この章では、Oracle Enterprise Manager Cloud Control(Cloud Control)を使用して、Oracle Databaseをアップグレードする方法について説明します。この章の具体的な内容は次のとおりです。
この項では、この章に取り組むための手引きとして、データベースを一括アップグレードする、またはOracleホームをインストールしてデータベースをアップグレードする場合の手順の概要を説明します。この項は、Oracle Databaseのアップグレードを成功させるために必要な一連の処理を理解するためのドキュメント・マップと考えてください。各手順の参照リンクをクリックすると、詳細情報が説明されている関連セクションが表示されます。
表18-1 データベースのアップグレードの概要
ステップ | 説明 | 参照リンク |
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ステップ1 |
ユースケースの選択 単一インスタンス・データベース、Oracle RACデータベース、Oracleデータベース・クラスタウェアをアップグレードするかどうかを決定し、それに対して実行するアップグレードのタイプを選択します。 Oracle Database 次のユースケースに従ったデプロイメント・プロシージャを使用して、複数のデータベース・インスタンスを一度にアップグレードできます。
一度に1つのデータベース・インスタンスをアップグレードすることもできます。たとえば、以前にOracleホームの一部のデータベースをすでにアップグレードしており、今回は同じOracleホームの別のデータベースをアップグレードする場合です。 |
デプロイメント・プロシージャを使用してデータベースをアップグレードするには、第18.3項を参照してください。 単一インスタンス・データベースまたはOracle RACデータベース・インスタンスをアップグレードするには、第18.4項を参照してください。 |
ステップ2 |
サポートされているリリースの把握 デプロイメント・プロシージャによりアップグレードできるOracle Databaseのリリースを確認します。 |
デプロイメント・プロシージャでサポートされているリリースについては、第18.2項を参照してください。 |
ステップ3 |
デプロイメント・プロシージャの理解 選択する必要のあるデプロイメント・プロシージャ、およびその有効範囲とカバレッジを把握します。 |
データベース・アップグレードのためのデプロイメント・プロシージャの詳細は、第18.3.1項を参照してください。 |
ステップ4 |
前提条件の確認 デプロイメント・プロシージャを実行する前に、プロビジョニング環境の設定、必須パッチの適用およびOracleソフトウェア・ライブラリの設定などの前提条件を満たす必要があります。 |
|
ステップ5 |
デプロイメント・プロシージャの実行 デプロイメント・プロシージャを実行してOracle Databaseを正常にアップグレードします。 |
このデプロイメント・プロシージャを使用して、複数ホストにまたがる次のリリースのOracle Databaseを一括アップグレードできます。
表18-2 Oracle Databaseの一括アップグレードがサポートされているリリース
サポートされているターゲット | アップグレードがサポートされるリリース | サポートされているプラットフォーム |
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Oracle Database (単一インスタンス・データベース) |
11gリリース2 12cリリース1 |
すべてのプラットフォーム |
1つのデータベース・インスタンスのアップグレードの場合、次のリリースがサポートされています。
この項の内容は次のとおりです。
Oracle Database 11gリリース2またはOracle Database 12cにアップグレードすると、最新のテクノロジにアクセスできるため、効率が高まり、アプリケーションのセキュアなデータ管理が可能になります。次の各ステップに従って計画、準備およびアップグレードを行うことにより、アップグレード・プロセスを最初から最後まで簡単、迅速かつ予測可能なものにすることができます。
データベース・アップグレード・デプロイメント・プロシージャは、データベースを一括アップグレードしたり、Oracleホームをインストールしてデータベースをアップグレードする際に使用します。
データベースの一括アップグレードでは、ソース・データベースを同じプラットフォームおよびバージョンの同種にする必要があります。新しいデータベース・バージョンに使用されるゴールド・イメージは、ユーザーが新しいリリースの単一の標準ゴールド・イメージを効果的に取得できるように、それらのデータベースに必要なすべてのパッチを含む必要があります。
Cloud ControlではOracleデータベースの一括アップグレード用に、「Oracleデータベースのアップグレード」デプロイメント・プロシージャが提供されます。デプロイメント・プロシージャでは、次のユースケースをサポートしています。
データベース・インスタンスのみのアップグレード
Database Real Application Clustersのアップグレード
クラスタウェアのアップグレード
注意: グリッド・インフラストラクチャをアップグレードすると、基となるASMターゲットも自動的にアップグレードされます。 |
一度に1つのOracle Databaseインスタンスをアップグレード、またはOracle RACデータベース・インスタンスをアップグレードする場合、アップグレードするデータベースのホームページからOracle Databaseのアップグレード・ウィザードにアクセスします。
注意: データベースのアップグレードのデプロイメント・プロシージャでは、Oracle Data Guard構成内のデータベースおよびOracle Database Vaultを使用するデータベースのアップグレードはサポートされません。 |
デプロイメント・プロシージャは、デザイナ、またはオペレータの2タイプの管理者が実行できます。デザイナとして、テスト・データベースを設定し、新規ソフトウェアとパッチをデプロイし、アップグレード・プロセスを定義して、そこからゴールド・イメージを作成できます。次に、デプロイメント・プロシージャにアクセスし、必要な詳細を入力し、「プラットフォーム」、「バージョン」、「移動先」などのフィールドを1つ以上ロックします。最後にプロシージャを保存し、これをオペレータに公開します。
オペレータとしては、保存したプロシージャにアクセスし、ロック基準に基づくデータベース・セットの選択、ランタイム・アクティビティ固有の追加入力、プロシージャのスケジュールなど、特定の操作のみを実行できます。この方法で、オペレータは完全にテストされ、認証されたデプロイメント・プロシージャを本番稼働で実行するため、操作全体のエラーはより少なくなる傾向にあります。
このようなタイプの管理者の詳細、およびロック機能の使用方法の詳細は、第2.4項を参照してください。
Oracleデータベースをアップグレードする前に、次の前提条件に従います。
次の表に、各データベース・ターゲット・タイプに必要なソースおよび宛先の最小バージョンを示します。
表18-4 前提条件の確認
データベース・ターゲット・タイプ | サポートされているソースの最小バージョン | 宛先バージョン |
---|---|---|
クラスタウェア |
10gR2シリーズの10.2.0.4.0以上 10gR2シリーズの11.1.0.7.0以上 11gR2の11.2.0.1以上 |
11.2および12cシリーズ |
クラスタ・データベース |
10gR2シリーズの10.2.0.4.0以上 10gR2シリーズの11.1.0.7.0以上 11gR2の11.2.0.1以上 |
11.2および12cシリーズ |
単一インスタンス・データベース |
10gR2シリーズの10.2.0.4.0以上 10gR2シリーズの11.1.0.7.0以上 11gR2の11.2.0.1以上 |
11.2および12cシリーズ |
単一インスタンスの高可用性 |
11gR2の11.2.0.1以上 |
11.2および12cシリーズ |
Oracle RAC One Node |
10gR2シリーズの10.2.0.4.0および11.1.0.7.0以上 11gR2の11.2.0.1以上 |
11.2および12cシリーズ |
自動ストレージ管理 |
10.2.0.4以上の場合のみ適用 11.1.0.7以上(スタンドアロン・タイプ) |
11.2および12cシリーズ |
データベース・ユーザーがSYSDBA権限を持つか、OSユーザーがDBAグループの一部である必要があります。
アップグレードするデータベースおよびすべてのノード・インスタンス(クラスタ・データベースの場合)が稼働している必要があります。
必要な権限を持つデザイナ・ロールおよびオペレータ・ロールが作成されていることを確認する必要があります。デザイナにはEM_PROVISIONING_DESIGNERロールが必要であり、オペレータにはEM_PROVISIONING_OPERATORロールが必要です。
デザイナには次の権限が必要です。
ゴールド・イメージなどのソフトウェア・ライブラリのエンティティを管理するソフトウェア・ライブラリへの編集アクセス権。
ターゲット権限の追加/編集。
名前付き資格証明の作成権限。
オペレータには次の権限が必要です。
ゴールド・イメージなどのソフトウェア・ライブラリ・エンティティを表示するためのソフトウェア・ライブラリへのアクセス権の表示。
ターゲット権限の追加/表示。
デザイナによって付与された名前付き資格証明への権限。
デプロイメント・プロシージャを使用してOracleクラスタ・データベースをアップグレードするには、次の手順に従います。
デザイナ・ロールで、「エンタープライズ」メニューから、「プロビジョニングとパッチ適用」、「データベースのプロビジョニング」の順に選択します。
「データベースのプロビジョニング」コンソールで、「Oracleデータベースのアップグレード」デプロイメント・プロシージャを選択し、「起動」をクリックします。データベース・アップグレード・ウィザードが起動します。
「ターゲット」ページの「ターゲットの選択」セクションで、「ターゲット・タイプ」として「クラスタ・データベース」を選択します。
注意: 「クラスタ・データベース」オプションでは、クラスタ・データベースをアップグレードし、オプションで基になる自動ストレージ管理ターゲットおよび管理対象のクラスタウェアを同じプロセスの一部としてアップグレードできます。 |
「宛先」リストから、アップグレードするデータベースのバージョンを選択します。
「ターゲットの追加」をクリックします。
「アップグレードするターゲットの選択」で、クラスタ検索アイコンをクリックして、クラスタ・データベースを検索します。
「検索と選択: クラスタ・ターゲット」ダイアログ・ボックスで、アップグレードするクラスタ・データベースを選択し、「選択」をクリックします。
注意: アップグレードするデータベースが表に表示されない場合、データベースが使用可能か、ターゲットに対するメトリック収集エラーがないかどうかを確認します。 |
注意: 選択したクラスタ・データベースが親クラスタの場合、HAS、ASM、クラスタ・データベースなどのすべての子ノードが自動的に選択されます。 |
クラスタ・データベース・バージョンを選択します。「OK」をクリックします。
「ターゲット」ページで、「保存」をクリックします。
「プロシージャの保存」ダイアログ・ボックスで、説明を入力します。
次に例を示します。
Upgrade Oracle Database Procedure 1
「保存」をクリックします。
「情報」ダイアログ・ボックスが表示されます。「OK」をクリックします。
「ログアウト」をクリックします。
デザイナ・ロールが完了します。オペレータ資格証明でログインします。
「エンタープライズ」メニューから、「プロビジョニングとパッチ適用」を選択し、「データベースのプロビジョニング」を選択します。
「データベースのプロビジョニング」ページで、「起動」を除くすべての操作がオペレータで無効になります。保存されたデータベース・アップグレード・デプロイメント・プロシージャが選択されます。「起動」をクリックします。
「ターゲット」ページで、「次へ」をクリックします。
「ソフトウェア詳細」ページの「グリッド・インフラストラクチャ」セクションで、「検索」アイコンをクリックし、グリッド・インフラストラクチャ・ソフトウェアをソフトウェア・ライブラリから選択して、新しいOracleホームを作成します。
注意: ソフトウェアはゴールド・イメージまたは圧縮済のインストール・メディアとしてソフトウェア・ライブラリに格納されています。 |
表示されたダイアログ・ボックスから、グリッド・インフラストラクチャ・ソフトウェアを選択し、「選択」をクリックします。
「Oracleデータベース」セクションで、次の詳細を指定します。
「Oracle Databaseソフトウェア」セクションで、検索アイコンをクリックし、ソフトウェア・ライブラリから「Oracle Databaseソフトウェア」を選択して、新しいOracleホームを作成します。
ソフトウェアはゴールド・イメージまたは圧縮済のインストール・メディアとしてソフトウェア・ライブラリに格納されています。圧縮されたOracleホームに新規Oracleホーム用の重要なパッチがすべて含まれることを確認してください。
注意: 作成するゴールド・イメージにすべての推奨パッチが含まれていることを確認するには、次の手順に従います。
|
「ソフトウェアの場所」セクションで、データベースのOracleベースおよびデータベースのOracleホームのソフトウェアの場所を指定するか、ソフトウェアの場所が正しいかどうかを確認します。
「ユーザー・グループ」セクションで、次のユーザー・グループに対して指定した値を指定するか、値が正しいかどうかを確認します。
- データベースのバックアップとテープのリカバリ(OSBACKUPDBA)グループ: このグループは、オペレーティング・システム・ユーザーの別のグループにバックアップおよびリカバリ関連の管理の制限付き権限セット(SYSBACKUP権限)を付与する場合に作成します。このグループの通常の名前はbackupdbaです。
- Data Guard管理(OSDBDBA)グループ: このグループは、オペレーティング・システム・ユーザーの別のグループにOracle Data Guardを管理および監視する制限付き権限セット(SYSDG権限)を付与する場合に作成します。このグループの通常の名前はdgdbaです。
- 暗号化鍵管理(OSKMDBA)グループ: このグループは、オペレーティング・システム・ユーザーの別のグループに、Oracle Wallet Managerの管理など暗号化鍵管理の制限付き権限セット(SYSKM権限)を付与する場合に作成します。このグループの通常の名前はkmdbaです。
「作業ディレクトリ」セクションで、各ターゲット・ホスト上の作業ディレクトリを指定します。すべてのホストが、指定した作業ディレクトリに対する読取り/書込み権限があることを確認します。
注意: 「ロック」アイコンをクリックし、編集可能にしないフィールドをロックします。これらのフィールドはオペレータ・ロールでは編集できなくなります。 |
「次へ」をクリックします。
「資格証明」ページで、グリッド・インフラストラクチャおよびデータベースのオペレーティングシステム資格証明、権限付きのオペレーティング・システム資格証明(rootとして実行)、およびデータベース資格証明を指定します。「優先資格証明」の指定を選択した場合は、「通常ホスト資格証明」または「特権ホスト資格証明」のいずれかを選択します。「名前付き資格証明」については、Oracleホームと同じまたは別の資格証明を指定することができます。
「名前付き資格証明」を設定していない場合、「資格証明」セクションでプラス記号(+)をクリックします。新規データベース資格証明の追加ポップアップで、「ユーザー名」、「パスワード」、「ロール」を指定し、「詳細の保存」を指定します。「別名実行」を選択し、「ルート」を指定します。「OK」をクリックします。
「ロック」アイコンをクリックし、編集可能にしないフィールドをロックします。これらのフィールドはオペレータ・ロールでは編集できなくなります。
「次へ」をクリックします。
「構成詳細」ページで、リストア方法の「バックアップとリストア」設定オプションがデフォルトで選択されます。
リストア方法セクションでは、次を選択できます。
バックアップおよびリストアの設定のみ: アップグレードが失敗した場合、実際のデータではなく、データベース・アップグレード中に行われた構成の変更をリストアします。
アップグレード前にRMANバックアップを作成: バックアップの場所を入力します。
注意: RMANを使用してバックアップを実行する場合は、ファイルシステムまたはASMのデータファイルに関係なく、データベース全体をリストアできます。RMANを使用したバックアップは、12cにアップグレードした場合のみ使用できます。 |
既存のRMANバックアップの使用: 最新のRMANバックアップが使用されます。
フラッシュバックおよび保証付きリストア・ポイントの使用
注意: ソース・データベースのバージョンは11g以上である必要があります。ターゲット・ホームのバージョンは12cである必要があります。 |
全体バックアップ: データベースをバックアップし、アップグレードが失敗した場合、構成およびoratab設定をリストアします。デフォルトのバックアップの場所は、'$GDB'
'がグローバル・データベース名である$ORACLE_BASE/admin/$GDB/backup
です。
無視: 独自のバックアップ・オプションがあり、Cloud Controlにデータベースのバックアップを実行させたくない場合。
注意: 「ロック」アイコンをクリックし、編集可能にしないフィールドをロックします。これらのフィールドはオペレータ・ロールでは編集できなくなります。 |
左側のパネルから「アップグレード・オプション」を選択します。
「アップグレード・オプション」セクションで、次の操作を実行できます。
「アップグレード終了時に無効なオブジェクトを再コンパイル」を選択して、新しいデータベース・バージョンの有効なデータベース・オブジェクトを作成します。
データベース・バージョン11.2.0.2以上にアップグレードする場合、タイムゾーン・アップグレード・オプションを設定できます。タイムゾーン・バージョンとTIMESTAMP WITH TIME ZONEデータをアップグレードを選択できます。
アップグレード前に統計を収集を選択します。
データベースでアーカイブ・ロギングがオンである場合、各データベースでアーカイブおよびフラッシュバック・ロギングを無効にするオプションを選択できます。
「アップグレード前および後のスクリプト」セクションで、データベースのアップグレードの前後に実行するカスタム・スクリプトを指定します。次の各スクリプトで、データベースをアップグレードする前に実行されるSQLスクリプトが含まれるソフトウェア・ライブラリから、コンポーネントを選択します。
アップグレード前のSQLスクリプト
アップグレード後のSQLスクリプト
アップグレード後のPerlスクリプト
「次へ」をクリックします。
カスタム・パラメータが必要なユーザー・カスタマイズ済デプロイメント・プロシージャに対してのみカスタム・プロパティ・ページが表示されます。アップグレードに関するカスタム・プロパティ(存在する場合)を指定します。「次へ」をクリックします。
「スケジュール」ページで、「デプロイメント・インスタンス名」を指定し、アップグレード・ジョブをスケジュールします。プロシージャを即時実行する場合は、デフォルトで選択されている「即時」を選択します。ジョブを後で実行する場合は、「後で」を選択し、タイムゾーン、開始日および開始時刻の詳細を指定します。Cloud Controlが指定の時刻にアップグレードを開始できなかった場合に、再度開始しようとするまでの間隔である「猶予期間」を指定します。
「ブレークポイント」セクションで、「ブレーク・ポイントの設定」を選択し、「次の後にブレーク・ポイントを設定」リストから、ブレークポイントを後にするステップを選択して、ブレークポイントを設定できます。
これらのブレークポイントを適切に設定することで、アップグレード・プロセスの実際の停止時間を短縮できます。
たとえば、停止時間はアプリケーションのみで、ソフトウェア・インストールの間ではなく実際のアップグレード・プロセスの間であるため、「クラスタ・データベースのアップグレード」の手順の前にブレークポイントを設定できます。
「データベース・アップグレード・インスタンスのトラッキング」ページから、ブレークポイントを変更して実行を再開することもできます。
「通知詳細の設定」セクションで、通知が必要なイベントを選択します。
「次へ」をクリックします。
確認ページで、選択した詳細が正しく表示されていることを確認します。詳細を変更する場合、変更を加えるページに到達するまで、「戻る」をクリックします。
将来使用するためにデプロイメント・プロシージャを保存する場合、「保存」をクリックします。
デプロイメント・プロシージャを発行する場合、「発行」をクリックします。デプロイメント・プロシージャが実行を目的として発行されると、データベース・アップグレード・インスタンスの追跡ページが表示されます。また、ジョブ・アクティビティ・ページでプロシージャ・インスタンスをクリックしてこのページに移動することもできます。
編集可能フィールドに値を入力した後で、構成されたデータベース・アップグレード・プロシージャを発行します。プロシージャを発行した後、実行中のプロシージャに関するサマリーが表示されます。
Oracleデータベースのアップグレード・プロシージャ実行ページの「現在の実行」タブで、アップグレード・ジョブのステップおよびステータスを表示します。
ブレークポイントを指定した場合、プロシージャ実行は、指定したステップで一時休止します。実行が一時停止すると、「実行する上限ステップ」リストを使用して、次のいずれかを実行できます。
適切なステップを選択して、新しいブレークポイントを設定する
「残りすべての手順」を選択する
「停止」、「再開」、「一時停止」、「クリーンアップ」、「再送信」および「ステップのスキップ」のアクションを実行することもできます。現在のインスタンスを実行するために再発行する場合は、「再送信」をクリックします。
一時停止: アップグレード・デプロイメント・プロシージャを一時停止します。
再開: 一時停止した後、アップグレード・デプロイメント・プロシージャを再開します。
停止: アップグレード・デプロイメント・プロシージャを停止します。
リストア: グリッド・インフラストラクチャのロールバックを実行します。これにより、別のデプロイメント・プロシージャが送信されます。
注意: ロールバック・インスタンスはアップグレード実行と同じページで追跡できます。これは、GIロールバックの間に致命的な障害が発生した場所で使用できます。 |
再試行: 失敗したステップを再試行します。このオプションは、以前の実行で失敗していた可能性のある前提条件ステップの再試行に使用できます(修正はフローの外側で実施済)。
無視: 失敗したステップを無視します。
再送信: アップグレード・デプロイメント・プロシージャを再送信します(通常は、見つかったエラーの修正後)。一般に、これは以前の実行を再試行することができない場合のみ使用する必要があります。
ステップのステータスが「失敗」である場合、「ログの表示」をクリックします。ステップの「ジョブ実行」がリストされます。「詳細」列の「表示」をクリックし、ログ全体を表示します。エラーを修正し、「再試行」をクリックします。
プロシージャの実行が完了した後で、「データベース」」メニューをクリックし、新たにアップグレードしたデータベースがCloud Controlターゲットとして表示されることを確認します。
デプロイメント・プロシージャを使用してOracle Clusterwareをアップグレードするには、次の手順に従います。
デザイナ・ロールで、「エンタープライズ」メニューから、「プロビジョニングとパッチ適用」、「データベースのプロビジョニング」の順に選択します。
「データベースのプロビジョニング」コンソールで、「Oracleデータベースのアップグレード」デプロイメント・プロシージャを選択し、「起動」をクリックします。データベース・アップグレード・ウィザードが起動します。
「ターゲット」ページの「ターゲットの選択」セクションで、「ターゲット・タイプ」として「クラスタウェア」を選択します。
注意: 「クラスタウェア」オプションでは、クラスタウェアと、オプションで基になる自動ストレージ管理ターゲットを同じプロセスの一部としてアップグレードできます。 |
「宛先」リストから、アップグレードするデータベースのバージョンを選択します。
「ターゲットの追加」をクリックします。
「アップグレードするターゲットの選択」ダイアログ・ボックスで、クラスタ検索アイコンをクリックして、クラスタを検索します。
「検索と選択: クラスタ・ターゲット」ダイアログ・ボックスで、アップグレードするクラスタを選択し、「選択」をクリックします。
注意: アップグレードするデータベースが表に表示されない場合、データベースが使用可能か、ターゲットに対するメトリック収集エラーがないかどうかを確認します。 |
注意: 選択したクラスタ・データベースが親クラスタの場合、HAS、ASM、クラスタ・データベースなどのすべての子ノードが自動的に選択されます。 |
「OK」をクリックします。
「ターゲット」ページで、「保存」をクリックします。
「プロシージャの保存」ダイアログ・ボックスで、説明を入力します。
次に例を示します。
Upgrade Oracle Database Procedure 1
「保存」をクリックします。
「情報」ダイアログ・ボックスが表示されます。「OK」をクリックします。
「ログアウト」をクリックします。
デザイナ・ロールが完了します。オペレータ資格証明でログインします。
「エンタープライズ」メニューから、「プロビジョニングとパッチ適用」を選択し、「データベースのプロビジョニング」を選択します。
「データベースのプロビジョニング」ページで、「起動」を除くすべての操作がオペレータで無効になります。保存されたデータベース・アップグレード・デプロイメント・プロシージャが選択されます。「起動」をクリックします。
「ターゲット」ページで、「次へ」をクリックします。
「ソフトウェア詳細」ページの「グリッド・インフラストラクチャ」セクションで、「検索」アイコンをクリックし、グリッド・インフラストラクチャ・ソフトウェアをソフトウェア・ライブラリから選択して、新しいOracleホームを作成します。
注意: ソフトウェアはゴールド・イメージまたは圧縮済のインストール・メディアとしてソフトウェア・ライブラリに格納されています。 |
表示されたダイアログ・ボックスから、グリッド・インフラストラクチャ・ソフトウェアを選択し、「選択」をクリックします。
「作業ディレクトリ」セクションで、各ターゲット・ホスト上の作業ディレクトリを指定します。ホスト・ターゲット上の作業ディレクトリは、グリッド・インフラストラクチャまたはデータベースのインストールまたはアップグレード中にファイルをステージングするために必要です。すべてのホストが、指定した作業ディレクトリに対する読取り/書込み権限があることを確認します。
注意: 「ロック」アイコンをクリックし、編集可能にしないフィールドをロックします。これらのフィールドはオペレータ・ロールでは編集できなくなります。 |
「資格証明」ページで、グリッド・インフラストラクチャのオペレーティングシステム資格証明、および権限付きのオペレーティング・システム資格証明(rootとして実行)を指定します。「優先資格証明」の指定を選択した場合は、「通常ホスト資格証明」または「特権ホスト資格証明」のいずれかを選択します。「名前付き資格証明」については、Oracleホームと同じまたは別の資格証明を指定することができます。
「名前付き資格証明」を設定していない場合、「資格証明」セクションでプラス記号(+)をクリックします。新規データベース資格証明の追加ポップアップで、「ユーザー名」、「パスワード」、「ロール」を指定し、「詳細の保存」を指定します。「別名実行」を選択し、「ルート」を指定します。「OK」をクリックします。
「ロック」アイコンをクリックし、編集可能にしないフィールドをロックします。これらのフィールドはオペレータ・ロールでは編集できなくなります。
「次へ」をクリックします。
カスタム・パラメータが必要なユーザー・カスタマイズ済デプロイメント・プロシージャに対してのみカスタム・プロパティ・ページが表示されます。アップグレードに関するカスタム・プロパティ(存在する場合)を指定します。「次へ」をクリックします。
「スケジュール」ページで、「デプロイメント・インスタンス名」を指定し、アップグレード・ジョブをスケジュールします。プロシージャを即時実行する場合は、デフォルトで選択されている「即時」を選択します。ジョブを後で実行する場合は、「後で」を選択し、タイムゾーン、開始日および開始時刻の詳細を指定します。Cloud Controlが指定の時刻にアップグレードを開始できなかった場合に、再度開始しようとするまでの間隔である「猶予期間」を指定します。
「ブレークポイント」セクションで、「ブレーク・ポイントの設定」を選択し、「次の後にブレーク・ポイントを設定」リストから、ブレークポイントを後にするステップを選択して、ブレークポイントを設定できます。
これらのブレークポイントを適切に設定することで、アップグレード・プロセスの実際の停止時間を短縮できます。
たとえば、停止時間はアプリケーションのみで、ソフトウェア・インストールの間ではなく実際のアップグレード・プロセスの間であるため、「クラスタウェアのアップグレード」の手順の前にブレークポイントを設定できます。
停止時間は、ソフトウェア・インストールの間ではなく、実際のアップグレードの間のみに適用されます。この停止時間は、実際のアップグレード・プロセス自体に対してのみです。DPには、「クラスタウェアのアップグレード」は停止時間を必要とするステップであることを表示するステップがあります。
「データベース・アップグレード・インスタンスのトラッキング」ページから、ブレークポイントを変更して実行を再開することもできます。
「通知詳細の設定」セクションで、通知が必要なイベントを選択します。
「次へ」をクリックします。
確認ページで、選択した詳細が正しく表示されていることを確認します。詳細を変更する場合、変更を加えるページに到達するまで、「戻る」をクリックします。
将来使用するためにデプロイメント・プロシージャを保存する場合、「保存」をクリックします。
デプロイメント・プロシージャを発行する場合、「発行」をクリックします。デプロイメント・プロシージャが実行を目的として発行されると、データベース・アップグレード・インスタンスの追跡ページが表示されます。また、ジョブ・アクティビティ・ページでプロシージャ・インスタンスをクリックしてこのページに移動することもできます。
編集可能フィールドに値を入力した後で、構成されたデータベース・アップグレード・プロシージャを発行します。プロシージャを発行した後、実行中のプロシージャに関するサマリーが表示されます。
Oracleデータベースのアップグレード・プロシージャ実行ページの「現在の実行」タブで、アップグレード・ジョブのステップおよびステータスを表示します。
ブレークポイントを指定した場合、プロシージャ実行は、指定したステップで一時休止します。実行が一時停止すると、「実行する上限ステップ」リストを使用して、次のいずれかを実行できます。
適切なステップを選択して、新しいブレークポイントを設定する
「残りすべての手順」を選択する
「停止」、「再開」、「一時停止」、「クリーンアップ」、「再送信」および「ステップのスキップ」のアクションを実行することもできます。現在のインスタンスを実行するために再発行する場合は、「再送信」をクリックします。
一時停止: アップグレード・デプロイメント・プロシージャを一時停止します。
再開: 一時停止した後、アップグレード・デプロイメント・プロシージャを再開します。
停止: アップグレード・デプロイメント・プロシージャを停止します。
リストア: グリッド・インフラストラクチャのロールバックを実行します。これにより、別のデプロイメント・プロシージャが送信されます。
注意: ロールバック・インスタンスはアップグレード実行と同じページで追跡できます。これは、GIロールバックの間に致命的な障害が発生した場所で使用できます。 |
再試行: 失敗したステップを再試行します。このオプションは、以前の実行で失敗していた可能性のある前提条件ステップの再試行に使用できます(修正はフローの外側で実施済)。
無視: 失敗したステップを無視します。
再送信: アップグレード・デプロイメント・プロシージャを再送信します(通常は、見つかったエラーの修正後)。一般に、これは以前の実行を再試行することができない場合のみ使用する必要があります。
ステップのステータスが「失敗」である場合、「ログの表示」をクリックします。ステップの「ジョブ実行」がリストされます。「詳細」列の「表示」をクリックし、ログ全体を表示します。エラーを修正し、「再試行」をクリックします。
プロシージャの実行の完了後、「ターゲット」メニューをクリックし、「すべてのターゲット」を選択して、「すべてのターゲット」ページに移動し、新しくアップグレードされたデータベースがCloud Controlターゲットとして表示されることを確認します。
デプロイメント・プロシージャを使用してOracle Databaseインスタンスをアップグレードするには、次の手順に従います。
デザイナ・ロールで、「エンタープライズ」メニューから、「プロビジョニングとパッチ適用」、「データベースのプロビジョニング」の順に選択します。
「データベースのプロビジョニング」コンソールで、「Oracleデータベースのアップグレード」デプロイメント・プロシージャを選択し、「起動」をクリックします。データベース・アップグレード・ウィザードが起動します。
「ターゲット」ページの「ターゲットの選択」セクションで、「ターゲット・タイプ」として「単一インスタンス・データベース」を選択します。
注意: 「単一インスタンス・データベース」オプションでは、単一インスタンス・データベースをアップグレードし、オプションで基になる自動ストレージ管理ターゲットおよび管理対象の高可用性サービスを同じプロセスの一部としてアップグレードできます。 |
「宛先」リストから、アップグレードするデータベースのバージョンを選択します。
「ターゲットの追加」をクリックします。
「アップグレードするターゲットの選択」ダイアログ・ボックスで、アップグレードするデータベース・インスタンスのソース・バージョンとプラットフォームを選択します。「検索」をクリックします。
「検索と選択: クラスタ・ターゲット」ダイアログ・ボックスで、アップグレードするデータベース・インスタンス・ターゲットを選択します。
注意: アップグレードするデータベースが表に表示されない場合、データベースが使用可能か、ターゲットに対するメトリック収集エラーがないかどうかを確認します。 |
リスナーのアップグレードを選択して、リスナーのアップグレードを選択できます。ソースOracleホームで選択したリスナーは、データベースの宛先Oracleホームに移行され、再起動されます。
「OK」をクリックします。
「ターゲット」ページで、「保存」をクリックします。
「プロシージャの保存」ダイアログ・ボックスで、説明を入力します。
次に例を示します。
Upgrade Oracle Database Procedure 1
「保存」をクリックします。
「情報」ダイアログ・ボックスが表示されます。「OK」をクリックします。
「ログアウト」をクリックします。
デザイナ・ロールが完了します。オペレータ資格証明でログインします。
「エンタープライズ」メニューから、「プロビジョニングとパッチ適用」を選択し、「データベースのプロビジョニング」を選択します。
「データベースのプロビジョニング」ページで、「起動」を除くすべての操作がオペレータで無効になります。保存されたデータベース・アップグレード・デプロイメント・プロシージャが選択されます。「起動」をクリックします。
「ターゲット」ページで、「次へ」をクリックします。
「Oracleデータベース」セクションで、「データベース・インスタンスのみのアップグレード」を選択します。データベースのOracleホームの場所を指定します。
「作業ディレクトリ」セクションで、各ターゲット・ホスト上の作業ディレクトリを指定します。ホスト・ターゲット上の作業ディレクトリは、グリッド・インフラストラクチャまたはデータベースのインストールまたはアップグレード中にファイルをステージングするために必要です。すべてのホストが指定した作業ディレクトリに対する読取り/書込み権限があることを確認します。
注意: 「ロック」アイコンをクリックし、編集可能にしないフィールドをロックします。これらのフィールドはオペレータ・ロールでは編集できなくなります。 |
「次へ」をクリックします。
「資格証明」ページで、データベースのオペレーティングシステム資格証明、権限付きのオペレーティング・システム資格証明(rootとして実行)、およびデータベース資格証明を指定します。「優先資格証明」の指定を選択した場合は、「通常ホスト資格証明」または「特権ホスト資格証明」のいずれかを選択します。「名前付き資格証明」については、Oracleホームと同じまたは別の資格証明を指定することができます。
「名前付き資格証明」を設定していない場合、「資格証明」セクションでプラス記号(+)をクリックします。新規データベース資格証明の追加ポップアップで、「ユーザー名」、「パスワード」、「ロール」を指定し、「詳細の保存」を指定します。「別名実行」を選択し、「ルート」を指定します。「OK」をクリックします。
「ロック」アイコンをクリックし、編集可能にしないフィールドをロックします。これらのフィールドはオペレータ・ロールでは編集できなくなります。
「次へ」をクリックします。
「構成詳細」ページで、リストア方法の「バックアップとリストア」設定オプションがデフォルトで選択されます。
リストア方法セクションでは、次を選択できます。
バックアップおよびリストアの設定のみ: アップグレードが失敗した場合、実際のデータではなく、データベース・アップグレード中に行われた構成の変更をリストアします。
アップグレード前にRMANバックアップを作成: バックアップの場所を入力します。
注意: RMANを使用してバックアップを実行する場合は、ファイルシステムまたはASMのデータファイルに関係なく、データベース全体をリストアできます。RMANを使用したバックアップは、12cにアップグレードした場合のみ使用できます。 |
既存のRMANバックアップの使用: 最新のRMANバックアップが使用されます。
フラッシュバックおよび保証付きリストア・ポイントの使用
注意: ソース・データベースのバージョンは11g以上である必要があります。ターゲット・ホームのバージョンは12cである必要があります。 |
全体バックアップ: データベースをバックアップし、アップグレードが失敗した場合、構成およびoratab設定をリストアします。デフォルトのバックアップの場所は、'$GDB'
'がグローバル・データベース名である$ORACLE_BASE/admin/$GDB/backup
です。
無視: 独自のバックアップ・オプションがあり、Cloud Controlにデータベースのバックアップを実行させたくない場合。
注意: 「ロック」アイコンをクリックし、編集可能にしないフィールドをロックします。これらのフィールドはオペレータ・ロールでは編集できなくなります。 |
左側のパネルから「アップグレード・オプション」を選択します。
「アップグレード・オプション」セクションで、次の操作を実行できます。
「アップグレード終了時に無効なオブジェクトを再コンパイル」を選択して、新しいデータベース・バージョンの有効なデータベース・オブジェクトを作成します。
データベース・バージョン11.2.0.2以上にアップグレードする場合、タイムゾーン・アップグレード・オプションを設定できます。タイムゾーン・バージョンとTIMESTAMP WITH TIME ZONEデータをアップグレードを選択できます。
アップグレード前に統計を収集を選択します。
データベースでアーカイブ・ロギングがオンである場合、各データベースでアーカイブおよびフラッシュバック・ロギングを無効にするオプションを選択できます。
「アップグレード前および後のスクリプト」セクションで、データベースのアップグレードの前後に実行するカスタム・スクリプトを指定します。次の各スクリプトで、データベースをアップグレードする前に実行されるSQLスクリプトが含まれるソフトウェア・ライブラリから、コンポーネントを選択します。
アップグレード前のSQLスクリプト
アップグレード後のSQLスクリプト
アップグレード後のPerlスクリプト
「次へ」をクリックします。
カスタム・パラメータが必要なユーザー・カスタマイズ済デプロイメント・プロシージャに対してのみカスタム・プロパティ・ページが表示されます。アップグレードに関するカスタム・プロパティ(存在する場合)を指定します。「次へ」をクリックします。
「スケジュール」ページで、「デプロイメント・インスタンス名」を指定し、アップグレード・ジョブをスケジュールします。プロシージャを即時実行する場合は、デフォルトで選択されている「即時」を選択します。ジョブを後で実行する場合は、「後で」を選択し、タイムゾーン、開始日および開始時刻の詳細を指定します。Cloud Controlが指定の時刻にアップグレードを開始できなかった場合に、再度開始しようとするまでの間隔である「猶予期間」を指定します。
「ブレークポイント」セクションで、「ブレーク・ポイントの設定」を選択し、「次の後にブレーク・ポイントを設定」リストから、ブレークポイントを後にするステップを選択して、ブレークポイントを設定できます。
これらのブレークポイントを適切に設定することで、アップグレード・プロセスの実際の停止時間を短縮できます。
たとえば、停止時間はアプリケーションのみで、ソフトウェア・インストールの間ではなく実際のアップグレード・プロセスの間であるため、「データベース・インスタンスのアップグレード」の手順の前にブレークポイントを設定できます。
「データベース・アップグレード・インスタンスのトラッキング」ページから、ブレークポイントを変更して実行を再開することもできます。
「通知詳細の設定」セクションで、通知が必要なイベントを選択します。
「次へ」をクリックします。
確認ページで、選択した詳細が正しく表示されていることを確認します。詳細を変更する場合、変更を加えるページに到達するまで、「戻る」をクリックします。
将来使用するためにデプロイメント・プロシージャを保存する場合、「保存」をクリックします。
デプロイメント・プロシージャを発行する場合、「発行」をクリックします。デプロイメント・プロシージャが実行を目的として発行されると、データベース・アップグレード・インスタンスの追跡ページが表示されます。また、ジョブ・アクティビティ・ページでプロシージャ・インスタンスをクリックしてこのページに移動することもできます。
編集可能フィールドに値を入力した後で、構成されたデータベース・アップグレード・プロシージャを発行します。プロシージャを発行した後、実行中のプロシージャに関するサマリーが表示されます。
Oracleデータベースのアップグレード・プロシージャ実行ページの「現在の実行」タブで、アップグレード・ジョブのステップおよびステータスを表示します。
ブレークポイントを指定した場合、プロシージャ実行は、指定したステップで一時休止します。実行が一時停止すると、「実行する上限ステップ」リストを使用して、次のいずれかを実行できます。
適切なステップを選択して、新しいブレークポイントを設定する
「残りすべての手順」を選択する
「停止」、「再開」、「一時停止」、「クリーンアップ」、「再送信」および「ステップのスキップ」のアクションを実行することもできます。現在のインスタンスを実行するために再発行する場合は、「再送信」をクリックします。
一時停止: アップグレード・デプロイメント・プロシージャを一時停止します。
再開: 一時停止した後、アップグレード・デプロイメント・プロシージャを再開します。
停止: アップグレード・デプロイメント・プロシージャを停止します。
リストア: グリッド・インフラストラクチャのロールバックを実行します。これにより、別のデプロイメント・プロシージャが送信されます。
注意: ロールバック・インスタンスはアップグレード実行と同じページで追跡できます。これは、GIロールバックの間に致命的な障害が発生した場所で使用できます。 |
再試行: 失敗したステップを再試行します。このオプションは、以前の実行で失敗していた可能性のある前提条件ステップの再試行に使用できます(修正はフローの外側で実施済)。
無視: 失敗したステップを無視します。
再送信: アップグレード・デプロイメント・プロシージャを再送信します(通常は、見つかったエラーの修正後)。一般に、これは以前の実行を再試行することができない場合のみ使用する必要があります。
ステップのステータスが「失敗」である場合、「ログの表示」をクリックします。ステップの「ジョブ実行」がリストされます。「詳細」列の「表示」をクリックし、ログ全体を表示します。エラーを修正し、「再試行」をクリックします。
プロシージャの実行が完了した後で、「データベース」」メニューをクリックし、新たにアップグレードしたデータベースがCloud Controlターゲットとして表示されることを確認します。
この項では、一度に単一インスタンス・データベースまたはOracle RACデータベース・インスタンスを1つずつアップグレードするウィザードの使用方法を説明します。
アップグレードすると、最新のテクノロジにアクセスできるため、効率が高まり、アプリケーションのセキュアなデータ管理が可能になります。次の各ステップに従って計画、準備およびアップグレードを行うことにより、アップグレード・プロセスを最初から最後まで簡単、迅速かつ予測可能なものにすることができます。
データベース・アップグレード機能を使用すると、データベース・アップグレード・ジョブをEnterprise Managerからリモートで発行したり、後で実行するようスケジュールできます。
このウィザードを使用して、Oracleホームがインストールまたはアップグレードされているスタンドアロン・データベースをアップグレードします。データベース・アップグレードを自動化する場合や、Oracleホームがインストールまたはアップグレードされていない場合は、「デプロイメント・プロシージャを使用したOracleデータベースのアップグレード」に説明のあるデータベース・アップグレード・デプロイメント・プロシージャを使用します。
注意: 現時点ではOracle RACデータベース・インスタンスの一括アップグレードはサポートされていないため、この項で説明するウィザードを使用して、一度にOracle RACデータベース・インスタンスを1つずつアップグレードすることをお薦めします。 |
この項の内容は次のとおりです。
Oracle Databaseインスタンスをアップグレードする前に、次の前提条件に従います。
11gまたは12cにアップグレードする場合は、データベース・バージョンを10.2.0.4以上にする必要があります。
Oracle Real Application Clustersデータベースの場合、Oracle RACデータベース・インスタンスを選択し、データベース・アップグレード・プロセスを開始すると、クラスタ・データベース全体がアップグレードされます。
OS認証がオンでない場合、アップグレードにはSYSDBA資格証明が必要です。
アップグレードするデータベースは稼働中である必要があります。
このプロシージャを実行するにはDBA権限が必要です。
Oracle Databaseインスタンスをアップグレードするには、次の手順に従います:
「エンタープライズ」メニューから、「ターゲット」、「データベース」の順に選択します。データベース・ページでは、アップグレードするソース・データベースを選択します。
「データベース・インスタンス」ホーム・ページで、「Oracle Database」メニューから、「プロビジョニング」、「データベースをアップグレード」の順に選択します。
注意: 単一インスタンス・データベースのインスタンスについては、Oracleホームとインスタンスをアップグレードする別のメニュー・オプションが表示されます。このオプションを選択すると、第18.4項で説明するウィザードに進みますが、ウィザードへ移動する前のデータベース・インスタンスのみがアップグレード用に事前選択されています。 |
データベースのユーザーおよびパスワード資格証明を指定し、「続行」をクリックします。データベース・アップグレード・ウィザードが起動します。
Oracleホーム・ページで、アップグレードするデータベースのバージョンに基づき、アップグレード用の新規Oracleホームをインストールする「新規Oracleホーム」を選択します。
OracleホームがCloud Controlでの検出されたターゲットでない場合、Cloud Controlの検出機能を使用してOracleホームを検出してからアップグレード・プロセスを開始するか、手動でOracleホームのパスを入力します。Oracle Real Application Clustersデータベースの場合は、Oracle RACホームを指定します。
Cloud Controlでのターゲットの検出の詳細は、第3章を参照してください。
新規Oracleホームを指定する場合、ソースのOracleホームと接続先のOracleホームの両方にDBA権限があり、これらのOracleホームが同じホスト上にある必要があります。
「Oracleホーム資格証明」セクションで、ホスト資格証明を指定します。ホスト資格証明にはDBA権限が必要であり、「優先資格証明」または「名前付き資格証明」にするか、「資格証明を入力」を選択してユーザー名とパスワードを指定して保存することもできます。選択したホスト資格証明に関する詳細を表示するには、「詳細」をクリックします。指定されたOracleホーム資格証明は、ソース・データベースのOracleホームと新しいOracleホームの両方の権限が必要です。資格証明が必須の権限を持っているかどうかを検証するには、「テスト」をクリックします。名前付き資格証明を使用している場合、ユーザーおよびパスワード資格証明であることを確認し、それ以外の場合はCloud Controlでサポートされません。
「次へ」をクリックします。前提条件チェックのエラーおよび警告が表示されます。すべてのエラーおよび警告を修正して再検証します。「OK」をクリックし、次のステップに進みます。
オプション・ページで、診断先フィールドは、バージョン10.2.xから11.1.0.6へのデータベース・アップグレードについてのみ表示されます。診断先のデフォルト設定はOracleベースで、すべての診断およびトレース・ファイルはこの場所に格納されます。
バージョン11.1.0.7以上から11.2.xにアップグレードする場合、「診断先」フィールドは表示されません。
「アップグレード並列度」はデフォルト値の4に設定されます。最大値は8です。この機能は、データベースを12cにアップグレードしている場合にのみ使用できます。
データベースに対するアーカイブ・ロギングがオンである場合、このオプションを無効化することも、アップグレード中はアーカイブ・ロギングを有効にままにすることもできます。
データベースにフラッシュ・リカバリ領域が構成されている場合、「フラッシュ・リカバリ」セクションが表示されます。「フラッシュ・リカバリ領域の場所」を指定して、「サイズ」に適切な領域を指定します。
データベース・バージョン11.2.0.2以上にアップグレードする場合、タイムゾーン・アップグレード・オプションを設定できます。タイムゾーンのバージョンとタイムスタンプをタイムゾーン・データでアップグレードするよう選択できます。
固定表でオプティマイザ統計を収集する場合は、「統計の収集」を選択できます。これにより、オプティマイザで最適な実行計画を生成できます。データベースをアップグレードする前に、固定オブジェクト統計を収集することをお薦めします。
「ユーザー表領域を読取り専用にする」を選択することもできます。これにより、データベースのアップグレード中に表領域が読取り専用になり、アップグレードが終了すると読取り-書込みに戻ります。
注意: 「統計の収集」および「ユーザー表領域を読取り専用にする」オプションは、12cにアップグレードした場合のみ使用できます。 |
注意: データベースにASMが構成されている場合、「バックアップ」セクションは表示されません。 |
「バックアップ」セクションでは、次を選択できます。
リストア設定のみ: アップグレードが失敗した場合、実際のデータではなく、データベース・アップグレード中に行われた構成の変更をリストアします。
障害の発生時にアップグレードおよびリストア前に完全バックアップを実行: oratab構成をリストアします。「バックアップの場所」のファイルシステムの場所を指定します。以前に指定した資格証明には、この場所に対する読取り/書込み権限が必要です。
注意: RMANを使用してバックアップを実行する場合は、ファイルシステムまたはASMのデータファイルに関係なく、データベース全体をリストアできます。RMANを使用したバックアップは、12cにアップグレードした場合のみ使用できます。 |
「既存のRMANバックアップを使用してデータベースをリストア」では、最新のRMANバックアップを使用してデータベースをリストアできます。このオプションは、データベースを12cにアップグレードする場合に固有です。
保証付きリストア・ポイントを使用して、データベースをフラッシュバックします。。
注意: ソース・データベースのバージョンは11g以上である必要があります。ターゲット・ホームのバージョンは12cである必要があります。 |
なし: データベース・バックアップを指定しない場合。
注意: Oracle Database 12cリリース1 (12.1)以降、Oracle Databaseでは、Oracle Databaseのインストール時に指定されるOracleホーム・ユーザーの使用がサポートされます。このOracleホーム・ユーザーは、Oracleホームから実行されるOracleサービスの所有者で、インストール後は変更できません。システムの異なるOracleホームは、同じOracleホーム・ユーザーを共有したり、異なるOracleホーム・ユーザー名を使用できます。Oracleホーム・ユーザーは、Oracleインストール・ユーザーとは異なります。Oracleインストール・ユーザーは、Oracle製品をインストールする管理権限を必要とするユーザーです。Oracleホーム・ユーザーは、Oracleホーム用のOracleで必要とするほとんどのWindowsサービスを実行するインストール中に指定される権限の弱いWindowsユーザー・アカウントです。Oracleホーム・ユーザーの詳細は、『Oracle Databaseプラットフォーム・ガイド』を参照してください。 |
データベース・バージョン12.1以上およびMicrosoft Windowsオペレーティング・システムの場合は、Oracleホームのインストール時に指定されたMicrosoft Windowsユーザーに対してデータベース・サービスが構成されます。このユーザーは、Oracleソフトウェアによって実行されるすべてのサービスを所有します。
「OracleホームのWindowsユーザー資格証明」セクションで、データベース・サービスを構成するためのMicrosoft Windowsユーザー・アカウントのホスト資格証明を指定します。既存の名前付き資格証明を選択するか、新しい資格証明を指定します。新しい資格証明を指定するには、ユーザー名およびパスワードを入力します。これらの資格証明を保存し、優先資格証明として設定することもできます。
「詳細」セクションで、データベース・アップグレードの前後に実行するカスタムSQLスクリプトを指定します。これらのスクリプトをホスト・ファイル・システムにコピーして選択します。カスタム・スクリプトがソフトウェア・ライブラリにコンポーネントとして格納されている場合、「これらのスクリプトをソフトウェア・ライブラリから選択」を選択してから、ソフトウェア・ライブラリでこれらのスクリプトを参照します。実行時には、ソフトウェア・ライブラリ・コンポーネントに指定されているメイン・ファイルが実行されます。このため、スクリプト・セットを実行する場合、これらをメイン・スクリプト・ファイル内で編成し、ソフトウェア・ライブラリ・コンポーネント内のメイン・スクリプトを指定します。
「アップグレード終了時に無効なオブジェクトを再コンパイル」を選択して、新しいデータベース・バージョンの有効なデータベース・オブジェクトを作成します。「並列度」をより高く設定すると、オブジェクトをより高速に再コンパイルできます。デフォルト設定は、ホストのCPUの数です。
「次へ」をクリックします。
リスナー・ページは、単一インスタンス・データベース・アップグレードの場合にのみ表示されます。リスナー・ページには、Oracle Restartに登録されているリスナー、および新規Oracleホームで実行されているリスナーが表示されます。新規リスナーを作成するか、既存のリスナーを手動で移行して、データベースをアップグレードできます。新規リスナーを作成する場合、リスナーはCloud Controlのターゲットとなり、監視されます。既存のリスナーを移行する場合、アップグレード・ジョブによりそのリスナーでデータベースが登録されます。
ソースOracleホーム内でリスナーが実行されており、アップグレード後も同じリスナー・ポートを保持する必要がある場合、最初にリスナーを新規Oracleホームに手動で移行します。
Oracle Real Application Clustersデータベースの場合、アップグレードしたデータベースはクラスタウェア・リスナーに自動的に登録され、リスナー・ページは表示されません。
新規リスナーを追加するには、「名前」および「ポート番号」を指定します。
「次へ」をクリックします。
スケジュール・ページで、データベース・アップグレードのジョブの名前および説明を編集するか、そのまま使用します。ジョブを即時実行する場合は、デフォルトで選択されている「即時」を選択します。ジョブを後で実行する場合は、「後で」を選択し、タイムゾーン、開始日および開始時刻の詳細を指定します。Cloud Controlが指定の時刻にアップグレードを開始できなかった場合に、再度アップグレード・ジョブを開始しようとするまでの間隔である「猶予期間」を指定します。
アップグレード時にCloud Controlによってデータベースが監視されず、アラートが呼び出されないようにする場合、「アップグレード中に、Enterprise Managerのデータベース・ターゲットをブラックアウトします」を選択します。
「次へ」をクリックします。
確認ページで、検証サマリーに生成されているすべての警告が確認されていることを確認します。「検証サマリー」アイコンをクリックし、検証結果、重大度、および任意の警告に対して実行されたアクションを表示します。アップグレード・ジョブに対して指定した詳細が正しいことを確認してから、「ジョブの発行」をクリックして、設定したスケジュールに従ってジョブを実行します。詳細を変更する場合は、変更するページまで「戻る」を繰り返しクリックします。「保存」をクリックし、将来のデプロイ用としてデプロイメント・プロシージャを保存します。
ジョブを発行した後、実行中のジョブのサマリーを示すデータベース・アップグレード・ジョブ・ページが表示されます。ジョブ・ページで、ジョブ・サマリーおよびステップのリストを表示し、そのステータスを表示します。
注意: なんらかの理由でデータベース・アップグレードが失敗したときにデータベース・アップグレード・ウィザードでバックアップ・オプションが指定されていない場合、データベースを手動でリストアし、アップグレードを再実行します。データベース・アップグレードは成功したが、アップグレード後のカスタム・スクリプトが実行されなかった場合、アップグレードは成功しているのでデータベースはリストアされません。 |
アップグレード・ジョブが正常に完了した後、「ターゲット」メニューをクリックし、「すべてのターゲット」を選択して、「すべてのターゲット」ページに移動し、新しくアップグレードされたデータベースがCloud Controlのターゲットとして正しいデータベース・バージョンで表示されることを確認します。