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Solaris のシステム管理 (上級編)     Oracle Solaris 10 8/11 Information Library (日本語)
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ドキュメントの情報

はじめに

1.  端末とモデムの管理 (概要)

2.  端末とモデムの設定 (手順)

3.  サービスアクセス機能によるシリアルポートの管理 (手順)

シリアルポートの管理 (作業マップ)

サービスアクセス機能 (SAF) の概要

SAF 全体の管理 (sacadm)

サービスアクセスコントローラ (SAC プログラム)

SAC の初期化プロセス

ポートモニターサービス管理 (pmadm)

ttymon ポートモニター

ポートの初期化プロセス

発着信両用サービス

TTY モニターとネットワークリスナーポートモニター

TTY ポートモニター (ttymon)

ttymon とコンソールポート

ttymon 固有の管理コマンド (ttyadm)

ネットワークリスナーサービス (listen)

listen 固有の管理コマンド (nlsadmin)

ttymon ポートモニターの管理

ttymon コンソールの端末タイプを設定する方法

ttymon コンソールの端末でボーレート速度を設定する方法

ttymon ポートモニターを追加する方法

ttymon ポートモニターの状態を表示する方法

ttymon ポートモニターを停止する方法

ttymon ポートモニターを起動する方法

ttymon ポートモニターを無効にする方法

ttymon ポートモニターを有効にする方法

ttymon ポートモニターを削除する方法

ttymon サービスの管理 (作業マップ)

ttymon サービスの管理

サービスを追加する方法

TTY ポートサービスの状態を表示する方法

ポートモニターサービスを有効にする方法

ポートモニターサービスを無効にする方法

サービスアクセス機能の管理 (リファレンス)

SAF に関連付けられているファイル

/etc/saf/_sactab ファイル

/etc/saf/pmtab/_pmtab ファイル

サービスの状態

ポートモニターの状態

ポートの状態

4.  システム資源の管理 (概要)

5.  システム情報の表示と変更 (手順)

6.  ディスク使用の管理 (手順)

7.  UFS 割り当て制限の管理 (手順)

8.  システムタスクのスケジュール設定 (手順)

9.  システムアカウンティングの設定と管理 (手順)

10.  システムアカウンティング (リファレンス)

11.  システムパフォーマンスの管理 (概要)

12.  システムプロセスの管理 (手順)

13.  システムパフォーマンスの監視 (手順)

14.  ソフトウェアの問題解決 (概要)

15.  システムメッセージの管理

16.  コアファイルの管理 (手順)

17.  システムクラッシュ情報の管理 (手順)

18.  ソフトウェアで発生するさまざまな問題の解決 (手順)

19.  ファイルアクセスでの問題の解決 (手順)

20.  UFS ファイルシステムの不整合解決 (手順)

21.  ソフトウェアパッケージで発生する問題の解決 (手順)

索引

サービスアクセス機能の管理 (リファレンス)

この節には、サービスアクセス機能の管理に関するリファレンスが記載されています。

SAF に関連付けられているファイル

SAF は構成ファイルを使用しますが、このファイルは sacadm コマンドおよび pmadm コマンドを使用して変更できます。構成ファイルを手動で編集する必要はありません。

ファイル名
説明
/etc/saf/_sysconfig
システムごとの構成スクリプト
/etc/saf/_sactab
SAC が制御するポートモニターの構成データが入っている SAC の管理ファイル
/etc/saf/pmtag
ポートモニター pmtag のホームディレクトリ
/etc/saf/pmtag/_config
存在する場合、ポートモニター pmtag のポートモニターごとの構成スクリプト
/etc/saf/pmtag/ _pmtab
pmtag が提供するサービスのポートモニター固有の構成データが入っているポートモニター pmtag の管理ファイル
/etc/saf/pmtag/ svctag
サービス svctag のサービスごとの構成スクリプト
/var/saf/log
SAC のログファイル
/var/saf/pmtag
pmtag によって作成されるファイルのディレクトリ。たとえば、ログファイルのディレクトリなど

/etc/saf/_sactab ファイル

/etc/saf/_sactab ファイルの情報は以下のとおりです。

# VERSION=1
zsmon:ttymon::0:/usr/lib/saf/ttymon
#
# VERSION=1

サービスアクセス機能のバージョン番号を示します。

zsmon

ポートモニター名です。

ttymon

ポートモニターのタイプです。

::

次の 2 つのフラグが設定されているかどうかを示します。

d

ポートモニターを有効にしません。

x

ポートモニターを起動しません。この例では、どちらのフラグも設定されていません。

0

戻りコード値を示します。0 の戻りカウントは、ポートモニターが失敗した場合でも再起動しないことを示します。

/usr/lib/saf/ttymon

ポートモニターのパス名を示します。

/etc/saf/pmtab/_pmtab ファイル

/etc/saf/pmtab/_pmtab ファイル (/etc/saf/zsmon/_pmtab など) は、次のようになります。

# VERSION=1
ttya:u:root:reserved:reserved:reserved:/dev/term/a:I::/usr/bin/login::9600:
ldterm,ttcompat:ttya login\: ::tvi925:y:# 
# VERSION=1

サービスアクセス機能のバージョン番号を示します。

ttya

サービスタグを示します。

x,u

次のフラグが設定されているかどうかを示します。

x

サービスを有効にしません。

u

サービス用の utmpx エントリを作成します。

root

サービスタグに割り当てられた ID を示します。

reserved

このフィールドは、将来の拡張のために予約されています。

reserved

このフィールドは、将来の拡張のために予約されています。

reserved

このフィールドは、将来の拡張のために予約されています。

/dev/term/a

TTY ポートパス名を示します。

/usr/bin/login

接続を受信したときに呼び出されるサービスのフルパス名を示します。

:c,b,h,I,r:

次のフラグが設定されているかどうかを示します。

c

キャリア検出時に接続するよう、ポートを設定します。

b

ポートが双方向性である (着信トラフィックと発信トラフィックの両方を許可する) と設定します。

h

着呼が受信された直後の自動着信処理を抑制します。

I

ポートを初期化します。

r

ttymonlogin: メッセージを出力する前に、ポートから文字を受信するまで ttymon を待機させます。

9600

/etc/ttydefs ファイルに定義されている TTY 名を指定します。

ldterm,ttcompat

プッシュする STREAMS モジュールを示します。

ttya login\:

表示するプロンプトを指定します。

:y/n:

「はい」か「いいえ」かの応答を示します。

message

任意のアクティブでない (無効な) 応答メッセージを指定します。

tvi925

端末タイプを指定します。

y

ソフトウェアキャリアが設定されているかどうかを示します (y/n)。

サービスの状態

sacadm コマンドは、サービスの状態を制御します。次に、サービスの起こりうる状態に関する説明を一覧で示します。

有効

デフォルト状態。ポートモニターを追加したとき、サービスが有効になります。

無効

デフォルト状態。ポートモニターを削除したとき、サービスは停止します。

特定のサービスの状態を確認するには、次のように入力します。

# pmadm -l -p portmon-name -ssvctag

ポートモニターの状態

sacadm コマンドは、ttymon ポートモニターおよび listen ポートモニターの状態を制御します。次の表は、起こりうるポートモニターの状態について説明したものです。

状態
説明
起動
デフォルト状態 – ポートモニターは追加されると自動的に起動されます。
有効
デフォルト状態 – ポートは追加されると自動的にサービス要求を受け付け可能になります。
停止
デフォルト状態 – ポートモニターは削除されると自動的に停止します。
無効
デフォルト状態 – ポートモニターは削除されると自動的に提供中であったサービスを続行し、新しいサービスの追加を拒否します。
起動中
中間状態 – ポートモニターの起動が進行中です。
停止中
中間状態 – ポートモニターは手作業で終了過程に入っていますが、まだシャットダウン手続きは完了していません。ポートモニターが停止状態になるまでの途中の状態です。
非動作中
アクティブではない状態 – ポートモニターが強制終了された状態です。前の動作状態のときに監視していたすべてのポートがアクセス不可になります。外部のユーザーからはポートが無効なのか、非動作状態なのか区別できません。
障害
アクティブではない状態 – ポートモニターを起動して動作状態を維持できません。

特定のポートモニターの状態を確認するには、次のコマンドを入力します。

# sacadm -l -p portmon-name

ポートの状態

ポートは、ポートを制御するポートモニターの状態によって、有効または無効にできます。

状態
説明
シリアル (ttymon) ポートの状態
有効
ttymon ポートモニターはポートにプロンプトメッセージを送り、ログインサービスを提供します。
無効
ttymon が強制終了されているか、無効の場合のすべてのポートのデフォルト状態。この状態を指定した場合、ttymon は接続要求を受け取ると「disabled」メッセージを送信します。