この章では、OSBまたはOracleホームあるいはその両方をプロビジョニングするためにEnterprise Manager Cloud Controlで提供されるMiddlewareプロビジョニング・ソリューションを使用する方法について説明します。
重要: OSBドメイン/Oracleホームをプロビジョニングする前に、パッチ20046866をダウンロードして適用する必要があります。 |
この章では次のトピックについて説明します。
この項では、Fusion Middlewareデプロイメント・プロシージャを使用してWebLogicドメインおよびミドルウェア・ホームのプロビジョニングに関連する手順の概要を示します。
表25-1 OSBプロビジョニングの概要
ステップ | 説明 | 参照リンク |
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手順1 |
ユースケースの選択 この章では、OSBドメインおよびOSBホームのプロビジョニングに関連するユースケースを示します。ご自身の要件に最適なユースケースを選択してください。 |
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手順2 |
ミドルウェア・プロファイルをプロビジョニングするための前提条件 Fusion Middlewareデプロイメント・プロシージャを実行する前に、満たす必要があるいくつかの前提条件があります。 |
OSBドメインまたはホームをプロビジョニングするための前提条件の詳細は、第25.3項を参照してください。 |
手順3 |
Fusion Middlewareデプロイメント・プロシージャの実行 このデプロイメント・プロシージャを実行して、WeblogicドメインまたはOracleホームあるいはその両方を正常にプロビジョニングします。 |
インストール・メディア・プロファイルまたはOracleホーム・プロファイルからのプロビジョニングの詳細は、第23.6項を参照してください。 WebLogicドメイン・プロファイルのプロビジョニングの詳細は、第23.7項を参照してください。 既存のホームからプロビジョニングするには、第23.8項を参照してください。 OSBドメインからスケール・アウトするには、第29項を参照してください。 |
次の表にリストされているバージョンは、OSBプロビジョニングをサポートします。
製品 | バージョン |
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Oracleリポジトリ作成ユーティリティ(RCU) | 11g |
Oracle OSB | 11g |
ミドルウェア・プロファイルの作成およびこれらのプロファイルからのプロビジョニングを実際に開始する前に注意する事項があります。
特に、この項には次のトピックが含まれます:
通常のデータ・センターでは、デプロイメント・プロシージャの主なユーザーはデザイナ(主任管理者)およびオペレータです。デプロイメント・プロシージャの権限を使用して、ユーザーは、設計時アクティビティ(プロファイルの作成、プロファイルのアクセス権の付与、プロファイルのロックダウンの作成など)や実行時アクティビティ(ソフトウェア・アプリケーションのプロビジョニングを行うデプロイメント・プロシージャの実行など)を実行できます。
Middlewareプロビジョニングでは、次のロールを持つ管理者を作成する必要があります。
ロール: EMスーパー管理者
表25-2は、Middlewareプロビジョニングの管理者を作成できるロールを示しています。
表25-2 必要なロールを持つ管理者の作成
Enterprise Managerロール | 説明 |
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EM_PROVISIONING_DESIGNER |
ロールは、プロビジョニング・デザイナ用の権限を持ちます。 |
EM_PROVISIONING_OPERATOR |
ロールは、プロビジョニング・オペレータ用の権限を持ちます。 |
これらのロールを持つ管理者の作成手順は、第2.4項を参照してください。
通常のオペレーティング・システム・ユーザー・アカウント(Oracle)の名前付き資格証明および特権ユーザー・アカウント(root)の名前付き資格証明を設定してEnterprise Manager Cloud Controlのプロビジョニング・タスクを実行することをお薦めします。
名前付き資格証明の設定手順は、第2.3項を参照してください。
ドメインのクローニングと同時にソース・ドメインからデータベースをクローニングしている必要があります。データベースをクローニングするには、Enterprise Managerの管理対象ターゲットとしてソース・データベースを検出する必要があります。この後、ソース・データベースからプロファイルを作成し、プロファイルをプロビジョニングしてクローニング・プロセスを完了する必要があります。
このユースケースは、Oracle Fusion Middlewareソフトウェアの初めてのインストールおよびWebLogicドメインの初めてのプロビジョニングを実行する方法を説明します。これはデータ・センターに既存のドメインがない場合または既存のドメインに基づいてプロビジョニング・プロファイルからクローニングしない場合に特に役立ちます。次の手順を実行します。
デザイナ権限(EM_PROVISIONING_DESIGNER
ロール)でログインして、インストール・メディア・プロファイルを作成します。これを行うには、第23.5.1項に示される手順に従います。
(オプション) 前提条件チェックに合格した後に一部のロックダウンを作成してテンプレートとしてプロファイルを保存できます。ミドルウェア製品をプロビジョニングするために複数回同じプロファイルを実行する必要がある場合、これを実行すると役に立ちます。テンプレートとしてプロファイルを保存する付加価値は、オペレータにアクセス権を付与し、オペレータがプロファイルを実行してMiddlewareプロビジョニングを実行できることです。
インストール・メディア・プロファイルに基づくミドルウェア・プロファイルをプロビジョニングする前に、第23.4.1項に示されている前提条件を満たしてください。
オペレータ権限(EM_PROVISIONING_OPERATOR
)でログインします。「デプロイメント・プロシージャ」表からテンプレートを選択して、「起動」をクリックします。
プロファイルからテンプレートを作成しない場合、「Middlewareプロビジョニング」ページの「プロファイル」表からプロファイルを選択して、「プロビジョニング」をクリックできます。
インストール・メディアからOSBドメインおよびOracleホームをプロビジョニングするため、第23.6項に示されている手順に従います。
接続先環境の設定をカスタマイズする場合、第23.6.1項に示されている手順に従います。
このユースケースは、パッチが適用されている可能性がある既存のOracleホーム(OSB)からゴールド・イメージを作成し、Oracleホーム・プロファイルを使用してこれをプロビジョニングする方法を説明します。これは新しいWebLogicドメインの使用に関係なくOracle Fusion Middlewareソフトウェアをインストールする必要がある場合に特に役立ちます。
デザイナ権限(EM_PROVISIONING_DESIGNER
ロール)でログインして、Oracleホーム(OSB)・プロファイルを作成します。これを行うには、第23.5.2項に示される手順に従います。
Oracleホームに基づくミドルウェア・プロファイルをプロビジョニングする前に、第23.4.1項に示されている前提条件を満たします。
「Middlewareプロビジョニング」ページの「プロファイル」表からプロファイルを選択して、「プロビジョニング」をクリックします。
ドメイン構成のない既存のドメインのOracleホーム(バイナリおよびパッチを使用)のクローンを作成するには、第23.6項に示されている手順に従います。
接続先環境の設定をカスタマイズする場合、第23.6.1項に示されている手順に従います。
このユースケースは、既存のWebLogicドメインに基づいてプロビジョニング・プロファイルからWebLogicドメインをクローニングする方法を説明します。これはOracle Fusion Middlewareソフトウェアをインストールして新しいWebLogicドメインを構成する必要がある場合に特に役立ちます。
デザイナ権限(EM_PROVISIONING_DESIGNER
ロール)でログインして、WebLogicドメイン・プロファイルを作成します。これを行うには、第23.5.3項に示される手順に従います。
WebLogicドメイン・プロファイルに基づいてミドルウェア・プロファイルをプロビジョニングする前に、第23.4.2項に示されている前提条件を満たします。
「Middlewareプロビジョニング」ページの「プロファイル」表からプロファイルを選択して、「プロビジョニング」をクリックします。
プロファイルからOSBドメインおよびOracleホームをプロビジョニングするため、第23.8項に示されている手順に従います。
接続先環境の設定をカスタマイズする場合、第23.8.1項に示されている手順に従います。
そのままプロビジョニングしたい(プロファイルを作成する必要がない)Oracleホームがある場合、Fusion Middlewareのプロビジョニング・プロシージャのOracleホーム・ソース・ターゲットを選択してこれを実行できます。詳細は、23.7項を参照してください。
OSBドメインをスケール・アップして1つ以上の管理対象サーバーを含むには、Middlewareプロビジョニング・ページの「デプロイメント・プロシージャ」表からミドルウェアのスケール・アップ/スケール・アウト・プロシージャを実行します。詳細は、29項を参照してください。