ヘッダーをスキップ
Oracle® Fusion Middleware Content Serverシステム管理者ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B65037-01
  ドキュメント・ライブラリへ移動
ライブラリ
目次へ移動
目次
索引へ移動
索引

前
 
次
 

1 Oracle Content Server管理の概要

このガイドでは、Oracle Universal Content Management (Oracle UCM)およびOracle Content Serverソフトウェアがすでにインストールされていることを前提としています。Oracle Content Serverインスタンスを含むOracle UCMソフトウェアのインストール方法およびインストール後の初期構成オプションの設定方法については、『Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Content Management Suiteインストレーション・ガイド』を参照してください。

この章では、Oracle Content Serverおよびその管理ツールの概要について説明します。後続の章では、Oracle WebLogic Serverを使用したOracle Content Server管理、システムのその他の構成プロセスと設定、セキュリティに関する管理手順、ユーザー、コンポーネント、検索ツール、コンテンツの移行とアーカイブ、およびOracle Content Serverのユーザー・インタフェースについて説明します。

この章では、次の項目について説明します。

1.1 Oracle Universal Content ManagementおよびOracle Content Serverについて

Oracle Universal Content ManagementとOracle Content Serverソフトウェアを使用すると、低コストのアクセス・ポイントとしてWebサイトを使用して、組織でビジネス情報を共有、管理および配布できます。Web用に設計されたこのソフトウェアは、中規模から大規模の企業を対象としており、コンテンツのチェックイン、チェックアウト、リビジョン管理、およびWeb対応フォーマットでの自動公開を含む、セキュリティ保護されたビジネス・ライブラリを構築するための他の追随を許さないソリューションを提供します。権限のあるユーザーは、現在の情報をいつでも、どこでも使用できます。1つの強力なナレッジ配布システムに基づいて、レター、レポート、技術図面、スプレッドシート、マニュアル、販売用印刷物など、事実上、あらゆるタイプのファイルをリンクできます。

Oracle Content Serverシステムは、複数のタイプのユーザーおよび管理者向けに設計されています。

認証用のユーザーと管理者はOracle WebLogic Serverで設定する必要があり、ロール、グループおよびアカウントはOracle Content Serverインスタンスで割り当て、必要に応じて変更できます。

1.2 管理アカウントおよび役割

Oracle Content Server管理者には、Oracle Content Serverインスタンスおよび管理サーバーに対する全管理権限が付与されるように、Oracle WebLogic Server管理コンソールで管理者ロールを割り当てる必要があります。Oracle Content Server管理者は、Oracle WebLogic Server管理コンソールを使用してOracle Content Serverユーザーに割り当てるシステム・ロール、権限およびアカウントを定義できます。通常、Oracle Content Server管理者は、次のタスクを担当します。

Oracle Content Serverアプリケーションの管理などのその他のタスク。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Content Serverアプリケーション管理者ガイド』を参照してください。

1.3 Oracle Content Serverの管理ツール

オラクル社では、Oracle Content Serverインスタンスの管理用として次のツールを提供しています。

Oracle Content Server管理者は、構成ファイルを編集するかわりに、これらのツールを使用して管理タスクを実行する必要があります。ただし、特定の手順では、ファイルを編集することが必要になります。ファイルを編集すると一貫性が失われ、問題が発生する可能性があります。

1.3.1 Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlコンソール

Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlコンソールは、Oracle Universal Content Management (Oracle UCM)をOracle Content Serverインスタンスとともにインストールするときにデプロイされる、ブラウザベースの管理アプリケーションです。管理者は、Oracle Fusion Middleware Controlコンソールから、ファームを監視および管理できます。

ファームとは、Fusion Middleware Controlによって管理されるOracleコンポーネントのコレクションのことです。ファームには、管理サーバー・ドメインと、そのドメインにインストール、構成および実行されているその他のOracle Fusion Middlewareシステム・コンポーネントを含めることができます。管理サーバー・ドメインには、Oracle WebLogic Server管理コンソールやOracle Content Serverインスタンスなど1つ以上のアプリケーションが実行されている管理サーバーが含まれます。

Fusion Middleware Controlは、広範囲のパフォーマンス・データと管理機能を独自のWebベースのホームページとして編成します。このホームページを使用すると、あるコンポーネントの最も重要な監視データや最も頻繁に使用される管理機能のすべてに対して、Webブラウザから簡単にアクセスできます。

Fusion Middleware ControlはOracle Content Serverインスタンスを含むOracle UCMの最上位管理ツールであり、次のタスクに使用できます。

  • Oracle Content Serverを含むOracle UCMのデプロイ、アンデプロイおよび再デプロイ

  • バックエンド・サービスの構成

  • セキュリティ管理の構成

  • プロセス・ライフサイクルの制御

  • データのインポートとエクスポート

  • ログ・ファイルへのアクセスとログ構成の管理

  • 移行の管理

  • パフォーマンスの監視

  • 実行時の問題の診断

1.3.2 Oracle WebLogic Server管理コンソール

Oracle WebLogic Server管理コンソールはブラウザベースの管理アプリケーションであり、Oracle WebLogic Serverドメインを管理するために使用します。管理コンソールは管理サーバーによってホストされるWebアプリケーションであり、管理サーバーの管理対象サーバー・ホスト・アプリケーションへのネットワーク・アクセスを持つサポートWebブラウザからアクセスできます。

管理コンソールの用途は次のとおりです。

  • Oracle WebLogic Serverドメインの構成、起動および停止

  • Oracle WebLogic Serverクラスタの構成

  • データベース接続(JDBC)やメッセージング(JMS)などの、Oracle WebLogic Serverサービスを構成します。

  • ユーザー、グループ、ロールの作成および管理を含む、セキュリティ・パラメータの構成

  • アプリケーションの構成およびデプロイ

  • サーバーおよびアプリケーションのパフォーマンス監視

  • サーバーおよびドメインのログ・ファイルの表示

  • アプリケーションのデプロイメント・ディスクリプタの表示

  • ランタイム・アプリケーション・デプロイメント・ディスクリプタの選択した要素の編集


注意:

本番環境を構成する場合、管理コンソールのチェンジ・センターによって、構成の変更前に管理者が「ロックして編集」をクリックしてドメインの構成設定をロックすることを要求されます。

Oracle WebLogic Server管理コンソールの詳細は、Oracle Fusion Middleware管理者ガイドのOracle WebLogic Server管理コンソールの表示を参照してください。

1.3.3 Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)

Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)は、Oracle Content Serverインスタンスを含むOracle Universal Content Management (Oracle UCM)などのOracle Fusion Middlewareコンポーネントをコマンドラインから管理するために使用できます。

WebLogic Scripting Toolは、Oracle WebLogic Serverドメインを作成、管理および監視するためのコマンドライン・スクリプト環境です。これは、Javaのスクリプト・インタプリタであるJythonがベースとなっています。WebLogic Scripting Toolでは、ローカル変数、条件変数、フロー制御文などの標準のJython機能がサポートされている以外に、Oracle WebLogic Serverインスタンスに固有の一連のスクリプト関数(コマンド)が用意されています。管理者は、Jython言語構文に従って、サイト固有の要件を満たすよう、WebLogicスクリプト言語を拡張できます。

Oracle Content Serverインスタンスを含むOracle UCMには、(リポジトリ、ポートレット・プロデューサ、外部アプリケーションなどのバックエンド・サービスへの)Oracle Content Serverアプリケーション接続を管理するためのカスタムWLSTコマンドが搭載されています。Oracle Content Serverインスタンスを含むOracle UCMに固有のすべてのWLSTコマンドについては、『Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のOracle UCM Content ServerカスタムWLSTコマンドに関する項を参照してください。

1.4 Oracle Content Serverの管理ユーティリティおよびアプレット

Oracle Content Serverシステムには、ユーザー、コンテンツ、プロバイダ、アーカイブなどを管理するための個別の管理ユーティリティおよびアプリケーションが備えられています。この項には、次が含まれます。

Javaブラウザ・プラグインおよびアプレット表示の問題の詳細は、インストール・ガイドおよびデプロイメント・ガイドのブラウザの注意事項の項を参照してください。

1.4.1 管理インタフェース

Oracle Universal Content Management (Oracle UCM)システムには、Oracle Content Serverシステムの操作を構成およびメンテナンスするための次のツールが用意されています。

1.4.1.1 ユーティリティ

次のツールは、Oracle Content Serverインスタンスがインストールされているコンピュータから、スタンドアロン・アプリケーションとしてのみ起動できます。

  • バッチ・ローダー: 大量のコンテンツ・アイテムを同時に更新またはチェックします。

  • システム・プロパティ: コンテンツ・サーバーのシステム・オプションおよび機能を構成します。

  • コンテンツ・アナライザ: ファイル・システム、データベースおよび検索索引など、Oracle Content Serverリポジトリ・コンポーネントの整合性を確認します。

  • コンポーネント・ウィザード: Oracle Content Serverの動作を変更するカスタム・コンポーネントを作成およびインストールします。

  • コンポーネント・ツール: コマンドラインを使用して、コンポーネントをインストールしたり、コンポーネントを使用可能または使用不可にします。

1.4.1.2 管理ページ

次の各ページにアクセスするには、Webブラウザを使用してOracle Content Serverポータルの「管理」リンクを選択します。

  • 管理サーバー: システム全体に影響する設定を構成し、Oracle Content Serverのステータスを表示します。各Oracle Content Serverインスタンスには独自の管理サーバー・インスタンスがあり、Oracle UCMドメインおよびOracle WebLogic ServerドメインのOracle Content Serverインスタンスを管理します。

  • プロバイダ: プロバイダの追加、プロバイダ情報の構成およびプロバイダのテストを行います。

1.4.1.3 アプリケーション

次のアプリケーションは、Oracle Content Serverインスタンスの管理アプレット・ページからスタンドアロン・アプリケーションとして、Webブラウザでアプレットとして、または各ツールの「アプリケーション」メニューから起動できます。アプリケーションの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Content Serverアプリケーション管理者ガイド』を参照してください。

  • ユーザー管理: ユーザー・ベースの管理、セキュリティの設定(ロールおよび権限をユーザーに割り当てることによって)、エイリアスの定義、セキュリティ・グループの管理を実行します。

  • ワークフロー管理: コンテンツを特定の人にルーティングしてアクションを求めるようにワークフローを設定します。

  • リポジトリ・マネージャ: ファイル診断、ファイル管理機能、検索データの索引再作成およびサブスクリプション管理機能を実行します。

  • コンフィギュレーション・マネージャ: コンテンツ・タイプ、ファイル・フォーマットおよびカスタム・メタデータ・フィールドを管理します。

  • アーカイバ: コンテンツ・サーバーのファイルと情報をエクスポート、インポート、転送およびレプリケートします。詳細は、システムの移行の管理に関する章を参照してください。

  • Webレイアウト・エディタ: Webサイトを構築し、レポートを処理し、問合せを作成します。

1.4.1.4 コマンドライン

IdcShellツールを使用すると、管理者はコマンド・ラインからIdocスクリプトを実行できます。Idocスクリプトは、Oracle UCM用の独自のサーバー側スクリプト言語です。

1.4.2 「管理」トレイ

「管理」トレイから、Oracle Content Serverアプリケーションやツールを構成および管理するための管理ログ・ファイルと管理ページにアクセスできます。「管理」トレイにアクセスするには、Oracle Content Server管理者としてログインし、ポータル・ナビゲーション・バーの「管理」を選択します。ポータルの「メニュー」オプションを使用する場合は、「管理」を選択するとメニューに同様のオプションが表示されます。

前後のテキストでこのイメージを説明しています。

1.4.3 管理アプレット・ページ

管理アプレット・ページから、管理アプレットや構成ツールにアクセスできます。このページにアクセスするには、管理者としてログインし、ポータル・ナビゲーション・バーの「管理」をクリックし、次に「管理アプレット」をクリックします。

前後のテキストでこのイメージを説明しています。

注意:

SunのJDK 1.3または1.4 Javaプラグインを使用しているブラウザからJavaアプレット(Oracle Content Serverの管理アプレットや複数ファイル・アップロード・アプレットなど)を起動する場合、問題が発生する可能性があります。これらの問題は、初めてアプレットを起動する場合の認証や、親ウィンドウが変更された場合のアプレットの終了に関連します。