| Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionユーザーズ・ガイド 11g リリース1 (11.1.1) B63031-01 |
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この章では、Oracle Business Intelligence Enterprise Edition 11g リリース1(11.1.1)の概念の概要を示します。この章には、次のトピックが含まれています。
Oracle BI Enterprise Edition(単にOracle Business Intelligenceと呼ばれることもある)には、あらゆるビジネス・インテリジェンス機能が備わっており、次のことが可能です。
組織の最新データの収集
わかりやすい形式(表やグラフなど)でのデータの表示
組織内の人々へのタイムリーなデータの配信
これらの機能によって、組織では、よりよい決定、詳細な情報に基づいた措置、より効率的なビジネス・プロセスの実装が可能になります。
図1-1に、わかりやすい形式(表、グラフなど)で組織のデータを表示したダッシュボードを示します。
Oracle BI Enterprise Editionでは、次のものを使用できます。
分析: (Oracle BI EEのこの部分は、アンサーとも呼ばれます。) 分析は、ビジネス上の疑問に対する回答を得るための、組織のデータに対する問合せです。分析では、データがわかりやすい形式(表、グラフなど)で視覚的に表示されることにより、情報の探索や対話が行えます。分析の結果は、保存、編成および共有できます。
あらかじめ作成された、業界に固有の分析を購入することもできます。事前作成の分析は、購入したままでも、ビジネスの情報の必要性に応じて変更して使用することもできます。
分析の使用の詳細は、第2章「分析の作成」を参照してください。
ダッシュボード: (Oracle BI EEのこの部分は、インタラクティブ・ダッシュボードとも呼ばれます。) ダッシュボードでは、企業や外部情報をパーソナライズして表示できます。ダッシュボードは、分析、Webサイトへのリンク、Oracle BI Publisherレポートなどのコンテンツを含む1ページ以上のページで構成されます。ダッシュボードによって、エンド・ユーザーは分析情報にアクセスできます。
あらかじめ作成された、業界に固有の分析を含む事前構成済のダッシュボードを購入することもできます。
ダッシュボードの使用の詳細は、第4章「ダッシュボードの作成と使用」を参照してください。
フィルタ、選択ステップおよびプロンプト: フィルタ、選択ステップおよびプロンプトを使用すると、ダッシュボードや分析で表示するデータを制限したり、指定できます。
フィルタおよび選択ステップの詳細は、第5章「分析用データのフィルタリングと選択」を参照してください。プロンプトの使用の詳細は、第6章「ダッシュボードと分析でのプロンプト」を参照してください。
エージェント: (Oracle BI EEのこの部分は、デリバーとも呼ばれます。) エージェントによって、ビジネス・プロセスを自動化できます。エージェントを使用して、イベント駆動型アラート、スケジュールされたコンテンツの公開および条件付きイベント駆動型アクションの実行を行えます。エージェントはスケジュールすることも、特定の条件でトリガーすることもでき、ユーザーにタイムリーな情報を配信できます。
エージェントの使用の詳細は、第8章「コンテンツの配信」を参照してください。
条件: 条件は、分析またはキー・パフォーマンス・インディケータ(KPI)の評価に基づいて1つのブール値を返すオブジェクトです。条件を使用して、何かを行うかどうか(エージェントがコンテンツを配信するかどうか、など)を決定します。
条件の使用の詳細は、第9章「条件の使用」を参照してください。
アクション: アクションは、関連コンテンツへ移動したり、外部システムで操作、関数またはプロセスを起動する機能を提供します。アクションは、分析やダッシュボードのページなど、様々なオブジェクトに含めることができます。アクションによって、ユーザーは受け取ったデータから得られるビジネスの見通しに基づき、適切な行動をとることができます。
アクションの使用の詳細は、第10章「アクションの使用」を参照してください。
スコアカード: (Oracle BI EEのこの部分は、Oracle Scorecard and Strategy Managementとも呼ばれます)。スコアカードでは、企業の戦略を構成する目標や取組みのモデル化、指定されたKPIによる業績の評価、および全体的な業績の確認と表示を行えます。
スコアカードの使用の詳細は、第12章「スコアカード」を参照してください。
他の製品: Oracle BI EEは、様々な方法で他の製品と対話します。たとえば、Oracle Business Intelligence Add-in for Microsoft Officeを使用すると、Oracle BI EEから直接Microsoft Officeワークスペース内で分析にアクセスしたり、分析を実行できます。
詳細は、「Oracle BI EEと他の製品との対話方法」を参照してください。
Oracle BIプレゼンテーション・カタログには、Oracle BI EEを使用してユーザーが作成した分析、ダッシュボード、KPIなどのオブジェクトが格納されます。ユーザーは個人のフォルダ(マイ・フォルダ)を持ち、作成したオブジェクトを格納できます。個人フォルダ内のオブジェクトには、オブジェクトを作成し、コンテンツをそのフォルダに保存したユーザーのみがアクセスできます。ユーザーは、個人フォルダにサブフォルダを追加し、自分にとって最も理にかなった方法でコンテンツを編成できます。
他のユーザーやグループがオブジェクトにアクセスできる共有フォルダに、オブジェクトを格納することもできます。ビジネス・ロジック・セキュリティ、カタログ・オブジェクト・セキュリティおよびデータ・レベル・セキュリティの組合せによって、データやオブジェクトの表示、オブジェクトの編集およびカタログからのオブジェクトの削除を行えるユーザーが決まります。管理者は、カタログの共有フォルダ構造の作成および保守を行います。
詳細は、「Oracle BIプレゼンテーション・カタログとは」および「Oracle BIプレゼンテーション・カタログ内のオブジェクトの管理」を参照してください。カタログの設定の詳細は、 『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』のOracle BIプレゼンテーション・カタログの構成と管理に関する項を参照してください。
Oracle BI EEへのアクセスには、組織で定められたURL、ユーザーIDおよびパスワードを使用します。
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注意: Oracle BI EEを使用する場合、Cookieを受け入れるようWebブラウザを設定する必要があります。ここでは、Cookieを使用して、ユーザーがサイン・インしたセッションが追跡されます。 |
Oracle BI Enterprise Editionへサイン・インする手順:
ブラウザのアドレス・フィールドに、組織で定められたURLを入力します。
サイン・イン・ページが表示されます。図1-2に、サイン・イン・ページを示します。
ユーザーIDとパスワードを入力します。
使用する言語を選択します。
このボックスへのデフォルトの入力は、「マイ・アカウント」ダイアログ: 「プリファレンス」タブの「ユーザー・インタフェース言語」フィールドで別の言語を選択することで変更できます。詳細は、「プリファレンスの設定」を参照してください。
「サイン・イン」をクリックします。次のいずれかのページ(構成によって異なる)が表示されます。
マイ・ダッシュボードと呼ばれる個人のダッシュボード。
ホーム・ページ。ホーム・ページの詳細は、「Oracle BI EEホーム・ページとは」を参照してください。
担当業務(コール・センター職員など)に固有のダッシュボード。
ダッシュボード(マイ・ダッシュボードまたは業務に固有のダッシュボード)には、通常、業務に関する分析およびその他の情報が含まれます。図1-1に、ダッシュボードの例を示します。
これで、Oracle BI EE内を移動できます。詳細は、「Oracle BI Enterprise Edition内の移動」を参照してください。
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注意: Oracle BI EEからサイン・アウトするためにブラウザ・ウィンドウを閉じないでください。 |
Oracle BI EEからサイン・アウトする手順:
グローバル・ヘッダーで、「サイン・アウト」をクリックします。
Oracle BI EEへサイン・イン(「Oracle BI Enterprise Editionへのサイン・イン」で説明)すると、構成に応じて次のいずれかのページが表示されます。
マイ・ダッシュボードと呼ばれる個人のダッシュボード
担当業務(コール・センター職員など)に固有のダッシュボード
このページを起点に、Oracle BI EEを使用します。作業時、Oracle BI EE内を移動する主な方法としてグローバル・ヘッダーおよびホーム・ページを使用できます。
グローバル・ヘッダー: グローバル・ヘッダーは、Oracle BI EEインタフェースの上部に表示され、作業時、常に使用できます。これによって、Oracle BI EEで提供される機能に簡単にアクセスできます。たとえば、ホーム・ページへのアクセス、ダッシュボードへのアクセス、オブジェクト(分析やダッシュボード・プロンプトなど)のオープン、新規オブジェクトの作成などを行えます。
グローバル・ヘッダーの詳細は、「Oracle BI EEグローバル・ヘッダーとは」を参照してください。
ホーム・ページ: ホーム・ページでは、Oracle BI EEの起動方法、オブジェクトの作成と変更方法、カタログでのオブジェクトの参照と管理方法を知ることができます。
ホーム・ページの詳細は、「Oracle BI EEホーム・ページとは」を参照してください。
タスクの起点にアクセスすると、タスクの実行に必要なページ、ダイアログまたはエディタが表示されます。
ホーム・ページは、Oracle BI EEでタスクを行う起点です。ホーム・ページはセクションに分かれており、各セクションでは、個別のタスクを素早く開始したり、オブジェクトを検索したり、テクニカル・ドキュメントにアクセスできます。ここでは、最近表示、作成または更新したオブジェクトおよび所属するグループのユーザーから最も頻繁にアクセスされているオブジェクトに簡単にアクセスできるセクションもあります。
図1-3に、ホーム・ページの例を示します。
ホーム・ページの各領域の詳細は、「ホーム・ページ」を参照してください。
起点の構成によっては、Oracle BI EEへサイン・インすると、ホーム・ページが表示される場合があります。
そうでない場合、グローバル・ヘッダーの「ホーム」ページをクリックして、いつでもホーム・ページに移動できます。グローバル・ヘッダーの詳細は、「Oracle BI EEグローバル・ヘッダーとは」を参照してください。
グローバル・ヘッダーによって、よく使用される機能へ簡単にアクセスできます。グローバル・ヘッダーは、ユーザー・インタフェースからいつでも使用できます。たとえば、グローバル・ヘッダーを使用すると、ホーム・ページに戻ることなく、新規タスクの開始、Oracle BIプレゼンテーション・カタログの検索、製品ドキュメントへのアクセス、別のオブジェクトの表示を行えます。グローバル・ヘッダーには、「ホーム」ページ・リンクも含まれ、他のページからホーム・ページに簡単にアクセスできます。
図1-4に、グローバル・ヘッダーを示します。
グローバル・ヘッダーには、次のコンポーネントが含まれています。
検索: カタログを検索できます。この領域の使用方法の詳細は、「オブジェクトの検索方法」を参照してください。
詳細設定: カタログ・ページが検索モードで表示され、カタログ内のオブジェクトを検索できます。検索モードでは、ページ内に「フォルダ」ペインではなく、「検索」ペインが表示されます。
管理: 管理者としてログインしている場合にのみ使用できます。「管理」ページが表示され、権限およびマップのメタデータの管理などの管理タスクを行います。管理タスクの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』および『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionセキュリティ・ガイド』を参照してください。
ヘルプ: 次のオプションが表示されます。
xxxヘルプ(xxxはページ、エディタまたはタブの名前): 現在のページ、エディタまたはタブのヘルプ・トピックを表示するよう動的に変わります。
ヘルプの目次: Oracle BI EE、BI Publisherおよびマーケティングの目次へのリンク・オプションが備わったカスケード・メニューが表示されます。
ドキュメント: Oracle BI EEのドキュメント・ライブラリが表示されます。
OTN: Oracle Technology Network(OTN)のBusiness IntelligenceとData Warehousingテクノロジ・センターのページが表示されます。
Oracle BI EEのバージョン情報...: Oracle BI EEのバージョンと著作権情報を示すダイアログが表示されます。
サイン・アウト: Oracle BI EEからサイン・アウトします。
アラート: 1つ以上のアラートが生成されている場合にのみ使用できます。「アラート」ダイアログが表示され、アラートを管理できます。アラートは、パーソナライズされ、アクショナブルなコンテンツを、指定された受信者およびエージェントへの登録者に配信するエージェントによって生成される通知です。
ホーム: ホーム・ページが表示されます。ホーム・ページの詳細は、「Oracle BI EEホーム・ページとは」を参照してください。
カタログ: カタログ・ページが表示され、カタログ内のオブジェクトの検索やそれらのオブジェクトに固有のタスクを実行できます。
ダッシュボード: ユーザーのフォルダまたは共有フォルダの「ダッシュボード」サブフォルダ内に格納されているすべてのダッシュボードへのリンクが含まれます(「ダッシュボード」サブフォルダに保存されていないダッシュボードは、グローバル・ヘッダーの「ダッシュボード」リストに表示されないことに注意してください)。
新規: 作成可能なオブジェクトのリストが表示されます。オブジェクトを作成するには、オブジェクトをリストから選択します。オブジェクトの作成に適切なダイアログまたはエディタが表示されます。
開く: 次のオプションが表示されます。
開く: 「開く」ダイアログが表示され、使用するオブジェクトを選択できます。
最近使用したオブジェクト: 最近表示、作成または更新したオブジェクトのリストが表示されます。このリストを使用して、使用するオブジェクトを選択できます。
最も人気のあるオブジェクト: 所属するグループのユーザーから最も頻繁にアクセスされているオブジェクトのリストが表示されます。このリストを使用して、使用するオブジェクトを選択できます。
usernameとしてサインイン: (usernameは、現在のセッションで使用しているユーザー名)次のオプションが表示されます。
マイ・アカウント: 「マイ・アカウント」ダイアログが表示され、タイム・ゾーン、配信デバイス、配信プロファイルなどのプリファレンスを指定できます。プリファレンスの設定の詳細は、「プリファレンスの設定」を参照してください。
実行者: 組織でこの機能を有効にし、適切な権限が付与されている場合にのみ使用できます。別のユーザーのかわりに操作を行えます。詳細は、「他のユーザーの代理」を参照してください。
Oracle BI EEでは、Oracle BI EEの理解に役立つ概念および手順に関する情報が含まれるガイド、状況依存ヘルプおよびライブラリに直接アクセスできます。
具体的には、次のものにアクセスできます。
Oracle Business Intelligence Enterprise Editionヘルプ: Oracle BI EEユーザー・インタフェースの各ページ、タグ、エディタ、ペインおよびダイアログには、ヘルプ・トピックが関連付けられています。これらの各ヘルプ・トピックには、概要、関連する概念や手順へのリンクおよび各コンポーネントの説明が含まれています。
ページ、エディタ、タブまたはダイアログのオンライン・ヘルプにアクセスするには、その「ヘルプ」ボタンをクリックします。
あるいは、ページ、エディタまたはタブの場合、グローバル・ヘッダーにある「ヘルプ」メニューから「xxxヘルプ」オプション(xxxは、ページ、エディタまたはタブの名前)を選択します。たとえば、カタログ・ページの場合、「カタログ・ページのヘルプ」オプションを選択します。グローバル・ヘッダーの詳細は、「Oracle BI EEグローバル・ヘッダーとは」を参照してください。
Oracle BI EE、Oracle BI Publisherおよびマーケティングのヘルプの目次: これらの目次を使用することは、製品の知識を得たり、特定のトピックに素早くアクセスするよい方法です。
これらの目次のいずれかにアクセスするには、グローバル・ヘッダーで「ヘルプ」メニューの「ヘルプの目次」オプションをクリックし、適切な目次を選択します。
あるいは、ホーム・ページの「はじめに」領域の「ヘルプの目次」リンクをクリックし、適切な目次を選択します。ホーム・ページの詳細は、「Oracle BI EEホーム・ページとは」を参照してください。
Oracle Business Intelligence Enterprise Editionドキュメント・ライブラリ: Oracle BI EEドキュメント・セット内のドキュメントは、Oracle Technology NetworkのFusion Middlewareドキュメント・ライブラリに含まれています。
Oracle BI EEドキュメント・ライブラリにアクセスするには、グローバル・ヘッダーの「ヘルプ」メニューで「ドキュメント」オプションをクリックします。
あるいは、ホーム・ページの「はじめに」領域の「Oracle BI EEドキュメント」リンクをクリックします。
http://www.oracle.com/technology/documentation/middleware.htmlから、Oracle Technology NetworkのFusion Middlewareドキュメント・ライブラリにアクセスすることもできます。
Online Technology Network(OTN): OTNには、Oracle Business Intelligenceに固有の情報も他のすべてのOracle製品に関する情報もあります。OTNには、開発者、DBAおよび技術者が、アプリケーションの設計、構築、デプロイ、管理および最適化の方法に関する専門的な情報とベスト・プラクティスを共有したり、検索するのに役立つサービスやリソースがあります。OTNにあるアイテムのタイプには、Java、Linuxなどの業界標準のテクノロジに関する情報、すべてのOracle製品のドキュメント、ディスカッション・フォーラム、Oracleソフトウェア、ブログとポッドキャスト、他のOTNメンバーによって書かれた技術的な記事などがあります。
OTNにアクセスするには、グローバル・ヘッダーの「ヘルプ」メニューで「OTN」オプションをクリックします。
あるいは、ホーム・ページの「はじめに」領域の「Oracle Technology Network」リンクをクリックします。
OTNへは、http://www.oracle.com/technology/tech/bi/index.htmlからもアクセスできます。
Oracle BI EEの対話型概要: Oracle BI EEの対話型概要にアクセスするには、ホーム・ページの「はじめに」領域の「Oracle BIの概要」リンクをクリックします。
代理機能では、別のユーザーのかわりにOracle BI EEの操作を行えます。この機能は、別のユーザーのダッシュボードやコンテンツを操作する必要がある場合やITサポート・スタッフがユーザー・アカウントのトラブルシューティングを行う必要がある場合などに便利です。
代理機能を使用するには、別のユーザーの代理を管理者から認可されている必要があります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionセキュリティ・ガイド』のユーザー代理の認可の有効化に関する項を参照してください。
別のユーザーの代理を認可する際、管理者は、他のユーザーのアカウントへのフル・アクセスまたは制限付きアクセスを付与します。
フル・アクセス: フル・アクセスが付与されている場合、ターゲット・ユーザーの権限が継承され、ユーザーのデフォルト・ダッシュボードの変更およびユーザーのコンテンツとプリファレンスの変更を行えます。
制限付きアクセス: 制限付きアクセスが付与されている場合、自身の権限が保持されますが、ターゲット・ユーザーのデータ表示権限が継承されます。制限付きアクセスでは、ユーザーのデータの表示のみ行えます。
アカウントへのアクセス権を持つユーザーのリストは、「マイ・アカウント」ダイアログ: 代理ユーザー・タブを開くと確認できます。このタブには、アカウントへのアクセスが許可されているユーザーの名前のリストが表示されます。
別のユーザーの代理の詳細は、「他のユーザーの代理」を参照してください。
認可されてる場合、別のユーザーのかわりに操作を行えます。詳細は、「他のユーザーの代理について」を参照してください。
別のユーザーのかわりに操作を行う手順:
グローバル・ヘッダーで、「usernameとしてサインイン」をクリックし、「実行者」を選択します。
「実行者」ダイアログが表示されます。
リストからユーザーのIDを選択するか、ボックス(ある場合)にIDを入力して、「OK」をクリックします。
ユーザーのデフォルト・ダッシュボードが表示されます。管理者から付与されたアクセス・タイプ(フルまたは制限付き)に応じて、このダッシュボードからコンテンツを表示または変更できます。
自分のアカウントに戻るには、「実行者」ダイアログを表示し、「停止」をクリックして「OK」をクリックします。
エンド・ユーザーは、Oracle BI EEに関する個人のプリファレンスを設定できます。権限に応じて、「マイ・アカウント」ダイアログで次のことができます。
表示名やユーザーIDなどのアカウント情報全般の表示。
言語、タイム・ゾーン、通貨などのプリファレンスの表示と変更。
場所やタイム・ゾーンなどのBI Publisherのプリファレンスの表示と変更。
エージェントに対する配信オプションの表示と変更。配信オプションの詳細は、「デバイスと配信プロファイルとは」を参照してください。
所属するロールとグループの表示。
プリファレンスを設定する手順:
グローバル・ヘッダーで、「usernameとしてサインイン」をクリックし、「マイ・アカウント」を選択します。
「マイ・アカウント」ダイアログが表示されます。
適切な設定を行います。
「OK」をクリックし、変更を保存します。
Oracle BI EEは、様々な方法で他の製品と対話します。この項には、次のトピックが含まれています。
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注意: このガイドでは、Oracle BI EEとBI Publisherがインストールされ、完全に統合されたコンポーネントとして実行されるよう構成されているものとします。そうではない場合、このガイド内のBI Publisherに関する記述が該当しない可能性があります。BI Publisherの実行の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisherユーザーズ・ガイドを参照してください。 |
BI Publisherを使用すると、印刷に最適な書式に設定されたレポートが作成できます。BI Publisherレポートは、BI Publisherデータ・モデルに基づいて作成されます。BI Publisherデータ・モデルは、BIサーバーや分析からのサブジェクト・エリア、リレーショナル・データベースに対するSQL問合せ、Essbaseや他のOLAPソースに対するMDX問合せ、LDAP、Webサービス、Microsoft Excel、HTTPフィード、XMLファイルなどの広範なソースからのデータ・セットで構成されます。BI Publisherでは、様々なレイアウト・タイプがサポートされるため、組織で必要なあらゆる種類のドキュメントを作成できます。Oracle BI EE内で、BI Publisherレポートの表示、作成、編集およびスケジュールを行ったり、レポートをダッシュボード・ページに含めたりできます。
完全に統合されたBI Publisherが、リリース11gの一部としてOracle BI EEに含まれています。BI Publisherのすべての機能がOracle BI EEアプリケーション内でシームレスに表示されます。すべてのレポートと関連オブジェクトはOracle BI EE内で作成され、Oracle BIプレゼンテーション・カタログに保存されます。
統合環境を使用する場合、統合によって次の領域が影響を受けます。
エディタ: BI Publisherコンテンツを作成または編集できます。BI Publisherオブジェクトを使用する場合、適切なBI Publisherエディタが表示されます。たとえば、データ・モデルを使用する場合、「データ・モデル」エディタが表示されます。
ダッシュボード: BI Publisherレポートをダッシュボードに埋め込むことができます。詳細は、第4章「ダッシュボードの作成と使用」を参照してください。
カタログ: Oracle BIプレゼンテーション・カタログには、レポート、テンプレートなどのすべてのBI Publisherオブジェクトが含まれます。カタログ内のBI Publisherオブジェクトは、分析やフィルタなどのカタログ・オブジェクトと同様に扱うことができます。
セキュリティ: シングル・サインオン機能が提供されます。リリース11gのセキュリティ・モデルは、xmlp_template_designerなどのBI Publisher固有の権限が含まれるよう拡張されています。
BI Publisherレポートの作成の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisherレポート・デザイナーズ・ガイド』を参照してください。BI Publisherレポートのスケジュールの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisherユーザーズ・ガイドを参照してください。
Oracle BI EEには、次のようなOracle Enterprise Performance Management Systemとの統合機能が用意されています。
「Microsoft Officeとの統合」での説明のとおり、Oracle BI EEホーム・ページからOracle Hyperion Smart View for Officeをダウンロードできます。
EPMコンテンツへの移動アクションを使用して、Financial Reportingのコンテンツへ移動できます。詳細は、第10章「アクションの使用」を参照してください。
Oracle Business Intelligenceアプリケーションは、Oracle E-Business Suite、JD Edwards、Peoplesoft、SiebelなどのOracleアプリケーションに使用できる、事前に構築されたビジネス・インテリジェンス・ソリューションです。Oracle Business Intelligenceアプリケーションは、Oracle BI EEを基に構築されています。
Oracle BIアプリケーションは、組織内の主な業務分野に対応するために業界のベスト・プラクティスを使用して構築された業界固有のダッシュボードと分析で構成されます。ダッシュボードと分析は、組織の各エンド・ユーザーのロールに合ったものになっています。
通常、Oracle BIアプリケーションは、組織の事業や業界に照らした分析におけるビジネス・メトリックを提供するために、オラクル社のSiebel CRMアプリケーションなどの他の運用アプリケーションと統合され、これらのアプリケーションからアクセスできます。Oracle BIアプリケーションには、データの抽出、変換およびOracle Business Analytics Warehouseへのロードを行うETL(抽出、変換、ロード)ルーチンが含まれています。Oracle BIアプリケーションには、Oracle Business Analytics Warehouseおよびトランザクション・データベースへマップするメタデータも含まれ、組織のすべてのレベルに対する主なメジャーとメトリックが定義されます。これらのメジャーとメトリックは、Oracle Business Intelligenceのコンテンツ・デザイナに使用できます。
Oracle BI EEには、Microsoft Officeに対するアドインのセットが用意されており、ダウンロードしてインストールすると、Oracle Business IntelligenceのコンポーネントとMicrosoft Officeとの統合が可能になります。Oracle BI EEホーム・ページの「はじめに」セクションに、次のアドイン・コンポーネントをインストールするためのリンクがあります。
Oracle Business Intelligence Add-in for Microsoft Office: Microsoft Office用のこのアドインを使用すると、Oracle BI EE分析をMicrosoft Officeワークスペース内から直接アクセスおよび実行できます。Oracle Business Intelligence Add-in for Microsoft Officeのインストールと構成の詳細は、付録B「Microsoft Officeとの統合」を参照してください。
Template Builder for Word: Microsoft Word用のこのアドインを使用すると、公開レポートで使用するRTFテンプレートの設計が簡単になります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisherレポート・デザイナーズ・ガイド』のTemplate Builder for Wordを使用したRTFテンプレートの作成に関する項を参照してください。
Analyzer For Excel: このMicrosoft Excelのアドインを使用すると、Excelへのレポート問合せの結果のダウンロード、およびレポート・レイアウトとして使用するスプレッドシートのアップロードを行えます。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisherユーザーズ・ガイドのBI Publisher Analyzer for Excelの使用に関する項を参照してください。
Oracle Hyperion Smart View for Office: Microsoft Office用のこのアドインを使用すると、Microsoft Excel、WordおよびPowerPointのデータの表示、インポート、操作、配布および共有を行えます。Oracle Hyperion Smart View for Officeをダウンロードするための構成の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』のOracle Hyperion Smart View for Officeをダウンロードするための構成に関する項を参照してください。
他のガイドに、コンテンツ・デザイナと管理者に関係の深いトピックがいくつか取り上げられています。表1-1にこれらのトピックをリストし、詳細の参照先を示します。
表1-1 他のガイドで取り上げられているトピック
| 項目 | 詳細の参照先 |
|---|---|
|
Oracle BI EEのインストール |
Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligenceインストレーション・ガイド |
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Oracle BI EEの構成 |
Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド |
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Oracle BI EEの統合 |
Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionインテグレーターズ・ガイド |
ハードウェアとソフトウェアの要件、プラットフォーム、データベースおよびその他の情報の詳細は、システム要件と動作要件のドキュメントを参照してください。いずれのドキュメントもOracle Technology Network(OTN)から入手できます。
システム要件のドキュメントには、ハードウェアとソフトウェアの要件、ディスク領域とメモリーの最小要件、必要なシステム・ライブラリ、パッケージまたはパッチなどの情報が記載されています。
http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_requirements.htm
動作要件のドキュメントには、サポートされているインストール・タイプ、プラットフォーム、オペレーティング・システム、データベース、JDKおよびサードパーティ製品が記載されています。
http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_certification.html