式になります。 フィールド名が範囲と一致する場合、関連付けられているRDOM値は、リクエストがルーティングされるリモート・ドメインを指定します。RDOM値に“*”を指定すると、リクエストはゲートウェイ・グループで認識されている任意のリモート・ドメインに送信されます。range/RDOMペアでは、範囲は“:”でRDOMとは別にされます。

関連項目

dmadminユーティリティによるこれらのパラメータ設定については、表A-6 DM_ROUTING SECTIONを参照してください。

 


構成の変更方法

Oracle Tuxedoシステムでは、TMA OSI TP構成を変更する3つの方法があります。

構成変更の詳細は、ATMI管理に関するOracle Tuxedo 9.1または10.0のドキュメントで、アプリケーションの動的な変更に関する項を参照してください。


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