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Solaris のシステム管理 (上級編) Oracle Solaris 10 8/11 Information Library (日本語) |
3. サービスアクセス機能によるシリアルポートの管理 (手順)
ttymon コンソールの端末でボーレート速度を設定する方法
18. ソフトウェアで発生するさまざまな問題の解決 (手順)
pmadm コマンドを使用すると、ポートモニターのサービスを管理できます。pmadm コマンドは特にサービスを追加または削除したり、サービスを有効または無効にしたりする場合に使用します。このコマンドでは、さらに、各サービスの構成スクリプトをインストールしたり置き換えたり、サービスに関する情報を出力したりすることもできます。
サービスの各インスタンスは、ポートモニター別、ポート別に一意に識別できなければなりません。pmadm コマンドを使用してサービスを管理する場合、pmtag 引数で特定のポートモニターを、また svctag 引数で特定のポートをそれぞれ指定します。
ポートモニターのタイプごとに、SAF はポートモニター固有の構成データのフォーマットを定義するための特別なコマンドを必要とします。このデータは pmadm コマンドで使用します。ttymon および listen ポートモニター用の特別なコマンドは、それぞれ ttyadm と nlsadmin です。
直結モデムまたは文字端末を通してログインしようとするたびに、ttymon は動作を開始します。まず、SAC プロセスが SMF によって起動されます。SAC が起動されると、今度は SAC がその管理ファイル (/etc/saf/_sactab) に指定されているポートモニターを自動的に起動します。ttymon ポートモニターは起動されると、シリアルポート回線を監視してサービス要求がないかどうかを調べます。
英数字端末またはモデム経由でログインが試行されると、シリアルポートドライバはその操作をオペレーティングシステムに渡します。ttymon ポートモニターはシリアルポートの操作を監視し、通信リンクを確立しようとします。ttymon ポートモニターは、装置との通信に必要なデータ転送速度、回線制御手順、およびハンドシェークプロトコルを決定します。
モデムや端末との通信用の正しいパラメータの設定が終わると、 ttymon ポートモニターはそれらのパラメータをログインプログラムに渡し、制御を移します。
ttymon ポートモニターのインスタンスが SAC によって実行されると、ttymon はポートの監視を始めます。ttymon ポートモニターは、ポートごとに、回線制御手順が指定されていればその手順を最初に初期化し、次に回線速度と端末の設定を初期化します。初期化に使用される値は、/etc/ttydefs の該当するエントリから得られます。
ttymon ポートモニターは、次に、プロンプトを表示してユーザーからの入力を待ちます。ユーザーが Break キーを押して回線速度が不適当であるという指示を与えると、ttymon ポートモニターは次の速度を設定して、再びプロンプトを表示します。
「自動ボーレート」がポートで有効な場合は、 ttymon ポートモニターはそのポートのボーレートを自動的に決めようとします。ttymon ポートモニターがボーレートを認識してプロンプトを表示する前に、ユーザは Return キーを押す必要があります。
有効な入力を受け取ると、ttymon ポートモニターは次のタスクを実行します。
ポートのサービスごとの構成ファイルを解釈する
必要に応じて /etc/utmpx エントリを作成する
サービス環境を設定する
ポートに対応したサービスを起動する
サービスが終了すると、ttymon ポートモニターは、/etc/utmpx エントリがあれば削除し、ポートを初期状態に戻します。
ポートが発着信両用サービスに設定されている場合、ttymon ポートモニターは次のように動作します。
ユーザーをサービスに接続可能にする。
uucico、cu、または ct コマンドが、(空いていれば) ポートを発信専用モードで使用できるようにする.
文字を読み取ってからプロンプトを表示する.
接続要求があると (connect-on-carrier フラグが設定してある場合)、プロンプトメッセージを送らないでポートの対応サービスを起動する.