この章では、サード・パーティのWebアプリケーション・サーバーでOracle Web Cacheを構成する方法について説明します。
この章の項目は次のとおりです。
注意:
|
Oracle Web CacheはWebアプリケーション・サーバーに対して透過的であるため、Webアプリケーション・サーバーは、Oracle Web CacheからのHTTPリクエストを、ブラウザから直接送信される他のHTTPリクエストと同じように処理します。次にWebアプリケーション・サーバーはレスポンスを生成し、HTTPメッセージとしてOracle Web Cacheに返します。
Oracle Web Cacheは、HTTPを完全にサポートしているため、HTTPに準拠しているすべてのWebアプリケーション・サーバーとの連携が可能です。Webアプリケーション・サーバーがHTTPレスポンスを生成するかどうかの選択方法は、Oracle Web Cacheとは関係ありません。
サイトが使用するWebアプリケーション・サーバーのタイプは、主にそのサイトが実行しているアプリケーションのタイプに依存します。たとえば、顧客がActive Server Page(ASP)を実行する場合は、Microsoft Internet Information Server(IIS)をWebアプリケーション・サーバーとして選択します。
Oracle Web Cacheを、Oracle HTTP Serverの場合と同じように、ホスト名とリスニング・ポート番号を指定してサード・パーティのWebアプリケーション・サーバーと通信するように構成します。この章で説明する製品のデフォルトのリスニング・ポートを、表12-1に示します。
表12-1 サード・パーティのWebアプリケーション・サーバーのデフォルトのリスニング・ポート
Webアプリケーション・サーバー | ポート |
---|---|
IBM WebSphere Application Serverバージョン6.0 |
|
Apache Tomcatバージョン4.1 |
|
Microsoft IIS 6.0 |
80 |
Oracle Web Cacheをサード・パーティのWebアプリケーション・サーバーと通信するように構成するには、次の作業を行います。
サード・パーティのWebアプリケーション・サーバーをOracle HTTP Serverと同様に使用する場合は、キャッシュ・ルールと有効期限ルールを割り当てます。次のようなコンテンツをキャッシュするかどうかを選択できます。
静的オブジェクト
同じURLの複数バージョンのオブジェクト
セッションCookieまたは埋込みURLパラメータをサポートしているページ
単純なパーソナライズを含むページ
Edge Side Includes(ESI)フラグメントの動的アセンブリ
任意のタイミングで、オブジェクトに有効期限を割り当てたり、オブジェクトを無効化したりすることもできます。第6章「コンテンツのキャッシュと圧縮」および第7章「コンテンツの無効化」を参照してください。
Oracle Web Cacheで、IBM Websphere Application Serverからの静的コンテンツがフェッチされるときに、IBM Websphere Application Serverからは、Oracle Web CacheのSurrogate-Capability: orcl="ESI/1.0"
リクエストに対するレスポンスとしてSurrogate-Control
レスポンス・ヘッダー内のcontent="ESI/1.0+"
ディレクティブが送信されます。Oracle Web Cacheでは、ページ・レンダリングの問題およびエラーを排除するためにESI/1.0+機能が無視されます。Oracle Web Cacheがキャッシュ・ソリューションとして配置されている場合、制御ディレクティブの値がこのように異なることによって、Webアプリケーションが未定義の動作を起こす可能性があります。
次の手順に従って、IBM Websphere Application ServerからESI/1.0以前ではなくESI/1.0が送信されるようにします。
WebSphere Application Serverの管理コンソールで、「Servers」→「Application Server」にナビゲートします。
「Application servers」ページが表示されます。
「Application servers」ページで、server1
アプリケーション・サーバーを選択します。
server1
は、IBM Websphere Application Serverをデフォルトのオプションでインストールするときのサーバー名です。他の名前を指定した場合は、その名前を選択します。
「Configuration」タブの「Server Infrastructure」セクションで、「Java and Process Management」を選択し、「Process Definition」を選択します。
「Additional Properties」セクションで、「Java Virtual Machine」を選択してから「Custom Properties」を選択します。
「New」をクリックしてエントリを作成します。
「Name」フィールドに、com.ibm.servlet.file.esi.control
と入力します。
「Value」フィールドに、max-age=300, cacheid="URL", content="ESI/1.0"
と入力します。
「Apply」をクリックしてから、WebSphere Application Serverを保存して再起動します。
WebSphere Application Serverのインストールには、JSP、JavaサーブレットおよびEJBのサンプルが含まれています。この項では、次のコンテンツをキャッシュするようにOracle Web Cacheを構成する方法について説明します。
snoop
サーブレットは、ブラウザにより送信されるリクエスト情報、ヘッダーおよびパラメータの取得および使用を表示します。これを使用して、Oracle Web Cacheが動的コンテンツをキャッシュする方法を説明します。
snoop
サーブレットをキャッシュするには、次の手順を実行します。
第12.1.1項の説明に従って、Oracle Web CacheがWebSphere Application Serverと通信するように構成されていることを確認します。
WebSphere Application Serverを起動し、次のURLにアクセスします。
http://hostname/snoop
ブラウザにより送信されたリクエスト情報、ヘッダーおよびパラメータが表示されていることに注意してください。
第6.8項の説明に従って、snoop
出力のキャッシュ・ルールを作成します。
snoop
出力に対するキャッシュ・ルールを作成するときは、「キャッシュ・ルールの作成」ページで次のように構成してください。
「キャッシュ」チェック・ボックスを選択します。
「URL一致条件」セクションで、「パス接頭辞」を選択し、/snoop
と入力します。
「HTTPメソッド」セクションで、「GET」をクリックします。
次のURLを使用して、ブラウザにOracle Web Cacheを指定します。
http://web_cache_hostname:admin_port/snoop
ポートを決定する方法は、第2.11.1.1項を参照してください。
出力は、WebSphere Application Serverから直接snoop
にアクセスした場合と同じです。この場合、Oracle Web Cacheはsnoop
の出力をキャッシュし、レスポンスをブラウザに送信します。
第8.6項の説明に従ってキャッシュの内容を表示し、snoop
がキャッシュされていることを確認します。
ページを再ロードすると、WebSphere Application Serverに直接アクセスするよりも速く、キャッシュされたレスポンスが表示されます。
Calendar
JSPでは、ユーザー入力に基づいてカレンダが生成されます。このサンプルは、snoop
サーブレットのような、あらかじめ配置されたWebSphereサンプルではありません。このサンプルを見つけるには、IBM WebSphere Application Serverのサンプル・ギャラリーにあるドキュメントに記述されているとおり、Technology Samplesをインストールする必要があります。このJSPを使用して、Oracle Web CacheがセッションCookieを持つページをどのようにキャッシュしているのかを説明します。
セッション・エンコードされたURLのSimpleTag.jsp
をキャッシュするには、次の手順を実行します。
WebSphere Application Serverを起動し、ブラウザをCookieを受け入れるように設定し、次のURLにアクセスします。
http://hostname/TechnologySamples/Calendar
このページに表示されるフォームでは、月や年など、カレンダを作成するための設定を入力するように要求されます。このアプリケーションを使用するには、次の手順を実行します。
なんらかの値を入力し、「Continue」をクリックします。
「Day」フィールドと「Memo」フィールドになんらかの値を入力し、「Add Memo」をクリックします。
「Generate Calendar」をクリックします。
第6.7項の説明に従って、有効期限ルールを作成します。
「有効期限ポリシーの作成」ダイアログ・ボックスで、次の手順を実行します。
「オブジェクトの有効期限」セクションで、「エントリ・キャッシュの後」を選択し、「時間制限」フィールドに60
秒を入力します。
「期限切れのオブジェクトに対するアクション」セクションで、「即時削除」を選択します。
第6.8.6項の説明に従って、セッション・キャッシュ・ルールを作成します。
セッション・キャッシュ・ルールを構成する場合は、次の手順を実行します。
「セッション構成」ページの「セッション定義」セクションで、セッション定義を作成します。
「セッション名」フィールドに、IBMSession
と入力します。
「Cookie名」フィールドに、JSESSIONID
と入力します。
「URL POST本体のパラメータ」フィールドに、jsessionid
と入力します。
「セッション構成」ページの「セッション・ポリシー構成」セクションで、IBMSession
という名前の2つのポリシーを作成します。
最初のIBMSessionポリシーの「キャッシュ」列で、「セッションを使用」オプションを選択します。
2つ目のIBMSessionポリシーの「キャッシュ」列で、「セッションを使用しない」オプションを選択します。
「デフォルト値の置換」チェック・ボックスは選択しないでください。
Calendar
に対する新しいキャッシュ・ルールを作成します。
Calendar
出力に対するキャッシュ・ルールを作成するときは、「キャッシュ・ルールの作成」ページの「一般」タブで次のように構成します。
「キャッシュ」チェック・ボックスを選択します。
「有効期限」リストで、「キャッシュ・エントリの60秒後に期限が切れ、即時に削除」を選択します。
「URL一致条件」セクションで、「パス接頭辞」を選択し、/TechnologySamples/Calendar
と入力します。
「HTTPメソッド」セクションで、「GET」をクリックします。
「キャッシュ・ルールの作成」ページの「セッション」タブで、両方のIBMSessionセッションを選択し、一方には「セッションを使用」を設定し、もう一方には「セッションを使用しない」を設定します。
次のURLを使用して、ブラウザにOracle Web Cacheを指定します。
http://web_cache_hostname:WebCache-admin_port/TechnologySamples/Calendar
ポートを決定する方法は、第2.11.1.1項を参照してください。
出力は、WebSphere Application Serverから直接Calendar
にアクセスした場合と同じです。この場合、Oracle Web CacheはCalendar
出力をキャッシュします。
第8.6項の説明に従ってキャッシュの内容を表示し、Calendar
がキャッシュされていることを確認します。
ページを再ロードすると、WebSphereサーバーに直接アクセスするよりも速く、キャッシュされたレスポンスが表示されます。
このURLの有効期限ルールは60秒に設定されているため、Oracle Web Cacheはキャッシュされた内容を60秒後に期限切れにし、ユーザーが次にページをリクエストしたときにその内容を反映させます。
Oracle Web Cacheの配置後、ブラウザにHTTP 404 Page not found
エラーが表示される場合は、次の手順を実行します。
WebSphere ServerのWAS_home
/config/cells/plugin-cfg.xml
ファイルで、<VirtualHost Name="*:WebCache-admin_port"/>
を追加します。
WebSphere Application Serverの管理コンソールで、「Environment」→「Virtual Hosts」にナビゲートします。
プロンプトに従って、新しい仮想ホストを追加します。
Apache Tomcatバージョン4.1はサーブレット・コンテナです。これはApache Jakartaプロジェクトに含まれています。Apache Tomcatのインストールには、JSPおよびJavaサーブレットのサンプルがいくつか含まれています。この項では、次のコンテンツをキャッシュするようにOracle Web Cacheを構成する方法について説明します。
インストールについては、Apache Tomcatバイナリ内の説明に従ってください。Apache Tomcatには、Java Development Kit(JDK)が必要です。
詳細は、次を参照してください。
Apache Tomcatの詳細は、http://jakarta.apache.org/tomcat/
を参照してください。
JDKのダウンロード方法およびインストール方法の詳細は、http://java.sun.com
を参照してください。
snoop.jsp
は、ブラウザによって送信されるリクエスト情報、ヘッダーおよびパラメータの取得および使用を表示します。これを使用して、Oracle Web Cacheが動的コンテンツをキャッシュする方法を説明します。
はじめに、次の手順を実行します。
第12.1.1項の説明に従って、Oracle Web CacheがApache Tomcatサーバーと通信するように構成されていることを確認します。
Apache Tomcatサーバーを起動し、次のURLにアクセスします。
http://web_cache_hostname:WebCache-admin_port/examples/jsp/snp/snoop.jsp
ブラウザにより送信されたリクエスト情報、ヘッダーおよびパラメータが表示されていることに注意してください。
コンテンツをキャッシュするには、次の手順を実行します。
第6.8項の説明に従って、snoop
出力のキャッシュ・ルールを作成します。
snoop
出力に対するキャッシュ・ルールを作成するときは、「キャッシュ・ルールの作成」ページで次のように構成してください。
「キャッシュ」チェック・ボックスを選択します。
「URL一致条件」セクションで、「パス接頭辞」を選択し、/examples/jsp/snp/snoop.jsp
と入力します。
「HTTPメソッド」セクションで、「GET」をクリックします。
次のURLを使用して、ブラウザにOracle Web Cacheを指定します。
http://web_cache_hostname:admin_port/eexamples/jsp/snp/snoop.jsp
ポートを決定する方法は、第2.11.1.1項を参照してください。
出力は、Apache Tomcatから直接snoop
にアクセスした場合と同じです。この場合、Oracle Web Cacheはsnoop
の出力をキャッシュし、レスポンスをブラウザに送信します。
第8.6項の説明に従ってキャッシュの内容を表示し、snoop
がキャッシュされていることを確認します。
ページを再ロードすると、Apache Tomcatに直接アクセスするよりも速く、キャッシュされたレスポンスが表示されます。
SessionServlet
は、HttpSession
クラスを使用してブラウザがサーブレットを訪問した回数を記録するHTTPサーブレットの単純なサンプルです。このサンプルを使用して、Oracle Web Cacheがセッション・エンコードされたURLを持つページをどのようにキャッシュしているのかを説明します。
このサーブレットはApache Tomcatバイナリに含まれていない場合があります。このサンプルはWebから入手するか、例12-1のサーブレットのコードを使用することもできます。
例12-1 Apache Tomcatバイナリ
/* * @(#)SessionServlet.java 1.5 1.5 * * Copyright (c) 1996-1998 Sun Microsystems, Inc. All Rights Reserved. * * This software is the confidential and proprietary information of Sun * Microsystems, Inc. ("Confidential Information"). You shall not * disclose such Confidential Information and shall use it only in * accordance with the terms of the license agreement you entered into * with Sun. * * SUN MAKES NO REPRESENTATIONS OR WARRANTIES ABOUT THE SUITABILITY OF THE * SOFTWARE, EITHER EXPRESS OR IMPLIED, INCLUDING BUT NOT LIMITED TO THE * IMPLIED WARRANTIES OF MERCHANTABILITY, FITNESS FOR A PARTICULAR * PURPOSE, OR NON-INFRINGEMENT. SUN SHALL NOT BE LIABLE FOR ANY DAMAGES * SUFFERED BY LICENSEE AS A RESULT OF USING, MODIFYING OR DISTRIBUTING * THIS SOFTWARE OR ITS DERIVATIVES. * * CopyrightVersion 1.0 */ package sunexamples; import java.io.*; import java.util.Enumeration; import javax.servlet.*; import javax.servlet.http.*; /** * This is a simple example of an HTTP Servlet that uses the HttpSession * class * * Note that in order to guarantee that session response headers are * set correctly, the session must be retrieved before any output is * sent to the client. */ public class SessionServlet extends HttpServlet { public void doGet (HttpServletRequest req, HttpServletResponse res) throws ServletException, IOException { //Get the session object HttpSession session = req.getSession(true); //Get the output stream ServletOutputStream out = res.getOutputStream(); res.setContentType("text/html"); out.println("<HEAD><TITLE> SessionServlet Output " + "</TITLE></HEAD><BODY>"); out.println("<h1> SessionServlet Output </h1>"); //Here's the meat Integer ival = (Integer) session.getValue("sessiontest.counter"); if (ival==null) ival = new Integer(1); else ival = new Integer(ival.intValue() + 1); session.putValue("sessiontest.counter", ival); out.println("You have hit this page <b>" + ival + "</b> times.<p>"); // encodeURL Encodes the specified URL by including the session ID in it // if cookies are not turned on or not supported by the browser out.println("Click <a href=" + res.encodeURL("/session.html") + ">here</a>"); out.println(" to ensure that session tracking is working even if" + " cookies aren't supported.<br>"); out.println(" Note that by default URL rewriting is not enabled due" + " to it's expensive overhead."); out.println("<p>"); out.println("<h3>Request and Session Data:</h3>"); out.println("Session ID in Request: " + req.getRequestedSessionId()); out.println("<br>Session ID in Request from Cookie: " + req.isRequestedSessionIdFromCookie()); out.println("<br>Session ID in Request from URL: " + req.isRequestedSessionIdFromURL()); out.println("<br>Valid Session ID: " + req.isRequestedSessionIdValid()); out.println("<h3>Session Data:</h3>"); out.println("New Session: " + session.isNew()); out.println("<br>Session ID: " + session.getId()); out.println("<br>Creation Time: " + session.getCreationTime()); out.println("<br>Last Accessed Time: " + session.getLastAccessedTime()); out.println("<br><a href=\"/examples/simple_servlets\">Up</a>"); out.println("</BODY>"); out.close(); } public String getServletInfo() { return "A simple session servlet"; } }
はじめに、次の手順を実行します。
Apache Tomcat環境でSessionServlet.java
ファイルをコンパイルします。
SessionServlet.class
を/examples/servlets/
ディレクトリにコピーします。このディレクトリには、別のサーブレットのサンプルが存在する場合があります。
第12.1.1項の説明に従って、Oracle Web CacheがApache Tomcatと通信するように構成されていることを確認します。
Cookieを受け入れないようにブラウザを構成します。
これは、この例でセッション・エンコードされたURLを使用するために必須です。
Apache Tomcatを起動し、次のURLにアクセスします。
http://hostname/examples/servlets/SessionServlet
ページにブラウザの訪問回数が表示されることに注意してください。「here」と表示されたリンクをクリックすると、セッションIDがURL内でエンコードされることに注意してください。ページを更新または再ロードするたびに、カウンタの数値が1つずつ増えます。
コンテンツをキャッシュするには、次の手順を実行します。
第6.7項の説明に従って、有効期限ルールを作成します。
「有効期限ポリシーの作成」ダイアログ・ボックスで、次の手順を実行します。
「オブジェクトの有効期限」セクションで、「エントリ・キャッシュの後」を選択し、「時間制限」フィールドに60
と入力します。
「期限切れのオブジェクトに対するアクション」セクションで、「即時削除」を選択します。
第6.8.6項の説明に従って、セッション・キャッシュ・ルールを作成します。
セッション・キャッシュ・ルールを構成する場合は、次の手順を実行します。
「セッション構成」ページの「セッション定義」セクションで、セッション定義を作成します。
「セッション名」フィールドに、ApacheSession
と入力します。
「Cookie名」フィールドに、JSESSION
と入力します。
「URL POST本体パラメータ」フィールドに、jsessionid
と入力します。
「セッション構成」ページの「セッション・ポリシー構成」セクションで、ApacheSession
という名前の2つのポリシーを作成します。
最初のApacheSessionポリシーの「キャッシュ」列で、「セッションを使用」オプションを選択します。
2つ目のApacheSessionポリシーの「キャッシュ」列で、「セッションを使用しない」オプションを選択します。
「デフォルト値の置換」チェック・ボックスは選択しないでください。
Session
に対する新しいキャッシュ・ルールを作成します。
SessionServlet
サーブレット出力に対するキャッシュ・ルールを作成するときは、「キャッシュ・ルールの作成」ページの「一般」タブで次のように構成します。
「キャッシュ」チェック・ボックスを選択します。
「有効期限」リストで、「キャッシュ・エントリの60秒後に期限が切れ、即時に削除」を選択します。
「URL一致条件」セクションで、「パス接頭辞」を選択し、/examples/servlets/SessionServlet
と入力します。
「HTTPメソッド」セクションで、「GET」をクリックします。
「キャッシュ・ルールの作成」ページの「セッション」タブで、両方のApacheSessionセッションを選択し、一方には「セッションを使用」を設定し、もう一方には「セッションを使用しない」を設定します。
第6.8.6項の説明に従って、セッション・キャッシュ・ルールを作成します。
次のURLを使用して、ブラウザにOracle Web Cacheを指定します。
http://web_cache_hostname:WebCache-admin/examples/servlets/SessionServlet
ポートを決定する方法は、第2.11.1.1項を参照してください。
出力は、Apache Tomcatから直接Session
にアクセスした場合と同じです。この場合、Oracle Web CacheはSession
サーブレット出力をキャッシュします。ページを更新または再ロードした場合に、カウンタの数値が変わらないことに注意してください。これは、Oracle Web Cacheがコンテンツを表示し、リクエストがApache Tomcatに到達しないためです。
第8.6項の説明に従ってキャッシュの内容を表示し、Session
サーブレットがキャッシュされていることを確認します。
ページを再ロードすると、Apache Tomcatサーバーに直接アクセスするよりも速く、キャッシュされたレスポンスが表示されます。
このURLの有効期限ルールは60秒に設定されているため、Oracle Web Cacheはキャッシュされた内容を60秒後に期限切れにし、ユーザーが次にページをリクエストしたときにその内容を反映させます。
Microsoft IISのインストールには、いくつかのASPサンプルが含まれています。この項では、次のコンテンツをキャッシュするようにOracle Web Cacheを構成する方法について説明します。
ServerVariables_JScript.asp
は、ASPスクリプトからサーバー変数情報にアクセスする方法を説明するためのものです。これを使用して、Oracle Web Cacheが動的コンテンツをキャッシュする方法を説明します。
はじめに、次の手順を実行します。
第12.1.1項の説明に従って、Oracle Web CacheがIISと通信するように構成されていることを確認します。
IISを起動し、次のURLにアクセスします。
http://hostname/IISSamples/sdk/asp/interaction/ServerVariables_JScript.asp
ブラウザにより送信されたリクエスト情報、ヘッダーおよびパラメータが表示されていることに注意してください。
コンテンツをキャッシュするには、次の手順を実行します。
第6.8項の説明に従い、次の情報を使用してServerVariables_JScript.asp
に対するキャッシュ・ルールを作成します。
ServerVariables_JScript.asp出力に対するキャッシュ・ルールを作成するときは、「キャッシュ・ルールの作成」ページで次のように構成します。
「URL一致条件」セクションで、次のように入力します。
/IISSamples/sdk/asp/interaction/ServerVariables_JScript.asp
「HTTPメソッド」セクションで、「GET」をクリックします。
「キャッシュ・レスポンス」セクションで、「キャッシュ」をクリックします。
次のURLを使用して、ブラウザにOracle Web Cacheを指定します。
http://web_cache_hostname:WebCache-admin_port/eIISSamples/sdk/asp/interaction/ServerVariables_JScript.asp
ポートを決定する方法は、第2.11.1.1項を参照してください。
出力は、IISから直接ServerVariables_JScript.asp
にアクセスした場合と同じです。この場合、Oracle Web CacheはServerVariables_JScript.asp
出力をキャッシュし、リクエストをブラウザに送信します。
第8.6項の説明に従ってキャッシュの内容を表示し、ServerVariables_JScript.asp
がキャッシュされていることを確認します。
ページを再ロードすると、IISに直接アクセスするよりも速く、キャッシュされたレスポンスが表示されます。
Cookie_JScript.asp
は、Response.Cookies
コレクションを使用して、スクリプトでCookieを設定する方法や読み取る方法を説明します。これを使用して、Oracle Web CacheがセッションCookieを持つページをどのようにキャッシュしているのかを説明します。
はじめに、次の手順を実行します。
第12.1.1項の説明に従って、Oracle Web CacheがIISと通信するように構成されていることを確認します。
IISを起動し、ブラウザがCookieを受け入れるように設定されていることを確認し、次のURLにアクセスします。
http://hostname/IISSamples/sdk/asp/interaction/Cookie_JScript.asp
URLにアクセスすると、そのページを最後に訪問した日付と時刻がページに表示されます。「Revisit this page」をクリックすると、日付と時刻が更新されます。
コンテンツをキャッシュするには、次の手順を実行します。
第6.7項の説明に従って、有効期限ルールを作成します。
「有効期限ポリシーの作成」ダイアログ・ボックスで、次の手順を実行します。
「オブジェクトの有効期限」セクションで、「エントリ・キャッシュの後」を選択し、「時間制限」フィールドに60
と入力します。
「期限切れのオブジェクトに対するアクション」セクションで、「即時削除」を選択します。
第6.8.6項の説明に従って、セッション・キャッシュ・ルールを作成します。
セッション・キャッシュ・ルールを構成する場合は、次の手順を実行します。
「セッション構成」ページの「セッション定義」セクションで、セッション定義を作成します。
「セッション名」フィールドに、MSSession
と入力します。
「Cookie名」フィールドに、CookieJSCript
と入力します。
「URL POST本体パラメータ」フィールドに、jsessionid
と入力します。
「セッション構成」ページの「セッション・ポリシー構成」セクションで、MSSession
という名前の2つのポリシーを作成します。
最初のMSSessionポリシーの「キャッシュ」列で、「セッションを使用」オプションを選択します。
2つ目のMSSessionポリシーの「キャッシュ」列で、「セッションを使用しない」オプションを選択します。
「デフォルト値の置換」チェック・ボックスは選択しないでください。
Cookie_JScript.asp
に対する新しいキャッシュ・ルールを作成します。
Cookie_JScript.asp
出力に対するキャッシュ・ルールを作成するときは、「キャッシュ・ルールの作成」ページの「一般」タブで次のように構成します。
「キャッシュ」チェック・ボックスを選択します。
「有効期限」リストで、「キャッシュ・エントリの60秒後に期限が切れ、即時に削除」を選択します。
「URL一致条件」セクションで、/IISSamples/sdk/asp/interaction/Cookie_JScript.asp
と入力します。
「HTTPメソッド」セクションで、「GET」をクリックします。
「キャッシュ・ルールの作成」ページの「セッション」タブで、両方のMSSSessionセッションを選択し、一方には「セッションを使用」を設定し、もう一方には「セッションを使用しない」を設定します。
次のURLを使用して、ブラウザにOracle Web Cacheを指定します。
http://web_cache_hostname:WebCache-admin_port/eIISSamples/sdk/asp/interaction/Cookie_JScript.asp
ポートを決定する方法は、第2.11.1.1項を参照してください。
出力は、IISから直接Cookie_JScript.asp
にアクセスした場合と同じです。この場合、Oracle Web CacheはCookie_JScript.asp
出力をキャッシュします。キャッシュからこのコンテンツが表示されることを確認するには、ページを再表示するをクリックします。日付と時刻は更新されないことに注意してください。これは、Oracle Web Cacheがキャッシュされたコンテンツを表示し、リクエストがIISに到達しないためです。
第8.6項の説明に従ってキャッシュの内容を表示し、Cookie_JScript.asp
がキャッシュされていることを確認します。
ページを再ロードすると、IISサーバーに直接アクセスするよりも速く、キャッシュされたレスポンスが表示されます。
このURLの有効期限ルールは60秒に設定されているため、Oracle Web Cacheはキャッシュされた内容を60秒後に期限切れにし、ユーザーが次にページをリクエストしたときにその内容を反映させます。