1.1. Sun Ray Software 5.3 の新機能

以降のセクションでは、Sun Ray Software 5.2 リリースからの主な変更点について説明します。これらの機能の多くでは、Sun Ray Operating Software 11.0 リリース (ファームウェア) が Sun Ray クライアントにインストールされている必要があります。詳細については、Appendix A, Sun Ray Operating Software 11.0 リリースを参照してください。

1.1.1. インストール

  • Sun Ray Operating Software

    Sun Ray Client ファームウェアは Sun Ray Software メディアキットの一部ではなくなったため、Sun Ray Operating Software リリースで別途ダウンロードしてインストールする必要があります。Sun Ray クライアントファームウェアは、正式に Sun Ray Operating Software と呼ばれるようになりましたが、これまでどおり「ファームウェア」という用語がこのドキュメント全体で使用されています。詳細については、Appendix A, Sun Ray Operating Software 11.0 リリースを参照してください。

  • Oracle Linux での Sun Ray Software インストールが改善

    あらかじめ必要な RPM を Sun Ray サーバーに簡単にインストールするために新しい utpkgcheck コマンドが用意されています。管理ガイドの「Oracle Linux の追加要件」を参照してください。

1.1.2. マルチメディア

  • Sun Ray 3 シリーズクライアントでのビデオプレイバックが改善

    Sun Ray 3 シリーズクライアントでは、Sun Ray 3 Plus クライアントでの高解像度ビデオプレイバックなど、Windows Media Player を使用したビデオプレイバックが改善されています。管理ガイドの「ビデオの高速化」を参照してください。

  • 改善された Adobe Flash プレイバック

    Windows 7 および Windows 2008 での Internet Explorer を使用した Adobe Flash プレイバックが、解像度の向上や配備のスケーラビリティーを含めて改善されています。高解像度の Adobe Flash プレイバックが Sun Ray 3 Plus クライアントで使用できるようになりました。これらの改善には、Adobe Flash 高速化コンポーネントを Windows システムにインストールされている必要があります。管理ガイドの「ビデオの高速化」を参照してください。

1.1.3. Oracle Linux 機能

  • VMWare View Connector for Oracle Linux

    Oracle Linux を実行する Sun Ray サーバーで VMWare View Connector サポートを利用できるようになりました。管理ガイドの「VMware View Connector」を参照してください。

  • スマートカードなしのホットデスク (Oracle Linux 用)

    Oracle Linux を実行している Sun Ray サーバーで非スマートカードモビリティー (NSCM) を利用できるようになりました。管理ガイドの「スマートカードなしのホットデスク」を参照してください。

1.1.4. ユーザーエクスペリエンス

  • Oracle Virtual Desktop Client セッションとローカルデスクトップ間のクリップボード共有

    Oracle Virtual Desktop Client ユーザーが、Oracle Virtual Desktop Client セッションで実行しているアプリケーションとローカルデスクトップで実行しているアプリケーションとの間でテキストをコピー&ペーストできるようになりました。コピー&ペースト機能が動作するには、Sun Ray サーバーでクリップボードサービスが有効で、Oracle Virtual Desktop Client でクリップボード共有が有効である必要があります。管理ガイドの「Oracle Virtual Desktop Client のクリップボードサービスを有効にする方法」を参照してください。

  • Windows セッションホットデスク時の位置対応

    Windows セッションをホットデスクするときに位置対応を利用できるようになり、Windows セッション内で一意のクライアント名を取得したり、Windows セッションがホットデスクするときのコマンドまたはスクリプトによるアクションを設定したりできます。これによって、フォローミー印刷などの機能が有効になり利用できます。管理ガイドの「位置対応」を参照してください。

  • ホットデスク中のデスクトップ自動サイズ変更

    モニター構成の異なる Sun Ray クライアントまたは Oracle Virtual Desktop Client にホットデスクするときに、Sun Ray セッションデスクトップのサイズが自動的に変更されるように構成できるようになりました。Windows セッションのデスクトップサイズ変更を構成するには、管理ガイドの「デスクトップのサイズ変更」を参照してください。

1.1.5. セキュリティー

  • Sun Ray クライアントでの 802.1x 認証サポート

    Sun Ray クライアントで 802.1x 認証を利用できるようになりました (Sun Ray クライアントのファームウェアで構成できます)。管理ガイドの「802.1x 認証」を参照してください。

  • 強化されたスマートカードサービス

    新しい Sun Ray Software スマートカードバスプロトコルは scbus v2 と呼ばれ、拡張 APDU サポート (ISO-7816-4 2005 rev)、Oracle Virtual Desktop Client 用のスマートカードサービス、Sun Ray 3 シリーズクライアント用の PPS (Protocol and Parameters Selection)、および PC/SC 2.0 IFD ハンドラ API 準拠を提供します。管理ガイドの「スマートカードサービス」を参照してください。