Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligenceインストレーション・ガイド 11g リリース1 (11.1.1) B63027-01 |
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この章では、Oracle Business Intelligenceの一部またはすべてのコンポーネントのインストール・プロセスについて説明します。インストールするコンポーネントには、Oracle Business Intelligence Enterprise Edition、Oracle Business Intelligence Publisher、Oracle Real-Time Decisionsなどがあります。この章には次の項目があります。
Oracle Business Intelligenceおよび関連コンポーネントをインストールする前に、次のことを行います。
使用しているプラットフォームに該当するOracle Fusion Middlewareリリース・ノートのOracle Business Intelligenceに関する章を確認し、実際のOracle Business Intelligenceの機能とそのドキュメントに記載されている機能の違い、および現在のリリースに該当するその他の問題について理解します。
第1章「インストールの概要」を確認し、Oracle Business Intelligenceのインストールに関連するオプションや機能について理解します。
第3章「Oracle Business Intelligenceの要件」を確認し、環境が最小要件を満たしているかどうかを確認します。
Oracle Business Intelligence 11g インストーラを実行する前に、データベースをインストールするか、または使用するデータベースが存在していることを確認します。また、インストール時にはそのデータベースが実行中であるようにします。
リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を実行して、Oracle Business Intelligenceで必要となるスキーマをインストールします。第3.3項「リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用したデータベース・スキーマの作成」を参照してください。
ソフトウェアをインストールするために必要な管理者権限を持っていることを確認します。たとえば、Windows 7またはWindows 2008を実行しているコンピュータでは、「管理者として実行」を有効にしてOracle Business Intelligenceをインストールします。
セキュリティを目的としたデータベースの強化は行わないようにします。強化されたデータベースへのOracle Business Intelligenceのインストールはサポートされていません。
1台のコンピュータにOracle Business Intelligenceの複数のインスタンスをインストールする場合は、ポートの管理方針を決定しておきます。Oracle Business Intelligence 11g インストーラでインスタンスごとにポートを自動的に割り当てる方法と、カスタム・ポート構成ファイル(.ini)を使用して独自に割り当てる方法があります。前者の方法を選択する場合は、以降のインスタンスをインストールする前に、インストール済のインスタンスのすべてのプロセスを実行していることを確認します。これにより、Oracle Business Intelligence 11g インストーラは、未使用のポートを自動的に識別して割り当てることができます。カスタム・ポート構成ファイルを使用して独自にポートを割り当てる場合は、第4.2.8項「Oracle Business Intelligenceのカスタム・ポート値の設定」を参照してください。
第4.2項「Oracle Business Intelligenceをインストールする前のその他の考慮事項」を確認しておきます。この項には、それぞれのデプロイメントに該当する、インストール前の追加の考慮事項に関する情報が記載されています。
この項には、Oracle Business Intelligenceをインストールする前に考慮する必要のある、追加のオプションや要件に関する次の情報が記載されています。
第4.2.1項「Oracle Business Intelligence 11.1.1.5パッチ・セットのインストール」
第4.2.3項「DHCP(動的ホスト構成プロトコル)を使用するコンピュータへのOracle Business Intelligence 11gのインストール」
第4.2.4項「64ビット・オペレーティング・システムへのOracle Business Intelligence 11gのインストール」
第4.2.5項「ユーザー固有のJava Development Kit(JDK)を使用したOracle Business Intelligence 11gのインストール」
第4.2.6項「Oracle Business Intelligence 10gがインストールされているコンピュータへのOracle Business Intelligence 11gのインストール」
第4.2.7項「Microsoft Windowsを実行しているコンピュータへのOracle Business Intelligence 11gのインストール」
第4.2.10項「コマンドライン・パラメータを使用したOracle Business Intelligence 11gのインストール」
既存のOracle Business Intelligence 11.1.1.3インスタンスにOracle Business Intelligence 11.1.1.5パッチ・セットをインストールする場合は、Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイドを参照してください。特に、このガイドのパッチ・セットのインストール・プロセスの概要に関する項には、すべてのFusion Middleware製品でパッチ・セットをインストールする際に通常必要となるプロセス・フローの優れた概要が記載されています。
複数のコンピュータにインストールする場合は、第2章「Oracle Business Intelligenceの推奨インストールのシナリオ」を参照して、一般的なシナリオを確認してください。
DHCP(動的ホスト構成プロトコル)を使用するコンピュータにOracle Business Intelligenceをインストールする場合は、Oracle Business Intelligenceをインストールする前に、追加の構成タスクを実行する必要があります。Oracle Fusion Middlewareインストレーション・プランニング・ガイドのDHCPホストへのインストールに関する項を参照してください。
Oracle Business Intelligenceは、多くのLinux、UNIXおよびWindowsの64ビット・オペレーティング・システムをサポートしています。サポートされているすべての64ビット・オペレーティング・システムのリストは、次のOracle Technology Networkのリンクで、Oracle Business Intelligence Suite Enterprise Edition 11g R1のシステム要件とサポート対象プラットフォームに関するドキュメントを参照してください。
http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_certification.html
どのインストール・タイプ(簡易、エンタープライズおよびソフトウェアのみ)でも、Oracle Business Intelligence付属のJDKを使用するのであれば、オペレーティング・システムが32ビットでも64ビットでもOracle Business Intelligenceのインストール手順は同じです。 32ビットまたは64ビットのいずれのオペレーティング・システムへのインストールであっても、それらのインストール・タイプに応じた手順に従います。
一方、別のJDKを使用する場合は、Oracle WebLogic ServerとOracle Business Intelligenceをインストールする前にそのJDKをインストールしておく必要があります。第4.2.5項「ユーザー固有のJava Development Kit(JDK)を使用したOracle Business Intelligence 11gのインストール」を参照してください。
簡易インストール・タイプとエンタープライズ・インストール・タイプでは、デフォルトでJava Development Kit(JDK)が提供され、インストールされます。また、ユーザー固有のJDKをインストールすることもできます。その場合は、次のプロセスでソフトウェアのみのインストール・タイプを使用する必要があります。
独自のJDKをインストールします。そのJDKのドキュメントにある指示に従ってください。
Oracle WebLogic Serverをインストールします。『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverインストレーション・ガイド』の指示に従ってください。
ソフトウェアのみのインストール・タイプを使用して、Oracle Business Intelligence 11gをインストールします。第4.5.4項「ソフトウェアのみのインストール」の指示に従ってください。
Oracle Business Intelligence 11gを構成します。第5.2項「コンフィギュレーション・アシスタントを使用したOracle Business Intelligenceの構成」の指示に従ってください。
上記の要件に加えて、次の点に注意する必要があります。
Oracle Business Intelligenceでは、64ビット・オペレーティング・システムにインストールした32ビットJDKおよび32ビット・オペレーティング・システムにインストールした64ビットJDKをサポートしていません。使用しているオペレーティング・システムのビット・アーキテクチャに対応したJDKをインストールしてください。
32ビットと64ビットの両方に対応したハイブリッドJDKを64ビット・オペレーティング・システムにインストールする場合は、64ビット・モードでデプロイします。UNIXおよびLinuxでこれを指定するには、Oracle WebLogic Serverのインストール時に-d64
フラグを使用します。
ユーザー固有の64ビットJDKをインストールする場合は、JAVA_HOMEがそのJDKを指していることを確認します。これを確認するには、java -version
コマンド、またはjava -d64 -version
コマンド(UNIXまたはLinuxオペレーティング・システムで32/64ビット・ハイブリッドJDKを使用している場合)を実行します。64ビットJDKのインストールに関する考慮事項は、 『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverインストレーション・ガイド』で、64ビットJDKを使用して64ビット・プラットフォームにWebLogic Serverをインストールする方法に関する項を参照してください。
Oracle Business Intelligence 10gを実行しているコンピュータにOracle Business Intelligence 11gをインストールするシナリオはサポートされていないため、このインストールは行わないでください。Oracle Business Intelligence 10gからOracle Business Intelligence 11gへのアップグレード方法は、Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionアップグレード・ガイドを参照してください。
Microsoft Windowsを実行しているコンピュータにOracle Business Intelligence 11gをインストールする場合は、環境変数_JAVA_OPTIONS
が設定されていないことを確認してください。_JAVA_OPTIONS
が設定されているかどうかを確認するには、次のいずれかの操作を行います。
コマンド・プロンプトを開き、C:\プロンプトに移動し、次のコマンドを入力します。
set _JAVA_OPTIONS
"環境変数_JAVA_OPTIONSが定義されていません"というメッセージが出力される場合、この環境変数は設定されていません。
デスクトップ上の「マイ コンピュータ」を右クリックし、「プロパティ」を選択して、「システムのプロパティ」ダイアログを開きます。「詳細設定」タブをクリックし、「環境変数」をクリックします。「環境変数」ダイアログの「ユーザー環境変数」リスト・ボックスおよび「システム環境変数」リスト・ボックスに_JAVA_OPTIONS
環境変数があるかどうか確認します。いずれのリスト・ボックスにも_JAVA_OPTIONS
環境変数がない場合、この環境変数は設定されていません。
_JAVA_OPTIONS
環境変数が設定されていることが判明した場合、またはこれに関連した質問がある場合は、システム管理者に問い合せてください。
エンタープライズ・インストール・タイプを選択している場合、Oracle Business Intelligence 11g インストーラを使用して構成ファイル(.ini)にOracle Business Intelligenceのカスタム・ポート値を設定できます。この構成ファイルは次のいずれかの方法で作成できます。
テキスト・エディタを使用してファイルを最初から作成し、.ini形式で保存します。
Oracle Business Intelligenceのインストール・パッケージに収録されているサンプルのstaticports.iniファイルをコピーし、それをテキスト・エディタで編集します。
サンプルのstaticports.iniファイルには、Oracle Business Intelligenceのコンポーネントにカスタム・ポート値を設定するためのテンプレートが収録されています。サンプルのstaticports.iniファイルは、次のいずれかの方法で探し出すことができます。
Oracle Business Intelligence 11g インストーラの.zipファイルをダウンロードして展開している場合は、bi_installer_loc
/Disk1/stage/Response
ディレクトリにアクセスします。
Oracle Business Intelligence 11gのインストールDVDがある場合は、そのDVDをコンピュータに挿入し、Disk1/stage/Response
ディレクトリにアクセスします。
構成ファイルには、次の形式を使用してカスタム・ポート値のキーと値を入力します。
key = value
ここで、keyはコンポーネントに対してOracleが定義しているキーであり、valueはそのコンポーネントのポート番号です。
たとえば、Oracle Business Intelligence Presentation Servicesにカスタム・ポート値を割り当てるには、次の文字列を入力します。
Oracle BI Presentation Services Port No = 9705
staticports.iniでポート値を指定している行を非コメント化するには、行の先頭のシャープ記号(#)を削除します。
構成ファイルには任意の名前を割り当てることができます。ただし、ファイル名にはファイル拡張子.iniを付加する必要があります。また、そのファイルは、Oracle Business Intelligence 11g インストーラを実行するコンピュータからアクセス可能な場所に保存する必要があります。Oracle Business IntelligenceをインストールするときにOracle Business Intelligence 11g インストーラを実行する過程で、カスタム・ポート値を記述した構成ファイルを指定できます。
Oracle Business Intelligenceのインストール時に、BIPLATFORMスキーマおよびMDSスキーマのためのデータベース接続文字列を指定します。この接続文字列はどのインストール・タイプでも必要になります。
接続文字列の形式は、次のようにデータベースによって異なります。
Oracle Business Intelligenceはコマンドラインからインストールできます。表4-1は、インストーラのコマンドライン・パラメータを示しています。
パラメータ | 説明 |
---|---|
インストール・モード。指定できるモードは1つのみです。 |
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-i -install |
インストーラをGUIモードで起動します。これはデフォルトのモードであり、コマンドラインでモードを指定しない場合に使用します。 |
-silent |
サイレント・モードでインストールします。インストール・プログラムに対してレスポンス・ファイルを指定するか、またはコマンドラインで変数と値のペアを指定する必要があります。 |
-d -deinstall |
インストーラをGUIモードで起動し、アンインストールを実行します。これらのパラメータは、インストーラをOracleホームで実行する場合のみ有効です。 |
-p -prerequisite |
インストーラをGUIモードで起動し、前提条件のチェックのみを実行します。ソフトウェアはインストールされません。 |
-v -validate |
GUIモードでインストール・プログラムを起動し、すべての前提条件チェックと妥当性チェックを実行しますが、ソフトウェアはインストールされません。 |
-sv -silentvalidate |
すべての前提条件チェックと妥当性チェックを、サイレント・モードで実行します。インストール・プログラムに対してレスポンス・ファイルを指定するか、またはコマンドラインで一連の変数と値のペアを指定する必要があります。 |
インストール・オプション |
|
-help --help --usage |
|
-invPtrLoc file |
インベントリ場所ファイルへのポインタです。fileを、oraInst.locファイルのフルパスと名前に置き替えます。 |
-response file -responseFile file |
レスポンス・ファイルへのポインタです。fileを、レスポンス・ファイルのフルパスと名前に置き替えます。 |
-jreLoc location |
Java Runtime Environment (JRE)がインストールされる場所へのポインタです。 location を、JREがインストールされるjreディレクトリへのフルパスに置き替えます。 |
-logLevel level |
インストール・プログラムによって実行されるロギングのレベルを指定します。指定したレベルより優先順位が高いすべてのメッセージが記録されます。有効なレベルは次のとおりです。
|
-debug |
インストール・プログラムからデバッグ情報を取得します。 |
-force |
空でないディレクトリでサイレント・インストールを続行できます。 |
-printdiskusage |
ディスク使用量に関連するログ・デバッグ用情報です。 |
-printmemory |
メモリー使用量に関連するログ・デバッグ用情報です。 |
-printtime |
使用時間に関連するログ・デバッグ用情報です。このコマンドにより、timeTakentimestamp.logファイルが作成されます。 |
-waitforcompletion |
Windowsのみ。インストール・プログラムは、Javaエンジンを起動せず、自身も終了せずに、処理の完了まで待機します。 |
-noconsole |
メッセージをコンソール・ウィンドウに表示しません。 |
-ignoreSysPrereqs |
システム前提条件チェックの結果を無視して、インストールを継続します。 |
-executeSysPrereqs |
システム前提条件チェックのみ実行して、終了します。 |
-paramFile file |
oraparam.iniファイルへのフルパスを指定します。このファイルは、インストール・プログラムのための初期化ファイルです。このファイルのデフォルトの場所は、Disk1/install/platformです。 |
-novalidation |
インストール・プログラムが実行したすべての妥当性チェックを無効にします。 |
-nodefaultinput |
GUIインストールの場合、いくつかの画面は、情報やデフォルト値が事前に入力されています。このオプションを指定するとその動作が無効になり、情報や値が事前に入力されません。 |
Oracle Business Intelligence 11g インストーラは、次のソースから入手できます。
Oracle Business Intelligence 11gインストールDVD
Oracle Technology Network (OTN)
OTNの次のリンクから、使用するオペレーティング・システム用のOracle Business Intelligence 11g インストーラの.zipファイルをダウンロードします。
http://www.oracle.com/technology/software/products/middleware/htdocs/111110_fmw.html
Oracle E-Delivery
Oracle E-Deliveryの次のリンクから、使用するオペレーティング・システム用のOracle Business Intelligence 11g インストーラの.zipファイルをダウンロードします。
OTNまたはOracle E-Deliveryから.zipファイルをダウンロードした場合は、任意のディレクトリに内容を展開します。ここでは、このディレクトリをbi_installer_loc
と表記します。
注意: Windowsシステムでは、.zipファイルは名前に空白が含まれていないディレクトリに展開してください。 |
Oracle Business Intelligence 11g インストーラを起動するには:
コマンド・ウィンドウが開くので、次のいずれかの操作を行います。
Oracle Business Intelligence 11g インストーラの.zipファイルをダウンロードして展開した場合は、bi_installer_loc
/Disk1
ディレクトリにアクセスします。
Oracle Business Intelligence 11gのインストールDVDがある場合は、そのDVDをコンピュータに挿入し、Disk1
ディレクトリにアクセスします。
使用しているオペレーティング・システムに応じて、次のコマンドを実行します。
UNIX:
./runInstaller.sh
注意: rootユーザーではOracle Business Intelligence 11g インストーラを実行できません。 |
Windows:
setup.exe
注意: 「管理者として実行」オプションを有効にしてOracle Business Intelligenceをインストールします。 |
この項では、Oracle Business Intelligence 11g インストーラを使用して、Windows、LinuxおよびUNIXの各オペレーティング・システムにOracle Business Intelligenceのコンポーネントをインストールする方法について説明します。この項は、次のインストール・タイプごとに記述されています。
簡易インストール: Oracle Business Intelligenceのコンポーネントを、デフォルトの設定を使用して、1台のコンピュータに最低限の手順でインストールします。詳細は、第4.5.1項「簡易インストール」を参照してください。
エンタープライズ・インストール(新規インストール): Oracle Business Intelligenceシステムを1台以上のコンピュータに新規にインストールし、ホストされたデプロイメントを実現します。詳細は、第4.5.2項「エンタープライズ・インストール(新規インストール)」を参照してください。
エンタープライズ・インストール(既存のインストールのスケールアウト): Oracle Business Intelligence 11gの既存のエンタープライズ・インストールをスケールアウトします。詳細は、第4.5.3項「エンタープライズ・インストール(既存のインストールのスケールアウト)」を参照してください。
Oracle WebLogic Server管理コンソールを使用してインストールをスケールアウトすることもできます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』の第6章「デプロイメントのスケール」を参照してください。
ソフトウェアのみのインストール: Middlewareホームにソフトウェアのバイナリをインストールし、構成は後で行います。たとえば、Oracle Fusion Middlewareの別の製品(Oracle SOA Suiteなど)で以前に作成したOracle WebLogic Serverの空のドメインまたはMiddlewareホームにインストールします。これは、共通のMiddlewareホームを複数のドメインまたは製品で共有することを目的とする場合に便利です。
ユーザー固有のJDKを使用してOracle Business Intelligenceをインストールするには、このインストール・タイプが必要です。詳細は、第4.5.4項「ソフトウェアのみのインストール」を参照してください。
詳細の参照先
インストール時にOracle Business Intelligence 11g インストーラの画面で追加のヘルプを参照する必要がある場合は、次のいずれかの操作を行います。
手順の実行時に表示される画面の名前がこのガイド内に記載されているので、それをクリックします。それらの画面の名前は、付録A「Oracle Business Intelligenceのインストール画面」および付録B「すべてのOracle Fusion Middlewareスイートに共通のインストール画面」に記載されているインストール画面の説明へのハイパーリンクとなっています。
インストール画面で「ヘルプ」をクリックします。Oracle Business Intelligence 11g インストーラのコンテキスト依存オンライン・ヘルプが表示されます。
インストール時に発生する問題を解決するには、第4.7項「インストール・プロセスおよび構成プロセスのトラブルシューティング」を参照してください。
Oracle Business Intelligence Enterprise Edition、Oracle Business Intelligence PublisherまたはOracle Real-Time Decisionsのスタンドアロン・インスタンスを、デフォルトの設定を使用して最小限の手順でインストールするには、簡易インストール・タイプを選択します。簡易インストール・タイプでは、選択したすべてのアプリケーションがWebLogic Serverの1つのインスタンスにデプロイされます。これは、デモンストレーション、評価、概念実証に最適です。
簡易インストール・タイプには、次の考慮事項および制限が適用されます。
簡易インストール・タイプは、Oracle Business Intelligenceのスタンドアロン・インスタンスのインストールを目的としています。簡易インストール・タイプによってインストールされたOracle Business Intelligenceのインスタンスでは、スケールアウト、コンポーネントの追加、コンフィギュレーション・アシスタントの使用はできません。
エンタープライズ・インストール・タイプとは異なり、簡易インストール・タイプでは管理対象サーバーはインストールされません。また、簡易インストール・タイプでは、通常は管理対象サーバーに存在するコンポーネントが論理的に管理サーバーによって提供されます。
表4-2「簡易インストールの手順の概要」は、Oracle Business Intelligenceを簡易インストール・タイプによってインストールする際の手順をまとめたものです。この手順の詳細な内容は、第4.5.1.3項「簡易インストールの手順」に記載されています。
注意: 選択するオプションによっては、Oracle Business Intelligence 11g インストーラの一部の画面は表示されない場合があります。 |
表4-2 簡易インストールの手順の概要
画面 | 操作 |
---|---|
なし。 |
Oracle Business Intelligence 11g インストーラを起動します。第4.4項「Oracle Business Intelligence 11g インストーラの起動」を参照してください。 |
ようこそ |
「次へ」をクリックして続行します。 |
ソフトウェア更新のインストール |
My Oracle Supportのアカウント情報およびソフトウェア更新のプリファレンスを指定するか、またはこのオプションをスキップします。 「次へ」をクリックして続行します。 |
インストール・タイプの選択 |
「簡易インストール」オプションをクリックします。 「次へ」をクリックして続行します。 |
前提条件のチェック |
「次へ」をクリックして続行します。 |
インストール場所の指定 |
Oracle Middlewareホームの場所を指定します。 「次へ」をクリックして続行します。 |
管理者詳細 |
新しいOracle Business Intelligenceシステムのシステム管理者のユーザー名とパスワードを指定します。 「次へ」をクリックして続行します。 |
コンポーネントの構成 |
インストールおよび構成を行わないコンポーネントの横のボックスの選択を解除します。 「次へ」をクリックして続行します。 |
BIPLATFORMスキーマ |
Business Intelligence Platformスキーマのデータベース・タイプ、データベース接続文字列、およびユーザー名とパスワードを指定します。 「次へ」をクリックして続行します。 |
MDSスキーマ |
MDSスキーマのデータベース・タイプ、データベース接続文字列、およびユーザー名とパスワードを指定します。 「次へ」をクリックして続行します。 |
セキュリティ・アップデート |
My Oracle Supportのアカウント情報およびセキュリティ・アップデートのプリファレンスを指定します。 「次へ」をクリックして続行します。 |
サマリー |
画面の情報を検証します。 前の画面に戻って情報を変更するには、「戻る」をクリックします。 レスポンス・ファイルにインストールの設定を保存するには、「保存」をクリックします。 「インストール」をクリックしてインストールを開始します。 |
インストールの進行状況 |
インストールがすべて完了すると、Oracle Business Intelligence 11g インストーラは自動的に「構成の進行状況」画面に進みます。 |
構成の進行状況 |
構成がすべて完了したら、「次へ」をクリックして次に進みます。 |
完了 |
「終了」をクリックして、Oracle Business Intelligence 11g インストーラを終了します。 |
簡易インストール・タイプを使用してOracle Business Intelligenceとその関連コンポーネントをインストールするには:
Oracle Business Intelligence 11g インストーラを起動します。第4.4項「Oracle Business Intelligence 11g インストーラの起動」を参照してください。
「ようこそ」画面で「次へ」をクリックします。
「ソフトウェア更新のインストール」画面で、次のいずれかのオプションを選択します。
ソフトウェア更新のスキップ
ソフトウェア更新のダウンロードとインストールは省略してもかまいません。
My Oracle Supportで更新を検索
My Oracle Supportアカウントを所有している場合は、アカウント名とパスワードを指定することによって、適用可能なソフトウェア更新をMy Oracle Supportからインストーラが自動的にダウンロードします。
資格証明を入力したら、「接続のテスト」をクリックして接続をテストできます。
インストーラがMy Oracle Supportにアクセスするためのプロキシ・サーバーを構成する必要がある場合は、「プロキシ設定」をクリックします。「プロキシ設定」画面で、次の設定値を入力します。
プロキシ・サーバー
プロキシ・ポート
プロキシ・ユーザー名(プロキシ・サーバーで認証が不要な場合は空のままにします)
パスワード(プロキシ・サーバーで認証が不要な場合は空のままにします)
ローカル・ディレクトリで更新を検索
ローカルで使用可能なソフトウェア更新がある場合、このオプションを使用して場所を指定できます。「ローカル・ディレクトリ」フィールドに、ソフトウェア更新が含まれているディレクトリの場所を入力するか、または「参照」をクリックしてディレクトリを選択します。
続行するには「次へ」をクリックします。
「インストール・タイプの選択」画面で「簡易インストール」をクリックし、「次へ」をクリックします。
「前提条件のチェック」画面で、エラーが発生せずに前提条件のチェックが完了したら、「次へ」をクリックします。
エラー・メッセージが表示された場合は、そのエラーを修正し、「再試行」をクリックして再度前提条件のチェックを実行します(推奨)。前提条件のチェックがエラーが発生せずに完了するまで、この処理を繰り返します。
前提条件のエラーを修正する際にインストール・プロセスを停止するには、「中止」をクリックします。
エラー・メッセージや警告メッセージを無視してインストールを続ける場合は、「続行」をクリックします(これはお薦めできません)。
注意: 前提条件のチェック時にエラー・メッセージまたは警告メッセージの原因となった問題を解決せずに続行すると、インストールが正常に動作しなくなる可能性があります。 |
インストール場所の指定(簡易)画面で、インストール場所としてMiddlewareホームを指定します。ディレクトリを参照して選択するには、「参照」をクリックします。
既存のディレクトリを指定する場合、そのディレクトリは空である必要があります。存在していないディレクトリを指定すると、Oracle Business Intelligence 11g インストーラによってそのディレクトリが作成されます。
Oracle Business Intelligence 11g インストーラは、このディレクトリをMiddlewareホームに指定します。また、Oracle Business Intelligence 11g インストーラは、この場所にOracleホーム、インスタンス・ホーム、WebLogicホームおよびドメイン・ホームを作成します。
ディレクトリを指定したら、「次へ」をクリックします。
「管理者詳細」画面で、新しいOracle Business Intelligenceシステムのシステム管理者のユーザー名とパスワードを指定し、「次へ」をクリックします。
「コンポーネントの構成」画面では、デフォルトですべての製品が選択されています。インストールしないコンポーネントの横のチェック・ボックスをクリックします。
インストールする必要のある(または必要な可能性のある)すべての製品を選択します。一部の製品はこの時点でインストールできない場合があります。また、現在のドメインに後からインストールできる製品もあります。
注意: Oracle Business Intelligence Enterprise Editionのインストールを選択すると、Oracle Business Intelligence Publisherも自動的にインストールされます。 |
選択が完了したら、「次へ」をクリックします。
BIPLATFORMスキーマ画面で、次を指定します。
Oracle Business Intelligenceシステム用のデータベースのタイプ。
データベースの接続文字列。第4.2.9項「データベース接続文字列の指定」を参照してください。
BIPLATFORMスキーマのユーザー名。
BIPLATFORMスキーマのパスワード。
データベース設定を指定したら、「次へ」をクリックします。
MDSスキーマ画面で、次の指定を行います。
MDSスキーマのデータベースのタイプ。
データベースの接続文字列。第4.2.9項「データベース接続文字列の指定」を参照してください。
MDSスキーマのユーザー名。
MDSスキーマのパスワード。
データベース設定を指定したら、「次へ」をクリックします。
セキュリティ・アップデートの指定画面で、My Oracle Supportのアカウント情報を入力し、「次へ」をクリックします。
「インストール・サマリー」画面で、「保存」をクリックして、レスポンス・ファイルにこのインストールの設定を保存します(オプション)。レスポンス・ファイルの名前と保存場所の入力が求められます。
注意: インストーラの実行目的がレスポンス・ファイルの作成のみである場合は、ここでインストーラを終了してもかまいません。インストールを最後まで実行する必要はありません。インストーラを終了するには、「取消」をクリックします。 |
インストールを続行するには、「インストール」をクリックします。
「インストールの進行状況」画面で、インストールの進行状況を監視できます。インストールを停止するには、「取消」をクリックします。
注意: インストールの進行に応じて、WebLogic Serverコマンド・ウィンドウが一時的に表示されることがあります。このコマンド・ウィンドウの表示は正常な動作であり、自動的に閉じるので、このウィンドウは無視してください。 |
「構成の進行状況」画面では、ソフトウェアの構成の進行状況を監視でき、エラーが発生した場合は、それに応答できます。
構成タスクが失敗すると、エラー・メッセージが表示されます。タスクを再実行するには、「再試行」をクリックします。エラーを無視して次のタスクに進むには、「続行」をクリックします(これはお薦めできません)。インストールおよび構成プロセスを完全に停止するには、「中止」をクリックします。
詳細は、第4.7項「インストール・プロセスおよび構成プロセスのトラブルシューティング」を参照してください。
注意: エラー・メッセージまたは警告メッセージの原因となった問題を解決せずにインストール・プロセスを続行すると、インストールは正常に動作しなくなる可能性があります。インストール・プロセスを続行または再起動する前に、すべての問題を解決することをお薦めします。第4.7項「インストール・プロセスおよび構成プロセスのトラブルシューティング」を参照してください。 |
エラーが発生せずに構成が完了したら、「次へ」をクリックします。
「インストール 完了」画面で、「保存」をクリックしてレスポンス・ファイルにこのインストールの設定を保存し(オプション)、「終了」をクリックしてOracle Business Intelligence 11g インストーラを終了します。
次に、第5章「インストール後の作業」を参照し、インストール・プロセスが完了した後に実行するタスクおよび関連する手順の一覧を確認します。
状況に応じて、インストール後のタスクには必須のものとオプションのものがあります。たとえば、LinuxまたはUNIXオペレーティング・システムを実行しているコンピュータにOracle Business Intelligenceをインストール済で、Oracle Business Intelligenceクライアント・ツールを使用する場合は、Windowsオペレーティング・システムを実行しているコンピュータ上でOracle Business Intelligenceクライアント・ツールのインストーラを実行する必要があります。第5.1項「Oracle Business Intelligenceクライアント・ツールのインストールとアンインストール」を参照してください。
エンタープライズ・インストール・タイプでは、1台以上のコンピュータにOracle Business Intelligenceシステムを新規にインストールし、ホストされたデプロイメントを実現できます。エンタープライズ・インストール・タイプ(新規インストール)を選択すると、Oracle Business Intelligence 11g インストーラによって、選択したOracle Business Intelligenceのコンポーネント(Oracle Business Intelligence Enterprise Edition、Oracle Business Intelligence Publisher、Oracle Real-Time Decisionsなど)がインストールされます。
エンタープライズ・インストール・タイプ(新規インストール)には、次の考慮事項および制限が適用されます。
エンタープライズ・インストール・タイプを使用して既存のインストールをスケールアウトする場合は、第4.5.3項「エンタープライズ・インストール(既存のインストールのスケールアウト)」を参照してください。インストールのスケールアウトの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』の第6章「デプロイメントのスケール」を参照してください。
staticports.iniなどの構成ファイルを使用して手動でOracle Business Intelligenceのポートを指定する場合を除き(第4.2.8項「Oracle Business Intelligenceのカスタム・ポート値の設定」を参照)、Oracle Business Intelligence 11gインストーラは、ノード・マネージャのポートを自動的に割り当てます(デフォルトは9556
)。ただし、ノード・マネージャがインストールされている共有のFusion MiddlewareホームにOracle Business Intelligenceをインストールする場合、Oracle Business Intelligence 11gインストーラは既存のノード・マネージャおよびそのポート番号を使用します。
64ビット・オペレーティング・システムへのインストールを行っており、テストから本番への戦略の一環としてpasteBinary
スクリプトを使用する予定の場合、エンタープライズ・インストール・タイプは使用しないでください。この場合は、ソフトウェアのみのインストール・タイプを使用します。第4.5.4項「ソフトウェアのみのインストール」を参照してください。
表4-3「エンタープライズ・インストール(新規インストール)の手順の概要」は、新規インストールでエンタープライズ・インストール・タイプを使用する際の手順の概要を示しています。より詳細な手順は、第4.5.2.3項「エンタープライズ・インストール(新規インストール)の手順」に記載されています。
表4-3 エンタープライズ・インストール(新規インストール)の手順の概要
画面 | 操作 |
---|---|
なし。 |
Oracle Business Intelligence 11g インストーラを起動します。第4.4項「Oracle Business Intelligence 11g インストーラの起動」を参照してください。 |
ようこそ |
「次へ」をクリックして続行します。 |
ソフトウェア更新のインストール |
My Oracle Supportのアカウント情報およびソフトウェア更新のプリファレンスを指定します。 「次へ」をクリックして続行します。 |
インストール・タイプの選択 |
「エンタープライズ・インストール」をクリックします。 「次へ」をクリックして続行します。 |
前提条件のチェック |
「次へ」をクリックして続行します。 |
BIシステムの作成またはスケールアウト |
新規BIシステムの作成をクリックし、次の情報を指定します。
「次へ」をクリックして続行します。 |
インストール場所の指定 |
Oracle Middlewareホームの場所を指定します。 必要に応じて次の設定を変更します。
「次へ」をクリックして続行します。 |
コンポーネントの構成 |
インストールおよび構成を行わないコンポーネントの横のボックスの選択を解除します。 「次へ」をクリックして続行します。 |
BIPLATFORMスキーマ |
Business Intelligence Platformスキーマのデータベース・タイプ、データベース接続文字列、およびユーザー名とパスワードを指定します。 「次へ」をクリックして続行します。 |
MDSスキーマ |
MDSスキーマのデータベース・タイプ、データベース接続文字列、およびユーザー名とパスワードを指定します。 「次へ」をクリックして続行します。 |
ポートの構成 |
次のオプションのいずれかをクリックします。
「次へ」をクリックして続行します。 |
セキュリティ・アップデート |
My Oracle Supportのアカウント情報およびセキュリティ・アップデートのプリファレンスを指定します。 「次へ」をクリックして続行します。 |
サマリー |
画面の情報を検証します。 前の画面に戻って情報を変更するには、「戻る」をクリックします。 レスポンス・ファイルにインストールの設定を保存するには、「保存」をクリックします。 「インストール」をクリックしてインストールを開始します。 |
インストールの進行状況 |
インストールがすべて完了すると、Oracle Business Intelligence 11g インストーラは自動的に「構成の進行状況」画面に進みます。 |
構成の進行状況 |
構成がすべて完了したら、「次へ」をクリックして次に進みます。 |
完了 |
「終了」をクリックして、Oracle Business Intelligence 11g インストーラを終了します。 |
注意: 選択するオプションによっては、Oracle Business Intelligence 11g インストーラの一部の画面は表示されない場合があります。 |
エンタープライズ・インストール・タイプを使用してOracle Business Intelligenceとその関連コンポーネントをインストールするには:
Oracle Business Intelligence 11g インストーラを起動します。第4.4項「Oracle Business Intelligence 11g インストーラの起動」を参照してください。
「ようこそ」画面で「次へ」をクリックします。
「ソフトウェア更新のインストール」画面で、次のいずれかのオプションを選択します。
ソフトウェア更新のスキップ
ソフトウェア更新のダウンロードとインストールは省略してもかまいません。
My Oracle Supportで更新を検索
My Oracle Supportアカウントを所有している場合は、アカウント名とパスワードを指定することによって、適用可能なソフトウェア更新をMy Oracle Supportからインストーラが自動的にダウンロードします。
資格証明を入力したら、「接続のテスト」をクリックして接続をテストできます。
インストーラがMy Oracle Supportにアクセスするためのプロキシ・サーバーを構成する必要がある場合は、「プロキシ設定」をクリックします。「プロキシ設定」画面で、次の設定値を入力します。
プロキシ・サーバー
プロキシ・ポート
プロキシ・ユーザー名(プロキシ・サーバーで認証が不要な場合は空のままにします)
パスワード(プロキシ・サーバーで認証が不要な場合は空のままにします)
ローカル・ディレクトリで更新を検索
ローカルで使用可能なソフトウェア更新がある場合、このオプションを使用して場所を指定できます。「ローカル・ディレクトリ」フィールドに、ソフトウェア更新が含まれているディレクトリの場所を入力するか、または「参照」をクリックしてディレクトリを選択します。
続行するには「次へ」をクリックします。
「インストール・タイプの選択」画面で「エンタープライズ・インストール」をクリックし、「次へ」をクリックします。
「前提条件のチェック」画面で、エラーが発生せずに前提条件のチェックが完了したら、「次へ」をクリックします。
エラー・メッセージが表示された場合は、そのエラーを修正し、「再試行」をクリックして再度前提条件のチェックを実行します(推奨)。前提条件のチェックがエラーが発生せずに完了するまで、この処理を繰り返します。
前提条件のエラーを修正する際にインストール・プロセスを停止するには、「中止」をクリックします。
エラー・メッセージや警告メッセージを無視してインストールを続ける場合は、「続行」をクリックします(これはお薦めできません)。
注意: 前提条件のチェック時にエラー・メッセージまたは警告メッセージの原因となった問題を解決せずに続行すると、インストールが正常に動作しなくなる可能性があります。 |
BIシステムの作成またはスケールアウト画面で新規BIシステムの作成をクリックし、次の情報を入力します。
新しいOracle Business Intelligenceシステムのシステム管理者のユーザー名とパスワード
新しいOracle Business Intelligenceシステムのドメイン名
「次へ」をクリックします。
インストール場所の指定(エンタープライズ)画面の「Oracleミドルウェア・ホーム」入力ボックスに、Oracle Fusion Middlewareのホーム・ディレクトリを入力するか、または「参照」をクリックしてディレクトリを選択します。
既存のディレクトリを指定する場合、そのディレクトリは空である必要があります。存在していないディレクトリを指定すると、Oracle Business Intelligence 11g インストーラによってそのディレクトリが作成されます。
必要に応じて次の設定を変更します。
ドメイン・ホームの場所
Oracleインスタンスの場所
Oracleインスタンス名
「次へ」をクリックします。
「コンポーネントの構成」画面では、デフォルトですべての製品が選択されています。インストールしないコンポーネントの横のチェック・ボックスをクリックします。
インストールする必要のある(または必要な可能性のある)すべての製品を選択します。一部の製品はこの時点でインストールできない場合があります。また、現在のドメインに後からインストールできる製品もあります。
注意: Oracle Business Intelligence Enterprise Editionのインストールを選択すると、Oracle Business Intelligence Publisherも自動的にインストールされます。 |
選択が完了したら、「次へ」をクリックします。
BIPLATFORMスキーマ画面で、次を指定します。
Oracle Business Intelligenceシステム用のデータベースのタイプ。
データベースの接続文字列。第4.2.9項「データベース接続文字列の指定」を参照してください。
BIPLATFORMスキーマのユーザー名。
BIPLATFORMスキーマのパスワード。
データベース設定を指定したら、「次へ」をクリックします。
MDSスキーマ画面で、次の指定を行います。
MDSスキーマのデータベースのタイプ。
データベースの接続文字列。第4.2.9項「データベース接続文字列の指定」を参照してください。
MDSスキーマのユーザー名。
MDSスキーマのパスワード。
データベース設定を指定したら、「次へ」をクリックします。
「ポートの構成」画面で、「自動でポートを構成」または構成ファイルを使用してポートを指定をクリックします。
後者のオプションを選択する場合は、Oracle Business Intelligenceのインストール用のカスタム・ポート値が格納された構成ファイルを指定する必要があります。ファイルを選択するには、「参照」をクリックします。ファイルを表示および編集するには、「表示/編集」をクリックします。ファイルを編集したら、「保存」をクリックして変更を保存します。
注意: staticports.iniなどの構成ファイルを使用して手動でOracle Business Intelligenceのポートを指定する場合を除き(第4.2.8項「Oracle Business Intelligenceのカスタム・ポート値の設定」を参照)、Oracle Business Intelligence 11g インストーラは、ノード・マネージャのポートを自動的に割り当てます(デフォルトは9556 )。ただし、ノード・マネージャがインストールされている共有のFusion MiddlewareホームにOracle Business Intelligenceをインストールする場合、Oracle Business Intelligence Platformのインストーラは既存のノード・マネージャおよびそのポート番号を使用します。 |
「次へ」をクリックします。
セキュリティ・アップデートの指定画面で、My Oracle Supportのアカウント情報を入力し、「次へ」をクリックします。
「インストール・サマリー」画面で、「保存」をクリックして、レスポンス・ファイルにこのインストールの設定を保存します(オプション)。レスポンス・ファイルの名前と保存場所の入力が求められます。
注意: インストーラの実行目的がレスポンス・ファイルの作成のみである場合は、ここでインストーラを終了してもかまいません。インストールを最後まで実行する必要はありません。インストーラを終了するには、「取消」をクリックします。 |
インストールを続行するには、「インストール」をクリックします。
「インストールの進行状況」画面で、インストールの進行状況を監視できます。インストールを停止するには、「取消」をクリックします。
注意: インストールの進行に応じて、WebLogic Serverコマンド・ウィンドウが一時的に表示されることがあります。このコマンド・ウィンドウの表示は正常な動作であり、自動的に閉じるので、このウィンドウは無視してください。 |
「構成の進行状況」画面では、ソフトウェアの構成の進行状況を監視でき、エラーが発生した場合は、それに応答できます。
構成タスクが失敗すると、エラー・メッセージが表示されます。タスクを再実行するには、「再試行」をクリックします。エラーを無視して次のタスクに進むには、「続行」をクリックします(これはお薦めできません)。インストールおよび構成プロセスを完全に停止するには、「中止」をクリックします。
詳細は、第4.7項「インストール・プロセスおよび構成プロセスのトラブルシューティング」を参照してください。
注意: エラー・メッセージまたは警告メッセージの原因となった問題を解決せずにインストール・プロセスを続行すると、インストールは正常に動作しなくなる可能性があります。インストール・プロセスを続行または再起動する前に、すべての問題を解決することをお薦めします。第4.7項「インストール・プロセスおよび構成プロセスのトラブルシューティング」を参照してください。 |
エラーが発生せずに構成が完了したら、「次へ」をクリックします。
「インストール 完了」画面で、「保存」をクリックしてレスポンス・ファイルにこのインストールの設定を保存し(オプション)、「終了」をクリックしてOracle Business Intelligence 11g インストーラを終了します。
次に、第5章「インストール後の作業」を参照し、インストール・プロセスが完了した後に実行するタスクおよび関連する手順の一覧を確認します。
状況に応じて、インストール後のタスクには必須のものとオプションのものがあります。たとえば、LinuxまたはUNIXオペレーティング・システムを実行しているコンピュータにOracle Business Intelligenceをインストール済で、Oracle Business Intelligenceクライアント・ツールを使用する場合は、Windowsオペレーティング・システムを実行しているコンピュータにOracle Business Intelligenceの別のインスタンスをインストールする必要があります。第5.1項「Oracle Business Intelligenceクライアント・ツールのインストールとアンインストール」を参照してください。
エンタープライズ・インストール・タイプでは、Oracle Business Intelligenceの既存のエンタープライズ・インストールをスケールアウトできます。エンタープライズ・インストール・タイプを選択して既存のインストールをスケールアウトすると、Oracle Business Intelligence 11g インストーラによって、クラスタのプライマリ・ホスト・コンピュータにインストール済のOracle Business Intelligenceのすべてのコンポーネントがインストールされます(プライマリ・ホスト・コンピュータはユーザーが指定する必要があります)。たとえば、プライマリ・ホストにOracle Business Intelligence Enterprise EditionおよびOracle Real-Time Decisionsをインストール済の場合、Oracle Business Intelligence 11g インストーラは、クラスタにある他のコンピュータにこれら2つの製品のみをインストールします。
インストールのスケールアウトの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』の第6章「デプロイメントのスケール」を参照してください。
エンタープライズ・インストール・タイプ(既存のインストールのスケールアウト)には、次の考慮事項および制限が適用されます。
以前に簡易インストール・タイプを使用してインストールされたOracle Business Intelligenceのインストールをスケールアウトすることはサポートされていません。
Oracle Business Intelligence 11g インストーラは、Oracle Business Intelligenceクラスタの各ノードを専用のコンピュータにインストールすることによって、既存のインストールのスケールアウトをサポートします。これは、水平スケーリングと呼ばれます。この項では、このタイプのスケーリングについて説明しています。Oracle Business Intelligence 11g Installerを使用して垂直スケーリングを行わないでください。つまり、1台のコンピュータにOracle Business Intelligenceクラスタの複数のノードをインストールしないようにします。垂直スケーリングの手順は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』の第6章「デプロイメントのスケーリング」に記載されています。
staticports.iniなどの構成ファイルを使用して手動でOracle Business Intelligenceのポートを指定する場合を除き(第4.2.8項「Oracle Business Intelligenceのカスタム・ポート値の設定」を参照)、Oracle Business Intelligence 11g インストーラは、ノード・マネージャのポートを自動的に割り当てます(デフォルトは9556
)。ただし、ノード・マネージャがインストールされている共有のFusion MiddlewareホームにOracle Business Intelligenceをインストールする場合、Oracle Business Intelligence Platformのインストーラは既存のノード・マネージャおよびそのポート番号を使用します。
システムのスケールアウトを行う前に、スケールアウトの対象とするすべてのコンピュータが、クラスタのプライマリ・ホスト・コンピュータに完全修飾ドメイン名を使用してアクセス(pingを実行)できること、およびそのプライマリ・ホスト・コンピュータ上のOracle Business Intelligenceのインストール先ディレクトリにアクセスできることを確認する必要があります。インストールが成功するためには、インストールのスケールアウトの対象とするすべてのコンピュータがクラスタのプライマリ・ホスト上の管理サーバーとの双方向の通信をサポートできる必要があり、それらのコンピュータがOracle Business Intelligenceのインストール先ディレクトリにアクセスできる必要があります。
スケールアウトしたインストールの手順を開始する前に、Oracle WebLogic Server管理コンソールにログインしていないことを確認してください。
表4-4「エンタープライズ・インストール(既存のインストールのスケールアウト)の手順の概要」は、エンタープライズ・インストール・タイプを使用して既存のインストールを水平スケールアウトする手順の概要を示しています。より詳細な手順は、第4.5.3.3項「エンタープライズ・インストール(既存のインストールのスケールアウト)の手順」に記載されています。
表4-4 エンタープライズ・インストール(既存のインストールのスケールアウト)の手順の概要
画面 | 操作 |
---|---|
なし。 |
Oracle Business Intelligence 11g インストーラを起動します。第4.4項「Oracle Business Intelligence 11g インストーラの起動」を参照してください。 |
ようこそ |
「次へ」をクリックして続行します。 |
ソフトウェア更新のインストール |
My Oracle Supportのアカウント情報およびソフトウェア更新のプリファレンスを指定します。 「次へ」をクリックして続行します。 |
インストール・タイプの選択 |
「エンタープライズ・インストール」をクリックします。 「次へ」をクリックして続行します。 |
前提条件のチェック |
「次へ」をクリックして続行します。 |
BIシステムの作成またはスケールアウト |
BIシステムのスケールアウトをクリックし、次の情報を指定します。
「次へ」をクリックして続行します。 |
BIシステムのスケールアウトの詳細 |
必要に応じて次の設定を変更します。
「次へ」をクリックして続行します。 |
ポートの構成 |
次のオプションのいずれかをクリックします。
「次へ」をクリックして続行します。 |
セキュリティ・アップデート |
My Oracle Supportのアカウント情報およびセキュリティ・アップデートのプリファレンスを指定します。 「次へ」をクリックして続行します。 |
サマリー |
画面の情報を検証します。 前の画面に戻って情報を変更するには、「戻る」をクリックします。 レスポンス・ファイルにインストールの設定を保存するには、「保存」をクリックします。 「インストール」をクリックしてインストールを開始します。 |
インストールの進行状況 |
インストールがすべて完了すると、Oracle Business Intelligence 11g インストーラは自動的に「構成の進行状況」画面に進みます。 |
構成の進行状況 |
構成がすべて完了したら、「次へ」をクリックして次に進みます。 |
完了 |
「終了」をクリックして、Oracle Business Intelligence 11g インストーラを終了します。 |
注意: 選択するオプションによっては、Oracle Business Intelligence 11g インストーラの一部の画面は表示されない場合があります。 |
エンタープライズ・インストール・タイプを使用して既存のOracle Business Intelligenceのインストールをスケールアウトするには:
Oracle Business Intelligence 11g インストーラを起動します。第4.4項「Oracle Business Intelligence 11g インストーラの起動」を参照してください。
「ようこそ」画面で「次へ」をクリックします。
「ソフトウェア更新のインストール」画面で、次のいずれかのオプションを選択します。
ソフトウェア更新のスキップ
ソフトウェア更新のダウンロードとインストールは省略してもかまいません。
My Oracle Supportで更新を検索
My Oracle Supportアカウントを所有している場合は、アカウント名とパスワードを指定することによって、適用可能なソフトウェア更新をMy Oracle Supportからインストーラが自動的にダウンロードします。
資格証明を入力したら、「接続のテスト」をクリックして接続をテストできます。
インストーラがMy Oracle Supportにアクセスするためのプロキシ・サーバーを構成する必要がある場合は、「プロキシ設定」をクリックします。「プロキシ設定」画面で、次の設定値を入力します。
プロキシ・サーバー
プロキシ・ポート
プロキシ・ユーザー名(プロキシ・サーバーで認証が不要な場合は空のままにします)
パスワード(プロキシ・サーバーで認証が不要な場合は空のままにします)
ローカル・ディレクトリで更新を検索
ローカルで使用可能なソフトウェア更新がある場合、このオプションを使用して場所を指定できます。「ローカル・ディレクトリ」フィールドに、ソフトウェア更新が含まれているディレクトリの場所を入力するか、または「参照」をクリックしてディレクトリを選択します。
続行するには「次へ」をクリックします。
「インストール・タイプの選択」画面で「エンタープライズ・インストール」をクリックし、「次へ」をクリックします。
「前提条件のチェック」画面で、エラーが発生せずに前提条件のチェックが完了したら、「次へ」をクリックします。
エラー・メッセージが表示された場合は、そのエラーを修正し、「再試行」をクリックして再度前提条件のチェックを実行します(推奨)。前提条件のチェックがエラーが発生せずに完了するまで、この処理を繰り返します。
前提条件のエラーを修正する際にインストール・プロセスを停止するには、「中止」をクリックします。
エラー・メッセージや警告メッセージを無視してインストールを続ける場合は、「続行」をクリックします(これはお薦めできません)。
注意: 前提条件のチェック時にエラー・メッセージまたは警告メッセージの原因となった問題を解決せずに続行すると、インストールが正常に動作しなくなる可能性があります。 |
BIシステムの作成またはスケールアウト画面でBIシステムのスケールアウトをクリックし、次の情報を入力します。
管理サーバー・ドメインのホスト名およびポート番号
WebLogic管理サーバーにログインするためのユーザー名およびパスワード
「次へ」をクリックします。
BIシステムのスケールアウトの詳細画面で、次の設定を変更します(オプション)。
Oracleインスタンスの場所
Oracleインスタンス名
「次へ」をクリックします。
「ポートの構成」画面で、「自動でポートを構成」または構成ファイルを使用してポートを指定をクリックします。
後者のオプションを選択する場合は、Oracle Business Intelligenceのインストール用のカスタム・ポート値が格納された構成ファイルを指定する必要があります。ファイルを選択するには、「参照」をクリックします。ファイルを表示および編集するには、「表示/編集」をクリックします。ファイルを編集したら、「保存」をクリックして変更を保存します。
注意: staticports.iniなどの構成ファイルを使用して手動でOracle Business Intelligenceのポートを指定する場合を除き(第4.2.8項「Oracle Business Intelligenceのカスタム・ポート値の設定」を参照)、Oracle Business Intelligence 11g インストーラは、ノード・マネージャのポートを自動的に割り当てます(デフォルトは9556 )。ただし、ノード・マネージャがインストールされている共有のFusion MiddlewareホームにOracle Business Intelligenceをインストールする場合、Oracle Business Intelligence Platformのインストーラは既存のノード・マネージャおよびそのポート番号を使用します。 |
「次へ」をクリックします。
セキュリティ・アップデートの指定画面で、My Oracle Supportのアカウント情報を入力し、「次へ」をクリックします。
「インストール・サマリー」画面で、「保存」をクリックして、レスポンス・ファイルにこのインストールの設定を保存します(オプション)。レスポンス・ファイルの名前と保存場所の入力が求められます。
注意: インストーラの実行目的がレスポンス・ファイルの作成のみである場合は、ここでインストーラを終了してもかまいません。インストールを最後まで実行する必要はありません。インストーラを終了するには、「取消」をクリックします。 |
インストールを続行するには、「インストール」をクリックします。
「インストールの進行状況」画面で、インストールの進行状況を監視できます。インストールを停止するには、「取消」をクリックします。
注意: インストールの進行に応じて、WebLogic Serverコマンド・ウィンドウが一時的に表示されることがあります。このコマンド・ウィンドウの表示は正常な動作であり、自動的に閉じるので、このウィンドウは無視してください。 |
「構成の進行状況」画面では、ソフトウェアの構成の進行状況を監視でき、エラーが発生した場合は、それに応答できます。
構成タスクが失敗すると、エラー・メッセージが表示されます。タスクを再実行するには、「再試行」をクリックします。エラーを無視して次のタスクに進むには、「続行」をクリックします(これはお薦めできません)。インストールおよび構成プロセスを完全に停止するには、「中止」をクリックします。
詳細は、第4.7項「インストール・プロセスおよび構成プロセスのトラブルシューティング」を参照してください。
注意: エラー・メッセージまたは警告メッセージの原因となった問題を解決せずにインストール・プロセスを続行すると、インストールは正常に動作しなくなる可能性があります。インストール・プロセスを続行または再起動する前に、すべての問題を解決することをお薦めします。第4.7項「インストール・プロセスおよび構成プロセスのトラブルシューティング」を参照してください。 |
エラーが発生せずに構成が完了したら、「次へ」をクリックします。
「インストール 完了」画面で、「保存」をクリックしてレスポンス・ファイルにこのインストールの設定を保存し、「終了」をクリックしてOracle Business Intelligence 11g インストーラを終了します。
次に、第5章「インストール後の作業」を参照し、インストール・プロセスが完了した後に実行するタスクおよび関連する手順の一覧を確認します。
状況に応じて、インストール後のタスクには必須のものとオプションのものがあります。たとえば、スケールアウトするエンタープライズ・インストールでIBM DB2またはMicrosoft SQL Serverのデータベースを使用する場合は、Oracle Business Intelligenceの各ノードにODBCデータソース名を作成する必要があります。第5.3項「IBM DB2またはMicrosoft SQL ServerのためのDSNの作成」を参照してください。
ソフトウェアのみのインストール・タイプでは、OracleホームにOracle Business Intelligenceソフトウェアのバイナリ・ファイルをインストールし、後でそれらを構成できます。
ソフトウェアのみのインストール・タイプを使用して、次のシナリオにあるインストールの過程を完了できます。
エンタープライズ・インストールの実行
既存のエンタープライズ・インストールのスケールアウト
次の追加シナリオのいずれかを実行する場合は、ソフトウェアのみのインストール・タイプが必要であることに注意してください。
既存のOracle WebLogic ServerドメインにOracle Business Intelligenceをインストールする。
Oracle Fusion Middlewareの他の製品のインストール(Oracle SOA Suiteなど)によって以前に作成されたMiddlewareホームにOracle Business Intelligenceをインストールする。
64ビット・オペレーティング・システムにOracle Business Intelligenceをインストールし、後でpasteBinary
スクリプトを使用してそのインストールをテスト環境から本番環境に移行する予定である。
ユーザー固有のJDKを使用してOracle Business Intelligenceをインストールします。簡易インストール・タイプとエンタープライズ・インストール・タイプでは、Oracle Business Intelligenceのインストール・パッケージに付属のJDKがデフォルトでインストールされます。ユーザー固有のJDKをインストールすることもできますが、Oracle WebLogic ServerとOracle Business Intelligenceをインストールする前にそのJDKをインストールしておく必要があります。第4.2.5項「ユーザー固有のJava Development Kit(JDK)を使用したOracle Business Intelligence 11gのインストール」を参照してください。
ソフトウェアのみのインストール・タイプを選択すると、Oracle Business Intelligence 11g インストーラは、Oracle Business Intelligenceのすべてのコンポーネントのソフトウェア・バイナリ・ファイルをインストールします(これらのコンポーネントとして、Oracle Business Intelligence Enterprise Edition、Oracle Business Intelligence Publisher、Oracle Real-Time Decisionsなどがあります)。その後、Oracle Business Intelligenceのコンフィギュレーション・アシスタントを使用して、インストールしたコンポーネントを構成します。第5.2項「コンフィギュレーション・アシスタントを使用したOracle Business Intelligenceの構成」を参照してください。
ソフトウェアのみのインストール・タイプには、次の考慮事項および制限が適用されます。
ソフトウェアのみのインストール・タイプは、最終的にOracle Business Intelligenceのエンタープライズ・インストールが必要な場合に使用します。ソフトウェアのみのインストール・タイプでは簡易インストールはサポートされません。その場合は簡易インストールを使用します。
ソフトウェアのみのインストールを開始する前に、Oracle WebLogic Serverを個別にインストールする必要があります。Oracle WebLogic Serverのインストールの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverインストレーション・ガイド』を参照してください。
Oracle WebLogic Serverに付属のJDKではなく、ユーザー固有のJDKを使用してOracle Business Intelligenceをインストールするには、 Oracle WebLogic ServerとOracle Business Intelligenceをインストールする前にそのJDKをインストールしておく必要があります。
後で既存のOracle WebLogic Serverドメインを拡張する方針で、ソフトウェアのみのインストール・タイプを使用する場合は、必ず次のようにします。
ドメインは空にします。つまり、ドメイン内には他のソフトウェア製品が存在しないようにします。
ドメインは、Oracle Business Intelligenceのインストール先とするコンピュータ上に物理的に存在するようにします。ドメインをリモートで拡張することはサポートされていません。
ソフトウェアのみのインストール・タイプによって、共有のFusion Middlewareホームを使用して共有ネットワーク・ドライブ上にインストールをスケールアウトする場合、クラスタ内のすべてのコンピュータに対して同じドメイン・ホームを指定する必要があります。これを行うには、コンフィギュレーション・アシスタントのBIシステムのスケールの詳細画面の「ドメイン・ホーム」フィールドに同じ値を設定します。共有のMiddlewareホームを持つスケールアウトしたシステムにあるすべてのコンピュータで同じドメイン・ホームを使用する場合は、ノード・マネージャを通じてドメイン内の1つ以上の管理対象サーバーを起動する必要があります。
表4-5「ソフトウェアのみのインストールの手順の概要」は、ソフトウェアのみのインストール・タイプを使用してインストールを実行する際の手順の概要を示しています。より詳細な手順は、第4.5.4.3項「ソフトウェアのみのインストールの手順」に記載されています。
表4-5 ソフトウェアのみのインストールの手順の概要
画面 | 操作 |
---|---|
なし。 |
Oracle Business Intelligence 11g インストーラを起動します。第4.4項「Oracle Business Intelligence 11g インストーラの起動」を参照してください。 |
ようこそ |
「次へ」をクリックして続行します。 |
ソフトウェア更新のインストール |
My Oracle Supportのアカウント情報およびソフトウェア更新のプリファレンスを指定します。 「次へ」をクリックして続行します。 |
インストール・タイプの選択 |
「ソフトウェアのみのインストール」をクリックします。 このオプションを選択すると、ソフトウェアのバイナリ・ファイルがターゲット・コンピュータにコピーされます。コンポーネントの構成は行われません(インストールが完了した後に行います)。 「次へ」をクリックして続行します。 |
前提条件のチェック |
「次へ」をクリックして続行します。 |
インストール場所の指定 |
Oracle MiddlewareホームおよびOracle Business Intelligenceホームの場所を指定します。 「次へ」をクリックして続行します。 |
セキュリティ・アップデート |
My Oracle Supportのアカウント情報およびセキュリティ・アップデートのプリファレンスを指定します。 「次へ」をクリックして続行します。 |
サマリー |
画面の情報を検証します。 前の画面に戻って情報を変更するには、「戻る」をクリックします。 レスポンス・ファイルにインストールの設定を保存するには、「保存」をクリックします。 「インストール」をクリックしてインストールを開始します。 |
インストールの進行状況 |
インストールがすべて完了したら、「次へ」をクリックして次に進みます。 |
完了 |
「終了」をクリックして、Oracle Business Intelligence 11g インストーラを終了します。 |
注意: ソフトウェアのみのインストールの手順を開始する前に、Oracle WebLogic Serverを個別にインストールする必要があります。 |
ソフトウェアのみのインストール・タイプを使用してOracle Business Intelligenceをインストールするには:
Oracle Business Intelligence 11g インストーラを起動します。第4.4項「Oracle Business Intelligence 11g インストーラの起動」を参照してください。
「ようこそ」画面で「次へ」をクリックします。
「ソフトウェア更新のインストール」画面で、次のいずれかのオプションを選択します。
ソフトウェア更新のスキップ
ソフトウェア更新のダウンロードとインストールは省略してもかまいません。
My Oracle Supportで更新を検索
My Oracle Supportアカウントを所有している場合は、アカウント名とパスワードを指定することによって、適用可能なソフトウェア更新をMy Oracle Supportからインストーラが自動的にダウンロードします。
資格証明を入力したら、「接続のテスト」をクリックして接続をテストできます。
インストーラがMy Oracle Supportにアクセスするためのプロキシ・サーバーを構成する必要がある場合は、「プロキシ設定」をクリックします。「プロキシ設定」画面で、次の設定値を入力します。
プロキシ・サーバー
プロキシ・ポート
プロキシ・ユーザー名(プロキシ・サーバーで認証が不要な場合は空のままにします)
パスワード(プロキシ・サーバーで認証が不要な場合は空のままにします)
ローカル・ディレクトリで更新を検索
ローカルで使用可能なソフトウェア更新がある場合、このオプションを使用して場所を指定できます。「ローカル・ディレクトリ」フィールドに、ソフトウェア更新が含まれているディレクトリの場所を入力するか、または「参照」をクリックしてディレクトリを選択します。
続行するには「次へ」をクリックします。
「インストール・タイプの選択」画面で「ソフトウェアのみのインストール」をクリックし、「次へ」をクリックします。
「前提条件のチェック」画面で、エラーが発生せずに前提条件のチェックが完了したら、「次へ」をクリックします。
エラー・メッセージが表示された場合は、そのエラーを修正し、「再試行」をクリックして再度前提条件のチェックを実行します(推奨)。前提条件のチェックがエラーが発生せずに完了するまで、この処理を繰り返します。
前提条件のエラーを修正する際にインストール・プロセスを停止するには、「中止」をクリックします。
エラー・メッセージや警告メッセージを無視してインストールを続ける場合は、「続行」をクリックします(これはお薦めできません)。
注意: 前提条件のチェック時にエラー・メッセージまたは警告メッセージの原因となった問題を解決せずに続行すると、インストールが正常に動作しなくなる可能性があります。 |
インストール場所の指定(ソフトウェアのみ)画面の「Oracleミドルウェア・ホーム」入力ボックスに、既存のMiddlewareホーム・ディレクトリを入力するか、または「参照」をクリックしてディレクトリを選択します。
このMiddlewareホームには、既存のWebLogic ServerまたはFusion Middleware製品のインストール(Oracle Business Intelligenceを含む)のMiddlewareホームを指定できます。
必要に応じてOracleホーム・ディレクトリの場所を変更します。
「次へ」をクリックします。
セキュリティ・アップデートの指定画面で、My Oracle Supportのアカウント情報を入力し、「次へ」をクリックします。
「インストール・サマリー」画面で、「保存」をクリックして、レスポンス・ファイルにこのインストールの設定を保存します(オプション)。レスポンス・ファイルの名前と保存場所の入力が求められます。
注意: インストーラの実行目的がレスポンス・ファイルの作成のみである場合は、ここでインストーラを終了してもかまいません。インストールを最後まで実行する必要はありません。インストーラを終了するには、「取消」をクリックします。 |
インストールを続行するには、「インストール」をクリックします。
「インストールの進行状況」画面で、インストールの進行状況を監視できます。インストールを停止するには、「取消」をクリックします。
注意: インストールの進行に応じて、WebLogic Serverコマンド・ウィンドウが一時的に表示されることがあります。このコマンド・ウィンドウの表示は正常な動作であり、自動的に閉じるので、このウィンドウは無視してください。 |
「インストール 完了」画面で、「保存」をクリックしてレスポンス・ファイルにこのインストールの設定を保存し(オプション)、「終了」をクリックしてOracle Business Intelligence 11g インストーラを終了します。
次に、第5章「インストール後の作業」を参照し、インストール・プロセスが完了した後に実行するタスクおよび関連する手順の一覧を確認します。
状況に応じて、インストール後のタスクには必須のものとオプションのものがあります。たとえば、ソフトウェアのみのインストールを完了した後には、そのインストールを構成する必要があります。第5.2項「コンフィギュレーション・アシスタントを使用したOracle Business Intelligenceの構成」を参照してください。
この項では、コマンドラインからサイレント・モードでOracle Business Intelligenceをインストールする方法について説明します。サイレント・インストールではグラフィカルな出力が行われず、ユーザーによる入力も必要ないため、Oracle Business Intelligenceのインストールを監視する必要がなくなります。
この項の項目は次のとおりです。
Oracle Business Intelligenceのサイレント・インストールは、インストール・プログラムにレスポンス・ファイルを指定し、コマンドラインで-silent
フラグを使用することによって実行します。レスポンス・ファイルは変数とパラメータ値を格納したテキスト・ファイルであり、インストール・プログラムが必要とする情報を提供します。
-d
パラメータまたは-deinstall
パラメータを使用して、コマンドラインからソフトウェアをサイレントにアンインストールすることもできます。第6章「Oracle Business Intelligenceのアンインストール」を参照してください。
サイレント・インストールを実行する前に、インストール固有の情報をレスポンス・ファイルに指定する必要があります。正しく構成されていないレスポンス・ファイルを使用してインストールしようとすると、多くの場合インストール・プログラムは失敗します。
レスポンス・ファイルはテキスト・エディタを使用して手動で作成できます。また、Oracle Business Intelligence 11g インストーラを使用して自動的に作成することもできます(推奨)。後者の方法では、インストーラを実行して、インストールの各画面でインストールのプリファレンスを選択します。その後、「インストール・サマリー」画面で「保存」をクリックします。インストーラによって、レスポンス・ファイルの名前と保存場所の入力が求められます。この情報を指定してインストーラを終了します。インストールを最後まで実行する必要はありません。
レスポンス・ファイルを作成すると、そのファイルを使用して別のシステムにインストールをレプリケートできます。また、必要に応じてテキスト・エディタでそのファイルを修正することもできます。
サイレント・インストールを実行するには、次のコマンドを使用します。
> ./runInstaller -silent -response file -invPtrLoc file
次に、このコマンドの完全な例を示します。
> ./runInstaller -silent -response /home/jdoe/response/oracle.classicwls.top.Custom.rsp -invPtrLoc /home/jdoe/oraInst.loc
システムにOracle製品をすでにインストール済で、インベントリの場所を指定する必要がない場合は、次のようなコマンドを使用できます。
> ./runInstaller -silent -response file
次に、このコマンドの完全な例を示します。
> ./runInstaller -silent -response /home/jdoe/response/oracle.classicwls.top.Custom.rsp
インストール・プログラムは、Oracleインベントリ・ディレクトリを使用して、コンピュータにインストールされているすべてのOracle製品を追跡します。インベントリ・ディレクトリは、oraInst.locという名前のファイルに格納されます(UNIXおよびLinux)。このファイルがシステムに存在しない場合は、インストール・プログラムによって自動的に作成されます。
今回がシステムへの初めてのインストールの場合(つまり既存のOracleインベントリの場所が存在しない場合)、環境がインストール要件を満たしているかどうか検証することをお薦めします。このタスクは、対話型、サイレントのいずれでも実行可能です。
環境がインストール要件を満たしているかどうかを対話型で検証するには、使用しているオペレーティング・システムに応じて次のコマンドを実行します。
UNIXの場合:
./runInstaller -validate
Windowsの場合:
setup.exe -validate
環境がインストール要件を満たしているかどうかをサイレントで検証するには、使用しているオペレーティング・システムに応じて次のコマンドを実行します。
UNIXの場合:
./runInstaller -silentvalidate -response
response_file_path
Windowsの場合:
setup.exe -silentvalidate -response
response_file_path
サイレント・インストールでは、次のソフトウェア更新オプションのみがサポートされます。
ソフトウェア更新の省略
ローカル・ディレクトリからのソフトウェア更新のインストール
サイレント・インストールでは、My Oracle Supportからソフトウェア更新をダウンロードしてインストールするオプションはサポートされていません。
Oracle Business Intelligence 11g インストーラをコマンドラインからサイレントに実行するための構文は、次のようにオペレーティング・システムに応じて異なります。
UNIXシステムの場合:
runInstaller [-mode] [-options] [(
CommandLinevariable=Value
)*]
Windowsシステムの場合:
setup.exe [-mode] [-options] [(
CommandLinevariable=Value
)*]
サポートされているコマンドライン構文およびオプションの詳細は、第4.2.10項「コマンドライン・パラメータを使用したOracle Business Intelligence 11gのインストール」を参照してください。
インストール・プロセス時に発生する特定のエラーまたは警告の詳細は、インストール・ログ・ファイルを参照してください。インストール・ログ・ファイルの場所は、使用しているオペレーティング・システム、および最初にインストールしたOracle製品(現在のコンピュータに複数のOracle製品がインストールされている場合)でoraInventoryディレクトリの作成先として選択した場所に応じて異なります。
サポートされているオペレーティング・システムのデフォルトの場所は次のとおりです。
UNIX:
USER_HOME
/oraInventory/logs/
Windows:
C:\Program Files\Oracle\Inventory\logs\
インストールが正常に完了しなかった場合、または構成の段階でインストール・プロセスを中断した場合、Oracle Business Intelligenceを再度インストールする前に、失敗または中断したインストールをクリーンアップする必要があります。実行するアンインストール・プロセスは、試みていたインストール・タイプに応じて異なります。たとえば、1台のコンピュータにOracle Business Intelligenceをインストールしようとしていた場合は、第6.1.1項「1台のコンピュータ上のOracle Business Intelligenceのアンインストール」を参照してください。サポートされているアンインストール・プロセスのリストは、第6.1項「アンインストール・シナリオ」を参照してください。
また、インストール時にどのタスクが失敗したかによって、アンインストール・プロセスの中には状況に無関係なものもあります。たとえば、Oracle Business Intelligenceのインスタンスを作成する前にインストールが失敗した場合、インスタンスのアンインストール手順(第6.4.2項「Oracle Business Intelligenceインスタンスのアンインストール」)は該当しないので、実行しないようにする必要があります。
Oracle Business Intelligenceのインストールがすでに存在するディレクトリには、Oracle Business Intelligenceを再インストールできません。以前と同じディレクトリにOracle Business Intelligenceを再インストールするには、第6章「Oracle Business Intelligenceのアンインストール」の説明に従って、まず既存のソフトウェアをアンインストールする必要があります。次に、この章に戻ってニーズに応じたインストール方法に従います。