Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenterインストレーション・ガイド 11g リリース1(11.1.1.5.0) B55910-03 |
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Oracle WebCenter(Oracle Fusion Middlewareコンポーネント)は、ポータル、Webサイトおよびコンポジット・アプリケーションの作成用に設計されたコンポーネントの統合スイートです。この章では、Oracle WebCenterの概要を示し、単純な非クラスタ・トポロジでのOracle WebCenterのインストールおよび構成で行うタスクについて説明します。
この章の構成は、次のとおりです。
Oracle WebCenterは、Java Server Faces(JSF)の標準ベースの宣言型開発、ポータルの柔軟性とパワー、および統合された一連のOracle WebCenterサービスを組み合せて、エンドユーザーの生産性を高めます。Oracle WebCenterを介して提供されるコンポーネントのセットを使用して、ソーシャル・アプリケーション、エンタープライズ・ポータル、コンポジット・アプリケーションおよびインターネット/イントラネットWebサイトを作成できます。
Oracle WebCenterを構成するコンポーネントは次のとおりです。
WebCenterアプリケーション(WebCenter SpacesおよびWebCenterポータル・アプリケーション)に、ポートレット、コンテンツおよびカスタマイズ可能なコンポーネントを組み込むことができるように、この機能を提供します。
Oracle WebCenter Frameworkは、Oracle WebCenterのインストール時に自動的にインストールされます。
サービスとアプリケーションの強力なセットによる、ソーシャル・ネットワーキング、通信、および個人の生産性向上のための、 統合された、単一の、Webベース環境を提供します。
このコンポーネントの構成は、必要に応じて行います。
標準ベースのポートレット(JSR 286、WSRP 1.0および2.0)と従来のOracle PDK-Javaベースのポートレットの両方の デプロイと実行をサポートします。これには、OmniPortlet、Webクリッピング、WSRPパラメータ・フォーム・ポートレット、サンプルWSRPポートレット・プロデューサおよびサンプルPDK-Javaポートレット・プロデューサという複数の事前構成済ポートレット・プロデューサが含まれています。
このコンポーネントの構成は、必要に応じて行います。
WebCenterアプリケーションへのディスカッション・フォーラムおよびお知らせの統合をサポートします。
このコンポーネントの構成は、必要に応じて行います。
Webリソース(アプリケーション、コンポーネントおよびプログラム可能な機能)の様々なセットを作成および管理し、これらのリソースを既存のWebアプリケーションまたは新しい開発者によるマッシュアップと組み合せる機能を提供します。これによって、多種多様なWebテクノロジ(AJAX、REST、JavaScriptなど)使用してページレットを構築可能になります。
このコンポーネントの構成は、必要に応じて行います。
Oracle WebCenter Analyticsコレクタ
ポータルおよびコンポジット・アプリケーション内のアクティビティとコンテンツの使用に関する包括的なレポート作成を配信します。
このコンポーネントの構成は、必要に応じて行います。
Oracle WebCenterアクティビティ・グラフ・エンジン
エンタープライズ・アプリケーションによって収集されるアクション用に中央リポジトリを提供します。アクションには、接続の作成、ドキュメントのアップロード、ディスカッション・フォーラムの訪問などのタスクが含まれます。ユーザーは、WebCenter Analyticsによって収集される様々な統計を分析可能になります。WebCenterアクティビティ・グラフによる分析の出力は、オブジェクトおよびユーザーについて収集されたスコアであり、リコメンデーションを示すために使用されます。
このコンポーネントの構成は、必要に応じて行います。
選択された基準に基づいて対象のユーザーにアプリケーション・コンテンツを配信する機能を提供します。
このコンポーネントの構成は、必要に応じて行います。
図1-1は、すべての設定にデフォルト値を使用して単一ホストにインストールしたOracle WebCenterのディレクトリ構造を示しています。
表1-1で、Oracle WebCenterのインストールおよび構成のための高度なタスクを説明し、これらのタスクが必須であるかオプションであるかを示します。この表には、各タスクの詳細を参照するためのドキュメント・リンクも示されています。
開始前に、『Oracle Fusion Middlewareインストレーション・プランニング・ガイド』を参照することをお薦めします。
表1-1 単純なトポロジへのOracle WebCenterのインストール
タスク | 説明 | 必須/オプション | ドキュメント |
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インストール前のタスク |
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タスク1 - インストールに備えたシステム環境の準備 |
システム環境がOracle Fusion Middleware、Oracle WebCenterおよびリポジトリ作成ユーティリティ(RCU)の全般的なインストール要件を確実に満たすようにします。 |
必須 |
システム要件情報の詳細は、次のサイトを参照してください。
証明書の詳細は、「Oracle Fusion Middlewareサポートされるシステム構成」ページの「Oracle Fusion Middleware 11gR1のシステム要件およびサポート対象プラットフォーム」を参照してください。
相互運用性および互換性については、Oracle Fusion Middleware相互運用性および互換性ガイドを参照してください。 |
タスク2 - データベースのインストールおよび構成 |
Oracle WebCenterは、サポートされているデータベースが利用可能であることが必要です。サポートされているデータベースが起動され、動作中であることを確認します。 |
必須 |
サポートされているデータベースの最新情報については、「Oracle Fusion Middlewareサポートされるシステム構成」ページの「Oracle Fusion Middleware 11gR1のシステム要件およびサポート対象プラットフォーム」を参照してください。
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タスク3 - WebCenterスキーマの作成 |
RCUを使用してWebCenterスキーマを作成します。 注意: IBM DB2データベースを使用している場合、RCUを実行する前にオペレーティング・システム・ユーザーを各スキーマに1人作成していることを確認してください。 |
必須 |
『Oracle Fusion Middleware Repository Creationユーティリティ・ユーザーズ・ガイド』で、次の項を参照してください。
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タスク4 - Oracle WebLogic Serverのインストール |
Oracle WebLogic Serverをインストールします。 |
必須 |
インストールに必要な正確なバージョンを確認するには、「Oracle Fusion Middlewareサポートされるシステム構成」ページで「Oracle Fusion Middleware 11gR1のシステム要件およびサポート対象プラットフォーム」を参照してください。
最新のOracle WebLogic Serverをダウンロードする手順については、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverインストレーション・ガイド』の製品の配布に関する説明を参照してください。 インストールの手順は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverインストレーション・ガイド』のインストール・プログラムのグラフィック・モードでの実行に関する説明を参照してください。 |
インストール・タスク |
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タスク5 - Oracle WebCenterのインストール |
WebCenterインストーラを使用してOracle WebCenterをインストールします。 インストーラは、すべてのOracle WebCenter製品のバイナリを配置します。 図1-1に示すように、インストーラはMiddlewareホーム・ディレクトリにOracleホーム・ディレクトリ(デフォルトは |
必須 |
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タスク6 - Oracle WebCenterのドメインの構成 |
Oracle WebCenterのドメインを作成して、インストールするコンポーネントを選択します。 構成ウィザードは、構成するように選択した製品のドメインとともに、ドメイン・ホームおよびアプリケーション・ホームのディレクトリを作成します。ドメイン・ホームおよびアプリケーション・ホームのディレクトリは、システム上の任意の場所に存在できます。 WebCenterドメインの作成時に、1つ以上のWebCenterコンポーネントを構成しない場合は、後でWebCenterドメインを拡張することで追加できます。 |
必須 |
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インストール後のタスク |
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タスク7 - 管理サーバー、ノード・マネージャおよび管理対象サーバーの起動 |
Oracle WebCenterを起動するには、管理サーバーを最初に起動する必要があります。また、ノード・マネージャも起動する必要があり、これによって管理対象サーバーに対する共通操作が可能になります。 Oracle WebCenterコンポーネントとの連携を開始するには、そのコンポーネントがデプロイされた管理対象サーバーを起動する必要があります。その後は、そのコンポーネントのURLにアクセスし、要件に従ってコンポーネントを構成することができます。 |
必須 |
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タスク8 - 外部のLDAPベースのアイデンティティ・ストアのインストールおよび構成 |
デフォルトでは、Oracle WebCenterはOracle WebLogic Serverの組込みLDAPアイデンティティ・ストアを使用します。本番環境の場合は、Oracle WebCenterを外部のLDAPベースの認証プロバイダと再度関連付ける必要があります。 |
本番環境では必須 |
第3.3項「外部のLDAPベースのアイデンティティ・ストアの設定」 |
タスク9 - WebCenterサービスのバックエンド・コンポーネントのインストールおよび構成 |
開発者およびアプリケーション・ユーザーは、WebCenterアプリケーションにWebCenterサービスを統合できます。ドキュメントなど、一部のサービスは、Oracle Content Serverなどのバックエンド・コンポーネントに依存します。WebCenterアプリケーションへのサービスの統合を可能にするには、必要なバックエンド・コンポーネントをインストールして構成する必要があります。 WebCenter Spacesを使用すると、スペース・メンバーシップ通知やスペース・サブスクリプション・リクエストなどのための、あらかじめ構築されたいくつかのワークフローを使用することができます。これらを有効にするには、Business Process Execution Language(BPEL)サーバーをインストールして構成する必要があります。 |
オプション |
第5章「WebCenterサービスのバックエンド・コンポーネントの準備」 |
このガイドでは、単純な、非クラスタ・トポロジでのOracle WebCenterのインストールおよび構成について説明します。表1-2に、WebCenterインストールの他の様々な開始ポイントを示します。
現在の環境に最も適した開始ポイントに基づいてOracle WebCenterのインストール、アップグレードまたはパッチ適用を実行する手順を探す場合は、Oracle WebCenterのインストールおよび構成に関するロードマップを参照することをお薦めします。
表1-2 Oracle WebCenterインストールの他の開始ポイント
開始ポイント | 注意 | ドキュメントのリンク |
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WebCenterの新規インストール |
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単一ホスト上の単一ドメインにすべてのOracle WebCenter製品をインストールする |
このシナリオは、評価またはテスト環境の設定を試みる場合に役に立ちます。 |
『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenterクイック・インストレーション・ガイド』 |
エンタープライズ・トポロジにWebCenterをインストールする |
このシナリオは、様々な異なるホスト上に様々なコンポーネントを持つ場合がある分散環境の場合に使用します。 |
『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenterエンタープライズ・デプロイメント・ガイド』 高可用性の構成の詳細は、『Oracle Fusion Middleware高可用性ガイド』を参照してください。 |
WebCenterの既存インストール |
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前のWebCenter 11g リリースから現在のバージョンにアップグレードする |
Oracle Fusion Middlewareパッチ・ガイド |
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前のWebCenter 10g リリースから現在のバージョンにアップグレードする |
『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite, WebCenterおよびADFアップグレード・ガイド』 |
Oracle WebCenterを他のFusion Middlewareまたはサード・パーティ製品を含む環境にインストールし、Oracle WebCenterコンポーネントをこれらの他の製品と連携させて使用するように構成する場合は、『Oracle Fusion Middleware相互運用および互換性ガイド』を参照して、互換性と相互運用性を確認してください。