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Oracle Fusion Middleware Oracle Web Cache管理者ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B56248-02
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A Oracle Web Cacheのトラブルシューティング

この付録では、Oracle Web Cacheの使用時に直面する可能性がある一般的な問題とその解決方法について説明します。次のトピックが含まれます:

A.1 問題と解決方法

この項では、一般的な問題と解決方法について説明します。次のトピックが含まれます:

A.1.1 Webアプリケーション・サーバーからレスポンスがないエラー

問題

11g リリース1(11.1.1)のOracle Web Cacheが、Oracle Portal、Oracle Forms ServicesまたはOracle Business Intelligence Discovererなどの10gコンポーネントをリバース・プロキシしている場合に、SSLが有効になっていると、次のブラウザ・エラーが表示されることがあります。

No response from Application Web Server

また、次のようなメッセージがイベント・ログに書き込まれます。

[2009-02-11T03:44:55-08:00] [webcache] [ERROR:32] [WXE-11904] [security]
[ecid: ] SSL handshake fails NZE-29024
[2009-02-11T03:44:55-08:00] [webcache] [WARNING:1] [WXE-11905] [security]
[ecid: ] SSL additional information: The certificate sent by the other side could not be validated. This may occur if the certificate has expired, has been revoked, or is invalid for another reason.
[2009-02-11T03:44:55-08:00] [webcache] [WARNING:1] [WXE-11905] [security]
[ecid: ] SSL additional information: Remote IP [140.87.11.159]:9002
[2009-02-11T03:44:55-08:00] [webcache] [WARNING:1] [WXE-11905] [security]
[ecid: ] SSL additional information: Local IP 152.68.64.152:2832
[2009-02-11T03:44:55-08:00] [webcache] [WARNING:1] [WXE-11906] [security]
[ecid: ] SSL details: SSL error during handshake (details: internal=The
certificate sent by the other side could not be validated. This may occur if the certificate has expired, has been revoked, or is invalid for another reason. system=Success)

このエラーは、10gコンポーネントで使用されているウォレットに適合しない証明書が、Oracle Web Cache用として選択されたウォレットに含まれていることを示しています。

解決方法

この問題を解決するには、Oracle Web Cache用として指定するウォレットを10gコンポーネント用として使用しているウォレットに変更します。第5.4.3項を参照してください。

A.1.2 Oracle Web Cacheコンピュータ上の負荷の問題

UNIXオペレーティング・システムで、topユーティリティまたはuptimeユーティリティを使用したときに、Oracle Web Cacheコンピュータが待機中の予想平均負荷を上回る数値が報告されます。

問題

この現象は、Oracle Web Cacheが待機中にも軽いメンテナンス作業を実施しているためです。Oracle Web Cacheで実施される作業の1つがガベージ・コレクションです。待機モードでは次の現象が発生します。

  • uptimeの負荷(平均カーネル・スケジューラ・キュー長)が長くなります。Oracle Web Cacheによって、平均キュー長(uptime出力)が約1個分増加します。

  • Oracle Web Cacheで実施される作業が最小限のため、CPUの負荷は低いままです。

A.1.3 パフォーマンスの低下とメモリー

Oracle Web Cacheはメモリー内キャッシュのため、Oracle Web Cacheを専用のコンピュータ上にデプロイしてページングを最小化することをお薦めします。コンピュータ上でOracle Web Cacheのみを実行するのでない場合は、最大キャッシュ・サイズが全メモリーの20%を超えないようにしてください。

この項では、無効化タイムアウトの回避方法について説明します。

問題1: ページング

オブジェクトのキャッシングまたは無効化に時間がかかる場合は、コンピュータがページングしている可能性があります。ページングによってパフォーマンスが大幅に低下する可能性があります。

解決方法1

ページングが使用されるコンピュータ上でOracle Web Cacheが効率よく動作するように構成するには、Oracle Web Cacheを専用のコンピュータにデプロイするか、最大キャッシュ・サイズと最大キャッシュ・オブジェクト・サイズを削減します。これらの設定の構成については、第2.11.5項を参照してください。

問題2: 最大キャッシュ・サイズを超えるメモリーを使用するOracle Web Cache

Oracle Web Cacheで最大キャッシュ・サイズ以上のメモリーが使用される場合は、最大キャッシュ・オブジェクト・サイズよりも大きなオブジェクトに対する同時リクエストが大幅に増加する可能性があります。この状況では、オブジェクトがキャッシュされないため、オブジェクトのキャッシングよりも多くのメモリーがリクエストの処理とオリジン・サーバーへの転送に使用されます。

解決方法2

サイズの大きなオブジェクトに対する同時リクエストが増加した場合は、アクセス・ログを確認して、このようなオブジェクトがキャッシュされるように最大キャッシュ・オブジェクト・サイズを調整します。加えて、キャッシュ・ルールまたはレスポンス・ヘッダーでオブジェクトのキャッシングが指定されていることを確認します。

最大キャッシュ・サイズまたは最大キャッシュ・オブジェクト・サイズを変更するには、新しい制限範囲を設定する必要があります。これらの設定の構成については、第2.11.5項を参照してください。

A.1.4 キャッシュ・クラスタ内の無効化タイムアウト

キャッシュ階層またはキャッシュ・クラスタ・デプロイメントでは、無効化リクエストを伝播するために300秒のデフォルト・タイムアウトが設定されます。無効化伝播の概要は、第7.10.2項を参照してください。

問題

キャッシュ・クラスタ内でタイムアウトが発生すると、無効化リクエストに対するレスポンスとして次のメッセージが表示されます。

Can't connect to the web cache's invalidation listening port.

解決方法

このエラーを解決するには、次の手順に従います。

  1. キャッシュ・クラスタ・メンバー上で、テキスト・エディタを使用してwebcache.xmlファイルを開きます。

  2. CALYPSONETINFO要素を探します。

    <CALYPSONETINFO...INV_PEER_TIMEOUT="300"
                    INV_GLOBAL_TIMEOUT="300".../>
    
  3. INV_PEER_TIMEOUT属性の値を変更します。

    キャッシュ・クラスタ内では、キャッシュ・クラスタ・メンバーの多くがLAN環境で動作します。そのため、通常は、INV_PEER_TIMEOUTの値を小さくすることによって効率性が向上します。

  4. webcache.xmlを保存します。

  5. 次のコマンドを使用してOracle Web Cacheを再起動します。

    opmnctl restartproc ias-component=component_name
    

    この実行可能ファイルは次のディレクトリにあります。

    (UNIX) ORACLE_INSTANCE/bin
    (Windows) ORACLE_INSTANCE\bin
    
  6. すべてのキャッシュ・クラスタ・メンバーに対する構成変更を同期させ、他のキャッシュ・クラスタ・メンバーを再起動します。このタスクをFusion Middleware Controlで実行する場合は第3.6.5項を、このタスクをOracle Web Cache Managerで実行する場合は第3.7.4項を参照してください。

A.1.5 オリジン・サーバー上の許容量の問題

問題

Webアプリケーション・サーバーの最大容量に達した場合、Webサイトのページにアクセスしようとすると次のエラー・メッセージが表示されます。

The application Web server is busy. Possible reach capacity.

また、次のようなメッセージがイベント・ログに書き込まれます。

[2009-04-16T11:56:23-04:00] [webcache] [WARNING:1] [WXE-14021] [backend] [ecid: 453611135182,0] Capacity, as set by Web Cache, is exceeded for all origin servers that are available for processing this request.
[2009-04-16T11:56:23-04:00] [webcache] [ERROR:32] [WXE-11365] [frontend] [ecid: 453611135182,0] Server busy response is returned.

これらのエラーは、Webアプリケーション・サーバーで同時接続数が上限を超えたことを示しています。

解決方法

次のいずれかの方法でこの問題を解決できます。

  • 許容量を増やします。第2.11.2項を参照してください。

  • キャッシュ・ルールを評価して、キャッシュ可能なコンテンツを増やせるかどうかを判断します。第A.3項を参照してください。

A.1.6 ブラウザで完全なレスポンスが受信されない

クライアント・ブラウザで完全なレスポンスが受信されません。

問題

実際のページ長が、オリジン・サーバーで設定され、Oracle Web Cacheからクライアント・ブラウザに送信されたContent-Lengthレスポンス・ヘッダー・フィールドの値より短い場合は、ブラウザでまだデータが到着するものと判断され、最終的に接続がタイムアウトします。実際のページ長がContent-Lengthより長い場合は、ブラウザに完全なページが届きません。Oracle Web Cacheではキャッシュに保存されたページのコンテンツ長そのものが正確に計算されるため、キャッシュ・ヒットに対してこの問題は発生しません。

次のようなメッセージがイベント・ログに記録されます。

[2009-04-16T13:23:32-04:00] [webcache] [WARNING:1] [WXE-11093] [backend] [ecid: 268932876536,0] Content-Length value 7755 sent byorigin server does not match number of bytes received, that is 454 bytes for localhost:7785/cgi-bin/test-cgi.

解決方法

キャッシュ・ミスの場合は、不正なcontent-length問題の回避方法が2つあります。

  • Content-Lengthレスポンス・ヘッダー・フィールドの値が正しいことが保証されるようにアプリケーションを修正します。

  • Connection: keep-aliveリクエスト・ヘッダー・フィールドのないHTTP/1.0リクエストを送信するようにブラウザまたはクライアント・エミュレータを構成します。

A.1.7 ブラウザにページが表示されないエラー

クライアント・ブラウザからページが表示できないという内容のエラーが返されます。

問題

Microsoft Internet Explorerには、タイムアウトしたSSL接続を再使用しようとする既知の問題があります。この制限によって、Internet Explorer 5.5以前のリリースを使用して次のOracle Web Cache構成条件でWebサイトに接続しているユーザーには、ページが表示できないという内容のエラーが表示される可能性があります。

  • Oracle Web Cacheに、HTTPSクライアント・リクエストを受け入れるように設定するためのリスナー・ポートが1つ以上あります。

  • ネットワーク接続キープ・アライブ・タイムアウトが0より大きい値に設定されています。

次の関連項目を参照してください。

  • HTTPSリクエストを受け入れるためのOracle Web Cacheの構成方法に関する第5.4項

  • キープ・アライブ・タイムアウトの設定方法に関する第2.11.5項

  • Oracle Web CacheからInternet Explorerへのキープ・アライブ接続を維持するためのOracle HTTP Serverの構成方法に関する第5.4.4.1項

Oracle Web Cacheがこのような設定で構成された場合は、Oracle Web Cacheで接続が閉じられた後にInternet ExplorerからHTTPSリクエストが送信される可能性があります。その場合は、ブラウザからページが表示できないという内容のエラーが返されます。

解決方法

この問題を解決するには、正しいMicrosoftパッチを使用するようにすべてのクライアントをアップグレードする必要があります。Internet Explorerに関する問題、その回避方法、およびInternet Explorerの更新リンクの詳細は、次のURLを参照してください。

公開Webサイトを含む構成では、このオプションが適さない場合があります。このような構成の場合は、Webサイト管理者が、webcache.xmlファイル内でInternet ExplorerからのHTTPS接続に対するキープ・アライブ・タイムアウトを有効または無効にする必要があります。デフォルトで、Oracle Web Cacheによって、Internet ExplorerからのHTTPS接続に対するキープ・アライブが無効にされます。

Internet ExplorerからのHTTPSリクエストに対するキープ・アライブ接続を有効にするには、次の手順に従います。キャッシュ・クラスタでは、クラスタ・メンバーごとにこの手順を実行する必要があります。

  1. テキスト・エディタでwebcache.xmlファイルを開きます。

  2. CALYPSONETINFO要素を探します。

    <CALYPSONETINFO...KEEPALIVE4MSIE_SSL="NO".../>
    
  3. KEEPALIVE4MSIE_SSL属性の値をYESに変更します。

  4. webcache.xmlを保存します。

  5. 次のコマンドを使用してOracle Web Cacheを再起動します。

    opmnctl restartproc ias-component=component_name
    

    この実行可能ファイルは次のディレクトリにあります。

    (UNIX) ORACLE_INSTANCE/bin
    (Windows) ORACLE_INSTANCE\bin
    

A.1.8 IBM Websphere Application Serverに伴うESIエラー

IBM Websphere Application ServerとOracle Web CacheのESI機能トークンに互換性がないことが原因で、エラーが表示される場合があります。

問題

IBM Websphere Application ServerのコンテンツをキャッシュするためにOracle Web Cacheがデプロイされている場合は、次のエラーが発生する可能性があります。

  • 「Some ESI Features in this page are not supported」という文字列を含むエラー・ページ

  • イメージがレンダリングされない

解決方法

この問題を解決するには、次の手順に従います。

  1. WebSphere Application Serverの管理コンソールで、「Servers」→「Application Servers」にナビゲートします。

  2. 「Application servers」ページで、server1アプリケーション・サーバーを選択します。

    server1は、IBM Websphere Application Serverをデフォルトのオプションでインストールするときのサーバー名です。他の名前を指定した場合は、その名前を選択します。

  3. Configuration」タブの「Server Infrastructure」セクションで、「Java and Process Management」を選択し、「Process Definition」を選択します。

  4. Additional Properties」セクションで、「Java Virtual Machine」を選択してから「Custom Properties」を選択します。

  5. New」をクリックしてエントリを作成します。

  6. Name」フィールドに、com.ibm.servlet.file.esi.controlと入力します。

  7. Value」フィールドに次の文字列を入力します。

    max-age=300, cacheid="URL",content="ESI/1.0".
    
  8. Apply」をクリックして設定を保存します。

  9. IBM Websphere Application Serverを再起動します。

A.1.9 イベント・ビューアにwebcache.xmlのXML解析エラーが表示される

webcache.xmlファイルを読み取れないことに関連したXML解析エラーがWindows上の画面ではなく、イベント・ビューアに表示されます。

A.2 一般的な構成ミス

一般的な構成ミスには、次のものが含まれます。

TRACE冗長性イベント・ロギング・レベルが、次のようなOracle Web Cache構成設定の検証に役立ちます。

イベント・ログ内のTRACE冗長性の構成方法は、第9.3項を参照してください。

A.3 キャッシュ・コンテンツ結果の診断

キャッシュ・ルールが、不正なコンテンツや期限切れのコンテンツを提供するように設定されていないかどうかを診断するには、次の手順に従います。

  1. 次の方法によってキャッシュの内容を判断します。

    • 最もポピュラーなリクエスト(キャッシュされたリクエストとキャッシュされないリクエストのどちらか)と、キャッシュ・オブジェクトに関連付けられたキャッシュ・ルールのリスト表示。第8.6項を参照してください。

    • キャッシュの内容のリスト表示。第8.6項を参照してください。

    • 実際のコンテンツを無効化しない無効化のプレビュー。「無効化基準を満たすオブジェクトのリストをプレビュー」オプションの使用方法は、第7.7.2項を参照してください。

  2. TRACEのロギング・レベルでイベント・ロギングを有効にします。その後で、リクエストを再送信します。

    TRACEレベル・ロギングでは、オブジェクトがキャッシュされたかどうかと、そのオブジェクトがどのキャッシュ・ルールを満たしているかが示されます。

    イベント・ロギングの有効化方法は、第9.3項を参照してください。

  3. キャッシュ・ルールとキャッシュの内容を比較して、矛盾や構文エラーを特定します。

    ルールの追加または削除、式タイプ構文の調整、またはルールの優先順位の変更を通してキャッシュ・ルールを調整します。

    キャッシュ・ルールの構成方法は、第6.6項を参照してください。

  4. アクセス・ロギングを有効にします。その後で、オブジェクトに対して明示的なリクエストを送信します。

    アクセス・ログを分析することによって、Oracle Web Cacheがキャッシュからオブジェクトを提供しているか、オリジン・サーバーにリクエストを転送しているかを判断できます。

    アクセス・ロギングの有効化方法は、第9.4項を参照してください。

A.4 一般的なEdge Side Includes(ESI)構文エラーの診断

ESIエラーの大部分は、テンプレートまたはフラグメント・ページ内の構文エラーによるものです。イベント・ログ内のESI出力を分析することによって、ほとんどのESI構文エラーを簡単に診断できます。イベント・ログから不要な報告を排除するには、第9.3項の説明に従って、WARNINGの冗長性レベルを使用します。第8.3項の説明に従ったHTMLレスポンス・ボディ内での診断情報とイベント・ログ情報の表示も有効です。

次のトピックでは、テンプレートとフラグメント構文エラーを診断するためのイベント・ログとHTMLレスポンス・ボディの使用方法について説明します。

A.4.1 テンプレート構文エラーの例

たとえば、<esi:exclude>という名前の存在しないESIタグの構文を含むexlusion.htmlという名前のテンプレートがあるとします。

<html><body> 
Simple inclusion test.
<esi:exclude src="/cgi-bin/esi-headers.sh?/esi/fragment1.html"/> 
</body></html> 

ブラウザに返されるレスポンスは次のとおりです。

<HTML><HEAD><TITLE>Unsupported ESI feature</TITLE></HEAD> 
<BODY>Some ESI features on this page are not supported. 
</BODY></HTML> 

次に、<esi:exlude>キーワードに伴う問題を示しているイベント・ログの抜粋を示します。

[24/Jul/2005:16:02:12 -0500] [detail] [ecid: 25732665668,0] [client: 127.0.0.1] [host: www.company.com:80] [url: /cgi-bin/esi-headers.sh?/esi/exclusion.html] 
[24/Jul/2005:16:02:12 -0500] [error 12086] [ecid: 25732665668,0] ESI syntax error. Unrecognized keyword exclude is at line 2. 
[24/Jul/2005:16:02:12 -0500] [warning 11064] [ecid: 25732665668,0] ESI object
 www.company.com:80/cgi-bin/esi-headers.sh?/esi/exclusion.html parsing error 

A.4.2 フラグメント構文エラーの例

たとえば、フラグメントexlusion1.htmlを追加するための次の構文を含むinclusion_exclusion.htmlという名前のテンプレートがあるとします。HTMLには、ESI例外処理タグまたは属性が1つも含まれていないことに注意してください。

<html><body> 
Simple inclusion test.
<esi:include src="/cgi-bin/esi-headers.sh?/esi/frag_exclusion.html"/> 
</body></html> 

フラグメントfrag_exclusion.htmlには、<esi:exclude>という存在しないESIタグの構文が含まれています。

<esi:exclude src="/cgi-bin/esi-headers.sh?/esi/fragment1.html"/> 

ブラウザに返されるレスポンスは次のとおりです。

<HTML><HEAD><TITLE>ESI Processing Exception</TITLE></HEAD> 
<BODY>The page caused an ESI processing exception. 
</BODY></HTML> 

次に示すイベント・ログは、<esi:exlude>キーワードに伴う問題を報告しています。このエラーと、提供する代替フラグメントがテンプレート内のESIで指定されていないという事実から、ブラウザにESI例外が表示されます。

[24/Jul/2005:16:10:40 -0500] [detail] [ecid: 25733186204,0] [client: 127.0.0.1] [host: www.company.com:80] [url: /cgi-bin/esi-headers.sh?/esi/inclusion_exclusion.html] 
[24/Jul/2005:16:10:40 -0500] [error 12086] [ecid: 25733186204,0] ESI syntax error. Unrecognized keyword exclude is at line 2. 
[24/Jul/2005:16:10:40 -0500] [warning 11064] [ecid: 25733186204,0] ESI object www.company.com:80/cgi-bin/esi-headers.sh?/esi/frag_exclusion.html parsing error 
[24/Jul/2005:16:10:40 -0500] [warning 12009] [ecid: 25733186204,0] Incorrect ESI fragment exception in ESI template www.company.com:80/cgi-bin/esi-headers.sh?/esi/inclusion_exclusion.html, fragment www.company.com:80/cgi-bin/esi-headers.sh?/esi/frag_exclusion.html 
[24/Jul/2005:16:10:40 -0500] [error 12012] [ecid: 25733186204,0] No exception handler is defined in template www.company.com:80/cgi-bin/esi-headers.sh?/esi/inclusion_exclusion.html:. 
[24/Jul/2005:16:10:40 -0500] [error 11368] [ecid: 25733186204,0] ESI exception error response is returned. 

A.4.3 例外処理を伴うフラグメント構文エラーの例

たとえば、フラグメントfrag_exclusion.htmlまたは代替フラグメントfragment1.htmlを追加するための次の構文を含む同じinclusion_exclusion.htmlテンプレートがあるとします。指定されたexlusion1.htmlフラグメントがフェッチできない場合は、かわりに、alt属性を持つ指定されたfragment1.htmlフラグメントが表示されます。

<html><body> 
Simple inclusion test.
<esi:include src="/cgi-bin/esi-headers.sh?/esi/frag_exclusion.html" alt="/esi/fragment1.html"/> 
</body></html> 

フラグメントfrag_exclusion.htmlには、<esi:exclude>という存在しないESIタグの構文が含まれています。

Simple inclusion succeeded.
<esi:exclude src="/cgi-bin/esi-headers.sh?/esi/fragment1.html"/> 

そのため、frag_exclusion.htmlのかわりにフラグメントfragment1.htmlがフラグメントとして使用されます。

Simple inclusion succeeded.

ブラウザに返されるレスポンスは次のとおりです。

<html><body> 
Simple inclusion test. Simple inclusion succeeded. 
</body></html> 

次に示すイベント・ログは、<esi:exlude>キーワードに伴う問題を報告しています。例外処理によって、ブラウザには、ESI例外のかわりに代替フラグメントが表示されます。

[24/Jul/2005:16:14:41 -0500] [detail] [ecid: 25733432444,0] [client: 127.0.0.1]
 [host: www.company.com:80] [url: /cgi-bin/esi-headers.sh?/esi/inclusion_exclusion.html] 
[24/Jul/2005:16:14:41 -0500] [error 12086] [ecid: 25733432444,0] ESI syntax error. Unrecognized keyword exclude is at line 2.
[24/Jul/2005:16:14:41 -0500] [warning 11064] [ecid: 25733432444,0] ESI object www.company.com:80/cgi-bin/esi-headers.sh?/esi/frag_exclusion.html parsing error 
[24/Jul/2005:16:14:41 -0500] [warning 12009] [ecid: 25733432444,0] Incorrect ESI
 fragment exception in ESI template www.company.com:80/cgi-bin/esi-headers.sh?/
esi/inclusion_exclusion.html, fragment www.company.com:80/cgi-bin/esi-headers.sh?/esi/frag_exclusion.html 

イベント・ログでイベントのシーケンスを分析することに加えて、HTMLレスポンス内の診断結果とイベント・ログ結果を表示することもできます。次に、文字列+wcdebugがURLに付加された場合のHTMLレスポンスを示します。テンプレート診断情報TU;max-age=30+60;age=0の意味は次のとおりです。

  • Tは、このページがESIテンプレートで構成されていることを表します。

  • Uは、このリクエストが失効しているオブジェクトの更新の結果であることを表します。

  • max-age=30+60は、このオブジェクトがキャッシュに格納されてから30秒後に期限切れとなり、期限切れになってから60秒後にキャッシュから削除されることを表します。つまり、このオブジェクトはキャッシュに格納されてから、合計で90秒間存在することになります。

  • age=0は、キャッシュに格納されてから0秒経過したことを表します。つまり、期限切れになるまで残り30秒、削除されるまで残り60秒ということになります。

フラグメント診断情報FM;max-age=30+0;age=0の意味は次のとおりです。

  • Fは、このページがESIフラグメントであることを表します。

  • Uは、このリクエストがキャッシュ・ミスの結果であることを表します。

  • max-age=30+0は、このオブジェクトがキャッシュに格納されてから30秒後に期限切れとなり、期限切れになってから0秒後にキャッシュから削除されることを表します。つまり、このオブジェクトはキャッシュに格納されてから、合計で30秒間存在することになります。

  • age=0は、キャッシュに格納されてから0秒経過したことを表します。つまり、期限切れになって削除されるまで残り30秒ということになります。

Web Cache Debug Info: Web Cache Debug Info: TU;max-age=30+60;age=0 
Simple inclusion test: Web Cache Debug Info: Web Cache Debug Info: TU;max-age=30+60;age=0 
Web Cache Debug Info: FM;max-age=30+0;age=0 

[EVENTLOG] 
[24/Jul/2005:16:17:23 -0500] [detail] [ecid: 25733598670,0] [client: 127.0.0.1] [host: www.company.com:80] [url: /cgi-bin/esi-headers.sh?/esi/inclusion_exclusion.html] 
[24/Jul/2005:16:17:23 -0500] [error 12086] [ecid: 25733598670,0] ESI syntax error. Unrecognized keyword exclude is at line 2. 
[24/Jul/2005:16:17:23 -0500] [warning 11064] [ecid: 25733598670,0] ESI object www.company.com:80/cgi-bin/esi-headers.sh?/esi/frag_exclusion.html parsing error 
[24/Jul/2005:16:17:23 -0500] [warning 12009] [ecid: 25733598670,0] Incorrect ESI
 fragment exception in ESI template www.company.com:80/cgi-bin/esi-headers.sh?/
esi/inclusion_exclusion.html, fragment www.company.com:80/cgi-bin/esi-headers.sh?/esi/frag_exclusion.html 
Simple inclusion succeeded.

A.5 HTTPトラフィック変更の影響

Oracle Web Cacheが既存のWebアプリケーション・サーバー環境に追加された場合は、HTTPトラフィックの変更によって次のアプリケーションの側面に影響が出ます。

A.6 追加情報

次の場所で、その他の解決方法を見つけることができます。