Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド 11g リリース1(11.1.1) B63029-01 |
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Fusion Middleware Controlを使用して、Oracle BIメタデータ・リポジトリをアップロードし、Oracle BI Presentation Catalogの場所を設定できます。この章の内容は次のとおりです。
管理者は、ユーザーがメタデータ・リポジトリと、必要な情報が格納されているOracle BI Presentation Catalogにアクセスできるようにする必要があります。リポジトリのアップロードとカタログ場所の設定の重要性を、次に示します。
リポジトリのアップロード — リポジトリをアップロードすると、Oracle BI Serverが起動時にリポジトリをメモリーにロードして、問合せでリポジトリを使用できるようになります。
リポジトリ・ファイルをアップロードする場合は、リポジトリ・ファイルの名前と場所、および現在のリポジトリ・パスワードを指定します。アップロードされたリポジトリは、Oracle BI Presentation Servicesを含めて、Oracle BI Serverのクライアントが使用できます。
カタログの場所の設定 — Oracle BI Presentation Catalogの場所を設定することで、Oracle Business Intelligenceのユーザーがそのオブジェクトを使用できるようになります。カタログがアップロードされることはありません。カタログ・ファイルは手動でローカルまたは共有の場所にコピーして、その場所をFusion Middleware Controlで設定します。
リポジトリは、次に示すように、共有モード(推奨されるモード)または配信モードでアップロードできます。
共有モードでは、Oracle BI Serverの各インスタンスが、リポジトリ・アップロード・ディレクトリとして指定されているネットワーク上の共有の場所からリポジトリをロードします。複数のOracle BI Serverコンポーネントがデプロイされている場合は、通常、推奨される共有モードでリポジトリをアップロードします。Fusion Middleware Controlでリポジトリをアップロードすると、各Oracle BI Serverの共有の場所とデフォルト・ローカル・ディレクトリの両方の場所にアップロードされます。
配信モードでは、Oracle BI Serverの各インスタンスが、デフォルトのローカル・ディレクトリからリポジトリをロードします。Fusion Middleware Controlでアップロードされたリポジトリは、デフォルトの各ローカル・ディレクトリにアップロードされます。管理ツールを使用してリポジトリに加えた変更は、変更されたリポジトリ・ファイルに関連付けられているOracle BI Serverコンポーネントのみに影響します。
メタデータ・リポジトリと同様、Oracle BI Presentation Catalogも、共有モード(推奨)または配信モードでアクセスできます。各プレゼンテーション・サービス・コンポーネントは、Fusion Middleware Controlで指定されるカタログの場所からOracle BI Presentation Catalogをロードします。共有モードでは、カタログへの変更がすべてのプレゼンテーション・サービス・コンポーネントに伝搬されます。配信モードでは、ローカル・カタログに変更を加えた場合、その変更をすべてのコンポーネントに伝搬する必要があります。
リポジトリをアップロードする際には、各Oracle BI Serverサーバー・コンポーネントのローカル・リポジトリ・ディレクトリにコピーされます。このディレクトリは、次の場所にあります。
ORACLE_INSTANCE\bifoundation\OracleBIServerComponent\coreapplication_obisn\repository
共有モードでリポジトリをアップロードした場合は、ネットワーク上の共有の場所にもリポジトリがコピーされます。
リポジトリがアップロードされた後で、バージョン番号を示す接尾辞が付けられます(たとえば、SampleApp_bi001.rpd)。このバージョン番号は、リポジトリがアップロードされるたびに増分します。この番号付けにより、以前のバージョンが上書きされません。以前のバージョンに戻すには、使用するリポジトリの特定のバージョンを再アップロードする必要があります。
リポジトリ・ディレクトリまたは共有ネットワーク・ディレクトリから以前のバージョンを削除することで、ディスク領域を再利用できるようになります。
Fusion Middleware Controlを使用して、メタデータ・リポジトリをアップロードし、リポジトリの共有の場所とOracle BI Presentation Catalogのローカルまたは共有の場所を設定できます。
この手順を始める前に、第3.2項「Oracle Business Intelligenceの構成設定を更新するためのFusion Middleware Controlの使用」で説明している情報について確認しておいてください。
Fusion Middleware Controlを使用して、リポジトリをアップロードし、Oracle BI Presentation Catalogの場所を設定するには:
Business Intelligenceの「概要」ページに移動します。詳細は、第2.2.2項「Oracle Business Intelligenceシステム・コンポーネントを管理するためのFusion Middleware Controlの使用」を参照してください。
「デプロイメント」ページの「リポジトリ」タブを表示します。
「リポジトリ」タブで、現在アップロードされているリポジトリ(デフォルトRPDと呼ばれる)の名前を表示できます。Fusion Middleware Controlでアップロードされたリポジトリの場合、Oracle BI Serverクライアントに対して表示されるデータソース名(DSN)は、常にStarであることに注意してください。
「構成をロックして編集」をクリックして変更を行います。
共有モードでリポジトリをアップロードするには、「リポジトリの共有」を選択し、「共有場所」を指定します。このオプションを選択しないと、このページでアップロードするリポジトリはデフォルトで配信モードを使用します。
リポジトリをアップロードし、Oracle BI Presentation Catalogの場所を設定するには、ページのヘルプ・トピックの説明を使用して、要素を設定します。次のオプションのページレベル・ヘルプにアクセスするには、ページの「ヘルプ」ボタンをクリックします。
「適用」をクリックしてから、「変更のアクティブ化」をクリックします。
Business Intelligenceの「概要」ページに戻り、「再起動」をクリックします。
簡易インストール・タイプの一環として、Oracle Business Intelligenceは、SampleAppLite.rpdという名前のサンプルのデフォルト・リポジトリで構成されます。詳細は、第1.5項「サンプル・アプリケーションでの作業」を参照してください。
リポジトリの詳細な構成設定は、付録A「NQSConfig.INIファイルの構成設定」を参照してください。単一のOracle BI Server上での複数のリポジトリのホストは、本番システムではお薦めできません。
Oracle BI Systems Management APIのメソッドを使用した構成設定の変更の詳細は、第22章「Oracle BI Systems Management APIの概要」を参照してください。
メタデータ・リポジトリをアップロードする方法として推奨されるのは、第10.2項「リポジトリをアップロードし、Oracle BI Presentation Catalogの場所を設定するためのFusion Middleware Controlの使用」に記載されているように、「デプロイメント」ページの「リポジトリ」タブを使用する方法です。異なる方法を使用してリポジトリをアップロードする必要がある、特別な状況が発生する場合があります。たとえば、リポジトリ・ファイルのサイズが大きすぎてFusion Middleware Controlで処理できない場合や、開発環境で作業していて、独自のニーズがある場合です。
このような例外的なケースでは、第22章「Oracle BI Systems Management APIの概要」に記載されているように、システムMBeanを使用して、リポジトリをプログラムまたはスクリプトから管理できます。Fusion Middleware ControlのシステムMBeanブラウザを使用して、デフォルトのメタデータ・リポジトリをアップロードすることもできます。手順は次のとおりです。
システムMBeanブラウザを使用してメタデータ・リポジトリをアップロードするには:
デプロイメント内の各Oracle BI Serverコンポーネントについて、アップロードするリポジトリ・ファイルをローカルのリポジトリ・ディレクトリに手動でコピーします。
ORACLE_INSTANCE\bifoundation\OracleBIServerComponent\coreapplication_obisn\repository
リポジトリの名前またはパスワードが変更された場合は、次の手順を実行します。
システムMBeanブラウザを使用して、リポジトリの新しい名前を指定します。詳細は、第3.5項「構成設定を更新するためのFusion Middleware Control MBeanブラウザの使用」を参照してください。
変更をコミットします。
oracle.bi.enterprise資格証明マップ内で、リポジトリ・ファイルのパスワードを変更する必要があります。この操作を行わないと、BI Serverを再起動できません。ファイルの復号化にこのパスワードが必要です。
Fusion Middleware Controlで、bifoundation_domainノードに移動し、メニューから「セキュリティ」を選択し、「資格証明」を選択します。
oracle.bi.enterpriseマップをドリルして該当のリポジトリを選択し、「キーの作成」をクリックして、新しい資格情報を作成する「キーの作成」ダイアログを表示します。
次のフィールドを設定することによって、リポジトリのキーを作成します。
「キー」 = リポジトリのキーをrepository
.name
に設定します。name
は、.rpd接尾辞を含まないリポジトリの名前です。
「ユーザー名」 = 値を任意の名前に設定します。
「パスワード」 = リポジトリ・ファイルのパスワードを入力し、それを「パスワードの確認」フィールドに再入力します。
「OK」をクリックします。
Oracle Business Intelligenceを再起動します。
この手順を実行した後で、デプロイメントをスケールアウトして追加のOracle BI Serverコンポーネントを含めた場合は、リポジトリ・ファイルを、新しいOracle BI Serverコンポーネントのローカル・リポジトリ・ディレクトリにコピーする必要があります。このコピー操作は、Oracle BI Serverコンポーネントが作成された後、かつ、システムを再起動する前に実行します。