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Oracle® Fusion Middleware Oracle Enterprise Content Management Suiteインストレーション・ガイド
11g リリース1 (11.1.1)
B65039-01
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3 Oracle Enterprise Content Management Suiteのインストール

この章では、Oracle Fusion MiddlewareのOracle Enterprise Content Management Suiteコンポーネントをインストールする方法について、次のトピックで説明します。

3.1 インストールの準備

Oracle Enterprise Content Management Suiteをインストールする前に、システムがインストール要件を満たしていることを確認し、環境変数を設定する必要があります。システムにOracle WebLogic Serverがインストールされていない場合は、新しいミドルウェア・ホームにインストールする必要があります。Windowsオペレーティング・システムでアクセシビリティを提供するために、Java Access Bridgeをインストールすることもできます。

3.1.1 システム要件への適合

インストールを実行する前に、システム要件および動作保証のドキュメントを読み、インストールする製品の最小インストール要件を環境が満たしていることを確認します。これらのドキュメントは、どちらもOracle Technology Network (OTN)で入手できます。


注意:

  • 32ビット・バージョンの製品の場合は、インストール先のシステムも、サポートされている32ビット・システムである必要があります。32版の製品の64ビット・システムへのインストールはサポートされていません。

  • 64ビットLinuxオペレーティング・システムの場合は、Oracle I/PM詳細ビューアのクライアント・マシンで32ビットのJava Runtime Environment (JRE)を使用する必要があります。


3.1.2 Oracle WebLogic Serverのミドルウェア・ホームへのインストール

Oracle Enterprise Content Management Suiteには、システム上にOracle WebLogic Serverとともにミドルウェア・ホームが必要です。Oracle WebLogic Serverがシステム上にない場合は、データベースのインストールおよびスキーマの作成の前または後に、新しいミドルウェア・ホーム・ディレクトリにインストールできます。

Oracle WebLogic Serverをミドルウェア・ホームにインストールするには、次の手順を実行します。

  1. Oracle WebLogic Server DVDを挿入するか、Oracle E-DeliveryまたはOracle Technology Network (OTN) Webサイトからインストーラをダウンロードします。

    Oracle WebLogic Serverのダウンロードの詳細は、第1.2項「Oracle ECMをインストールおよび構成するためのソフトウェアのダウンロード」を参照してください。

    Oracle WebLogic Serverをダウンロードできる32ビットの実行可能ファイルは、該当するJDKバージョンにバンドルされています。64ビット・インストーラを使用する場合は、そのプラットフォームでサポートされているJDKとともにインストーラを起動する必要があります。JARファイルの実行に必要であるため、Oracle WebLogic Serverをインストールする前に、このサポートされているJDKをシステムにインストールしておく必要があります。

    Windowsオペレーティング・システムでは、JDKはディレクトリ・パスに空白が含まれないディレクトリにインストールされている必要があります(\Program Filesディレクトリの下ではありません)。

    オペレーティング・システムでサポートされているJDKのリストは、Oracle Technology NetworkにあるOracle Fusion Middlewareでサポートされるシステム構成のページを参照してください。

    http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_certification.html
    
  2. 次の注意事項を考慮してから、DVDから直接インストーラ・ファイルを実行するか、ファイルをローカル・システムにコピーしてローカルで実行します。

    • XWindowsが実行されているUNIXオペレーティング・システムでは、適切なグラフィック機能を備えたシステムに表示をリダイレクトするために、インストーラを実行する前に、システムのDISPLAY環境変数を有効なXサーバーに設定する必要があります。

    • 使用しているシステムのJDKをインストールした場合は、JAVA_HOME環境変数をインストール場所に設定します。

    • 64ビット・システム上にOracle WebLogic Serverをインストールする場合、32/64ビット・ハイブリッドJDK (HP-UX用のHP JDKやSolaris SPARC用のSUN JDKなど)を使用する際には、インストーラを実行するときに-d64フラグを使用する必要があります。

      32/64ビット・ハイブリッドJDKを使用する場合、JAVA_HOME環境変数によって64ビットJDKが参照されていることを検証するには、次のコマンドのいずれかを実行します(JAVA_HOMEは環境変数の値です)。

      JAVA_HOME/bin/java -version
      
      JAVA_HOME/bin/java -d64 -version
      

    32ビットLinuxオペレーティング・システムでインストーラを実行するには、次のコマンドを使用します。

    ./wls1034_linux32.bin
    

    32ビットWindowsオペレーティング・システムでインストーラを実行するには、次のコマンドを使用します。

    wls1034_win32.exe
    

    64ビットUNIXオペレーティング・システムでインストーラを実行するには、次のコマンドのいずれかを使用します(JAVA_HOMEはJDKの場所です)。

    JAVA_HOME/bin/java -jar wls1034_generic.jar
    
    JAVA_HOME/bin/java -d64 -jar wls1034_generic.jar
    

    64ビットWindowsオペレーティング・システムでインストーラを実行するには、次のコマンドを使用します。

    JAVA_HOME\bin\java -jar wls1034_generic.jar
    
  3. 「ようこそ」画面

    「次へ」をクリックします。

  4. 「ミドルウェア・ホーム・ディレクトリの選択」画面

    「新しいミドルウェア・ホームを作成する」を選択します。

    新しいミドルウェア・ホーム・ディレクトリの場所(パス名ではMW_HOMEで示されます)を指定します。システム上にすでにこのディレクトリが存在する場合、ディレクトリは空である必要があります。存在しない場合は、インストーラによって作成されます。


    注意:

    Oracle Enterprise Content Management Suiteをインストールするときに入力する必要があるため、この場所を記録してください。

    デフォルトのOracleミドルウェア・ホームは、UNIXオペレーティング・システムでは/Oracle/Middleware、Windowsオペレーティング・システムでは\Oracle\Middlewareです。詳細は、『Oracle Fusion Middlewareインストレーション・プランニング・ガイド』のMiddlewareおよびWebLogicのホーム・ディレクトリに関する項を参照してください。

    「次へ」をクリックします。

  5. 「セキュリティ更新のための登録」画面

    最新の製品およびセキュリティ更新を受け取るかどうかを選択します。何も受け取らないことを選択した場合、その選択を確認する必要があります。

    「次へ」をクリックします。

  6. 「インストール・タイプの選択」画面

    Oracle WebLogic Server、Oracle CoherenceおよびSunとJRockitのJDKをインストールするには、「標準」を選択します。

    次へ」をクリックします。

    64ビット・システム上のJDKの場所の指定を求められた場合は、JDKを指定します。

    1. JDKの場所を参照します。

    2. binディレクトリが含まれるディレクトリを選択します。

    3. 次へ」をクリックします。

  7. 「製品インストール・ディレクトリの選択」画面

    Oracle WebLogic Serverホーム・ディレクトリの場所(このドキュメントのパス名ではWL_HOMEで示されます)を指定します。WL_HOMEのデフォルトの場所は、次のとおりです。

    • UNIXパス: MW_HOME/wlserver_10.3

    • Windowsパス: MW_HOME\wlserver_10.3

    Oracle Coherenceのインストール・ディレクトリを変更することもできます。デフォルトの場所は次のとおりです。

    • UNIXパス: MW_HOME/coherence_3.6

    • Windowsパス: MW_HOME\coherence_3.6

    ホーム・ディレクトリの詳細は、『Oracle Fusion Middlewareインストレーション・プランニング・ガイド』のMiddlewareおよびWebLogicのホーム・ディレクトリに関する項を参照してください。

    JDKを指定することもできます。64ビット・オペレーティング・システムのJDKを指定するには、「カスタム」およびインストールされている64ビットJDKを選択する必要があります。

    次へ」をクリックします。

  8. ショートカットの場所の選択(Windowsオペレーティング・システムのみ)

    Windowsオペレーティング・システムでインストールしている場合は、Oracle製品へのショートカットを作成する場所を指定する必要があります。

    次へ」をクリックします。

  9. 「インストールの概要」画面

    次へ」をクリックします。

  10. 「インストールの進行状況」画面

    この画面では処理を実行する必要はありません。

  11. 「インストール完了」画面

    「Quickstartの実行」の選択を解除します。

    「完了」をクリックします。

Oracle WebLogic Serverのインストールの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverインストレーション・ガイド』を参照してください。

3.1.3 Java Access Bridgeのインストールおよび構成(Windowsオペレーティング・システムのみ)

Windowsオペレーティング・システムの場合、Java Access Bridgeをインストールおよび構成して第508条のアクセシビリティを使用できます。

  1. Sun Developer NetworkのJava SE Desktop Accessibilityページから、Java Access Bridgeをダウンロードします。

    http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/tech/index-jsp-136191.html
    
  2. Java Access Bridgeをインストールします。

  3. access-bridge.jarおよびjaccess-1_4.jarファイルを、インストールした場所からjre\lib\extディレクトリにコピーします。

  4. WindowsAccessBridge.dllJavaAccessBridge.dllおよびJAWTAccessBridge.dllファイルを、インストールした場所からjre\binディレクトリにコピーします。

  5. accessibility.propertiesファイルをjre\libディレクトリにコピーします。

アクセシビリティの詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』のOracle Fusion Middlewareのアクセシビリティ・オプションの使用に関する項を参照してください。

3.1.4 DHCPホストの構成

Oracle Enterprise Content Management SuiteをDHCPホストにインストールする場合は、この項の各オペレーティング・システムの構成手順に従います。

3.1.4.1 UNIXオペレーティング・システムでのDHCPホストの構成

UNIXオペレーティング・システムで/etc/hostsファイルを修正して次のエントリを含め、ホスト名をループバックIPアドレスに解決するようにホストを構成します。

127.0.0.1 hostname.domainname hostname
127.0.0.1 localhost.localdomain localhost

ホスト名がループバックIPアドレスに解決されることをチェックするには、ドメインをpingします。たとえば、Linuxオペレーティング・システムでは、次のpingコマンドを使用できます。

/bin/ping hostname.domainname

Solarisオペレーティング・システムでは、次のpingコマンドを使用できます。

/usr/sbin/ping hostname.domainname

3.1.4.2 Windowsオペレーティング・システムでのDHCPホストの構成

Windowsオペレーティング・システムでは、DHCPサーバーにループバック・アダプタをインストールします(第3.1.4.3項「Windowsオペレーティング・システムでのループバック・アダプタのインストール」を参照)。これにより、ローカルIPアドレスがコンピュータに割り当てられます。

アダプタをインストールしたら、%SYSTEMROOT%\system32\drivers\etc\hostsファイルのlocalhost行の直後に、次の形式で行を追加します。

IP_address   hostname.domainname   hostname

IP_addressはループバック・アダプタのローカルIPアドレスに、hostnameはホストの名前に、domainnameはドメインの名前に置き換えます。

3.1.4.3 Windowsオペレーティング・システムでのループバック・アダプタのインストール

Windowsオペレーティング・システムで、ループバック・アダプタをDHCPサーバーにインストールして、ローカルIPアドレスをコンピュータに割り当てることができます。

Windowsオペレーティング・システムでループバック・アダプタをインストールするには、次の手順を実行します。

  1. 「コントロール パネル」を開きます。

  2. 「ハードウェアの追加」を選択します。

  3. 「ハードウェアの追加ウィザードの開始」ウィンドウで、「次へ」をクリックします。

  4. 「ハードウェアは接続されていますか?」ウィンドウで、「はい、ハードウェアを接続しています」を選択し、「次へ」をクリックします。

  5. 「次のハードウェアは既にコンピュータ上にインストールされています。」ウィンドウで、「インストールされているハードウェア」のリストから「新しいハードウェア デバイスの追加」を選択し、「次へ」をクリックします。

  6. 「ウィザードで、ほかのハードウェアをインストールできます。」ウィンドウで、「一覧から選択したハードウェアをインストールする (詳細)」を選択し、「次へ」をクリックします。

  7. 「次の一覧からインストールするハードウェアの種類を選択してください。」ウィンドウで、「ネットワーク アダプタ」を選択し、「次へ」をクリックします。

  8. 「ネットワーク アダプタの選択」ウィンドウで、次のように選択します。

    • 製造元: Microsoft

    • ネットワーク アダプタ: Microsoft Loopback Adapter

  9. 次へ」をクリックします。

  10. 「ハードウェアをインストールする準備ができました。」ウィンドウで「次へ」をクリックします。

  11. 「ハードウェアの追加ウィザードの完了」ウィンドウで「完了」をクリックします。

  12. コンピュータを再起動します。

  13. デスクトップの「マイ ネットワーク」を右クリックし、「プロパティ」を選択します。「ネットワーク接続」コントロール パネルが表示されます。

  14. 今追加した接続を右クリックします。これは通常、「ローカル エリア接続 2」という名前です。「プロパティ」を選択します。

  15. 「全般」タブで、「インターネット プロトコル (TCP/IP)」を選択し、「プロパティ」をクリックします。

  16. 「インターネット プロトコル (TCP/IP) のプロパティ」ダイアログ・ボックスで、「次の IP アドレスを使う」をクリックし、次の手順を実行します。

    1. IP アドレス: ループバック・アダプタのルーティング不能IP (次のルーティング不能アドレスのいずれかなど)を入力します。

      192.168.x.x (x is any value between 1 and 255)
      10.10.10.10
      
    2. サブネット マスク: 255.255.255.0と入力します。

    3. 入力した値を記録します。この手順で後ほど必要になります。

    4. その他のフィールドはすべて空のままにします。

    5. OK」をクリックします。

  17. 「ローカル エリア接続 2 のプロパティ」ダイアログ・ボックスで、「OK」をクリックします。

  18. 「ネットワーク接続」コントロール パネルを閉じます。

  19. コンピュータを再起動します。

3.1.4.4 Windowsオペレーティング・システムからのループバック・アダプタの削除

「コントロール パネル」を使用してループバック・アダプタを削除できます。

Windowsオペレーティング・システムからループバック・アダプタを削除するには、次の手順を実行します。

  1. 「システム」コントロール パネルを開きます。

    「スタート」→「コントロール パネル」→「システム」を選択します。

  2. 「ハードウェア」タブで、「デバイス マネージャ」をクリックします。

  3. 「デバイス マネージャ」ウィンドウで、「ネットワーク アダプタ」を展開します。「Microsoft Loopback Adapter」が表示されます。

  4. 「Microsoft Loopback Adapter」を右クリックして、「削除」を選択します。

  5. OK」をクリックします。

3.1.5 非ネットワーク・コンピュータへのインストール

Oracle Enterprise Content Management Suiteは、ラップトップなどの非ネットワーク・コンピュータにインストールできます。非ネットワーク・コンピュータは別のコンピュータにアクセスしないので、このコンピュータに必要なすべてのコンポーネントをインストールする必要があります。

さらに、第3.1.4項「DHCPホストの構成」の手順に従って、ループバック・アダプタをインストールし、システムのhostsファイルを変更する必要があります。

3.1.6 マルチホーム・コンピュータへのインストール

Oracle Enterprise Content Management Suiteは、マルチホーム・コンピュータにインストールできます。マルチホーム・コンピュータには複数のIPアドレスが関連付けられています。通常、コンピュータに複数のネットワーク・カードを搭載することで、マルチホームは実現されます。各IPアドレスにはホスト名が関連付けられており、ホスト名には別名を設定できます。

インストーラは、hostsファイルの最初のエントリから完全修飾ドメイン名を選択します。

  • UNIXパス: /etc/hosts

  • Windowsパス: %SYSTEMROOT%\system32\drivers\etc\hosts

たとえば、ファイルに次のエントリが含まれている場合、インストーラは構成用にmyhost1.example.comを選択します。

127.0.0.1 localhost.localdomain localhost
10.148.56.76 myhost1.example.com myhost1
10.148.56.77 devhost2.example.com devhost2

システム・コンポーネント固有のネットワーク構成は、各コンポーネントの構成ドキュメントを参照してください。

3.2 Oracle Fusion MiddlewareでのOracle Enterprise Content Management Suiteのインストール

スイートのアプリケーションのスキーマを作成する前または後に、Oracle Enterprise Content Management Suiteをインストールできます。Oracle Enterprise Content Management Suiteのインストールでは、システムのECM Oracleホーム・ディレクトリへの次の製品のベース・インストールを実行します。


注意:

Oracle IRMの場合、Oracle Enterprise Content Management Suiteをインストールした後に、パッチを適用する必要があります。Oracle IRMのパッチの詳細は、第3.3項「Oracle Information Rights Managementのパッチ12369706の適用」を参照してください。

Oracle Enterprise Content Management Suiteをインストールし、アプリケーション・スキーマを作成した後、Oracle WebLogic Serverドメインを作成または拡張することによって、これらの製品をOracle WebLogic Serverドメインにアプリケーションとしてデプロイできます。アプリケーション・スキーマの詳細は、第2章「Oracle Enterprise Content Management Suiteのスキーマの作成」を参照してください。


注意:

Solaris SPARCプラットフォームでドキュメント変換を実施する場合、Oracle I/PMには/usr/local/packagesディレクトリにGNU Compiler Collection (GCC)パッケージ3.4.2以降が必要です。

Oracle I/PMを実行するSolarisオペレーティング・システムにこのパッケージをインストールします。Sunfreeware WebサイトからGCCをダウンロードできます。

http://www.sunfreeware.com

Oracle I/PM管理対象サーバーを起動する前に、LD_LIBRARY_PATH環境変数を/usr/local/packages/gcc-3.4.2/libに設定する必要もあります。使用しているGCCのバージョンが3.4.2よりも後のバージョンである場合は、そのバージョンに設定します。


3.2.1 Solarisシステムでのchmodコマンドへのシンボリック・リンクの作成

Solarisオペレーティング・システムでOracle Enterprise Content Management Suiteをインストールする前に、chmodコマンドへのシンボリック・リンクを作成する必要があります。

chmodコマンドへのシンボリック・リンクを作成するには、次の手順を実行します。

  1. rootユーザーとしてログインします。

  2. rootとして次のコマンドを実行します。

    ln -s /usr/bin/chmod /usr/local/bin/chmod
    
  3. ログアウトし、異なるユーザー名で再度ログインして、インストールを開始します。

    rootユーザーでのインストーラの実行はサポートされていません。

3.2.2 インストール・ログ・ファイルの場所

インストール・ログ・ファイルの場所は、オペレーティング・システムによって異なります。

  • UNIX場所: USER_HOME/oraInventory/logs/installdate_time

  • Windows場所: USER_HOME\oraInventory\logs\installdate_time

3.2.3 インストーラの起動

Oracle Enterprise Content Management Suiteインストーラは、スイートのメディアのDisk 1から起動できます。

  • UNIXコマンド: ecm_media_loc/Disk1/runInstaller -jreLoc jre_location

    JREの場所を指定していない場合は、入力を求められます。

  • Windowsコマンド: ecm_installer_loc/Disk1/setup.exe -jreLoc jre_location

    setup.exeをダブルクリックすると、JREの場所の入力を求められます。パスの入力後、[Enter]をクリックしてOracle ECMインストールを開始します。

インストーラの実行では、システム上の Java Runtime Environment(JRE)の場所が要求されます。JREはOracle Fusion Middlewareとともにインストールされました。表3-1に、デフォルトのJREの場所を示します。

表3-1 デフォルトのJREの場所

オペレーティング・システム 本番環境 開発環境

UNIX

MW_HOME/jrockit_160_20_string/jre

MW_HOME/jdk160_21/jre

Windows

MW_HOME\jrockit_160_20_string\jre

MW_HOME\jdk160_21\jre


-jreLocオプションを使用するか、インストーラでbin/javaディレクトリを含むディレクトリが要求されるようにします。


注意:

rootユーザーとしてのインストーラの起動はサポートされていません。

3.2.4 UNIXシステムのインベントリ・ディレクトリの場所の指定

UNIXオペレーティング・システムにインストールする場合で、Oracle Universal InstallerによるOracle製品のインストールをそのシステム上で初めて行う場合は、インベントリ・ディレクトリの場所を指定するよう求められます。この場所にサブディレクトリが設定され、そのマシンにインストールされる各Oracle製品のインベントリ・データが維持されます。

UNIXシステムのインベントリ・ディレクトリの場所を指定するには、次の手順を実行します。

  1. 「インベントリ・ディレクトリの指定」画面で、インベントリ・ディレクトリの場所を指定します。

    この画面は、UNIXオペレーティング・システムでのみ、Oracle Universal Installerによる最初のインストール時に表示されます。インストーラは、インベントリ・ディレクトリを使用して、マシンにインストールしたすべてのOracle製品を追跡します。

  2. インベントリの場所の確認ダイアログ・ボックスで、必要な処理を行います。

    このダイアログ・ボックスでは、次のスクリプトをrootユーザーとして実行するよう求められます。

    inventory_directory/createCentralInventory.sh 
    

    マシンに対するrootアクセス権はないが、インストールを続行する場合は、ローカル・インベントリを使用してインストールを続行を選択します。

3.2.5 Oracle Enterprise Content Management Suiteのインストール

第3.2.3項で説明したようにインストーラを起動した後、表3-2の手順に従ってOracle Enterprise Content Management Suiteをインストールします。

いずれかのインストール画面について詳細情報を確認する場合は、付録A「Oracle Enterprise Content Management Suiteのインストール画面」を参照するか、「ヘルプ」をクリックしてオンライン・ヘルプにアクセスしてください。


注意:

rootユーザーとしてのインストーラの実行はサポートされていません。

表3-2 Oracle Enterprise Content Management Suiteのインストール手順

手順 画面 操作

1

ようこそ


「次へ」をクリックして、インストール・プロセスを開始します。

2

ソフトウェア更新のインストール


Oracle Enterprise Content Management Suiteのインストールの前にインストールするソフトウェア更新を指定します。

My Oracle Support (以前のOracleMetaLink)から更新を取得するには、My Oracle Supportでの更新の検索を選択し、ユーザー名とパスワードを指定して、「更新の検索」をクリックします。検索する前に、「プロキシ設定」をクリックしてプロキシ・サーバーの設定を変更し、「接続のテスト」をクリックして資格証明をテストできます。

コンピュータに保存した更新を取得するには、ローカル・ディレクトリでの更新の検索を選択し、ディレクトリを指定して、「更新の検索」をクリックします。

ソフトウェアを更新しない場合は、「ソフトウェア更新のスキップ」を選択し、「次へ」をクリックしてインストールを続行します。

3

前提条件のチェック


インストーラから画面の最下部セクションにエラー・メッセージが表示された場合は、エラーを修正し、「再試行」をクリックして、すべてのアプリケーションに対して前提条件のチェックを再度開始します。前提条件のチェックがエラーが発生せずに完了するまで、これを繰り返します。

前提条件のエラーを修正する際にインストール・プロセスを停止する場合は、「中止」をクリックします。

エラーを修正しないでインストールを続行する場合は、「続行」をクリックします。

前提条件のチェックがエラーが発生せずに完了したら、「次へ」をクリックしてインストールを続行します。

4

インストール場所の指定


ミドルウェア・ホーム(MW_HOME)およびECM Oracleホーム(ECM_ORACLE_HOME)の場所を指定します。

次のフィールドに値を入力します。

  • Oracleミドルウェア・ホーム: Oracle WebLogic Serverのインストール時に作成されたミドルウェア・ホーム・ディレクトリを選択します。

    デフォルトのOracleミドルウェア・ホームは、UNIXオペレーティング・システムでは/Oracle/Middleware、Windowsオペレーティング・システムでは\Oracle\Middlewareです。

  • Oracleホーム・ディレクトリ: Oracle Enterprise Content Management Suiteをインストールするディレクトリを指定します。

    すでに存在するディレクトリを指定する場合は、それが空のディレクトリであり、ミドルウェア・ホーム・ディレクトリ内に存在する必要があります。

    新しいディレクトリを指定すると、インストーラによってミドルウェア・ホーム・ディレクトリ内に新しいディレクトリが作成されます。

インストール・ディレクトリは、Oracle Enterprise Content Management SuiteのECM Oracleホーム・ディレクトリになります。ランタイム・コンポーネントからこのディレクトリに書き込むことはできません。デフォルトのECM Oracleホームは、UNIXオペレーティング・システムではMW_HOME/Oracle_ECM1、Windowsオペレーティング・システムではMW_HOME\Oracle_ECM1です。

注意: このドキュメントでは、Oracle Fusion Middlewareの他のJavaコンポーネントのOracleホーム・ディレクトリとの混同を避けるために、このディレクトリをECM Oracleホームと呼びます詳細は、『Oracle Fusion Middlewareインストレーション・プランニング・ガイド』のOracleホームおよびOracle共通ホーム・ディレクトリに関する項を参照してください。

「次へ」をクリックして続行します。

5

インストール・サマリー


画面上の情報を検証します。構成を変更する場合は、左側にあるナビゲーション・ツリーのリンクをクリックするか、その画面が表示されるまで「戻る」をクリックすることによって、前の画面に戻ることができます。構成を編集した後、前の画面からインストールを続行できます。

レスポンス・ファイルを保存する場合は、「保存」をクリックします。インストール固有の情報が格納されるレスポンス・ファイルの名前と場所の入力を求められます。インストーラによってレスポンス・ファイルが作成されると、それをそのまま使用して他のシステムにインストールをレプリケートするか、またはテキスト・エディタでレスポンス・ファイルを修正できます。

「インストール」をクリックして、ソフトウェア・インストールを開始します。

6

インストールの進行状況


インストールの進行状況を監視します。

インストーラからDisk 2に移動するよう求められた場合は、Disk 2の場所を指定し、「OK」をクリックしてインストールを再開します。

インストールを中止する場合は、「取消」をクリックします。

進行状況が100%になったら、「次へ」をクリックして最後の画面に進みます。

7

インストール完了


「保存」をクリックしてインストール構成を保存し、「終了」をクリックしてインストーラを終了します。


3.3 Oracle Information Rights Managementのパッチ12369706の適用

11.1.1.5.0のOracle IRMサーバー管理コンソールには問題があり、インストールまたは更新されたシステムにパッチを適用する必要があります。コンテキストに対して権限が選択されていると、「プロパティ」「編集」および「削除」ボタンは常に無効であり、使用できません。1つ以上の権限を選択しても、ボタンは有効化されません。この問題は、パッチ12369706によって修正されます。

このパッチは、My Oracle Support (以前のOracleMetaLink)からダウンロードできます(https://support.oracle.com)。

Oracle IRMのパッチ12369706を適用するには、次の手順を実行します。

  1. https://support.oracle.comにログインします。

  2. 「Patches & Updates」タブをクリックします。

  3. パッチ番号12369706を、「パッチ検索」「パッチ名または番号」フィールドに入力します。

  4. 「検索」をクリックします。

  5. パッチに付随するインストール手順に従います。

パッチ適用の一般情報は、『Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイド』を参照してください。